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F-15Aは1972年初飛行、1976年運用開始。 基本は40年前だが、改修もあり、いまだ、対空戦闘で撃墜されたことのない制空戦闘機として高い評価が続いている。 F-15Cは制空戦能力の高さがさらに強化された。 もっとも多く生産されたタイプで、米国内及び在日米軍・在欧米軍と多くの部隊で配備・運用された。 高価な戦闘機だったため、国防上のリスクの低い友好国への米国は積極的なセールスを実施したが諸外国での採用例は少ない。 イスラエル、日本、サウジアラビアが採用。 戦闘爆撃機F-15Eの時代となり、韓国、シンガポールが導入。 2016年11月、カタール空軍がF-15QAを72機導入することが発表された。 1993年にF-15Eを採用したサウジアラビアは2013年F-15SAを公開。 F-15はまだまだ、第一線機だが、米国で退役の噂。 米F-15C、早期退役か? 空自主力機と同型 背景に厳しい台所事情 関 賢太郎(航空軍事評論家) 2017年5月21日 乗りものニュース米空軍、F-15Cの退役を前倒しに? 2017年5月現在、アメリカ空軍では、かつて「最強」とうたわれた主力制空戦闘機F-15C「イーグル」の退役を前倒しにし、性能にやや劣るものの安価なF-16をもってこの代替にするべきではないか、という案が検討されています。 …(略)… ではなぜ、その空中戦に強いF-15Cを退役させなくてはならないのでしょうか。 それはF-15Cには「空中戦しかできない」という欠点があるからです。早期退役のもっともな理由とその否定材料になる驚きの現状 これまでF-15は強敵が予想される空域において、ここぞというときの「切り札」として実戦投入されてきました。 しかしながらF-15Cがいくら強いとはいっても、アメリカ空軍にはすでにF-15Cを圧倒する空中戦性能を誇るステルス戦闘機F-22「ラプター」が200機近く配備されており、また昨年からは最新鋭のF-35A「ライトニングII」の配備が開始されるなど、F-15の「切り札」としての価値は相対的に失われてしまっています。 それならば、多少は性能に劣っても空中戦から対地攻撃まであらゆる任務をこなせる「マルチロールファイター(多用途戦闘機)」であり、しかも維持費のかからないF-16に置き換えたほうが予算を圧縮できます。 そして浮いた費用をF-35Aなど別の用途に使えば総合的に見て空軍の能力は向上することが見込めます。 …(略)… F-15Cの平均機齢は30年。 F-15Cは開発当初4000飛行時間(20年の運用に相当)の耐久性が求められ、最終的には8000飛行時間の寿命があたえられた。 事故と原因調査、改修などにより、極めて頑丈な機体は1万6000飛行時間の寿命を実現できることが見込まれている。 最低でも、あと30年は使える計算! LWFl構想で生み出されたF-16はF-15より取得費・維持費が安い。 F-15はともに全天候性を有している。 対敵機の空中戦でF-15が優位と定評があるが、その機能はF-22で果たせる。 安いF-16は、敵の防空施設を破壊するワイルド・ウィーゼル任務を担っている。 戦闘爆撃機としての任務ならF-16はF-15のライバル。 F-22はF-15以上に維持費がかかると思われ、F-35も同様。 米国の軍事費総額管理の観点では、F-15の位置づけは曖昧になる。 維持管理についてF-16と比較すると、双発である点で単発のF-16より大きく不利。 維持費のかかり過ぎる兵器は州軍(空軍州兵)も受入れがたいということらしい。 戦闘機F-15、米空軍州兵では全機退役の可能性も 2017年03月27日 ZAPZAP
2017年06月02日
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タイが中国から潜水艦を購入決定との報道。 潜水艦は船の維持費も、乗員の養成も金と時間がかかる兵器。 中国からの購入は、低価格と、手厚い乗員養成プログラムがあったからと推定。 中国海軍の「元級」潜水艦の対外用型「S26T」通常動力型潜水艦を購入予定。 排水量は水上1850トン、水中2300トン、最大速力18ノット、航続距離8000カイリ。 533mm魚雷発射管6門装備で価格は1隻135億バーツ(約430億円)とされる。 タイが中国から潜水艦購入を閣議決定 中国への配慮?から公表せず 2017年4月27日 Newsweek …(略)… タイが中国から潜水艦1隻を購入することが4月18日の閣議で決定した。 24日にタイ政府筋がもたらした情報で明らかになった。 閣議決定事項にも関わらず政府が公表を避けたことについてタイ軍政は「地域の安全保障にかかわる極秘事項だったため」としているが、国民の間からは早くも「潜水艦不要論」が噴出、「中国への特別配慮」と同時に国民の反発を回避するために「秘密裏に閣議決定」した可能性もあると軍政への不満が高まっている。 タイ海軍は第二次世界大戦前の1936年に三菱重工製の「マッチャーヌ級」潜水艦4隻を日本から導入。 戦後日本の武器禁輸で部品調達が困難となり、いずれも1951年に退役。 これがタイでの最初で最後の潜水艦で以後タイは潜水艦を保有していない状態が続いていた。 …(略)… 国が豊かになるにつれ、今まで保有したことのない兵器を保有したくなるようだ。 タイが通常動力潜水艦なら、製造者の中国は原子力潜水艦がもっといっぱい欲しくなった。 中国になぜ巨大な新型原子力潜水艦が出現したか? オピニオン 2016年07月19日 スプートニク 数日前、中国のインターネットサイトに中国の原子力ミサイル潜水艦プロジェクト094の刷新バージョン(中国人ユーザーらの名称では094A)の写真が登場した。 新原潜の造船の目的について、ロシア人軍事専門家のヴァシーリー・カーシン氏はスプートニクに次のようにコメントしている。 「原子力潜水艦は前の刷新バージョンに比べ、ミサイルシャフトの部分に大きな『瘤』が突き出ていること、また胴体部分の線にほかの変化がいくつか見られる点が異なる。 中国のネットユーザーらが最初に出した帰結はこの原潜は新型潜水艦発射弾道ミサイルJL-3を搭載したものだろうということだった。 このJI-3は先行するJL-2よりも射程距離が長い。 こうした結論に至るにはそれなりの根拠がある。中国は海南島に原潜造船のための基本基地を建設した(一方で従来の造船基地はチンタオ付近に依然として残されているが)。 これは南シナ海における中国艦隊が弾道ミサイル搭載の独自の原潜を確保するという実際上のチャンスと関係するだけではない。 JL-2ミサイルの射程距離は8000キロを超えない。 このため南シナ海からは米国まで届かないものの、アジア全体に配置されている米同盟国にある米軍基地であれば、いかなる場所も攻撃することができる。 …(略)… 中国製に限らず潜水艦の静音性は潜行深度とともに重要機密。 中国の原子力潜水艦は、騒音抑制と推進技術が遅れているとの説がある。 遅れている中国の原子力潜水艦開発 騒音抑制と推進の技術が追い付かず―米メディア 2015年10月13日 フォーカス・アジア 最重要機密なので比較は難しいと思われるが、潜航深度に劣るとの比較記事もある。 ありそうな作り話なのか、オーストラリア海軍からもれ伝わった話なのか。 中国潜水艦の潜航深度が日本の半分だけなのはなぜか? その理由に「日本の工業技術は本当にすごい」 「中国の潜水艦は日本を超えている」 ―中国ネット 2017年2月5日 Record china 隠密性の高い潜水艦であれば、有事までの待機にも相応しい。 中国は攻撃型潜水艦も弾道ミサイル型潜水艦も保有している。 中国当局は、米国と北朝鮮との軍事衝突に備えて、朝鮮半島海域に約20隻の潜水艦を派遣したとの報道。 中国消息筋「韓半島海域に潜水艦20隻急派 …戦争勃発に対応」 2017年04月14日 中央日報日本語版 北朝鮮の6回目の核実験の兆候と米軍の軍事対応警告で韓半島(朝鮮戦争)内の軍事的緊張が高まる中、中国当局が最近、韓半島(朝鮮半島)海域に潜水艦20隻を配備したという主張が一部で提起されている。 …(略)… 航空母艦の建造だけでなく、弾道ミサイル原子力潜水艦の量産も計画しているとのこと。 日本海は危険の巣。 中国の秘密兵器は国産空母だけではなかった ―中国紙 2017年4月27日 レコードチャイナ
2017年05月22日
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現在のレーダー等では検知できない晴天時の乱気流を検知する技術を宙航空研究開発機構(JAXA)が開発した。 雨雲等を伴わない乱気流の検知は困難なため、シートベルトをしていない状況、機内でワゴンによるサービスを実施している状況で乱気流に突入し、激しい揺れが生じたことなどによる大きな事故が起きている。 離着陸時はさらに危険な事故の原因となっている。 乱気流に遭ったとき、被害を最小限に防ぐには? 2015.07.11 GIZMODO 飛行機に乗っているとき、突然の乱気流の被害を最小限にするには、シートベルトを外さないことだ。 乱気流検知装置の重量は約150kg。 機体前部に設置し、進行方向にレーザー光を照射、散乱光を受信し、気流に応た波長の変化から、乱気流の有無や位置を割り出す仕組み。 JAXAは小型ジェット機に搭載し、日本近海の高度600~1万2000メートルで19回飛行実験。 平均約17.5km先の乱気流を検知できるとの結論を得た。 JAXA、晴天時でも乱気流検知 航空機技術確立 2017年5月13日 東京新聞 発見するのが難しい晴天時の乱気流による航空機事故を防ぐため、機体前方からレーザー光を放ち、進路に存在する乱気流を事前に検知する装置の基本技術を宇宙航空研究開発機構(JAXA)が13日までに確立した。 小型機に搭載した試験で、約17.5キロ先の乱気流の検知に成功。 大型機でも接近までに約70秒の余裕が生じ、着席するなど安全確保の行動が間に合うとしており、早期の実用化を目指す。 JAXAなどによると、日本周辺で1990~2012年に乗客乗員が重傷を負った大型航空機の事故の約4割、35件は乱気流が原因で、多くは晴天時とみられる。 (共同) JAXAは装置の小型軽量化を進めたいとしているが、技術の進化をはかれば、レーダー技術とあわせるなどしてステルス機の航跡を把握できるのでは、と素人考えする。 ステルス機は目で見えるので、日中は地上からの攻撃に脆弱だったりする。 進行方向がある程度把握できれば、夜間でも撃墜体制をとることが可能になるかもしれない。 もちろん、ステルス戦闘機の主な活躍の場は空対空戦闘であり、この場合17.5kmの検知距離はないに等しいので、ステルス性能がムダという訳ではない。
2017年05月18日
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米中間のやり取りをみていると、朝鮮半島非核化に向けて統一の機運が日々高まっている。 核弾頭を搭載した長距離弾道弾の開発は、中国が見捨てつつある中急接近したロシアも今までのようないい顔はしていられない。 北と南のどちらかが口火を切れば、米中の支援のもと、ことは成就する。 2016年11月1日、中国政府は珠海エアショーでステルス戦闘機「J-20」を初めて一般公開。 各国の軍関係者を含む観客が見守る中、開幕セレモニーで60秒間の飛行をみせた。 目的は軍事力のアピールと、将来的なステルス技術の売り込み。 J-20は初飛行からの日も浅く、いまだ実用化に程遠いとみられている。 技術力を示したつもりだろうが、、排気口のステルス性が低い、排気煙の黒さなどの欠点が指摘されている。 非常に大柄で突起物が多く、運動性もステルス性にも弱点ありとみられている。 ただのJ-20は戦闘行動半径1080kmとされ、ただの戦闘爆撃機ではとの見方がある。 2017年3月9日、中国国営中央テレビが空軍に実戦配備されたと伝えた。 飛ばしながら直すつもりだろうか? ステルス性が劣っても、スーパークルーズの持続時間が短くても、大量に戦闘爆撃機が飛んでくるのは十分脅威。 中国空軍は、J-20の大量配備を計画しているが、既にj-10のグレードアップを完了しているとされる。 中国戦闘機 注目は20より10? 初披露J-20の陰に隠れた最新主力機J-10Bの「実力」 関 賢太郎(航空軍事評論家) 2016年11月19日 乗りものニュース 高性能レーダーの搭載と空中早期警戒機と情報共有を行うデータリンクシステム装備は、戦闘機同士の空中戦における「先手必勝」に必須。 予測通りであれば、J10Bは侮りがたい実力を持っていることになる。 「J-10」戦闘機をグレードアップ 米「F-16」よりも強くなった! =中国メディア 2016-03-22 サーチナ 中国メディアの新浪網はこのほど、「J-10」戦闘機シリーズの最新型である「J-10C」の登場により、初期型の「J-10A」も改造を実施されると紹介する記事を発表した。 米国のF-16に勝る戦闘機になるという。 「J-10A」の改造で、最も重要なのは現行の機械式のレーダーをアクティブ電子走査アレイ式レーダー(AESA)に換装することだ。 AESAで技術的に大きな課題になるのが冷却だ。 米国の戦闘機「F-16」が現在搭載しているのはAESAであるSABRレーダーだが、記事は「冷却問題との妥協のため、性能が影響を受けている」、「J-10のAESAに及ばない」と主張した。 …(略)… J-20でもJ-10でも、中国の航空機はエンジンの完成度が不明。 低出力、低耐久性(故障多発)の指摘が多い。 エンジンは工業技術の結晶であり、質の高いエンジンを作るには、各要素技術が全て高いレベルにないと実現できない。 ロシアのエンジンは西側のジェットエンジンより同等の出力で比較すると大きくて重い。 中国の技術で作るとさらに大きく、重くなり、それがJ-20の大きさの原因との指摘もある。 遼寧の艦載機、Su-33を元に開発したJ-15は、中国製エンジンが低出力のため、急遽ロシアからのエンジン購入がすすめられたと伝えられる。 低出力の艦載機は、発艦するため、燃料や装備品を減らし、離陸重量を軽くしなければならない。 実は高性能レーダーを活かすには、高性能空対空ミサイルが必要。 中国のミサイルの精度は著しく劣るとの指摘が多い。 高性能レーダーもデータリンクも宝の持ち腐れとなる可能性がある。 J-10は戦闘行動半径が550kmとされ、朝鮮半島なら活躍できそう。 日本まで飛んでくると帰りが心配。
2017年04月04日
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日本は世界に先駆けて戦車の動力機関としてディーゼルエンジンを採用した。 日本初の国産制式戦車として開発・量産された八九式中戦車 乙型は、三菱A六一二○VD空冷4ストローク直列6気筒ディーゼルエンジン(直噴)を搭載。 Wikipedia に統制型一○○式発動機についての問題点が記載されていた。 敗戦前の日本の工業力は極めて低く、圧力がかかって循環する、エンジンオイルの類は必ず漏れを生じていた。 部品の精度が低かったし、パッキンの品質、サイズも不安定。 鹵獲機を飛ばしたパイロットが、米英独の航空機は、操縦中オイル漏れがないことに感心していた記述を目にする。 空冷エンジンは、体積に対する出力も低くなりがちだが、液冷のような冷却液漏れもないことも陸軍から好まれた。 引火も着火もしにくい潤滑油の類はまだよいが、燃料漏れはガソリンでなくとも危険。 でも、きっと漏っていたのだろう。 問題点 大量生産に入ってからの実用性能は概して不十分であった。 製品としての基本的な問題点の全ては、当時の日本の燃料事情・基礎工業力・技術力の低さに起因する。 同時代に欧米で車両用として生産されていた同クラスの高速ディーゼルエンジンに比べると、日本の統制型ディーゼルは、モジュラー構造などの部品の共通性や燃料の汎用性の高さという利点と引き換えに、エンジン排気量やサイズの割には低出力のものとなった。 同時代に世界に先駆けて大型・大排気量・大出力エンジンの戦車搭載を実現していたソビエト連邦と比較すると、その差は歴然。 エンジン出力性能の低さは、日本製戦車の低性能の一因であった(もっとも当時のソ連の代表的戦車であるT-34に搭載されたV-2型エンジンは排気量38,800ccであり、同じくV型12気筒の構成をとる統制型一○○式エンジンの21,700ccとは排気量からして大きくクラスが異なる)。 他の多くの弱点をおしてもなお信頼性を強く優先した手堅い設計であったが、実際には生産能力の低さから、故障が少なくなかった。 部品加工に際しても組み立て時に作業員がヤスリで部品を削りながらすり合わせをして組み立てるような状態だったため、組み立てに要する時間は欧米とは比べ物にならないほど長く、生産性は低かった。 日本陸軍がガソリンエンジンを嫌い、ディーゼルエンジン導入に世界でもいち早く踏み切った動機としては、ディーゼル機関の経済性・航続能力の高さ、整備性や信頼性における利点(ディーゼル機関は自己点火方式のため点火用の電気系統が不要のほか、ガソリンエンジン車両の場合、戦闘中の被弾発火のおそれが高いのみならず、実際にビッカースC型中戦車の発火事故が起きたことによるところが大きかったが、元をただせば当時の部品の精度やシーリングやパッキングの技術が未熟で、燃料漏れが日常茶飯事だったことに根本的な原因があった。 その基礎工業力の脆弱さは、太平洋戦争時に至ってもなお解決せず、むしろ条件は悪化していたのである。 いくら設計が優秀でも、品質の低い部材を使い、工作精度が低いとなれば、所期の性能を発揮できるわけもなし。 工作不良によるトラブルも多かったことだろう。 世界初の戦車用空冷ディーゼル(A6120VD型機関)。 戦車用空冷ディーゼルエンジンを作るのは早かったようだが、実用化したと自慢するのは難しい。だが、戦車のエンジンは三菱重工となった。 61式戦車のエンジンは三菱12HM21WT。 空冷4ストロークV型12気筒直噴式ターボチャージド・ディーゼルエンジン。 74式戦車は三菱10ZF22WT。 空冷2ストロークV型10気筒ターボチャージド・ディーゼルエンジン。 大出力を誇る90式戦車で2ストロークは継承されるがやっと水冷式を採用。 三菱10ZG32WT。 液冷2ストロークV型10気筒ターボチャージド・ディーゼルエンジン。 出力1,500ps/2,400rpm。 10式戦車で初めて4ストローク採用。 三菱8VA34WTK。 液冷4ストロークV型8気筒液冷ターボチャージド・ディーゼル・エンジン。 出力1,200hp/2,300rpm。 陸上自衛隊の主力戦車は一貫して車体、エンジンとも三菱工製。
