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"THE WATCHER" 監督・・・ジョー・チャーバニック出演・・・ジェームズ・スペイダー、キアヌ・リーヴス、マリサ・トメイ、ロバート・チッチーニ、クリス・エリス、スコット・A・マーティン、ジョー・モナコ、アーニー・ハドソン、他。 ・物語序盤・ロスでFBI捜査官だったジョエル・キャンベルは、辞職しシカゴへと移り住んできた。ジョエルは過去三年間、若く孤独な女性ばかりを狙う連続殺人犯グリフィンの捜査をしていた。殺人の前にジョエル宛に殺人予告をするというのが、グリフィンのやり方だった。しかしジョエルの捜査は身を結ばず、彼は精神を病んで、FBIを去ったのだった。シカゴでカウンセリングを受けながら、ひっそりと暮らしているジョエルだが、ある晩帰宅すると、自分と同じアパートに住む女性が殺害されていた。そして彼の部屋には、被害者の写真が宅配されていた。グリフィンはジョエルを追ってシカゴで同じ殺人事件を繰り返すつもりらしい。ジョエルは再びFBIに戻り、連続殺人鬼と対決する決意を固める。 公開当時、最も美しい殺人鬼とか、そんな宣伝文句で話題になりましたよね。キアヌ・リーヴスが殺人鬼役を演じるという事で。そんな宣伝に釣られて、私も観に行きましたよ、当時。でも中身があまりに普通だったので、すっかりストーリーを忘れていました(笑)。今回見直しても、感想は普通のサスペンス映画だなぁ、でした。ジェームズ・スペイダーが主役ですが、主役を演じるには、知名度・容姿共に地味です。色々な映画に出演しているようですが、私はこの映画で初めて知りました。ごめんなさい。対するキアヌ・リーヴスも美しい殺人鬼と言うには、少々顔がぽっちゃりし過ぎ…。もう少し、シェイプしてから役に挑んでほしかったです。鬼気迫るサイコな感じが全然伝わってこなくて、残念の一言でしたね。主役のFBI捜査官に拘る理由も良く判らなくて、単なる気持ち悪いゲイの人(?)という印象に。実際、彼に執着するのは、愛の為だったのでしょうか?彼なりの儀式だとか劇中では語られていましたが。とにかくキアヌ自身が、あまり異常者に見えないので、不気味さが全然感じられません。愛想は良いので、女の子にモテて、ターゲットを容易に捕まえられるという点では、普通さも役立っていましたが。殺人の方法も、ピアノ線で首を絞めるだけで、特に残虐な手口は使いません。出演者、脚本、設定、展開、結末まで、全てが普通です。何一つ秀でたものが無くて、特に貶す部分すら無いので、長く記憶に残らない映画なのですよね。ツッコミ所の一つや二つあれば、愛すべきB級映画にもなれるのですが…。ラスト、犯人の最期は本当に呆気ないですね。本当にあれで終わりなのかと、画面に見入ってしまいました。出演者の誰かの熱烈なファンでもなければ、あまり観る意義の無い作品ですねぇ。でも普通には楽しめましたけど。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 29, 2005

"RAY" 監督・・・テイラー・ハックフォード脚本・・・ジェームズ・L・ホワイト 音楽・・・レイ・チャールズ、クレイグ・アームストロング 出演・・・ジェイミー・フォックス、ケリー・ワシントン、クリフトン・パウエル、ハリー・レニックス、リチャード・シフ、アーンジャニュー・エリス、シャロン・ウォーレン、カーティス・アームストロング、レジーナ・キング、テレンス・ダッション・ハワード、ラレンズ・テイト、ボキーム・ウッドバイン、他。 ・物語序盤・レイ・ロビンソンはジョージア州の貧しい黒人家庭に生まれた少年。家庭は、病弱ながらも洗濯女として生計を支える母アレサと、弟ジョージとの三人暮らしだった。しかしある日、ジョージがチャールズの目前で、洗濯桶の中で溺死するという痛ましい事件が起った。そして不幸は更に続き、目の病を患ったレイは、7歳の時に完全に視力を失ってしまった。それ以来、音の世界に目覚めてゆくレイ。17歳になったレイは、得意のピアノで身を立てるべく、単身シアトルに旅立つ。小さな酒場での仕事を得たレイは、やがてピアノの才能によって、人気を博してゆく。そして彼に次なるチャンス、アトランティック・レコードからの誘いが掛かる。 2004年6月10日、映画の完成を待たずして他界してしまった"ソウルの神様"レイ・チャールズの、波乱に富んだ半生を描いた渾身の一作です。レイ・チャールズ本人が協力して、企画から長い期間を掛けて制作された作品。映画は、何処を切ってもレイ・チャールズの、金太郎飴状態でした。ジェイミー・フォックスの演技は、アカデミー主演男優賞も納得の熱演でしたね。目の前にレイ・チャールズが居るようでした。コメディアン出身の俳優と思っていましたが、音楽の方もかなり経験が豊富なようです。三歳の頃からピアノを弾いていたとか。演奏も見事に決まっていました。歌も彼自身の声が披露されたようなのですが、どれがレイ本人の歌で、どれがジェイミー・フォックスの歌なのか判りませんでした。(>_
Apr 28, 2005

5/14(土)より全国ロードショーです。"KINGDOM OF HEAVEN" 監督、製作・・・リドリー・スコット出演: オーランド・ブルーム、エヴァ・グリーン、リーアム・ニーソン、ジェレミー・アイアンズ、エドワード・ノートン、デヴィッド・シューリス、ブレンダン・グリーソン、マートン・ソーカス、ジョン・フィンチ、他。 ・物語序盤・12世紀のフランス。鍛冶屋のバリアンは、幼い我が子の病死と愛する妻の自殺という不幸に見舞われ、深い悲しみの底にいた。そんな彼の前に十字軍でエルサレムに向かう騎士の一行が通り掛る。彼等を率いていた騎士ゴッドフリーはバリアンに、彼こそ自分の実の息子であるとの衝撃的な秘密を告白した。そして自分と共に騎士となり、“天国の王国”エルサレムを守る為、十字軍に参加せよと誘う。一度は拒絶したバリアンだったが、結局ゴッドフリーの説得に応じて彼等の仲間となる。しかしその旅の途中、イスラム教徒達の襲撃を受け、一行の多くが死傷し、ゴッドフリーも致命傷を負ってしまった。死の直前、ゴッドフリーはバリアンを自分の後継者として任命する。その後、バリアンはエルサレムに到着した。そこはキリスト教徒とイスラム教徒が共存している場所だった。統治しているのは、重い病の為に常に仮面を付けているエルサレム王・ボードワン4世。彼は平和主義者だったが、妹シビラの夫ギーは好戦的な人物だった。そしてエルサレムの外では、イスラム教徒のリーダー・サラディンが、この危うい均衡を見守っていた。 十字軍について(ウィキペディア)「しまった、先に予習しておくべきだった。」観始めて暫くして、そう後悔しました。実は今回、何の予備知識も無く、"歴史物"というだけの状態で臨んでしまったのです。「おいおい、十字軍かよ…。高校生の時に世界史で習ったきりだってば…。全然、判らないよ~。」心の中で予習をしなかった浅はかな自分を罵りつつ、序盤は人物関係や当時の世界情勢を理解するのに苦心しました。取り敢えず、上に簡略な説明を書いたサイトをリンクしましたので、これから鑑賞される方で十字軍に詳しくない方は、さらっと予習しておいて下さいね。映画で取り上げられるのは、十字軍でも初期の頃の時代です。さて、映画そのものの感想ですが、焦点が絞りきれておらず、シャープさと盛り上がりに欠けていると感じました。でも嫌いな映画ではありませんでしたよ。娯楽作品ではなく、真面目に歴史映画に取り組んだと思わせる姿勢が好きですね。それが結果的に、一本の映画としての盛り上がりを削いでしまった訳ですが。この作品、十字軍の史実に基づいて、そこへ主人公の騎士バリアンという架空の人物を嵌め込む構成となっています。突然、目の前に現れた"実の父"の誘いで、エルサレムへ行ってしまう鍛冶屋という設定には、かなり違和感はありましたが、その点に目を瞑れば、脚本的には良かったと思います。田舎の鍛冶屋のくせに、滅法剣術が強くて、指揮官としても優秀なのですよね(笑)。お前は何者だ?と少し笑ってしまいましたが、オーランド・ブルームはカッコ良かったです。英雄を演じるには、多少顔立ちが柔和な印象かなと思いましたが、なかなかどうして今回は男っぽさを感じました。オーリー、ファンとしては満足の行く演技ではないでしょうか。英雄には恋愛沙汰が必須という事で、王女との禁断の恋も用意されています。しかし、驚くほど扱いが簡単です。ここまで重要度の無い恋愛なら、省いた方がすっきりしますよという位。という事で、この映画の見所はやはり戦闘シーンでしょう。十字軍とイスラム軍との戦いには、かなり力を注いで撮影したと思われます。両軍のぶつかり合いには、迫力を感じました。ただここで重大な問題発生です。この映画、どちらの軍勢にも感情移入できません。でもそれが監督の狙いなのかもしれないなと、観ながらぼんやり考えていました。ファンタジー映画の戦争シーン、例えば「ロード・オブ・ザ・リング」では、軍勢は善と悪に区別されていました。だから観客としては、素直に善を応援していれば良いのです。でも実際の戦争では、善と悪などという単純な役割はありません。十字軍の遠征も然り。聖地奪回という大義名分を掲げていても、実際には各国の思惑が重なった結果行われた侵略に過ぎません。バリアン率いる十字軍とサラディン率いるイスラム軍の正義は、どちらも同等の正当性を持っているように感じられます。従って、どちらか一方だけに感情移入して応援できず、その結果、一体感や高揚感が生まれず、歴史の傍観者になったような気分になってしまいます。個人的には、こういう作りもありだと思いましたが、この辺は評価が分かれる所でしょうね。バリアンは局所的にはヒーローですが、その全体である戦争そのものが無益で残虐な茶番だという現実を前にしては、ただ空しい存在でしかありません。彼等の志した、誰もが共存し合える世界"KINGDOM OF HEAVEN"は、とても遠い幻のようで、少し切なかったです。二時間半近くの上映時間でしたが、あまり長いとは感じませんでした。娯楽要素は殆どありませんが、最後まで退屈せずに観られましたよ。補足。バリアンという人物は実在したそうです。フランスの貴族だったとか。設定は違いますが、主人公のモデルみたいですね。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 27, 2005

