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最近、サボりがちなので、敢えてお断りする必要も無いかと思いますが(笑)。管理人、三日ほど消えます。という訳で、日記はお休みです。帰ったら、また書きますので、よろしくお願いします。
Aug 29, 2005

"THE FORGOTTEN" 監督・・・ジョセフ・ルーベン出演・・・ジュリアン・ムーア Julianne Moore テリー・パレッタ ドミニク・ウェスト Dominic West アッシュ ゲイリー・シニーズ Gary Sinise マンス医師 アルフレ・ウッダード Alfre Woodard ポープ刑事 ライナス・ローチ Linus Roache 親切な男 ロバート・ウィズダム Robert Wisdom カール・デイトン ジェシカ・ヘクト Jessica Hecht エリオット アンソニー・エドワーズ Anthony Edwards ジム・パレッタ ・物語序盤・テリーは14ヶ月前に、一人息子のサムを飛行機事故で失った母親。精神科医のマンスの元で治療を受けていたが、心の傷が癒される事はなかった。 ある日、テリーは夫ジムと息子と三人で写した写真が、夫婦二人だけの写真に摩り返られている事に気付き、ジムを詰る。しかし異変はその後も続き、息子のアルバムの写真が全て無くなり、ビデオテープの映像も消滅してゆく。ジムを非難するテリーだが、彼から返ってきた応えは驚くべき内容だった。何と、サムという息子は、初めから存在せず、精神を病んだテリーが作り出した妄想の産物だと言うのである。ショックを受けたテリーは、サムの存在を証明しようと躍起になるが、飛行機事故の記録さえ、過去の新聞から消えていた。 何処かのレヴューで、「この映画を観た事をフォーガットンしたい」と書いてあったのを覚えています(笑)それ位、散々な評価を得た作品でしたが、それなりに覚悟をして観ると楽しかったですよ。サスペンス・スリラーだと思って観るから騙された気分になるのですよね。これ、SFなんですよ。「サイン」だって、突然宇宙人が出てきたから、皆、「何じゃこりゃあ?!」と激怒しましたけど、それを前もって了解して観ると、なかなか良い映画でした。それと同様で、この作品も初めから"あっち系"の映画なのだと分かって観れば、結構楽しいんです。大体、子供が居たのに、誰もその記憶すら無く、公的記録まで抹消されているのですから、こんな芸当が出来るのは、"あっち系の方々"しかないのです。それさえ了承していれば、ストーリーは良く出来ていたと思いますよ。テンポも悪くなかったし、最後まで全然飽きませんでした。時間も短いので、コンパクトに纏まっていましたしね。間違いなくB級だけど、まあ、そこそこという感じです。ネタバレになりますけど、空にちゅどーん!とぶっ飛ぶシーンは面白いですね。何処へ飛ばされてしまうのでしょう?彼等は何処に居るんだろう、と何度も思いました。人間でも、そうでない人も、みんな、ちゅどーん!勢いがあって、笑えました…。親子の絆は、宇宙人にだって絶ち切れないのですよ、という映画でした。でも、はっきりとしたネタばらしをしないで、うやむやの内にハッピーエンドにしてしまったのは、ちょっと納得いかなかったです。ところで、ライナス・ローチの役名が"親切な男"というのは違和感がありますね。謎の男じゃないですか?どう見ても怪しいです。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Aug 28, 2005

"ELVIS HAS LEFT THE BUILDING" 監督・・・ジョエル・ズウィック出演・・・キム・ベイシンガー、ジョン・コーベット、アニー・ポッツ、ショーン・アスティン、デニース・リチャーズ、マイク・スター、フィル・ルイス、アンジー・ディキンソン、トム・ハンクス、パット・モリタ、他。・物語序盤・ハーモニー・ジョーンズは、ピンクのキャデラックに乗り、ピンクのスーツに身を包んだピンクレディ化粧品カリスマ販売員。彼女は全米各地で講演を開く為、忙しい毎日を送っていた。独身だったが、自分の仕事に誇りをもっているハーモニー。しかし何かが足りないという気持ちも何処かにあった。親友のシャールは、男を作ればもやもやした気分は吹き飛ぶと言うが…。ハーモニーは、幼い頃、故郷メンフィスで、エルヴィス・プレスリーとドライブしたという思い出を持っていた。彼女にとってエルヴィスは特別な存在だった。今、世間は、エルヴィスのソックリさんコンテストの為に、俄かエルヴィスでいっぱいだった。ハーモニーも彼等の内の数人に出会うが、何故か不運にも、彼等は全員、ハーモニーの前で不慮の死を遂げてしまうのだった。動転して逃げ出すハーモニーは、自分はエルヴィスのソックリさんにとって、疫病神だと確信する。 原題の"ELVIS HAS LEFT THE BUILDING"とは、プレスリーのコンサートでアンコールをやめない観客に、司会者が「彼はもう帰った」と言った台詞から取ったものらしいです。マイナーですが、一応劇場公開作品です。と言っても、上映している映画館を探すのに一苦労するでしょう。でも観られたからといって、ラッキーという内容でもないです。個人的に、キム・ベイシンガーが好きなので、彼女目当てで観ました。ピンクのスーツに身を包んだ彼女は、幾つになってもキュートだと思いましたよ。エルヴィス・プレスリーがかつて乗っていたピンクのキャデラックと同じ型の車で、全国行脚をする化粧品販売員の役です。内容はコメディなのですかね。人が沢山死ぬので、ブラック・コメディかもしれません。そこに恋の要素を絡ませて、ラヴ・ストーリー仕立てに仕上げてあります。ただコメディとしては、笑いが不発で中途半端です。更に、ラヴ・コメにしては、恋愛が無理矢理入れたような感じで、ロマンティックさに欠けていましたね。ジョン・コーベットの顔が趣味じゃないという単純な理由もあるのですが、彼が運命を予感させる理想の男性にはどうしても見えませんでした。全体的に何が言いたいのか、良く判らない映画でした。私はプレスリーの楽曲については全く詳しくないのですが、随所に彼のナンバーが流れてきます。ファンの人が観たら、それなりに楽しめるのかなとも思いましたね。あと、アメリカ人なら、そこそこ笑えるのかなとも。その他では、私の好きな女優デニス・リチャーズの扱いが、あまりにひどいのでショックでした。彼女可愛くてセクシーだと思うのですが、どうも作品に恵まれません。今作ではジョン・コーベットの離婚寸前の妻役でした。どうもプレスリー・ファンらしく、最後は変なコスプレをしていました。訳の判らない配役とオチでしたわ…。カメオ出演では、パット・モリタが英語のあまり分からない受付係として登場します。更に、トム・ハンクスも一瞬芸のように出てきます。本編では何処で出たのか分からなかったのですが、エンド・クレジットに出る映像で漸く納得。ポストの中の死体の顔を演じていたのが彼でした。エンドロールでは色々な顔を作ってくれるので、最後まで観ましょう。まあ、最後まで観ても、大した映画ではないのですが…笑。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Aug 27, 2005