2017年04月02日
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2017年3月1日、米韓両軍は、朝鮮半島有事を想定した定例の合同軍事演習を韓国や周辺海域で開始。 2016年は米原子力空母ロナルド・レーガンが参加。 米空母が黄海に入るのは2012年以来で、訓練規模は過去最大だった。 昨年、強硬な抗議をした中国も、弾道弾発射、金正男氏暗殺事件を経て、北朝鮮を支援する気はなさそう。 トランプ米政権発足後初で、米海軍の原子力空母カール・ビンソンを投入し、訓練規模は昨年を上回る見通し。 昨年の訓練には米韓軍計約31万7千人が参加した。 昨年はステルス戦闘機 F-22 が参加。 今年はステルス戦闘機 F-35B が初投入されるという報道もある。 米韓合同軍事演習は、北朝鮮の核やミサイルなどの脅威に対応するため、毎年この時期に韓国で行わてきた。 演習開始に際し、米韓両国の国防長官、国防相が電話で会談し、北朝鮮の脅威に対して緊密に連携していくことを確認するなどして北朝鮮をけん制。 約2か月間実施する演習は、コンピューターでの図上訓練と米韓両軍の海兵隊による上陸訓練からなる。 北朝鮮の指導部を狙った訓練、北朝鮮国内の核やミサイルの施設を攻撃する「4D作戦」の訓練も行われる見通し。 米海軍・航空母艦 カールビンソン(CVN-70) 就役 1982年3月13日 排水量 満載 101,264 トン 全長 1,092 ft (333 m) 全幅 252 ft (76.8 m) 機関 ウェスティングハウス A4W 原子炉2基 蒸気タービン4機, 4軸 出力 260,000 shp 速力 30ノット (56 km/h) 以上 乗員 士官・兵員:3,200名 航空要員:2,480名 搭載機 90機 カールビンソンはニミッツ級航空母艦の3番艦。 艦名は第二次大戦前後に海軍力増強に努めた Carl Vinson 下院議員に因んで付けられた。 米海兵隊 F-35B 運用開始 2015年7月31日 全長 15.40m 全幅 10.67m 全高 4.60m 空虚重量 14.7t 最大離陸重量 27.2t 兵装搭載量 6.8t 最大速度 M1.6 航続距離 1,670km F-35ライトニング2 は米国・ロッキード・マーティン社が中心となって開発した単発単座の多用途性を備えたステルス戦闘機。 F-35B は、短距離離陸・垂直着陸(STOVL)能力のために軸駆動式リフトファン方式とジェット推力を下方に偏向させる特殊なエンジンノズルを採用。 V/STOL時に発揮されるすべての推力を合計した最大垂直推力は180.8kNで、内訳はノズルを90度下方に偏向させた場合のエンジン推力83.1kN、リフトファンの83.1kN、左右それぞれのロールポストから14.6kN(2基計)。 V/STOL時の姿勢制御は、機体のローリング制御をロールポストからの吹き出し量で、ヨーイング制御はエンジン排気ノズルの角度調節で行う。 軸駆動式リフトファンはロールスロイスが開発し、二重反転型となっており、エンジンの低圧タービン・クラッチ・減速機を介して接続されたドライブシャフトで駆動される。 リフトファンとシャフトは水平飛行の際に単なる死重となり、それらを機体内部に収容する空間おため燃料搭載量は削減されているので、A型、C型より航続距離は短く、兵装搭載量は2割程度少ない。
2017年03月03日
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1976年、F-15運用開始。 信じがたいが運用開始から40年以上の月日が流れた。 1981年、航空自衛隊のF-15J運用開始。 ここからでも25年以上。 航空自衛隊の第3次F-X計画により、米マクドネル・ダグラス社のF-15C/Dを導入。 F-15Jは航空自衛隊の運用に合わせてライセンス生産して国産化された日本仕様。 主計役者は三菱重工業。 単座型のF-15J 165機と複座型F-15DJ 48機の計213機が製造された。 一機当たりの調達価格は約120億円。 F-15は空中分解事故が続いた時期(2007年)もあったが、制空戦闘機として、いまだ十分な戦闘力を有している。 定期修理で行われる改修もあるが、F-15J/DJ新型空対空ミサイル対応改修も行われた。 航空自衛隊のF-4の後継機でより高価なF-35の調達数は42機なので、F-15にはまだま有効な戦闘力をもってがんばってもらう必要がある。 ということで、近代化再改修ということになった。 自衛隊F15J再改修 近代化で中国、ロシア戦闘機に対抗 2016年08月25日 世界のニュース トトメス5世 …(略)… 防衛省によると搭載できる空対空ミサイルの数を8発から16発に増やす他、耐久性向上つまり寿命を延長する。 1980年代に生産されたF15はそろそろ寿命が来る筈なので、改修によって20年ほど延長すると2040年代まで使用できる。 航空自衛隊のF15は小刻みな改良によって3分の1以上が改修されたが、新たな改修は未改修の機体が対象になると考えられます。 改修が終わる頃にはまた新たな改修案が発表され、また古い機体から改修が始まるのでしょう。 主な変更点は旧式レーダーの換装、ミサイルなどの兵器システム、電子装備、発電能力や冷却能力向上、そして耐久性向上などです。 最近の自衛隊ではデータリンクによる情報の共有を重視しているので、E2CなどのデータをF15が共有できるようにするでしょう。 費用は明らかではないが前回のF15改修では1機当たり約12.5億円だったので、これよりは多くなるでしょう。 …(略)… 航空自衛隊の改修は、アビオニクスの進化を反映し、次世代の必須項目データリンクによる情報の共有ができるようにすることだろう。 こっそりと機体の経年劣化対策も行うのだろう。 最大9Gもかかる制空戦闘機を25年以上運用しているのだから。 先端装備で手の内を明らかにする奴はいない。 2017年1月、サウジアラビアは最新鋭のF-15SAを披露。 こちらの装備水準は自衛隊の改修と同等と考えられる。 サウジアラビアはF-15C/Dを80機、F-15Sを68機運用している。 ボーイング社がサウジアラビアのために開発したF-15SAは84機導入、70機のF-15SをSA仕様に能力向上させる予定。 日本と仮想敵国が異なるとはいえ、王族がプライベートでA380を購入したと話題になった金満国サウジアラビアでもF-35は導入しなかった。 いずれにしろFX選定時に提案されたF-15SE仕様(新品)ほど大げさなものではない。 F-15SEは、コンフォーマル・ウェポンベイ、傾斜尾翼、最新センサーとコクピットなどを装備しステルス性を高めるとしていた。 那覇空港で前輪が外れた事故は整備ミスの可能性もあるが、古さによるでは、と考えたくなる。。 那覇空港で滑走路が閉鎖 空自F15、前輪外れ立ち往生 小山謙太郎 2017年1月30日 朝日新聞デジタル 30日午後1時19分ごろ、沖縄県の那覇空港で、航空自衛隊那覇基地所属のF15戦闘機が、滑走路上で前輪が外れたため動けなくなった。 午後2時半現在、滑走路は閉鎖されている。 那覇空港事務所によると、F15戦闘機は4機編隊で飛行訓練に向かおうとしていた。 うち1機の機首下部にある車輪が離陸直前に外れたらしい。 けが人はいなかった。 …(略)… 中国の領海侵犯が続き、朝鮮半島情勢は極めて怪しげな昨今。 安保協定があるのに、日本を仮想敵国としている大韓民国の内政も極めて不安定。 日本の守りを担うイーグル・ドライバーの諸氏は、緊張を解く暇も少ないことだろう。 それだけに、機体は完全であって欲しい。
2017年02月13日
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12月24日、中国海軍の梁陽報道官は、中国初の空母「遼寧」の艦隊が西太平洋での遠洋訓練に向けて出発したことを明らかにした。 脅威の高まりを指摘する声も多いが、遼寧の実戦能力に疑問を呈する声も多い。 J(殲)-15は短距離で離着艦する艦上戦闘機に重要な出力不足が指摘されている。 パイロットの訓練はこれから。 2016年、中国人民日報などによると、4月27日に陸上基地から空母への着陸訓練をしていたJ-15が墜落した。 事故の原因は飛行操縦制御装置の故障とされ、パイロットはチャン・チャオ少佐(29)は死亡。 J-15はロシアの艦上戦闘機Su-33を模倣したとされている。 J-15の技術的欠陥が判明し中国はロシアに技術支援を求めたとされる。 中国の空母艦載機「J15」お払い箱に? …欠陥露呈で“パクリ先”ロシアに支援要請か 2016年5月29日 産経WEST …(略)… J15に関しては、中国海軍司令員の呉勝利上将が2015年12月に遼寧やその航空部隊を視察したことなどを受けて、駆逐艦や補給艦などを従えた遼寧が機動部隊として洋上を航行する日はそう遠くなく、2016年夏ごろには戦力化されるとの分析もあった。 「漢和防務評論」は、「J-15は技術的な問題が多く、遼寧への配備後も、艦上でのメンテナンスが行われていない」としているが、今のところ技術的な問題がどのようなものかは定かになっていない。 しかし、J-15の元になったSu-27は今から40年近く前の1970年代に開発された点を考慮に入れると、特にエンジンに関するトラブルを抱えている可能性が高い。 技術不足で高性能エンジンの開発ができず J-15に限らず、空母の艦上戦闘機は急激な発着を繰り返すため、陸上で発着する戦闘機に比べて機体やエンジンにかかる負担が大きくなる。 また、潮風にさらされるためにメンテナンスも容易ではない。 J-15に搭載可能な中国が独自に開発したエンジンとしてはターボファンエンジンの「WS-10」がある。 しかし、エンジンの寿命が短いなど性能や信頼性の面で問題があるといわれている。 中国がウクライナからSu-33の試作機を購入した際、完璧な設計図を手に入れることができなかったのではないかという軍事問題専門家の指摘もある。 …(略)… 設計図だけがあっても同じサイズの「もの」が作れるだけ。 同性能のエンジンを作ることは出来ない。 エンジンの技術は工業力の総合的なものであり、航空機、自動車でもエンジンは技術の要となっている。 例えば、中国の乗用車に三菱自動車のエンジンが使用されていることは有名。 古くはドイツダイムラーベンツDB600シリーズの液冷エンジンの製造権を正式に取得した日本のアツタ(愛知航空機、DB600G、DB601A)、ハ40(川崎航空機、DB601)製造の悪戦苦闘も分かりやすい例だ。 ホンダ Jet もエンジンは共同開発。 もちろん、航空機用のジェットエンジンは制御、素材から加工に至るまでさらに高度の技術を要する。 ロシアは中国の技術供与要請に応える姿勢はある(金次第)ので、現物(エンジンなど)の販売を含め何らかの対応をした可能性がある。 冷戦終末期のMig-29は違法コピーしたF-18用の高性能レーダーと当時の米国より優れた赤外線空対空ミサイルを装備していました。 ソ連、ロシアには優れた技術がある事の証左。 ただし、航空母艦の製造から運用に至る全ての技術、ノウハウは米海軍が最高峰。 一朝一夕に模倣できるものではない。 日本にとって脅威が小さいということではないが、中国航空母艦機動部隊の脅威の度合いが大きいのは、台湾、フィリピン、ベトナム。
2017年01月05日
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MV-22は開発中の事故の多さからウイドウ・メイカー(未亡人製造機)とあだ名されたという。 革新的な機構を備えた機種はそんなものだ。 米軍内での事故率でみても平均的レベル。 【F-14トムキャット】 F-14は映画トップがんで知る人の多い米海軍の可変翼艦載戦闘機。 1971年、最初の試験飛行で、着艦の際の挙動の制御が難しいため搭乗員はビースト(獣)と呼んだとされる。 革新的機種には何かあだ名をつけるものだと思って間違いない。 1973年運用開始。 F-14Aに搭載されたプラット&ホイットニー社製TF30-P-412は、機体との適合性が悪く、エアインテーク付近での気流の乱れに敏感で簡単に圧縮機の失速(サージングまたはコンプレッサーストールとも)を起こす。 特に高迎え角飛行時かつアフターバーナー使用時においてスロットルを動かす際にエンジンがフレームアウト(失火)を起こしやすく、2機のエンジン間の距離が大きいこととあいまって回復困難なフラットスピンを起こしやすかった。 F-14は戦闘機でありあがら激しいスロットル操作をするとエンジンが止まる戦闘機だった。 民間であれば即リコールされる欠陥機というイメージ。 F-14はフライトマニュアルで、高迎え角飛行時かつアフターバーナー使用時のスロットルの操作に制限を加えて運用を継続。 TF30の抱えた問題はF-14B/DでのF101エンジンの派生型F110-GE-400の採用で解決された。 TF30装備機体でもBlock 95の67号機以降はエンジンがTF30-P-414A(推力5,600kg、アフターバーナー推力9,480kg)に換装され、エンジン制御がデジタル式となった事などによりコンプレッサーストールはほとんど起こらなくなったとされる。 ブルーエンジェルスは米海軍のアクロバット飛行隊。 A-4Fの後継機の検討の段階においてF-14Aも候補に挙がっていた。 F/A-18Aと比較し、2.5倍の整備員と3倍近い予備パーツ、最低4基の予備エンジンを必要とし、コストも高かったことから、早々と検討対象外となった。 エンジンに欠陥を抱え、莫大な費用を要した艦隊防空専用機は米軍では2006年に退役完了。 同期のF-15、16、18はバリバリの現役。 【F-117ナイトホーク】 F-117はステルス機。 その存在理由の大きな部分はステルスを活かして敵地深く侵入し、精密爆撃を行うという能力の高さだった。 レーダーには映らないが、亜音速飛行で目視できるので、爆弾等裁量の少ない夜間専用爆撃機となった。 F-117は存在価値が無くななった。 操縦も困難とされ、当初既存の戦闘機パイロットの中から優秀な人材を引っ張ってくるために、あえて爆撃機のみの機能しかない117に戦闘機識別符号のFをつけたとされる。 1983年運用開始、2008年4月、州軍にまわることなく全機退役。 最先端の機密の管理、運用コストの高さなども影響したのであろうが、多額の開発費を要した最近の機種にしては異様に短命だった。 【C-5ギャラクシー】 米軍最大の輸送機C-5ギャラクシーはを誇る開発途中でロ機体重量が予想よりも大きくなる事に気付き、軍に要求仕様の変更を求めたが受け入れられなかった。 その対策として、やむを得ず主翼の厚みをギリギリまで削る事で重量を削減した。 1970年運用開始。 納入されたC-5Aは翼の構造強度が不足していることが判明し、その時点までのC-5全生産機が翼面荷重を抑えるため、最大搭載量80%の搭載制限措置が取られた。 1976年、補強作業開始。 1982年、緊急展開軍(RDF)構想の基に新型アルミニウム合金を使用した主翼の改設計などを行った機体がC-5Bとなった。, 軍用機はどれも危ないし、どれがどのように危ないかは就役中は秘匿される。 自衛隊だって怪しいものだ。 兵器の欠陥が次々と報じられるのは韓国ぐらいか?