5/7(土)より全国ロードショーです。"BLADE: TRINITY" 監督、脚本・・・デヴィッド・S・ゴイヤー出演・・・ウェズリー・スナイプス、クリス・クリストファーソン、ドミニク・パーセル、ジェシカ・ビール、ライアン・レイノルズ、パーカー・ポージー、ジョン・マイケル・ヒギンズ、トリプル・H、ジェームズ・レマー、ナターシャ・リオン、マーク・ベリー、カラム・キース・レニー、ポール・アンソニー、フランソワーズ・イップ、マイケル・アンソニー・ローリンズ、エリック・ボゴシアン、他。 ・物語序盤・人間とヴァンパイアのハーフであるヴァンパイアハンター・ブレイドは、相棒のウィスラーと共に、終わる事の無いヴァンパイアとの戦いを続けていた。しかしカーチェイスの末に仕留めた相手が、何と人間であったが為に、ブレイドは凶悪殺人犯として、警察とFBIに追われる羽目に。隠れ家を突き止められ、ウィスラーは爆死、ブレイドはFBIによって逮捕されてしまった。だがそれは警察内部にすら奴隷を蔓延らせていたヴァンパイア達の策謀であった。まんまとヴァンパイア達の手に落ちてしまったブレイドだが、その窮地を救ったのが、相棒ウィスラーの娘アビゲイルと武器の達人ハンニバル・キングであった。彼等はブレイドとは別に、ヴァンパイアハンター集団“ナイトウォーカー”を結成してヴァンパイア達と戦っていた。一方、ヴァンパイア達は長い眠りに就いていたヴァンパイアの始祖ドラキュラ、現在の名をドレイク、を眠りから覚まさせ、助力を乞う。 ブレイド・シリーズ完結編らしいですね。ウェズリー・スナイプスの一番の当たり役だったので、終わってしまうのは寂しい気もしますが。でも今回、敵のボスとしてドラキュラが出てきたので、この辺で打ち止めという事なのでしょうね。一応シリーズ物ですが、お話はそれぞれ独立していますので、これだけ唐突に観ても理解できる内容です。シリーズ通じての出演は、ブレイドと相棒の爺様ウィスラーのみ。ウィスラー爺様は序盤で、お役御免になってしまいますが…。その代わりにブレイドの助っ人として登場するのが、“ナイトウォーカー”というヴァンパイア・ハンターのグループです。ウィスラーの隠し子アビゲイルと、少しお笑い系のハンニバル・キングが、ブレイドの危機を救います。今回の宿敵は、日光も恐れない無敵の吸血鬼ドレイク。当然、ブレイド達の使っている紫外線の武器や銀のナイフなども通用しません。ブレイド達は、如何にして、この強敵と立ち向かうのか…?戦闘シーンはシリーズ通じてですが、カッコ良く決まっていました。灰に変わる吸血鬼達のCGも綺麗で、見た目にも心地良かったです。ただ中盤が長く感じられましたので、もう少しコンパクトに纏めて、ストーリー展開をテンポ良くしてくれたら、もっと良かったと思います。その他、肝心の最大の敵ドレイク役の俳優に、華が無かったのは惜しいですね。予算の都合もあるでしょうが、著名な俳優を起用してほしかったです。笑えたのはハンニバル・キングの打たれ強さ。ヴァンパイアに拉致されて、ボコボコに殴られているのですが、ピンピンしています。確か彼はただの人間の筈では…?コメディー系の俳優さんらしいので、お笑い部門を担っているようでした。あと、ポメラニアンの吸血鬼も可愛かったです。全然強くなくて、途中で転んでましたけど。最終章としては、なかなか面白かったと思います。エンドロール後に、殆ど意味のないワンシーンがあります。もしかして、まだ続編を作るぞという示唆なのでしょうか?とにかくファンの方は、最後まで観ましょう。余談。試写会場に、大阪プロレスのレスラーさんがゲストで来られていました。大阪プロレスに、ブレイドが参戦するらしく、その関係のゲストらしかったです。司会者と共に、寒~い芝居を見せてくれました。サイン入りのプレスシート付きの、プロレスの前売り券が売れたのか、とても心配です(笑)。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 26, 2005

まだ日本の公式サイトがありませんので、アメリカのサイトです。"MISS CONGENIALITY 2: ARMED AND FABULOUS" 監督・・・ジョン・パスキン出演・・・サンドラ・ブロック、レジーナ・キング、ヘザー・バーンズ、ウィリアム・シャトナー、エンリケ・マルシアーノ、アーニー・ハドソン、ディードリッヒ・ベーダー、トリート・ウィリアムズ、他。 ・物語序盤・"ミスコン爆破未遂事件"で一躍有名人になってしまった女性FBI捜査官グレイシー・ハート。彼女は相変わらず仕事一筋だったが、世間に顔が知れ渡ってしまった為に、銀行強盗犯の待ち伏せの際に他の客に騒がれ、犯人に気付かれてしまうという失態を犯す。上司はグレイシーに、FBIのPRをする広告塔になるか、内勤になるかという選択を突きつけてきた。更に私生活では、前の事件の時に恋仲になった捜査官にフラれ、どん底の気分に。グレイシーは現場仕事を諦め、FBIの顔として全国を飛び回る生活を選ぶのだった。しかしそんな生活が暫く続いた頃、以前のミスコン事件で知り合ったミス・アメリカが何者かに誘拐されるという事件が勃発する。 前作の最後に恋仲になった捜査官は、登場する事も無く、お払い箱でした(笑)。一応、グレイシーがフラれたという設定なのですが、新たな物語の展開上、邪魔な存在だったのでしょうね。この辺の切捨て方は「プリティ・プリンセス2」を彷彿とさせました。安易な切捨てより、前作の彼も上手く使いつつ、新たな物語を展開させる事はできなかったのでしょうか?少し残念でしたね。今回は前の事件で有名人となってしまったグレイシーが、不本意ながらも、現場の最前線から身を退くという筋書きです。前作では美しく変身するまでに時間を要しましたが、今回はあっさりと綺麗なグレイシーの出来上がり。あまりにあっさり変身したので、少し拍子抜けでしたが、今作のコンセプトは"先祖返り"にあるという事に、後々気が付きます。色気も身嗜みも気に掛けず、仕事一筋だった主人公が、魔法に掛けられたように、美しく変身するという、シンデレラ的ストーリーが前作ならば、今作は見掛けの美しさなど人目を気にするだけの外面に過ぎず、本当に大切なのは、自分らしく生きる事なのだという信念が主題となっています。華麗な変身シーンが、グレイシーの勝負服である、捜査官としての服装だった点は良かったと思いますね。女だから綺麗に着飾って、周りから注目を浴びたいし、男性からちやほやもされたい。でも本当に一番素敵な生き方は、自分の心に素直に生きる事。今回の相棒は攻撃的でタフな女性捜査官役のレジーナ・キングです。サンドラ・ブロックと並ぶと、背の低さが目立ってしまって、今ひとつインパクトに欠けたのが残念でしたね。もう少し上背があって、迫力のある女優さんを起用してくれれば、サンドラとの掛け合いが引き立ったのに。個人的には、ミシェル・ロドリゲスだったら良かったなと思いました。もう一つ残念だったのは、私がアメリカ人でない為に、ネタを充分理解できない事。仕方ないのですが。多分大御所の歌手の方が、そっくりさんネタでカメオ出演しているのですが、その人についての知識が無い為、面白さが伝わらず…。きっと本国の人なら、誰でも知っている人なんだろうなぁと思いつつ眺めていました。作品全体の感想としては、まあまあこんなものかな…という感じでした。特に素晴らしくもなく、かと言って、ボロクソに貶すような映画でもなく。いつものサンドラ作品らしく、小さく纏まっていたかなという出来でした。コメディとしてもあまり笑えず、もう少し爆発的パワーが欲しい所ですね。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 25, 2005

