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アトリエ・タントマリーと言えば、ベストセラーはノルマンディーAOCカマンベールを贅沢に使ったカマンベールチーズケーキ。それについては、すでにこちらで記事にした。「食べる人を選ぶ」チーズケーキだが、このアトリエは他にもピタリとこちらの嗜好にハマる創作ケーキを作ってくれる。いつも・・・ではない。微妙にストライクゾーンを外れることもあるが、「人を選ぶ」食べ物というのは、常にそういうものだ。マスカルポーネチーズを使ったこちらのルーロ(ロールケーキ)は、Mizumizuの中では、シンプルながらも極上の逸品。フロマージュ・ブランも好きだが、イタリアのマスカルポーネも大好きなのだ。ちなみに、カマンベールチーズ自体は、目がないというほどでもない。このルーロは、マスカルポーネを上質の生クリームとマリアージュさせ、軽さとコクの最高のハーモニーを醸し出している。これはマスカルポーネ? と思う。マスカルポーネの味を舌の上で探す。確かにどこかマスカルポーネだ。だが生クリームでもある。しかも、ただの生クリームではない。確かに、マスカルポーネを含んだ生クリームで、その配合が絶妙なのだ。チョコレートの生地も最高と言っていい。チョコレートの質の高さは、誰にでも理解できると思う。押し付けがましくない上品さでしっかりとカカオの風味を主張する。生地があまりふわふわでないもいい。大人の食感なのだ。シンプルだからこそ好みが分れ、人を選ぶロールケーキ。タントマリーのチョコレートとマスカルポーネのルーロは、間違いなくそうした作品のなかの最高峰に位置する。
2011.06.30
吉祥寺にあまたあるタイ料理店の中でも、1、2を争う味の良さで人気のクルン・サイアム。中でも最高なのが、チューチークン(海老のレッドカレー炒め)海老のぷりぷりした食感もいいが、濃厚なココナッツ風味のレッドカレーが最高。日本で食べられるタイ料理の中では、間違いなく最高峰に挙げていい。パラパラのカオパットも本場に近い味。チェンマイのカオパットの名店、「ギャラリー」を思い出した。グリーンカレーはもうひとつといったところか。日本のタイ料理店のグリーンカレーは、やたらと辛いか、あっさりしすぎているかのどちらかに偏りすぎるのだが、ここは少し「塩」っぽすぎる。日本の中では高いレベルだと思うのだが。ソムタム(青パパイヤのサラダ)も辛くて、複雑な味の本格派。生春巻きも甘辛いソースが素晴らしい。カオソイは赤カレースープが美味しい。麺がもうひとつなのが惜しい。だが、カオソイがメニューにあるだけでも嬉しくなる。それぞれの嗜好にあわせて麺類のメニューも豊富。Mizumizuのお気に入りデザート。カノム・トゥアイ。二層になった温かなココナッツプリン。
2011.06.29
マンゴーに目のないMizumizu。この時期になると楽しみにしているのが、京橋千疋屋のマンゴーを使った季節のデザート。今年はクレームダンジュと合わせたプレートが出現。これがウマイのなんの。Mizumizuには、今年最大のヒットデザートになった。フロマージュ・ブランから作るクレームダンジュには恋してるといってもいいくらいのMizumizuだが、だいたいはカシスとかラズベリーなど酸っぱいベリー系のソースと合わせていただくのが定番だと思っていた。濃厚でねっとりとした食感のマンゴーとクレームダンジュの組み合わせには、食べるまで懐疑的だったのだが、一口ですっかり魅了されてしまった。クレームダンジュの生っぽさにココナッツミルクの風味が重なり、生の上質のマンゴーの中心にはマンゴーのソルベが隠れている。大粒のタピオカも素晴らしいアクセントになっていて、何度でもリピートしたいハーモニーが醸し出されていた。マンゴー使ったデザートには、この季節の定番になったマンゴーパフェとマンゴーヨーグルトパフェもある。こちらはマンゴーヨーグルトパフェ。鋭くカットされたマンゴーの切り口まで美味しい。ヨーグルトだけあって、酸っぱさが際立っている。組み合わせとしては、やや微妙かもしれない。個人的には生クリーム中心のマンゴーパフェのほうが、「普通」で好みかもしれないが、ヨーグルトパフェのほうも3回に1回はオーダーしたくなる・・・といったところか。飲み物付きのお得なセットもある。もちろんフルーツを使ったドリンクも。案外「お1人様」の女性客も多い京橋千疋屋のフルーツパーラー。決して安くはないのに、いつも賑わっている。最高のマンゴーを使った独創的なデザートの登場で、また初夏の楽しみが増えた。OCY2703訳あり わけあり ワケあり【アウトレット】在庫処分 数量限定 天使のクリームふわふわ「クレーム・ダンジュ」(6個)(lf)あす楽対応淡雪のようにふわふわに仕上げた2種類の北海道チーズ。2層に入ったラズベリーソース。やさしい口どけ、フルーティな酸味、北海道の淡雪を丸めたようなまん丸チーズケーキまる雪ちーず【お中元ギフト送料無料】【早期割引で525円お得】銀座千疋屋 銀座プレミアムソルベ [PGS-037]内祝い・快気祝い お返しギフトにも!【お中元ギフトにも!】銀座千疋屋(せんびきや)マンゴードリンク【送料無料】【smtb-T】内祝い・快気祝い お返しギフトにも!【お中元ギフトにも!】銀座千疋屋(せんびきや)銀座フルーツフラッペ(イチゴフラッペ・マンゴ-フラッペ・ブルーベリーフラッヘ:各2個)【送料無料】【楽ギフ_のし宛書】【内祝い・出産内祝い・結婚内祝い・快気祝い お返し にも!スイーツ】【smtb-T】