2016年12月16日
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工業力が低水準の大日本帝国は機械部品の材質、加工精度が低く、資源不足とあいまって複雑な機械を設計してもうまく動かなかった。 当時の日本には空冷エンジンが向いていた。 空冷星型エンジンの長所(液冷直列エンジンの短所) ・被弾に強い 液冷エンジンは被弾するとクーラントが漏れてオーバーヒートする可能性が大きい。 ・重量比の出力が大きい エンジン冷却用のラジエター、クーラントなどがない分軽い。 ・軽い 上昇速度、加速に有利。 空冷星型エンジンの短所(液冷直列エンジンの長所) ・前面投影面積が大きい(同程度の出力) 水平速度、急降下に不利。 ・クランクシャフトが短く構造がシンプルなので構成部品数が少ない 空冷エンジンは大出力化とともに直径が大きく変わるので、機体を設計し直す必要があった。 液冷エンジンのメッサーシュミットやスピットファイアは、大馬力のエンジンに換装しながら性能を向上していくことができた。 日本は零戦の後継は烈風であり、隼の後継は疾風だった。 そんな日本が当時の欧米全体でみて複雑精緻なエンジンであるドイツ・ダイムラーベンツのエンジンのライセンス生産に取り組んだのだから、川崎が作ろうが愛知が作ろうがうまくいかなかった。 倒立V型12気筒の各シリンダーは、4個の給排気弁があり、それぞれのカムで駆動。 左右のバランスをはよくするべく、コネクティングロッドを左右バンクで別物として、ピストンの位置を揃えてあった。 長いクランクシャフトの軸受けは精巧なローラーベアリングが使用されていた。 これにより、オイルが少量でも焼き付きにくく、暖機運転なしでも始動し飛べるなどの長所を生み出したが加工の困難度は高い。 長いクランクシャフトもベアリングも、加工精度が低いことにより振動、不均等な加重が生じ、耐久性の低下を招いた。 資源不足からベアリングの材質も日本での量産に向かないものだった。 零戦、隼に搭載された空冷の栄エンジンも米国のプラット&ホイットニーの模倣だった。 栄エンジンを18 気筒化して、中島飛行機は2000馬力級のエンジン『誉』を生み出した。 奇跡の高出力エンジンは敗戦後、故障の多発、低出力の実態から「悲劇のエンジン」と呼ばれるようになった。 大馬力化されると空冷エンジンもベアリングの問題が発生した。 悲劇の発動機「誉」 2000馬力級のエンジンを作ったものの、その馬力を効果的に利用できるプロペラの開発(ピッチの調整機構の開発)ができなかった。 1200馬力前後の零戦や隼の「ハミルトン」式の油圧式可変 ピッチプロペラではピッチ変更角度が足りなかった。 1800馬力級の火星エンジンをっ搭載した雷電は、最後まで4翔プロペラと延長軸に起因するとみられる振動問題を解決できなかった。 第二次世界大戦時の日本の「遅すぎた兵器」は、「無理すぎた兵器」だったのかもしれない。
2016年11月07日
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海軍が使用した21型はDB601Aを愛知航空機がライセンス生産(アツタ11型はDB600G)したもの。 アツタは高圧水冷方式。 完成品のアツタは全体的にハ40より程度がよく、整備さえ行き届いていれば空冷エンジンと変わらなかったとの見解がある。 1945年に編成された「芙蓉部隊」は、整備兵の教育を整えたこともあり、彗星12型(アツタ32型)を高い稼働率を維持した。 芙蓉部隊の稼動率は彗星80%、零戦90%。 アツタ21型 (AE1A) タイプ:液冷倒立V型12気筒 ボア×ストローク:150 mm×160 mm 排気量:33.93 L 全長:2,097 mm 全幅:712 mm 乾燥重量:655 kg 燃料供給方式:燃料直接噴射式 過給機:遠心式軸駆動式過給器1段流体継手無段階変速 離昇出力 1,200 hp/2,500 RPM 公称出力 一速全開 1,010 hp/2,400 RPM(高度1,500 m) 二速全開 970 hp/2,400 RPM(高度4,500 m) アツタ32型 (AE1P) 乾燥重量:722 kg 離昇出力 1,400 hp/2,800 RPM 公称出力 一速全開 1,310 hp/2,600 RPM(高度2,000 m) 二速全開 1,300 hp/2,600 RPM(高度5,000 m) ハ40とアツタの稼働率に関する話が基本設計の違いのためなのか、製造技術、完成品の品質管理の問題なのかは、今となっては証明することが難しい。
2016年11月06日
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ハ40はドイツ・ダイムラー・ベンツ DB 601のライセンスを購入し、川崎航空機(現 川崎重工)が生産したエンジン。 ライセンス生産といえども、基礎的な工業技術力が完成品の品質に大きく影響する。 工作機械・技術の精度が低く、冶金、鍍金も発達していなかった日本に、DB601のライセンス生産はハードルが高過ぎた。 当時の日本の工業技術は、例え設計図通りに製造できたとしても、材質面からのトラブルが想定されるレベルだった。 DB 601は、オクタン価の高い航空ガソリンが得られないドイツの国情に配慮し高圧縮低回転型。 燃料直接噴射ポンプの搭載は急降下、背面飛行時の出力低下、息つきがないため運動性に貢献した。 フルカン式継手(流体継手)を用いた無段階変速の過給機(1速と2速の間がフルカン式継手により無段階に変速できる)は高高度性能を向上させた。 倒立V型気筒で発動機中央設置した機銃(モーターカノン)は、機体中心線上であり、命中精度が高かった。 左右のコンロッドの形状を変更し左右のピストンが同じ位置に配置、クランク軸に嵌入するコンロッドの大端部にニードルローラーベアリングを採用するなど、欧米の各種航空エンジンの中でも特に高度で精緻な工作技術を要求する構造だった。 燃料直接噴射ポンプの精度など、量産エンジンでさえ仕上げを職人の手作業に頼ることが多い当時の日本でライセンス生産するには、あまりにも無理が多い基本設計のエンジンだった。 【主に問題となった部位】 出典:Wikipedia■ クランクシャフト ニッケルの使用制限と言う材質的問題の他、熱処理不良による強度の不足も発生した。 実はドイツのダイムラー・ベンツでもニッケルを使用しないクローム・モリブデン鋼を用い表面を窒化処理として対策していたのであるが、基礎的な冶金技術の低い日本では容易には追従できなかった。■ 軸受 軸受に使われるメタルベアリングの表面処理の公差が本来要求されるものより10倍程度悪く、軸受がよく焼き付きを起した。 これはオリジナルでは機械研磨していたのに対し、ハ40では工員がやすりがけを行っていたためだと言われている。 またベアリングに使われていたケルメットメタルの品質が安定していなかったことも不良の原因となった。■ 燃料噴射装置 戦争によりドイツからの工作機械が入手不能となったため、噴射ノズルの精度が出ず、検査合格率はわずか5%であった。 また、燃料に高圧がかかることによる流路からの漏洩や管の破裂といった問題にも悩まされた。 なお、燃料噴射装置自体はオリジナルを生産していた[ボッシュがライセンス生産を認めなかったため]、三菱で生産されたものを改造して使用していた。 三菱は空冷14気筒の火星二一型以降で燃料噴射装置を採用しており、特に信頼性に問題はなかった。 ハ40やアツタでのトラブルは、両エンジンがガソリン直噴エンジンである事から、燃料噴射装置にもより高精度が求められたからであり、当時の日本の技術レベルに余るものであったとされる。■ 潤滑系統 潤滑にはポンプとオイルタンクを使用するドライサンプ方式が採用されていたが、正常に機能すればメリットが多い反面、その構造は複雑で製造工程数は多くなった。 当時の日本製航空機用エンジン一般に言えることだが、官給品であった点火栓の不良もエンジンの性能を下げていたと報告されている。 当時の日本の航空機は、部品精度の低さを主因とするオイル類の漏れ、マグネトー(永久磁石利用の点火装置)電纜(電気コード)の不調は日本の航空エンジンに共通問題。 燃料噴射ポンプの圧力が所期のレベルまで上がらないこと、点火装置の不備で出力が全開に達しないことは大いにありうること。 ハ140では液冷エンジンならではの水ポンプの不調も多発。 工業技術力が低い大日本帝国の軍用機の大半が空冷エンジンであったのは、適切な選択だった。 ハ40(川崎航空機)形式: 液冷倒立V型12気筒ボア×ストローク: 150 mm×160 mm排気量: 33.9 L全長: 1,948 mm全幅: 739 mm乾燥重量: 640 kg / 580kg燃料供給方法: 直接噴射式過給機: 遠心式スーパーチャージャー 1段流体継手式無段階変速離昇出力: 1,175 hp/2,500 rpm / +305mm/Hg公称出力: 1,100 hp/2,400 rpm/4,200 m
2016年11月06日
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飛燕の米国からの評価は分かれている。 前線のF6FやP-40Nのパイロットは組し易い機体で闘いやすいとの声がある。 運動性の高い一式戦、隼の方が闘いづらく、飛燕は上昇性能と運動性能は劣っており加速性能も良くないと証言。 飛燕のエンジンの調子が悪ければ、上昇性能も運動性能も本来よりも悪い可能性がある。 また、格闘戦で望んでいたなら、飛燕の良さは活かされない。 米陸海軍が1943年に鹵獲機体を用いた評価・試験の結果は対象的。 三式戦闘機を「重武装と良好な防弾性能を備えた素晴らしい機体」と高評価している。 また日本本土での迎撃戦において最も活動したのはTonyであったと評している。 1943年版は、最高速度584km/h、武装を12.7mm機関銃2門、7.7mm機関銃2門と、日本側の数値と近いデータが表示されている。 1944年版は、武装を20mm機関砲2門、12.7mm機関銃2門とし、最高速度を573km/hにと記録されている。 1945年版は、ハ140を搭載した三式戦闘機二型について、高度8,500mで最大速度680km/hと日本でみられない過大な表記がされている。 過給器を含むエンジンの整備状態、燃料のオクタン価の違い、武装、弾薬搭載の有無などがあるため最高速度は違いが生じる。 ハ140はハ40の性能向上型。 エンジンの出力アップの常道、圧縮比をアップ、回転数を2,500rpmから2,750rpmにアップで1,175馬力から1,500馬力に出力増大をはかった。 冷却のために過給器に対しての水メタノール噴射装置を装備しノッキング対策を施した。 ドイツの燃料事情を考慮してあえて低回転型として設計されたDB601系のライセンス生産品を、構造、材質面で無理を重ねて圧縮比・回転数を上げたため、ハ140は実用可能な品質で量産できず、「首なし」機体の発生に貢献したと伝えられる。 潤滑油、シール、ベアリングなどの材質、精度を整えてきちんと整備され、高オクタンの燃料を使用すれば、設計性能以上の高出力、高性能を発揮した可能性はある。 たとえそのようなことがあるにしても、直径の大きくない3枚プロペラの飛燕で680km/hは疑問。 米海軍航空情報部は「米軍戦闘機と比べ、FM-2より水平速度で優る以外は殆どの面で劣っている。 特にP-51に比べると大きく劣る」と辛辣な評価。 FM-2はゼネラルモータース(GM)製のF4F。 比較対象であるF4FとP-51との性能ギャップは著しく大きい。 低空での旋回性能が高いF4F、高速で高空性能が高いP-51ということと解釈したい。 F4FもF6Fも(!)運動性が高い。 飛燕はエンジン、機体ともダイブ性能に優れた一撃離脱型なので格闘戦にこだわれば評価は下がる。 P-51は機体が重いため低空の速度性や、加速性能が悪く、他の米戦闘機と比較しても翼面荷重が高いため縦運動性は低いことが欠点とされている。 P-51Dは空虚重量3,460kg、運用重量4,580kg、キ-61 II 型改は全備重量2,855kg。 翼面加重はP-51Dは221kg/m2、F6Fは184kg/m2、キ-61 II 型改は191.25kg/m2。 エンジンが快調であればP-51やF6Fに対抗できたという話も納得できる。 運動性能の良さが評判の隼 II型の翼面加重は117.7kg/m2、零戦は21型107.9kg/m2、52型128.3kg/m2。
2016年11月06日
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三式戦闘機(飛燕)は大日本帝国陸軍の発注に基づき川崎航空機が開発・製造し、1943年(昭和18年)に制式採用された戦闘機。 設計主務者は土井武夫、副主任は大和田信。 大日本帝国陸海軍で数少ない液冷エンジンの戦闘機。 基礎工業力の低かった当時の日本にとって、液例エンジンの中でも精緻な構造のドイツ・ダイムラーベンツが開発製造したエンジンをライセンス生産したハ40は生産・整備が困難で低い稼働率に悩まされたと伝えられる。 ハ40の性能向上型ハ140の生産はさらに困難で、これを装備する三式戦闘機二型はわずか99機しか完成しなかった。 DB601エンジンはイタリア・アルファロメオでも量産されたが、日本のようなエンジンの不調による低稼働率に悩まされた話は聞かない。 液冷は重量面では空冷エンジンに対して不利だが、前面投影面積が少ないことから、最高速度の面で有利。 高アスペクト比(7.2)の主翼、燃料直接噴射方式、1速と2速がフルカン式継手により無段階に変速できる過給器などにより、飛燕は優れた高空性能を示し、高空を高速で飛行するB-29の迎撃に最適だった。 その飛燕キ-61II 型改が川崎重工業の技術者の手によって復元された。 カワサキが情熱と技術力で戦闘機「飛燕」を復元 驚きのこだわりとは 2016年10月29日 DIAMOND online 第2次世界大戦中に製造された旧日本陸軍の三式戦闘機「飛燕(ひえん)」が、当時開発を担った川崎航空機工業に連なる総合重機メーカー、川崎重工業の有志によって修復された。 国内にただ一つ残っていた機体を、飛燕を愛する人たちの情熱と技術力をもってして、細かい部品や色合いまで忠実に再現した。 いったいどのようなドラマがあったのだろうか。 修復された機体は、全長9.2メートル、全幅12メートル。神戸市の神戸ポートターミナル・大ホールで開催中の「川崎重工創立120周年記念展」で、2016年11月3日まで展示される。 「欠損していたボルトナット600個も、当時の図面で再現した。 (外側からは)全然見えないけれど、あちこちに取り付けられています。 現代まで連綿とつながるカワサキの技術屋魂と情熱を少しでも感じていただきたい」 「カワサキの技術屋魂と情熱を感じてほしい」と話す野久さん 機体が報道陣に公開された2016年10月13日、プロジェクトマネジャーを務めた同社の航空宇宙カンパニーフェロー(役員)、野久徹さん(60)は、万感の思いで機体を見つめた。 設計者の土井武夫さん(1904~1996)とも生前親交があり、「私はよく怒られたけれど、飛燕を修復して、土井のじいさんもちょっとは喜んでくれているかな、と思うとうれしい気がする」とほほ笑む。 …(略)… なぜ復元するに至ったのか。 始まりは3年前、ゼロ戦の設計者、堀越二郎をモデルにしたジブリ映画「風立ちぬ」が公開されるなどして、ゼロ戦ブームが起こった時のことだ。 川崎重工業の岐阜工場で働くエンジニアたちの中で「うちには土井の飛燕があるやろ」という声が上がった。 何かできないか、と考えていた矢先に、飛燕を所有する日本航空協会から修復を持ちかけられたのだ。 同社の創立120周年記念事業として修復することが決まり、2015年9月、岐阜工場で飛行機の設計に携わっていた冨田光さん(51)=現在は航空宇宙カンパニー営業本部海自固定翼機部担当部長=をチームリーダーとして修復プロジェクトがスタート。 飛燕は、約30年にわたり展示されていた知覧特攻平和会館(鹿児島県南九州市)から岐阜工場に運び込まれた。 …(略)… 「形状だけでなく、本物にしたい」という情熱から、同系列の五式戦闘機を修復中の英国空軍博物館や、飛燕と同じ陸軍機である一式双発高等練習機が展示されている三沢航空科学館(青森県三沢市)、資料が残されていた個人宅など国内外を回った。 詳細な調査を重ね、その結果を修復に生かしていったのだ。 …(略)… この機体は旧日本陸軍の航空審査部所属で、敗戦後に接収され米軍横田基地で展示。 1953年、日本に返還され、日本航空協会に譲渡された。 各地でのイベント展示後、米軍により修復され航空自衛隊岐阜基地で展示。 1986年、鹿児島県南九州市の日本航空協会所有のままま、知覧特攻平和会館で展示されていた。 飛行第244戦隊の塗装がなされていたが、キ-61II 型改の記録にない塗装(ライトグレイ地に緑の迷彩)だった。 川崎重工が2015年9月から修復を開始。 修復後、かかみがはら航空宇宙科学博物館に展示されるとの話もあった。 同館は2016年9月26日~2018年年3月頃までリニューアルのため休館中。 展示されることになったとしても、ちょっと先になる。 神戸ポートターミナルの次の飛燕の展示先はどこなのだろう?
2016年11月06日
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戦争、国防も経済的な行動であり、企業活動と同様にヒト、モノ、金は重要な要素。 即ち戦争だからといって、あるいは国防に必要だからといって、国の経済力を遥かに超える装備などを揃えることは普通できない。 軍備に世界最大の予算をかける米国においてさえ、最新最強の装備だけで必要とする数を調達できないほど、最近の軍備の価格は高騰している。 F-15イーグルの初飛行は1972年、運用開始は1976年。 1970年代当時としても保守的な基本設計の機体だが、余裕を持った設計だったので拡張性が高かった。 新型ミサイルの装備、エンジンの更なる強化、電子装備の更新などの近代化改修で、ロシアのSu-27やユーロファイター タイフーン、フランスのラファールなどの80年代後半から90年代以降にかけて登場した新鋭機に伍して任務遂行能力を維持できている。 現在制空戦闘機で最強とされるのはステルス戦闘機F-22ラプターは価格が高すぎるため議会で調達数の上限を設定された。 廉価版ともいえる国際共同開発のステルス戦闘機F-35の開発は遅々としてすすまず、開発費は増加し続けている。 ステルス性では劣るが抜群の機動力を誇る一世代前の制空戦闘機がF-15。 ユニットコストはF-22で1億4200万ドル(2009年)、F-15C/Dで2,990万ドル(1998年)で、まさしく桁違い。 廉価版ステルス戦闘機F-35はA型(空軍型):9,800万USドル(低率量産)、 B型(海兵隊型):1億400万USドル(低率量産)、 C型(海軍型):1億1,600万USドル(低率量産)。 F-15にちょっとやそっとの延命化投資をしても十分割りに合いそうだ。 F-15E ストライクイーグルをベースに開発中の戦闘爆撃機F-15SE(サイレントイーグル)のユニットコストは1億ドル。 また改修! 「F-15」が現役で働き続けるワケ 新型機へのシフトが進まぬ事情とは? 2016年9月23日 東洋経済オンライン …(略)… ■アップグレード機「F-15C 2040」とは? 「F-35AライトニングII」は、ロッキード・マーティン社が中心となって開発を進めてきた単発単座のステルス戦闘機だ。 米空軍は8月、同機を装備する最初の部隊が、「最低限の任務を行える体制を達成した」と発表した。 いよいよ戦闘機の世代交代に弾みがついたといえる。 ところが、その一方でボーイング社は、2015年9月に現行主力戦闘機のひとつ、F-15Cイーグルを対象とする、「F-15C 2040」なるアップグレード改修を提案している。 F-15イーグルは、マクドネルダグラス社(現ボーイング)が1970年代に開発した戦闘機で、空中戦では無類の強さを誇る。 航空自衛隊でも導入しているので馴染み深い機体だ。 「F-15C 2040」は、そのF-15に対して2040年頃まで運用を継続できる能力を持たせましょうというもの。 主な改造内容は、燃料の搭載量を増やす、空対空ミサイルの搭載数を8発から16発に倍増する、コンピュータを新型化して情報処理能力を高める、データ通信の能力を強化する、といったところ。 今のF-15Cで見劣りし始めている能力を改善する狙いがある。 …(略)… アメリカの場合、どの計画にどれだけの予算をつけるかの決定権を握っているのは議会。 「既存の機体のアップグレード改修」と「新造機への置き換え」が対立すれば、それぞれの機体を担当するメーカーの地元を地盤とする議員の間で、利益誘導の綱引きが起きる。 アメリカの議会では日常的な光景で、「国としての防衛産業基盤の維持」という建前とは違う世界がそこにある。 これもまた、安全保障をめぐるビジネスの一断面である。 実は、ボーイング社は日本に対しても「手持ちのF-15をアップグレードしませんか」とアピールしている。 しかし、防衛省はあまり乗り気ではないようだ。 対象になりそうなのは、すでに進行中の近代化改修計画から外れた古い機体。 これを改修するぐらいなら新しい機体に替えたいというのが本音のようだ。 とはいえ、本音が通るとは限らない。 米空軍が改修を決定したことを契機に、ボーイング社の売り込みがさらにヒートアップすることは間違いない。 「日々是決戦」のイスラエル国防軍(IDF)は各種兵器の延命化、バージョンアップを惜しまない。 専守防衛の自衛隊はめったなことでは延命化投資を行わない。 いつ納入されるかトンと分からないF-35対策として、F-4JのようにF-15Jに近代化改修を行う日はくるだろうか? 軍備(正面装備)を「世界一」ばかりを揃えるのは財政的に非常に厳しい。 限られた財源で数を揃えるのは容易ではない。 自衛隊も日本の防衛産業も近代化改修を真剣に考えてよいと思う。