9/17(土)より全国ロードショーです。監督・・・月野木隆 原作、脚本・・・野沢尚『深紅』(講談社刊) 出演・・・内山理名、水川あさみ、小日向文世、緒形直人、内田朝陽、塚本高史、堀北真希、平田満、南野陽子、田中好子、島田楊子、他。 ・物語序盤・修学旅行を楽しんでいた秋葉奏子は、突然教師から、急いで帰宅するよう告げられる。家族が不幸な事故に遭ったとしか教えらず、不安な胸中のまま病院に向かう奏子。彼女が目にしたのは、変わり果てた姿になった両親と弟達の姿だった…。それから月日が流れ、奏子は大学生になっていた。巷では、家族を惨殺した犯人・都築に最高裁で死刑判決が下ったニュースが流れていた。都築には一人娘の未歩が居た。奏子は加害者の娘がどんな人生を送っているのか興味をそそられ、偽名を使って未歩の前に現れる。バーテンダーとして働いている未歩は、冬木と名乗る奏子と親しくなってゆくが…。 去年亡くなった、作家であり脚本家の野沢尚の遺作です。生年は1960年なので、随分若くして逝去されたのですね。(死因は縊死との事でした。)「眠れる森」「氷の世界」など数々のTVドラマを手掛け、映画では「破線のマリス」などの原作者としても知られています。ある殺人事件の被害者と加害者のそれぞれの娘同士の交わりを描いた作品です。テーマが深刻なだけに、重苦しく暗いトーンの映画でした。何か事件が起これば、そこには加害者と被害者が生まれます。そして関係者は、その当事者だけではありません。その家族も当然のように、事件に巻き込まれ、人生を狂わせて行きます。秋葉奏子と都築未歩も、そんな不運な"関係者"の一人。事件当日、外出していた為に難を逃れ、一人生き残った奏子。家族は生を絶たれたのに、自分だけが一人生きている事に罪悪感のようなものを感じています。一方、死刑囚の娘として育った未歩は、父親の犯した罪を己も背負わねばならないと思い詰めながら生きている。共に心の内側に、色濃い影を落として、それを隠しながら生きている二人。そんな二人が、最初はちょっとした好奇心から出会い、互いに微妙な距離を保ちながら友情を培ってゆく。特に痛々しいのが、水川あさみ演ずる未歩。彼女自身は何も悪くはないのに、死刑囚の娘だという事で、罪人のように生きるしかない心境が、観ていて切なかったです。人間関係にも臆病にならざるを得ず、いつも重い罪を背負って歩いている様子が実に痛い。また彼女の父親で、一家を惨殺してしまった犯人役が緒形直人です。彼が大罪を犯すまでの過程も観ていて辛いですね。加害者でありながらも一方では被害者でもある、また被害者は加害者でもある。このどうしようもなく絡み合ってしまった構図が悲しかったです。ラストは爽やかでありながらも、心には重いものが残りました。映画館で観るメリットは無いかと思いますが、なかなか見応えはありました。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Aug 26, 2005

9/17(土)より全国ロードショーです。"CINDERELLA MAN" 監督・・・ロン・ハワード出演・・・ラッセル・クロウ、レネー・ゼルウィガー、ポール・ジアマッティ、クレイグ・ビアーコ、ブルース・マッギル、パディ・コンシダイン、デヴィッド・ヒューバンド、ローズマリー・デウィット、リンダ・カッシュ、ニコラス・キャンベル、他。・物語序盤・ ジム・ブラドックは有望なボクサーとして、将来を嘱望されていた。家に戻れば、妻メイと三人の子供達に囲まれる優しい父親。ファイト・マネーも次々に手元に入り、何不自由ない暮らしをしていた。だが1929年の大恐慌で事態は一変する。投資していた金も全て消えてなくなり、その日の生活にも困る状況に陥ってしまったブラドック一家。ジムはボクサーとして小さな試合に出て、小金を稼いでいたが、骨折したまま試合に臨んだ為、ライセンスを剥奪されてしまう。それ以後は、日雇いの肉体労働者として働き、細々と生計を支えるが、生活は厳しく、代金未納の為に電気を止められてしまう。そんなある日、元マネージャーのジョーから、一夜限りの復帰試合の話が舞い込んでくる。ジムは、その報酬で家族を救えると、喜んで試合を引き受けるのだった…。 実在のボクサー、ジム・ブラドックの奇跡の半生を映画化した作品です。面白かったです。画面に見入ってしまって、体が固まっていたのか、終映後に体の節々が痛かったです(笑)観ている方も思わず力が入ってしまう作品ですね。ボクシングのシーンは、まるで本物の試合を観ているように熱狂してしまいます。映画だと分かっている筈なのに、つい「そこだ、行け!」って感じで。ストーリーとしては、一本道で特に捻りも無く、とても分かり易いものです。かつてスター街道を歩んでいたボクサーが、大恐慌の為に落魄れ、その後再び再起を掛けて試合に挑んでゆく、その過程を描いたものです。ラストまで、ある意味安心して観ていられる筋書きですね。ラッセル・クロウとレネー・ゼルウィガー扮する、ブラドック夫妻が有り得ないほど仲が良いです。裕福な生活から、どん底の生活に落ちても、お互いを思い遣り愛し合っている二人。普通なら、罵り合いの一つでもする所ですが、この夫婦は終始ラヴラヴでした。この辺、正直、ちょっと出来過ぎで嘘っぽい…と思った部分でもありましたが、家族の為に戦い続けたボクサーを描いた作品なので許容範囲かな。三人のお母さん役のレネー・ゼルウィガーの小太り具合が、如何にもお母さんらしくて嵌っていたと思います。これがスレンダーな美女だったら興醒めなんですけど、レネーだからすんなり納得できるというか。ラッセル・クロウとは、アカデミー賞コンビですが、どちらも美男美女でない所が説得力がありましたね。彼は本当に、こういう野性的な戦う男の役が嵌ります。他には、ポール・ジアマッティが演じたマネージャー・ジョーとブラドックとの静かな友情が素敵でした。ブラドックが落魄れても、ジョーは綺麗なアパートで豪勢な暮らしをしていると思いきや…という展開が良かったです。全体的に完璧な正統派スタイルを貫いた映画でした。観終わった後、映画を観たなぁという気分にさせてくれる作品です。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Aug 25, 2005

映画日記をサボりまくり、と言うより、映画を全然観ていません…。御免なさい、只今パワー・チャージしております。多分。でも瀕死状態。血が足りん。誰か血をくれ、って感じdeath。という訳で、また息抜きにゲームネタに逃げます。「ブラッドレイン」です。英語で書くと"Blood Rayne"ですね。最初聞いた時、血の雨(rain)かと思ったのですが、レインは主人公の名前でした。吸血鬼と人間のハーフ、ダンピールの女性です。吸血鬼としての能力を持ちながら、その弱点を持たない彼女。彼女の能力を買った秘密組織ブリムストーン・ソサエティは、行き場を失った彼女を匿い、彼女をアサシンとして働かせる事に。舞台は第二次大戦前のヨーロッパ。ブリムストーン・ソサエティはドイツのナチス内部組織GGGで、強力な超自然物質が研究されている事実を調査していた。組織はレインに、その調査と関係者の暗殺を命じる…。ジャンルはアクション・アドベンチャーですね。レインのアクションは、ブレイドによる斬り付け、銃器による攻撃、そして吸血と3種類です。吸血をすると相手を必ず倒せるのと、自分のパワーが回復するので、これが一番重宝する攻撃手段でしょうか。ブレイドによる攻撃力は結構弱くて、あまりスカッとしませんね。銃器は中間くらいの威力。アクションがメインのゲームなので、もっと派手にアクションを決めたいです。全体的に地味なんですよね。視覚効果などが地味なのは、海外のゲームらしい特徴ですけど。吸血攻撃もモーションがいつも同じで、ついでに敵の反応も全て同じなので、退屈してしまいます。敵の基地を探索する場面では、捜索範囲が広いのに、マップが出ないので、何処に行けば良いのか、かなり迷ってしまいます。行き当たりばったりで進んでいて、二度と同じ場所に戻れない感じです。マップ機能は付けてほしかった。殆ど褒めていませんが、吸血鬼好きの方、如何でしょう?一応CERO18とあるので、18歳以上の方推奨です。流血が多いので、この年齢なのでしょうね。自分が殺した相手が、いつまでも消えずに転がっていてくれるのは、倒したという実感が持てて、なかなか楽しいです(笑)。
Aug 24, 2005

