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全国主要都市で順次公開中です。"SEED OF CHUCKY" 監督、脚本・・・ドン・マンシーニ 出演・・・ジェニファー・ティリー、レッドマン、ハンナ・スピリアット、ジョン・ウォーターズ、トニー・ガードナー、他。出演(声)・・・ブラッド・ドゥーリフ、ジェニファー・ティリー、ビリー・ボイド・物語序盤・イギリスのとある見世物小屋。凶暴なニセ腹話術師に拾われ、毎日虐待を受けている人形シットフェイス。心優しく穏やかな彼(?)は何故か、毎晩残虐な殺戮の夢に悩まされていた。そんなある日、シットフェイスは、テレビ番組でチャッキーとティファニーをモデルにした殺戮人形の都市伝説が、ハリウッドで映画化されるというニュースを知る。腕に彫られた"made in Japan"の同じ文字を見て、チャッキー達が自分の両親であると確信したシットフェイスは、小屋を逃げ出し、飛行機でハリウッドにやって来た。長き眠りについていたチャッキーとティファニーは、ブードゥー教の呪文で蘇る。自分達が親子だと知って、感動の対面をする三人。しかし我が子を挟んで、チャッキーは男の子でグレンという名に、ティファニーは女の子でグレンダという名にすると言い張り、二人は言い争いを始める。 連続殺人犯の魂が乗り移った人形チャッキーが、殺戮を繰り返すシリーズの第5作目。過去の作品は以下の通りです。「チャイルド・プレイ」(1988) 「チャイルド・プレイ2」(1990) 「チャイルド・プレイ3」(1991) 「チャイルド・プレイ/チャッキーの花嫁」(1998) 帰ってきました、チャッキーです。前作で登場した妻のティファニーと共に。そして今作では、なんと二人の子供まで登場。私、このシリーズって、どれを観たか曖昧なのですが。一作目と四作目は確実に観ています。と言っても、随分前の話なので、内容はおぼろげです。今回観て思ったのですが、チャッキーって、一作目はもう少しシリアスなホラーじゃなかったかしら?もう少し真面目に怖かったと思ったのですが。勘違いかな…。とにかく、この「チャッキーの種」はホラーではなく、スプラッタ・コメディです。皆さん、どうぞ存分に笑って下さいという感じでした。ジェニファー・ティリーは前作からの続投なんですね。ティファニーの声をジェニファー・ティリーが演じている事は、この映画を観るまで知りませんでした。二流女優に甘んじているジェニファーの自虐ネタが笑えます。ジェニファー・ティリーと言えば、世間的には「バウンド」が代表作なのですが、これを観て、今後は代表作を「チャッキーの種」と考えを改める事にしました。それ位、プライドをかなぐり捨てて演技してくれています。お世辞にも、もう若くない年で、顎の辺りにもお肉がぶらついてきているのですが、それがどうしたと、全身の肉をゆさゆささせながら、「ギャアギャア」喚き散らしております。よく頑張った、ジェニファー。どんなB級映画でも全力投球。それでこそ女優だ。チャッキーらしいスプラッタを期待している方の期待も裏切りません。序盤から見事に血塗れ状態です。首は飛ぶ、内臓ははみ出す、顔は解ける、黒焦げ死体は転がる、と殺戮人形達がやりたい放題。ちなみに首がぴゅーっと飛ぶ被害者さんは、映画で特殊効果を実際に担当しているトニー・ガードナーさんという事です。他にもチャッキー・ファンの映画監督ジョン・ウォーターズがパパラッチ役で特別出演。人気ラッパー、レッドマンも実名で出演しています。ネタ的にも、過去のホラー作品をパロディにしており、ホラーファンは笑えます。監督はこのシリーズの脚本を全て手掛けていたドン・マンシーニ。シリーズを知り尽くしているだけあって、料理はお手の物といった感じでしょうか。人形のくせに子供まで作っていたという設定からして、バカバカしいのですが、この映画の場合は、そのくだらなさに逆らわずに楽しむべきですね。子供のグレン・グレンダの役柄の設定は、よく考えられています。また人形達の心の葛藤(?)のドラマもなかなか上手い。もう何も言わずに、B級ホラーファンの方、陽気に楽しんで下さい。 ↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Sep 30, 2005
10/1(土)より全国ロードショーです。"SEVEN SWORDS""七剣" 監督・・・ツイ・ハーク(徐克)アクション監督・・・ラウ・カーリョン原作・・・リャン・ユーシェン『七剣下天山』 出演・・・レオン・ライ、ドニー・イェン、チャーリー・ヤン、スン・ホンレイ、ルー・イー、キム・ソヨン、ラウ・カーリョン、チャン・チンチュー、ダンカン・チョウ、タイ・リーウー、パイ・ピアオ、チー・クワンチュン、ホアン・ペン、マイケル・ウォン、他。 ・物語序盤・1660年の中国。漢民族の明朝が倒れ、満州人の建てた清朝が中国全土を支配し始めた頃。漢民族の中には、満州人による支配を快く思わず、反乱を起こそうと企てる者も多かった。これに対して清朝は、国民に武術を学ぶ事を禁止する"禁武令"を発して、武術家達を死罪に処していった。しかし現実は更に過酷で、清朝から出る報奨金の為に、風火連城を大将とする軍勢が、全く無関係の村人を惨殺して回る蛮行が横行していた。かつて明朝で処刑人を務めていた武術の達人・傳青主は、かつては風火連城の仲間であったが、これを見かねて、非力な人々を救おうと決意する。傳は青年剣士の韓志邦と女侠の武元英を伴い、伝説の刀匠・晴明大師が住むという神秘の山“天山”へと向かう。傳の救援の要請に応えて、晴明大師は4人の弟子、楚昭南、楊曇、穆郎、辛龍子と、それぞれ異なる力を発揮する英知・攻撃・防守・犠牲・結束・剛直・均衡の七本の剣を授ける。彼等は“七剣”となって、村を守り、野蛮な清軍に戦いを挑む事に。 先ず第一に、アジア系の俳優に疎い私は、誰が誰やら判別するのに、かなり苦心しました。配役名も全然覚えられないし…。七人の剣士で、似ている人は頭の中でごっちゃになっていました。ゴメンナサイ。しかしこちらの理解力不足は差し引いても、何だか訳の判らないお話でしたよ。根本的には単純な筋書きなのですが、ドラマ面がどうもねぇ…。それより前に、「HERO」「LOVERS」に続く第三弾という宣伝文句は何とかなりませんか?どう考えても、観客を誤解へと誘導しているし…。監督も違うし、内容も全然違う部類の映画だと思いました。アクション映画のわりに、全体的に緩慢な印象の映画でしたね。アクション・シーンはよく撮れていると思います。敵の将軍クラスの連中は、殆ど漫画みたいなキャラクターで、有り得ない技を使ってくるのですが、それはそれで面白かったと評価します。観ていて、香港映画も日本の漫画に毒されてきたなぁとは思いましたが。違う?元々香港てこんなテイストだったかな?敵の大ボスも矢鱈から笑いしていて、変なキャラクターを強調していましたよね。観ていて、漫画みたいと思ったのですが…。個人的には、円月刀みたいな刀を持った女将軍のルックスが好きでした。