2016年10月12日
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大国間の直接武力紛争がない時代の軍用品の寿命は長い。 予算の制約が大きいこと、後継機種の開発が急がれないことなどもある。 高価格だが高性能で信頼性の高い兵器類、安価で整備製を含め使い勝手のよい兵器類は自ずと長寿命になる。 潜水艦のように船体の傷みが致命的なものは、定期的に更新されるが、航空機は近代化改修を経て、だましだまし使われる。 気づいた範囲の超寿命軍用戦闘機、爆撃機を記録する。 B-52(ストラトフォートレス) 初飛行1952年、運用開始1955年。 長大な航続力、搭載量の多さ、信頼性の高さなどから2045年までの運用が予定されている。 Tu-95(ベア) 初飛行1952年、運用開始1956年、 B-29のコピー機であるTu-4の発展型の機体。 燃費がよいターボプロップ・エンジン、後退翼、低速二重反転プロペラの採用により、プロペラ機として最速の時速950kmと15,000kmの航続力を誇る。 MIG-21(フイッシュベッド) 初飛行1955年、運用開始1959年 世界各国で各型あわせて1万機以上生産された傑作超音速ジェット戦闘機。 F-4(ファントム2) 1958年初飛行、1960年運用開始。 全天候型双発艦上戦闘機として開発されたが、高性能が評価され主力戦闘機として数多く採用された。 航空自衛隊でも現役。 F-5(フリーダム・ファイター、タイガー2) 1959年初飛行、1964年運用開始。 練習機型T-38タロンとともに開発され、ともに現役。 軽量小型で航続距離、搭載量は制限されるが、抜群の運動性と双発による生存性の高さ、整備性のよさなどから、いまだ現役。 次期主力戦闘機の選定遅れもあり、未だ現役の航空自衛隊主力戦闘機F-15(イーグル)は1972年初飛行、1976年運用開始。 来年は40周年。 航空自衛隊向けのF-15Jでも1981年運用開始だから35周年。 高出力と高い旋回力を誇る機体なので、機体骨格の寿命が心配。 そんなことより、心配すべきはF-35の導入遅れにのため、F-4の退役完了時期が不明なことだ。 F-4は2030年ごろまで全期退役はできない(!)勘定になっている。 拡張主義により孤立を深める中国の危険も感じるが、戦闘機や爆撃機の更新を急がせるような大戦争がないのは、よいこと。
2016年10月11日
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B21レイダー B21はノースロップ・グラマンが開発中の戦略爆撃機。 21は21世紀初の爆撃機にちなんでとのこと。 2016年2月26日、米空軍は次世代ステルス爆撃機B21の完成予想図を初めて発表。 B-21は長距離打撃爆撃機「LRS-B」として、B-52爆撃機の後継機として開発がはじめられた。 米空軍のデボラ・リー・ジェームズ長官がフロリダ州で行われたシンポジウムで公開した。 公開された完成予想図の機体は黒くなめらかで後退翼を装備し、ステルス性を備えたデザインは爆撃機B2スピリットにそっくり。 長官は発表時に、「B21は当初から、既存の成熟した技術の使用を可能にする一連の要件に基づいてデザインされた」と述べて、B2スピリットとの類似性を示唆したとみられる。 長距離打撃爆撃機計画の一環として既存のB-1、B-2、B-52のを長期的に置き換える後継機として開発中で2020年代の就役を予定。 現時点の生産予定数は100機。 気になるお値段は5億1100万ドルと1機20億ドル以上とされる世界一高価なB-2に比べて超お買い得? B-1Bは2億8300万ドル(1998年)、B-52Hは5340万ドル(1998年)。 いつものように開発費の高騰で結果として嘘になるかもね。 B-2は132機の生産予定が21機になった。 いずれにしろ無駄の象徴。 2016年9月19日、B21の名称を「レイダー(Raider)」とすることが発表された。 1942年4月18日、ジェームズ・ドゥーリトル(James Dolittle)中佐が指揮するB25爆撃機16機が太平洋(Pacific Ocean)上の米空母から発進するという奇策を実行。 東京や神奈川、愛知、三重、兵庫県を空爆。 日本本土の初空襲の成功は米軍、米国民の士気を大いに鼓舞した。 この作戦は中佐に「Doolittle Raid」と名づけられた。 作戦に参加した80人の兵士らは「ドゥーリトル・レイダーズ(Dolittle Raiders)」と呼ばれる英雄になった。 “Raider”は侵入者、急襲者、襲撃機、手入れを行なう警察官。 第二次世界大戦中に開発が始まり70年代まで現役だったアメリカ海軍の爆撃・雷撃兼用艦上攻撃機はA-1 Skyraider。 電波により対象物との距離、方向を測定するのは“Radar” 第二次世界大戦中のドイツの海軍元帥(最終階級)は“Raeder( Erich Johann Albert) ”。
2016年09月26日
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B1-B ランサーは、米国とロシアとで2011年に締結された「新戦略兵器削減条約(新START)」により核兵器搭載能力を持たない超音速戦略爆撃機。 B1-Bはその強力な通常兵器搭載能力を見込んで極東に派遣された。 なぜB-52、B-2ではないのか? 北朝鮮の核受け、米が爆撃機のうちB-1Bを派遣した意味 2016年9月14日 乗りものニュース 北朝鮮の核実験を受け、日米韓が合同訓練実施 2016年9月13日(火)、アメリカ空軍はグァムに駐留する大型爆撃機B-1B「ランサー」を日本および韓国へ派遣。 日米韓3か国による共同訓練が行われました。 …(略)… 「これらの飛行は北朝鮮による挑発的で地域を不安定化させる行動に対して、韓国、米国、日本の防衛連帯を示威するものである」(ハリスJr.司令) つまり今回の共同訓練は、「地下施設を破壊できるB-1Bを北朝鮮に見せつける」ことで、アメリカ政府による核実験に対する抗議のメッセージを北朝鮮の指導者に対して発信する目的があった、というわけです。 ロックウェル(現ボーイング)B-1は、B-52の後継機として1965年にスタートしたAMSA(次期有人戦略機)計画に基づき開発された、米空軍の可変翼(VG翼)の戦略爆撃機。 1974年初飛行、1986年就役。 当初B-1Aとして超音速で敵領空内に低空侵入する長距離戦略核爆撃機として開発が進められたが、緊急近接航空支援任務を担うB-1Bとなった。 B-52は1955年運用開始で、1998年H型のユニットコストは5,340万ドル、最高速マッハ0.86。 固定翼のB-52は大陸間爆撃機の航続力と核兵器の搭載能力。 B-1Bは1986年運用開始で、1998年のユニットコストは2億8,310万ドル、最高速マッハ1.25。 可変翼のB-1Bは、超低空侵攻による通常の戦略爆撃、巡航ミサイルプラットホーム。 B-2は1997年運用開始で、ユニットコストは7億2,700万ドル、最高速はマッハ0.8(1000km/h)。 無尾翼のB-2は航続力の大きいステルス戦略爆撃機。
2016年09月26日
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少量の燃料で持続的に大量のエネルギー(熱)を取り出すことができる原子力は、1950年代から暫くの間「夢のエネルギー」であり続けた。 核戦争の抑止力として、長時間飛行し続ける航空機(爆撃機、核兵器の運搬手段)を実現する動力源として原子力が真剣に検討され時代があった。 原子力飛行機は幾つか試作されたが、問題があまりに多く、実用化されずに終わった。 主な問題点は、軽量を求められる航空機と乗員のための放射線遮蔽体の重さ、原子炉の冷却、大気汚染、万一の墜落時の核汚染物質拡散など。 潜水艦、船は水に囲まれており、冷却は大きな問題とはならない。 米国ではプラット&ホイットニーが金属ナトリウムによる間接冷却法を検討したが、技術上・重量上の問題から早々に断念。 スコットランドにイギリス原子力公社が実験炉として設置したドーンレイ高速炉(DFR)はナトリウムカリウム合金冷却炉。 1959年から1977年まで運転され600GWhの電力を送電網に供給した。 同所に設置され1974年から1994年まで運転されたナトリウム炉の原型炉(PFR)とあわせた2例が、数少ない液体金属冷却の成功例。 大気による直接冷却法(大気を炉心に導入し、熱膨張させ噴流として推進する方法)は、放射能汚染された排気をばら撒くことになり、余りに危険なため机上案のみで破棄。 ひたすら敵国の上空を飛び続ければ、それだけで兵器の機能を果たせそうだ! 1953年、原子力推進の実験機X-6と航空用原子力エンジンは、技術面・コスト面で「価値なし」とされ米国では開発中止。 米国と対抗するソ連も原子力飛行機の開発に着手。 Tu-95戦略爆撃機を改造してTu-95搭載のクズネツォフNK-12、ターボプロップ4基と別に原子力エンジンを搭載したTu-119の試験実施した。 1965年、実際に原子炉を48時間稼動させ飛行したとされる。 米国のような放射線防護シールドを備えず実験を行い、搭乗した乗員12名の大半が数年のうちに死亡、1990年代まで生存したのは3名とされる。 1963年からTV放映された鉄腕アトムに限らず、夢の動力源は創作で活用され続けた。 1965年放映開始のサンダーバードは1号から5号まで、全て原子力推進。 ジャンプするだけで「飛び続ける」わけではないが、1971年TV放映開始の仮面ライダーのサイクロン号のメインエンジンはプルトニウム原子炉。 1979年、機動戦士ガンダムで始まるシリーズのモビルスーツの動力源は原子力であり、ガウ攻撃空母やガルダ級はミノフスキー型熱核融合炉で飛行する巨大航空機。 1982年放映開始のマクロスシリーズに登場する可変戦闘機は、最初期のVF-0とSV-51を除く全ての動力源が原子力。 その危険性に関係なく、フィクションの世界では原子炉が空を飛び、戦いに用いられ、破壊され続けた。 長時間、大出力で駆動するエネルギー機関を現在の科学で示すと原子力エネルギー利用になるということらしい。 原子力ムラは、金の亡者と原子力のロマンに魅せられた人々の集合体か。 日本では福島第一原発事故を経て、フィクションの世界においてさえ原子炉は不謹慎なものとなった。
2016年09月15日
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米国は対IS戦に長距離大型爆撃機B52投入を決定。 ベトナム戦争の北爆、湾岸戦争、アフガン軍事作戦などに投入された。 最近では2014年秋中国が東シナ海に自国の防空識別圏を突如一方的に設定したときは示威行動としてB-52、2機がその中を飛行。 2015年秋、米海軍が「航行の自由作戦」を行った後にB-52、2機が南シナ海の中国の人工島周辺を飛行した。 http://news.infoseek.co.jp/topics/afpbb_3083503/ 米空軍、対IS作戦にB52爆撃機を投入 2016年4月10日 AFPBB News 米空軍は9日、シリアとイラクで行っているイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に対する軍事作戦を強化するため、B52戦略爆撃機を投入したと発表した。 投入されるB52は既にカタールに到着したという。 機数は明らかにされていない。 …(略)… ボーイングは米国の戦略爆撃機を作ってきた。 B-17(Flying Fortress:空の要塞)、B-29(Superfortress:超空の要塞)、B-47(Stratojet)など。 B-52は、ボーイング社が開発し米空軍に採用された戦略爆撃機。 愛称はストラトフォートレス(Stratofortress:成層圏の要塞)。 初飛行は1952年、運用開始は1955年なので、60年以上も現役であり続け、いまだ現役の機種。 後継機種をノースロップ・グラマンが受注したが、運用開始は2025年の予定。 後発の超音速戦略爆撃機B-58(ハスラー)、B-1B(ランサー)、ステルス戦略爆撃機B-2はペイロードでB-52に及ばなかった。 SUPER POWERFUL us air force Boeing B-52 Bomber Aircraft B-52H 乗員:5名 最大ペイロード:31.5t 航続距離:16,000km 核戦争を想定し、大陸間爆撃機(ten ten Bomber)の航続力と兵装搭載力に亜音速の速度性能をもった、堅実設計の機体。 冷戦時代にソ連圏内の目標を自由落下型の核爆弾(水素爆弾)を搭載するために作られた。 ベトナム戦争の時期に通常爆弾も搭載できるよう改造され、「北爆」に代表される絨毯爆撃を行った。 初期型は8基のターボジェットエンジンを装備していたが、後期型はターボファンエンジンに換装して燃費が向上し、航続距離がさらに延長された。 機体下部に複列タンデム式に配置された降着装置が特徴的。 横風着陸を容易にするため主脚は各々がステアリング可能になっている。 翼端にはアウトリガーを装備。 B-52の中国の対抗機種H-6Kはソ連のTu-16の中国版。
2016年04月20日
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セントーラス(Centaurus )は第二次世界大戦期に英・ブリストルで開発された航空機用の複列18シリンダー空冷星型エンジン。 スリーブバルブを採用したこと、大出力3,000hp、大排気量53,600ccが特徴。 例えば、零戦、隼に搭載された栄21型エンジンは、出力1,130hp、排気量27,864cc。 米国のF6Fヘルキャット、F4Uコルセアに搭載されたプラット&ホイットニーR-2800の出力は2,000hp、排気量は45,900cc。 長い歳月と多額の費用(当時の金額で200万ポンド、スピットファイアの試作予算の20倍以上)を使って開発されたこともあってか、この時期の大出力航空エンジンには珍しく、セントーラスは初期段階に生じた不具合の解決後は特に問題が生じなかったとされる。 セントーラスや、米国の四重星型28気筒ターボチャージャー付のプラット&ホイットニーR-4360-51VDT(4,300hp)、B-29スーパーフォートレスやA-1スカイレイダーに搭載されたカーチス・ライトのR-3350-26WA(2,700hp)など開発・実用化に苦労した大出力レシプロエンジンの役割は、次第にジェットエンジンに置き換えられていく。 【スリーブ・バルブ】 スリーブ・バルブ(Sleeve valve)はレシプロエンジンの吸排気弁機構形式の一つ。 摺動弁式とも言う。 吸気ポートと排気ポートをシリンダ側面に開け、シリンダ外部を二重構造とする。 二重構造部分に、吸排気口を開けた筒状の「スリーブ」を挿入し、片方をクランクシャフトに同調して、上下もしくは円周(回転)方向に往復させて、ポートを開閉することで給排気を行う。 1940年代以前の自動車・航空機の一部で、ポペットバルブよりも吸排気抵抗が小さいこと、燃焼室形状の自由度が高いこと、動弁系の打音が無く静粛性が高いとして採用された。 静粛性が評価され大型の高級車にも採用された。 実際は熱で膨張、変形するシリンダ部でスリーブを摺動させるため、高速になればなるほど、スリーブの慣性による抵抗が増大し高回転化が困難。 スリーブ内外の広い面積で接するため、高い工作精度が必要とされた。 摺動面積の大きさは潤滑面積の大きさとなり、大量のエンジンオイル消費を招いた。 スリーブバルブはエンジンの回転数が低かった時代にのみ有効な給排気弁機構だった。 航空機用星型エンジンでは動弁機構も自動車の直列エンジン以上に複雑化した。 【セントーラス搭載機】 〈エアスピード〉 アンバサダー(旅客機) 〈ブラックバーン〉 ビバリー(輸送機)、 ファイアブランド(艦上戦闘雷撃機)、 ファイアクレスト(戦闘爆撃機) 〈ブリストル〉 ブラバゾン(旅客機)、ブリガンド(爆撃機)、 バッキンガム(爆撃機)、 バックマスター(高等練習機) 〈フェアリー〉 スピアフィッシュ(艦上雷撃機) 〈ホーカー〉 シーフューリー(艦上戦闘機)、 テンペストMk.II(戦闘爆撃機)、 トルネード(戦闘機) 〈ショート〉 ソレント(旅客用飛行艇) 〈ヴィッカース〉 ウォーウィック(哨戒機/救難機/輸送機) 〈ブレダ〉 ザパタ BZ.308(旅客機/輸送機)
2016年03月23日