"DER UNTERGANG""DOWNFALL" 監督・・・オリヴァー・ヒルシュビーゲル原作・・・ヨアヒム・フェスト『ヒトラー 最期の12日間』(岩波書店刊) トラウドゥル・ユンゲ『私はヒトラーの秘書だった』(草思社刊) 出演・・・ブルーノ・ガンツ Bruno Ganz アドルフ・ヒトラー アレクサンドラ・マリア・ラーラ Alexandra Maria Lara トラウドゥル・ユンゲ ユリアーネ・ケーラー Juliane Kohler エヴァ・ブラウン トーマス・クレッチマン Thomas Kretschmann ヘルマン・フェーゲライン コリンナ・ハルフォーフ Corinna Harfouch マグダ・ゲッベルス ウルリッヒ・マテス Ulrich Matthes ヨーゼフ・ゲッベルス ハイノ・フェルヒ Heino Ferch アルベルト・シュペーア ウルリッヒ・ノエテン Ulrich Noethen ハインリヒ・ヒムラー クリスチャン・ベルケル Christian Berkel シェンク博士 ミハエル・メンドル Michael Mendl マティアス・ハービッヒ Matthias Habich ゲッツ・オットー Gotz Otto ・物語序盤・第二次世界大戦中の1942年、ドイツのある夜。トラウドゥル・ユンゲはヒトラーの秘書候補として、数人の候補達と共に、初めてヒトラー総統にまみえる。面接の結果、総統の個人秘書に抜擢された彼女は、家族の反対を押し切って仕事を始める。それから戦況は悪化し、1945年4月20日のベルリン。ドイツ軍は連合軍に包囲され、敗色は誰の目にも明らかだった。ヒトラーは身内や側近と共に首相官邸の地下要塞‘狼の巣’へ潜り、ユンゲも彼に同行する。追い詰められたヒトラーは、冷静さを失い、側近達に不可能な作戦ばかりを命令する。側近達はベルリンからの避難を進言するが、ヒトラーは撤退など考えてもみなかった。 ずっと観たかった映画を滑り込みで観て参りました。ナチ物の映画は多々ありますが、あまり観られないドイツ映画に加えて、ヒトラー自身にスポットを当てた映画というのは珍しいのではないでしょうか。戦争も勝ち進んでいる時ではなく、敗退寸前という逼迫した時期を描いているので、出てくる人達全員に悲壮感が漂っています。ナチスの行った非道な行為の数々は、到底赦される事ではありませんが、上部に居る人々にとっては、これが正しい道なのだという信念があって、その辺は、同じ大戦で枢軸国として同盟関係にあった日本も同じだったのではないでしょうか。観ていて思ったのは、戦争は勝ってなんぼのものだという事。敗戦の将、敗戦国の民ほど惨めなものはありません。あの大戦で、枢軸国側が勝利していたら、今だって日本は大手を振って、国際社会で闊歩していたかもしれない。映画を観ていると、私達がそんなに悪かったのか?ただ戦争に負けただけじゃないか、というような開き直りにも似た気持ちにすらなってきました。連合国側め、偉そうにしやがってと(笑)まあ、あんまり言うと、国際問題になるので(ならないって…)黙っておきましょう。この映画は、当時ヒトラーの秘書を務めていた女性の手記を元に、当時の様子を忠実に再現したものです。追い詰められてゆくナチス幹部達の様子が、実に上手く描かれていましたね。単なる戦争再現フィルムに留まらず、ドラマとしても確り構成されていて、一本の映画として、非常に見応えがありました。恐らくは己の敗北を誰よりも熟知していたヒトラーが、それでも事実を認められず、実現不可能な反撃作戦を指示したり、側近達に罵声を浴びせ掛ける姿は、とてもリアリティーがありました。精神的にも非常に不安定で、ドイツ国民に対しても、弱者は滅びればいい等という言葉すら出てきます。そして裸の王様に、真実を面と向かって告げられず、身内ばかりで詰り合う側近達。死を覚悟で最後まで総統に従う者、何とか逃げ道を見つけ出そうとする者、現実逃避から酒を飲んだり、職場放棄したりする者。危機に面した人々の、それぞれの反応が実にリアル。ヒトラーの愛人エヴァ・ブラウンが、爆撃が近付く地下要塞でパーティーを開くシーンは、終焉の近付いた人々の乱痴気騒ぎという感じで、人間て追い詰められるとバカ騒ぎしてしまうよね…と共感しました。あまりにも現実は辛いから、酒でも飲んでいなければやっていられない。そういう心境がよく伝わってきました。映画のラストに在りし日のトラウドゥル・ユンゲさんが登場して語る場面がありました。彼女自身は、情勢に無知だった自分の愚かさを反省していましたが、あの時代の市民達で真実を見極めていた人の方が少なかったと思います。日本人だって、神国日本、天皇陛下万歳と、自分達が敗れるなどと夢にも思っていなかったんだものね。彼女には、別に罪は無いと思います。国民全体がナチズムを生んでいったという事を罪というなら、大きな意味で責任の一端を担っていたかもしれませんが。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Aug 19, 2005

8/27(土)より全国ロードショーです。"BEWITCHED" 監督・・・ノーラ・エフロン出演・・・ニコール・キッドマン、ウィル・フェレル、シャーリー・マクレーン、マイケル・ケイン、ジェイソン・シュワルツマン、ヘザー・バーンズ、クリスティン・チェノウェス、スティーヴ・カレル、他。 ・物語序盤・魔女イザベルは、魔法で全てが簡単に片付く生活に飽き、普通の人間のように暮らしたいと人間界へやって来る。魔法で実らせたのではない、本物の恋がしたいと願うイザベル。一方、出演作がコケて、すっかり落ち目になってしまった映画スター・ジャックの元に、TVドラマ「奥さまは魔女」のリメイク企画が舞い込んでくる。このドラマを何としてもヒットさせ、スターの座に返り咲きたいジャックは、自分を引き立ててくれる無名の新人女優を捜し求める。オーディションを開くものの、なかなか魔女サマンサ役にピッタリの女優は見付からなかったしかし書店で偶然、ジャックはイザベルを見掛け、イメージ通りと彼女をサマンサ役に大抜擢する。君が必要だと言われたイザベルは、その言葉を鵜呑みにして、彼の依頼に応えるが、ジャックの本心は自分だけが目立てば良いというものだった。 あの懐かしいテレビドラマ「奥様は魔女」のリメイクです。'64年~'72年の8年間、アメリカの3大テレビネットワークのひとつABCでゴールデンタイムに放映され、日本を始め各国でも放映された人気番組。と言っても今回の映画の設定は、テレビ番組制作スタッフが、この「奥様は魔女」をリメイクしようとしているというものです。落ち目の有名俳優と、彼を目立たせる為にスカウトされた素人の新進女優。でも只一つ違っていた事は、彼女は本物の魔女だったのです…。という訳で、魔女サマンサを演じる女優が、人間界の生活に憧れて魔界からやって来た本物の魔女だったという所から、物語は始まります。総評から言うと、可愛らしい映画でした。その可愛らしさを支えているのは、何と言っても主演のニコール・キッドマン。いつまでもキュートな役が演じられるものだと感心しました。因みに彼女は、1967年生まれ。でもこの映画を観ると、二十代のキャピキャピ・ギャル(死語)のように可憐でした。あの難しい、魔法を使う時の口を左右に動かす動作も上手くやっていました。私も子供の頃、あれを真似したものですが、どうしても早く動かす事ができませんでした。(遠い目)一方、ダーリン役を演じる事となった落ち目の俳優ジャックには、ウィル・フェレル。私はこの方は初めて知りました。元々テレビ界出身のお笑い芸人さんのようですね。映画では「オースティン・パワーズ」などに出演しているようです。お顔立ちの方は、トップスターを演じている割には、お世辞にもハンサムとは言えないタイプで、どちらかと言えばコメディアンに見えます(笑)。すっぽんぽん(モザイク入り)で登場するシーンもあり、この辺は完璧にお笑い芸人ですね。ニコールの美貌とは、どうしても釣り合わないのですが、ユーモラスな芸風で許しましょう。更に、脇を固めるのは、お久し振りに観た気がするシャーリー・マクレーン、そしてイザベルの父親役には名優マイケル・ケインと、大物を起用しています。この二人のチャーミングな演技も一見の価値ありです。全体的にはラヴ・コメディの域を出ていないお手軽作品ではありますが、魔法というアイテムと、登場人物の可愛らしさで、そこそこ楽しめる作品に仕上がっていたと思います。補足ですが、日本版のテーマソングを歌うのは松田聖子です。曲名は「I'll fall in love」私は試写会だったので、これを聴く機会はありませんでしたが、劇場ではエンディング・テーマに加えて、映画上映前に聖子ちゃんからのメッセージ映像が流れるそうな。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Aug 18, 2005