2011.06.28
日本でもっとも充実したジュード・ロウのファンブログということで、本人さえ感涙したという噂(?)のブログでお宝映像のあるエントリーを発見!それが、こちら。若々しく、エネルギーと野心に満ちたジュード・ロウのインタビューでの受け答えも新鮮だが、間に入る舞台劇「恐るべき親たち」も、「見たい!」と思わせる。元祖「恐るべき親たち」はVHSで見たが、Mizumizuには女優2人の名演があまりに印象的だった(それについては、こちらの拙エントリーで褒めまくっている)。このインタビューでも、ミシェルがベッドで後ろから母親を抱きかかえて、好きな女性ができたことを伝えるシーンが出てくる。喜びと希望で我を忘れている息子に対し、絶望感に侵食されていく母の表情。ハッキリ言って、この場面は、元祖コクトー監督映画作品のイヴォンヌ・ド・ブレのアップの「目」の演技にまさるものはないと思う。思うが、それでも舞台劇としては、ジュード・ロウ版も素晴らしい。このインタビューは初代ミシェルのジャン・マレーが亡くなる4年前。はじけるようなロウ版ミシェル像に、元祖ミシェルは何を感じたのだろうか。若い俳優の才能を見つけるのにも長けたマレーだったので、ロウの非凡な才能は間違いなく感じ取っていたと思うのだが。この本格的な演技派が大いに活躍できる舞台劇、なぜ日本でやらないのだろう(修正:2010年にすでに上演されたそうです)。そろそろ日本人の精神性も、この室内劇の素晴らしさを理解できるくらい西洋的な成熟をしていると思うのだが。若い男性俳優の登竜門になり、ベテラン女優2人の演技対決にもなる。これほど大人の企画はないと思うのだが。なんならジュード・ロウがそうだったように、ヌードで若い女性を釣ってもいいと思う。日本では「恐るべき子どもたち」のほうが知名度が高いのが、このごろは少し残念にさえ思う。元祖「恐るべき親たち」のVHSはこちら。若い恋人たちのルックスが、今風に言えば、少し老けているかもしれないが、あらゆる面において、演技と舞台美術、効果のお手本になる作品。こういう演技を日本の俳優、女優で 是非 こんどこそ見てみたいもの。追記:上記の記事をアップしたところ、リンク先のjudecherryさんより情報をいただきました。「恐るべき親たち」、去年日本でも舞台化されていたようです(それにともない、一部エントリーを修正しました)。ミシェル役の満島真之介さんのサイトはこちら(残念ながら、まったく存じ上げない俳優さんです・汗)。脚本家の木内宏昌氏のサイトはこちら。観劇された方のブログは、こちらやこちら。まったく知らなかったのが悔やまれる。再演求む!
2011.06.25
北九州の温泉宿、週末・・・となると直前に開き部屋を見つけるのはやはり難しい。まったくの前日に宿が取れたとしても、それは人気がないということだからハズレる・・・この定石(?)を「やや」くつがえす宿を宝泉温泉で見つけた。「季の郷・山の湯」という温泉宿がそれ。諸手を挙げてパーフェクトな宿だというつもりはない。だが、何でもそうだが、払った料金に対して、得られたサービスがどうかということで考えれば、かなり高い点をつけることができる宿だった。まず、値段が手ごろだった。直前予約で特別に安いプランがたまたまあったせいもあるが、それにしても良心的な価格。それに対して料理が驚異的に豪華だった。豊後牛のしゃぶしゃぶを頼んだのだが、ハッキリ言って、東京だったらあれだけで宿泊代ぐらいは取られるかもしれない。他の料理も、驚くほど細かい部分で手がこんでいる。仲居さんに聞いたら、女将さんの料理へのこだわりは相当なものなのだという。確かにそれは納得できる。ここまで気を配るというのは商売云々を超えている。かなり食に造詣が深くなければできない。なのだが・・・あまりに「ご飯」が出てくるのが遅かったのが、個人的には辛かった。お酒を飲む人にはいいのかもしれないが、Mizumizuは料理とご飯は一緒に食べたい庶民なのだ。とにかく配膳にやたら時間がかかるのだ。ゆっくり味わって欲しいというこだわりからだという説明だったのだが、むしろ仲居さんの手が足りないというのが本当ではないかと邪推してしまった。ここに来たら、「ものすごくゆっくりと食事をする」ものだと思ってください。そうでなければ、怒りを感じてしまうかもしれない。特に都会から来たセッカチは。