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里帰りした零戦、73年ぶりに日本の空でフライト実現 鹿屋基地でテスト飛行に成功。 里帰り初飛行は、2016年1月27日午後2時12分ごろ海上自衛隊鹿屋航空基地を離陸。 基地周辺を旋回して、同基地に着陸。 パイロットは米国人、スキップ・ホルム氏、72歳。 日本国内での飛行再開に係る資金はクラウドファンディングで調達。 離着陸の様子は、「パイロットカメラ」と「地上カメラ」の視点からニコニコ生放送でライブ中継された。 日本人のためのクラウドファンディング入門 [ 板越ジョージ ] 1970年代にパプアニューギニアで発見された零戦22型を米国人コレクターが回収。 ロシア・ヤコヴレフ社でエンジンなど多くの部品を交換して飛行できるまでに修復。 オリジナルの「栄二一型」エンジンは劣化が激しく修復不可能だったため、アメリカ製プラット&ホイットニー「R-1830」エンジンに換装された。 2010年、石塚政秀氏が約3億5千万円で買取り、オーナーになった。 飛行可能な状態の零戦は世界で6機とされる。 復元した零戦、鹿屋の空を飛ぶ …操縦は米国人 2016年01月28日 YOMIURI ONLINE 旧日本軍の零式艦上戦闘機(零戦)を復元した機体が27日、鹿児島県鹿屋市の海上自衛隊鹿屋航空基地の上空で、試験飛行を行った。 機体は全長約9メートル、全幅約12メートル。所有しているフライトジャケット製造販売会社経営の石塚政秀さん(54)(ニュージーランド在住)らによると、1970年代にパプアニューギニアのジャングルでエンジンや主翼、胴体の一部などが見つかり、米国などで飛行できるよう修復された。 石塚さんは2010年、米国人から約3億5000万円で機体を購入。多くの人に当時の時代背景や技術力を知ってもらおうと、国土交通省から飛行許可を受け、防衛省から基地の滑走路利用などについても了解を得て実現にこぎつけた。 試験飛行では米国人パイロットが操縦。エンジン音を響かせながらゆっくりと旋回した。1回目は約6分、2回目は約16分、基地の敷地範囲内の上空を飛び、高度は約1600メートルに達したという。基地周辺には多くの航空ファンらが集まり、フェンス越しに零戦を見上げていた。 今後は、機体の保管場所、スポンサー確保などした上で、国内での公開飛行の継続、動態保存を目指す。 鹿屋基地史料館 史料館は入場無料。 零戦五二型が館内で展示されている。 屋外に二式飛行艇、US-1が展示されている。 飛行艇ファンなら是非行くべし。 2014年、株式会社ゼロエンタープライズ・ジャパンは、「零戦里帰りプロジェクト」の資金調達をクラウドファンディングで呼びかけた。 READYFOR? 第1弾! 唯一日本人所有の飛行可能な零戦を日本の空で飛ばしたい 零戦オーナー 石塚 政秀 支援総額 23,444,000円 目標金額 20,000,000円 支援者数 1,018人 プロジェクトが成立しました! このプロジェクトは 2015年2月4日(水)23:00 に成立しました。 今回集められた資金は、米国から分解して輸送した機体の組み立て、メインテナンス、保管、保険加入など国内飛行の準備資金に使用する。 ゼロエンタープライズ・ジャパンの石塚政秀社長は、30年前にニュージーランドに移住。 27年前に永住権取得後に貿易会社を設立。 25年前にリアルマッコイズ・ニュージーランド、リアルマッコイズ・ジャパンを設立し、日本のアメリカン・カジュアル・ウェアの販売を行う。 世界の航空関係者、米空海軍、英国空軍との関わり、ハリウッド映画の製作衣装製作などを行い、8年前から会社経営の傍ら日本海軍艦上戦闘機『零戦』の日本里帰りの活動を進めて来た。 昭和53年ゼロ戦 この零戦52型(零戦 61-120号機)は、1943年(昭和18年)5月、中島飛行機小泉製作所で製造された。 1944年、サイパン島の第一飛行場が米海兵隊によって占領され、本機を含む零戦13機が米軍に捕獲された。 米国本土に輸送されテスト飛行が終わった後、スクラップになる予定の本機をプレーンズ・オブ・フェーム航空博物館が入手して栄エンジンを含め復元。 1978年(昭和53年)6月、33年ぶりの「再」初飛行を行った。 下記のサイトに何かあったのかと思わせる以下の記述がある。 ※株式会社ブルージェット及び米プレーンズオブフェイム航空博物館は、株式会社ゼロエンタープライズジャパン及びゼロサポートクラブとは一切関係ありませんのでご注意ください。 米プレーンズオブフェイム所蔵 オリジナル栄エンジン搭載のゼロ戦52型で野口武彦氏が飛行します 2014年9月25日 アビエータープロジェクト 公式サイト アビエイタープロジェクト(東京都中央区)では、アメリカ・カリフォルニア州のプレーンズオブフェイム航空博物館(PLANES of FAME Air Museum)と、アメリカの空を日本人パイロットによる飛行について合意しました。さらに、戦後70周年を記念する来年2015年早々にも当プロジェクトでパイロットを務める野口武彦氏による「世界で唯一現存するオリジナルゼロ戦52型」(N46770)を使用したフライトがアメリカで実現することとなりましたのでお知らせいたします。 …(略)…
2016年02月04日
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水空両用(水陸空三用)の飛行艇は、宮崎駿でなくとも夢を感じる。 海、湖という広大な滑走路のメリットがなくなった時点で、飛行艇の時代は終わった。 大推力のジェットエンジンの実用化は、その契機の一つ。 したがって、プロペラのないジェット飛行艇、ジェット水上機はまれな存在。 また、プロペラのないジェット飛行艇は、高速飛行が可能だが燃料消費が大きいため飛行時間は短い。 またエンジンの力を揚力に活かすことが難しいため、離着陸に必要な滑水距離はプロペラ機より長い。 ベリエフ・Be-200 巡航速度:560km/h 離水距離:1000m 新明和・US-2 巡航速度:480km/h 離水距離:280m (ターボプロップ) ■米国のジェット飛行艇 マーチン・P6M(シーマスター) 最大離陸重量を大きくとれる大型飛行艇は核兵器運搬の有効な手段の一つとして開発が進められた。 量産型の製造まで至ったが、実運用されなかった。 初飛行:1955年7月14日 生産数:12機 生産開始:1959年 退役:1959年 P6M要目 乗員:4名 全長:40.84m 全幅:31.37m 全高:9.88m 自重:41.4t エンジン:プラット・アンド・ホイットニー J75P-2 ターボジェットエンジン 推力:77.8kN×4 最大速度:1,010 km/h 航続距離:3,200 km 武装:爆弾等最大14t、20mm機銃2門 ■ロシアのジェット飛行艇 べりエフ・A-40(アルバトロス) ソ連時代のベリエフ設計局でBe-12の後継機として開発された。 第一の目的は対潜哨戒、攻撃。 他に捜索・救難 Be-42、珍しいところでは105名の乗客をむかえられる旅客機型 Be-40P もある。 初飛行:1986年12月8日 生産数:2機(A-40) A-40要目 乗員:4名 全幅:42.50 m 全長:45.70 m 全高:11.07 m 通常離陸・離水重量:86t 最大離陸・離水重量:90t エンジン:アヴィアドヴィガーテリ製 D-30TKPV ×2、クリーモフ製 RD-60K ×2 推力:117.68 kN ×2、24.52 kN ×2 最大速度:800 km/h 巡航速度:720 km/h 実用最大航続距離:5500 km 実用最大航続距離(最大積載量時):4000 km 武装:機内搭載量6500 kgまで。 オルラーン対艦魚雷 ×3 コールシュン対潜ミサイル×4 ヤーストレプ対潜ミサイル×4 オリョール対潜ミサイル×6 Be-200(アルタイル) ロシア連邦の航空機メーカーであるG・M・ベリーエフ記念タガンローク航空科学技術複合体(ベリエフ設計局)が1998年に開発したジェット双発。 A-40を大幅に小型化した多目的水陸両用機。 1997年、ロシアの非常事態省が7機発注し、2003年6月から引渡し。 基本形は消防飛行艇で、Be-210 は旅客機仕様。 初飛行:1998年9月24日 Be-200要目 乗員:2名 全長: 32.05 m 全幅: 32.78 m 高さ: 8.90 m 最大離陸重量:37.2t エンジン :D-436TP ターボファンエンジン 推力:73.6 kN ×2 最大速度: 700 km/h in 7000m 巡航速度: 600 km/h 航続距離: 3850 km
2016年02月02日
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コンバットタンクコレクション第95号(3号突撃砲G型)は2016年1月5日発売を購入。 3号突撃砲関連グッズの売行きをみていると、奇妙な形の突撃砲が好きな戦車ファンは多いと思われる。 ドイツ軍の3号突撃砲は歩兵支援用の近接戦闘支援車両(砲兵科)として開発された。 1940年から量産が開始され、当初は単にStuGと呼ばれ、名称に「3号」は付いていなかった。 派生形などを含めた生産数は10,500両で第二次世界大戦でドイツが製造した装甲戦闘車両中最大。 ソ連侵攻(東部戦線)に参加するとその低いシルエットを生かした対戦車戦闘に非常に有効であることが判明し、対戦車戦闘に多用されることになった。 24口径7.5cm砲ではソ連軍の主力戦車T-34との戦闘においては威力不足なため、1941年9月にヒトラーの指示で、より強力な43口径7.5cm砲に換装した。 3号突撃砲長砲身シリーズ初の3号突撃砲F型の誕生となる。 主砲の強化、戦闘室の拡大と機能の充実、装甲の強化などを経てドイツ敗戦まで現役を努める。 使い勝手の良さから、第二次世界大戦後、シリアはチェコスロバキアが接収していた3号突撃砲を購入し、1967年の第三次中東戦争(六日間戦争)で使用された。 3号突撃砲 戦車映像 【ガールズ&パンツァー】 主人公側チームのカバさんチーム(=歴女チーム)で、3号突撃砲F型が登場。
2016年01月08日
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ペリリュー島の戦い 1944年9月15日~1944年11月25日, 日本軍 戦死者 10,695名、捕虜 202名 残存者 34名 米軍 戦死者 1,794名、戦傷者 8,010名 硫黄島の戦い 1945年2月19日~1945年3月26日 日本軍 戦死者 20,129名(軍属82名を含む)、捕虜 200名(3月末)、終戦まで合計 1,023名。 米軍 戦死者 6,821名、戦傷者 21,865名 硫黄島の戦いは、太平洋戦争後期の島嶼防衛戦において、米軍地上部隊の損害が日本軍の損害を上回った稀有な戦闘。 米軍が第二次大戦で最大の人的損害を被った戦闘。 沖縄の戦い 1945年3月26日~1945年6月20日 持久戦方針による早期の飛行場の喪失は、大本営・第10方面軍司令部・航空関係者などから消極的かつ航空作戦軽視と批判の的にされた。 米軍の沖縄本島上陸前からの不信が戦いの最中に露見する結果となった。 度重なる大本営や連合艦隊の飛行場再確保の要請は第32軍司令部を混乱させ、第32軍内部でも積極反撃すべきか激論が交わされた。, 沖縄戦での住民の犠牲者数は国の調査が行われておらず正確な数は不明。 以下は1950年の沖縄県援護課の発表数値 日本軍 戦死者 65,908人 沖縄県の軍人・軍属(現地召集正規兵、防衛隊・鉄血勤皇隊など) 戦死者 28,228人 戦闘参加者(戦傷病者戦没者遺族等援護法(援護法)で日本軍に協力して死亡した準軍属と認定された人数) 戦死者 55,,246人 一般住民(推定) 死者 38,754人、県内疎開15万人(犠牲者数不明) 県外疎開 8万人 米軍 死者 12,500人 負傷者 70,000人以上 軍人の死傷者数の比較をもって米軍「敗北」とする見解もあるが、住民抜きの比較は誤り。 沖縄は住民総出で戦うことを強いられた。 米軍と日本軍の死傷者比率 ガダルカナル 23対1 レイテ島 5対1 硫黄島攻略線 1対1 米軍死者数 日米戦争 100,000人 (うち沖縄戦 12,500人) 朝鮮戦争 36,000人 ベトナム戦争 58,000人 日米戦争の死者数 米国 10万人 日本 300万人 【中古】 ひめゆりの沖縄戦 少女は嵐のなかを生きた 岩波新書/伊波園子(著者) 【中古】afb インパール作戦 陸軍の牟田口第15軍司令官補が推進したインパール作戦は、補給線を軽視した杜撰な作戦計画で多数の死傷者を出した、無謀な作戦の代名詞とされる。 「食うに糧なく、撃つに弾なし」。 戦病死した山内正文師団長は、死の床で「撃つに弾なく今や豪雨と泥濘の中に傷病と飢餓の為に戦闘力を失うに至れり。第一線部隊をして、此れに立ち至らしめたるものは実に軍と牟田口の無能の為なり」と語っていた. 日本陸軍(第15軍の主力3個師団) 戦死者 11,400人 戦病死者 7,800人 行方不明者 1,100人 戦病者 3,700人 インド国民軍 戦死者 400人 戦病死者 1,500人 英印軍 戦死者 15,000人 戦傷者 25,000人 悲惨なインパール作戦と比較しても、沖縄戦の死者数の凄まじさが分かる。
2016年01月05日
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ペリリュー、硫黄島、沖縄。 日米戦争で米軍に大きな打撃を与えた持久戦は標記の3つ。 万歳突撃、特攻など自軍死者、敵に与える効果と自軍にもたらす被害とのバランスを省みないやり方ばかりが日本軍の戦術ではない。 闘いの効果(=相手の死者数、被害を最大化すること)を目的とした戦略に基づく代表的な作戦が上記。 上陸戦において米軍は自らの被害を最小限とすべく、上陸前に艦砲射撃と航空機による爆撃を徹底。 ペリリュー島において米軍は、8月下旬からビアク島などニューギニア北西部からの陸軍爆撃機、9月6日から艦載機による予備爆撃を実施。 9月12日からは沖合いに停泊した戦艦5隻、重巡洋艦4隻、軽巡洋艦4隻、駆逐艦14隻からの艦砲射撃による破壊と高性能焼夷弾の集中砲火で島内のジャングルを焼き払った。 日本軍は水際作戦を行わず、艦砲による援護射撃が困難な米軍上陸後に攻撃を集中。 上陸初日の米軍の被害状況は、戦死210名、戦傷901名、上陸用舟艇60数隻、M4中戦車3台、LVT26台。 米軍が海浜から奥地に入ってからは、自然活かしてカバーされた塹壕等からの攻撃を徹底した。 上陸した米軍はホワイトビーチ上陸時の激戦から島の中央部の高地(標高80m程)への攻防戦で大いに苦戦。 9月23日、第1海兵連隊は損耗率54パーセントと壊滅状態に陥ってペリリュー島から後退。 10月30日、第1海兵師団が全滅判定(損失60パーセント超)を受けるという前代未聞の事態となり、ペリリュー島の南西10km南西のアンガウル島占領を終えたばかりの米陸軍第81歩兵師団に交代。 上陸に際し「2、3日で戦いは終わる」と公言していた第1海兵師団長のリュパータス海兵少将は師団長を解任された。 この時点で戦いは1ヶ月半。 ペリリュー島の戦い 1944年9月15日~1944年11月25日, 日本軍 戦死者 10,695名、捕虜 202名 残存者 34名 米軍 戦死者 1,794名、戦傷者 8,010名 一般人 住民、陣地構築に徴用工は日本軍が戦闘前に強制退避させたため死者・負傷者ともに0名とされる。 児島襄 『天皇の島』 講談社、1967年、角川文庫。小説 『児島襄戦史著作集 vol.7』にも収録、文藝春秋 小田実 『玉砕』 新潮社、1998年。小説。ドナルド・キーンにより英訳された。 共著 『玉砕/GYOKUSAI』(岩波書店、2006年)にも収録 舩坂弘 『ペリリュー島玉砕戦』 光人社、2000年
2016年01月04日
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一定の整備がなされるはずの軍用機においてさえ中国製のジェットエンジンの信頼は低い。 パキスタンはエンジンを選ぶことができるが、中国軍のパイロットは国産以外のエンジンを選ぶことはできない。 「中国製エンジン搭載」をパキスタン拒否「過去の戦闘機で懲りているから」=中国メディア 2015年12月2日 サーチナ 中国メディアの新浪網はこのほど、「パキスタンが梟龍戦闘機に中国製エンジン搭載を拒否。中国産発動機に残る悪名」と題する記事を掲載した。 「梟龍」とは中国とパキスタンが共同開発した「FC-1」戦闘機の愛称だ。パキスタン側は「JF-17/サンダー」と呼んでいる。 同機は中国が入手したロシアの技術に加え、パキスタン空軍の協力で得た米国の「F-16」の特徴を参考にして開発したとされる。 中国の成都飛機工業が製造するが、運用しているのはパキスタン空軍だけだ。 FC-1はロシア製エンジンの「RD-93」を搭載している。 中国は同機に搭載できるターボファンエンジン「WS-13(渦扇-13)」の開発に力を入れている。新浪網は英軍事情報誌「ジェーン・ディフェンス・ウィークリー」を引用して、中国は過去数カ月にわたり、FC-1のエンジンをWS-13に換装するよう申し出ているが、パキスタンは「まったく意味がない」として拒否していると紹介した。 記事によると、パキスタン側に中国製エンジンを使う考えがない理由として、RD-93に満足していること以外に、「歴史的背景」があるという。 パキスタン空軍はかつて、中国製戦闘機の「J-6(殲-6)」と「J-7」を大量に購入した。J-6が搭載しているエンジンは中国製の「WP-6(渦噴-6)」で、J-7が搭載するのはやはり中国製の「WP-7」または「WP-13」だ。 いずれも旧式で、中国がエンジン開発後に寿命や信頼性の向上を重視しなかったこともあり、パキスタン側は中国製エンジンによい印象を持たなくなったという。 …(略)… 日中戦争で中国大陸に進出した折、陸軍の兵隊は選べるなら、どんなに古くてもGMやフォード製のトラックを選び、国産のトラックを選ぶことはなかったという話しを思い出す。 パキスタンは、中国製の戦闘機を使用するほど中国と良好な関係にある。 しかし、機械の信頼性が自分たちの生命に直結するとき、人はなりふり構ってはいられないのだ。 MRJ初飛行「三菱の雄志」と中国報道ライバルの自国製ARJ21は「低調」と評す2015年11月12日 サーチナ 三菱航空機などが開発してきた旅客機の「MRJ」が11日、試験飛行に成功した。 中国メディアも同試験飛行に強い関心を示した。中国商用飛機(COMAC)が2008年に初飛行させた「ARJ21」がMRJと競合するため、MRJの初飛行は「強力ライバルの登場」と受け止められている。 …(略)… さらにMRJのライバルを中国製のARJ21とロシアの「SS100(スホーイ・スーパージェット100)」と指摘。 価格競争力でMRJは不利と主張。しかしMRJは先進国である米国を重点的な市場としているが、SS100とARJ21のを発注したのはほとんど自国企業のみで、「(MRJの)ライバルは低調」と論じた。 ARJ21の初飛行は2008年で、現在までに300機あまりの受注があった。同機は米国連邦航空局(FAA)などの型式証明を取得しておらず、先進国では運航できない。そのため、同機を発注した航空会社はほとんどが中国企業で、他には、ラオス、ミャンマー、インドネシアの航空会社がある。 米リース会社の「GECAS」が5機を発注したが、米国外での運航を想定と考えられる。 ARJ21が初飛行から7年以上が経過してもFAAなどの証明を取得していないのは不自然であり、なんらかの「事情」のある可能性がある。 …(略)… 2015年11月ARJ21が成都航空に引き渡された。 C919は2015年11月にロールアウトしたばかり。 中国メディアの環球網はこのほど、「成都航空:ARJ21はとても安全です。中国人の皆さん、安心してください。 C919も率先して導入したいです」と題する記事を発表した。 信頼性ある旅客機を安全ですとPRする者はいない。 有り余る金を持たない中国の国民は、危険だと思っても、外国製エンジンを積んだボーイングの旅客機を選ぶことはできない。 もちろん、大金持ちは別! ただし、社会主義政権下で国策の製品でも悪いものを「悪い」と言える、中国は強い国。 将来性がある。 「日本は全てだめ」とした韓国の経済的、外交的行き詰まりと対照的。 セブンイレブンの悪い点の報道ができない日本の将来も危ない?