この映画の問題点は、上映時間が長い割に、ドラマが描けていないという事でしょうか。香港映画らしいなとは思いましたが、それぞれの場面がぶつ切れで説明不足です。もう少し俳優達にゆっくりと語り合わせ、ドラマに深みと余韻を持たせれば、こちらも感情移入できるのに、ただバタバタと場面だけを繋ぎ合わせて、話を進めようとしています。この辺は国民性の違いに起因しているのでしょうね。日本人的感覚からすると、重要人物の背景や心理描写はもっと丁寧に描いて然るべきだと思うのですが。とにかくドラマ・パートがだるくて、中途半端に挿入するなら、いっその事大幅にカットして、中核の物語だけに焦点を当てれば、テンポも良いのにと感じました。アクション・シーン以外の見所としては、女優さん達が可愛い事ですかね(笑)女剣士から高麗の囚われ人まで、何人かの主要な役柄で女優さん達が出でいるのですが、皆さんそれぞれ綺麗です。緑珠役のキム・ソヨンさんが特に美人で見蕩れてしまいました。総評としては、アクションは見応えがあったけれど、筋書きはだらだらしていて盛り上がらない映画だったなぁ、という感じでしょうか。 ↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Sep 29, 2005
10/8(土)より全国ロードショーです。"STEALTH" 監督・・・ロブ・コーエン Rob Cohen 出演・・・ジョシュ・ルーカス Josh Lucas ベン・ギャノン ジェシカ・ビール Jessica Biel カーラ・ウェイド ジェイミー・フォックス Jamie Foxx ヘンリー・パーセル サム・シェパード Sam Shepard ジョー・モートン Joe Morton リチャード・ロクスバーグ Richard Roxburgh イアン・ブリス Ian Bliss ・物語序盤・近未来のアメリカ。海軍では極秘にテロ対策プロジェクトが進められ、ベン、カーラ、ヘンリーの3人のパイロットが、多くの候補者の中から選抜された。彼らは最新のステルス戦闘機に乗って厳しい演習に取り組み、やがて空母へ乗艦することに。すると、3人には突然新しい仲間が加わることが告げられる。その4人目のパイロットとして姿を現わしたのは、“エディ(E.D.I.)”と呼ばれる最新鋭の人工知能を搭載した無人ステルス機だった。戸惑う3人を尻目に驚異的な能力を見せつけるエディ。しかし着艦時に落雷を受けたエディの中で、少しずつ異常事態が進行し、エディは独自の思考で暴走を開始するのだった。 感想の前に。試写会には特別ゲストとして、テレンス・リーさんが来場されました。個人的には、テレンス・リーって誰?状態。事前にネットで検索したら、元傭兵だそうです。しかも外人名なのに、日本人かいっ!傭兵時代のコードネームという事でした。ステルス・ギャルズというセクシーなお姉ちゃん二人と共に登場して、トークしまくりでしたが、もう少し有名なゲストを呼んでくれ…。さて、映画の方ですが。なんとも微妙な内容でしたね。想像していたような筋書きとは全く違う方向に話が進んで行きました。私が想像していたのは、多分、多くの方が同じ様に想像されていると思いますが、自我を持ったステルス戦闘機が暴走して、世界もしくはアメリカを危機に陥れ、それをエースパイロット達の操縦するステルス戦闘機が激闘の末に撃墜する、というようなものでした。予告編から普通、そう考えてしまいますよ。でも実際は、かなり違いました。ネタバレになってしまうので、詳しくは書けないのですが、“エディ(E.D.I.)”の暴走ぶりが拍子抜け。人間の脅威になる所か、終盤に掛けては、すっかりいい奴で。メインストーリーも、途中から戦闘機ではなく、人間の方に移ってしまい、何故そっちへ流れてしまうんだろう?ととても違和感がありました。ヒロインの戦闘機が撃墜されて、落ちた先が北朝鮮という、なんとも陳腐な設定で…。"敵国"の領土内に入ってしまった彼女は、北朝鮮の軍隊に追われて、それをヒーロー、ベンが陰謀に巻き込まれつつも、単独で救出しに行くという筋書きなのですが。ちなみに、もう一人のパイロット、ヘンリーは呆気なく消えます。あれがわざわざジェイミー・フォックスに演じさせる役なのでしょうか?他、三人が戦闘機に乗っていない場面が、だらだらとテンポが悪く、不要な気がしました。プライベートな部分も描きたかったのかもしれませんが、それにしては単に遊び呆けているという印象しかなくて…。とにかくラストまで何じゃこりゃという感じの脱力系ムービーなのですが、一応見所としては、戦闘機の戦闘シーンでしょうね。火薬の量も多くて、爆破シーンは楽しめました。戦闘機が飛び交うシーンは、正直言うと、少し早すぎて見づらかったのですが、スピード感はあって、そこそこスリルは感じました。ちなみにエンドロール後に、ワンシーンありますので、最後まで席を立たれませんように。と言っても、私はこれを見て、更に脱力しましたけど。陳腐すぎるぜ…。「はぁ、然様で。だから?」って感じでした。戦闘機のアクションを観たい人には、映像的に楽しめるかもしれませんが、ストーリーはツッコミ所満載の超好い加減B級映画です。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Sep 24, 2005
"CREEP" 監督、脚本・・・クリストファー・スミス出演・・・フランカ・ポテンテ Franka Potente ケイト ショーン・ハリス Sean Harris クレイグ ヴァス・ブラックウッド Vas Blackwood ジョージ ジェレミー・シェフィールド Jeremy Sheffield ガイ ポール・ラットレイ Paul Rattray ジミー ケリー・スコット Kelly Scott マンディ ケン・キャンベル Ken Campbell アーサー ・物語序盤・イギリス、ロンドン。ケイトはファッション業界で働くキャリア・ウーマン。パーティーで、彼女に気のある素振りのガイをからかったり、友人等とお喋りをしたりして盛り上がっている。その夜彼女は、友達と一緒にジョージ・クルーニーの潜伏先を訪ねる予定だった。しかし何の手違いか、その友人は先にタクシーで帰ったと言う。諦めきれないケイトは、地下鉄のチャリング・クロス駅に走る。何とか終電の時刻に間に合ったものの、酔っていたせいで居眠りをしてしまい、気が付いた時には無人のホームに独りきり。駅の出入り口には鍵が掛けられ、呼んでも誰も居ない様子だった。するとその時、もう来る筈の電車がホームに到着する。助かったと安堵して、その電車に駆け込むケイトだったが…。 エグくてグロくて、血塗れの映画でした~。B級ですけど、ジョットコースター的ホラーとしては、そこそこ面白く出来ていたと思います。始まりは不気味です。終電時刻を過ぎてしまった真夜中の駅。ホームも構内も無人で、助けを呼んでも応答は無い。出入り口には頑丈な鍵。その一歩外には、普通の街が広がっている筈なのに、そこへ行く事が叶わないもどかしさ。