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さて、ベタの産卵から今日で5日目になります。この頃には稚魚達は泡巣から離れ水槽のガラス面に分散してへばりついています。明日位には稚魚達が自由遊泳を開始し、エサを食べ始めますからそろそろ稚魚たちのエサの準備をします。よく、ブラインシュリンプがはじめから使えるかどうかが問題とされますが、どちらとも言えない微妙な問題です。と言うのは、ブラインシュリンプの乾燥卵も産地によって大きさに差があるためです。さかなおやじのところではアメリカのユタ州ソルトレイクシティ産のものを使っていますが、これ以外にもサンフランシスコベイ、中国、ブラジルなどいろいろな国からブラインシュリンプエッグが輸入されてきます。個人的な主観ですが、ソルトレイク産のものは価格も高いだけあって小粒で使いやすい気がします。また、そのブラインシュリンプが孵化直後のものかどうかも大きく影響してきます。ブラインシュリンプも生き物ですから、乾燥卵から孵化したと同時に成長を始めます。半日もたつと明らかに一回り大きくなってしまいます。このような状態のブラインシュリンプではベタ稚魚の第一段階のエサとしては使う事が出来ません。 ブラインシュリンプは学名をAltemia salina(アルテミア サリーナ)と言う甲殻類の一種で、エビやオキアミに近い生物です。海水や塩水湖に生息するため乾燥卵を孵化させるには塩水を用意してやる必要があります。これは別に海水である必要はなく(ブラインシュリンプを孵化させるだけで飼育するのでなければ)、市販の食塩で十分です。塩素中和した水道水1リットルあたり20gの食塩を溶かし、その中にブラインシュリンプエッグを適量入れます。後は水温を27℃前後にキープしてエアレーションをかけておけば約24時間でブラインシュリンプ幼生が孵化してきます。下の写真はさかなおやじの温室でブラインシュリンプを孵化させているところです。 ブラインシュリンプが孵化すると、水が孵化したブラインシュリンプでオレンジ色に見えますからすぐに判ります。こうなったら、エアレーションを止めてしばらく放置しましょう。すると、卵の殻は水面に浮かびブラインシュリンプは一ヶ所に集まってくるようになります。実はブラインシュリンプ幼生には正の走光性があるため、容器の一ヶ所に光を当てておくと自然とその付近にブラインシュリンプが集まってくるので集めやすくなります。卵の殻とブラインシュリンプが分離した時点で、容器からブラインシュリンプの幼生を取り出します。これはスポイトでやってもエアチューブを利用しても構いませんが、出来る限り卵の殻(稚魚は消化できない)を一緒に取り出さないよう注意してください。そして、コーヒー用のろ紙かなんかで塩水とブラインシュリンプを分けてから、真水に一度ブラインシュリンプを移し、スポイト等で適量をベタ稚魚に与えてください。 自由遊泳を開始した直後のベタ稚魚は、せいぜい1匹あたり2~3匹のブラインシュリンプしか食べません。水槽内にベタ稚魚が200いるとしてもブラインシュリンプはせいぜい500匹くらい与えれば十分という事になります。ほとんどの人はブラインシュリンプを与えすぎているようです。食べ残しのブラインシュリンプはひどく水を汚すので与えすぎは絶対に禁物です。 また、どうしても孵化直後のブラインシュリンプが用意できなかった場合は代替のエサを考えなくてはなりません。例えば一番上の写真のリリーフブライン(ニチドウ)などがその代表ですが、孵化直後の稚魚は動かないエサには興味を示さない事が多く、さかなおやじのところではあまり好結果が出ていません。ところで、リリーフブラインのパッケージに「ブラインシュリンプのように動く」と書いてあるのはチョット何なんじゃないでしょうか?「どこが動くんじゃい!誇大広告でジャロに連絡しちまうぞっ」。 他にも、ブラインシュリンプの乾燥卵の卵殻を薬品処理して除去した殻剥きブラインシュリンプや冷凍のブラインシュリンプベビー(キョーリン)がありますが、どれも動きがないため稚魚の喰いつきは今一つです。あえてさかなおやじがどれかを使わなくてはいけないとすれば「殻剥きブラインシュリンプ」をチョイスすると思います。ただ、このエサはそのままあげたのでは水面に浮かんだままなので、一度小さな容器に水と一緒に入れて撹拌してからスポイトなどでごく少量を与えるようにしてください。 また、以前紹介したインフゾリアの培養が成功しているならば、今日の時点で少量をスポイトなので容器から取り出し、ベタ稚魚の水槽に入れておくと絶大な効果があります。上の写真はインフゾリア培養容器で 白く雲のように見えるのがインフゾリア(たぶんゾウリムシ)の群れです。もっとも、はっきりと白く見えるのはビール酵母が容器を動かした時に舞い上がったものなので、ここまではっきりと白く見える訳ではありません。 インフゾリアはうまく用いればものすごく効果的な初期餌料なのですが、はっきり言って培養容器の中の水はドブみたいなもんです(苦笑)。欲張って大量に入れると、ベタ稚魚の水槽が一気にドブ化しかねないので注意してください。あくまでも適量を心がけてください。また、万が一インフゾリア培養容器がひっくり返ったりしたら大変な事です。はっきり言って、温泉地のイオウの臭いを10倍位濃縮したような馥郁たる芳香が部屋中漂う事は必定で、「爽やかサワデ~♪」や「ファブリーズ」あたりなんておととこいという状況になります。そのあたりは皆さん大人なんですから自己責任で処理をお願いいたします(笑)。こんな事勧めたのは「あのさかなおやじだ」なんて思い出さないでくださいね。
2005/06/30
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今日は他の画像をアップする予定だったのですが、ぽれぽれ29さんのリクエストにお答えして、稚魚の写真をアップします。よく判りにくいかと思うのですが、水草にぶら下がってる白っぽいものがベタの稚魚達です。さかなおやじの所では以前紹介したように託卵するので、一つの水槽には最低でも200~300匹の稚魚がいるはずです。まだ、水草や泡巣に付着しているのであまり多くないように感じますが、後2日もすれば稚魚たちは自由遊泳を開始します。そうなると、水槽の中に雪が舞っているかのように見えるほど大量の稚魚たちが泳ぎだします。ただ、面白い事に、稚魚たちの体色がホワイトやイエロー系の魚では白、ブルーやブラックなどの暗色系の稚魚では灰色と小さいうちからある程度のカラーリングは判ります。 産卵後4日目に飼育者がしなくてはならない事はありません。ただ、さかなおやじの所では稚魚たちの動きが活発になった時点でオス親を育児から解放してやります(つまり、水槽から取り出します)。ほとんどの場合は稚魚たちが、お腹の卵黄を吸収して自由遊泳を開始した時点でオスを取り出すのが普通です。しかし、実際には今日の午後位から稚魚たちの動きが活発になり始め、オスが懸命に集めようとしても稚魚たちはどんどん水槽中に分散して行ってしまうので、この時点でオスがいてもあまり役に立ちません。それであれば、少しでも早くオスを育児の重労働から開放してやり体力の回復に専念させてやりたいものです。オスをはずすタイミングとしては、それまで泡巣の下におとなしくぶら下がっていた稚魚たちが、水槽のガラス面に分散して貼り付き出した時を目安にすればよいでしょう。 それと、オスをはずした時点で水槽内にはごく弱めのエアレーションを開始します。これは、水面に油膜が張るのを防ぐためで、特に空気呼吸を行うベタの稚魚にとって水面の油膜は致命的なダメージを与えかねません。
2005/06/29
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先日バンコク出張の際、会社の事務の女性陣にベタを買ってきて欲しいと頼まれていたので、帰国後あげたお返しに貰ったのがなんと「ハエトリグサ」。綺麗なベタあげてお返しは食虫植物かいっ!彼女たちに理由を尋ねると「さかなおやじさんの好きそうな植物だから・・・」ってどう言う事でしょう?やはり、自分では気づかなかっただけで、社内でも変人と見られていたようです・・・。でも、確かに好きなんですよね~♪こんな感じの得体の知れない動植物が。 ハエトリグサはアメリカのノース&サウスカロライナ州に分布する食虫植物で、いかにもSFチックなその特異な容姿から愛好家に人気があります。他の食虫植物が、ネバネバを利用したゴキブリホイホイタイプ(モウセンゴケ)だったり落とし穴タイプ(ウツボカズラ)だったり、まだ我々の常識の範囲内で虫を捕獲しているのに対してこの「ハエトリグサ」はいかにも危なそうな葉の間に虫が入ると、すばやく葉を閉じて(0.5秒くらいだそうです)虫をゲットします。げぇ~、もしこの葉がもっと大きかったら鳥とか小動物とか、はたまた人間とかも喰ッちまうんでしょうか?おそるべしハエトリグサ・・・。 ハエトリグサの葉の内側には片面3本、両方で合計6本の細長いヒゲのような突起があり、そこに2回触れるといきなり葉が閉じるんです。一回じゃ閉じないんですよ!いよいよ持って気味の悪い奴です。もちろん、皆さんが園芸店などでハエトリグサを見かけたら葉の内側をグリグリすると、グリッと葉が閉じてくれます。その動き自体はすごく面白いのですが、やはり急激に葉を閉じると言う行為は結構エネルギーを消費するらしく、平均で6~10回も葉の開閉を行うと、その葉の寿命は尽きてしまうらしいです。だから、ショップで見かけてもグリグリしちゃダメだぞ!って言われてやめる人がそんなにいるとは思えんが・・・。 そんなさかなおやじのハエトリグサになんと花が咲きました。貰ったときからつぼみらしき物があったのですが、それがグングンと成長しついに開花したという訳です。花だけを見れば地味ながら清楚な感じがしますが、そこがまたある意味で不気味さを感じさせます。ただ、実はこのハエトリグサは結構栽培が難しいらしいのです。そう聞くと俄然興味が出てくるところ辺りが、さかなおやじが常人から逸脱していると思われる所以なのかもしれませんんね。そう言えば、ハエトリグサ貰った時に、口では文句を言いながら目がキラキラしていたのをしっかり彼女達に見破られていたのでした。あ~なさけない!