料理は素晴らしいが、上で「やや」くつがえす・・・という、またも微妙な言い方をしていることからもお察しいただけると思うのだが、部屋そのものや設備は、相当に微妙。特別に安いプランだったせいかもしれないが、部屋のバスルームはびっくりするほど古かった。絶対に部屋でシャワーを浴びる気にはなれない。だが、それはいつでも入ることのできる温泉があるわけで、視覚的にかなりショックだったということを除けば、個人的には許せる。別に温泉宿でシャワーを浴びる必要はないだろう。あとは掃除が・・・なんだか、椅子に座ったとき、アームレストが「べちゃ」とした気がしたのだ。「消毒済み」と書いてあるビニールに入ったコップを出したときも、やや「べちゃ」としたコップが1つだけだが、あった気がしたのだ。気のせいかしらん?(苦笑)あくまで、1泊した部屋がたまたまそうだった可能性もある。なにしろ直前の安いネットプランだったから(←くどい)。仲居さんは・・・同じ方が食事の面倒から、最後は荷物をもってクルマまで見送ってくれるなど、感じはよかった。しかし、料理のことを聞いても、つっこんだことになると、どうも話が通じないような気がした。まあ、別にたいしたことではないが。宝泉温泉の泉質は弱アルカリ単純泉だというから、温泉の宝庫、九州ではインパクトは弱いかもしれない。だが、かけ流しだというのはポイントが高い。ここの売りの1つらしい、「洞窟風呂」というのは・・・ 要は大浴場の一部がトンネルのようになっているということ。女性用の露天(こちらは狭い)からは月も見えて、気持ちがよかった。岩や石をふんだんに使った温泉場は昔は高級だったのかもしれないが、設備そのものはすべてにおいて古い。Mizumizuには逆に珍しかったのだが、設備の整ったきれいな温泉ホテルを好む人には合わないかもしれない。ここは山あいの温泉地なので、特に遊ぶ場所があるわけではない。早く着きすぎると時間をもてあますだろう。窓から見える山の緑は、日ごろ賑やかすぎる大都会・東京に住んでいるMizumizuには新鮮だったが、もともと自然豊かな地方の人には刺激がないかもしれない。「もう1度泊まってもいいか」と聞かれれば、あのお料理なら是非・・・と答えるだろう。ただし、ご飯をもうちょっと早く出してくれるように事前に頼んでおかないと(笑)。それとプランによっては現地決済でカードが使えず、現金のみというものもあるので、ご注意を。
2011.06.24
九州からの帰りの高速道路。サービスエリアに寄ると、とりどりのお土産品の山。いくつか買ってみたが、やはり昔ながらのものや定番のものが美味しかった。こちらはMizumizu母のお気に入り「佐賀ぼうろ」。昔懐かしい、栄養タップリのおやつという感じ。以前、九州に来たとき「長浜ラーメン」を買ってややハズレた。今回は那の福の博多ラーメンを買ってみたら、こちらはまあまあ。この手のものとしては十分楽しめた(写真のトッピングはついていません)。全体として、西は東に比べて、「甘さ」がより尊ばれている。甘いものはとことん甘い。さすがに長くいると、少し身体が甘み限界に達してくるような感覚がある。だが、九州は美味しい。何でも甘すぎるという人もいるが、Mizumizuの味覚には合っている。むしろ関東は、なぜああもやたらとしょっぱいのかと思う。外国の料理を食べるなら断然東京だが、和食に関しては、関東はかなり疑問符がつく。九州地方の伝統菓子「丸ぼうろ」。国内産小麦粉と卵を主原料に、砂糖や蜂蜜など独自のブレンドで、ソフトに仕上げています。素朴で懐かしい、やさしい...自然味良品丸ぼうろ 14枚【イージャパンモール】【sybp】【w1】【smtb-k】【w1】【YDKG-k】【w1】
2011.06.23
熊本に入るとMizumizu母が、「メロンを買って行こう」とのたまう。東京では、北海道の夕張メロンや静岡のマスクメロンが幅を利かせていてあまり知らなかったのだが、熊本は有名なメロンの産地なのだそうな。高速に入る手前の南関町の道の駅で肥後グリーンメロンというのを買ってみた。ラグビーボールのような楕円形。Mizumizuの大好物の夕張メロンとも少し似ている。食べてみて驚愕。こ、これは美味しい!水気が非常に多い。そして、めちゃくちゃ甘い。こんな美味しいメロンをなぜ今まで知らなかったのか。東京に戻ってさっそく近所の果物屋をめぐってみた。熊本産のメロンをおいているところは多いのだが、だいたいはマスクメロンだ。東京の人間って、そこまでマスクメロンが好きですか??ようやく小さな果物屋で肥後グリーンをおいている店を1軒だけ見つけた。味は現地で買うのと遜色なかったのだが、いつも入荷するというわけではなく、そのあとはもうなくなってしまった。そこまで東京で人気ありませんか? 肥後グリーン。もしかすると生産量の問題かもしれないが・・・ ここまで甘く瑞々しいメロンが、関東であまり知られていないのは、奇異にすら思える。夕張メロンもそうだが、肥後グリーンメロンも食べごろの時期が短く、傷みやすいのもあるかもしれない。同じ道の駅で「南関あげ」という油揚げを買ってみた。こちらも繊細で油のくどさがなく、非常に美味しかった。いろいろ美味しいものがあるなあ、九州・・・ 熊本産最高級ブランドメロンを訳あり大特価でお届け!!味は秀品と変わらず、変形・表面の網が粗い等の理由で贈答用から外れた超お買い得商品です!!【訳あり】熊本産 肥後グリーンメロン 2玉◎ネット購入者限定キャンペーン中◎≪20%OFF≫南関あげ(大)3枚入 ★熊本南関の伝統製法のあげ ★只今注文が殺到中発送の遅れあり。 ★売上ランキング3位実績あり↑