自分も以前、不注意で終電をホームにて乗り過ごした経験があったので、ヒロインの憔悴はひしひしと感じました。そしてそこへ来る筈の無い電車がやって来る。飛び乗って、一息吐いたのも束の間、電車は停車したまま動かなくなる。運転席に呼び掛けても、中からは誰も応えない。それもその筈、運転手は既に殺害されていたのだから…。その後、ヒロイン・ケイトにしつこく迫っていた男ガイも、彼女をつけて同じ電車に乗っていた事が判るのですが、この辺は変な設定で、軽くツッコミ入れときましょう。ラリッているガイは、ケイトをレイプしようとしますが、暗闇に引き摺り込まれてしまいます。どうやら、この地下鉄には、恐ろしい何かが居るらしい…。結局の所、お定まりの奇形人間という所で片付けてしまったのは、ちょっと安直で残念だったかな。しかも最後まで、彼についての説明は何もありません。誰なんだよ、お前は?て言うか、正体が判明するまでの怪力ぶりは何処へ行ったのという感じの、力の無さは何よ?一人持ち上げるのも必死って感じでしたよ。全体的に流血が多くて気持ち悪い映画なのですが、特に厭だったのは、駅に住んでいるホームレスの女性マンディが殺されるシーン。やけに前置きが長くて、否応無くこれから起る残虐場面を想像してしまいます。流石に肝心な部分は、カメラを移動させて映しませんでしたが、やっている事は判るので、うげげ…となってしまいました。何故彼女だけ、あんな残酷な殺され方をしたのかなぁ…。フランカ・ポテンテは相変わらず、よく走りますね(笑)「ラン・ローラ・ラン」の時より随分老けた印象でしたが、逃げ惑って走る走る。冷静に考えると、ツッコミ所も沢山あるのですが、観ている時はとテンポが途切れないので楽しんで観られました。ラストはヒロインと一緒に自分も疲れ果てて笑ってしまいました。しかし止まったままの電車とか、何処へ消えたんだろう?次の朝はパニックになっていると思うけど。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Sep 23, 2005
監督・・・下山天 アクション監督・・・下村勇二 原作・・・山田風太郎『甲賀忍法帖』 出演・・・仲間由紀恵、オダギリジョー、黒谷友香、椎名桔平、沢尻エリカ、りりィ、寺田稔、坂口拓、升毅、虎牙光揮、木下ほうか、伊藤俊、三好健児、石橋蓮司、松重豊、永澤俊矢、北村和夫、他。 ・物語序盤・戦国時代が終わり、徳川家康が天下を統一し、太平の世へと向かいつつある頃。忍者の二大勢力を誇った伊賀と甲賀は、初代・服部半蔵が定めた掟により長きに渡って互いに接触する事を禁じられてきた。戦国の世で暗躍していた忍者達も、戦いの無い世界では無用の長物となりつつあった。それでも彼等は、各々の里で、日々忍としての鍛錬に明け暮れていた。ある日、それぞれの里の跡取りである伊賀の朧と甲賀の弦之介は、互いの身分を知ることなく出会い、運命的な恋に落ちる。これからは争い合う世ではなくなると、二人は密かに将来を誓い合うが、運命は皮肉にも暗転する。尋常ではない忍者達の技が、太平の世にとって災いとなると判断した家康は、伊賀と甲賀に過酷な指令を出す。それは、伊賀甲賀それぞれの精鋭5人を戦わせ、どちらが生き残るかによって、次期将軍を決するというものだった。その中には、朧と弦之介も含まれていた。 なかなか面白かったですよ。真面目に作ってある所が好印象でした。風景も綺麗でしたし、色彩も美しかったと思います。原作を知らないので、どの辺をどうアレンジしてあるのか全く判りませんが、上手く纏めていたと思います。一番の見所は戦闘シーンでしょうね。有り得ない忍術を使って戦う忍の精鋭達。人間業は超越して、超能力の域に達しています。真剣に考えると、ツッコミ所なのかもしれませんが、ワイヤーやCGを駆使して、見栄え良く見せていたので、どちらかと言えばカッコいいぞ~と楽しめました。欲を言えば、選ばれた精鋭十人の死闘を、もっと長く観られれば更に良かったのですが。折角超人的な技を持っているのに、出てきた途端に死んでしまう人も居て、呆気ない部分も多かったです。個人的に好きだったのは、坂口拓さん演じる夜叉丸と、椎名桔平さん演じる薬師寺天膳。夜叉丸は多分、自分の髪を自在に伸ばして、敵を封じていたんだと思いますが、坂口拓さんが能面のようなお顔ながら、なかなか美形で素敵でした。元々武術に通じていて、アクションは得意な俳優さんのようですね。椎名桔平さんは、白い長髪と化粧がやけに似合っていました。あんなメイクが似合うのは、元が美しい証拠ですよね。役どころは三百年も生きている不死身の忍らしいです。その割には死に方が意外に呆気なくて、また復活して出てくるんじゃないかと、ずっと思っていました(笑)悲恋の主役である仲間由紀恵さんとオダギリジョーさんは、相変わらずの棒読みで、上手いのか下手なのか微妙な演技を披露していました。御免なさい。でも私、お二人とも大好きですよ。余談ですが、オダギリジョーさんて、渡米して演技のメソッドを習ったらしいですね。それであれかい…って、再度失礼しました(汗)。でも高速で敵を斬るシーンは決まってましたよ。その後、うぉーっと叫んだ時は、かなり引きましたが…。朧の瞳から繰り出す技も、人知を超えたもので凄かったです。しかしメインテーマである筈の二人の悲恋については、殆ど何も感じなかったですね。それよりとにかく、もっと忍者達の活躍を堪能したかったです。映画の時間が短めだったので、その辺を継ぎ足しても良かったと思うのですが。でも全体的には娯楽として充分楽しめました。ついでてすが、ハリウッドリメイクの話が持ち上がっていますね。絶対に変な勘違い映画になると思うので、やめてほしいです…。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Sep 22, 2005
10/1(土)より全国ロードショーです。"SIN CITY" 監督・・・フランク・ミラー、ロバート・ロドリゲス、クエンティン・タランティーノ(スペシャルゲスト監督) 原作・・・フランク・ミラー 出演・・・ジェシカ・アルバ、ロザリオ・ドーソン、イライジャ・ウッド、ブルース・ウィリス、ベニチオ・デル・トロ、マイケル・クラーク・ダンカン、カーラ・グギーノ、ジョシュ・ハートネット、マイケル・マドセン、ジェイミー・キング、ブリタニー・マーフィ、クライヴ・オーウェン、ミッキー・ローク、ニック・スタール、マーリー・シェルトン、アリ・ヴァーヴィーン、デヴォン青木、アレクシス・ブレーデル、ルトガー・ハウアー、他。 ・物語序盤・警官のハーティガンは、連続少女強姦殺人事件の犯人を追っていた。犯人はロアーク上院議員の息子ジュニアで、やりたい放題をしても誰も手が出せなかった。ハーティガンは、新たな被害者となりつつある少女ナンシーを犯人の手から救い出す。しかしその際、裏切った相棒ボブに銃で撃たれて瀕死の重傷を負う。一方、ゴールディーという美女と一夜を共にした、醜悪な巨漢マーヴは、目覚めた時、彼女が遺体となっているのを発見した。