2015年12月16日
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ロシアのT72、T80、T95の後継戦車が長い間話題になっていた。 無人砲塔も予想されていた。 2015年5月5日、T14アルマータが表れた衝撃は大きい。 【映像】ロシア軍の最新鋭戦車 T14アルマータ 2015 T14アルマータの最も画期的な要素は、無人砲塔だけではない。 アルマータが共通戦闘プラットフォーム(Armata Universal Combat Platform)であることが画期的な点。 T14はアルマータの主力戦車版。 同一の車体を基本として、主力戦車や、重歩兵戦闘車、装甲回収車、重装甲兵員輸送車、戦車補助車両、また幾種類かの自走砲などの基礎機材になること、砲兵部隊、防空、およびNBC防護システムの基礎機材として用いることを意図している。 開発、製造はウラルヴァゴンザヴォート社。 T14アルマータ 重 量 57t 要員数 3名 主兵装 125mm 滑腔砲2A82戦車砲 携行弾数 32発 副兵装 30mm砲および12.7mm重機関銃 エンジン A-85-3A ディーゼルエンジン 1,500馬力、通常時は1,200馬力 変速機 8速オートマチック 速 度 65-75km/h T14 アルマータの無人砲塔は遠隔捜査される。 面の構成はステルス性を考慮したとされる。 兵器の質の高度化による開発費の高騰は各国とも悩みのたね。 また、情報を統合的に運用する場合も、各種の仕様が整理されていることは望ましい。 オフラインで動く時代と情報統合運用の時代は、いろいろな点で異なる能力(共通の仕様)が必用とされる。 アルマータの共通戦闘プラットフォームは、その回答の一例。
2015年11月30日
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幸か不幸か、大日本帝国は戦車戦の何たるかを知らぬまま敗戦を迎えた。 敗戦後、自衛隊は国産戦車を開発、保有してきた。 61式、74式、90式、10式と世界初系の新装備、自動装填装置、油気圧サスペンションなど次第に珍しいメカ満載。 それらがちゃんと機能するかどうかは、もちろん防衛機密。 南北に国土が長い日本で、少数の国産戦車を製造し、配備する事にどんな意味があるのかは、さらに不明。 旧日本軍「幻の150トン戦車」 極秘の設計図発見 編集委員・永井靖二 2015年10月23 朝日新聞デジタル 朝日新聞デジタルの記事に導かれてファインモールドのサイトに至る。 150t〔オイ〕の1/72モデル化がすすめられているとのこと。 画像で見る限り、大日本帝国陸軍は戦車について第二次世界大戦のレベルの足元にもいないことが分かる。 運用し辛い多砲塔、避弾径始の考慮のないボルト止めの側面装甲、脆弱そうな履帯。 当時の米軍のバズーカ砲一発で仕留められそうだ。 対艦決戦ではなく、航空魚雷に沈められた戦艦大和と同様か。 悲しすぎる。 1/72 陸軍150t超重戦車[オイ] ファインモールド …(略)… World of Tanksに登場する 日本重戦車オイ車について 9月3日(木)に、オンラインタンクバトルゲーム『World of Tanks』のアップデート9.10が実施されました。 このアップデートで、日本重戦車のオイ車を含む、日本重戦車が実装されています。 このうち日本重戦車であるオイ車の実車については全ての資料が失われたものと言われていましたが、当社が実車図面とその開発経緯を明らかにする史料を入手。 その後、Wargaming様からアプローチがあり、この史料を基に今回、幻の重戦車をゲーム内に再現されることになりました。 今回、この日本重戦車であるオイ車をビジュアルとして再現したことは、世界初の試みとなり、もちろん弊社のプラモデルも、実車資料に基づいた立体化は世界初となります。 なお『World of Tanks』日本重戦車ツリーには、さらに土浦駐屯地に今も残る『89式中戦車』や、オイ車の後継車にあたる車輌、また最高ランクであるTier10には、140mm砲を搭載した『5式重戦車』なども実装されているとのこと。 詳細は以下の特設ページをご確認ください。 コラボレーション第二弾『World of Tanks』アップデート9.10http://worldoftanks.asia/ja/news/pc-browser/23/update-910/ Wargaming Japan様との第一弾コラボレーション『World of Tanks』プラモデルをはじめ、今後共、様々な形でコラボレーション展開を行ってまいりますので、ご期待ください。(c)Wargaming.net 1939年のノモンハン事件においてソ連軍の強力な機甲戦力に対峙した結果、軍首脳部の決済を踏まない形で、1人の大佐により強力な武装を持つ「陸上軍艦」のプランが車両開発の現場に持ち込まれ、その開発が進められたとされる。 1940年、重量100tの「オイ」が完成。 主砲塔に100mmカノン砲を搭載、主砲塔の前後には小型砲塔を装備し、エンジンは航空機用のエンジンを転用。 「100トン重戦車 オイ」は、機動性能に問題点が多発、実用性が低いために、その後の研究、開発は行われず、太平洋戦争後期に解体されたと伝えられる。 陸軍国であるナチスドイツは1941年初頭、ソ連で100トン級重戦車が開発されているという情報を得て、これに対抗しうる超重戦車の開発を開始。 ヒトラー総統は1942年3月、ポルシェ博士に対して超重戦車「マウス」の開発を命じた。 1943年12月にテスト走行を開始。 重量188トン。 動力系はポルシェ博士お得意のハイブリッド方式。 ダイムラー・ベンツの(航空機用)V型12気筒、1080馬力エンジンで発電、電動モーターで履帯を駆動する。 主砲は127mmで駆逐艦の主砲と同等 副砲は75mm。 最高速度は時速20kmの設計だが、重量と大きさのため、橋も渡れず、トンネルをくぐることもできない。 鉄道輸送などとんでもないので、どこで使用するのか検討がつかない代物。 兵器開発に弱い(兵器が嫌い?)ポルシェ博士ならではの戦車。 ドイツ機甲装部隊の父、ハインツ・グデーリアン大将は、戦後「ヒトラーとその顧問の幻想から生まれ出た怪物」と叙述。 日本の超重戦車は誰の夢(悪夢)だったのだろうか。
2015年11月29日
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公の場で「横田空域問題」を指摘したのは石原元都知事ぐらいのもの。 日米安保、それに伴う地位協定に関わるタブーのようだ。 安倍首相もヒタ隠す「調布飛行場と米軍」の絶対ルール 2015年10月12日 日刊大衆 調布飛行場を飛び立った小型機が、住宅街に墜落し、3人死亡した事故から2か月以上が経過した。 しかし、事故の詳細はいまだにわかっていない部分が多く、日本全国に恐怖の影を落としている。 「空港近辺だけが危険なのではなく、飛行機の騒音が聞こえる場所は付近上空を機体が飛んでいるわけですから、"被害予備地域"は非常に広範囲にわたります」(全国紙社会部記者) こうした事態を防ぐべく、地元3市は同飛行場の管理者である都に対して安全運航の緊急要請を行ったが、「東京上空というのは相当ややこしいことになっており、今回の事件に関して政府筋からの大きなアクションがないのは、アメリカを刺激したくないからです」 と、ある政治記者は言うのだ。どういうことか。 「実は東京、神奈川、埼玉、栃木、群馬、新潟、長野、静岡という1都8県の上空は、日本ではなくアメリカの管制下にあるんです。そのため、民間機であっても、このエリアを飛行する際は米空軍に許可を取らなければいけない。その手続きが非常に煩雑で、事実上、不可能といってもいい」 このエリアは、米軍・横田基地の管轄下にあるため、「横田空域」と呼ばれる。 「羽田空港を離陸したとき、大阪や福岡など西に向かう際は左に旋回すればスムーズなのに、急な角度で上昇して右に旋回します。あれも、横田空域を避けるためです。この遠回りと上昇は、運転士の高い操縦技術を要するだけでなく、多くの燃料を必要とするため、航空運賃の大幅な値上げに繋がってもいるんです」(前同) また、都心から離れていて不便との声が挙がる成田空港についても、「横田空域の影響をなるべく受けない場所を求めて、現在の位置に選定された」と続ける。 良い事ナシの横田空域だが、調布飛行場もその悪影響を被っていると話すのは、防衛省関係者。 「調布の上空2000フィート以上が空域に当たるため、調布飛行場を利用する飛行機は、低空飛行を余儀なくされている。突発的な何かが起こっても、立て直す高度の余裕がない」 また、住宅街のど真ん中という特異な立地にしても、 「横田空域に対する"橋頭堡的役割"があるので、簡単には動かせない」(前同) 調布飛行場の危険性をひた隠す安倍晋三首相も問題だが、アメリカには一秒も早く日本の領空を返還していただきたいのだが……。 安倍内閣が憲法違反の安保関連法案を通そうが、TPPで米国大資本に貢献しようが、属国であり、米ドルをたくさん蓄えている日本の独立を、米国が認めることはない。 連合国の敵国である日本が常任理事会入りすることもありえない。 日米地位協定の改定や横田空域問題さえ発言できないぐらいなのだから、問題の解決、解消は覚束ない。 日本の空なのに航空機が飛べない「横田空域」はなぜ存在しているのか 2015年5月20日 シェアしたくなる法律相談所 …(略)… せっかく障害物のない空の便を利用しているのにもかかわらず、なぜ大回りをしているのでしょうか。もちろん東京都心部の上空を低空飛行できないなどの制限はありますが、もっと大きな見えない壁「横田空域」が存在しているからです。 それを避けるために大回りを余儀なくされていますが、横田空域を管制する横田基地は米軍の基地です。それでは、なぜ米軍の基地が日本の空の多くを占有しているのでしょうか。■どのような法律に基づくものなのか 米軍による横田空域の管制権の法的根拠は、日米地位協定にあります。 話は第2次世界大戦に遡り、太平洋戦争当時、日本の領空を掌握した米軍は、安保条約に基づき、終戦後も日本に駐留することになりました。 その際、横田基地周辺の空域について、日米地位協定によって、米軍の管制を認めることになったのです。 したがって、米軍に横田空域の管制が認められている法的根拠は、安保条約に基づく日米地位協定ということになります。 …(略)… 韓国・仁川、シンガポールのチャンギ、タイ・スワンナプームがハブ空港化しているのに対し、日本の空の開放が遅れているのは、人口密度や土地の価格や経営センスのない空港の運営組織のせいばかりではない。 もっとも需要の大きい東京周辺の空域が大きく米軍に支配されていることも、ハブ空港化を阻む要因。 空域図は下記の拙ブログに掲載。 羽田、成田のハブ空港化を阻むもの 2010年10月21日 S.A.C.サーバーパンク親父.COM
2015年10月18日
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心神は「日の丸ステルス機」の第1号。 防衛省技本は、1995年度から「実証エンジンの研究」を開始。 2000年度からは機体のステルス性能試験やエンジン部分の推力偏向装置の開発を目的とする「高運動飛行制御システムの研究」も併せて実施。 2009年度からは8カ年計画で「先進技術実証機」の予算項目の下、心神の機体製造や飛行試験など試作費用だけで392億円の予算を確保していた。 心神の主契約企業は三菱重工業。 ゼロ戦を生み出した三菱の名古屋航空宇宙システム製作所(旧・名古屋航空機製作所)の小牧南工場で、初飛行前の最後の作業が施されている。 名航で誕生することから、心神を平成のゼロ戦と呼ぶ向きもある。 ゼロ戦以外の戦闘機を知らないのだから妙な例えは致し方ない。 心神は年内に初飛行し、2016年度までに開発を終える予定。 自衛隊のステルス戦闘機実験のが公開で米軍がベンチマークだった中国軍は、少しは驚いくれるだろうか。 次期戦闘機用先進技術実証機ATD-X(心神) 8月に機体公開 9月初飛行! 飛行試験が岐阜で行われるとの観測に基づき、どこで「初飛行」が行われるか話題となっている。 ・小牧で報道公開と初飛行のあと→岐阜まで飛んで行く ・小牧で報道公開のあと、岐阜まで陸送→岐阜で初飛行 ・岐阜まで陸送→岐阜で報道公開のあと初飛行 岐阜で育っても、主契約が三菱以外でも(!)、現代の五式戦とか、現代の飛燕とか呼ばれることは、決してないだろう。
2015年09月17日
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兵器オタクの岡部氏は、正面装備を中心に島嶼防衛を語った。 陸続きでないところで戦争を続けるにはロジスティクスが重要であることを当然知っているのだろうが、その指摘はない。 ミリタってますね、岡部さん。 軍事を総合的に語り、政治と情緒に踏み込まない軍事評論家、江畑健介が懐かしい。 尖閣・南西諸島を守るために必要な兵器は何か(上) 軍事評論家・岡部いさく氏に聞く 2015年6月16日 ダイヤモンドオンライン …(略)… 鍵を握るのは情報能力 ドローンの活用も課題 ──島嶼防衛に関連するところで、技術的な進歩というと他にはどんなものがあるでしょうか。 「情報能力」の分野ですね。それがどこまで使えるかが、島嶼防衛の鍵です。 確かに航空自衛隊も海上自衛隊も共通のデータリンクを持っているのですが、果たしてそれを使いこなしているか。さらにそれを、陸上自衛隊にどうつなげるかが課題です。アメリカ軍は戦闘機と地上部隊の間で、画像で情報共有できる。地上で敵と向かい合っている部隊が、“今ここに敵がいるから、爆弾を落としてくれ”と画像に印を付けて教えることができる。そこまで日本が進んでいるという話は聞きません。 ──陸上自衛隊の最新型「10式戦車」には、データリンク機能があると聞きますが。 戦車同士は情報共有できます。演習では、ネットワーク機能のない従来の戦車に対し、圧倒的に有利だったという話は漏れ伝わっている。それが、戦車だけではなく歩兵部隊、機動戦闘車、陸自の攻撃ヘリと情報共有できるようになるといい。さらに、沖合にいる海自の船とうまく情報共有できるか、です。 例えば海自の護衛艦から艦砲射撃で支援してもらう場合もあるかもしれません。ヘリを飛ばして着弾観測を行い、“ここに撃ってくれ”“了解、撃ったぞ”“着弾地点がずれている、もうちょっと手前に”ということは、音声ではできるのですが、それが画像でできればもっと効率がいいですよね。 そして、そのための手段となり得るのが、ドローンです。 ──ドローンは戦闘でも活用できるのですか。 もともとの開発目的はそちらです。ドローンにもいろいろ種類があります。アメリカ軍では兵隊のナップザックの中に入る組み立て式のドローンを使っていて、テレビカメラでリアルタイムに情報を送り端末で見ることができます。40~50人規模、あるいはもっと小さな部隊でも、周囲の状況を自分で偵察できる。さらにデータリンクで他の部隊にも情報を送れます。 それを大掛かりにすると、攻撃にも使える「プレデター」や、広範囲で長時間に偵察できる「グローバルホーク」のような無人航空機になります。逆にもっと小さいものでは、パチンコ式の簡便な発射装置で発進させるものや、手持ちで投げて飛ばすドローンもあります。アメリカ軍はそれらを使い分けているのですが、陸自、海自も使いこなせれば、状況認識がもっとうまく、安全にできるようになります。ヘリですと対空ミサイルで撃たれるなどして乗員に被害が及ぶ可能性がありますが、ドローンは落とされても人は死なない。──グローバルホークは自衛隊も導入することになりましたが、小型ドローンの導入は遅れ気味ですか。 そうですね。イラクでは無人ヘリコプターを使いましたので、経験がないわけではない。ただ、きめ細かく、臨機応変な情報収集に使う小型ドローンの活用はもっと考える必要があるかもしれません。 …(略)… データリンクの有効性は示されたようだ。 データリンクに有用な情報収集の「目」となるのがUAVでありドローン。 省益あって国益なしのこの国で、子どものいたずらに懲りてドローンの規制を強めると国防に影響することだろう。 空の規制は国土交通省の管轄で、防衛省所管だからといって、有事以外は別扱いしてくれそうにないからだ。 尖閣・南西諸島を守るために必要な兵器は何か(下) 軍事評論家・岡部いさく氏に聞く 2015年6月16日 ダイヤモンドオンライン …(略)… しかし、日本はこれだけの技術を持っている──ステルス機もやってみた、高機動性技術もある、あるいはMIMOもある──となれば、アメリカも日本と組もう、ということになるでしょう。日本が将来、国産戦闘機を作ろうとするなら、国際共同開発になるでしょうが、開発計画に対する発言力も増します。ATD-Xの研究開発は、国産戦闘機に直結するわけではありませんが、そこに至るための大事なステップです。 これまで日本の軍事技術は、ガラパゴス化の最たるものだったわけですけれども、これからの兵器開発はガラパゴス化が許されないくらい高コストになっていますから、外国と組まなければもたない。日本に限らず他国、アメリカですらそうです。日本からの輸出も、オーストラリアへの潜水艦や、インドへの飛行艇の話が進んでいますし、イギリスとミサイル、ドイツと戦車の共同研究といった話も出ています。アメリカに加えて、そうした技術面での協力のレールが何本も増えることによって、いざというときに日本の肩を持ってくれる国が増える、という面もあります。 米国と組むことは安全保障の手法の一つとして有効。 一方、戦争、継戦能力は、財政力の問題でもある。 米国が圧倒的な力(軍事力と財政力の総合)を持っているわけではない現代において、米国とだけ組むのは安全保障上好ましくない。 どの国の軍隊でもそうですが、“足りない”ということを言いだせばきりがありません。例えば着上陸やミサイル防衛などの装備を厚くしようとすれば、陸自の戦車は大幅に減らさなくてはならない、というのが現実の状況ですよね。 陸自の心ある人々も主力戦車については同じ認識だと思う。 日本の国防における戦車のコストパフォーマンスは低い。
2015年06月23日
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ゴルゴ13が愛用するM16などを製造する銃器メーカー、コルト社(コルト・ディフェンス)が破綻。 コルトは、1980年代以降はライバルメーカーとの競争の激化や銃器市場の低迷の影響を受け、さらに2013年には米軍から大口の契約を打ち切られたことで経営が悪化した。 5月の時点で債権者への一部支払いが履行できなかった。 スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は5月に信用格付けをデフォルト(債務不履行)状態を示す最低位の「D」に引き下げた。 破産法申請後の資金繰りは手当て済みで銃器生産は継続する。 米老舗銃器コルトが破綻 負債430億円 身売りも 2015年6月16日 共同通信 1830年代に創業した米老舗銃器メーカーのコルト・ディフェンスは15日までに、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を米デラウェア州の連邦破産裁判所に申請し、経営破綻した。米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、負債総額は3億5500万ドル(約430億円)。銃器製造を続けるため身売りを検討しているという。 コルトは債権者との経営立て直し協議で合意できず、破産法申請に至った。 コルトは現在の回転式拳銃の原型となる拳銃を製造するなど、銃メーカーとして長い歴史を持つ。 コルト 出典 Wikipedia コルト・ファイヤーアームズ(英: Colt Firearms、通称コルト)は、世界初のシングルアクションリボルバーを発明した陸軍大佐サミュエル・コルト(1814年7月19日 - 1862年1月10日)の興したアメリカ合衆国の銃器メーカー。創業は1836年。当初の社名は「Colt Patent Firearms」(コルト特許火器)。 コルト社は拳銃のほかに有名なM16やM4カービンなどを生産しており、同じアメリカの銃器メーカーであるスミス&ウェッソン社とはライバル関係にある。 M16 出典 Wikipedia M16自動小銃は、ユージン・ストーナーによって開発されたアメリカ軍の小口径自動小銃。 アーマライト社の製品名はAR-15、アメリカ軍の制式名はRifle, Caliber 5.56mm, M16(M16 5.56ミリ口径ライフル)。 M16は米国内でもアーマライト社をはじめ各社で生産、国外でも生産されており、コルト社が銃を生産しなくともゴルゴ13が困ることはない。 ルパン3世に登場する銭形警部は、コルトM1911A1ガバメントを愛用。 コルトM1911は、ジョン・ブローニングの設計に基づきコルトが開発した米軍の軍用自動拳銃。 70年以上米軍の正式拳銃だった。 次元大介はコルトのライバル社、S&W M19 コンバットマグナムを愛用。 年寄りには懐かしい、「俺のコルトが火を吹くぜ!」は、日活コルトと呼ばれる撮影用の銃。 コルトの銀を演じたのは宍戸錠。 「これが日活コルトだ!」
2015年06月17日