2011.06.22
雲仙のホテルで聞くと、ちょうどミヤマキリシマ(ツツジの一種)が見ごろだという(注:5月の話です)。宝原つつじ園(無料)に行ってみると、そこは家族連れで賑わっていた。坂の上に展望台が見えたので、とりあえずそこを目指した。初めて見るミヤマキリシマ。山肌に咲くツツジというのが、そもそも珍しく感じた。花は密で、色も鮮やか。残念ながら天気が悪く、展望台に登っても遠景はゼロに等しかった。それでも野性味あふれるツツジを見ることができたので、よしとしよう。雲仙温泉を離れ、クルマで峠を越えて多比良港へ。途中の峠道にも木々の間にミヤマキリシマが咲いていた。窓の外を流れて行く緑の中のツツジ群。ほんの短い間だったが、心躍る最高のドライブ風景になった。山を下るときれいな坂道。ボールを落としたら、山すそから海までそのまま転げ落ちていきそうなまっすぐな下りだった。多比良港(長崎県)と長洲港(熊本県)を結ぶ有明フェリーは頻繁に出ている。多くの人が利用するらしく、クルマから降りずに簡単にチケットが買えた。しかもかなり安い。そのまま列に並び、乗船を待つ。どんどん乗り込んでくるクルマ。ここは生活航路になっているのだろう。雲が重く垂れ込め、山はまったく見えなかった。あの雲の中に普賢岳があるのだろうか。フェリーの中もきれい。40分ほどで着いた。快適で楽しいフェリーの旅だった。
2011.06.21
雲仙温泉には一度行ってみたいと思いつつ、どうしても足を伸ばせずにいた。本州からクルマで来ることを考えると、当然温泉といえば別府、もしくは湯布院になってしまう。雲仙は遠い・・・そういうイメージだった。今回、意を決して長崎から雲仙に回ってみた。まったく予備知識なしで。どういう場所にあるどういう温泉地なのか、予想もつかなかった。標識に従ってクルマを走らせると、海沿いから山へ入る。途中、海霧がのぼってきて、眼下に広がっているはずの海がすっぽり隠れ、さらには路にまで霧が這い上がってきて、またも奇妙なミステリーゾーンに迷い込んだような気分になった。緑したたる山道をまだまだ登る。あまりに樹木が大きいので空が狭い。人里離れた村に行くようだ。こんな山の中に、本当に温泉地があるのだろうか・・・と疑いだしたところで、視界が開け、ホテルがちらほら見えてきた。とりあえず、温泉街の中心らしき、「地獄」でクルマを停めた。こういうところは箱根にもあるし、北海道の登別にもある。だが、雲仙の地獄は山を含み、森林浴も同時にできるのが特徴的だ。山の中腹からも煙が立ち昇っているさまは、誰かが焚き火でもしているよう。別府にも「坊主地獄」というのがあったっけ。雲仙にもやはり、同じようなものがある。雲仙の地獄は俗っぽい鬼の像の類いがないのがいい。あくまでも主役は自然。それをなるたけ損ねないようにという配慮があるように思った。途中でスズランが木に咲いているような、おもしろい花をみつけた。ネジキというらしい。本州・四国・九州に生育するらしいが、初めて見た(と思う)。かわいい花だった。煙がもうもうと上がる地獄のすぐわきにホテルが建っている。この位置の近さにも少し驚いた。客室からごくごく間近に、荒涼たるグレーの大地から立ち上ってくる自然の驚異が見られるということだろう。これはなかなか珍しいのではないか。すぐ向こうの緑の山に挟まれた地獄は、いわば宿泊客のための箱庭になっている。雲仙温泉は、町もこじんまりとして落ち着いていた。大きめの温泉地にありがちな猥雑なムードがまったくない。品を落とすレジャー施設もない。とても落ち着いていて、「奥座敷」の名にふさわしい。ここはまぎれもなく、「通のための温泉地」だろう。本当は長崎の街で聞いた、にごり湯で有名だという小地獄温泉で日帰り入力する予定だった。だが、地獄のすぐそばの富貴屋というホテルでちょうど3人で1000円というチケットが売り出されていた。たまたま3人で来たので、そちらに入ることにした。地獄のすぐそばなのでかけ流しと思いきや、一部循環式で多少塩素消毒もしているという。だが、そんなことは感じさせないくらいいい温泉だった。広々とした内湯は多少濁り、硫黄の匂いがたちこめている。露天はこじんまりとしているが、木に囲まれ、はらはらと花が落ちてくる。あまり混んでいなかったのも幸いだった。酸性硫黄泉こそやはり、温泉の中の温泉だと思う。