5/21(土)より全国ロードショーです。"CLOSER" 監督・・・マイク・ニコルズ原作戯曲、脚本・・・パトリック・マーバー出演・・・ジュリア・ロバーツ、ジュード・ロウ、ナタリー・ポートマン、クライヴ・オーウェン、コリン・スティントン、ニック・ホッブス、他。 ・物語序盤・行き交う人々で賑わうロンドンの街中。ニューヨークから来たばかりの元ストリッパー、アリスは通りで交通事故に遭う。それを目撃し、彼女を病院まで送り届けたのが、小説家志望の死亡記事担当の新聞記者ダンだった。二人は恋仲になり、同居するようになる。その1年半後、ダンはアリスをモデルにした小説を書き、その出版が決まった。本に使う写真を撮る為に、ダンはフォトグラファーのアンナのスタジオを訪れる。彼女の美しさに目を奪われ、恋心を抱いてしまうダン。二人は惹かれ合い、口付けを交わしてしまった。半年後、アンナになりすまし、デート・チャットで悪戯をするダン。チャットの相手である皮膚科の医師ラリーは、ダンに騙されて、アンナの良く通う水族館に誘い出され、そこで本物のアンナと出会う。 元々は舞台劇なのですね。映画になっても、その名残は色濃く残っていました。多くの場面で、主要4人の登場人物の中の2人が向き合うという形を取っています。そして場面ごとに絡む二人の会話を中心にドラマが進行してゆきます。一幕、一幕に区切られた演劇のようです。恋愛劇ですが、最も重視されているのは台詞です。それ故、普通のロマンス映画を想定してゆくと、少し意表を突かれるかもしれませんね。笑える映画でもないですし、泣ける映画でもありません。また感情移入するタイプの映画でもありません。目の前にいる2人の遣り取りを延々と観続けるという感じでした。子供向けの映画でない事は確かですが、果たして彼らの恋愛は大人の恋なのか、観ていて判断に苦しみました。大人なら、もっと器用に立ち回れよと、ついつい言いたくなります。パートナーに嘘を吐きつつも、全てを正直に曝け出したいという登場人物達。嘘を吐くなら、墓場まで持ってゆけというのが、私の信条なのですが、彼等にはこのルールは通用しません。愛しているから、嘘は突き通せない。でも別の人に惹かれるのも、人間として自然な心理だと言う彼等。そして相手に真実を告白して当然のように迎える破局。4人の中でくっ付いたり離れたり、子供じみた恋愛ゲームでも観ている感覚を覚えました。彼等は"大人"なのか"子供"なのか。淡々としていてインパクトという点には欠けますが、嫌いな映画ではありませんでした。恋愛映画は苦手ですが、演劇風なので普通に最後まで観ていられました。ナタリー・ポートマンは助演女優賞をゴールデン・グローブ賞で取っていますが、最初と最後のシーンに登場して、かなり重要な位置にいる存在だと思いました。彼女の究極の嘘にはすっかり騙されましたし。四人が主演という感じの映画でしたね。映画館で観る利点はあまり感じませんでしたが、なかなか見応えはあったと思います。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 24, 2005

"THE TOUCH""天脈傳奇" 監督・・・ピーター・パウアクション監督・・・フィリップ・コク出演・・・ミシェール・ヨー、ベン・チャップリン、リチャード・ロクスバーグ、ラン・シャン、ブランドン・チャン、マーガレット・ワン、デイン・クック、ケネス・ツァン、ウィンストン・チャオ、他。 ・物語序盤・中国山東省チンタオ。サーカス団に所属するインとトンの姉弟は、華麗なアクロバット芸で人気を博していた。一方、富豪のカールは、三蔵法師の秘宝の鍵となる“敦煌の心臓”を、盗みのプロであるエリックに依頼した。首尾よく目当ての品を手にしたカールだったが、まんまとエリックに盗み出されてしまった。エリックはかつてインの恋人であった。3年前に姿を消して以来、音信不通であったが、エリックはひょっこりインの前に姿を現した。エリックはインに“敦煌の心臓”を見せる。インとトンは、敦煌の秘境に隠された三蔵法師の秘宝を守り、いつの日かチベットの聖なる寺に戻すことを使命として託された一族の末裔だったのである。そしてインは亡き父から、秘宝の位置を示す巻物を受け継いでいた。しかしインは、わざわざ危険な目に遭う必要は無いと、エリックの誘いに応じなかった。 なんだか中途半端な、如何にも香港映画という作品でした。ミシェル・ヨーもこんな作品をプロデュースしなくて良いのに。ヘボい「トゥーム・レイダー」とでも申しましょうか。「トゥーム・レイダー」も充分ヘボい映画でしたが(笑)三蔵法師の遺骨って何だよ…。彼の肉を食べると不老不死になれるという伝説があるらしいのですが、結局悪者が求めたのは不老不死の薬だったのでしょうか?秘宝を巡って戦いを繰り広げている割には、メインとなる秘宝の有難さや凄さがよく分かりませんでした。大体、その大切な秘宝を守っているのが、曲芸師の一族というのが滑稽です。普通の人間ではとても行けないような場所に宝を隠してあるので、究極の曲芸師ならば到達できるという具合です。その発想や設定が笑えます…。見所はラスト、秘宝の在処での戦いでしょうね。敦煌の心臓という石を仏像に嵌め込んで、血のような赤い液体を中に注ぐと、あら不思議。千年以上も開かれる事のなかった扉が、非科学的なからくりでがらがらと動き出し、ダンジョンが現れます。何故か灯りまで点って、千年前の仕掛けとはとても思えません。その辺の好い加減さは、香港映画だからと笑って流しましょう。後はCGとワイアーを組み合わせたアクション・シーンの連続です。燃え盛る火の海で、壁からは罠の矢が飛んでくる所で、戦いを繰り広げるキャラクター達。特に凄いというものはなく、本人達は頑張っているようだけれど、凡庸なアクション・アドベンチャー映画でした。また、香港映画らしい妙なノリのジョークがいっぱいなのですが、どれも笑える程ではありません。どっちに転んでも中途半端な映画ですね。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 23, 2005

"ANACONDAS: THE HUNT FOR THE BLOOD ORCHID" 監督・・・ドワイト・リトル出演: ジョニー・メスナー、ケイディー・ストリックランド、マシュー・マースデン、モリス・チェスナット、カール・ユーン、サリー・リチャードソン=ホイットフィールド、ユージン・バード、ニコラス・ゴンザレス、アンディ・アンダーソン、他。・物語序盤・インドネシアのボルネオ島で発見された蘭の花には、細胞の老化防止に劇的な効能がある事が判明した。その蘭の花“ブラッド・オーキッド”は7年に一度二週間しか花を咲かせない。一攫千金を夢見る科学者の男女数名は、ボルネオ島にやってきたが、雨季で船を出してくれる船主が見付からない。漸く破格の報酬で、ジョンソンという男のボロ船をチャーターした一行だったが、リーダー格のバイロンの無謀な独断の為に、船は滝壺へ落下し大破してしまうのだった。運河や森の中には、巨大なアナコンダ達が生息しており、一行は危機に晒される羽目に。 前作に当たる1997年制作の「アナコンダ」とは、ストーリー的に全く関係ありません。前作はジェニファー・ロペスが出ていましたが、今作には私の知る限り名前の判る著名な俳優は出ていません。宣伝にはアナコンダがスケールアップして帰ってきた等とありましたが、そういう印象はありませんでしたね。どちらかと言うと、蛇に関しては地味な感じがしました。前作ではアナコンダがメインで、それを追い掛けるクレイジーな人間達という設定でしたが、今回はアナコンダは脇役です。しかも一匹の巨大なアナコンダではなく、多少サイズダウンした沢山のアナコンダ達が出てきます。CGの技術が進歩したので、アナコンダの鱗はかなりリアルで、蛇が絡まりあっている蛇溜まりのシーンは、流石に寒気がしました。(あまり好きな生き物ではないので…笑)アナコンダのインパクトは弱かったのですが、パニックムービーとしては、なかなか良い出来だと思いました。アナコンダが巨大化したのも、一応科学的に根拠を示していましたし、地味さはある意味リアリティーに拘った結果だったのかもしれませんね。この映画の面白さは、巨大アナコンダよりも、それに関わってしまった人間達のサバイバルでしょう。お約束の裏切り者の悪人が出てきたり、お調子者や無骨な船長や綺麗なヒロインと役者は揃っており、彼等が密林という孤立した環境の中で互いに緊迫したサバイバルを繰り広げるという、パニック・ムービーの基本は確り押えています。中弛みもなく、最後まで誰が生き残るのかと、ハラハラしながら楽しめました。こういう映画はどういう順序で登場人物が消えてゆき、誰が残るのかを予想して遊ぶのが面白いですよね。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 22, 2005

