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夏痩せて 孫の体重 手に余す独り居に 秋刀魚のつづく 夕べかな点滴の 白カーテンに 包まるる
2011.02.28
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戦死せし 兄の八月 星うるむ澄む水に 銀を散らして 熱帯魚稲妻や 闇の連山 めった切り緋鯉跳ね 澄める小池の 主めく
2011.02.27
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朝顔や 予約決まりし 胃のカメラ朝顔に 足をとどめて 通学児薯南瓜(いも、かぼちや) 分けて仲よし 隣組
2011.02.26
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凛と咲く 一本菊に 拍手せり爽やかな 人生一路 声若しクリニック 行きを阻めり 秋の雷秋の夜の 薬並べて 深呼吸
2011.02.25
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窓一つ ありし倉庫や 一茶の忌散る落葉 工事現場の 昼休み闇四日 男の児いのちの 帰り花 (新潟地震で)冬近し 被災人らは 肩寄せて
2011.02.24
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蜜ふくむ 山ふところの 冬林檎愛こめし 一本菊の 凜然(りんぜん)と茶柱の 夫婦茶碗や 菊日和
2011.02.23
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眠りたき 枯れ木に星の 子守唄街師走 商戦の区々 無料パス佐渡の地は 親子歓迎 菊日和十二月 八日のラジオ 耳底にこの句の解説= 昭和十六年の十二月八日こそ、われわれ日本人が、永久に忘れることのできない日である。この朝、私は、ラジオのいつもと違つた聲を聞いた。そうして、「帝國陸海軍は、本八日未明、西太平洋において、米英軍と戰鬪状態に入れり。」という臨時の知らせを聞いて、はっとした。
2011.02.22
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一巻に 漲(みなぎ)る慈愛 冬ぬくし裏方の 賛嘆として 寒椿暦はぐ こと忘れおり 十二月
2011.02.21
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娘は旅に 独りの雑煮 余しけりひとごとと 思ひし齢の 鏡餅眉ひいて 老いを禁句に 春を待つ
2011.02.19
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雪に耐ふ 松は緑に 齢重ね松活けて 淑気自ずと 満ちにけり鶏鳴の 故郷恙(つつが) なき賀状「災」の字を 封じこめたる 初詣
2011.02.18
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若き日の 文ひき出しに 草城忌故郷の 葱青あおと 味噌の香に声変わり せし進級の 子の背丈
2011.02.17
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産月の 紅梅ほのと 匂いけり大寒の 寺森閑と 十七忌大寒の 空悠揚と 鴉たち通院を 阻む車上の 雪帽子
2011.02.16
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精魂の 句道一途に 福寿草情厚き 波路に幸あれ 牡丹の芽定年の 腕に初孫 雛飾る
2011.02.15
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東京の 雪にモデルの 足乱る紐付けて ボランティアの 雪降ろし落雪の 壕音窓を おびやかす春灯に 産湯ほのぼの 囲みけり
2011.02.14
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竹島を ひっぱり合ひて 春寒しバーゲンに 頭並べて 万遇説湯の街の 小駅が好きで 燕(つばめ)来る
2011.02.13
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宮様の 婚約花の 満開に初孫に 宝珠のカメラ 雛祭コンビニの 弁当買ひて 春の風邪法王の 希ひむなしく 桜散る
2011.02.12
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大惨事 つづく生死の 春寒し湯の街を 彩る百の 鯉のぼり源滝を 探る男の 岩登り
2011.02.11
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雪掻きの 翁一夜に 仏の座剪定に 迷う朝夕 雀群れ剪定の 水木やとどめ なき雫メーデーの 先頭なりし 夫も亡し
2011.02.10
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たんぽぽの 絮(わた)は宇宙に 旅立てり犬小屋の 暑さ鎖を とき放つ朴散華(ほおさんげ) 力士に万の 涙かな朴散華=「朴の花の命はそう長くはありません。実際にいつから開花したのか毎年はっきり してはいませんが、多分一週間持つか持たないか、といったところだと思います。 その散り際は大変潔く、ひとつが萎えると次々に後を追うかの如く、大きな花弁が降り 落ちます」ということから「朴散華」という季語が生れている。しかし、「実際には朴の花は枝の上で茶色に変色して萎え、いつとはなく落ちる」(花の歳時記 夏)そうだ。
2011.02.09
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春月に 影のみ若く 歩みけり靴音の 去りし角より 春の闇短夜の 夢のつづきを 惜しみけり空白の 日記つづけり 夏の風邪
2011.02.07
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妻恋ひの 正之偲ぶ 星祭仲人を せし追憶や 星祭手花火の 子らもまばらに 路地の闇
2011.02.06
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どくだみの 花白じろと 淨錬忌夕風に 揺るる青芥子 淨錬忌ラベンダー 雲流れゆく 淨錬忌紫陽花に 心通わせ 文子の忌
2011.02.05
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通院の 夕べ散り敷く 花芙蓉台風に 耐ゆる庭樹を 見やるだけ台風の 路地で声嗄れ 選挙カー
2011.02.04
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ボランティアに 東西駆けて 鉄線花慕はるる 慈母にほほ笑む 秋の薔薇彦星を 恋うて他国へ 旅つづく八十余生かされて水引草咲けり
2011.02.03
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どくだみの 根深さ悪戦苦闘せり喪帰りの 鍵音夜寒 誘いけり爽やかな 観光馬車の 馬も老ゆ
2011.02.02
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オホーツクの 賞にあふれし 菊眩し台風の 中の一樹の 力瘤秋晴れの 地球岬や 沖まろし旅の夜の 独りとなりし 稲光
2011.02.01
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