2005/06/28
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さて、さかなおやじのところのベタ達は今日で産卵後3日目です。予定通りと言うか、ほとんどの水槽でいっせいに孵化が始まってます。産卵後48~60時間で孵化すると言う事になります。18ペア分の子供達がいっせいに孵化し始めたわけで、1つの水槽に2ペア分の卵を集めた事もあり水槽内は結構異様な雰囲気さえ漂う状況になってます(苦笑)孵化したばかりの稚魚は白くてすごく小さくて、泡巣にじっとへばりついて動きません。それでも時々、何かのはずみにピロピロって動き出します。場合によっては泡巣から落ちてしまう事もありますが、心配いりません。泡巣の下でじっと彼らを見守ってくれているオスベがすかさず口に咥えて泡巣に連れ戻してくれます。 この時期に私たち飼育者がしなければならない事は特にありません。今の時点ではすべてをオスベタに託しておきましょう。孵化直後の稚魚達はまだエサを食べません。まだ卵黄を腹部に蓄えていて、それを使って発育を続けています。そして卵黄が吸収されたと同時期に遊泳を開始するので、その時期に併せて初めてエサを与えればよいのです。 孵化直後の稚魚の写真をいくつか撮影してみたのですがどれも絵にならず、拡大するとぼやけてしまい出来損ないのてるてる坊主にさえ見えてしまう始末なので写真のアップはあきらめました。その代わりにアップしたのはブルー&ホワイトマーブルのショーベタです。マーブルと言う系統はカラーパターンが固定化しにくく、また若魚期~成魚期にかけて大幅に模様が変化するため、中々目的の魚を作出しにくい品種です。それだけにやりがいがあって、マニアと呼ばれる人達には結構人気が高いのですが、一般的には人気が高いとはいえません。どうも見た目があまり綺麗でないというのが理由のようです。写真の個体も、なんとなく汚れたように見えてしまう部分があるためあまり一般受けしないかもしれません。
2005/06/28
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さて、ベタが産卵してから今日で2日目です。通常は、オスベタが泡巣の下で頑張って卵を守ったり、泡巣の補強をしたりしているはずなんですが、場合によっては卵がまったく見当たらなくなっている場合もあります。こんな時考えられる原因は以下のようなものです。1:オスに食卵の傾向がある場合2:周りの環境が騒がしいなど劣悪だったため3:卵が未受精卵だった場合 このうち1のオスに食卵の傾向があると言うのはアピストなどでは良く見られるケースですが、ことベタに関してはさかなおやじの温室ではほとんど見たことがありません。むしろ2や3のケースである事がほとんどだと思うのですが、知人の中にはそう言った悪癖をもったオスがいるという人間もいるので頭から否定は出来ません。また、音や振動などオスが落ち着いて卵を守れないような環境に産卵水槽をセットしておくと、オスが食卵してしまう事はたまに見受けることが出来ます。 ただ、オスが食卵してしまう一番の原因はやはり卵が未受精卵であった場合でしょう。オスは泡巣の下で卵を守りながら、未受精卵や水カビに侵された卵を取り除いていきます。その時、あまりにも不健全な卵が多いと残りの健全な卵も含めてすべてを食べてしまう事があるのです。卵が未受精卵である原因にも色々あると考えられ、オスかメスどちらかの生殖機能不全に問題がある場合が多いようですが、中にはメスが体内に卵が形成されてからあまりにも長期間繁殖しなかった場合に、体内の卵が過熟してしまい、正常に受精・発生できなくなってしまったというケースも良く見かけます。やたらと腹部が大きく膨張していたメスなどを使って産卵させた時、オスに食卵が見られた場合は1週間後くらいに同じペアでもう一度産卵させてみると今度はうまく行くと言う事があります。 さて、オスが食卵する事もなく卵を守っている場合ならば産卵後2日目に飼育者がしなくてはならない作業はほとんどありません。ただ、初産などで卵の数が50個未満と少ない場合は、下の写真のように小さなプラ容器などで静かに卵を泡巣ごとすくいとり、他の水槽の泡巣と混ぜてしまう方がよいでしょう。この場合、飼育者の都合で一方的に他のペアの卵を託卵されたオスは、哀れな事に自分の卵と他人のものを区別できないため、自分の泡巣の中にせっせと他人の卵を取り入れ一生懸命世話をしてくれます。 わざわざ、このような作業をする意味は、孵化した稚魚の管理のし易さにあります。常識的に考えれば、水槽内の稚魚の数が少なければ少ないほど管理育成が楽と思われがちですが、実際は逆なのです。30cm水槽にベタの稚魚十数匹などというのは、すべての稚魚に均等にエサを与えるのが難しくかえって管理が難しくなります。また、稚魚達の成長にも大きなばらつきが見られます。その点、30cm水槽に200匹くらいの稚魚を収容しておいた方が、エサを均等に与えやすい他稚魚達に競争意識が芽生え、争うようにしてより多くのエサを食べるようになります。これは養殖業では当たり前の常識で、テレビなどの番組で見かける養殖の魚がびっくりするほど過密状態で飼育されているのには、もちろん少しでも小さなスペースで大量の魚を養殖したいという事が一番ですが、エサ食いがよくなるという点も重要なポイントなのです。 さかなおやじの温室でも、18本の(2本新たに産卵しました)水槽の卵を9本の水槽に圧縮収容しました。一番上の写真のブループラガットも懸命に他の魚の卵を泡巣に収容しているところです。また、2つ以上の泡巣を一つにまとめる時には、出来るだけ系統の違う魚の組み合わせにする事をお勧めします。例えば、ブラックとブルー&ホワイトバタフライとか極端にカラーリングの異なる系統の卵を混ぜておけば、稚魚が成長した時にどちらの両親の子供なのか一目でわかるからです。特に、コンテストなどを目指し自分のオリジナルの系統を作ろうと考えているような人は、どのような親からどんなカラーの子供が生まれてくるのか良く理解しておく必要があります。
2005/06/27
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昨日はエアプランツを木製の額縁の中に貼り付けたものを紹介しましたが、それ以外にもさかなおやじに家では至る所にエアプランツが置いてあります。土を必要としない植物だけに設置場所の自由度が高いのが嬉しいです。 例えば上の写真は、エアプランツを吸盤(ガラス面用)、マグネット(金属板用)、画鋲(木壁、コルクボード用)、そして小さな額に直接取り付けたものを写してみました。これにより、窓ガラスや水槽ガラス面、冷蔵庫の外壁などどこでも大概の場所に対応する事が出来ます。そして、週1~2回ほど水に漬けるか霧吹きで水を吹きかけてやればOKです。写真額のものなどは花穂を出しています。 作り方はすごく簡単で、取り付けたい物にシリコンや接着剤などで固定すればそれで終了です。海外などでは流木や形の面白い岩などにうまくエアプランツを配置した、活け花や寄植え的な作品もよく紹介されています。日ごろ忙しくて、あまり頻繁に面倒を見切れない人にはすごくお勧めのエアプランツです。
2005/06/26
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昨日夜遅くまでかかってセットした20本のベタ産卵用水槽で次々と産卵が始まりました。今現在で20本の水槽の内16本で産卵が終了してますからまずまずの確率です。まず始めに、昨日のブログで紹介したような産卵水槽にベタのペアを導入するのですが、この時オスを先に入れることが大切です。メスの中には「和田アキ子さん」並のメスもいて、先に変に縄張り意識持たれると大変です。オスメスにもかかわらずとことんバトルなんて事もありますから・・・。さかなおやじのところではオスを水槽に入れてから3~4時間くらい経過した時点でメスを入れます。 オスは後から入ってきたメスに気が付くと、各ヒレを思い切り広げてメスの周りを回り自分の存在をアピールします。この時点ではメスにはまだその気がない訳ですから、苛立つオスが結構激しくメスを突きまわします。この時に、植木鉢などのメスの避難場所がないと最悪の場合メスが殺されてしまう事がありますので注意してください。そのうち、エンジンがかかってきたオスが水面に泡巣を作り始めます。そして、時々は物陰に潜むメスを探し出してまた自己アピールを行います。そうこするうちにメスもちょっとその気になってきて物陰から出てくるようになります。下の写真は、泡巣の下に陣取るブルーのプラガットのオスの近くにメスが寄って来たところです。 そして、トップの写真のように情熱的な抱擁が始まる訳です。もっとも、最初の内はメスのお腹からは卵が出てこないで形だけという事もありますが、しばらくすればほとんどのペアが実際の産卵行動を始めます。メスの体にオスが巻き付くようにして抱卵・放精が行われます。その後、メスはいわば失神状態の様になって水底にゆっくりと沈んでいくか、水面にボヤッと浮かんでいます。いち早く、放心状態から覚めたオスはゆっくりと水底に沈む卵を口で集め泡巣に吹きかけます。下の写真は、ブラック&イエローのプラガットのオスが卵を拾い集めている瞬間です。こうして、産卵は数時間の間行われ、少ない時でも100個前後、多い時は400個位卵を産む事もあります。 産卵が終了すれば、メスはその後の卵の保護や育成にはなんらタッチしないため、水槽から取り出してあげましょう。また、産卵後のメスはオスにひどく突きまわされて体表がボロボロになっていることが多いので、出来れば別に小さな水槽を用意してやり、エルバージュなどの水生菌の活動を抑える薬を規定量の1/2位の濃度で溶かした中で1~2日薬浴させてやりたいものです。 また、オスが泡巣の下に陣取っている間はまったくの暗闇にしない方が良いでしょう。まったくの暗闇では、何かの拍子に泡巣から落ちて水底に沈んだ卵をオスが拾い集める事が出来ないため、室内の明かりをつけておくか、小さな豆電球で泡巣のあたりを一日中照射しておいた方が無難です。 以上、ベタの産卵初日に私たち飼育者がしなければならない作業はこの位です。あっ、それと出来れば水温は28℃位とやや高めに設定しておいた方が良いですよ。水温が高ければそれだけ早く卵が孵化しますから。孵化を早めれば、それだけ健全な卵が水カビに侵される危険も減ると言う事なので。 おおっ!今日は結構まともな文章書いてるじゃないか。やれば出来るんださかなおやじ~♪と自分の頭をナゼナゼしてやりたいさかなおやじでした。
2005/06/26
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玄関脇の呼び鈴付近が殺風景なので、という事で100円ショップで購入した木枠の額縁?にエアプランツをシリコンで貼り付けておいたら、とうとう花が咲きました。ちょっと判りにくいですが右端のやつです。パイナップルに近いチランジア属の植物たちであるエアプランツは現地では木の幹などに着生しているため、土に植える必要ないから出来る芸当です。花は、インコアナナスみたいな感じで、濃いピンク色をしていてそれなりにかわいらしいです。我が家を訪れたお客様は、呼び鈴を押した後必ずと言って良いほどエアプランツに触れて本物かどうか確かめるようです。 それと、その下においてあるウォータークローバーの水鉢が美しく繁茂し始めています。やはりこの「偽四つ葉のクローバー」は熱帯産の種類のせいか気温の上昇とともにグングン成長しています。葉っぱはクローバーみたいですが立派なシダの仲間で、その証拠に新芽はワラビやゼンマイみたいにとぐろを巻いたような形で出てきます。こちらはもっぱら娘の友人たちに大人気な様で、もう一つの鉢などはさかなおやじが海外出張中にほとんどの葉が採られてしまいました。なんでも、好きな男の子のかばんの中などに忍ばせると想いが通じるそうです(笑)しかし、結構たくさんの葉が茂っていたのにわずか1週間ほどで丸坊主とは、最近の小学生あたりは想い人が複数いるんでしょうか?それと、思いが通じるのは本物の四葉のクローバー使った時であって、シダの葉っぱ入れてもどうかと思いますが・・・。
2005/06/25