5/3(火)より全国ロードショーです。"LEMONY SNICKET'S A SERIES OF UNFORTUNATE EVENTS" 監督・・・ブラッド・シルバーリング 原作・・・レモニー・スニケット『世にも不幸なできごと1 最悪のはじまり』(草思社刊) 出演・・・ジム・キャリー、エミリー・ブラウニング、リーアム・エイケン、カラ・ホフマン、シェルビー・ホフマン、メリル・ストリープ、ティモシー・スポール、ビリー・コノリー、ダスティン・ホフマン、他。 出演(語り)・・・ジュード・ロウ ・物語序盤・ これはレモニー・スニケットが語る、世にも不幸せな物語。登場するは、裕福な家庭の子女であるボードレールの三姉弟妹。 長女ヴァイオレットは天才的発明少女、長男のクラウスは読書家で読んだ内容を暗記している。そして末っ子のサニーは、何にでも噛み付く幼い女の子。ある日、三人が海辺にいる時、銀行家のポー氏が不幸な知らせを届けに来る。それは彼等の邸宅が焼失し、両親が死亡したという訃報だった。突然、孤児となった三人は、ポーに連れられて、後見人となる遠縁の親戚オラフ伯爵の元へ彼等を案内する。しかしオラフ伯爵は、三人の相続する遺産が目当ての強欲な悪人であった。 原作は児童文学なのですね。調べたら、日本では8巻まで翻訳刊行されていました。レモニー・スニケットという作家も別の作家のペンネームらしく謎の人物のようです。"世にも不幸せな"と銘打っておりますが、内容は可愛いらしいファンタジーです。確かに何不自由なく暮らしていた幼い3姉弟妹が、原因不明の火事で両親を失い、一瞬にして孤児に転落してしまうというのは、紛れも無く不幸な出来事なのですが。でも三人がいつも力を合わせて、これでもかと降り掛かる災難を乗り越えてゆきます。不幸せのレベルは然程きつくなく、全体的に可愛い雰囲気なので、痛々しい物語だと勘違いしないで下さいね。ジム・キャリーがあのメイクで出ているので、痛々しい映画と誤解される方はあまりいらっしゃらないでしょうが(笑)。児童文学が原作だけあって、多少子供向けな部分もありますが、心をピュアにして観れば大人でも充分鑑賞に堪える作品です。アカデミー賞で映像関係で4部門にノミネートされていただけあって、映像は美しいです。メイクアップ部門で受賞していましたね。ジム・キャリーが何役も癖のある役を演じ分けています。他の方のメイクアップも一見の価値アリですよ。セットも手が込んでいて、少し暗めの画面にピッタリと調和しています。3姉弟妹はどの子も可愛いのですが、長女役のエミリー・ブラウニングの透き通るような美貌が特に魅力的で、画面に吸い込まれそうです。こんな美少女を何処から発掘してきたのか。将来が楽しみな新星ですね。業突く張りなオラフ伯爵は執拗に三人を追い掛け、他人に成りすまして、何処にでも現れます。三人はすぐに彼の正体に気付きますが、大人達は彼等の声に耳を傾けません。追い詰められた三人は、一致団結して、常に打開策を見出してゆきます。全体的にはのんびりした語り口ですが、ハラハラ・ドキドキのシーンもありました。そして両親を死に追い遣った火事の原因を巡る謎。果たして火事の原因は?そして見知らぬ後見人達の繋がりとは?影絵のようなアニメで構成されているエンドロールは、多少長めですが、最後まで手を抜いていないと思いました。ファンタジックな冒険譚のお好きな方にお勧め致します。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 21, 2005

"SPIDER FOREST" 監督、脚本・・・ソン・イルゴン 出演・・・カム・ウソン(カン・ミン)、ソ・ジョン(ウナ/ミン・スイン)、チャン・ヒョンソン(チェ刑事)、カン・ギョンホン(ファン・スヨン)、他。 ・物語序盤・テレビ・プロデューサーであるカン・ミンは、“蜘蛛の森”にある一軒家の中で、男女が殺害されている現場に出くわした。男性は彼の上司でメッタ刺しにされており、女性の被害者スヨンは彼の恋人で、発見した時は虫の息であった。カン・ミンは家の中に誰かの気配を感じた。現場に落ちていた鎌を手に、逃げ出した男を追い掛けるミン。しかし逆に返り討ちに遭い、彼は失神してしまった。その後、ふらふらと道路に出たミンは、トンネル内で走ってきた車に撥ね飛ばされる。14日の昏睡状態の後、ミンは病院で意識を取り戻したが、強い記憶障害に陥っているのだった。ミンの知人であるチェ刑事は、彼の証言に従って、森の一軒家を捜索する。 全国主要都市でピンポイントしか公開されないマイナー映画です。地方によっては、まだ公開されていない所もあるようです。その割りになかなか面白かったですよ。ストーリーとしては、なんとなく真相が読めるタイプのサスペンスなのですが、全体に流れるムードが良いですね。淡々としていながら、何処か不安で不気味な空気。蜘蛛の森とそこに纏わる伝説が、この映画の鍵です。ゆったりとしたどんでん返し系なのでしょうか。事故に遭った男。記憶は混濁として、今ひとつはっきりしない。二人の被害者を殺害したのは何者なのか?多分皆さん、何となく、想像はつくと思います。でも前述の通り、謎が見えていても、色褪せるタイプの映画ではありませんので、ご心配なく。男には愛する妻ウナが居た。しかし彼女は飛行機の墜落事故で、命を落としていた。その後テレビ放送の仕事を続ける内に、何となく若いレポーターと恋愛関係になる男。惰性で二人は付き合い続けた。しかし男は職場で大失態をしでかし、上司から解雇を言い渡される。そして二人の恋愛関係にも、微妙な変化が起る。再婚を考える男と、沈みかけた船を見捨てようとする女…。主人公の男カン・ミンは、痴情の縺れから、女と上司を殺害した容疑を掛けられてしまう。彼は知人で捜査に当たっていたチェ刑事に、記憶の糸を辿りながら、自分に起った事を話し続ける。鍵を握る写真館の女主人ミン・スイン。何故か彼女は、カン・ミンの亡き妻に面差しが似ていた。時間軸が何度かずれるので、観ている内に、自分はいつに居るのか判らなくなってゆきます。そういう麻薬的な感覚が心地良かったですね。ラストで扉の向こうに待っている真実を知る人物とは誰なのか?気だるく不思議なムードがお好きな方なら楽しめると思います。でも時間の流れはとてもスローです。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 20, 2005

"CONTROL" 監督・・・ティム・ハンター出演・・・レイ・リオッタ、ウィレム・デフォー、ミシェル・ロドリゲス、スティーヴン・レイ、キャスリーン・ロバートソン、他。 ・物語序盤・麻薬のブローカー達を射殺して、死刑を宣告された凶悪犯リー・レイ。関係者や遺族の見守る前で、リー・レイは薬物注射によって処刑された。しかしその数時間後、彼は死体保管庫で目覚める。目の前に現れた男達の一人、ハート・マーサー製薬のコープランド博士は、研究中の新薬の被験者となれば、死刑を回避できると持ち掛ける。その新薬“アナグレス”は、人間の凶暴性を抑え、脳の性質を変える薬物だった。リー・レイはこの提案を承諾し、極秘の実験が開始された。最初の内は逃亡を図ったり、反抗を繰り返していたリー・レイだが、暫く経つと“アナグレス”の効果が現れ始め、彼は事件の際に巻き添えにしてしまった青年に対して、罪の意識を抱くようになる。 観終わって初めに思ったのは、場末の映画館で公開している超マイナー映画のわりに、確りした映画だなぁという事でした。多分、東京と大阪の、しかも小さい映画館でしか公開されていないと思うのですが、普通に全国ロードショーできるレベルでしたよ。主演がレイ・リオッタ、脇がウィレム・デフォー、ミシェル・ロドリゲスという面子では、客が呼べないという判断なのでしょうか。そうだとしたら、残念ですね。辻褄が合わない点や可笑しな描写も無く、ドラマの脚本も確り構成されていて、最後まで退屈せずに観られました。特にお金を掛けた所も無く、低予算で作られた映画だと思いますが、映画はお金を掛ければ良いというものではないという事ですね。幼い頃、母親が恋人に殺される所を目撃し、その後も殺伐とした環境の中で、幼年期、青年期を送った主人公は、当然のように人の心を持たぬ強暴な男に成り果てていた。男は麻薬のブローカーのアジトに押し入り、そこに居た連中を何の躊躇も無く射殺する。そして逃亡する際に、アパートの階段を上がってきた無関係な住人にも、無慈悲に銃弾を浴びせ掛けた。被害者は一命は取り留めたものの、脳に障害を残し、幼児の様になって実兄の元で介護生活を余儀なくされる。犯人リー・レイを激しく憎悪する被害者の兄。そして麻薬のブローカーの背後にいたロシアン・マフィアも、リー・レイが被験者として死刑を免れた事を知り、報復として殺し屋を差し向ける。投薬によって、少しずつ人間らしい心を持ち始める主人公。監獄の外の暮らしを始め、初めて優しい気持ちで人を愛し始める。しかし果たして、薬物で人間の脳の性質を変える事は可能なのか?男の心を動かしたのは、本当に薬物だったのか?古い映画ですが「機械仕掛けのオレンジ」を思い出しました。ドラマ的には全然違うお話ですが。ラストは少し切ないです。なかなかの佳作と思いましたので、レンタルででも観て下さい。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 19, 2005