監督・・・三池崇史 原作・・・秋元康 出演・・・柴咲コウ、堤真一、吹石一恵、岸谷五朗、石橋蓮司、永田杏奈、井田篤、松重豊、筒井真理子、他。 ・物語序盤・女子大生の由美は友人等と共に合コンで盛り上がっていた。一緒に出席していた由美の友人陽子の携帯に、聞き覚えの無い着信音が鳴る。陽子が確認すると、発信元は自分の電話番号であり、着信履歴は3日後の夜という奇妙な現象が。そして留守録には、陽子自身の声と悲鳴が録音されていた。それから3日後の丁度その時刻、陽子は電車に飛び込んで転落死した。更に数日後には、同じ合コンの席にいたケンジも自分の声の着信メッセージを受け、エレベーター乗り場から転落して死亡した。その恐怖は終わらず、今度は由美の親友なつみの携帯電話に同じ着信音が…。 ホラーは独りで観るに限りますね。映画館で観ていると、他の人の反応が気になって、笑ってしまったりするのですが。独りで観ていると、「わりと怖いな」という感覚が生まれます。以前一作目を観ずに「着信アリ2」を観たのですが、赤い飴玉の意味や登場人物達の名前が判らずに混乱しました。漸く全ての意味が理解できてすっきり。公開当時は、ビデオ(「リング」)の次は携帯電話ですか、と思ったものです。確かに、何処かで聞いた様な設定、何処かで観た様なシーンの連続なのですが、筋書きとしてそこそこ楽しかったと感じました。サスペンスとしても、最後まで真相は何かと飽きずに観ていられましたしね。心霊番組に出演させられた吹石一恵演ずるなつみが気の毒だったかな。友達からも電話番号を消されてしまうし…。友達なんて、所詮そんなものよね。視聴率さえ取れれば良いという、何処にでも居そうな自己中なプロデューサーに連れられてゆくなつみ。相手が自分を利用しようとしているだけだという事は百も承知でも、その人しか縋れる相手が居ない状況はつらい。番組の途中で、「私、独りだ…。」と呟く彼女には同情してしまいました。それなのに、あんな結末…。ある意味、主役の柴咲コウより、可哀想度では目立っていたかも。相手を傷付けてから、その人を献身的に看病する事で、自分の独占欲を満足させるという発想は、何となく理解できました。精神的にかなりヤバイ状況ですけどね。これに限らず、人間の歪んだ愛情って怖いわ~。でも一番気持ち悪かったのは、チョイ役の岸谷五朗のオタクっぽさでした(笑)。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Aug 16, 2005

"WHALE RIDER" 監督、脚本・・・ニキ・カーロ 原作・・・ウィティ・イヒマエラ出演・・・ケイシャ・キャッスル=ヒューズ、ラウィリ・パラテーン、ヴィッキー・ホートン、クリフ・カーティス、グラント・ロア、他。 ・物語序盤・ニュージーランドの小さな浜辺の村で暮らすマオリ族の人々。族長のコロの長男ポロランギの妻は、双子を出産して死亡する。そして双子の片割れの男児も死亡し、生き残ったのは女児だけだった。コロの反対を押し切って、彼女に祖先の勇者パイケアの名を付ける家族。パイケアとは、遠い昔、クジラの背に乗って、この地へ辿り着いたという人物だった。跡継ぎの男子を望んでいたコロは、息子にも孫娘にも失望する。その後ポロランギは、悲しみに暮れて、一人娘を残して村を去って行った。パイケアは祖父母の元で育てられ、すくすくと成長した。祖父コロも孫娘を可愛がっているようだった。しかしパイケアが12歳になった時、コロは彼女と同年代の少年たちを集めて、後継者育成の訓練を始めた。女であるパイケアはその訓練への参加を許されなかった…。 マオリ族出身の作家ウィティ・イヒマエラの原作を、ニュージーランドの女性監督ニキ・カーロが映画化した作品。2003年サンダンス映画祭観客賞受賞。ずっと以前から観たかった映画なのですが、近所のショップに無くて…。ハリウッド映画以外もちゃんとチェックしようよって感じです。漸くテレビで放映してくれて嬉しかったですけど。主人公のパイケアを演ずるケイシャ・キャッスル=ヒューズは、アカデミー主演女優賞にもノミネートされていましたよね。女の子に生まれたばかりに、跡取りとして認められず、愛されてはいるけれど、何処かで突き放されている。そんな少女の孤独と寂しさを自然な表情で演じていたと思います。マオリ族のアイデンティティーを誰よりも尊重する族長の孫娘として生まれた少女パイケア。族長は世襲制と、長男ポロランギに期待を掛けていたが、彼はマオリ族として伝統を守り続けるよりも、自由に暮らす事を選んだ。そして次男には初めから、跡取りの資格は無く、強い戦士だったが父親からは無視されて成人した。長男に期待を裏切られた族長は、次は孫にと希望を繋ぐが、生まれたのは価値の無い女児…。族長は失望して、一族の少年の中から、次期族長を選ぼうとする。伝説の勇者の名前を付けられた少女パイは、それでも祖父を深く愛し、誰よりもマオリ族の文化と伝統に誇りを持っていた。けれども祖父は、頑なに彼女の気持ちを否定し続ける…。お祖父ちゃんも孫のパイが可愛いという気持ちは間違いなくあるのですよね。それでも子供の頃から刷り込まれた、族長は男子という考えが、全ての思考を捻じ曲げてしまう。パイが一番マオリ族である事に愛着と誇りを持っているのに。「この分からず屋の頑固爺め~」と画面に向かって詰りたくなりました。決して根は悪い人ではないのですが。人々の上に立ち、一族を導くべき人物が、誰よりも盲目になっていたという皮肉でしょうか。日本でも女だからという理由で、色々な事が制限されますよね。族長と関連した事なら、女は天皇になれないとか。そんな雲の上の話でなくても、女には重要な仕事はさせないとか、身近な世界でも差別に直面して、悔しい思いをされた方は多いと思います。だからパイの気持ちは理解できると思います。そして祖父に理解してもらおうと願う彼女の健気さが胸に響いてきます。ラストはとても爽やかな締め括り方でしたね。良い作品だったと思います。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Aug 15, 2005