雲仙の泉質は草津に似ているという説明を読んだが、規模や雰囲気から言うと北海道の名湯・川湯温泉により近いように思った。Mizumizuは川湯温泉の御園ホテルが大好きだった。東の横綱といわれる草津温泉のホテルにはあまりいい印象がない。たまたまハズレのところに泊まってしまっただけかもしれないが。ある程度の規模と設備を確保しなければならないホテルとなると、かけ流しの温泉は難しいのかもしれない。だが、雲仙温泉にもいわき旅館のように、100%天然の温泉を味わえる宿があるようだ。湯元ホテルなども口コミの評判がよいよう(ネットの口コミはこちら。ただし、あまりアテにならない場合もあるので、あくまで参考程度に)。別府にも、湯布院にもない、しぶく落ち着いた雰囲気。余計なものは何もない。山の自然に抱かれた、箱庭のような風景。雲仙も思いのほか気に入ってしまった。次回は是非、山の緑にいただかれたこの得がたい温泉地で1泊してみたい。
2011.06.19
長崎に来る前は、めがね橋は忙しい都会の風景に埋もれた、ただの1つの橋だろうと思っていた。たとえば札幌の時計台のようなイメージ。そこ「だけ」を見れば絵になるが、周囲を見回せばつまらない場所なのではないか。だが、その先入観は見事にくつがえされた。めがね橋は1つの川(中島川)にかかる1つの橋ではなかった。具体的に言えば、中島川には驚くほど短い距離の間に、これでもかというくらい石橋がかかっており、他ではあまり見ない風情が醸し出されている。同じ形の橋をいっせいにかけたのではない。1つ1つの橋は全部違う。その不統一がおもしろい。空間に独特のリズムと力強さを与えている。なぜこんなにたくさん橋がかかっているのだろう? その疑問は、地図を見るとなんとなくとける。それぞれの橋をわたって寺町のほうへのぼると、まっすぐ仏寺に至るようになっている。檀家が集まって資金を出し合い、参道への直線道を作ったのではないだろうか? 橋のデザインがまったくバラバラなのも、そのせいではないか(ただの推測です。裏取り調査はしてませんのでご注意を)。そうした石橋群の中で、もっとも優美で調和のとれた橋がめがね橋ということだ。川縁に降りて、鯉を見ている人も多い。こういうふうに水辺で戯れる人たちが、中島川の風景に彩りを添える。田舎の川ではなく、都会を流れる川だからこそ、「彩り」と言いたいニュアンスが風景に加わるのだ。善福寺川と神田川の近くに住むMizumizuだが、東京の川では、こうした人々の姿を見ることはない(そもそも水が汚くて、近くまで行ってみる気にならない)。最初に行ったときは夕方で、すぐに暗くなってしまったから、今回は昼間に行った。だが、黄昏どきのめがね橋付近も、とりわけ素晴らしかったのだ。店が閉まり始め、観光客が退却すると、街の人々がそぞろ歩き、ベンチに座ったり、立ち止まって話したりしている。ビルの上に月がかかり、東京にはもうなくなってしまった、寛容で親密な空気が川の周囲を満たす。古い石橋の物語る過去と現在進行中の人々の生活がここには同時に存在する。川にこれでもかとかかる独特の石橋群、カステラやべっ甲を売る店、観光客、そして憩いを求める地元民・・・ 有名観光地だと、観光エリアと住民の生活エリアが離れてしまっているところが多いが、めがね橋付近は例外的に、こうしたさまざまな「エレメンツ」が混然一体となり、何度でも来て、ここに存在してみたいと思わせる場所になっている。
2011.06.16
最初に長崎に行ったとき、稲佐山が夜景で有名だということをまったく忘れていた。知名度では函館の夜景のほうが、少なくとも関東の人間の間では高いし、香港の夜景も見ている。だからあまり関心はなかった。それで昼間に行ってみたのだが、これが予想外によかった。360度、どこを向いても変化に富んでいる。海のすぐ近くまで迫る山、入り組んだ入り江、遠くに近くに浮かぶ島々。海と山の織り成す独特の眺望は、なるほどこここが天然の良港であり、海づたいに人と人を結びつけるのには最適の場所だったのだということを納得させる。そもそも陸路で行く長崎は遠い。山をいくつも越えた先にあり、クルマで走っているときはとんでもない僻地を目指しているような気分になる。ところが長崎の街につくと、そこがあまりに明るく開けた都会で驚くのだ。長崎、出島、シーボルト・・・こういうことは教科書で習った知識として頭の片隅にいつもあったのだが、稲佐山に登って初めて、長崎が鎖国時代の日本でなぜあれほどまでに重要な役割を果たしえたのかが理解できた。最初の長崎観光で昼間来てしまったので、短い日程の中でまた夜来る気にもならなかった。そのかわり「次に来たときのために」と取っておいたのだ。二度目の長崎で夜、いよいよ稲佐山にクルマで向かったのだが、あいにくの天気だった。夕方から雲が降りてきて、山の頂に届くかどうか。それでも行ってみないとわからない。山の中腹まではそこそこ大丈夫そうで、ワインディングロードから目に入ってくる街の灯りは、あるいはさほど期待していなかったせいもあるかもしれないが、思った以上に綺麗で新鮮な感動を覚えた。