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さて、首尾よくプラガットをゲットしてご機嫌のさかなおやじはホテルに帰り自分の部屋に入るや否やバスルームに飛び込みました。何しろ、気温40℃・湿度限りなく100%に近い中をうろつき回っていたのですから、汗びっしょりで気持ち悪いの何のって。ところが、バスタブを見て「OH!マイゴット」。なんと、バスタブの底一面に袋詰めされたショーベタ達が転がっているじゃありませんか。そうでした、東南アジアのホテルって吐く息白くなるほど冷房効かせてるんですよね。だから、部屋にベタ置いていたら水温下がりすぎると思って、バスルームに入れておいたのでした。 「くっ、これではシャワーが使えない」。100以上あるビニール袋一つ一つ取り出すのめんどくさいし、かと言ってベタと一緒にシャワー浴びるって言うのも何か・・・。そんな時の決断の速さだけは自信のある(ただし、決断が正しいとは限らず、あくまでも速度の話です、ハイ)さかなおやじは5分後にはホテルの中庭にあるプールに浮かんでおりました。もちろん、その前にプールサイドのシャワー使わせていただきました。 さて、部屋に戻り着用して帰国するスーツ以外の私服をすべてゴミ箱にポイっして、2つのトランクにベタをギュウギュウに詰め込んで荷造り終了っ!時間も押し迫っていたのであわててタクシーを手配し空港へ。運が悪いとバンコクの荷物検査で難癖付けられるんですが、今日はラッキーな事にさかなおやじの後ろにカモになりそうな日本人のオバチャンたちが、買い物ではちきれんばかりの手荷物もって大挙してました。早速、色々といちゃもん付けられていたオバチャンたちを尻目に「頑張れや~♪」と足取りも軽く関門を通り抜けました。ちなみに、ベタは別に違法でもなんでもないのですが、お小遣い欲しさにいちゃもんを付けてくる係員がたまにいるんです。でも、ほとんどのタイ人はみんな礼儀正しくて親切ですよ。 その後、成田の税関でも荷物検査に引っかかりましたが、もともと違法ではない商品のため無事パスしました。こうして、バンコクのベタたちは無事日本の土を踏む事が出来たのでした。 話は変わりますが、今日のフォトはブラックのプラガットとショーベタです。ショーベタの方は6/22のブログに登場した魚ではなくさかなおやじが代々維持している系統のものですが、バンコク産のものに品質で遠く及ばないのは悔しいものです。 実は、さかなおやじはベタの多彩なカラーバリエーションの中でブラックが一番好きなのですが、このブラックが維持するのも一番難しいのです。と言うのも、例えばレッドやブルーなどはオスもメスも同色のものを繁殖に使えば、その子供もほとんど同じカラーになるんですが、ブラックのメスは繁殖に使えません。ブラック同士の掛け合わせでは、産卵までは行きますがすべて死産となってしまうのです。いわゆる致死遺伝って奴ですね。同様の現象はエンゼルフィッシュでも知られていて、ブラックエンゼル同士では子供が取れません。 そんな訳でブラックの繁殖では、メスに「限りなく黒に近いブルー」とか「黒っぽいイエロー」とかを使わざるを得ません。当然、子供たちにはピュアブラックだけでなく、メスの方のカラーが混ざった子供も多数出現してくるのです。それだけに、ピュアブラックは結構貴重な存在なのでした。 のはずでしたが、今回バンコクではブログでも紹介したようなピュアブラックの個体が決して少なくありませんでした。なんで?結構悔しいので、今回セットした産卵水槽の1/3はブラックの繁殖に使うつもりです。
2005/06/25
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今日は、夕方6時過ぎから社内の部署長会議と言うものがあると聞かされましたが、断固拒否してきました。「そんな急なこと言われたって無理無理」何しろ、さかなおやじにはどうしてもやらねばならない事があったからです。それは「ベタ産卵水槽のセッティング」。こんな大切な行事があると言うのに、就業時間後のミーティングなんてやってられるかってんです。でも、これでクビや降格にならないうちの会社って結構好きです。 さかなおやじの温室は今回バンコクから大量に持ち帰ったベタを収容したガラス瓶で満ち満ちています。しかもオス達は狭いガラス瓶の中で盛んに泡巣を作っているのです。こりゃ、繁殖させてやるのが親心ってもんでしょう。と言う訳で、週末いっぱいかけてベタ産卵用水槽をセットします。 水槽は30cmと36cmのオーソドックスなガラス水槽をすべて縦置きでずらっと並べます。中には、スドーのブリーディングフィルターやテトラのビリーフィルターなど稚魚たちを吸い込む恐れのないフィルターがセットされています。また、メスが攻撃されてひどく傷つくのを避けるために、半分に割った素焼きの植木鉢が沈められています。基本的なセットはこれだけなのですが、今回はわかりやすいように縦置きではなく横置きの水槽写真を撮影してみました。また、さかなおやじの温室では部屋全体が温度管理されているため不要ですが、ここではオートヒーターもセットしてみました。 水は塩素中和した水道水でかまわないのですが、さかなおやじは重金属中和と体表粘膜保護効果のあるストレスコート(スドー)というコンディショナーを愛用しております。また、エサを与えるようになってから水質が急変(多くの場合PHが急激に低下する)するのを防ぐ意味で粗塩(さかなおやじは博多の塩~♪を使ってます)を少量入れることで、水の緩衝能力を上げてあります。水は水深15cm前後になるように入れてあります。これは、さかなおやじの思い入れかもしれませんが、水深がありすぎると泡巣から落ちた卵や孵化した後の稚魚が水底に沈んだ時に、浮袋の発育に障害が出る恐れがあるためです。水底をコリドラスやローチの様に泳ぐ個体をベリースライダーと呼びますが、ひどい時には育成した稚魚すべてがベリースライダーになることもあります。これで水温を26~28℃位に設定すれば産卵水槽のセットは完了です。 産卵水槽のセットは1本だけならばせいぜい15分前後で終了するのですが、今回は20本セットする予定なので結構大変です。上の写真では1列分5本のセッティングが終了しております。 それと、稚魚が生後初めて摂取するエサに孵化したてのブラインシュリンプ使うのであれば必要ありませんが、少しでも多くの稚魚を残したいときにはインフゾリアと呼ばれる動物性プランクトン(ゾウリムシがほとんどですな)を増殖しておく必要があります。上のガラス容器がインフゾリア培養容器です。具体的には、蓋の閉まるガラス瓶やプラ瓶を用意して、その中に塩素中和した水道水を入れます。そして、更に田んぼや池などの水を少量掬ってきて中に混ぜます。この中には最低でも数匹のプランクトンがいるはずで、万が一何も生物が存在しないようならあなたの運勢は最低レベルである事間違いなしでしょう。それくらいの確率でプランクトンいますから・・・。それと、プランクトンのエサを入れておかなくてはなりません。さかなおやじは市販のビール酵母(粉末)をミミカキ一杯程度入れます。 確かに、エサの微生物まで育成するのはチョツトと思われる事でしょう。しかし、インフゾリアからスタートすると一回の繁殖で200~300匹の稚魚を得る事もさほど難しい事ではありません。暇な方はぜひともお試しください(笑)。インフゾリアが増殖を始めるのに1週間くらいかかりますから、産卵水槽セットと同時にインフゾリア培養もスタートするのがちょうどいいと思います。
2005/06/24
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さて、ほとんど言葉の通じぬタイ人達と朝までドンチャン騒ぎをしたさかなおやじがホテルにたどり着いたのがam5:00の事です。その日の夜の便で日本に帰る予定のさかなおやじとしては、なんとしてもプラガットをゲットしなくてはなりません。まずは、その前に荷造りを・・・。すでにショーベタ50ペアとプラガット数ペアをゲットしているさかなおやじとしてはどの様にして、これらのベタを日本に持ち帰るかが問題です。幸いな事にベタは短期間であればすごく小さなスペースで生存可能なので、まずは現時点でゲットしてあるベタを更に小さくパッキングし直しです。ビニール袋をだいたい大人の握りこぶしぐらいの大きさにまで小さくしても何せ数が数です。手持ちの2つのトランクに詰めたところ、衣類などはまったく入れないでベタだけですでに6割くらいのスペースが・・・。「むっ、いかんこのままではプラガットを入れるスペースがない!」そこで、さかなおやじはアルコールで痛む頭で数秒間熟考した結果、スーツ以外のすべて衣服を放棄する事にしました。よしよし、これで準備万端です(オイオイ本当にそうか?) 大体昼頃に例の案内人がホテルに迎えに来ました。彼の車で市場にGo!時間があまりないので、面白そうな露店とかを見て見ぬふりで素通りです。市場の奥まったところにその「プラガット専門店」はありました。そこは、賭け事の対象となる闘魚としてのプラガットではなく、観賞用のプラガットを専門に扱っている店でした。なんでも市場の中にはこのような「カラープラガットのお店」が他にも数件あるそうですから、タイのベタ熱には驚きです。 店に入るやいなや、店番のおやじが計算に弱そうと判断したさかなおやじの今日の先制攻撃は、いきなり財布から10000バーツ(約3万円)を出して、「これで買えるだけのプラガットくれっ」と言うものでした。こりゃ、ゴングと同時に突進する「ボブサップ型攻撃」とでも申しましょうか(笑)もちろん、タイ語は話せませんから案内人が通訳してくれました。 ひどく驚いたような顔で困惑している店のおやじを尻目に、さかなおやじは片っ端から選んで行きます。案内人にあらかじめ教わっておいたのですが、こうした時タイの人は購入決定したガラス瓶の中に輪ゴムを投げ入れていくそうです。さかなおやじが次々とガラス瓶の中に輪ゴム投げ入れ始めると、はじめの内こそ「それは500バーツ、そっちは300バーツ・・・」とかつぶやいていた店のおやじですがそのうち計算が出来なくなってきたみたいで、ただひたすらあいまいな笑みを浮かべて沈黙しています。 結局、店にいるプラガットのカラーバリエーションを一通りチョイスしたのが、午後3時過ぎの事、これからホテルに戻って荷造りしなくてはなりません。店のおやじが異様にノロノロとパッキングしているので、案内人ともにその手伝いをし、店のおやじの手に10000バーツ握らせました。店のおやじは、それが適正価格なのかそれとも大損こいているのか少し悩んでいた様でもありましたが、結局10000バーツの誘惑に負けてしまったのでしょう。いきなりにっこり笑うと、店内にあったベタ専用の網やエサなどをおまけにくれはじめました(苦笑)。 後で数えるとこの日購入したプラガットは32ペアでしたから、1ペアあたり約1000円と言う事で、私も店のおやじも損はしていないと思われます。さて、これから急いでホテルに戻りなんとしてもベタたちを2つのトランクに収容しなくてはなりません。ショーベタ、プラガット併せて90ペア前後を一体どうやってトランクに詰めると言うのでしょうか。あらためて、自分の無計画さをあきれると言うよりは、ここまで来るとむしろほめてやりたい気持ちのさかなおやじでした
2005/06/24
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先日バンコク出張の折に、市内の市場で売られているのを見て思わず購入してしまいました。注意書きによれば、「すべてのエビとザリガニにパーフェクトに効く!」そうで、赤系のエビ・ザリ用と青系の物の2種類があります。赤系のエサに関しては、まぁカロチノイドやスピルリナ辺りが強化配合されているのだろうと予想できるのですが、青系となると・・・。なにしろ、ディスカスやドワーフグーラミィでステロイド使って無理やり色揚げする、ドーピングOKのお国柄だけにちょっと怖くて、我が家のエビやザリには与えていません(苦笑)どなたか、無償モニターでもやっていただけると・・・。でも、このエサあげる事で何らかの問題生じても責任取れないのでやっぱり無理ですね。
2005/06/23