その犯人として、濡れ衣を着せられながらも、ゴールディーの敵を討とうと心に誓うマーヴ。事件の背後には、ロアーク上院議員の兄で大物の枢機卿ロアークが居た。そして彼の庇護下で異常な殺人を続けている殺人鬼ケビン。マーヴは少しずつ、事件の真相に近付いてゆくが…。 原作はフランク・ミラーのアメ・コミです。 ゲストのタランティーノ監督のギャラは$1なんですって。撮影したのは1シーンのみ。何処だか分かりますか~?私はよく分かりませんでした…。(-_-;)この映画、全てのシーンをグリーンバックで撮影して、その後背景を付けたそうです。何も無い所で演技をしていた俳優さん達は、自分の気持ちを盛り上げるのに大変だったでしょうねぇ。そこは皆さんプロなので、観客側は違和感無く観られましたが。全編白黒の画面に、時折一色の色を付けたりする独特の画像で、ハードボイルドな"シン・シティ"の雰囲気を上手く表現していたと思います。とにかく、通常の映画何本分?というほどの豪華な顔触れで、観る前から、どんな風に仕上がっているのだろう?という期待と、あまりにキャストが多すぎて、纏まりの無い映画になっているのではないかという不安で、複雑な思いでした。結論から言うと、キャストの多さは、物語の構成のお蔭で、上手く整理されていました。普通の映画なら主役級の人達が、ごろごろと登場するのですが、どのキャラクターも確りと描かれていて、印象に残りました。それも前述した、特殊な構成の結果です。このお話、一気に全てのキャラクターを出すのではなく、物語を独立した3本のストーリーに分割しています。正確に言うと、その3本をジョシュ・ハートネットの出演するプロローグとエピローグで挟んでいるのですが。一話目は、ミッキー・ローク演ずるマーヴの復讐劇。二話目は、クライヴ・オーエン演ずるドワイトが娼婦街を守る為に戦う話。三話目は、ブルース・ウィリス演ずるハーティガンとかつて彼に命を救われた少女ナンシーとの物語。こんな具合に、これはシン・シティという無法地帯で繰り広げられるお話を、オムニバス形式で描いた映画なのです。という訳で、観客側は頭を混乱させる事もなく、全てのキャラクター達を把握する事ができます。この方式が良いのか悪いのかは、観る人の好みによりますね。個人的には、特に凄く好きな映画でもなかったですが、悪くもなかったという感じでした。一言で言えば、映像は独特で良かったけれど、内容は思いの他"普通"だったなぁという所です。(だって、もっと刺激的でぶっ飛んでると期待していたんですもの~。)それでもアクション・シーンは見た目に楽しかったですよ。血が飛び散るシーンなども多かったのですが、如何にも蛍光塗料ですという血なので、残虐さは感じません。残酷な描写が苦手な人も、コミック感覚で観られるのではないでしょうか。その他、感じた事は、モノクロ映像だったせいもありますが、俳優の顔が識別し辛かったですね。ミッキー・ロークなどは特殊メイクで、殆ど別人状態でした。ベニチオ・デル・トロもどうしようもない悪人で、これがトロ様?と思ってしまいました。イライジャ・ウッドのサイコ・キラー役も、「指輪」のイメージとは掛け離れていましたね。女優で気に入ったのは、デヴォン・青木。ミホという娼婦兼刺客という役どころでしたが、剣を手に戦う姿が決まっていました。因みにこの剣、「キル・ビル」でユマ・サーマンが使っていた剣という事です。取り敢えず、非常に癖のある独特な映画なので、その評価はどうあれ、観る価値はあると思います。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Sep 19, 2005
9/23(金)より全国ロードショーです。"BAD NEWS BEARS" 監督・・・リチャード・リンクレイター出演・・・ビリー・ボブ・ソーントン、グレッグ・キニア、マーシャ・ゲイ・ハーデン、サミー・ケイン・クラフト、ジェフリー・デイヴィス、ティミー・ディータース、ブランドン・クラグス、カルロス・エストラーダ、エマニュエル・エストラーダ、他。・物語序盤・モリス・バターメイカーは、かつてはマリナーズのピッチャーとしてメジャーリーグのマウンドを経験した事もある人物。だが、現在は害虫駆除の仕事をしながら、酒浸りの日々を送っていた。そんな彼に、少年野球チームのコーチの依頼が舞い込む。単に報酬目当てで全くやる気は無かったが、それに輪を掛ける様に、彼の任された"ベアーズ"は最低なチームだった。メンバーはそれぞれ個性的だったが、野球の技術は素人以下。誰一人、まともに野球をプレイできる者は居なかった。リーグ初戦では、大量失点で試合を途中放棄する有様。見かねたバターメイカーは、自分の好い加減な態度を改め、彼らに野球を教える決心をする。そして剛速球を投げる娘のアマンダを、ピッチャーにスカウトし、半ば無理矢理チームに参加させる事に。 ウォルター・マッソー、テイタム・オニールの主演で大ヒットした「がんばれ!ベアーズ」(1976)をリメイクした作品。懐かしいです、と言うと、年がバレるのですが(笑)オリジナルを楽しんだ一人です。今回リメイクされたと聞いて、ちょっと意外でしたね。ハリウッド、余程ネタが無いのかなと。(^_^;)正直な話、リアルタイム世代としては、"ベアーズ"は永遠に昔のままのイメージでそっとしておいてほしかったんです。しかし映画オタクとして、観られる映画は観ておかねばなりませんので(笑)、どんな風に料理されているか確認してまいりました。観ていてずっと浮かんでいたのは、「ベアーズって、もっと面白い映画じゃなかったっけ?」という思い。もっと子供達が活き活きと描かれ、物語もワクワクするものだった筈。オリジナルを観たのが随分以前になるので、細かい筋書きは忘れてしまいましたが、何か別物を観ているような錯覚に陥りました。帰宅してから、オリジナルの荒筋を調べてみましたが、殆ど同じである事が判明しました。では、あの当時、心から楽しいと思えた気持ちと、今日感じた物足りなさは、どの辺りの差異から生じたものなのだろう?私なりの答えとしては、登場人物の個性が描けていない事だと思いました。チームメイトの子供達にしても、どの子も癖のある役どころばかりなのですが、何故かインパクトが薄い。今回出演した子供達は、オーディションで選ばれた、役者経験無しの素人さんが殆どだそうです。演技の達者なプロの子役ではないのですから、一人一人を際立たせる為には、当然演出の腕が要求されます。今作では、この辺の手腕が及ばなかったのではないでしょうか。同じく大人の配役も、何処かソフトで、悪い意味で灰汁が無さすぎですね。もっとそれぞれのキャラクターを誇張しても良かったと思うんですよ。バターメイカーの飲んだくれのダメダメ親父ぶりも、敵役のターナー・コーチの如何にもいけ好かない支配者的な態度も。現代にマッチするように、全てをソフトに仕上げたのかもしれませんが、それが、各キャラクターのインパクトを削ぐ結果になってしまったと感じました。そしてキャラクターの活きていない映画では、ドラマも説得力を欠いてしまいます。バターメイカーのその時々の心境の変化が、ドラマの中核を担っていた筈なのですが、それがあまり伝わってきませんでした。結果的に、求心力を失った、纏まりの無いだらだらしたパーツの寄せ集め、という印象を感じてしまう映画になった気がします。ちょっと辛口でしたが、オリジナルに思い入れのある世代の愚痴と聞き流して下さい。オリジナルを知らない若い世代の方には、結構すんなり受け入れられる気がします。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Sep 18, 2005