これなら大丈夫かと思ったのだが、山頂に着く直前で、まるで魔法にでもかかったように霧が流れてきて、すっぽりとクルマを取り囲んでしまった。突然、暗闇の中から誘導員の姿がフロントガラスの向こうに浮かび上がったが、その立ち姿も幻想のように霞んでいる。つまり、雲の中に入ったというわけだ。これでは展望台に行っても何も見えない。潔く諦めて山を下ることにした。途中、大きな橋があり、夜景を諦められない人たちがたくさんクルマを停めて、欄干に肘をつき、街の灯りを見ていた。Mizumizuたちもクルマを降りてみた。頭上をロープウエイが電光を煌めかせながら登って行く。ほぼ真下から見上げるロープウエイは大きく、そして速い。それが霧の中に突っ込んで行くさまは、不思議にシュールだった。香港の夜景は間近まで迫った高層ビル群が動的でドラマチックだった。函館はたおやかな扇の形が静的で美しかった。長崎の夜景の魅力は海と山に挟まれた狭い平地から、山の中腹までのぼっていく灯りの散らばり方にある。香港とも函館とも違うユニークな地形。山から街へ、輝くネックレスをあちこちに垂らしたよう。写真ではうまく撮れなかったのだが、実際には変化に富む素晴らしい夜景だ。山頂には行けなかったが、さほど残念ではなかった。三度目に来る理由ができたような気がしたからだ。次は、夜景の見えるホテルに泊まってもいいかもしれない。ワインディングロードを下るとき、大型の観光ホテルをいくつも見かけた。そういえば、匠寛堂のおじさんも、稲佐山エリアのホテルについて、「あのあたりは、だいたい2食つきでXXX円ぐらい(多少高めの相場)」と言っていたっけ。ゆったり滞在するなら、このエリアかもしれない。長崎の夜景を中心に考えたホテル情報は、こちら。
2011.06.14
休日に長崎でホテルを探すのは難しいこともある。だが、長崎バスターミナルホテルなら大丈夫。シングルにすれば、まずいつでも泊まれる(?)。たとえば2人で行って別々の部屋を取るとコストパフォーマンスはぐっと悪くなるが、長崎バスターミナルはもともと安いので、シングル2つでもダブルあるいはツインより「ぐっと高くなる」ということはない。シングルに1度、ダブルに1度泊まったのだが、ダブルの部屋は正直酷かった(ツインは未体験なのでわからない)。機械式駐車場のすぐわきの部屋で、クルマを出すたびに大きな音が響く(午後11時以降は静かになる)。ベッドはスプリングが最低に近いぐらい悪く、かつ狭い。これなら、シングルを2つ取ったほうがマシだと思った。シングルは、結論から言えば、「まあ1晩なら我慢できるかな」というレベル。部屋そのものは古いのだが、備品はそれほど使い古した感じはなく、掃除はちゃんとされていて、清潔感もある(←これは大事だ)。中華街に近く、だから、江山楼にも近い(笑)。あくまで、「泊まるだけでいい」という人たち向けだということは間違いないが、立地と値段のバランスを考えれば、積極的にお奨め・・・とは言えなくても(奥歯にモノがはさまったような言い方)、文句はないと思う。思うのだが、楽天トラベルのサイトを見ると、宿泊客はいろいろ文句を言っているようだ(苦笑)。確かにバスルームはえらく狭く(部屋ももちろん狭い)、とてもお湯を張って入浴する気になれないし、トイレは背が高い人は足をどうするのだろうかと思うくらいキチキチ。ドアもオートロックではない。機械式駐車場では外に出さないままトランクをあけると上部の出っ張りに当たってしまうし(それでクルマにエクボを作りました)、といって駐車場から出すとすぐに露天で、荷物が多い客は雨の日などは大変だろう。だが、Mizumizuが泊まったときのホテルの従業員の対応はよかったし、部屋でネットも簡単につなげたし、ベッドそのものはよくないがシーツ類は清潔だったし、タオル類も十分あった。個人的には、値段を考えれば(←しつこい?)十分に許容範囲のホテルだった。予約はやはりネットが安いよう。プランはいろいろ。朝食は予約時につけるとドリンクバーがついてくる(現地予約は値段は同じだが、ドリンクバーはなし)。朝食はつけなくても、コンビニがすぐ近くにある。便利な場所にあって安価――最大の長所はやはりコレ。長崎でホテルが取れなくて困っている方はどうぞ(最後まで微妙な言い方)。
2011.06.13