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ステルス機はレーダーに映らなければ良い。 黒煙を上げて飛ぶステルス機はステルス性が低いし、目視でのステルス性に欠ける。 米国のステルス機はアフターバーナーを使用しない(黒煙が少ない)超音速飛行、スーパークルーズを基本とする。 社会主義中国は違うのかもしれない! 黒煙を上げて飛ぶ中国ステルス機に驚く海外メディア でも中国ネットからは「黒煙は出て当然」 「黒煙が出るよう設計した」と余裕の声 2015年1月31日 Record China 2015年1月29日、環球網が、海外メディアの記事を引用し、中国が開発している国産次世代ステルス機・FC-31(殲-31)が珠海航空ショーで披露された際に、黒煙を上げて飛ぶ姿に海外メディアが驚いたことを伝えた。 環球網によると、昨年行われた珠海での航空ショーで、FC-31がデモ飛行を行ったが、黒煙を上げて飛ぶ姿に「ステルス性に影響はないのだろうか」と海外メディアは驚いたという。そして「機動性不足の感が否めない」とも述べている。 このニュースに対して中国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。 …(略)… ライセンス生産機のパクリでロシアの機嫌を損ねた中国は、エンジン開発技術の支援を受けることができなかった。 機体は大きく、重い。 低規格のエンジンは、出力が低い、重い、耐久性が低いなどの可能性が高い。 中国のテストパイロットも人間だ。 急速な加減速でエンジンが止まる、再点火できないなんてことがないことを祈る。
2015年02月13日
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1997年のアジア通貨危機から飛躍的な回復を遂げた韓国経済。 積極的な対外投資により、慢性的外貨不足は続いている。 資金不足の韓国空軍はFX事業費の大部分(66%)は戦闘機40機分(機体・エンジンなど)の購入に充てられ、武装および施設に使われたのは8%。 通常戦闘機を配備する際、稼動確保のため配備機数の10-15%(4-6台)程度の予備エンジンを確保する。 韓国軍の予備エンジンの予算は1台。 武装は予定の半分程度とされる。 武装の予算がないのであれば、予算に合わせて質を落とすしかない。 なお、巨額の財政赤字を抱えるものの外貨豊富な日本は、F-35を42機(うち日本生産38機)配備予定。 2014年10月、韓国の国防委員会所属の安圭佰(アン・ギュベク)議員(新政治民主連合)は、「防衛事業庁から入手した資料によると、政府が今年6月に発生したF-35Aの火災とその調査結果を渡されても特別な措置なく契約を進めた」と主張した。 極限の性能を追求する兵器の欠陥問題、頻発するトラブルは、韓国の国産兵器に限らずよくあること。 トラブル自体よりもその後の対処、改善がポイントであり、整備力、大規模な改修能力は重要。 2014年12月、米国防総省は、太平洋地域におけるF-35の修理整備作業を日本とオーストラリア(100機導入予定)が行うことを発表。 整備事業は巨額の経済効果が見込まれる。 日本の整備は三菱重工と予想されている。 韓国は近くにある(経済的な)日本ではなく、オーストラリアか米国を利用するとの見方が強い。 米国、韓国に輸出するF35の性能を下げたことが判明 「韓国F35は日本F35に勝てない仕様だ」「対等に戦えば私たちが負ける」 2014年1月2日 大鑑巨砲主義! 引用元:http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/news/1388654960/ 米国、韓国向けF35より日本向けF35を強化、日本は最高空対空ミサイルを武装 大韓民国と日本が次世代戦闘機事業(F-X)機種で米ロッキードマーチン社のF-35Aを選定したが、 同じ機種を導入しても韓国F-35Aは日本F-35Aをかなわないという指摘が提起された。それは、 戦闘機に装着される'ミーティアミサイル'によると伝えられた。 ミーティアミサイルは現存する空対空ミサイル中最高と評価されるミサイルでマッハ4の速度で射 程距離が100キロを越える。韓国はこのミーティアミサイルを装着する時、米国の同意が必要で日 本は米国の同意がなくても装着が可能だと伝えられた。これに伴いF-35A選定時、韓国政界が 主張した導入条件の不平等と軍事外交力の問題点が再び注目されている。 …(略)… 外交の一手段である戦争は、経済力に大きく左右される。 戦闘の継続にあたっては、「数」も重要な要素。 ナッツリターンでその名を世界に轟かせた大韓航空は、かつてF-5戦闘機のライセンス生産を行っていた。 政商である大韓航空はボーイング、エアバスを引き込んで、より身の丈にあった(=安価な)戦闘機を売り込む動きが報じられた。 “使える戦闘機”の提案だ。 ライセンス生産、整備はもちろん大韓航空が行うということだろう。 ★ボーイング・エアバス・大韓航空連合が韓国KF-X受注を狙う 2015年1月4日 航空宇宙ビジネス短信2 しかし、なぜ大韓航空なのか。ナッツリターン事件で大きくイメージを傷つけたのに?実は同社はF-5の国産生産の実績があり、航空会社と言う側面だけでは理解できない企業のようです。しかし、ボーイングはこんな会社と組んで大丈夫なのかなあと思わざるを得ません。 Boeing, Airbus, Korean Air Join To Bid For KF-X Dec 29, 2014Bradley Perrett | Aerospace Daily & Defense Report http://aviationweek.com/defense/boeing-airbus-korean-air-join-bid-kf-x 韓国が目指すKF-X国産戦闘機開発でエアバスとボーイングがロッキード・マーティンにみすみす落札させないよう、ヨーロッパでしか提供できない技術内容を提案する準備中と業界筋が明らかにした。 1. 大韓航空を現地提携先として、ボーイングF/A-18E/Fスーパーホーネットを原型に機体を開発する構想だ。 2. 韓国国防省の調達機関である国防事業庁 Defense Acquisition Program Agency (DAPA)から12月23日にKF-X開発の提案要求が発出されている。 3. 国防省の国防開発庁Agency for Defense Development (ADD)は韓国航空宇宙工業にロッキード・マーティンからの技術支援で機体開発させる構想だが、ボーイング-エアバス組の提案は経済効果が高い代替策をめざすもの。 4. 合衆国は自国企業に海外移転できる技術内容で制限をかけている。韓国には多くの分野で国産化できない技術があり、エアバスにはステルス性能のノウハウをボーイングが期待しているのだろう。 5. 総費用8.6991兆ウォン(約79億ドル)が財務省から認可されてADDのKF-X開発に目処が着いたといえる。しかし韓国国会は正式開発を認めておらず、来年12月の時点でも見通しは暗い。そこで大韓航空が安上がりな代替案を提出し、DAPAが反応するのを期待する構図だ。 6. 以前から業界筋からボーイングが高性能版スーパーホーネットを提案するとの話が出ていた。別の筋からはボーイングが大韓航空と手を組むとの話もあった。そこにエアバスも加わるとの観測がでたわけだ。 7. ボーイングがアメリカ国外の技術を売り込むのは今回がはじめてではない。F-15発展型サイレントイーグルをF-Xフェイズ3で提案した際にイスラエル航空宇宙工業の技術を盛り込もうとした。この際はロッキード・マーティンが入札に成功しており、F-35販売の見返りにKF-Xの技術開発支援を求められることになった。
2015年01月09日
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北アメリカ航空宇宙防衛司令部(NORAD:ノーラッド)は米軍とカナダ軍が共同運営する軍事施設。 2014年12月1日、クリスマス恒例のサンタクロース追跡サイト「ノーラッド・サンタ・トラッカー」を開設したと発表。 日本時間の12月24日午後4時からサンタクロースの準備風景を視聴できるようになる。 その後、クリスマスイブに何十億ものプレゼントがどのようにして遠くまで運ばれるのか、サンタがどこにいて、次にどの地域に向かうのかを知ることができる。 NORADはFacebook、Twitter、YouTube、Google+のアカウントも開設。 分刻みでサンタクロースの居場所を提供する大盤振る舞い。 核ミサイルを追跡する軍事機関がサンタクロースを追跡状況を広報。 「我々は毎日、ここNORADで国の防衛に努めている。 ノーラッド・サンタ・トラッカーを通じて地球上に我々のミッションを伝えられることを光栄に思う。 我々はシャウプ大佐が初めて電話を受けた時から、この伝統を続けて来たことを誇りに思う。 シャウプ大佐はNORADでレジェンド(伝説)であり、彼の遺産は永遠に生き続けるでしょう」(「サンタを追跡する理由 - ノーラッド・サンタ・トラッカー」より)
2014年12月25日
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M4のはじまり 戦車の防御力は大事な要素―装甲を強化すると重くなる―重いが機動力も重要な要素―機動力向上のため大出力のエンジンが必要―航空機のエンジンは大出力―航空機のエンジンでメンテナンスと生産が楽なエンジンを使おう―航空機用大出力空冷エンジンを使おう―空冷星型エンジンが最適 空冷星型エンジンは戦車の隠密性、防御性に関わる高さが大きいことが弱点 ―なぁに、何事も一つや二つ欠点はあるものさ!背が高けりゃ、室内で活動しやすいし……。 というようなことで(はないと信じたいですが)、他の国に類を見ない空冷星型エンジンの戦車が米国にはあるような気がします。 M1戦闘車、M2軽戦車、M2中戦車、M3軽戦車(スチュアート)、M5軽戦車(スチュアート)、M7軽戦車、M3中戦車(リー/グラント)、M4中戦車(シャーマン)、M6重戦車まで、全て星型エンジンで、ほとんどがコンチネンタル製です。 当時としては高いレベルの機械加工精度は別として、米国人は大雑把なやつらです。 M4のバリエーション ブレスド・スチール・カー社、ボールドウィン・ロコモティブ・ワークス、アメリカン・ロコモティブ社、ブルマン・スタンダード社で製造。 航空機用のコンチネンタルR975エンジンを、陸上部隊向けの低オクタン価ガソリン仕様に改良して採用。 車体前面はハッチ周囲の操縦席フードが鋳造製で、これに生産工場や時期により仕様が異なる数枚の圧延鋼板の装甲を溶接で繋げていた。 強度が劣るため前線改修用の前面増加装甲キットが開発されたり、生産途中から後部は溶接型のまま車体前面のみをA1と同様の一体鋳造型に変更したコンポジット型(ハイブリッド型)が、デトロイト戦車工廠で製造された。 M4A1 ライマ・ロコモティブ・ワークス、プレスド・スチール社、パシフィック・カー&ファウンドリー社で製造。 生産開始や実戦投入は最も早く、アメリカ軍向けに製造された初期型が急遽北アフリカのイギリス軍に配備され、第二次エル・アラメイン会戦から実戦投入された。 M4と同じ空冷星形エンジンを搭載。 車体上部は溶接式ではなく一体鋳造。 後期型M4A1(75)Wは操縦士ハッチを大型に変更、湿式弾薬庫を備える。 この車体に76mm砲を搭載するT23砲塔のM4A1(76)Wも併行して生産され、1944年7月のコブラ作戦から実戦投入。 米軍向けとしては水冷ガソリンエンジン装備のA3が次の主生産型となったため、A1の76mm砲搭載型は英連邦軍や自由ポーランド軍、自由フランス軍に回されるようになった。 75mm砲型は1942年2月-翌11月までに6,281輌、76.2mm砲型は1944年1月-翌5月までに3,426輌が生産された。 英軍名称は「シャーマンII」。 M4A1E4 戦後、75mm砲搭に76.2mm砲を搭載した。 パキスタンに給与され、カシミール紛争などに投入。 M4A1E9 M4A1の初期型をM4E9同様にクライスラー・エヴェンスビル工場で改修、E9仕様にしたもの。 M4A2 製造はブルマン・スタンダード社、グランド・ブランク戦車工廠、フェデラル・マシーン&ウェルダー社、アメリカン・ロコモーティブ社(少数)。 M4の生産開始時から装備されていた空冷星型エンジンが、練習機増産の影響で供給力不足となることが予想され代替エンジンとして、民間トラック用にゼネラルモーターズ社が生産していた直列6気筒2ストローク液冷ディーゼルエンジン2基を連結して搭載された。 埃にやや弱い欠点があったが、1基が停まっても走行可能、トルクも空冷星型より強力で好評だった。 しかし米陸軍は使用燃料をガソリンに統一していたことから、生産量のほとんどが上陸用舟艇と燃料を共用できるアメリカ海兵隊(後にA3に更新)、及びレンドリース用としてイギリス軍と自由フランス軍で使用され、後に全てソ連向けに供与された。 ソ連軍では、T-34より故障が少なく操縦も楽で十分な戦闘力もあると報告された。 「エムチャ(M4=エム・チトィーリェの略)」「シェールマン(シャーマンのロシア語読み)」と呼ばれ、目立つ車高や泥濘地での機動性低下、重心が高いため横転しやすいこと以外は大変好評であり、エリート部隊の親衛戦車連隊に優先配備された。 砲塔上の12.7mm機銃は、瓦礫の陰などで待ち伏せるパンツァーファウストを持った敵歩兵を障害物ごと掃討したり、満州侵攻時に肉薄攻撃を仕掛ける日本軍歩兵に対しても有効であったとの証言もある。 東部戦線では1943年1月から部隊配備され、ベルリン市街戦でもM4A2(76)Wの写真が多く見られる。 フィッシャー社で生産されたA2の操縦席フードは、途中から鋳造型ではなく溶接組み立て型に変更された。 75mm砲型は1942年4月-1944年4月までに8,053輌が、76.2mm砲型は1944年5月-翌5月までに2,915輌が生産された。 英軍名称「シャーマンIII」。 M4A2E4 M4中戦車では性能の向上を狙って様々な試作車が製作されたが、M4A2E4は機動性の向上を狙い、M4A2にトーションバーとより幅の広い履帯を装備した試作車。 トーションバーサスペンションはサスペンションとしての性能に優れ、ドイツではIII号戦車以降広く採用されており、M4中戦車でもM4A2E4のほか、M4に同様の改良を施したM4E4が試作されたが、整備性の悪化が問題となり、M4中戦車では採用されなかった。 M4A3 航空機用エンジンの流用から、フォード社が戦車用に開発したGAA液冷V型8気筒エンジン(450馬力)に換装。 M4やM4A1の空冷星型エンジンよりも整備性や低速時のトルクで勝り、各エンジンの中で最も評判が良かったため米軍に主力戦車として優先的に供給された。 戦後に余剰となってからは他国に大量に供与された。 前面装甲が一枚板で湿式弾薬庫を持つ後期型車体が初めて採用され、デトロイト戦車工廠やグランド・ブランク戦車工廠で製造された。 M4戦車系列としては後発であるためフォード社製造の前期型車体は比較的少なく(1,690輌)、 主に本土での訓練用に使用された。 部隊が前線に送られた際に装備された車輌の多くは後期型車体。 ヨーロッパでは75mm、76mm砲型共に1944年秋頃から補充用として送られ、まとまった数での本格的な実戦参加はバルジの戦い、太平洋では硫黄島の戦いから。 前期型車体も681輌がダックビル追加などのE9型改修を受け、後に一部が前線に送られている。 75mm砲型は1942年6月-1945年5月までに4,761輌、76.2mm砲型は1944年3月-翌4月までに4,542輌、105mm砲型は1944年3月-翌6月までに3,039輌が生産された。 当初、75mm砲型が多く部隊配備されていたが、バルジの戦いでの苦戦の後、対戦車戦闘能力の高さが求められ、引き渡しが中止された600輌もの余剰75mm砲型が兵器集積所にあふれ、76mm砲型の配備数が急増した。 太平洋戦域の陸軍・海兵隊には75mm砲型のみが送られた。 英軍名称は「シャーマンIV」だが、部隊配備はされていない。 M4A3E2(ジャンボ) M4A3の装甲強化型。 最大装甲厚152mmの重装甲を生かして、ドイツの対戦車砲が待ち受けていそうな場所を突破するために重宝された。 100輌以上が現地で主砲を76.2mm砲に換装したが、装甲を強化した76.2mm用砲塔に歩兵支援・陣地攻撃に適した75mm砲を装備していたので換装は容易だった。 重量増加で上がった接地圧を下げるために、履帯の脇に「ダックビル」と呼ばれるアタッチメントを装着。 グランド・ブランク戦車工廠による生産数は254輌と少ない。 M4A3E4 朝鮮戦争当時、北朝鮮のT-34-85に対抗するため東京都の赤羽で75mm砲搭型を76.2mm砲に換装したもの。 後に同じ改造を施されたものがユーゴスラビアに供与され、映画『戦略大作戦』に登場。 M4A3E8(イージーエイト) デトロイト戦車工廠製。 M4系列のアメリカ軍での最終型。 元になったM4A3(76)Wは、試作戦車T23から流用された砲塔に52口径76.2mm戦車砲M1A2を搭載している。 車体も前面装甲を一枚板にして生産性と対弾性能を向上させ、湿式弾薬庫を備える後期型である。 1944年8月-1945年9月までに2,539輌が生産された。 バルジの戦いの後半から投入。 大戦末期、ドイツ国内に侵攻した第3軍所属車輌には、撃破されたシャーマンのスクラップから剥ぎ取った装甲を溶接し車体前面の防御力を強化した物が多く見られる。 懸架装置はそれまでのVVSSからHVSSに変更され履帯幅も広くなり、併せてフェンダーが増設されている。 戦後になってから他国に供与されたA1-A4型の多くも同様にHVSSのE8に改修されている。 朝鮮戦争ではT-34-85と交戦、同じエンジンで重いM26より、山がちな地形の朝鮮では機動性が高いことから再評価された。 1954年からは陸上自衛隊に、また、他のNATO諸国など親米国家にも供与された。 イスラエルでも少数が使われているが、時期的にアメリカ軍からの供与ではなく、スクラップヤードや各国の余剰品から寄せ集めた中のM4A3(76)WをE8化したものと思われる。 M4A4 中国国民党軍に供与されたM4A4 デトロイト戦車工廠製造。 クライスラーA-57「マルチバンクエンジン」を搭載した型。 これは従来搭載されていたコンチネンタルR-975空冷星形エンジンが、練習機向けを優先するために供給不足となり、そのためM3A4用に設計されたもので、バス用に生産されていた直列6気筒ガソリンエンジン5基を扇形に束ねて連結した複列30気筒液冷ガソリンエンジンである。 30気筒という他に例を見ない構成のため整備性には問題があり、点火時期やベルトの調整方法など高度に教本化することで乗り切ろうとした。 多くがイギリス軍に供与され「シャーマンV」と呼称されたが、同時代のイギリス製戦車に比べれば故障は少なく運用実績は良かったようである。 イギリス軍以外にもカナダ軍、自由ポーランド軍、自由フランス軍、中国国民党軍にも供与された。 エンジンルームの関係でこの型とA6型のみ他の型より全長がわずかに長い。 後期型車体や76.2mm砲搭型、湿式弾薬庫は無く、デファレンシャルカバーは三分割タイプのみである。 1942年6月-翌8月までに7,499輌が生産された。 M4A5 カナダが国産装甲戦闘車両として独自生産したラム巡航戦車にアメリカ陸軍軍需部が与えた形式番号。 M3をベースに独自開発した物だが、パーツの多くをアメリカから供給を受けた事もあり、M4に酷似している。 その後生産はグリズリー巡航戦車(M4A1のライセンス生産)へと移行した。 M4A6 生産終了するA4をコンポジット車体にして、キャタピラー社製空冷星型ディーゼルエンジンに換装したもの。
2014年12月24日
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「遼寧」は、ソビエト連邦(ソ連)で設計、黒海造船所で起工された航空母艦ヴァリャーグの未完成の艦体を、ソ連崩壊後、中国がウクライナから購入し航空母艦として完成させたもの。 2012年9月25日、正式に就役し艦名は「遼寧」と発表された。 ライセンス料をまともに払わないことに業を煮やしたロシアに艦載機を売ってもらえなかったため、中国は艦載戦闘機を自国で開発するとされた。 今回、新世代ステルス戦闘機J-31が空母「遼寧」に搭載予定とされ、珠海航空ショーで公開。 航空ショーは、史上最大規模の41カ国・地域から約700社の関連企業が参加した。 ロシア軍の最新鋭戦闘機スホイ35や米軍の運輸機C17など約130機が展示された。 Chinese J-31 stealth fighter jet flies at air show 中国 空母「遼寧」 搭載予定の艦載機「殲-31」を正式に公開か 2014年11月11日 NEWSポストセブン 中国初の空母「遼寧」に搭載される予定の艦載機「殲-31(J-31)」が11月11日から16日まで広東省珠海市で行なわれる第11回中国国際航空宇宙博覧会で正式に公開されることが分かった。 J-31は中国瀋陽飛機工業集団が開発し第5世代双発ステルス戦闘機で、全長17m程度のため空母艦載機に向いているという。 航空ショーで公表されることで、遼寧に搭載されるのは時間の問題とみられる。 香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」が報じた。 …(略)… 中国では2年後には自国製の航空母艦が完成すると伝えられており、J-31が遼寧に搭載されることで、今後の空母艦載機の戦闘能力などを試す格好のチャンスとなる。 一方、中国海軍の張召忠提督は同機を海外に輸出する計画も示唆しており、アルゼンチンが触手を動かしているとも伝えられる。 いずれにせよ、同機が本格的に実戦用に運用されれば、日本や台湾、あるいは東南アジア諸国にとって大きな脅威になることは間違いない。 敵地攻撃、警戒に有効な機動艦隊としての体をなすには、今しばらく時間がかかりそうだ。 殲-31(J-31) J-XX計画で殲-20(J-20)と同時期に開発されたステルス機。 RCS(レーダー反射断面積)低減のため胴体側面を傾斜させ、主翼と尾翼の前・後縁の角度や、機体側面と垂直尾翼の傾斜を極力統一している。 エンジンはWS-13(最大推力86.37kN)と推定される。 推力偏向機能を有するかどうかは確認されていない。 全長20mを超えるJ-20に対し、J-31は中型の双発戦闘機。 2012年夏頃、試作機の画像がネットで確認され、9月には瀋陽飛機工業集団の飛行場で駐機中の画像がネットで確認された。 殲-31 全長 16.9m 全幅 11.5m 全高 4.8m 離陸重量 17.5トン 最大速度 マッハ1.8 離陸距離 400m 着陸距離 600m 航続距離 4000km以上