監督・・・水島精二 原作・・・荒川弘『鋼の錬金術師』(月刊少年ガンガン連載) 主題歌・・・L’Arc~en~Ciel 出演(声)・・・朴路美(エドワード・エルリック)、釘宮理恵(アルフォンス・エルリック)、豊口めぐみ(ウィンリィ・ロックベル)、大川透(ロイ・マスタング)、内海賢二(アレックス・ルイ・アームストロング)、根谷美智子(リザ・ホークアイ)、麻生美代子(ピナコ・ロックベル)、津嘉山正種(カール・ハウスホーファー)、小栗旬(アルフォンス・ハイデリヒ)、沢井美優(ノーア)、かとうかずこ(デートリンデ・エッカルト)、藤原啓治(警官)、他。 ・物語序盤・西暦1923年、ドイツのミュンヘン。エドワード・エルリックは、別世界での冒険の日々を友人のアルフォンス・ハイデリヒによく語る若者。アルフォンスはロケット開発に従事する青年で、エドの話を作り話と笑い流していた。しかしエドはかつて別世界で、本当に錬金術師をやっていたのである。そしてその世界とこちらの世界で離れ離れになってしまった弟アルに、再び会いたいと望んでいた。ある日エドは、仲間に売られたジプシー娘を助ける。彼女ノーアは人の体に触れただけで相手の過去や未来を読める千里眼の持ち主だった。彼女を狙っていたのは、理想郷“シャンバラ”を求める謎の組織トゥーレ協会だった。 TVシリーズの最終回で現実世界と錬金術世界とに離ればなれになってしまったエルリック兄弟のその後の冒険譚を、完全オリジナルストーリーで映画化した作品。え~、管理人の「ハガレン」知識を先に告白しておきましょう。原作本→読んだ事ありません。アニメ→テレビを付けてたまたま放映していた時に、一~二度ちらっと観ました。以上、要するに、な~んにも知らないという状態です。等価交換の法則とか、基礎中の基礎知識だけはありましたが、既知の登場人物はエドとアルの兄弟二人のみという、あまりに頼りない知識…。取り合えず、テレビ版の最終回で、エドとアルは現実世界と錬金術の世界とに別れ別れになってしまったのね、という事だけ頭に入れて、いざ映画館へ出陣。結論を言うと、充分楽しめたのですが、やはりファン向けに作られた映画なので、何も知らない私は置き去りにされる事しばしばでした。周囲のお客さん達が反応しているのに、ぽかんとして観ているのは寂しかったです。テレビ・原作に登場していた人物と似た人物が、パラレルワールドである現実世界にも居て、そういうキャラクターがあちこちに登場しているみたいなのですよね。私には当然、小ネタが一切判らないので、一人孤独を味わっておりました(笑)。しかし原作・テレビシリーズを知らない私が楽しめたのは、エドの居る現実世界に歴史上実在の人物が多数出てきてくれた事でした。舞台は第一次大戦に敗北したドイツです。社会は混乱し、極度のインフレが続き、敗戦後樹立されたヴァイマル政権に不満を持つ人々が街に溢れかえり、国家の威信を取り戻そうとするナチスが徐々に勢力を持つようになる。そんな閉塞した社会の中で、ロケットという夢の技術が人々を熱狂させてゆく…。この辺の歴史を簡単に知っていると、俄然面白くなりますね。ロケット開発技師達の何気ない台詞の中に、オーベルト博士の名前が出てきた時、私はワクワクしました。これは史実を利用して作られた脚本なのだと。その予想は当たっていて、出てくる人出てくる人がドイツ近代史に名を連ねている人々じゃないですか。マブゼと名乗る男は、映画監督のフリッツ・ラングだし。("マブゼ"というのは彼の映画「ドクトル・マブゼ」から取ったものです。)後にナチス副総裁になったルドルフ・ヘスや、地理学者のカール・ハウスホーファー。そしてエド達が戦う事になるのは、ナチ党の母胎となった秘密結社トゥーレ協会と、思わず「ほぉ~」と見入ってしまう内容です。そのリーダー、ディートリヒ・エッカルトは、デートリンデと名を変えて女性になっていましたけど。それら歴史的事実や人物を上手くフィクションと融合させて、新たなストーリーを作り出した事に感心しました。ハガレンを知らない奴が何も偉そうな事は語れませんが、面白い作品でした。戦争という結果など誰も望んだ訳でもないけれど、結果的に自分達がこの結果を引き起こした。誰も社会と関わりを持たずには生きられない。だから自分達のすべき事をやろう、というようなエドの台詞が好きでしたね。なんか意訳になってるけど、確かこんな感じの言葉でした…笑好い加減でスミマセン。でも、ホント、楽しかったですよ。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Aug 12, 2005

監督・・・三池崇史 プロデュース・・・プロデュースチーム「怪」、水木しげる/荒俣宏/京極夏彦/宮部みゆき 出演・・・神木隆之介(タダシ)、宮迫博之(佐田)、栗山千明(鳥刺し妖女アギ)、豊川悦司(加藤保憲)、南果歩(稲木陽子)、菅原文太(稲木俊太郎)、近藤正臣(猩猩)、高橋真唯(川姫)、阿部サダヲ(川太郎)、岡村隆史(小豆洗い)、田口浩正(一本ダタラ)、遠藤憲一(大天狗)、石橋蓮司(大首)、忌野清志郎(ぬらりひょん)、根岸季衣(砂かけばばあ)、蛍原徹(豆腐小僧)、竹中直人(油すまし)、他 ・物語序盤・10歳の少年稲生タダシは半年前の両親の離婚に伴って、母陽子の実家の鳥取で暮らすようになっていた。実家には少し痴呆気味の祖父俊太郎も住んでいた。タダシには、父と共に東京で生活する姉も居た。 都会育ちのタダシは田舎の生活になかなか馴染めず、悪ガキ達の格好の標的となっていた。ある晩タダシは、神社のお祭りを見に行き、麒麟に頭を噛まれてその年の“麒麟送子”に選ばれた。麒麟送子とは大天狗を諌めた伝説の存在で、それに選ばれると、大天狗の山の洞窟へ伝説の聖剣を取りに行かなくてはならないのだった。しかし気味の悪い山中で怖じ気づいたタダシは、バスに飛び乗って家に帰る。その道すがら、タダシは怪我をしている小妖怪スネコスリと出会い仲良くなるのだった。 妖怪専門季刊誌『怪』を発行するなど、“妖怪”をこよなく愛する人気作家陣、水木しげる、荒俣宏、京極夏彦、宮部みゆきの4氏がプロデュースチーム「怪」を結成し、68年の妖怪映画「妖怪大戦争」を基に原案を作成、三池崇史監督が映画化した作品。上記4氏はチョイ役でそれぞれ登場しています。子供向け映画と言ってしまえば、それまでなのですが、大人が観てもそこそこ楽しめる出来だったと思います。小ネタ的な台詞など、クスッと笑えるシーンが幾つもありました。何より主役のタダシ役の神木の演技が光っていましたね。これだけのキャストの中でも、全く埋もれずに、映画を最後まで引っ張ってくれました。表情も豊かで上手いし、台詞も自然体で発していました。並々ならぬ才能を持った天才子役ではないでしょうか?妖怪の皆さんは、メイクが濃すぎて、誰が誰か判別不能に近かったです。忌野清志郎がぬらりひょんだったなんて、調べるまで気付きませんでしたし。小豆洗いの岡村隆史は特に活躍するでもないのに、何気に美味しく且つ重要な役どころなのが可笑しかった。先に誰が何役かを予習しておいた方が、より楽しめると思いますね。配役的に残念だったのは、加藤保憲を演じた豊川悦司氏でしょうか。別に彼が下手な役者だというのではありませんが、加藤保憲(帝都物語に出てくる魔人です)は嶋田久作氏というイメージが定着しているので。豊川さんの白塗りの顔には、不気味さは感じられませんでした。やはり嶋田さんで観たかった…。加藤の配下アギを演じた栗山千明さん。個人的に好きで応援している女優さんなのですが、キレた悪役で固定してきましたね…。たまには可憐な乙女の役でも演じさせてあけで下さいよ。映像面についでですが、CGは拙いと感じました。ハリウッド映画などと比較すると、もう少し予算は無かったのかと思ってしまう程に。カクカク、たどたどしい動きが一種の味になっていたとも言えなくもないのですが…。ハムスターのような小妖怪スネコスリは、ぬいぐるみ丸出しで、どうリアクションを取っていいか迷いました(笑)。全国の妖怪達が東京に結集するクライマックスシーンは、かなり多くのエキストラさんを使ったようですね。力が入っているのは感じたのですが、逆にここで私は冷めてしまいました。ここまでわりとテンポ良く進んでいたのに、お祭り騒ぎで物語が停滞した感じで。折角盛り上がるべきシーンだったのに、間延びしてしまったのは残念でした。総評としては、ファミリーで観るには良いかもという感じでしょうか。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Aug 11, 2005