一般の観光客にとって、長崎には「寺」のイメージはないかもしれない。だが、崇福寺はその境内の建造物ほとんどが重文・国宝で、見ごたえ十分だった。寺の創建は1629年。長崎に在留していた福州人たちの手によるものだという。道路から見える門は「三門」(重要文化財)。竜宮門とも呼ばれ、朱塗りの堂々とした佇まい。この右側に(とてもそうは思えないのだが)ちゃんと駐車場がある。まさか車で入っていけるとは思えず、車を停める場所を求めて、何度か周囲をグルグル回ってしまった。長い階段をのぼった先にある国宝の第一峰門。唐門、赤門、海天門などとも呼ばれる。1644年創建、1696年改築。軒下の入り組んだ斗?(ときょう)は、極めてデコラティブで見事。長崎にいながらここだけチャイナな空間。不思議なことに柱や壁が朱色でなければ湯島聖堂にそっくりだと思った。境内に入ると街の喧騒が嘘のように遠のく静けさも含めて。♪ あの日 湯島聖堂の白い石の階段に腰掛けて~(さだまさし)♪ この日 崇福寺の紅い木の柱にもたれかかって~(←替え歌にもならないが・笑)韓国人旅行客の小グループと一緒になった。韓国人には興味深いのだろうか? 日本にある中国風の寺。日本人観光客は少なかったが、その分落ち着ける。もちろんメジャーな観光スポットを差し置いてまで行くほどではないが、二度目の長崎で訪ねるにはもってこいだった。さりげなくこういう異色の静謐も潜んでいる。それも長崎という歴史ある国際都市のもつ魅力の1つ。
2011.06.11
最初に長崎に来たとき、まっさきに行ったのがグラバー園だった。その近くのオランダ坂もセットで見ようと思っていたのだが、グラバー園が思いのほか面白く、時間を食ってしまったので、オランダ坂は次の機会にと取っておいた。「オランダ坂はタダの坂」という人もいる。確かにそうかもしれない。だが、非常にきれいな坂だ。「坂」には不思議な磁力がある。興味のない人には、どこもここもタダの坂かもしれない。だが、Mizumizuは坂の作り出す風景が大好きだ。大都会東京にも小さな坂があちこちに潜んでいる。谷中、湯島、本郷、あるいは三田などにも。そうした坂を歩くと、そこはかとない物語性を感じるのだ。長崎のオランダ坂は東京に散らばっているMizumizuの好む坂たちに比べるとずいぶんと巨大だ。そして手入れが行き届いていて美しい。坂は自然の地形の上にできるが、坂道を作り上げるのは人間で、その景観を守っていこうとするのは坂の美に魅せられた人の愛情だ。タダの坂をただならぬものにするのは、人智と自然のアンサンブル。長崎のオランダ坂は間違いなく、その最高傑作の1つだ。ここでは坂のもつ物語性が人に憑依する。観光客というのは、被写体としては一番「味」がない。だがここオランダ坂に来ると、タダの観光客が何ごとかを心に抱えた旅人に見える。あるいは現地の生活人に溶け込む。そんな魔力さえ、オランダ坂はもっている。ところで、さだまさしの名曲に「無縁坂」がある。無縁坂そのものは東京の台東区にあるが、あの歌は、さだまさしが長崎出身でなく、オランダ坂を知らなかったら、決して生まれなかったのではないか。あの曲を聴いたとき、現実の無縁坂は知っているが、オランダ坂は知らなかったMizumizuは、「無縁坂って車で通るようなところで、下は不忍池(しのばずの池)だし、老いたお母さんの手をひいて『いつも』のぼるような場所にある道ではないのに・・・」と首を傾げたのだ。母の手をひいてのぼるというなら、急勾配だが、坂の距離は短く、上にのぼれば長崎の街が少し見下ろせるオランダ坂のほうがふさわしい。少なくとも物語性を感じさせるという意味では、オランダ坂が創り出す風景のほうが、強くイマジネーションを刺激する。具体的にオランダ坂ではないにせよ、さだまさしが故郷のどこかの坂で見た日常のひとこまから想像した物語、そこに不忍池からかつてあった無縁寺に続く坂の、インパクトの強い名前のイメージが重なって、あの歌詞が生まれたのではないか・・・そんな気がした。とはいえ、観光ルートとしてのオランダ坂を考えると、たいていはグラバー園の次に来ることになり、そうなると同じような洋館をまた見ることになるので、飽きしてしまうかもしれない。その意味では、グラバー園の記憶が薄れた2度目の長崎にとっておいてよかった。オランダ坂の下にある道で見かけた洋館。実はオランダ坂近辺で、これが一番心惹かれた洋館だった。瓦屋根に白とブルーで塗り分けた和洋折衷の洒落た外観、ピンクの花がこぼれ、手入れの行き届いた(と壁の外からもわかる)庭の植物。フリル(もしくはトリムかもしれない)付きセンタークロスのレースのカーテン。一般人の住居だとしたら、この良好な保存状態を保つには尋常ではない努力が必要だろう。
2011.06.08
オランダ坂の近くにも、小さなべっ甲店が並んでいる通りがあった。そのうちの1軒、「観海べっ甲店」に入る。職人のご主人と奥様の2人で切り盛りしている小さなお店。「甲」に比べると手ごろなデイリーユーズのアクセサリーも多い。入ったとたんに、べっ甲についてのレクチャーが始まり、お茶まで出てきて、またも何か買わないと出にくい雰囲気に(笑)。数千円レベルで買えて気軽に使えるアクセサリーが欲しかったのでちょうどよかったのだが。こちらがMizumizuお買い上げのチョーカー風ペンダント。表面が少し曇っていたような気がしたのでそう言ったら、すぐに磨いてくれた。ご主人の作業風景。こういうふうにショップで職人の仕事が見られる店は他にもあり、チェンマイの銀細工の店を思い出した。べっ甲はワシントン条約で輸出入が禁じられているから、こうした風景も徐々に消えていかざるを得ない。店内の様子。「写真を撮ってもいいですか?」と聞くと、快くOKしてくれた。長崎の店では、不愉快になるということがない。どこも客扱いがとても丁寧だ。ここまでどの店に入っても感じがよい街もめずらしいのではないか。