4/29(土)より全国ロードショーです。"DODGEBALL: A TRUE UNDERDOG STORY" 監督・・・ローソン・マーシャル・サーバー 出演・・・ヴィンス・ヴォーン、クリスティーン・テイラー、ベン・スティラー、リップ・トーン、ジャスティン・ロング、スティーヴン・ルート、ジョエル・デヴィッド・ムーア、クリス・ウィリアムズ、アラン・テュディック、ミッシー・パイル、ランス・アームストロング、チャック・ノリス、他。・物語序盤・ホワイト・グッドマンの経営する“グロボ・ジム”は、最新設備を誇る大型のフィットネス・クラブ。そして通りを一つ隔ててあるのが、ピーターの経営する零細スポーツ・ジムの“アベレージ・ジョー”。かつては繁盛していたが、グロボ・ジムに客を奪われて経営状態は火の車で、家賃も半年滞納している始末。銀行から派遣されてきた弁護士のケイトは、30日以内に滞納している5万ドルを支払わないとスポーツ・ジムは閉鎖されると宣告する。そこに目を付けたのが、グロボ・ジムのホワイト。彼はアベレージ・ジョーの抵当権を押えて、そこを乗っ取り、駐車場に変えるつもりでいた。途方に暮れたピーターや古参の客達は、何とか5万ドルを捻出しようと頭を捻る。そして思い付いたのが、ラスベガスで開催されているドッジボール大会の優勝賞金だった。ドッジボールなど一度もやった事がない彼等だが、チームを結成してトーナメントに出場する。 実に馬鹿馬鹿しくてイイですね(笑)頭を空っぽにして、笑って頂きたい作品です。アメリカのドッジボールは、日本のドッジボールとは、かなりルールが違います。日本のものよりも、コンパクトでスピーディーでハードな印象ですね。チームは各6人ずつで、ボールも全部で6個あります。これを一斉に取り合って、投げ合うのです。投げたボールをキャッチされたら、投げた人はアウト。更に相手チームの一人が復活します。ボールは自分の持っているボールで弾いてもOK、等など。ドッジの基本は、DODGE,DUCK,DIP,DIVE,DODGEの5D。DODGEが2回入ってるやないか~と軽くツッコミ入れましょうね。しかし伝説のドッジボールプレイヤーの直伝なので、素直に聞き流すのが得策でしょう(笑)今、アメリカでは、ドッジボールが密かに流行しているそうです。この映画では、思い切りマイナーな、ちょっと恥ずかしいスポーツとして取り上げられていましたが。実際にプレーしている役者さん達の動きを見ると、お笑いの入る隙の無い、とてもハードなスポーツである事が判ります。CGは一切使用せず、役者さん達の特訓の成果である体当たりの演技が見ものです。映画は全編アホアホな小ネタの連続です。お下劣でブラックなギャグも時々ありますが、思い切り笑えると思います。悪役のホワイト・グッドマン役のベン・スティラーの、強烈なキャラクターに圧倒されますね。コメディアンが本職のようですが、流石に笑いのツボを抑えています。私生活では、敵対する弁護士役のクリスティーン・テイラーと夫婦という事です。この映画のテーマは、世間からの落ちこぼれである負け犬集団が、立ちはだかる強者に立ち向かうという、非常にベーシックなものです。大笑いしつつも、彼等を応援したくなるのが人情でしょう。ちなみにエンドロールが終わった後に、お約束のオマケシーンがありますので、最後まで立たないで下さいね。ベン・スティラーが最後まで笑わせてくれます。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 18, 2005

"LE MONDE DE MARTY" 監督、脚本・・・ドニ・バルディオ出演・・・ミシェル・セロー、ジョナサン・ドマルジェ、アニク・アラーヌ、クリスチャン・シャルムタン、カミーユ・ジャピ、ミリアム・モスコー、パトリック・ブシテー、ジャック・ディナム、ジャン=ポール・ボネール、他。 ・物語序盤・マーティは、小児ガンに冒された10歳の少年である。彼は悪戯小僧で、他の病室に忍び込んではこそ泥を繰り返して遊んでいた。ある日、マーティは高齢者病棟に忍び込む。そこで見付けた老人アントワーヌ・ベランは、動くことも話すこともできない老人だった。格好の遊び相手を見つけてしまったマーティは、それ以来、動けない老人を相手に悪戯の限りを尽くす。初めは、少年に苛立ち疎ましく思い、心の中で悪態をつくベランだったが、マーティとの触れ合いの中から次第に生きる喜びを見出し始める。いつしか二人は言葉がなくとも心が通じ合うまでになっていく。 感想を書き忘れている事に気付きました。今頃、何をどう書いて良いやら悩みますが、簡略に覚えている事だけでも記します。フランス映画らしい雰囲気でしたね。脳梗塞で体を動かす事も言葉を発する事も出来ない老人と、小児癌を患う少年の物語です。アメリカ映画なら、涙を誘う感動モノに仕上げてしまう所でしょうが、そこはフランス、タッチが軽妙です。老人アントワーヌの心の声は、聞いていて結構面白かったですね。悪戯小僧のいい玩具にされてしまう老人。動けないだけに、何をされても抵抗すらできません。「また、あのワルガキだ。」というアントワーヌの気持ちが愉快に伝わってきました。病気や死を扱っているのに、重苦しくならないのが素晴らしい点です。全編ユーモアに満ちています。最初は鬱陶しいと思っていた少年の来訪を、老人が少しずつ楽しみにするようになってゆき、また少年の方も老人に親近感を覚えてゆくという過程が、ゆっくりとした流れの中で自然と伝わってきます。終盤のエピソードが心温まりますね。少年と老人との静かな心の結び付きを感じさせました。そして閑散とした静かな海辺でのラスト。老人の少年への素直な思いでしょう。特に驚くような事態は起こらず、終始淡々としたムードで進むストーリーでしたが、優しい雰囲気に包まれた映画でした。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 15, 2005

"DOGMA" 監督、脚本・・・ケヴィン・スミス Kevin Smith 出演・・・ベン・アフレック、マット・デイモン、リンダ・フィオレンティーノ、サルマ・ハエック、ジェイソン・リー、ジェイソン・ミューズ、アラン・リックマン、クリス・ロック、バド・コート、ジョージ・カーリン、アラニス・モリセット、他。・物語序盤・ニュージャージー州レッドバンクのカトリック教会。グリック枢機卿は、兎角古臭いイメージで捉われがちなカトリック教会のイメージアップを図るキャンペーンの一環として、教会の門をくぐって聖堂に入れば全ての罪が許されるという「特別の日」イヴェントを発表した。神に逆らい二千年間も天国から追放されていた墜天使のロキとバートルビーは、これを知って天界に帰れると喜ぶ。しかしこれを阻止する為に、天界から遣わされたのが大天使メタトロン。メタトロンはシカゴの女性堕胎医ベサニーの前に突然現れ、神の使命を遂行するように命じる。彼等が天国に帰れば、神が定めた教義に矛盾が生じて世界は滅亡してしまうと言うメタトロンに、べサニーは半身半疑ながら、彼女の危機を救った二人の預言者と共にニュージャージーへ向かう事に。 以前観た「司祭」が真正面からカトリック批判に取り組んだ映画なら、これはハチャメチャなカトリック批判映画なのでしょうかね。公開当時、キリスト教への冒涜であると物議を醸したようですが、冒涜とかそれ以前の問題でしょ(笑)信心深い信徒の方が観たら、激怒しそうな内容です。でも監督自身は、形骸ばかり気にするカトリックの馬鹿さ加減を、おちゃらけた方法で、内心は真面目に風刺したかったんだと思いますが。全編通じて実に馬鹿馬鹿しいのですが、取り上げている個々の問題は、的を得ていると思いました。それだけに腹を抱えて笑える"コメディ"になりきれていなかったのも、また事実なのですがね。くだらない内容のわりに、確り宗教映画だったりするので。という事で、理解にはキリスト教の基礎知識が必要です。表面的な知識だけで大丈夫ですけど。映画の中の登場人物も、信仰など表面的で、キリスト教の知識と言えば、専ら古い映画から得ているようでしたので(笑)主人公はベン・アフレックとマット・デイモンのコンビかと思いきや、べサニー役のリンダ・フィオレンティーノなのですね。ベン・アフレックとマット・デイモンの出番が少なかったのは意外でした。クライマックスのベン・アフレックのシーンにはビックリ。多分他の映画では、ああいう最後を迎える彼にはお目にかかれないでしょう。これだけメチャクチャな展開にしておきながら、イエスが神の子であるという点は否定しなかった所が興味を引かれました。異父兄弟が居るという片付け方をしていましたね。監督もイエスが一宗教家であるとまでは言えなかったのかな?というか、天使が出てくる映画だから、神の存在は否定できないのですよね(笑)。天使と言えば、メタトロン役のアラン・リックマンが可愛かったです。白粉を塗りたくって、如何にも作り物っぽい羽を広げて立っておりました。羽のリアリティーの無さは、単なる予算不足が原因かもしれませんが、この映画の雰囲気には合っていたと思いますね。笑いを求めると、あまり笑えないので裏切られますかね。馬鹿馬鹿しいアプローチの宗教風刺映画だと思って観るのが正しい鑑賞方法かも。敬虔なクリスチャンの方は観ない方が良いと思います(笑)↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 13, 2005