"CHARLIE AND THE CHOCOLATE FACTORY" 監督・・・ティム・バートン原作・・・ロアルド・ダール『チョコレート工場の秘密』 ナレーション・・・ジェフリー・ホールダー出演・・・ジョニー・デップ、フレディ・ハイモア、デヴィッド・ケリー、ヘレナ・ボナム=カーター、ノア・テイラー、ミッシー・パイル、ジェームズ・フォックス、ディープ・ロイ、クリストファー・リー、他。 ・物語序盤・チャーリー・バケットは、歯磨き工場を解雇された失業中の父と優しい母、そして両親の二組の祖父母達と暮らす少年。家は赤貧で、食事も満足に取れないような状況だが、一家は幸せに暮らしていた。チャーリーの住む町には、世界一のチョコレート工場があったが、ここ15年間誰も出入りせず閉鎖状態だった。しかし不思議な事に、チョコレートは世界中に出荷され続けている。そんなある日、工場のオーナー、ウィリー・ウォンカは、秘密の工場に五人の子供達を招待すると発表した。選抜方法は板チョコの中に入ったゴールデン・チケットを手にした者という事だった。世界中の人々はこのチケットを手に入れようと躍起になる。チャーリーは年に一回誕生日にチョコレートをプレゼントされる。期待しながら包み紙を破るが、中にチケットは無かった。そうこうしている内に、四枚のチケットが各地で発見されたというニュースが報道される。意気消沈するチャーリーだが、道端に落ちていた小銭で買ったチョコレートの中に、なんとゴールデンチケットが入っていた。 ロアルド・ダールのロングセラー児童書『チョコレート工場の秘密』を、71年のジーン・ワイルダー主演「夢のチョコレート工場」に続いて2度目の映画化。実は私、ファンタジー映画って、わりと苦手なんです。活劇があるものは好きなんですけど(「指輪」とか)、「ハリー・ポッター」が限度かなという位です。更に、ティム・バートン監督もあまり好きではなくて、加えて、ロアルド・ダールという作家もイマイチ好きになれません。(『チョコレート工場の秘密』は未読ですが。)というような事情で、この映画を観るのは、あまり気が進まなかったのです。予告編を観ても、いかにも子供騙しのセットの中で演じている感じで、厭な予感がぷんぷん漂っていました。純真な心が無いと、付いてゆけない空想の世界じゃないの~?と訝り、溜め息吐く事しきり。ところがです。映画が始まってみると、私の不安は徐々に消えてゆきました。チョコレート工場で、いきなり人形が出てきて陽気に歌い出した時は、やっぱりついて行けないかも…と慄いたのですが、観ている内に少しずつ判ってきました。この映画って、ファンタジーだけど、ブラックユーモアの部類なのだと。原作は児童書かもしれないけれど、そこはロアルド・ダールの作品。ブラックでシニカルな雰囲気が根底に流れているんですよね。全然原作を知らなくて、勝手に夢いっぱい愛いっぱいの子供向け作品だと思い込んでいましたが、そうではないと判って、俄然楽しくなってきました。ウィリー・ウォンカのキャラクターも、チョコレート好きで、子供を招待するような人だから、きっと陽気な社交家と思いきや、逆に冷淡でエキセントリック。招待客にも全く愛想良く振舞わず、何が起きても平然と我が道を進むというタイプの人でした。顔を白塗りにしたジョニー・デップが、この変人を上手く演じていましたね。招待客の子供達も全員個性的で、それぞれの行動や言動が楽しい。チャーリー役のフレディ・ハイモアは、純真で愛くるしい子供という感じで、思わず抱きしめたくなるくらい可愛いかったです。そして影の主役とも言うべき、ウンパ・ルンパ達。みんな同じ濃い~顔の小さいオジサン達がいっぱい。凄いインパクトでした。何かが起る度、彼等が歌い踊る様は本当に楽しかったです。音楽もノリノリで、こちらまで陽気な気分になりました。ラストも心から良かった~と思える内容で、童話かもしれませんが、随所随所に大人が笑える要素が取り入れられていて、年齢問わず楽しめる作品に仕上がっていたと思います。映画館は満席状態で、ちょっと息苦しかったのですが、大満足の1本でした。蛇足ですが、チョコレート工場の中をゴンドラで周っている場面で、今は無き宝塚ファミリーランドのアトラクションを思い出したのは私だけでしょうか?ローカルネタでスミマセン。(^_^;) ↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Sep 16, 2005
10/1(土)より全国ロードショーです。監督・・・黒土三男 原作・・・藤沢周平『蝉しぐれ』(文春文庫刊) 出演・・・市川染五郎、木村佳乃、ふかわりょう、今田耕司、原田美枝子、緒形拳、小倉久寛、根本りつ子、山下徹大、利重剛、矢島健一、渡辺えり子、原沙知絵、大滝秀治、大地康雄、柄本明、加藤武、石田卓也、佐津川愛美、他。・物語序盤・江戸時代、東北の小藩“海坂藩”。牧文四郎は下級武士である義父・助左衛門と母・登世と三人で暮らす15歳の少年。剣術の腕は道場でも抜きん出ていて、立派な武士となるべく、日々鍛錬の毎日だった。二人の友達、逸平と与之助とは親友同士。そして隣家の娘ふくとは、淡い恋心を抱き合う仲であった。そんなある日、藩の世継を巡る抗争に父が巻き込まれ、切腹を命じられた事から、彼の運命は暗転する。罪人の子として辛苦の日々を過ごす文四郎。そんな彼を案ずるふくだったが、彼女は江戸の屋敷で奉公する為、親に連れられて旅立ってしまう。それから数年後、青年になった文四郎に筆頭家老・里村左内から牧家の名誉回復が告げられるのだった。しかし彼は、以前文四郎の父を死に追い遣った張本人であった。 「たそがれ清兵衛」や「隠し剣 鬼の爪」の原作者藤沢周平の小説を映画化した作品です。私は観ていないのですが、先にテレビドラマ化されたようですね。映画を観て、率直な感想は、「う~ん、イマイチかな」…笑。監督も違うので比べるのも何ですが、「たそがれ清兵衛」や「隠し剣 鬼の爪」の方が、ずっと面白かったし、登場人物にも感情移入できました。長ったらしい割に、ドラマが薄いのですよね。やたら、風景ばかり映しているのが気になりました。確かに日本の四季は美しいのですが、それより肝心のドラマをもっと判り易く、且つ、テンポ良く進めてもらわないと。お世継問題絡みで陰謀があるのですが、人間関係などが説明不足で判り辛かったです。他にも色々な面で問題ありだと思いますが、先ず、少年期の文四郎とふくの恋愛感情の描写が弱すぎ。