2011.06.07
最初の長崎ではあまり積極的に見て歩かなかった鼈甲。鼈甲というとなんとなく、高価だが古臭いイメージがあったからだ。だが長崎も二度目となると、記念に何か買ってもいいかなという気持ちになってきた。めがね橋のすぐそばの店、トータス・ジュエリー「甲」、前回来たときに、ここのおじさん(経営者なのか従業員なのかは不明)にお世話になったのだ。店の前でなんとなくうろうろしていたら、なんとなく声をかけられ、めがね橋の由来など聞いたついでに、「おいしいちゃんぽんの店はありますか?」「おいしいカステラの店は?」と聞いてみたら、江山楼と匠寛堂を教えてくれた。それでいて、別に自分の店に連れ込む(笑)でもなかった。興味を示したら案内したのかもしれないが、前回はまるで買う気がなかったので、それが態度にありありと出ていたのかもしれない。今回は自分から店に入ってみた。おじさんの姿はなく、売り込み上手な女性店員さんたちに囲まれて、逃げにくい雰囲気に・・・(笑)。いろいろ見せてもらったが、それがことのほか楽しい時間になった。期待していた以上にモダンなデザインのものも多く、「鼈甲って時代遅れ」などという偏見が吹き飛んだ。Mizumizu母が買ったチョーカー。身に着けると軽いのだが、見た目は重厚感がある。フォーマルなドレスなどにも合いそうな雰囲気。ふだん使い用に、中の円いチャームだけを下げる黒いカジュアルなチェーンもつけてくれた。他にも鼈甲店は見たが、「甲」は全般的に値段は高いがデザイン性に優れたものが多く、商品のクオリティは非常に高かった。いわゆる観光客向けの手ごろなお土産・・・ではなく、文字通り本格的なジュエリーとして使えるものをおいている。店を出たところで、バッタリおじさんに遭遇。店にもう1度入って観光用の地図などもってきてくれた。その態度は明らかにこの店の人間。しかし・・・「買ってくれたの。ありがと。何を買った?」と言われたので、「チョーカー」と答えたら、「チョーカーって何?」 えっ??本当にトータス・ジュエリーの店の人だったのだろうか?
2011.06.02
二度目の長崎でもやはり暖簾をくぐったのはカステラの匠寛堂。清潔な店内で、さっそく試食させていただく。座って食べられるので、まるでちょっとしたお招き気分。格子の丸窓の袂のディスプレイも、どことなく「長崎」。長崎の店は、どこに入っても非常に感じがいい。北関東あたりの有名観光地だと、「その接客態度は何? いくら放っておいても客が来るからって…」と呆れてしまうような店もあるし、地方の田舎に行くと、「なんか警戒してませんか? ワテラ、別に怪しいものじゃございませんが…」と言いたくなるような内向的な店員に会うことも多々なのだが、さすが国際都市として長い歴史をもつ長崎。それなりの店では、誰もかれも客扱いがうまい。しかも、いかにも「商売上手」と言うのではなく、丁寧にもてなしてくれている素朴さも残っている。だから、返って、いったん入ると何も買わずに出てきにくくなる(苦笑)。以前買って、心底うなったカステラの最高傑作「天地悠々」と普通の商品(?)「はちみつカステラ」を購入。「天地悠々」は桐の箱入り。これ…正直に言うとリピーターには無用なのだが(苦笑)。初めて食べて美味しいと思っても、二度目には、「あれ? こんな程度だったかな?」と思ってしまうものも世の中には多いが、「天地悠々」ではもう一度ちゃんと感動させてもらった。しっかりした味だが決してくどくなく、もっちりした食感には、「さっくり」と「しっとり」が同居しているよう。一口で何重にも美味しい。個人的には、匠寛堂の「天地悠々」がナンバーワン・カステラだと思う。とはいえ、長崎という街は本当にカステラのレベルが高い。東京で売られている長崎カステラって、わざわざ長崎で売れないものを選んで送ってるんじゃありませんか? などと邪推してしまうくらい、どのカステラメーカーのものも、それぞれにファンがいそうな個性がある。いろいろ買ってみたが、ひどく「はずれた」と思うものはなかった。あっさりしたカステラを好む人、卵の風味の強いカステラを好む人、どんな細かな嗜好にも必ず合うカステラがありそうだ。東京にいては知りえなかったカステラの奥深さ。それを知ることができるだけでも、長崎は何度も訪れる価値がある。匠寛堂の「はちみつカステラ」も、やや甘みが強く、ぎゅっと中身が詰まった味。これも好みだった。匠寛堂の過去エントリーはこちら。ちなみに、車で来た観光客の方は、店舗の裏に専用の駐車場があるよう(7番か8番だ…と聞いた気がするのだが、うろ覚え)。
2011.06.01
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