4/23(土)より全国ロードショーです。"WIMBLEDON" 監督・・・リチャード・ロンクレイン出演・・・ポール・ベタニー、キルステン・ダンスト、ニコライ・コスター=ワルドウ、ジョン・ファヴロー、サム・ニール、オースティン・ニコルズ、バーナード・ヒル、エレノア・ブロン、ジョン・マッケンロー、クリス・エバート他。 ・物語序盤・ピーター・コルトはプロテニスプレイヤー。かつては世界ランク11位の実力者だったが、現在は年齢と共に衰え119位と低迷していた。テニス・コーチとして働くようにとオファーも受けており、本人も今度のウィンブルドンで引退しようと決意していた。大会中滞在するホテルにやってきたピーターは、ホテルの手違いで豪華な部屋の鍵を渡される。そこは最近頭角を現してきた、今大会優勝候補の新星・リジー・ブラッドベリーの部屋だった。その後、コートで再会した二人は、意気投合してデートの約束をする。リジーとの恋愛パワーで調子を上げたポールは、思い掛けない活躍をして、ワイルドカード枠ながら、トーナメントを勝ち上がってゆくのだった。 ♪コートでは~誰で~も~一人、一人きり~♪思わず歌いたくなるような映画でした。というのは私だけでしょうか(笑)?主役の二人が岡ひろみと藤堂センパイに見えてしまって、「エースをねらえ!」の世界に時々トリップしておりました。冗談はさておき、映画の感想をば。物語としては、最後まで読めてしまう、何の捻りも無いストレートなものです。かつてはそこそこのレベルまで上り詰めたが、結局トップには届かず、年と共にずるずると順位を下げてしまったベテラン選手が、現役最後の大会で素敵な恋に出会い、発奮して奇跡を起こしてゆくというストーリーです。恋のお相手は、飛ぶ鳥落とす勢いの世界ランク2位の新人選手リジー。しかしサポーターとして遠征にいつも同行している彼女の父親は、試合の妨げになると、二人の仲を裂こうとします。父親の懸念通り、絶好調のピーターに比べて、心に迷いの生じたリジーは調子を崩してしまい…というような流れです。日本の宣伝では、キルスティン・ダンストの方が主役のように見えますが、主役はポール・ベタニーですね。時折、ピーター(ベタニー)の独白を交えつつ、物語は進んで行きます。ちょっとコミカルなタッチの、スポ根ラヴ・ストーリーです。笑えると言っても、コメディではないので、クスッという程度なのですが。個人的には、相手選手がボール・ボーイにサーブを直撃させた事に腹を立てたピーターが、復讐だとばかりに頑張るけれど、現実は甘くないというシーンが可笑しかったですね。コートに立った選手は何を考えているのでしょうね?あれだけの観客に囲まれて、冷静さを保つのは容易ではないと思います。緊張感がこちらにも伝わってきて、なんだか自分がそこに立っているようにドキドキしました。殆ど先の見えている展開なのですが、ラストシーンでは、思わず力んでピーターを応援してしまいましたね。撮影は本物のウィンブルドンのセンター・コートという事です。テニスをする人なら、一度は憧れた大舞台ですよね。撮影とは言え、センターコートでプレイできたぺタニーが羨ましい。しかしウィンブルドンのコートと言えば、しーんと静まり返った場所というイメージでしたが、他のコートは結構ざわざわしているので意外でした。観終わって、何が残るという映画でもありませんが、ほのぼのとした爽やかな気分になれる作品だと思います。解説者役で懐かしいジョン・マッケンローとクリス・エバートも登場しますのでお見逃し無く。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 12, 2005

"ETERNAL SUNSHINE OF THE SPOTLESS MIND" 監督・・・ミシェル・ゴンドリー脚本・・・チャーリー・カウフマン出演・・・ジム・キャリー、ケイト・ウィンスレット、キルステン・ダンスト、マーク・ラファロ、イライジャ・ウッド、トム・ウィルキンソン、ジェリー・ロバート・バーン、トーマス・ジェイ・ライアン、他。 ・物語序盤・ジョエル・バリッシュは、バレンタインデーの朝、唐突に仕事をサボり、反対方面の電車に飛び乗った。海辺を歩いていると、青い髪の見知らぬ女性が居る。知らない女性は苦手なジョエルだが、彼女が気に掛かる。帰りの電車の中で、彼女はジョエルの傍にやってきた…。それより少し前、ジョエルは書店で働く恋人クレメンタインと喧嘩別れをしていた。そしてラクーナ社という所から、不思議な手紙が届く。それはクレメンタインがジョエルに関する記憶を消去したので、彼女の過去に触れないようにという内容だった。仲直りしようと思っていたジョエルはショックを受ける。そして自分もラクーナ社に赴き、当て付けとばかりにクレメンタインの記憶を消去してくれるよう依頼するのだった。 アカデミー脚本賞を受賞しただけあって、アイデアいっぱいの不思議で素敵な映画でした。星を散りばめたようにキラキラ光る、珠玉のラヴ・ストーリーですね。オープニングは、自宅の寝室で寝起きのジム・キャリーのアップです。この人って、前から不思議なのですが、ハンサムに見える時は、とてもハンサムなのですよね。ジム・キャリーって、こんなにカッコ良かったっけと思うくらい、寝起きなのに何故か素敵でした。そして物語は普通の男の日常として、淡々と進みます。職場と自宅の往復だけの毎日。同居していたガールフレンドとも喧嘩をして気まずい状況。バレンタインデーなのに気が滅入る。彼はふと反対方面の電車に飛び乗って、海岸へと向かいます。そこで青い髪が印象的な見知らぬ若い女性と出会うのですが…。とても変わっているなと思ったのは、物語がこの後もう少し進むまで、オープニングのキャストのテロップが出ない点です。後から考えると、納得の行く理由はあるのですが、随分経った頃に出演者の名前が出てきた事に意外な感覚を持ちました。いつも一風変わった脚本を書くカウフマンですが、今回も面白いものを見せてくれました。個人的にこれが一番好きかも。本来ラヴ・ストーリーは苦手なのですが、少し不思議なストーリー展開に真剣に見入っておりました。先が見えないとか、そういう驚きは無いのですが、ハッピー・エンディングを願ってしまうストーリーですね。恋人が自分の記憶を消し去ってしまった事に対して、自分も悔し紛れに相手の記憶を消去しようと決意する男。一番最近の喧嘩ばかりの記憶から、少しずつ時を遡る。けれども二人の記憶を遡る内に、忘れたくない幸せな思い出に巡り会ってゆく。自分の意志とは裏腹に、少しずつ少しずつ記憶の断片から消えてゆく恋人。男は彼女の記憶を全て失ってしまうのだろうか…?最後まで観終わった時、とても良い作品を観たという幸せな気分になりました。極上のストーリーとはこういうものですね。退屈させないように、主役二人以外のエピソードも上手く絡めてありました。イライジャ・ウッドは何だかストーカーみたいな役柄でお気の毒でしたが(笑)。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 9, 2005