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さて、初日からショーベタを大量にゲットしてしまった計画性のないさかなおやじは、翌日は知り合いの紹介でベタファームを訪問する事に。朝、約束の時刻から遅れる事1時間で、ファームの人間がホテルまで来るまでピックアップしに来てくれました。バンコク市内の交通事情は東京以上に凄まじく、朝と夕方は目的地まで何時間かかるか皆目見当がつかないほど。そのわりに、1時間の遅れで迎えに来てくれるとはまずまずと思うべきでしょう。ファームはバンコクの郊外にあるのですが、そこまでの道のりを初対面の人間と二人きりで車に缶詰と言うのは結構きついものです。しかも、彼はほんの片言しか英語を話さず、もちろん日本語はからっきし。そんな二人が無理やり会話するのですから、お互いにある程度勝手に理解するしか方法はありません。 そうこうして、やっとファームらしき建物に到着しました。ファームと言うとすごく立派なイメージがありますが、要するにトタン屋根の掘立小屋みたいな物です。しかも、壁がないではありませんか!それでも、気温の高いバンコクでは保温の必要がないため大丈夫なようです。ファーム内には90cmクラスのステンレス枠水槽とタタキが大量にあり、中にはベタらしき魚がウジャウジャと泳いでいるのですが、肝心の成魚の姿はさっぱり見えません。お互いに、自分の言う事を理解できない相手に苛立ちながら話した結果によると、そこはベタのブリーディングファームだとの事でした。なんでも、ここでベタの繁殖を行い若魚まで育成し、その後は育成専門のファームに持っていくのだとの事でした。 「だったら、そっちつれてってくれよ」というさかなおやじに対して、そこはすごく遠いから今日は無理と涼しげな顔で説明する案内人。一瞬、昔覚えた「一撃必殺 極真空手」の真髄を目の前のタイ人に見せてくれようかとも思いましたが、何しろ相手はムエタイの本場タイの人間です。外見はなよなよしてすごく弱そうですが、もしもと言う事を考えて自重しました。って言うのは嘘ですが、確かに「ベタのブリーディングファーム行きたい」とお願いした自分のミスなので今回は成魚の育成ファームはあきらめました。皆さんにベタ育成ファームの情報をお伝えできないのはすごく残念ですが、それは次回のお楽しみと言う事で・・・。 ちなみに、ベタの繁殖ファームではブラインシュリンプなどは使わず、稚魚のエサは近くの沼にいる極微細なミジンコの仲間を用いているようです。それ以外にも、アカムシ、イトミミズ、ブラインシュリンプの成体と生き餌がものすごく多種多様でしかも豊富な様子。日本の我々にしてみれば羨ましい限りです。また、成魚のベタの主食は生きたアカムシとボウフラだそうです。 しかし、落胆したさかなおやじを可愛そうに思ったのか案内してくれた彼が、ファームの種親用のプラガットをいくつか分けてくれました。一番上の写真のブラック&イエローの個体もその一つです。私の拙い写真ではうまく表現できていないのですが、闘魚としてのワイルドなイメージを損なわず、しかもものすごく渋いカラーリングはさかなおやじの今までのプラガットのイメージを根底から覆すほどインパクトの強いものでした。 一番下の写真はピュアレッドのプラガット♂なのですが、ショーベタと遜色ない鮮やかなカラーリングと、キビキビした泳ぎそして何よりもヒレが短い分、長期間にわたって観賞できる点は大いに評価できると思います。今までわが国では、プラガットはショーベタほど認知されていないマイナーなイメージが強かったのですが、これからはショーベタと同等かそれ以上の人気を得るポテンシャルを秘めていると思われます。 すっかり、プラガットの魅力の虜になったさかなおやじは翌日は、同じ案内人にバンコクの市場にある「カラープラガット専門店」に連れて行ってもらうことにしました。その後、案内人と意気投合したさかなおやじはバンコク市内の屋台で気を失うほど(冗談抜きで、耳が一時的に聞こえなくなりました)激辛の小粒で緑色の唐辛子をドバドバと振りかけた雷魚のから揚げをつまみに、タイ国産のシンハビールで、周りの見ず知らずのタイ人まで巻き込んで朝までドンチャン騒ぎを繰り広げた事は、それはそれで非常に面白かったのですが本題とは関係ないのでここでは割愛させていただきます。でも、何故かそこでもやはり日本人とは認めてもらえなかったさかなおやじでした。次回に続く・・・。
2005/06/23
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今日からしばらくの間、バンコク出張の時の話をアップしていこうと思ってます。バンコク出張の一応の大義名分である、犬猫フードの製造工場の視察兼商談をわずか半日で切り上げたさかなおやじは、早速バンコク市内の市場にあるベタショップへ向かいました(ってこれで本当にいいのか?)。以前にも何度か訪れた事のある結構有名な(少なくとも地元では・・・)ショップに足を踏み入れて驚いてしまいました。以前はほとんどが、ヒレのそれほど広がらないいわゆる「トラッドベタ」とあくまでも闘魚目的の「プラガット」主体だった店内の魚は半分が「ショーベタ」残り半分が、あくまでも観賞用に改良された「カラープラガット」だったのです。バンコク訪問前から「今タイではショーベタが熱い!」と聞かされていたのですが、これほどとは・・・。下の写真がショップ店内の一角ですが、こちらの壁一面はすべてショーベタで埋め尽くされていました。客は、水槽の間のブルーの仕切り板をはずして隣のベタとフレアリングをさせて、それを眺めながらお気に入りの魚をチョイスすると言う仕組みです。 ショップの女主人は満面の笑みを浮かべながら近づいて来ると「○×▼♪??!!・・・」とタイ語(たぶん)で話しかけてきます。自慢ではないが、このさかなおやじ外国で日本人と見破られた事は一度もありません!(ってほんとに自慢にならんな・・・)もちろん日本語なんて通じないし、仕方なく英語で返事をすると女主人はびっくりしたような顔をしながら「OH!アイムソーリー」と片言の英語で話を始めました。どこから来たのかと言う彼女の質問に対し「フロム ジャパン」と答えると彼女はあいまいな笑みを浮かべていましたが、内心では「嘘つけ、このおやじ。お前のどこが日本人なんだよ・・・」とか考えていた事は明白でした。 まだ大学生だった若かりし頃初めて東南アジアに旅行した際、屋外の屋台で夕食を食べていると、いかにも現地の人と言ったなりのお婆さんがテーブルを順番に回りながら、手にした白檀の扇子を売り歩いているのを横目で見ながら「ああ、次は俺のテーブルに来るな」と密かに断り文句を頭の中で考えていると、そのお婆さんは、なんと私のテーブルを素通りして次のテーブルに言ってしまったではありませんか。もともと、扇子なんて買う気がなかったものの、こうまで無視されるとちょっとプライドが・・・・。と言うわけで、わざわざこちらから「おい、お婆さん、なんで私のところには売りに来ないのかね?」とやさしく問いかけると、お婆さんはひどく投げやりな態度で「あんた、何人?」と聞いてきました。まだ若かったさかなおやじは多少の誇りを持って「もちろん日本人さ!」と答えると、お婆さんはひどく馬鹿にしたような顔つきでなにやら現地の言葉で私に何事か言いました。同行した現地人の通訳によれば「嘘をついちゃぁいけないよ。アンタが日本人なんかじゃない事は私にはよく判っているんだよ」と言ったそうですが。おそらく本当はもっとひどい事を口にしたに違いありません。「くそぉ~、あの白檀婆め」今思い出してもはらわた煮えくり返ってしまうさかなおやじでした。 話が大きく脇にそれてしまいましたが、それ以来一度も日本人と信じてもらえないさかなおやじは、ショップの女主人のそのような態度にも少しも気づかないそぶりで(う~ん、大人の対応だぁ)、「このベタいくら?」とショーベタを指差して尋ねました。「1000バーツだよ(日本円で約3000円)」とこの女、えらく吹っかけてきましたが、そこは見も心も日本人離れしてしまっているさかなおやじの事、「じゃあ、この棚の魚全部買うから1匹あたり100バーツ(約300円)にして」と強力な右フックを女主人の商売心にかましました。その後、言葉の上での激しいジャブの応酬の結果、互いに納得できる価格に落ち着いた事は言うまでもありません。ってさも商談馴れしてるかのように書いてますが、これからプラガットも手に入れなければいけないのに、ショーベタだけで50ペア以上買ってしまってこの先どうするつもりだぁ~! 「毎度ありがとうございます~♪明日もまた来てねっ!」ともみ手をせんばかりに満面の笑みを湛えた女主人に送られて店を出たさかなおやじは、両手一杯に50ペアのショーベタの詰まったビニール袋をぶら下げて、気温40度近いバンコクの夕闇の中によたよたと消えていくのであった・・・。 その時ショップで購入したショーベタが前回アップした個体や今回のブラック&ブルー マーブルやブラックです。どちらもハーフムーンと呼ぶにはやや尾鰭の開きが弱い感がありますが、立派なスーパーデルタである事は間違いありません。特にブラックの個体はもうすでにやや盛りを過ぎてしまったものの、数ヶ月前であれば、日本のベタコンテストでも十分上位に食い込めたであろう事は確実でしょう。 とまぁ、こんな調子でバンコクベタ放浪記は続いていくのでした。初日にしてすでにショーベタ50ペア以上をゲットしてしまった、計画性のまったくないさかなおやじは、この後一体どの様にしてプラガットをゲットし、また莫大な量になると思われるベタたちを日本に持ち帰るのでしょうか、次回を乞う御期待!!
2005/06/22
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今日のアップ第一弾はベタのメスについてです。皆さんはどうやってベタの雌雄を区別しているのでしょうか?よく書籍などではヒレの長いのがオスでヒレの短いのがメスとあっさり終わらせてますが、実際にはそれほど簡単ではありません。この判別法ではプラガットと呼ばれるヒレの伸びないタイプのベタのオスをはじく事が出来ません。また、体色もベタは比較的雌雄差が少ない魚なので判別方法としては使えません。 さかなおやじはいつも以下の3点に着目してベタの雌雄を判別します。◆尾ビレ、尻ビレが大きくそして長く伸長しない事。 これで、プラガット以外の雌雄をほぼ判別する事が出来ます。◆背ビレの幅が狭く、長く伸長しない事。 特に背ビレが人間の親指を折り曲げたような形状の場合、確実にメスです。◆鏡を見せた時、たとえフレアリングしてもエラ蓋を広げない事。 エラ蓋を広げて相手を威嚇するのはほぼ100%オスと思って間違いないでしょう。 ちなみに、一番上の写真のダークイエローの個体は上記の3点すべてにメスの特徴を示しています。上記3点に着目するだけで、かなりの確率でベタの雌雄を判別する事が可能だと思います。 さらに、繁殖期が近づくとメスは輸卵管が白く突出したり、下の写真のレモンイエローの個体のように卵が白く透けて見える事などからより容易に雌雄の判別が可能となります。 一番困るのが下の写真のような個体です。このマルチカラーの魚は一度繁殖に使った事があり確実にメスなのですが、最近とみにオス化が進んでいます。鏡を見せるとフレアリングまでするようになったので、おそらくもう繁殖には使えないでしょう。それでも、エラ蓋を広げて相手(鏡に映った自分自身)を威嚇する行為はしないため、上記3点の判別方法はここでも有効です。 さらに事態を混乱させるのがメス化したオス、いわゆる「根性なしのオス」の存在です。こいつらは、他のオスの攻撃を避ける為なのか、各ヒレもあまり伸長せずメスとの区別が結構困難です。ところで、「オス化したメス」と「根性なしのオス」を同一水槽に入れるとどちらが勝つのでしょうね?まぁ、和田アキ子vsカバちゃんみたいなものなので、結果は考えるまでもないと思われますが・・・(苦笑)
2005/06/22
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本日、バンコク出張から無事帰ってきました。行く前の話通り、仕事はさっさと切り上げ後はすべて個人の趣味に費やしました。「××社長!結構いい奴じゃん(笑顔)」そして、バンコクのベタ事情は・・・。やっぱり噂どおりすごい事になってました。詳しくは明日以降に徐々に話していくとして、今回アップした写真クラスのショーベタなんて、ほんとにその辺にゴロゴロと・・・。これは間違いなく、今シーズンわが国でもブーム到来と強く感じました。 それ以上に衝撃的だったのが、プラガットの世界!本来は闘魚として強さだけを追求されてきたはずのプラガットが、観賞用として完全に認知されているようです。個人的には、ショーベタ以上のポテンシャルを感じました。今回は、2つのスーツケースにショーベタやプラガットを詰めるだけ詰めて持ち帰ったので、明日以降の写真アップを楽しみにしていてください。今日はこれから、会社提出用のレポートを作成するため無事帰国の御報告のみという事で平に御容赦っ!