江戸時代なので現代とは違って、互いの思いをオープンに表せないのは判るのですが、台詞も殆どないので、この二人が相思の仲だと納得できません。ここは一歩譲って、心の内を描写する台詞を追加してほしかったですね。この二人の思いが伝わってこない為に、大人になってからの再会に重みが出ません。互いに秘めた思いを抱きつつ、それを表す事が出来ない立場になってしまった二人の悲恋が、全然心に響いてこないのです。この二人の思いは、長い長い年月を経ても、消える事無く心の奥に燻り続けていたものです。その年月の重みが伝わらないのは痛かったですね。キャストとしては、一番気になったのは、今田耕司さんです。画面に登場した途端に、違和感が漂いました。ふかわりょうさんは、何とか許容範囲かと思いましたが、何故お笑い芸人を起用したのでしょうか?特に今田さんが演じるのは、元々勉学で身を立てようと、江戸に赴いた青年の役です。それが田舎に里帰りしたら、三枚目キャラになっていたというのでは、筋が通りません。はっきり言って、ミスキャストでしたね。ミスキャストと言えば、主役の市川染五郎さんも、正直な所、あまり嵌っていませんでした。少年時代の野性味溢れる役者さんと落差があり過ぎましたし、演技面でも歌舞伎口調な所があって、芝居掛かった台詞はどうも馴染めませんでした。格好つけようと見栄を張れば張るほど、格好悪く見えるというような悪循環かな。個人的に"映画俳優"としての市川染五郎さんが、あまり好みでないと言えばそれまでなのですが。ラストの二人が語り合う場面も、何年もの月日が流れている筈なのに、二人の役者は肌がつるつる。せめて老け顔メイクの一つも出来なかったのでしょうか。脚本・演出に多いに問題ありと感じた映画でした。これでは心は動かされないです。一つだけ評価できたシーンは、斬り合いの時、刀を何本も持ってきた所。普通の時代劇では、一本の刀で斬り続けますよね。その辺のリアリティーに拘ったのは良かったです。余談。この日、一番笑った事。一緒に観に行った友人が鑑賞後、「面白かったよ。」と言いつつ、「点数は40点かな」と言った事。キミの面白いの基準、低~っ!↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Sep 15, 2005
"BE COOL" 監督・・・F・ゲイリー・グレイ 原作・・・エルモア・レナード出演・・・ジョン・トラヴォルタ、ユマ・サーマン、ヴィンス・ヴォーン、ダニー・デヴィート、ハーヴェイ・カイテル、ザ・ロック、セドリック・ジ・エンターテイナー、クリスティナ・ミリアン、アンドレ・ベンジャミン、スティーヴン・タイラー、ジェームズ・ウッズ、他。・物語序盤・ チリ・パーマーは元取立て屋で、現在は映画プロデューサーとして活躍している。しかし映画業界の仕事にも嫌気が差していた。そんな時、インディーズ・レーベルを経営する友人トミーから、自分をモデルにした映画を撮ってほしいとの依頼が。映画には成功を夢見るシンガーも登場させるとの事。そしてトミーは、その役に相応しいリンダー・ムーンという若手歌手を見付けていた。しかしそれも束の間、トミーはチリの目前でロシアン・マフィアに射殺されてしまう。その後、チリはトミーの妻で会社の共同経営者であるイーディーと共に、リンダのマネージメントに乗り出す。しかしリンダには既に契約をしている悪徳マネージャー、ラジが居た。チリはマヌケなボディガード、エリオットを伸して、強引にリンダを自分の元に連れてくるが…。 ジョン・トラヴォルタ主演のクライム・コメディ「ゲット・ショーティ」('95)の続編です。残念ながら前作を観ていないので、本当の意味では面白さを理解しきれていなかったのかもしれませんね。映画プロデューサーをやっていて、過去に作った映画のポスターも出てくるので、主人公チリがそういう経歴の持ち主である事は判ります。まあ、前作を観ておいた方がより楽しめると思いますが、これ一本だけを唐突に観ても、独立したお話なので充分理解できる内容になっていますので、ご心配なく。ただ、ダニー・デヴィート(マーティン・ウィアー役)の存在は、前作を観ていないと判りませんね。一応、顔出し程度に出演していますが、前作では相棒として活躍したみたいです。 観ていて感じた事は、とにかく登場人物が多い。それぞれの関係が複雑に絡み合っていて、頭の中で整理しながら観ていないと、誰が誰だったか忘れてしまいそうでした。質屋を営むロシアン・マフィア達に、ライバルのレコード会社社長のニック・カーとその手下ラジと用心棒エリオット。ギャングもどきのアレンジャー、シン・ラサールとその一味。そして主人公チリと今回の相棒イーディー。この面子が、あれこれと罠を掛け合って、危ない駆け引きを繰り広げます。ジャンル的には、前作同様クライム・コメディですね。死人も出るのですが、根本的に陽気でお気楽。個人的にお気に入りは、マヌケでホモっぽい用心棒役のザ・ロック。映画俳優として成功する事を夢見ているのですが、基本的にアホアホ。片眉あげの得意技が笑えます。でも最後はニコール・キッドマンと…。トラボルタとユマ・サーマンは「パルプフィクション」以来の共演です。今回も確りダンスシーンがあるので、「パルプ…」ファンはニヤリでしょう。しかし今作の見所はダンスよりもやはり歌。リンダ役のクリスティナ・ミリアンの歌声は、パンチが効いていて、ノリの良いリズムにピッタリ。更にエアロスミスのヴォーカリスト、スティーヴン・タイラーが本人役で出演していて、彼女とデュエットします。このシーンはまるでコンサート会場に居るように、ノリノリになってしまいましたね。流石、大御所、迫力のある良い声してます。ファンは必見でしょう。蛇足ですが、彼はリヴ・タイラーのお父さんなのですね。コメディですが、おバカ路線ではなく、オフビートな感じの作品です。一般大衆ウケはしないと思いますが、映画ファンの方なら楽しめる1本でしょう。クールに決めようぜぃ!(笑)↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Sep 12, 2005