監督・・・冨樫森 原作・・・横山光輝 出演・・・池松壮亮(金田正太郎)、蒼井優(立花真美)、薬師丸ひろ子(金田陽子)、香川照之(宅見零児)、川原亜矢子(貴島レイラ・ニールソン)、中澤裕子(江島香奈)、高岡蒼佑(村雨研二)、伊武雅刀(田浦慶太郎)、矢沢心(レポーター)、田中麗奈(キャスター芹沢明日香)、妻夫木聡(風鈴売り)、阿部寛(金田正一郎)、柄本明(大塚雄之助)、中村嘉葎雄(綾部達蔵)、他。 ・物語序盤・金田正太郎は、料理学校の教師をしている母親と二人暮らしの小学生。最近、転校したばかりだが、学校では友達が出来ず馴染めていなかった。科学者だった父親は既に他界していたが、正太郎は父親らしき人物が出てくる夢を繰り返し見ていた。自分を突き飛ばす父親と、大きな足のような柱。それが夢の中に登場するものだった。そんなある日、元コンピューター企業社長の宅見零児の自宅から、巨大な手のような物体が飛び出したという事件が起こった。自宅は倒壊し、宅見も行方不明。それから暫くして、都心に突如巨大ロボット"ブラックオックス"が現れ、街を破壊するというサイバーテロが発生した。そんな中、正太郎の元に、見知らぬ老人綾部から電話が掛かってくる。綾部に導かれて行った先には、亡き父・正一郎が遺したロボット"鉄人28号"が…。28号は、正太郎の祖父・正吾郎が戦時下に軍事対策用として原型を作り、正一郎が平和利用のため開発を引き継いだロボットだった。綾部は正太郎に、父の遺志を継ぎ、28号を操縦してブラックオックスと戦えと言う。 1956年に月刊少年誌『少年』にて連載され、テレビアニメも人気を博した横山光輝原作のロボットマンガ実写化した作品です。巷の評判は如何なものでしょうか?個人的には、懐かしい漫画・アニメの実写化作品として、そこそこ楽しめましたが。ターゲット層はどの位の年代でしょうかね?子供向けというには、ドラマ的にもわりと静かな展開でしたし、大人向けに作ってあると感じました。少なくとも小さなお子様では退屈されるのではないでしょうか?だからと言って、大人にとって、見応えのある脚本かと言えば、これもかなり苦しいのですが。鉄人やブラックオックスのCGが、「CGです!」と宣言している位、ツルツルピカピカのCGで、逆に潔さすら感じました。殴り合いをしても傷一つ付かないボディは、現実味は全く無いのですが、原作がレトロな漫画であるという一言で、違和感は一掃されてしまった感じでした。あの巨大なロボットをリモコンで動かすというのも、実際に考えると不可能と思えるのですが、その辺のツッコミも無粋でしょうかね。巨大な鉄人を必死に追い掛けて、リモコン操作をしていた正太郎少年の頑張りを讃えましょう(笑)。しかし現代的にチューンナップされた鉄人のリモコンが、体感式だったのには理屈が分からず笑えました。鉄人が殴られると、正太郎少年までダメージを受けるシステムなのですが、そうする必然性を感じないのですが…。倒れる度に歯を食い縛って立ち上がる正太郎君の姿には、スポコン漫画でも見ている気分でした。シーンの切り替えは少し変でしたね。主人公達が明らかに次のシーンに移行しているのに、他の登場人物達は前の場所に留まっていたりして、シーンの繋がりに整合性を感じませんでした。それも、明らかに人間よりも大きなロボットと、ちっぽけな人間達を同じレベルで画面に入れ続けなければいけなかったという状況への苦肉の策だったのでしょうが。でも、「今迄あそこに居たのに、今度はここに来ている」という現実的に可笑しなシーンは何度か目に付きました。悪役は香川照之さんと川原亜矢子さんですが、香川さんの方は髪を白く染めて、漫画のキャラクターのようになっていました。初め観た時、誰だか判りませんでしたよ。結構、嵌まっていて良かったです。川原さんは、相変わらずのナイスバディ。羨ましいです…。蛇足ですが、序盤に一瞬、妻夫木君も出てきます。何故出てきたのか、良く判りませんが…笑。ジュヴナイルとしては、わりと楽しめましたよ。また懐かしいアニメのテーマソングも流れますので、往年のファンの方もお楽しみに。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 8, 2005

4/16(土)より全国ロードショーです。"INFERNAL AFFAIRS III"監督・・・アンドリュー・ラウ、アラン・マック出演・・・アンディ・ラウ、トニー・レオン、レオン・ライ、ケリー・チャン、アンソニー・ウォン、エリック・ツァン、チャップマン・トウ、サミー・チェン、ショーン・ユー、エディソン・チャン、カリーナ・ラウ、チェン・ダオミン、他。 ・物語序盤・潜入捜査官ヤンが殉職した2002/11/27から10ヵ月が経過した。マフィアのサムの部下で警察に潜入していたラウは、事件のどさくさに紛れて、ヤン殺害の罪を他の警官に擦り付けた。庶務課に移動させられたものの、晴れて警察官としての道を歩む事になったラウ。彼は自らの立場を死守する為、同様にマフィアから送り込まれた者達を始末してゆくのだった。また私生活では、赤ん坊を産んだ妻のマリーとの離婚が持ち上がっていた。そんなラウの前に現れた保安部のエリート警官ヨン。ラウは、ヨンが潜入マフィアの一人であると疑い、彼の身辺を調べ始める。ヨンはかつて、サムの商売相手だった本土の大物シェンと接触していた。 観て痛感したのは、「観る前に1と2を復習しておくんだった…」という後悔の気持ち。それと、せめて公式サイトくらいは、事前に観ておくのだったと強く思いました。前作、前々作を観たのが、公開当時一回きりだったので、内容が朧だったんですよね…。映画は、物凄く一生懸命見入っていたのですが、何の事やらさっぱり分からずという惨憺たる結果に終わりました。(ToT)脚本は良く考えられていると思うのですよ。きっと良くできたお話だったのだと思います。でも理解が追い付かなくて…。「1」も「2」も、それぞれに好きな作品だっただけに、無駄な鑑賞方法をしてしまった事が悔やまれます。この映画は、とにかく今迄の流れや登場人物を完璧に把握していないと、全く付いて行けない作品です。周りの人も、意味が分からないと口々に漏らしておりました。これから鑑賞される方は、くれぐれも復習を怠り無く。舞台はヤンの殉職後となっていますが、時間が何度も前後して、彼の生前の部分も多く出てきます。彼の殉職した2002/11/27を基準にして、今のシーンが一体いつの事なのか、判断しながら観ないといけません。物語の中心は、「1」で警察官の道を選んだラウが、堅気としての道を守れるか否かという事です。一見平穏な生活を送るラウが、精神的には常に抱えた秘密の露呈に怯え、その隠蔽に躍起になっている姿を描いています。同時に「1」で描ききれなかった、生前のヤンの姿についても、時間を割いて丁寧に描いていました。そして新たなキーパーソンとして、保安部のヨンという警官と、悪役のシェンが登場します。彼等がヤンとラウの物語に、どのように関わってくるかを確り観て下さい。後日談として、そして空白の時を描いた作品として、上手く考えられた脚本だったと思います。(理解しきれなかった奴が偉そうに言えませんが…。)「2」は暗黒街モノという雰囲気でしたが、今作は「1」と似通ったサスペンステイストの作品でした。結末は、ちょっと可哀想だったかな。でもタイトルが無限の地獄ですからねぇ。取り敢えず、もう一回、過去の作品を観ないと…。(^^ゞ↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 7, 2005