監督・・・阪本順治 原作・・・福井晴敏『亡国のイージス』(講談社刊) 出演・・・真田広之、寺尾聰、佐藤浩市、中井貴一、勝地涼、チェ・ミンソ、吉田栄作、岸部一徳、原田美枝子、原田芳雄、他。 ・物語序盤・イージス艦“いそかぜ”は、通常の訓練とは異なり、クルー以外の乗員を乗り込ませて、航海に出た。しかし彼等は、某国対日工作員ヨンファとその部下達だった。そして副長の宮津2等海佐を含め、幹部クルー達も、全てヨンファの味方だったのである。彼等は艦長を殺害し、他の乗務員を強制的に退艦させ、イージス艦を乗っ取る。その後、宮津は政府に対し、全ミサイルの照準を東京・首都圏内に合わせた事を宣言した上で、自分達の要求を通達する。ミサイルの弾頭には、僅か1リットルで東京を壊滅させる特殊兵器“GUSOH(グソー)”が搭載されていた。彼等の動きを内偵していた情報部組織DAISのメンバーで1等海士の如月と、一人艦に引き返した先任伍長の仙石は、陰謀を食い止めるべく動き始めた。 今年は福井晴敏氏原作作品を続けて観ていますねぇ。「ローレライ」「戦国自衛隊1549」、これら二つで、小説は読んでいなくても、何となくこの方の思考回路は把握できました。個人的には、言いたい事は分かるけど、溜め息が出ちゃうよなタイプです。「戦国・・・」は映画としてひどいなと怒り爆発だったのですが、「ローレライ」はアニメ好きとしては、笑っちゃいながらも結構楽しめました。で、この「亡国のイージス」ですが、おっかなびっくりで観て参りました。二度ある事は三度あるか、はたまた三度目の正直か?全体的な雰囲気は悪くなかったと思います。ハリウッド・テイストですね。ハリウッド映画と比較したら、色んな面で劣るとは思いますが、邦画でこのジャンルとしては健闘した部類ではないでしょうか。筋書きは「ザ・ロック」ですね。パクリとは敢えて言いませんが似ています。でも「ザ・ロック」は反乱を起こす側の気持ちも心に響いてきたのに、この作品では、何故彼等が、特に日本人幹部乗務員達が国家に反旗を翻さねばならなかったのか、その辺の根本的な理由付けに説得力がありませんでした。アクション映画なので、理屈として納得できなくても、娯楽としては話がポンポンと進んで楽しめますけどね。時間的制約があって、それぞれのキャラクターの背景や心理描写に力を注ぐ余力が無かったと言えばそれまでなのですが、少し説明的な台詞を入れるなど脚本を手直しすれば、ドラマとしても観られる映画になったのではないでしょうか。でも全編シリアスな雰囲気で押し通した事は評価します。「生きろ、生きろ」と台詞のあちこちで連呼するのは、如何にも日本的ですね。個人的には、「ぱぁーっと死んでこい」と言いたいのですが…。「よく見ろ日本人、これが戦争だ」のヨンファの台詞も、「は?戦争って、こんな生易しいものですか?」と笑ってしまいました。戦争を知らない大人達が作る戦争映画なんて、所詮この程度なのね(笑)ジョンヒという女性の存在は疑問でしたね。戦いの場にいる唯一の女性なのですが、原作ではどうあれ、この映画の中に居る必要性はあったのでしょうか?原作を知らないと絶対に分からないと思うのですが、ジョンヒは首謀者ヨンファの妹だそうです。この点も一言二言台詞を追加してくれれば理解できたのに、説明不足も甚だしいです。蛇足ですが、ジョンヒと如月は海中でバトルをするシーンがあるのですが、二人はいきなりキスします。これ、パンフレットに解説があるようですが、敵の呼吸を塞ぐ水中格闘の技だそうですね。絶対に分かりませんて。あと、ヨンファ達工作員が何処の国の人間であるか、一切語らないんですよね。国際問題もありますが、誰が見たって北朝鮮の工作員だと察しが付くでしょう。だったらいっその事、北朝鮮ですと言い切って、彼等の愛国心を確りと表現してほしかったですね。その辺もうやむやに描いていたので、敵方の戦う為の意図が心に響いてきませんでした。色々貶しましたが、邦画としては結構頑張った作品だと思います。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Aug 10, 2005

"TORQUE" 監督・・・ジョセフ・カーン出演・・・マーティン・ヘンダーソン、アイス・キューブ、モネット・メイザー、ジェイ・ヘルナンデス、マックス・ビースレイ、マット・シュルツ、アダム・スコット、クリスティナ・ミリアン、ウィル・ユン・リー、ジェイミー・プレスリー、他。 ・物語序盤・ケイリー・フォードはバリバリのバイク野郎。ある揉め事に巻き込まれて、暫くタイに高飛びしていたが、故郷の町に舞い戻ってきた。そこで懐かしい仲間達と合流し、バイクショップを経営しているシェーンとも再会するフォード。しかしトラブルもあった。彼は以前、バイカー・ギャング“ヘリオンズ”のリーダー、ヘンリーから2台のバイクを預かったが、中に詰まっていたのは覚醒剤だった。それを見付けたフォードは、バイクごと覚醒剤を隠してしまい、FBIからは麻薬の売人と目され、ヘンリーからは恨みを買っていたのである。一方、町をシマにしているもう一つのバイカー・ギャング“リーパーズ”のリーダー、トレイもフォードとは犬猿の仲だった。ヘンリーはトレイの弟ジュニアを麻薬取引絡みで殺害し、その罪をフォードに着せる。今度は殺人容疑まで掛けられ、トレイや警察から追われるフォード…。 バイク乗りには楽しい作品なのでしょうか。全編見所は、バイク・アクションとカー・アクションです。アクロバット的なバイク・アクションは、見ていて楽しかったですね。クライマックスのバイクのチェイス・シーンは、完璧に漫画みたいになっていて、ちょっと失笑してしまいましたけど。バイクで走る電車の上に飛び乗ったりと、凄い大技の連続でした。何処までが本当で、何処からが作り物?という疑問が。バイクに乗りながら、ナイフで戦っていたり、無理だろっ!とツッコミ入れたくなるようなシーンも多いのですよ。でも観ていると、わりと本当にスタントマンがやっているようにも見えますし、謎ですわ(笑)こういうアクロバット的なバイクの技術に興味がある方だと、私よりもっと楽しめたでしょうね。私は、結局、アクションの連続じゃないか、という印象で、途中で飽きてしまったのですが。アクションに力を注いだ為に、ドラマや人間描写の方が疎かになっていた感じです。でも全編ノリは良かったです。時間も短いので、中身が無くても、そこそこ許せるかな。マクファーソン捜査官役のアダム・スコットが、重要な役割のわりに、気弱な顔立ちなのですよね。もう少し無頼な感じのする俳優は居なかったのでしょうか?他も有名所の俳優は皆無で、そこが逆にバイクをメインに見せるには良かったのかもしれませんが、ちょっと物足りないという二流映画という感想の原因にもなりました。アイス・キューブはわりと好きな俳優ですけどね。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Aug 9, 2005