2005/06/21
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今日のアップは淡水カサゴ(Vespicula depressifrons)です。インドネシアからフィリピン、ニューギニアにかけて生息する体長3cm足らずのこの魚は、厳密にはカサゴではなくハオコゼに近い種類です。現地では純淡水域に一時的に進入する事はあっても、長期間住み着く事はないようです。したがって、長期飼育にはやはり汽水を用意する必要があると言われています。今回は、その事を確認する意味であえて純淡水で飼育に挑戦しています。ただし、水質はアルカリ性の硬水にするために、水道水には炭酸カルシウムを溶かして、硬度を人為的に上げてあります。現在、飼育を始めて2ヶ月弱ですが何とか飼育しています。ただ、体表に白い綿状の水棲菌が付着しやすく、やはり以前汽水で飼育していた時の方が調子が良いように思われます。 エサについても結構気難しく、さかなおやじの温室では生き餌しか食べません。なにしろ冷凍アカムシでさえ積極的には口にしてくれない程です。ちなみに、上の写真のスネールは完全に狙われております。そして、撮影後まもなくお亡くなりになられました・・・。合掌。やはり、この魚価格が安いわりには飼育難魚と言えるようです。引き続き、さかなおやじの温室では純淡水での完全飼育にチャレンジしていきますので、何か新たな発見があればまたアップします。 ところで、突然ですがさかなおやじは今日からバンコク出張です♪仕事なんて1日で終わりにして、後は趣味の世界に没頭します。実は今、タイではショーベタや観賞目的のプラガットの一大ブームでして、コンテストなども非常に盛んだとタイの友人からメールなどで再三情報は貰っていたのですが、中々訪問する機会がありませんでした。 しかし、今回わが社の社長から「さかなおやじさん、ちょっと急なんだけどバンコク飛んでくれない?」と猫なで声で頼まれたのです。内心踊りだしたい気分でしたが、そこは大人ですからグッとこらえて「でも、今仕事が非常に忙しいんですよ、ちょっと無理なんで他の人間行かせていただけますか」と渋く突き放しました。「そこを何とか、社内で英語話せるの君だけなんだよ、そうだせっかくバンコク行くんだから土日は向こうでゆっくりしてきたらいいよ」「それって有給ですか?」「えっ、うっ、もっもちろん出張の日程の中に入ってるんだよ君。当たり前じゃないか、安心して行っててきてくれたまえ」とまぁ、絵に書いたようなパターンで話は進行し、バンコク行きが決まったわけです。 早速、バンコクの友人に電話しベタのファームの訪問のアポを入れさせ用意は万全です。帰りには持ち帰れるだけショーベタやカラープラガットを日本に持ってくる予定です。したがって、来週の21日までブログの更新は出来ませんが帰国後にベタのファームや野生の魚の採集地情報など仕入れてきてブログにアップしますので、皆様しばしのお別れです。それにしても、この二流の××会社入社して、はじめてよかったと思えたさかなおやじでした。ってそう言えば、2年に一回のドイツで開催される世界最大のペットフェア「インターズー」にも毎回行かせて貰ってたっけ。アハハ・・・。
2005/06/16
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今日のアップはインディアン・グラスフィッシュ(Chanda ranga)です。インド周辺に生息するこの魚は、なぜかショップではグラスエンゼルとして売られている事が多い。しかし、グラスエンゼルは別の魚(Chanda filamentosa)に付けられた名前なので明らかに誤りです。どうでも良い事の様だが、さかなおやじとしてはそのあたりはきちんとしておいて欲しい。 と言うのも、本物のグラスエンゼル(Chanda filamentosa)は背ビレと尾ビレの先端部分が糸状に伸びて、そのシルエットはまさにエンゼルフィッシュそのものの小型美魚なのですが、なぜか飼育が難しい。今まで幾度となくチャレンジしているにもかかわらずなぜか長期飼育が出来ない、さかなおやじにとっての飼育難魚なのです。したがって、ショップなどにグラスエンゼル入荷したら教えてと頼んであるのですが、いざ店に行って見るとインディアンの方である事がほとんど。 とは言え、インディアン・グラスフィッシュの方だって結構美魚なのです。透明感のある体と、ピンと張った背ビレと尻ビレのシルエットは素晴しい。幸いな事にこちらの方は飼育は容易で、塩素中和した水でなんら問題なく飼育できます。なんとなくグラスフィッシュの仲間って汽水魚のイメージありますが、飼育に塩分は必要ありません。エサも、生き餌を好むものの馴らせば人工餌にも餌付きます。さかなおやじには繁殖の経験はありませんが、婚姻色で黄褐色に染まったオスと透明なままのメスが水草の茂みの中などに産卵するそうです。ただ、孵化した稚魚は非常に小さくはじめからブラインシュリンプを捕食できないそうなので稚魚の育成はててこずるかもしれません。 先日、淡水ギンポを思わず購入してしまった時も、実はショップからグラスエンゼルが入荷したと連絡があったからなのです。「ほんとにグラスエンゼルかい?まさかインディアンじゃないよな」と電話口で尋ねるさかなおやじに対して「嫌だな~、私だって伊達にこの業界でメシ食ってるんじゃないすよ」と自信満々で答えていた某ショップの店員A君。なぜか、さかなおやじが店を訪れた際は不在だったようだけど、今度会った時はわかってるね。
2005/06/15
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現在さかなおやじの温室には四つ葉のクローバーがたくさん生えています。でも、本当はクローバーではなくてシダの仲間の水棲植物の「ウォータークローバー」です。この仲間はわが国でも見かけることが出来、ちょうど田の字のようだという事から「デンジソウ(田字草)」と呼ばれています。 最近では園芸ショップでもちょくちょく見かける事ができる様になって来た様で、入手は結構楽だと思います。栽培も非常に簡単で、根元が絶えず水に使った状態にしておけばOK!瞬く間に四つ葉を殖やしてくれます。 上の写真は、葉に斑の入るムチカと呼ばれている種類で、下の写真は普通のウォータークローバーです。ムチカの方は、浅い水鉢に植え込んで、そして普通のウォータークローバーの方は熱帯魚水槽に植えてあります。水槽の方はフィルターまで付いているので、このセットで何か魚を飼うことも出来ます。今、何を飼育しようか思案中です。 ただ、あくまでも「偽の四つ葉のクローバー」である為か、さかなおやじにさっぱり幸福が訪れないのはやむを得ない事なのでしょうか?
2005/06/14
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今日のアップはゴールデンハニードワーフグーラミィーです。この魚はアジア原産のハニードワーフグーラミー(Colisa sota)の改良品種で、クリームイエローのボディの後半部分が鮮やかなオレンジに染まり、体長が4cm前後と小型でしかも温和な事から中々人気があります。 飼育は容易で、水質などに特別な配慮は必要ありませんが、本来沼や池などの止水に生息する魚なので水温は高目を好みます。また、あまり強い水流を起こすフィルターは不向きかもしれません。エサは人工餌でもよく食べてくれますが、どちらかと言えばフレークよりも顆粒タイプのエサを好むようです。 繁殖も容易で、成熟したペアを小型水槽やプラケースに入れておけば簡単に産卵します。産卵はオスが水面に作った泡巣で行われるため、水面には泡巣を作りやすいように水草を浮かべるとよいでしょう。また、せっかく作り始めた泡巣が崩壊するのを防ぐ意味でも産卵期間中はエアレーションやフィルターは止めておいたほうが無難です。この魚はベタほどオスがメスをひどく突きまわさないので、産卵終了後もメスを同じ水槽に収容しておく事も可能です。ただ、孵化した稚魚が遊泳を開始したら、両親ともに水槽から取り出します。ここまでは非常に簡単な魚なのですが、孵化した稚魚は非常に小さく、はじめから孵化したてのブラインシュリンプを食べる事が出来ません。したがって、通常は水槽内に自然発生したプランクトンに頼る事になりますが、数日後にはブラインシュリンプOKとなりますのでそこまでの辛抱です。このような方法でも10匹くらいの子供は十分得る事が出来ますが、ゾウリムシなどのインフゾリアを人工培養しているならば、一度に100以上の稚魚を得る事も難しくはありません。 観賞面から言っても十分魅力的なハニードワーフGですが、実はもう一つ隠れた特技?を持っているのです。それは彼らが水槽内に発生するヒドラを食べてくれると言う事です。皆さんはヒドラを御存知でしょうか?一言で言えば「淡水イソギンチャク」ですな。こう書くと「えっ、淡水イソギンチャク?一度見てみたいっ!」などという人も出てくるでしょうが、現物は期待するほど美しいものではありません。ただ、紛れもなくイソギンチャクなので稚魚や稚エビなどは捕獲されてしまう恐れがあり、水槽管理者にとっては招かれざる客です。また、グッピーマニアのように大量のブラインシュリンプをエサに与えている水槽では、水底にじゅうたんの様に猛繁殖するケースもあり、こうなるとただただ不気味です。 ハニードワーフグーラミーは、この水槽内の嫌われ者ヒドラを食べてくれるのです。ただ、好んで食べているようではなく、他においしいエサが豊富にある時はヒドラなんぞに目もくれません。彼らがヒドラを啄ばんでいるところを観察すると、口に入れた瞬間、ヒドラの触手に刺されているらしく、ビクッと体を震わせたりしているのですから、出来れば彼らも口にしたくはないでしょう。したがって、水槽内のヒドラを駆逐する目的でハニードワーフGを使う場合は、しばらくの間エサを与えないようにする必要があります。また、ヒドラの他にもヒルやミズミミズも食べるようです。 そういう訳で、さかなおやじの温室のハニードワーフ達は、定期的に水槽から水槽へそれこそ旅がらすの様に終わりのない移動を続けているのでした。御苦労様です・・・。
2005/06/14
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今日のアップは淡水ギンポです。磯の岩礁地帯などでよく見かける事のできるナベカと同じイソギンポ科ナベカ属(Omobranchus)に属する魚です。ただ、この魚がわが国の西表島にも生息するカワギンポ(O.ferox)かどうかは現時点では不明なため、今回はあえて淡水ギンポとするにとどめておきます。 この魚、少し前にショップに入荷していたのですが、さかなおやじの認識では汽水でしか飼育できず長期飼育は不可能と言うものだったので、口が飛び出たヒョットコのようなユーモラスな表情とクネクネした妙な泳ぎ方にはかなり惹かれるものがありながらも無視しておりました。しかし、その後数週間にわたりショップの水槽で結構元気にしているじゃありませんか。しかも、コリドラスと同じ販売水槽に入っている事から、飼育水に塩は混ぜていないものと思われました。そうと判れば、ゲットあるのみ。我に帰った時にはすでにこの魚を5匹も購入し家路に向かう途中でした。 家に帰り、書籍やネットでこの魚やカワギンポに関する情報を集めてみましたがほとんど無いに等しい状態でした。最近さかなおやじがゲットした魚で、ここまで事前情報を得る事が出来ない魚も珍しく今後の飼育は手探り状態でしなくてはなりません。カワギンポであれば、汽水から淡水域に生息し警戒心が強い魚で、オオヘビガイの貝殻や小さな穴などに潜むように生活しているようです。また、エサには冷凍アカムシが良いと言う不確定な情報もありました。 実際、我が家にきた魚たちも、水槽に入れた直後に冒頭の写真撮らせてくれただけで、その後は物陰に潜み一度もその姿を見かけておりません。試しに、水槽前面の開けた場所に数匹の冷凍アカムシを置いておきましたが、それでもさっぱり姿を見せません。なんと言う事でしょう、ショップでは身を潜める物陰が皆無だったためひょうきんな姿を見る事が出来ただけで、隠れ家が十分にあればほとんどその姿を見る事が出来ないようです。これじゃ、飼った意味ないじゃん!といつものように自分の無計画さを後悔するさかなおやじでした。
2005/06/13