"THE AVIATOR" 監督・・・マーティン・スコセッシ出演・・・レオナルド・ディカプリオ(ハワード・ヒューズ)、ケイト・ブランシェット(キャサリン・ヘップバーン)、ケイト・ベッキンセイル(エヴァ・ガードナー)、ジュード・ロウ(エロール・フリン)、アレック・ボールドウィン(ホアン・トリップ)、ジョン・C・ライリー(ノア・ディートリッヒ)、アラン・アルダ(オーウェン・ブリュースター上院議員)、イアン・ホルム、ダニー・ヒューストン、グウェン・ステファニー、アダム・スコット、マット・ロス、ケリ・ガーナー、ウィレム・デフォー、他。 ・物語序盤・ ハワード・ヒューズは石油掘削機の製造会社を営む父を持つ、裕福な家庭の子息だった。母親は非常に潔癖で、息子の体をいつも丁寧に洗って、あらゆる菌から守ろうとしていた。そんな母親の資質を受け継いで、ハワードも極端な潔癖症の青年に成長する。18歳の時、亡き父の事業を引き継いで、ハワードは大富豪となった。彼はその後、家業などそっちのけで、航空アクション映画「地獄の天使」の製作にのめり込んでゆく。莫大な財産を注ぎ込んだ末に、漸く1930年に作品を完成させると、一躍時の人となり、華やかな上流階級で脚光を浴びるようになった。恋愛も派手で、人気女優キャサリン・ヘプバーンと恋に落ちたり、あちこちで浮名を流すハワード。更に飛行機好きが高じて、航空会社TWAを買収し、自ら設計した飛行機を作り、大空への夢も実現させていく。 *ハワード・ヒューズについて*ウィキペディア関連記事3時間近い大作でした。本当に大作を観たという気持ちになれる重厚で濃密な作品でしたね。ハワード・ヒューズについては、私は名前を知っている程度で詳しい人物像は知りませんが、ディカプリオの役作りへの並々ならぬ情熱は伝わりました。「タイタニック」以降、アイドル俳優のような地位に押しやられてしまった彼の意地を見せ付けられた気持ちです。今迄の役柄では、外見的に醜い部分は見せなかったと思うのですが、今作では飛行機事故で大怪我をして、全身に火傷を負うという流れがあり、確りと醜い姿も晒してくれました。火傷の跡が残る体を、全裸という形で晒すという、体当たりの演技です。この辺りにも、自分は実力派の俳優なのだというディカプリオの執念を感じましたね。観ていて、これだけ頑張ったのに、アカデミー主演男優賞を逃してしまってお気の毒に…と何度も思いましたわ(苦笑)。ハワードは、極度の潔癖症で、他人が触った物には触れられない人物です。そして精神的にも神経質で病的な部分を抱えています。ハワード・ヒューズに成りきったディカプリオの演技を評価したいですね。成りきりと言えば、アカデミー助演女優賞を獲得した、ケイト・ブランシェットのキャサリン・ヘップバーン役も見事でした。この方も毎回役によって、全く違う顔を見せてくれる素晴らしい女優さんですが、今回は訛りや口調や態度まで、ヘップバーンを研究して成りきったようです。英語がそれ程得意でもない私でも、特徴が伝わり易い独特の話し方をしていました。この作品はハワード・ヒューズの幼少時代から青年期、実業家として活躍した実年時代を描いたものです。晩年については描いていませんが、その締め括り方が、未来を見据えながらも、非常に孤独で更に病的な方向に転がり落ちてゆく彼の姿を象徴的に表していました。巨万の富を持ち、大好きな映画や飛行機作りに没頭し、恋愛も次から次へと華美な女性を侍らせて、他人から見れば、ただ羨ましいばかりの人生のようですが、そのすぐ裏側には、誰も入り込めない異常で孤独な世界が広がっていたのですね。常に大きな権力と戦い続けたヒューズの活力にも感心しましたが、同時に長年彼の手足となり、彼の夢を支え続けた側近達の忠誠心にも心を打たれました。きっと実際には気難しく付き合いにくい独裁者だったと思います。それでも彼を守り、彼の会社を維持し続けた部下達の貢献と苦労は、想像するに余りあります。ハワード・ヒューズについては、エキセントリックな部分と同時に、とてもエネルギッシュな一面が印象的でしたね。まるで子供のような真っ直ぐな情熱を持った人物ですね。とにかく飛行機が大好きで、テスト・パイロットが居るのに、必ず処女飛行は自らの手で操縦桿を握って飛びます。そのせいで何度も事故に遭っている訳なのですが、そんな事はお構いなし。根っからの飛行機バカなのでしょうね。可愛いというか、子供みたいな人だなぁと思いました。あと、俳優についてですが、かなり豪華メンバーが揃っています。一番驚いたのが、ジュード・ロウの使い方。もう少し台詞や出番があるのかと思っていたら、殆どまともに画面に映らない内に消えてしまいました。エロール・フリン役だったと分かったのは、帰宅して調べてからでした。ほんとに一瞬の出番なので、ファンの方は目を大きく見開いて鑑賞して下さいね。派手な見所と言えば、飛行機の墜落シーンですね。全編、セットや衣装に贅沢にお金を掛けているのが判りましたが、この墜落シーンには、お金の掛け方に加えて、こちらの身が縮まる迫力がありました。よくハワードはあれで助かったものです。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 6, 2005

"THE OTHERS" 監督、脚本・・・アレハンドロ・アメナバール出演・・・ニコール・キッドマン、フィオヌラ・フラナガン、クリストファー・エクルストン、エレイン・キャシディ、エリック・サイクス、アラキーナ・マン、ジェームズ・ベントレー、ルネ・アシャーソン、他。・物語序盤・第二次世界大戦末期1945年のイギリス、チャネル諸島のジャージー島。大きな邸宅に暮らすグレースには、二人の子供アンとニコラスが居た。夫は戦場へ行ったまま、音信不通となっており、広い屋敷には使用人も居らずに、三人きりであった。そんな折、使用人として雇ってほしいという三人の男女、ミルズ、タトル、リディアが屋敷を訪問してきた。彼等を雇い入れたグレースは、厳守すべき規則を三人に厳重に言い渡した。それは光アレルギーの二人の子供を守る為に、部屋を移動する際は、必ず前の扉の鍵を掛ける事だった。日光を避ける為に、分厚いカーテンを閉めた屋敷の中は、昼間でも薄暗い。子供達は家の中に、誰か別の者達が居ると、以前から怯えていた。グレースは子供の戯言だと相手にしていなかったが、徐々に彼女にも否定できない奇妙な現象が起ってくるのだった…。 映画館以来、二度目の鑑賞です。何故かこれも映画館で爆睡してしまったのだった。痛すぎるよ、キミ…。取り敢えず、結末だけは知っていたので、驚きはなかったのですが、じっくりディテールを眺めるつもりで鑑賞しました。どんでん返し系として「シックス・センス」がよく引き合いに出されますね。確かにその点では二番煎じと言われても仕方が無いのですが。しかしこちらは、ゴシックな雰囲気が全体に漂っていて、優美さの点では勝っていると思いました。古めかしい邸宅という舞台が、おどろおどろしくも美しい雰囲気を醸し出しています。ニコール・キッドマンの神経質でヒステリックな母親が良いですね。彼女のシックな美貌が、ゴシックな世界観にピッタリと嵌まっていて、張り詰めた空気と不安感を演出していました。更に謎めいた三人の使用人も不気味で良いです。何か秘密を隠し持っているような、一見親切そうでも怪しげな三人。そして怪奇現象が起こり続ける不思議な屋敷。周りは霧で包まれて、外に出る事も叶わない。何か秘密があるという予感はします。それが一体、何であるのかは、少しずつ明かされてゆきます。一番印象に残ったのは、死体の記念写真のアルバムですね。作り物だと分かっていても、眠っているような死体の写真は薄気味悪かったです。私はよく知りませんが、かつては本当に思い出に家族の遺体の写真を残す習慣があったのでしょうか?殆どが屋敷の中だけで展開する物語ですが、最後まで飽きる事はありませんでした。どんでん返しの驚きよりも、じわじわと肌に纏わりつく不安と、家族愛の悲しさを描いた作品だと思います。美しいホラーでしたね。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 4, 2005

"CENTER STAGE" 監督・・・ニコラス・ハイトナー出演・・・アマンダ・シュル、ピーター・ギャラガー、ドナ・マーフィ、イーサン・スティーフェル、ゾーイ・サルダナ、スーザン・メイ・プラット、サシャ・ラデツキー、イリア・クーリク、シャキーム・エヴァンズ、他。 ・物語序盤・アメリカ、ニューヨークにある名門バレエ団“アメリカン・バレエ・カンパニー”の練習生オーディションの当日。全米から、将来名門バレエ団のセンターステージに立って踊る事を夢見る若者達が集まってきていた。ジョディもその中の一人。バレエの技術では劣る部分もあったが、光るものがあるとして無事に合格する。期待に胸を膨らませて集まった練習生達。しかし練習初日の挨拶で、舞台監督ジョナサンは最終的に残れるのは、男女各3人のみという厳しい現実を突き付ける。練習生達は、厳しいレッスンに耐えながら、それぞれプリンシパル・ダンサーへの道を目指してゆく。 バレエには全く疎いので、全然知らないのですが、この映画に出演しているダンサーの皆さんは、本物の一流バレエダンサーの方達だそうです。プロの俳優ではないので、他の映画出演の記録も無く、名前を見ても、私にはピンと来ませんが、その世界では、きっとかなり有名な面子が揃っているのだろうなぁと想像しております。因みに、ロシア人ダンサー役で出ているイリア・クーリクは、フィギアスケート界のスターで、オリンピックのゴールド・メダリストという事です。ともかく、皆さん、ダンスに掛けてはプロ揃いなので、ダンス・シーンはとても綺麗です。当たり前ですが、体格も動きも確りできていて、バレエに疎い私も、こんな風に踊れたら素敵だなぁ、と見蕩れてしまいました。ただ"映画"としてどうかというのは、また別次元の問題でして。踊りは確かに本物なのですが、肝心のドラマが弱いのですよね。何だか甘ったるい青春モノみたいな感じで。群像劇なのですが、どのエピソードも在り来りで、心に響きません。登場人物が多すぎて、一人一人に割く時間が不足していたのかなとも思えますが、もう少し掘り下げてほしかったです。特に、子供の頃から英才教育を受けてバレエ一筋で生きてきたモーリーンの豹変ぶりには、かなり違和感を覚えました。最初は母子一体となって、ライバルに勝つ事しか眼中に無い、少し意地悪な女の子だったのに、途中から「私にはバレエへの情熱が無い」などと言い出すのは唐突。それなら最初から、母親に強要されて嫌々踊っているという態度を、台詞で示すべきだったでしょう。主人公ジョディの恋愛沙汰もチープでしたし…。ルームメイトのエヴァのサクセス・ストーリーも有り得ないです…。ドラマ面の軽薄さが、全てのキャラクターに共通していて残念でした。折角、役者に本物のダンサー達を起用しているのだから、下手に恋愛要素などを絡めて陳腐な内容にするよりも、もっとバレエに重点を置いた方が見応えがあったと思います。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 3, 2005
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