「サイレント・ヒル」のシリーズ四作目です。ホラーゲームファンの間では根強い人気のある作品ですが、ファン層が偏っているのか、大ヒットには繋がらないですね。この四作目の「ザ・ルーム」は、今迄のシリーズとは少し異なった設定で、サイレント・ヒルそのものには行きません。主人公の青年ヘンリー・タウンゼントは、数日前から悪夢を見るようになっていた。自分の住む部屋の壁や床、至る所が血塗れになっているのだ。不快感がひどく、ひどい頭痛がする。そして目覚めた時、彼は更なる衝撃に遭遇する。自分の部屋から出られなくなっているではないか。扉は頑丈な鎖で塞がれ、窓も開かず、割ることもできない。窓の外には、いつもと変わらぬ街並みが広がっているのに、自分は部屋から一歩も外へ出られず、悲鳴も届かない。まるでそこだけが、異次元になったかのように…。自宅という、最も安らげる場所が、突然自分を閉じ込める牢獄に変わったとしたら、人はどう反応するだろうか?そういうコンセプトで、この作品は作り出されています。少しプレイした感想をば。え~、相変わらず、気持ち悪いですね、「サイ・ヒル」。怖いというより、気持ち悪くて不快です。そこが持ち味の作品なのですが、画面を観て、音を聞いているだけで、いや~な気分になってきます。始まった途端、自分の姿が見えないのには戸惑いました。自室では一人称視点なのですね。今までにないシステムで、自分が設定を間違ったのかとビックリしました。今の所、一番厭なのが、幽霊が出現する事。必死で殴り倒しても、暫くしたら蘇ります。一度に何体も出現するので、かなり鬱陶しいです。スカッとするアクションゲームがしたいと思っているのに、棚にストックしてあるのは、こんなゲームばっかり…。(-_-;)これも日頃の行いが悪いせいなのね。赤い三角マーク(暴力・残酷表現有りのマーク)のゲームばかりに目が行ってしまうから。これからはもっと明るいゲームも買うよう心掛けます。と言いつつ、チェックリストには、赤い三角マークのゲームばかりが…。性癖は一朝一夕には変えられないの。取り敢えずこのゲームは、気持ち悪いものが大好きな方にお勧めしておきます。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Sep 9, 2005
"FROM HELL" 監督・・・アルバート・ヒューズ、アレン・ヒューズ出演・・・ジョニー・デップ、ヘザー・グレアム、イアン・ホルム、ジェイソン・フレミング、ロビー・コルトレーン、スーザン・リンチ、レスリー・シャープ、テレンス・ハーヴェイ、カトリン・カートリッジ、イアン・リチャードソン、マーク・デクスター、他。 ・物語序盤・1888年、ロンドン。娼婦のメアリ・ケリーと仲間の5人は、ホワイトチャペルの街で体を売り、何とか生計を立てていた。しかし元締めの取立てが厳しく、彼女等は金を払わなければ殺すと脅されていた。そんなある夜、仲間の一人が何者かに襲われ、喉をかき切られて殺されるという事件が起った。そして二度目の犠牲者も出る。残忍な殺害方法から、世間は切り裂きジャックと犯人を渾名し、震え上がった。この事件の捜査担当は、フレッド・アバーライン警部。2年前に身篭った妻を亡くして以来、アヘン窟に通いつめる毎日の男である。彼には不思議な予知能力があり、事件の映像を何度も見ていた。 久し振りに再鑑賞。この映画、好きなんですよね。大好きなジョニー・デップが出ているから?まあ、それもあるのですが。(何度観ても、何処から観ても、彼は麗しいわ~♪)映画全体に流れるおどろおどろしい空気が好きです。切り裂きジャックという題材からして、猟奇マニアの心を擽ります。そこへ秘密結社フリーメイソンや、閉鎖的なイギリス王室が絡んでくるのですから、楽しくて仕方がないという感じです(笑)。ラストは少しお気の毒な締め括り方なのですが、あの作風で能天気なハッピーエンディングでは少々問題ありなので、あれで良しとしましょう。19世紀のロンドンの退廃的なダークさが、非常に上手く表現されていたと思います。殺人シーンは直接的な描写は無く、想像させるように撮られていました。でも残酷シーンは大写しにされるより、逆に想像してしまうから気持ち悪いんですよね。血や凶器を映す事で、観客の脳を巧みに刺激していたのではないでしょうか?残虐シーンを期待していた人には、ちょっと肩透かしだったかもしれません。個人的には、婉曲的な表現技法が功を奏したと評価していますが。脚本もとても上手く出来ていましたね。実際の事件と実在する人物を利用しているので、まるで事件の真相を観ているかのような錯覚に陥ります。と言うか、本当にこうだったら面白いなぁと感じました。前頭葉を取ってしまう手術は、寒気がしましたね。実際に精神異常者にあんな手術を施していたのでしょうか?なんだか昔なら本当にやってそうで怖い…。切り裂きジャック事件に限らず、未解決事件というのは、いつまでも人々の興味や探究心を掻き立てるものですね。もし現代にこの事件が起っていたら、犯人を捕らえる事ができたでしょうか?本当にどんな奴が犯人だったのか知りたいですねぇ。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Sep 8, 2005
9/17(土)より全国ロードショーです。"FANTASTIC FOUR" 監督・・・ティム・ストーリー 原作: スタン・リー、ジャック・カービー出演・・・ヨアン・グリフィズ、ジェシカ・アルバ、クリス・エヴァンス、 マイケル・チクリス、ジュリアン・マクマホン、ケリー・ワシントン、ハミッシュ・リンクレイター、ローリー・ホールデン、デヴィッド・パーカー、他。 ・物語序盤・ 天才科学者のリード・リチャーズは、相棒のベンと共に、資金提供と協力を乞う為、大企業の社長ビクターのオフィスを訪ねていた。リードの研究しているのは、人類の進化と宇宙嵐の関係。取り分は少なかったが、何とか資金を調達できたリードとベンは、元恋人で同じく科学者のスーと、彼女の弟でパイロットのジョニーと共に、ビクターの所有する宇宙ステーションへやって来る。しかし実験の途中、思わぬアクシデントに見舞われ、ステーションに居た全員が宇宙嵐を浴びてしまった。その結果、彼らのDNAは変化し、それぞれ独特の超能力を授かるのだった。 アメ・コミが原作の映画です。ファンタスティック・フォーの面子は、体がゴムのように伸縮自在のMr.ファンタスティック、体を透明にしたり、バリアを張る事のできるインビジブル・ウーマン、高熱の炎を発しながら空中を飛び回れるヒューマン・トーチ、そして岩よりも硬い肉体と怪力を持つザ・シングの4人。そこに敵対する人物として、鋼のような肉体と破壊光線が武器のDr.ドゥームが加わります。見終わった後の感想は、何とも微妙だなぁという感じでした。超能力や派手なCG、VFXは、元々とても好きなんです。という事で、結構期待して観に行ったのですが。超能力を使うシーンは、迫力もあったし、よく撮れていたと思います。問題は何かと言うと、ストーリーそのものですね。先ず第一に、どうもテンポが悪いのです。普通の人間だった面子が、何故超能力を持つようになったか、その経緯を説明して、それからトラブルが起ってきてという流れになっているのですが、なかなか核心が見えてこなくて、ともすれば退屈しそうになりました。この辺は、第一作目の宿命なのですけどね。もし続編が出来るのなら、今度は前置き無しで、彼らを活躍させられますから、その分有利でしょう。更に問題其の二。これもストーリー関連なのですが、観ていて、結局内輪揉めじゃないかという感想を持ってしまうのですよ。橋で事故が起ったのも、元はと言えば、ザ・シングが自殺者を助けようとしてトラックを破壊したからですし。その後、皆で他の人達を助けても、ヒーローではないと思うのですよね。最大の敵であるドクター・ドゥームだって、恨みで凝り固まったビクターですから…。彼が街中で暴れて、それを4人で止めに入ったって、街の人達からすれば、彼等の大掛かりな喧嘩に巻き込まれただけです。全然ヒーローじゃないじゃん。単なる迷惑集団じゃん。というのが、私の率直な意見でした。あまり深く考えないで、軽いノリで観て楽しむ映画なのでしょう。お笑い要素としては、ヒューマン・トーチ役のクリス・エヴァンスが、時々滑りつつもギャグを言って笑わせてくれました。一応リーダー格のゴム人間さんは、「キング・アーサー」のランスロットさんですね。ちょっと男の色気を感じる顔立ちで好きだったんですけど、今回は普通のオジサンに見えてしまった…。ジェシカ・アルバはあんまり個人的に好きな顔立ちじゃないです。でも役柄はキュートでしたね。岩男さんは、一番親近感を覚える役柄でした。ドラマ的にも一番目立っていたし。しかし、各キャラは結構立っていたと思いますが、全体的には、完全にノリ切れない微妙な雰囲気でしたねぇ。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Sep 7, 2005