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今日のアップはグラスゴビー(Gobiopterus chuno)です。名前の通り、全身がほぼ透明で体長2cm前後の超小型ハゼで、ショップで見かける事はほとんどないと思います。色彩的にはすごく地味な魚ですが、水草水槽などで飼育するとびっくりするほど水草のグリーンにトランスルーセントな体色が映えます。マレー半島を中心に分布する純淡水産のハゼで、飼育に当たっては特別な水質は必要としません。 書籍や雑誌などでは、温和で仲間で群れを為して生活すると書いてある事が多いのですが、さかなおやじの経験では結構仲間内で縄張り争いやってます。それでも、お互いに致命的なダメージを与えるほどの激しいバトルはしないようなので、小型水槽でも結構たくさんの数を飼育する事が出来るでしょう。 エサは、人工エサは余り好まないので我が家では孵化したてのブラインシュリンプをメインに与えています。サイズがサイズなので、冷凍アカムシはちょっときついかも・・・。 さかなおやじは繁殖の経験はないのですが、時折腹に小さな卵を一杯に詰めた(透明だから良く見える)個体を見かける事があります。オスメスの区別は比較的簡単で、頭がでかく目の下にブラックラインがあるのがオスです。オスは成魚になると体が黄褐色に染まるのに対して、メスはほとんど透明のままなのでこの点でも区別する事は可能でしょう。今年は良い機会なので、真面目にグラスゴビーの繁殖狙ってます。 地味ながら個人的にはかなり好きな魚なのですが、今回デジカメで写真とって見てすごく困りました。なにせ、全身が透明なため中々うまく写らないのです。それに、クリスタルガラスのような透明感のある体が魅力なのに、写真でその透明感が表現できないのです。下の写真が、普段の状態のグラスゴビーを撮影したものなのですが、実物はこれよりはるかにいい感じです。 それでは、冒頭の腹部が鮮やかなオレンジに染まった個体は?実は、あまりにも写真に取ると目立たないので孵化したてのブラインシュリンプをたらふく食わせてから写真に収めたものです。しかし、写真に収めたグラスゴビー最大の見せ場が、たらふく食ったブラインシュリンプのオレンジ色とは・・・(涙)
2005/06/12
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今日のアップはゴールデン・デルモゲニーです。この魚はデルモゲニス・プシルス(Dermogenys pusillus)という、全身グレーの魚の体にバクテリアが寄生して金色に輝いているものとされています。同様の現象は、南米産のゴールデンテトラなどでも見ることが出来ますが、デルモゲニーの場合個人的には少し疑ってます。と言うのも、マレー半島などに行けば小川や沼など至る所で普通のデルモゲニーはいくらでも見かける事が出来るのに、Goデルモゲニーは未だ一度も見た事がないからです。東南アジアのブリーダー達は魚に着色するのプロ級ですから・・・。まぁ、きちんとした学術論文みてもバクテリアの寄生が原因とされているので間違いはないと思うのですが・・・。 海にいるサヨリの仲間であるデルモゲニーは、体長5cm位にしかならない純淡水産の魚です。原産地ではかなり汚いどぶの様な所でも良く見かける程で、水質にはうるさくなく飼育は容易です。ほとんど常に水面直下を泳ぎ回り、自然下では水面に落ちてくる昆虫類をすばやく捕食すると言われています。そんなわけで、飼育下でも水面に浮くエサを与えた方が好ましいでしょう。ちなみに我が家では冷凍アカムシをピンセットなどで水面近くに少量ずつ落とすように与えています。 デルモゲニーの最大の特徴はこの魚が卵胎生である事でしょう。つまり、グッピーやプラティなどと同様、卵ではなく子供を産み落とします。産仔まではそれほど難しくないのですが、なぜかこの魚、自分の子供が大好きです。イエイエ、母性本能が旺盛なのではなく、彼女らが旺盛なのは食欲なのです。自分のお腹から子供を産み出したかと思うやいなや、クルリと振り向いてパクリです(苦笑)。その為、繁殖させたいのであれば、水面にホテイアオイやその他の浮き草をたくさん浮かべておき、産まれたばかりの稚魚が逃げ込む場所を提供してやる必要があります。 そして、デルモゲニーのもう一つの特徴がこの魚が闘魚であると言う事です。余り知られていない事ですが、この魚は同種間でかなり激しくバトルします。ショップなどではほとんどそのような闘争心を見せる事はありませんが、自宅に連れ帰り落ち着いた環境で飼育していると彼らのK-1グランプリ開催です。実際に、タイではベタを程ポピュラーではありませんが、デルモゲニーを使って闘魚を楽しむ人々を見かける事があります。したがって、自宅でデルモゲニー使って賭博場を開くつもりのない方は、彼らが縄張り意識を持てない様にやや大目の数を同時に飼育する事をお勧めします。
2005/06/11
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今日のアップは、正統派小型美魚の代表選手ドイツラムの登場です。本来は南米コロンビアに分布するパピリオクロミス・ラミレジィ(Papiliochromis ramirezi)をヨーロッパのブリーダー達が長い年月をかけて累代飼育し、原種以上の美しさを獲得したものです。生産国によって若干の違いが見られ、オランダで繁殖されたものはもう少し円盤型の体形をしています。また、東南アジアでも盛んに養殖されていて、こちらはやや美しさと言う点では劣りますが何より安価で手に入れやすいのが嬉しいです。東南アジアブリード物では全身がオレンジイエローに染まるゴールデンタイプやロングフィン、はたまたバルーンラムなんてのも登場しています。かつては、アピスト属に分類されていたり、現在でもミクロゲオファグス属に分類する研究者もいるようです。しかし、そんな学名の変更などは私たちアクアリストにとってどうでもいい事で、ラムはやっぱりラムでいいんですよね。 体長5cm前後にまでしかならないラムは、シクリッドの仲間としては温和で他の魚との混泳もOKです。エサは何でも良く食べますが、人工餌を与える場合はフレークよりも顆粒タイプの方を好むようです。非常にポピュラーな種類だけあって、飼育も容易と安直に思われがちですが結構水質にはうるさいところがあります。PHや硬度よりも水質の悪化に細心の注意を払うべきで、亜硝酸濃度の高い環境下では、呼吸が荒くなり鼻先が赤くただれてきます。これは、典型的なエロモナス症の症状で、市販の薬もありますが発病してしまうと、まず治癒はあきらめた方が・・・。ただ、こうなるのを防ぐにはきちんと日常管理をすれば良いだけなので、その辺りがきちんとできる人には非常に丈夫で飼育しやすい魚になるでしょう。 ラムはシクリッドには珍しくオスメスともに美しく、その点でもお勧めできます。オスメスの判別はオスの背びれの先端が長く伸長することでも判りますが、一番簡単なのはメスの腹部が美しいピンク色に染まる事だと思います。シクリッドの中にはペアの相性が合わないと中々繁殖してくれない魚もいますが、ラムはあまり相手をえり好みしないようで、オスメスであれば大概ペアになってくれます。産卵は横向きにした植木鉢の表面や岩の上などで行われ、産卵後は親が卵を守ります。 このように産卵までは簡単なラムですが、その先がちょっと面倒です。なぜか自分の産んだ卵の保護を放棄して、卵を食べてしまうことが多いのです。特に、人の出入りが激しい場所や、騒音の大きな場所などに水槽を置いておくと良く食卵しますが、静かで非常に整った環境でも卵を食べる親もいます。何度挑戦しても、産卵後親が卵を食べてしまうので嫌になったと言う人にあったこともあります。 以前、ドイツ人のプロブリーダーとドイツのペットフェア(有名なインターズ)でその件についてちょっと話を聞をしたことがありますが、やはり彼らもラムの食卵には手を焼いていて、そのブリーダーは繁殖水槽に鶏の卵大の石をいくつも入れておき、そのどれかにラムが産卵したら、岩ごと卵を取り出して人工孵化させるのだと言っていました。帰国後、さかなおやじもこの方法を試してみましたが、確かに失敗のない優れた方法だと思いました。でも、やっぱり孵化した稚魚が親ラムの周りにまとわり付くようにして水槽内を散策する姿を見たいと思ったさかなおやじでした。
2005/06/10
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今日のアップは、以前紹介した「めでためでたの紅白ソード」のメスに再登場願いました。下の写真を見ていただければお判りと思うのですが、その時点では確実にメスと思われたのですが・・・。尻ビレを見れば一目瞭然、いまや完全に「元メス」ですな。「元レディース」とか聞くと、「かつては結構ブイブイ言わせたけど、今じゃすっかり堅気ヨ」みたいなちょっと姉御肌の素敵な女性を連想しますが、「元メス」じゃあんまりだ(涙) ソードテールの性転換は良く知られていますが、今回のようなケースは本当の意味での性転換とは言えません。過去にメスとして産仔した事のあるメスがオスに変わるのが「真性性転換」であるのに対し、メスらしき個体がある日を境にオスになっていくのは、もともとオスでありながら外見がメスの様だったと言うだけで、本当の意味の性転換ではないとされています。つまりは、『根性なしのなよなよしたオス」が一念発起して「男らしいオス」になったと言う事で、それはそれで同じ男として祝ってやりたいものです。祝ってやりたい気持ちはあるのですが・・・。でも、さかなおやじの紅白ソードから紅白プラティを作り出す壮大な?プロジェクトは一体どうなると言うのでしょう。正直なところ「そんな根性あるなら、もう一度根性見せてメスに戻ってくれっ!」と言う気持ちで一杯です。 それにしても、紅白ソードはショップで見かけたときもメスがほとんど見当たらず、オス20尾に対しメス2~3尾と言う状態でした。しかも、中で一番確実と思われたメスがオスに変わってしまうとは・・・。もしかしてアルビノ紅白ソードは伴性遺伝かなんかで、すべてオスなのでしょうか?謎は深まるばかりです。かくなる上は、ソードのオスにプラティのメスを交雑し、アルビノ紅白プラティに持って行くしかなさそうです。 しかしながら「オホモダチのレッドジェム」「ガビーン、アンタ実はオスだったの的なアプロケイラス・スマラグド」に続き「めでためでたの元オカマ紅白ソード」とどうも最近我が家では、外見からは雌雄の判断が付きにくい「根性なしのオス達」が増えているような気がしてなりません。この調子で行くと、十年以上娘だと思って育ててきた上の子供が実は男でした~って事にもなりかねない、ちょっとアブノーマル入りつつある、さかなおやじ一家でした。
2005/06/09
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今日は久々に水棲生物でアップします。今日の写真は我が家のヒメツメガエルです。コンゴなどの西アフリカに生息するため別名コンゴツメガエルとも呼ばれる、完全に水中に適応したカエルで、生涯陸上にあがり生活することはありません。成長してもせいぜい3~4cm位の小型サイズであることや、熱帯魚などと同じ飼育方法で簡単に飼える事から、中々人気があります。 さすがにカエルだけあって、水中で鳴くらしいのす。カエルに詳しい友人によるとチーと(決してジーではないと変に力説してました)非常に小さな声で遠慮がちに鳴くそうですが、中古のエアーポンプやモータ辺りがブルブルとかバリバリとかけたたましい音を立てているさかなおやじの温室では、残念ながら遠慮がちに「ちーだかジーだか」つぶやいてもな~んも聞こえないもんね。 飼育に関しては、通常の小型熱帯魚の飼育設備で十分で水質も中性付近をキープしていれば問題ないでしょう。エサは生き餌や冷凍エサしか食べないという記述も眼にしますが、馴らせば結構人工エサも食べてくれます。ただ、両方の前足でわんこそばでもかっ込むように食べるため、フレークフードなどでは口に入る量と粉々になって口から逆流してくる量が同じくらいという事にもなりかねず、飼育水が汚れてしまうのでペレットタイプの方がお勧めです。また、水槽の厄介者スネール(最近結構話題になっている)を食べると言う人もいるが、少なくとも我が家ではスネールを好んで食べている様子はないようです。ただ、基本的に口に入るものは何でも食べてみると言う、遠慮や恥じらいなどとは無縁の生き物なので、間違えて口に入ればスネールだって食べるくらいの事はするだろうと思う。 うまく飼育できていれば、春先などに繁殖も経験することが出来るでしょう。水温調整が可能な飼育設備を持っている人であれば通年繁殖可能だと思われますが、通常は水温が22~24℃位の時に繁殖を行うようです。夏場の高水温はあまり好まないようで、この時期には繁殖行動を見かけたことはありません。オスメスの区別は体のでかい方がメスと考えておけばほぼ間違いありません。ただ、それだけではちょっとと言うのであれば、繁殖シーズンのオスのわき腹に出現する赤みを帯びた虫刺されの後みたいなもので判断するとより確かでしょう。