"OUT OF TIME" 監督・・・カール・フランクリン出演・・・デンゼル・ワシントン Denzel Washington マット・リー・ウィトロック エヴァ・メンデス Eva Mendes アレックス・ディアス・ウィトロック サナ・レイサン Sanaa Lathan アン・マレー・ハリソン ディーン・ケイン Dean Cain クリス・ハリソン ジョン・ビリングスレイ John Billingsley チェイ テリー・ローリン Terry Loughlin ストラーク ・物語序盤・マット・ウィトロックは、フロリダ州の小島バニアン・キーで警察署長を務める人物。職場や島民からの信頼は篤いが、私生活はやや破綻気味。妻で刑事のアレックスとは別居中で、人妻アンとは不倫関係にある。しかし恋人アンが末期癌に侵されており、余命半年である事が明らかになる。アンとマットは、最善の道は何かと模索する。アンは保険金の受取人を夫からマットに変更し、一方マットは署に保管された押収金を持ち出し、高額な治療費に充てることに。二人は一緒に逃げる約束をして別れた。しかしその翌朝、アンの自宅が全焼し、夫妻の遺体が発見される。原因は放火で、遺体は焼死する前に死亡していた事が判明した。一気に窮地に追い遣られたマットは一人慌てふためく。事件の捜査担当は、皮肉にも本署殺人課からやって来た別居中の妻アレックスだった。 結構、最後まで飽きずに楽しめました。警察署長が、どんどん追い詰められていって、それを何とか必死のパッチ(笑)で回避してゆく姿が面白かったです。まあ、アカデミー賞を取ったデンゼル・ワシントンが出るほどの映画なの?と聞かれると、うーん…と言葉に詰まってしまいますが。でも小粒ながらも、娯楽作品としては、気楽に楽しめる1本ですね。あと、個人的に、エヴァ・メンデスが好きなので、彼女が観られて嬉しかったです。彼女とデンゼルは、「トレーニング・デイ」でも共演していますよね。南米系の方でしょうか?浅黒い肌に整った麗しいお顔立ちが魅力の女優さんです。他には、チェイ検視官を演じたジョン・ビリングスリーのお惚け感が好印象でした。脚本的に穴が無いかと言えば、あるというのが答えなのですが、物語が進行するテンポが良いので、結構誤魔化されてしまうというか。更に、冷静に考えると、主人公の警察署長が証拠品の金を持ち出して、愛人に渡してしまうという短絡的な行動からして疑問ですけどね。デンゼル、法を守る立場の警官なんだから、それはダメよ、君。筋書きも在り来りなサスペンスで、特にビックリするような何かも無い代わり、そこそこは楽しめるという感じでしょうかね。暇な休日のお供には良いかも、という位の小品です。個人的には、そんなに嫌いな作品ではありませんでした。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Aug 8, 2005
日記更新が滞って申し訳ありません。ここ何日か、原因不明の症状に悩まされて、一人のた打ち回っております。頭がしゃばしゃばする~と言っても理解不能ですよね…。何秒か置きに、頭の中でザッ、ザッという感じのノイズみたいなものが走るんですよ。目眩というほどひどくはないのですが、一瞬視界がくらっときます。その状態が寝ている時以外ずっと続くので、とにかく不快感がひどいです。病院で貰って飲んでいる薬の影響なのかなと思うのですが、この薬を飲む以前にも、同様の症状が続いた事があったので、よく分かりません。命に関わるとか、そういうレベルとは全然違うのですが、とにかく気持ち悪くてたまりませ~ん。(ToT)早く治ってくれと祈るばかり。そんな訳で溜まったビデオも観られず、困っております。でもレンタルビデオの返却期限が…。つらいけど、それだけは何とか観るぞ。借りなきゃ良かったよ、トホホ。
Aug 7, 2005

久し振りにゲームネタをば。頭がフラフラするのに、ゲームなんかすな!って感じですが、映画をじっと観ている事が出来なくて、ゲームなら気が紛れるかと思って、随分前に買ったソフトを初めてPS2で起動させてみました。結果は、3D酔いして、余計気分が悪くなりましたとさ。ちゃんちゃん。まだ序盤でうろうろしている段階ですが、少しレビューをば。これ、海外のゲームです。原題は"Primal"というそうです。ジャンルはアクション・アドベンチャーでしょうね。主人公の女性ジェンとスクリーという魔物がコンビを組んで、異世界を救うというストーリー。国産のゲームのヒロインというと、萌え~という感じの可愛い女の子か、さもなくば、露出の多い衣装を身に纏った姉御肌のお姐さんが多いのですが、流石"洋ゲー"ですね。こういう日本のオタク向けのキャラクターは一切出てきません。主人公のジェンは、背中に刺青をした、気の強い現代っ子。セクシーな衣装なのですが、全然媚びた所がありません。顔付きもちょっと怖いし…笑。オープニングからワル達の溜まり場みたいなクラブが出てきて、洋画でも観ている感覚でしたね。謎解きがとても難しいタイプのゲームなので、謎解き愛好家にはお勧めかも。「トゥーム・レイダー」並らしい…。マイナー系ゲームなので、攻略本も発売されておりません…。日本では攻略サイトが一つだけヒットしましたけど。(もっと情報が見たければ、"Primal Walkthrough"のキーワードで検索を掛けてみると色々出ます。) 更に日本のゲームみたいにアクション・レベルが選択できる等という、親切な仕組みはありませんので、それなりに頑張らないといけないみたいです。という訳で、私は暫く温存しておきます。クリアできるかが一番の謎。おいっ。
Aug 6, 2005

"THE ISLAND" 監督・・・マイケル・ベイ出演・・・ユアン・マクレガー、スカーレット・ヨハンソン、ジャイモン・フンスー、スティーヴ・ブシェミ、ショーン・ビーン、マイケル・クラーク・ダンカン、イーサン・フィリップス、他。 ・物語序盤・近未来の地球。大気は汚染され、地上の生物は死滅していた。生き残った人類は、管理の行き届いた安全で快適なコミュニティで暮らしていた。リンカーン3エコーやジョーダン4デルタなど、そこの住人にとっての夢は、地上最後の楽園といわれる“アイランド”へ行くことだった。そしてそこへ行ける者を選ぶ抽選会が毎日のように行なわれていた。だがリンカーンは、施設での暮らしに、次第に疑問を抱くようになってくる。そしてある日、換気口から入ってきた一匹の蛾を捕えて、外は施設の職員が言うように汚染されていないのではないかと疑念を抱く。快適な筈の施設には、とてつもない秘密が隠されていたのである。 面白かったです、はい。個人的にSF的な作品は好みなので。ただとても残念だったのは、映画館で散々予告編を観てしまった事。この予告編は、かなり問題がありませんかね。だってストーリーの殆どを概略として見せてしまっているんですもの。お蔭でこちらは、この先ああなって、あのシーンに繋がるんだなと予想が付いてしまって、ワクワク感も半減です。オフィシャル・サイトや映画関係サイトでも、荒筋書き過ぎ…。折角、よく出来ている作品なのに、事前に全部バラされちゃあねぇ…。それはともかく、映画としては、最初から最後までとても楽しかったです。今流行のクローン物ですね。脚本も確り書かれてあるし、アクションも見応えがあります。序盤のシェルターのような施設も、お金を掛けて作ってあって、本当にそんな場所があるかのように思えました。流石はハリウッド映画だ。そこに限らず、全編にお金が掛かっていますね。カーチェイスのシーンなど、惜しげもなく車を次々に大破させていますし。あれだけ派手に壊してくれると、観ていて気持ちがいいです。あと、何が気に入ったかと言うと、画面の色です。SF映画なのですが、すっきりした色合いではなくて、乾いた感覚を覚えさせる骨太な色彩。どちらかと言うと、ハード・アクション物のような色で撮影していましたね。この辺は、マイケル・ベイらしいと言うべきかな?少しカメラが小刻みに揺れたり、切り替わったりするのが、チカチカして気になりましたが、演出として許容範囲だったと思います。スカーレット・ヨハンセンはつい先日「ロスト・イン・トランスレーション」で観たばかりですが、少し神秘的な雰囲気を持つ綺麗な女優さんですね。ユアン・マクレガーは何気に肌が荒れていて、老けたなぁと感じたのですが、まあ人間、年は取るので、こればかりは仕方ないです(笑)。二人のラヴ・シーンは、個人的には不要だと感じたのですが。精神年齢が幼い子供のままのクローン達が、いきなり性に目覚めて、初めてのセックスで、「ああ、気持ち良かった~」と言うのは(そんな台詞は言ってないけど…)、何だか嘘臭い訳で。(^_^;)それから、スカーレット・ヨハンセンのオリジナルが有名人のくせに、誰にも声を掛けられないのは、ずっと気になりました。まあ他の点でも、細かく言えば、色々ご都合主義的な箇所は見受けられました。問題丸投げ状態のラストも気になるし、あの後、大パニックよな…。それでも充分、映画館で観る価値のある映画だと思います。空中を走る電車、空飛ぶバイクなどもクールで、近未来の世界は一見の価値ありです。これは大画面で、迫力を味わってほしい類の作品ですね。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Aug 4, 2005
映画の感想、なかなかアップできなくて、申し訳ありません。暑さのせいなのか、頭がぼーっとしていて、最近、文章が纏まらないのですよ。映画の感想を書かねばと思っているのに、頭の中で文章が全く構成できない…。以前までは、泉が湧き出るように、次々に文章やフレーズが湧いてきたのに、近頃は恰も枯れかかった井戸から水を汲み上げるような、苦難の作業となってきました。書きたくない、面倒臭い、という思いが先に立ってしまって、覚悟を決めてパソちゃんの前に陣取っても、一体何を書けば良いんだと自問する日々。元々、文章を書くのは好きな方なのに、一体この苛立ちや落ち着きの無さは…?この枯渇感は、猛暑のせいなのか、はたまた老化によるものなのか…笑。などと戯けた事を書いている暇があったら、溜まった感想を何とか仕上げろって。あづいよ~。うだ~。
Aug 3, 2005