"KINSEY" 監督・・・ビル・コンドン出演・・・リーアム・ニーソン、ローラ・リニー、クリス・オドネル、ピーター・サースガード、ティモシー・ハットン、ジョン・リスゴー、ティム・カリー、オリヴァー・プラット、ディラン・ベイカー、他。・物語序盤・1940年代のアメリカ。アルフレッド・キンゼイは、インディアナ大学の動物学の助教授で、虫の研究をしていた。学生から呼ばれる愛称はプロック。学生時代は、厳格な父親の望む工学を学んでいたが、途中で本来愛していた生物学の道を選んだ。しかしそれが切っ掛けで、父との関係はすっかり悪化してしまった。キンゼイは教え子の一人だったクララ・マクミレンと恋をして結婚に至る。しかし新婚早々、セックスの問題で壁にぶつかる夫妻。専門家のアドバイス受けたキンゼイは、同じように性の悩みを持つ学生のために“結婚講座”を開講する事に。しかし自分の現在の知識では学生たちの様々な質問に答えられないと悟ったキンゼイは、科学者の立場から性の実態を調査することが必要だと痛感するのだった。 邦題は"愛についての"と題して婉曲表現していますが、こういう副題を付けるのなら、"性についての"とした方が正しいと思います。キンゼイ博士は、愛情というメンタルな部分については、研究の対象外としていましたので。観ていて浮かんだのは、何故今の時代に、この人物の生涯を映画化したのだろうという疑問でした。非常に真面目な映画なのですが、現代の人達が観て、ここから何を学び取れば良いのでしょう?半世紀前ならセンセーショナルだった研究も、今では当たり前すぎて、何の感銘も受けません。けれども同時に、性についてオープンになった現代においても、結構人々は性についての正確な知識は持っていないのかもしれないという考えも持ちました。パートナーが本当に喜んでいるのか、お互いに充実したセックスをしているのか、本当の所は判っていないカップルが多いのではないでしょうか。そういう事を改めて考える、良い機会にはなるかもしれませんね。1本の映画としては、アルフレッド・キンゼイという人物について、とても丁寧に描写されており、良い出来だったと思います。セックスを研究しているだけあって、性交渉に対しては、少し普通の夫婦関係とは違っています。ホモ・セクシャルについても研究しており、自然の流れというか、部下の青年と関係を持ったりします。その事に傷付いた奥さんは、今度は自分がその青年とセックスをしたりと、性に関して開放的な一家という感じでした。しかしただ自由奔放な夫婦というのではなく、精神的な部分の描写も丁寧に描かれていました。メンタルな面に関しては研究しないと断言していましたが、感情を伴わないセックスを続ける事は困難な訳で、結局の所、精神論に落ち着いてしまうのがセックスなのですよね。性の研究をしていたけれど、最後には夫婦愛なのか、というラストはわりと万人に受け入れられ易いのではないでしょうか。蛇足ですが、最後にテロップでその後のキンゼイ博士について解説がされなかったのは、放り出されたようで不親切に思えました。アメリカではどうか知りませんが、普通の日本人はキンゼイ博士などという人物については無知ですものね。少し説明がほしかったです。この映画、映倫が無修正での上映を許可したという事が話題になっていたようです。写真で撮られた性器が確り映っていましたが、結局それだけで、特にビックリするような映像はありませんでした。↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Sep 2, 2005
"SKIPPED PARTS"監督・・・タムラ・デイヴィス 出演・・・ドリュー・バリモア、ジェニファー・ジェイソン・リー、バグ・ホール、ミーシャ・バートン、ブラッド・レンフロー、ペギー・リプトン、マイケル・グレイアイズ、アリソン・ピル、他。 ・物語序盤・ 1963年。13歳の少年サム・キャラハンは、祖父と母リディアと共に、ノースカロライナの屋敷で暮らしていた。しかしリディアの素行が悪い為、知事選挙に出ようとしていた祖父は、リディアとサムをワイオミングの田舎町へ追い出してしまう。田舎暮らしに初めは馴染めないサムだったが、隣家に住む同級生のモーリーに恋心を抱くようになる。モーリーには既にボーイフレンドが居たが、セックスの勉強をする為に、二人は頻繁に会うようになった。またリディアは相変わらず自由奔放で、父親の毛嫌いしているインディアンの青年と付き合い始めた。 可愛い映画と言えば、そうなのですが、観終わった後、本当に彼等の選択は正しかったのかと疑問に思ってしまいました。性に奔放で、親の脛を齧っているぐーたら娘のリディアと、父親が誰か分からない息子のサム。サムは隣家の娘で同級生のモーリーに好意を持つが、彼女には彼氏が居て、脈は無さそうと思いきや、セックスの練習相手という名目で、何となく付かず離れずの関係が続く。お互い全然経験が無いので、全裸になってもどうして良いか判らずに困っている所は可愛かったですね。でも何だかんだと言いつつ、結局関係を持って、妊娠までしてしまうのは、どうかと思いました。14歳で妊娠は早すぎますって…。ドリュー・バリモアが出演していますが、特にドラマに絡む配役がある訳ではありません。主人公の少年の妄想の中に出てくる憧れの女性のような感じでした。お母さん役のジェニファー・ジェイソン・リーが、ダメダメでふしだらな女性を上手く演じていましたね。いつまでも自立できない困った人なのですが、憎めない感じで味がありました。劇場未公開映画のようですが、なかなか可愛く纏まっていました。でも現実の厳しさを考えると、やっぱりあのラストは甘すぎるかな…。皆さん、若い内こそ節制しましょう。妊娠・出産は計画的に。(^^♪↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Sep 1, 2005
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