ペアはオスがメスに抱きついたまま水面近くまで浮上し、水面に卵を生み出します。卵は水面に浮かび、大体24~30時間で孵化し、小さなオタマの誕生です。 決して色彩的には美しくありませんが、ユーモラスな行動と小型で飼い易い点は評価できると思います。ただ、ヒメツメガエルに非常によく似たアフリカツメガエルという種類もよくショップで売られています。こちらの方は、小さいうちの可愛さは同様なのですが、エサを阿呆のようにたくさん食べ、見る見るうちに巨大化し手のひらからはみ出すほどにでっぷりとしたその姿はユーモラスと言うより、結構醜悪でおぞましいと思います。皆さんも、間違えてアフリカの方手に入れないように。両者の簡単な区別方法は、体の表面がザラザラしているように見えるのがヒメツメ、洗顔フォームを使った顔面のようにツルツルスベスベなのがアフリカです。写真のヒメツメは2世代目なのですが、彼らの親ガエルと同時に購入したアルビノのアフリカツメガエル(娘の可愛~い♪の一言で購入決定)は、今では我が家で唯一の理解者であったはずの娘にさえ「あの白ブタ」と言う愛称?で蔑まれております。 ところで、我が家には現在自家繁殖物の5匹のヒメツメがいるのですが、中でも一番のチビでヤセなカエルが、よく水草に寄りかかるようにして「阿波踊り」のようなポーズを決めているのです。他の兄弟も同様の格好をする時ももちろんありますが、チビは頻繁に阿波踊りしとります。そのせいか、5匹の中では娘や息子から一番可愛がられております。もっとも彼女らの可愛がると言うのは、さかなおやじの温室の飼育水槽からチビガエルを掬い出し、コップなどに入れて自分の部屋に連れて行くという物なので、当のヒメツメは可愛がられていると言う認識は皆無だと思います。それにしても阿波踊りのポーズだけで気に入られるとはやはり「踊る阿呆に食う(本当は見るですが・・・)阿呆、同じ阿保なら踊らにゃ損々」なのだろうか?と真剣に今後の自分の処世術について哲学するさかなおやじでした。
2005/06/08
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今日のアップはアプロケイラス・スマラグドという名前で売られている熱帯アジアに生息するメダカの一種です。このメダカ、オスはそれこそ金閣寺の如く金色に光り輝く美しい魚なのですが、ポピュラーなわりに不明な点も多いなぞの魚でもあるのです。 ほとんどの書籍や雑誌などではこの魚はアプロケイラス・リネアタス(Aplocheilus lineatus)の改良品種です。って自信満々に書いてあるけど、その自信の根拠は?と尋ねると彼らは一様に、歯切れが悪くなり「いやぁ、洋書に書いてあったからさ・・・」とか「こんな黄色のメダカ自然界にいるわけないだろ」とかぼそぼそと口ごもる。確かに、改良品種の可能性が高いとはさかなおやじも感じるのですが、リネアタス種の改良品種かよって言うのが正直な気持ちです。 この魚の基になったと言われるリネアタス種(A.lineatus)はインド周辺に生息し、体長が10cmを超える大型のメダカです。学名の「リネアタス=縞のある」という意味だけあって体には横縞(魚の横縞って上下に伸びる線のことを言うのです。だから、眼の辺りから尾ビレに向かって走る線は縦線と言うことです。)が、尾ビレはハクション大魔王のアクビ娘が出てくる壺を横向きにしたような形なのです。しかし、スマラグドには横縞もなければ、尾ビレもそんなに極端な壺型にはなりません。また、体長もせいぜい6~7cm止まりのようです。 世の中にはたくさんの改良品種がありますが、色彩を変えられても体形を変えることは結構難しいことなのです。魚の世界でも、ヒレの形状や体形を変化させることが出来たのは金魚、グッピー、ベタなどごく少数のしかも古くから大勢の愛好者がいた魚に限定されています(ただし、ロングフィンは除く)。ちょこちょこっといじって、尾鰭の形変えられるほど、改良品種作成の道は甘くはないという事なのでしょう。 その辺りから考えると、このスマラグドと呼ばれる魚は、私の個人的な見解ではアプロケイラス・ダイイ(A.dayi)の改良種だとにらんでいる訳なのです。そんな個人的な見解を実証するためにも、自分でこの魚極めて見なくてはなるまいて・・・。そう考えたさかなおやじは、2週間ほど前にショップでこの魚購入したのでした。 そんな七面倒な中年男の戯言はともかく、この魚は非常に丈夫で飼育が簡単な魚であり、しかも美しいと言うことで水草水槽のお友達としておすすめできます。エサは何でもよく食べますが、ほとんど常時水面直下にいるため、浮かんでいる時間の長い餌の方が好まれます。また、口がでかいので水面をヘロヘロしているメダカやグッピーの稚魚などはそのままスマラグドの口へGo!という事もあるので御注意ください。 ところで、このスマラグドを含むアプロケイラスの仲間はみな頭部に白い星のようなスポットがあり、水上から見ると結構よく目立ちます。タイのバンコクあたりの水上マーケット見物の際などにも、水面を眺めていると頭の白い点がよく目立つ魚の群れによく出くわしますが、これは近縁種のパンチャックス種(A.panchax)です。 とえらそうな事書いているさかなおやじですが、ショップにて自信満々に1ペアいれば十分と周囲に豪語し、その発言にびびってペアを選ぶ自信をなくした店員が差し出す網を受け取り迷う事無く選んだペアだったはずなのですが・・・。まだ確かではありませんがもしかして、メスだと思ったのはオスの若い個体かもしれません。ガビ~ン、まさか前の店でもう一度購入するのも恥ずかしいので、明日あたり別の店にこっそり行ってメスゲットしてこなくちゃ・・・。なんてこったい、口ほどにもないさかなおやじなのでした。
2005/06/07
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今日のアップはポポンデッタレインボーです。パプアニューギニアに生息する体長3cmほどのこの非常に美しい小型美魚は、以前ポポンデッタ属に分類されていたことからポポンデッタと呼ばれるようになりました。現在ではプセウドムギル属(Pseudomugil)属に分類されるようになりましたが、呼び名はそのままのようです。以前は、ポポンD(なんだかポポンSって薬ありましたな)の名前で、写真のフルカタ種とコニエ種の2種類が混同されて販売されていました。この2種は、コニエ種の方はヒレの内部に明瞭な黒いバンドが入るのに対して、フルカタ種ではほぼ透明な暗褐色に染まる程度であることから区別できますが、最近ではコニエ種を見かける事はなくなりました。 写真ではポポンデッタレインボーの魅力を十分に伝え切れていないのが残念ですが、それでも鮮やかなオレンジイエローの各ヒレの美しさはうかがい知ることが出来ます(よね?)。レインボーフィッシュの仲間は汽水魚として紹介されていることが多いが、基本的にはよほど極端な酸性に傾いた水質でなければ、真水で問題なく飼育することが出来ます。丈夫で温和なため、水草水槽や小型水槽の主役として迎えるに十分な魚です。エサも、人工エサを好んで食べるため飼育は非常に楽です。さかなおやじがこれまでアップしてきた小型魚にしては珍しく、ビーシュリンプとの共存も十分可能なはずです。 繁殖も容易で、各ヒレが黄色く染まったオスとヒレが小さく地味なメスを一緒に飼育していれば、それこそメダカと同じように水草に卵を産み付けます。メダカよりも大きな卵は透明なため、馴れるまでは発見しにくいのですがコツをつかめば簡単に見つけ出すことが出来ます。水草に付いた卵を発見しだいプラケースにでも移しておけば、約2週間ほどで孵化し、可愛いポポンデッタが誕生してきます。 最近では東南アジアでコンスタントに養殖されているため、価格的にも安価で入手も楽です。しかし、安易な繁殖の弊害なのか、奇形の魚を見かけることもありますので、購入に際してはチェックが必要です。薬のポポンSは総合ビタミン剤ですが、さかなおやじの肉体疲労時には水草の緑の中を縫うように泳ぎまわる「黄色いヒレが目印のポポンD」の方がよほど効果があるようです。
2005/06/06
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今日のアップは淡水カレイです。昨日は恒例の長時間水替え(昨日は9時間掛かりました。トホホ・・・)で疲れ切った体と心に鞭を打ってブログ更新しようと思ったら、メンテナンスのため休止?アァッ!気力のバロメーターが一気に逆レッドゾーンまで入り、メーター振り切れちゃいました。 ところで、昨日水替えの際に砂の中でうごめくなにやら怪しげな黒い影を発見しました。あわてて網で掬ってみるとなんとそこには淡水カレイがいるじゃありませんか。でも、そんなの入れた覚えがない・・・。しばし熟考した結果、その水槽にずいぶん前に友人がなにやら魚放り込んでいった気が。早速、その友人に電話すると「ああ、そういえば半年くらい前に長期海外出張があるから魚預かってくれって言って、お前の家に行ったっけ。別に返してくれなくてもいいよ、アハハ」ってオイオイそう言う事言ってんじゃないだろうがァ~!日本広しと言えども、飼い主が知らない魚が水槽の中を泳ぐ家ってそうそうあるもんじゃないと思います。とは言え仲間内で、一番空いた水槽保有しているのは確かに私であり、結果として悪友たちは次々と魚を持ち込んできては放流?して行くと言う事になっております。 今回新たに我が温室で発見?された淡水カレイは詳しいことが不明なのですが、現在淡水カレイとして流通しているのは南米産か東南アジア産なので、写真の個体もどちらかなのでしょう。種の同定までは産地などもわからないため困難なのですが、尾鰭が独立してはえている事などから、おそらくはアキロイデス属(Achiroides)の仲間かと思われます。 この仲間は、どれも体長10cm以下で純淡水での飼育が可能な種が多く飼育は容易です。エサは・・・。意識してエサを与えて事がなく(苦笑)よく判りませんが、水槽内にはマウスブルーダー系のワイルドベタを入れてあったので、エサには冷凍アカムシをメインに与えていたのでたぶん冷凍アカムシで飼育可能であろうと思われます。ただ、カレイやヒラメの仲間は基本的に動物食性ですから、ワイルドベタの稚魚なども結構エサと化していたのかもしれません。毎度のことですが、エビちゃんとの同居は、エビに個人的な恨みがあるのでない限りは絶対に不可です。また、砂に潜る性質を持っていますので、飼育に際しては出来るだけ粒の細かい砂を敷いてやる方が好ましいでしょう。 せっかく発見したのですし、次にまた見ることが出来るのが半年先かもしれないので写真に撮っておく事にしましたが、これほどつまらない被写体も珍しく、どのように撮っても黒いスリッパか卓球のアイちゃんの捨てた使い古しのラケット程度にしか見えず観賞面から言えば得点0点の魚ですな。上から取った写真だけではどうにも絵にならないので、網で突いてガラス面に貼り付けたところも1枚撮っておきました。撮影後開放してやると、淡水カレイの奴は、何となくだらしないデロデロした泳ぎで、流木の陰に消えていきました。「さようなら~、淡水カレイ。またいつか会おうな~♪」 これほど盛り上がらない淡水カレイですが、ショップではなぜかそれなりの人気はあるようで、「仕入れればそれなりに売れる(ショップ店長談)」魚だそうです。でも、購入した人はほとんどその姿見ることなく終わるんだろうな~と思うと、このデベロ~ン♪とした魚が、ほんの少しだけいとおしく思えてきたさかなおやじなのでした。
2005/06/05