"LOST IN TRANSLATION" 監督、脚本・・・ソフィア・コッポラ出演・・・ビル・マーレイ、スカーレット・ヨハンソン、ジョヴァンニ・リビシ、アンナ・ファリス、マシュー南(藤井隆)、田所豊、竹下明子、藤原ヒロシ、他。 ・物語序盤・ハリウッドの映画俳優ボブ・ハリスは、ウィスキーのCM撮影の為に来日する。彼は日本人スタッフの案内で、都内の高級ホテルに泊まる。しかしCM撮りでは、日本人監督と通訳との遣り取りが上手くゆかず、今ひとつ調子が上がらない。一方、カメラマンの夫ジョンの仕事に同行して来日したシャーロットも、ボブの滞在するホテルに泊まっていた。夫は仕事で日本国内を飛び回り、シャーロットは一人置き去りにされていた。初めての国での不安と孤独に、精神的に落ち込んでいるシャーロット。ホテルで何度か顔を合わせたボブとシャーロットは、やがて言葉を交わすようになり、行動を共にするようになる。 第76回アカデミー賞脚本賞受賞作品。アメリカ人やその他の海外の方が観ると、ふむふむと納得する作品なのでしょうね。でも序盤のコマーシャル撮影の場面などは、有り勝ちな風景で、日本人の私でも、「あるよなぁ、こういう事」と笑えました。通訳の人って、難しい職業だとは思うのですが、結構好い加減な人も居ますよね。両方の言葉に精通していれば良いのですが、外国語の方はちょっと知識が不足している人の場合、すごく簡単な文章に置き換えたり、分からない部分は端折ったりして、テレビなどでも「おいおい、それだけしか言わないのか?」とツッコミたくなる場面に多々遭遇します。この映画はソフィア・コッポラ監督自身が来日した時の経験を元にして作られた作品という事です。彼女もきっと、言葉の通じない異国で、心細い思いをしたり、フラストレーションを感じたりしたのでしょうね。そういう事がひしひしと伝わってくる内容でした。ところで外国に出向くというのは、パワーを要する事ですよね。前向きなガッツとバイタリティーが無いと、慣れない土地で疎外感に苛まれ、気鬱に陥ってしまいます。ここに出てくる主人公達も、どちらかと言えば、後ろ向きな気弱な人達。ヒロインはホテルの窓辺に腰掛けて、何とはなしに涙を流してしまいます。仕事で来日した夫は、溌剌としているのに、何でこんな所に私は一人でいるんだろう?という思いでしょうね。一方、俳優の方も、手持ち無沙汰でバーで飲んだりして時間を潰している。倦怠期の妻や子供の誕生日を無視して逃げるようにやってきた外国なのに、気分は浮かない。そして二人とも不眠という同じ症状に悩まされているといった感じ。映画自体は淡々としているので、アップダウンを期待すると失敗します。未体験の異国に来てしまった人達の、少し不安な落ち着かない日々を描いた作品です。日本の描写は、微妙に変な所もあるのですが、他の日本を扱った映画のように、明らかに日本じゃないだろうという違和感はありませんでした。マシューが出てきた時は、予想していなかったのでビックリしました。ビル・マーレイの困惑顔もリアリティーがありました。ラスト・シーンで二人が交わしていた言葉は何と言っていたのでしょうか?この映画に、明確な恋愛的要素は不要だと感じたのですが。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Aug 2, 2005

"ELEPHANT" 監督、脚本・・・ガス・ヴァン・サント出演・・・ジョン・ロビンソン、アレックス・フロスト、エリック・デューレン、イライアス・マッコネル、ジョーダン・テイラー、ティモシー・ボトムズ、クリスティン・ヒックス、他。・物語序盤・オレゴン州ポートランド郊外のワット高校。いつもと変わらない朝。生徒達はそれぞれ通い慣れた高校での一日を始める。ジョンは、酒に酔った父と車の運転を交代して学校に到着するが、校長に遅刻を見咎められ呼び出しを喰らう。写真部のイーライは、ポートレート制作に勤しんでいた。アメフト部員ネイサンはガールフレンドと待ち合わせて、外出許可を貰おうとしていた。食堂では仲良しの女子3人組がダイエットや買い物などの話で持ちきり。内気で孤独なミシェルは、図書室の手伝いへと向かった。そんな中、いじめられっ子で内向的なアレックスとエリックは、ネットで入手した銃器を手に学校へ向かっていた…。 1999年に起きた米コロラド州コロンバイン高校の銃乱射事件をモチーフに、事件が勃発するまでの高校生たちの一日を淡々と描いたドラマ。2003年カンヌ国際映画祭でパルム・ドールと監督賞のW受賞という史上初の快挙を果たした。コロンバイン高校銃乱射事件の概要エレファントというタイトルは、1989年のアラン・クラーク監督の同名作品から連想して付けたものという事です。いつもと変わらぬ、有り触れた一日になる筈だった"特別な日"を、限りなくドキュメンタリーに近い撮影方法で撮った作品です。トレンチコート・マフィアによるコロンバイン高校の銃乱射事件は、日本でも大きく取り上げられたので、私も記憶しています。その場に居た生徒や教師達、不幸にも被害に遭い、死傷してしまった人々やご遺族の事を考えると、お気の毒で悲しくなります。高校という、ある意味、有り触れた安全地帯の中で、唐突に命を奪われるショック。犯人達はナチズムに傾倒していた、少し周囲からは浮いた存在の少年達だったとか。何を考えながら、目の前の人々を銃殺してゆき、そして自らの命を絶ったのでしょう。この映画は、それらの謎を紐解くように、被害者・加害者の様子を淡々と描いた作品です。平凡な一日を、特定の生徒の背中を追うように付いて周る、独特のカメラ回しで撮影しています。更に複数の生徒達の相関関係を描く為に、別の角度から、何度も同じシーンを撮影しています。このような手法によって、フィクションでありながら、ドキュメンタリー映画のような効果を演出していました。平凡な高校の一日を淡々と描写した映画なので、特にこれと言ったストーリーはありません。何人かの主要な人物にスポットを当てて、彼等の行動を一人ずつ丁寧に追ってゆくといった感じでの進行です。二人組みの犯人による乱射が実行されるまで、何も起らないので、少し退屈と感じるかもしれません。ただそれだけに、事件が勃発してからの異様な空気には、背筋が寒くなる思いがしました。何の躊躇も無く、無関係の生徒達を至近距離から射殺してゆく犯人達。ここまで来ても、淡々とした静けさは変わりません。誰も居なくなった校舎で、遠くから聞こえる悲鳴。標的を捜し求めて、歩き回る犯人。事件当時の狂気を感じて、ぞっとしました。主要人物には、それぞれ登場前に名前を表すテロップが挿入されていました。否応無く、この人達は後で殺されるのだと感じさせられて、その前の平穏な時間の流れが逆に怖かったですね。それと、ネットで危険な銃器が買えてしまうという事には驚愕しました。アメリカって国は…。とにかく、厭な事件です。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Aug 1, 2005
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