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なんと、眼が青く光るメダカ?いえいえ、今日のアップはジャワメダカ(Oryzias javanicus)です。名前の通り東南アジアのジャワ島に分布するこの魚は日本のメダカと同じオリジアス属(Oryzias)の仲間です。体形的にもメダカそっくりなオリジアスの仲間は、現在20種前後がアジアを中心に分布しています。 ボケボケの写真で恐縮ですが、ジャワメダカの眼の周囲が鮮やかなブルーに輝くのは何とかお判りいただけるかと・・・。アフリカ産のランプアイにも決して劣らぬそのメタリックブルーの輝きは、まさに「アジアンランプアイ」。熱帯魚ショップで常時見かける魚ではありませんが、非常に珍しいと言うほどでもなく、こまめに探していれば入手することはそれほど困難ではないと思います。価格的にはランプアイと同等か、少し安価といったところでしょうか。 飼育に関しては水温以外はわが国のメダカとまったく同じで、丈夫な上に温和で他の魚との協調性もよく、群れで飼うと夏の暑さを忘れさせてくれるような、ちょうど闇夜に舞うホタルの群れのような素晴しい光景を作り出してくれます。エサも人工餌を好んで食べてくれるのでエサの確保に困ると言うこともありません。ただ、水底に沈んでしまったエサを食べるのは、彼らの上向きに開いた口では少々面倒なようなので、出来れば水面に長い間浮いているようなタイプのエサを与える方が好ましいでしょう。 繁殖に関しても、非常に容易でメダカとまったく同じです。オスメスの区別は尻ビレが大きい物がオスと憶えておけば、わが国のメダカも含めオリジアス属ではほぼ間違いなくオスメスを区別することが出来ます。メスは産卵した卵をしばらく腹部にぶら下げたまま泳ぎ回り、そのうち卵は水草などに絡まり付着します。受精卵は2週間くらいで孵化し、初期餌料としてブラインシュリンプを食べる事は出来ませんが、メダカ同様粉餌を与えれば問題なく次々と子供を採る事が出来るでしょう。 私も、まもなく訪れる暑苦しい夏を少しでも快適に過ごすアイテムとして、シペラス等が水面に突き出したレイアウト水槽を作り、そこにジャワメダカもといアジアンランプアイを群泳させようと計画しております。水槽が完成したあかつきには、再度皆さんにご披露させていただきたいと思っております。
2005/06/04
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今日のアップはパキスタンローチです。この魚は、インドやパキスタンに分布する体長7cm位のボティア属(Botia)の仲間で、近縁種にはクラウンローチがいます。私は、個人的にボティアが大好きで、一時夢中になってコレクションに走ったことがあります。きっかけはわが国のアユモドキ(厳密にはボティア属ではない)を一目見て気に入ったのですが、こちらは天然記念物なので入手不可能なため、外国産のボティアぬい走ったという訳です。一時はボティアコレクションのために60cm水槽を10本ほど使用していた事があります。 ボティア属の魚は、その代表種クラウンローチが比較的温和であるため、ボティア属全体が温和な魚であるかのようなイメージがありますが、一般的に言って縄張り意識が強く特に同種間ではかなり激しくバトルします。中でも、ヒメノフサ種やロブスタ種などの大型ボティアは原則として60cm以上の水槽で一匹飼育がお勧めです。 しかし、パキスタンローチはボティア属の中では温和な方で、複数飼育でも余り問題は生じません。また、他の魚との協調性もそれほど悪くはないのでコミュニティタンクでの飼育も可能です。ただ、鰭が長く伸びる魚や特に動作ののろい魚には攻撃を仕掛けてボロボロにする事もあるので、これらの魚と一緒に飼育するのは避けた方が無難です。 飼育に際しては、水質・水温にはうるさくないので特別な配慮は必要ないでしょう。エサに関しても比較的えり好みしないで食べてくれますが、やはりアカムシやイトミミズなどの天然エサの方を好きなようです。本来は夜行性の傾向が強い魚ですが、飼育していると結構昼間も姿を現します。と言うか、夜消灯後にエサを与える習慣のない私のところでは、昼間に他の魚たちと一緒にエサを食べておかないと生きていけないという事のようです。 ボティアの仲間は繁殖が難しく、東南アジアの養殖業者も現時点で商業ベースの繁殖に成功しているのはクラウンローチだけ(ドワーフボティアもか?)だと思います。概してドジョウの仲間は飼育下での繁殖が難しく、わが国のドジョウでさえ水槽内ではほとんど繁殖する事がありません。そんな彼らを商業ベースで繁殖させるには、通常ゴナトロピンと言うホルモン剤を注射します。私も学生時代に実験でドジョウやツメガエルにゴナトロピンの注射しまくった覚えがあります。東南アジアのクラウンローチ繁殖にもこのホルモン注射が用いられているようです。しかし、パキスタンローチなどは現地採集物が非常に安く流通しているため、わざわざ繁殖させても採算ベースには乗らないそうで、現状わが国に輸入されてくるのはほとんどすべてが現地採集物のはずです。 今から20年以上前、このパキスタンローチが初めてわが国に大量に輸入されてきた時、ボティア好きの連中が集まってあーでもないこーでもないと好き勝手な事を話していたのですが、その時一人の友人が「このボティアの通称名決めようぜ」と言い出しました。学名はBotia lohachataと言うのですが、「ロハカタ」や「ロハチャタ」では発音しにくいし憶えにくいと言うその友人は、大半の人間の「パキスタンローチ」(当時、洋書にはそのような名前で紹介されていた)という説を強引に退け「ワイワイローチ」と大声で宣告したのでした。その理由は皆さんもお判りかと思いますが、ボディにワイワイ(YIYI)と刻印してあるからです。 それ以来、われわれ仲間内ではその友人に敬意?を評してこの魚をワイワイローチと呼んでおります。ちなみに、近縁種にはヨーヨーローチ(YOYO)もおりますのでそちらもよろしく。ちなみにその時、「YIYIではワイワイと発音しないんじゃ?」と発言して得意になっていた友人をひどく怒らせたのは、何を隠そうその当時から偏屈でどんなことにも一発皮肉をかませると言う性格の持ち主であるさかなおやじだったのでした。
2005/06/03
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今日のアップはスカーレットジェムです。この魚、わが国に輸入されるようになってからまだそれ程年月を経ていないにもかかわらず、その美しさで一躍人気者になりましたね。以前はバジス・バジスと同じバジス属(Badis)に分類されてましたけど、最近ではダリオ属(Dario)に分類されているようです。このバジス=ダリオグループは最近新種の発見ラッシュで次々と新種が発見されています。我が家には、東南アジアをさまよっているオタッキーな奴らが、お土産として持ってくる変な魚がたくさんいるのですが、その中にこのスカーレットジェムの仲間の新種も何種類か含まれています。例えばバジス・クワエ(Badis kuwae)って言う奴なんぞ、映画で有名なクワイ川で発見されたと言うだけが取り得の様な魚です。色彩的に美しいのはごく稀で、ほとんどが泥の付いたジャガイモかゴボウのような色彩です(どんな色彩だ?)そのうち、紹介する魚に困った際にでも皆さんにもクワエご披露いたしますので、あまり期待しないで待っていてください(魚は確実にババッチイが、間違いなく本邦初公開の貴重な映像ですぞっ)。むっ虚しい・・・(苦笑)。 という事で、この仲間としては破格の美麗種とも言えるスカーレットジェムは、体長が2cm前後と小型で性格も温和と来ては、人気の出ない訳がありません。エサの好みが若干あり人工餌は余り好きではないと言う欠点がありますが、水質にもうるさくなく本当にお勧めです。 また、スカーレットジェムは繁殖も比較的簡単に楽しめる魚で、体色が赤く美しいオスと、褐色で地味なメスを一緒に飼育していればかなりの確率で繁殖に成功するはずです。以前はメスが極端に少ないと言われていましたが、最近の入荷魚を見る限りでは結構メスも入っているようです。繁殖を狙わないのであれば色彩的に鮮やかなオスだけをチョイスすればよく、繁殖まで狙いたいと言うのであれば、褐色の個体を購入すればそれがメスです。ちなみに、ショップの水槽で色彩的に地味であっても体にうっすらと赤い縞模様がある個体は根性のないオスである可能性があるため避けた方が無難です。 今日の本題は、スカーレットジェムの「根性のないオス達」についてなのです。水槽で複数飼育した場合、水草の陰や岩の周辺など繁殖に適したと思われる場所から強いオスが占領していくため「根性のないオス達」は必然的に水槽前面の開けた場所にたむろする事になります。ところが、こいつらメスに相手にされないからでしょうか、オス同士の癖に繁殖行動の真似事するんです。下の写真がそれですが、一方のオスが他方のオスの体に巻きつくようにしているのが判るでしょうか。実はこれ、ペアが繁殖する際の行動とまったく同じなのです。 って事は、こいつら「おホモダチ」なんでしょうか?水槽の中ではあちらでもこちらでも、「おホモダチ」の輪が広がっているようで、まるでここはおホモダチに開放されているプライベートビーチのような状態で、イッツ ア パラダイス!!ってウァ~。個人的な趣味についてとやかく言う気はありませんが、我が家の水槽で「おホモダチ」は辞めて欲しいと切に願うさかなおやじでした。
2005/06/02
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今日のアップはバンブルビー・ゴビーです。昨日アップしたアベニーパファーが来るまでは、我が家族の間では結構人気高かったのに、今となっては無茶苦茶な言われようです。いわく「顔つきが可愛くない」「極悪人づらだ」「目が緑に光って気持ち悪ーい」など、別に贔屓する訳ではありませんがあんまりかと思います。 写真の個体はまだ若魚のため、色彩的にやや地味ですが成熟したオスなどは体の黄色の部分がオレンジ色にまで色揚げされ結構綺麗です。通称名のバンブルビーはよくクマバチと訳されてますが、正確にはマルハナバチの事らしいです。どちらにせよ、このクマバチは水槽中をヘコヘコとさまよい泳いだり、水草や岩の上でチョコンと止まって休憩したり、また胸鰭が吸盤状になっているため、ガラス面にピロッと貼り付いたりも出来ます。 飼育自体は非常に容易で、ハゼの仲間としては温和な方です。よく、飼育書などで汽水(海水と淡水の中間)で飼育するようにと書かれているのを見ますが、飼育するだけであれば淡水でも問題ありません(ただし、酸性に傾いた水質は不可)。私も、マレー半島やボルネオ島でずいぶんこの仲間見ましたが、確かに大部分の個体は汽水域に生息するものの、クリプトなどが密生する淡水域でラスボラなどと一緒に採集したことも多々ありました。ただ、繁殖まで狙うとなると汽水を用意する必要があるようで、淡水では稚魚が余りうまく育たない(ヤマトヌマエビと同じですな)という報告がされています。 バンブルビーを飼育するにあたっての唯一の問題点は、エサに関してでしょう。人工餌は余り好まないことが多いので、冷凍アカムシなどを用意してやる必要があります。したがって、ご家庭の事情などで冷蔵庫内に冷凍アカムシ持ち込むのを厳禁されているようなアクアリストには、少々飼い辛いかもしれません。でも、この問題さえクリアできるのであれば、さすが「ダボハゼ」の仲間だけあって、冷凍アカムシを拒むなどと言う自制心はまったくと言ってよいほど持ち合わせておりませんので餌については安心です。 ちなみに、我が家でも家庭用冷蔵庫にアカムシを持ち込むのはご法度となっております。仕方なく、小型のマイ冷凍庫を購入したさかなおやじでした。皆さんの中には、「たかがアカムシくらいなんだ」と軽い気持ちで、家族にはそれが何であるのかを隠して冷蔵庫に冷凍アカムシ保管している人もおいでかと思いますが、正直言ってお勧めできません。私の場合、キョーリンの冷凍アカムシを息子がアイスと勘違いして口に入れそうになって、妻からひどく叱られました。そう言えば、私の知人の爬虫類愛好家は、非常に美しい奥様をゲットした新婚生活初日に、蛇に与える「冷凍ピンクマウス」(生まれたばかりのネズミを冷凍してあるのです。キモー)をレンジで人肌に暖めいつものように与えようとしたその時、友人から電話が掛かってきたので話し込んでいると、何も知らない若妻がレンジの扉を開けて・・・。当然即日離婚となりましたとさ。確かに、「冷凍ピンクマウス」はイカンと思うのですが、「冷凍アカムシくらいなら」・・・。危険ですからやめましょう(笑) 現在、バンブルビーの仲間は10種前後知られていて、最もポピュラーなのが写真のドリアエ種(Brachygobius doriae)でしょう。ごく稀にフレッシュウォーターバンブルビーとしてクサンソメラス種(B.xanthomelas)が売られていることがあります。こちらの方が確かにより淡水飼育に適していますが、体は綺麗な黄色と黒のバンド模様ではなく、黄色地に不規則な黒斑が散在していて観賞するには数段劣ると言わざるを得ません。 確かに正面のアップなどはアベニーの可愛さには及びませんが、水槽内を体長2cm前後のクマバチ(だからマルハナバチだってのに)がヘコヘコと群れ泳ぐ姿はそれなりに微笑ましいもので、かなりのお勧めです。アベニーよりも温和なので、他の魚との相性も悪くありません。でも、やっぱりクリスタルレッドの稚魚は大好物の様で・・・。毎回こんなこと書いてると、非常にたくさんいるクリスタルレッド愛好家を敵に回すことになりかねないな・・・(汗)
2005/06/01
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