2014年11月14日
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沖縄県楚辺通信所に続き、東西冷戦の象徴とされた米軍三沢基地の「象のオリ」、直径約440m、高さ約37mの巨大アンテナの運用終了が決定。 「象のオリ」は全方向からの受信を精度良く電子的に高速走査し多量の受信機を同時運用できるフェーズドアレーアンテナ。 現代の情報戦は、東西冷戦時代を遥かに超えるレベルのはず。 青森の米軍「象のオリ」解体へ 巨大アンテナ無線傍受終了 2014年10月7日 47NEWS 1965年から旧ソ連、中国など極東地域の無線を傍受してきた、青森県の在日米軍三沢基地にある巨大アンテナ、通称「象のオリ」が老朽化に伴い、今年中に運用を終了する計画であることが6日、分かった。同基地の米軍第35戦闘航空団が共同通信の取材に、文書で回答した。 在日米軍は戦後、三沢基地と沖縄県読谷村の楚辺通信所に象のオリを設置。楚辺通信所の象のオリは2007年に通信所の日本への返還に伴って撤去されたため、最後の一つだった。東西冷戦を象徴した米軍の巨大アンテナが国内から完全に姿を消す。 三沢基地にある姉沼通信所は、米空軍の電子保安中隊の管理で、米軍と米国家安全保障局 (NSA) が使用している。 「象の檻」の他に多くのレーダードームが点在する。 米国の軍事衛星との交信や軍事衛星通信の傍受、受動型マイクロ波レーダーにより人工衛星を追跡していることになっている。 アングロ・サクソン諸国(米、英、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド)が加盟し運用しているとされる世界的通信傍受ネットワーク「エシュロン」に関わっている可能性が指摘されている。, 象のオリの運用が終了すれば、新たにXバンドレーダーが運用される。 もちろん、情報戦の表面に姿を現す道具はこれだけではないはず。 【ティファニー TIFFANY Xバンドリング】【24回払い低金利ローン実施中! K18イエローゴールド【中古】Used_A品 日本、新たな米軍MD用レーダーの設置開始 2014年10月21日 The Voice of Russia 日本海に面する京丹後市で21日、米軍のミサイル防衛用警戒レーダーの設置が開始された。レーダーの設置は同市にある米軍の米軍経ケ岬通信所。共同通信が報じた。 Xバンドレーダーの本体の重量は34トン。4000キロの範囲で高精度のミサイル発射地点の追跡が行なえる。新レーダーは今年末までには稼動開始。2006年6月より津軽市でも米軍の同様のシステムが稼動している。 リアノーボスチ通信 合計5,000円以上で日本全国送料無料!更に代引き手数料も無料。タカラトミー カーズ・トミカ C-28 フィンマックミサイル(空港警備タイプ) ◆トミカC-28Fマックミサイルクウコウケイビタイプ
2014年10月23日
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開発が遅れに遅れているF-35。 開発の遅れイコール開発費の増加であり、航空自衛隊などのユーザーにとっては購入費の高騰。 主力制空戦闘機の導入遅れと購入価格の高騰の責任を防衛省がとることはない。 払うのは日本国民などから徴収した税金。 正面装備予算の増大で圧迫を受けるのは、消耗品や補修費など隊員諸氏が直接関わる日常の予算。 ブルームバーグは先日、国防総省が議会に提出した報告書を引用する形で、F35のソフトウェアの完成が最大で14カ月遅れ、17年9月までずれ込む恐れを指摘した。 これに対し、米ロッキード・マーチン社は「15年7月の締め切りにソフトウェアは間に合う」と説明。 国防総省のF35計画事務所は「F-35の3つのバージョンのソフトウェアの遅れは14カ月ではなく、6カ月」と釈明している。 開発の経緯からみると分ルームバーグが指摘した期間で収まれば順調! 本当にほんとうに、開発途上の主力戦闘機を選定した防衛省幹部は、現実として日本の空の守りを考えているのか疑問。 国防は外交の一部であり、コストと比較考量して結論を出すのが正道。 軍を中心に国を運営した大正、昭和の大日本帝国をみれば明らか。 来年度概算要求 F35のお値段は? 2014年08月21日 BLOGOS 木村正人 6機分、1249億円 20日の日経新聞電子版は、防衛省は2015年度予算の概算要求で、最新鋭のステルス戦闘機「F35A」6機分の購入費として1249億円を計上すると報じている。 航空自衛隊は主力戦闘機のF4戦闘機が老朽化したため、後継機としてF35A を42機導入する計画だ。12年度から3年間で10機を調達。単年度で6機を導入するのは初めてだ。 金額と機数は日経しか報じていないので、購入費がいったい何を指すのかわからない。, …(略)… 1機当たり、12年度99億円 12年度予算の概要 F35A、4機で395億円。1機当たり99億円弱。 その他シミュレーターの取得経費として205億円を計上。 13年度150億円 13年度予算の概要 F35A、2機で299億円。1機当たり150億円弱。 国内企業参画に伴う初度費として別途830億円を計上。 国内企業が製造に参画するとともにF35の国際的な後方支援システムに参加。 その他関連経費(教育用器材等)として別途211億円を計上。 F35Aの配備(三沢)に向けた教育訓練施設の整備のための調査工事。 14年度160億円 14年度予算の概要 F35A、4機で638億円。1機当たり160億円弱。 国内企業参画の範囲を拡大することに伴う初度費として、別途425億円を計上。 その他関連経費(教育用器材等)として別途383億円を計上。 F35Aの配備(三沢)に向けた教育訓練施設等の整備27億円。 …(略)… F-35がエンジン発火、英米全機が(また)飛行停止に 2014年7月7日 ギズモード・ジャパン …(略)… 今一番ホットな総合攻撃戦闘機F-35が燃えたのを受け、米国防省は3日(米時間)、 調査終了まで米・英が保有するF-35全機を飛行停止にする命令を下しました。 全機 飛行停止はギズが把握してるだけでも、これで8回目。 …(略)…
2014年08月25日
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ユーロサトリ(Eurosatory)は、フランスのパリで隔年で開催されている国際的 な陸上兵器の防衛・安全保障展示会。 来場者は出展者、業界関係者や政府機関メンバー、関連分野での専門職など招待された人物に限られ一般人の入場は制限されている。 2014年4月、「武器輸出三原則」が「防衛装備移転三原則」に変更され、日本の防衛装備品、兵器の輸出が可能になった。 この決定により、今年のユーロサトリで初めて日本企業が開発した防衛装備品も展示されるようになった。 日本企業のブースは民生品(セキュリティ関連製品)エリア。 参加企業を募集したのはクライシスインテリジェンス(東京都豊島区)。 パリ「ユーロサトリ」開幕 防衛装備展示会 初の日本ブース 2014.6.17 SankeiBiz 世界最大規模の防衛装備品やセキュリティー製品の国際展示会「ユーロサトリ」が16日、パリ郊外で開幕した。三菱重工業や日立製作所など十数社の国内企業が参加し、今回初めて日本企業を集めたブースが設置された。政府が4月に防衛装備移転三原則を閣議決定したことを受けたもので、防衛装備品の輸出促進や共同開発に向けた機運が高まっている。 日本はこれまで武器輸出三原則で実質的な全面禁輸方針を取っていた。海外企業から商談があっても輸出できる保証がないことから、国内メーカーは国際展示会への参加を見送るケースも少なくなかった。新三原則は平和貢献や国際協力などの条件付きで輸出を認めており、基準も明確化した。 20日まで開かれるユーロサトリには、防衛省も参加し、官民一体で日本の技術や製品をアピールする。三菱重工が開発中の新型装甲車をPRするほか、日立が地雷処理装置、NECは緊急時の無線システムなどを紹介する。 …(略)… 防衛装備移転三原則(1)移転を禁止する場合の明確化(第一原則)(2)移転を認め得る場合の限定並びに厳格審査及び情報公開(第二原則)(3)目的外使用及び第三国移転に係る適正管理の確保(第三原則)
2014年06月26日
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6月6日はロールケーキの日……だけではない 1944年6月6日、史上最大の作戦と呼ばれることになるオーバーロード作戦、ノルマンジー上陸作戦が発動。 ナチスドイツの支配から西欧の解放が始まった。 Dデイ70周年~史上最大の作戦の意義 2014年6月6日 ダイヤモンドオンライン 6月6日は「Dデイ」と呼ばれる。人類史上最大の上陸作戦が行われたこの日から今年は70年の節目にあたる。当日フランスで開催される記念式典には、上陸の地であるフランスのオランド大統領を始め、オバマ米大統領、イギリスのエリザベス女王ら旧連合国の首脳が出席する予定だ。こうして改めて、米英仏の首脳が一堂に会するのも、この日からの戦いがナチス・ドイツを打倒するうえで決定的な転機になったからである。今回は、この空前絶後の大プロジェクトの様子と意義を論じてみたい。 …(略)… Remembering D-Day 70 Years Later 6月6日は、ロシアの偉大な詩人、現代ロシア文語を確立したアレクサンドル・プーシキンが誕生。 このことを記念し、国連は6月6日を“国際ロシア語デー”と定めた。 ロシア語は、国連の公用語6ヶ国語に含まれている。
2014年06月07日
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5月24日、中国のSu-27戦闘機が、日本の防空識別圏と中国が主張する防空識別圏が重なる空域で、海上自衛隊のOP3C画像情報収集機と、航空自衛隊のYS11EB情報収集機に異常接近した。 小野寺防衛大臣は事実を公表し「常軌を逸した近接行動だ」と中国を批判。 日本政府は外交ルートを通じ中国に抗議。 【中国軍機が異常接近】 日中の緊張、さらに激化 「次は何が」自衛隊幹部 2014年5月26日 47NEWS Su-27(スホーイ27)は、ソビエト連邦で設計・製造された戦闘機。 運用開始は1986年。 ソビエトの実用戦闘機としては初のフライ・バイ・ワイヤによる機体制御による極めて強力な格闘性能、長大な航続距離が特長。 NATOコードネームは「フランカー」。 防衛省は中国の東シナ海や南シナ海での海洋進出、北朝鮮の核・ミサイル開発などでアジア太平洋地域が不安定化していると判断。 有事に現役の空自パイロットだけでは対応できない恐れがあるため、民間の航空会社に就職したパイロットの技能を持つ元自衛官を予備自衛官に採用する。
2014年05月27日
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戦争において、敵地を実効支配するために歩兵は欠かせない戦力。 ロボットスーツで歩兵の力を飛躍的に高めることができるだろう。 【ポイント10倍!4/20 10:00〜2014/4/27 9:59 ※要スマホエントリー】スマホSP:20%off! デコレウェア (スマホケース iPhone5S/5 専用) グリーン ザク 機動戦士ガンダム モバイル用品 【楽ギフ_包装】 ロボットスーツ実用化で無敵の米軍に? The Army's Iron Man Suit 防弾から体温調節機能、暗視装置まで、過酷な戦場で役立つ武装スーツの試作品がアメリカで完成間近 2014年4月7日 ニューズウイーク日本版 アリステア・チャールトン 生活雑貨 ミニチュア キット♪アイアンマン3 アクションフィギュア タイタンDX 16インチ フィギュア【模型 フィギュア 人気 玩具 インテリア 置物】 米軍御用達の「アイアンマンスーツ」の試作品が14年6月にも完成し、18年8月には戦場で使用される見通しだ。海軍のウィリアム・マクレーベン大将によれば、3体の試作品が製作中で、実証試験を行った後に大量生産される予定だという。 13年10月に初めて製作された戦闘用軽量スーツ(通称「TALOS」)は、映画『アイアンマン』の主人公トニー・スタークが開発した武装スーツを思わせる。暗視装置のほか、体温、心拍数などをモニターするコンピューターを内蔵。外気温などの環境条件に合わせて、装着者が脱水症状を起こさないよう体温調節もできる。 MS-06ザクBOOK モビルスーツ全集3 双葉社MOOK / グレートメカニックDX編集部 【ムック】 全身を装甲されたスーツは防弾性に優れ、全方向からの銃撃に耐え得るという。 …(略)… 近藤科学 2足歩行ロボット 組立てセット「KHR-2HV」(予約) 今までの歴史を見る限り、新兵器ができれば、その対抗策、欠点をつく策が必ず生み出されてきた。 「無敵兵器」は存在し続けた試しはない。 人類はまた、無駄の種を生み出した、と考えるのが正解なのだろう。 矛盾をうまく取り入れて学力を伸ばす学習指導案 [ 露木和男 ]
2014年04月23日
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弾の出ない機銃、稼働率の低い航空機など大日本帝国陸海軍以来の伝統なのだろうか? 自衛隊は、悪しき伝統まで引き継がなくとも良さそうなものと思う。 さらに老朽化した主力戦闘機、砲弾の供給がままなならない護衛艦まで加わる。 災害支援、PKOなどが話題となる自衛隊は、戦闘に不向きな集団に鳴ろうとしているのか。 自衛隊の兵器&装備は欠陥品だらけだった! 2014年02月18日 週プレNEWS 尖閣諸島など東シナ海に押し寄せる中国軍の脅威、各種の災害派遣、PKO活動、憲法改正や集団的自衛権を推し進めようとする精力的な安倍首相。近年、自衛隊を取り巻く環境は緊迫感を増している。 ところが昨年末、その自衛隊の装備品に関する重大な事実が発覚した。防衛産業の老舗である住友重機械工業が、なんと約40年間にわたってデータ(検査結果)を改竄(かいざん)し、要求性能を満たさない5350挺以上もの“欠陥機関銃”を納入していたのだ。 「現在派遣されている陸上自衛隊(以下、陸自)の南スーダンPKO部隊も、同社製の機関銃を装備しています。万が一、近接戦闘が発生した際には、どれだけ弾を発射できるかが生死の分かれ目になる。そんなときに機関銃が使い物にならなかったら? 怒りを通り越して恐怖すら感じます」(陸自普通科・1佐) 同社は「指名停止5ヵ月」の処分を受け、約6200万円の損害賠償を支払った。直せるものに関しては順次、パーツを交換していくというが……。 「改竄される前のデータが明らかになり、従来は1万発撃てるとされていたブローニングM2(12.7mm重機関銃)は、半分の5000発で銃身の交換が必要になると判明しました。実戦では大変な労力になります。また、戦車などに搭載している7.62mm機関銃もよく弾詰まりを起こすので、中隊長などは『こんな危ない機関銃は使えん!』と憤っております」(陸自特科・戦車部隊・3陸曹)今回表沙汰になった“欠陥兵器”は、あくまでも氷山の一角にすぎないと彼らは口をそろえる。 …(略)… 昨年、配備開始後の国産哨戒機「P-1」、高高度飛行試験中エンジンが停止した。 米海軍のF-14はエンジンの欠陥、コンプレッサー・ストールを隠していた。 スペックの優れた主力兵器(戦闘機F-35、10式戦車)の実用性も怪しまれる。
2014年02月22日
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ミハイル・チモフェエヴィチ・カラシニコフは1919年11月10日ロシアで生まれた。 銃器設計者。 史上もっとも大量に製造され拡散している小銃「AK-47」(別名「カラシニコフ突撃銃」)の設計者。 2013年12月23日没。 [人と技術と情報の界面を探る] カラシニコフの死とAK-47と核兵器 2014/01/10 松浦 晋也=ノンフィクション作家 昨年末の12月23日、ロシアの技術者、ミハイル・カラシニコフが死去した。享年94歳の大往生だった。彼の代表作である自動小銃「AK-47」は、「20世紀の歴史を変えた工業製品」を列挙するなら、間違いなくIBM PCやMacintoshなどと並んで博物館に収まるだろう。それほど大量に生産され、世界中で広く使われ、歴史を変えた。 …(略)… AK-47は自動小銃の傑作だった。部品点数は少なく、誰でも簡単に分解整備ができた。たとえ十分な潤滑油がなくとも動作したし、砂塵の中で扱っても、泥水に浸かった行軍の後でも、引き金を引けば確実に弾丸を発射した。多少サビが出ている弾丸を撃っても壊れなかった。 さらにAK-47は、作りやすかった。部品の工作精度が低くても問題が出ないように設計段階から工夫されていた。不十分な工作機械でも、熟練していない工員でも、AK-47の部品を作ることができた。 …(略)… AKはシンプルな設計で量産にも向いており、「どんなに乱暴に扱われても壊れない」「グリスが切れようが水に浸かろうがまだ撃てる」と言われるほどの、並外れた耐久性を備えていた。 このため旧共産圏をはじめ、発展途上国等でライセンス生産品やその改良型、コピー品が続出。 半世紀を経た後も世界中で広く用いられている。 カラシニコフが設計した小火器は、簡潔な設計で耐久性に優れ、過酷な環境でも確実に作動して、多くの軍人(政府軍、正規軍)、反政府勢力(反政府軍、ゲリラ)からの信頼をかち得た。
2014年01月11日
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台風30号(ハイエン)による死者数は1日に4,000人強だったが、22日に5,209人に達したと報じられた。 負傷者数は2万3404人で、行方不明者は1,582人。 警察、消防などの行政組織と軍隊の最大の違いは、軍隊が自己完結型組織であるという点。 軍隊はインフラの乏しいところでも機能を発揮できるように組立てられる。 水陸両用線を有効に展開できるよう組織づけられた米軍は、規模、即応力ともに世界で並ぶもののない組織。 海軍の原子力航空母艦は超大型の自己完結型組織。 海兵隊のMV-22Bオスプレイも、自力で長距離を飛行して滑走路等のインフラが整わない被災地に急行し、運搬能力を活かした救援活動に従事することができる。 3.11東日本大震災後と同様、米軍はフィリピンの台風被災者支援でも活躍。 日本で報じられないオスプレイの大活躍 普天間基地から14機がフィリピン救援に 2013.11.21 JB PRESS …(略)… 【原子力空母ジョージ・ワシントン の災害救援活動に有用な諸機能】 ・艦内医療設備の病床:150・集中治療用病床:3・静音病床:2・最小医療チーム:10名(医師、外科医、麻酔医、看護師、精神科医、セラピスト)・衛生兵(コーマン):33名・歯科治療施設:歯科医師5名、1日あたり治療可能患者数70名・海水を飲料水に浄水する能力(1日あたり):40万ガロン(およそ6040万リットル)・食事供給数(1日あたり):1万8000から2万食・補給を受けないで行動可能な日数:90日・急行する際の速度:30ノット(時速55.56km)以上 …(略)… この日の夕方時点で、260名のアメリカ海兵隊員と、4機のMV-22Bオスプレイ、5機のKC-130ヘラクレスが、フィリピンでの救援活動に従事し、10万7000ポンドの救援物資をフィリピン側に引き渡した。 さらに12日、佐世保からアメリカ海軍輸送揚陸艦ジャーマンタウンとアシュランドが沖縄経由でレイテ湾を目指して出港した。沖縄(ホワイトビーチ)でおよそ2000名の海兵隊員と大量の救援物資、救援資機材を搬入し、14日にタクロバン沖に到着予定。12日までに、12万9000ポンドの救援物資を被災者に配布完了し、数百名の被災者をオスプレイやヘラクレスでマニラに搬送した。 …(略)… 自己完結型組織を維持するにはそれなりにコストがかかる。 災害支援の要素も勘案して軍隊を維持するのも考え方の一つだが、軍隊が国民の経済力を超えて肥大化する傾向があることもよく聞く話。
2013年11月24日
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週に1回ではあるが、ノルウェー軍が菜食メニューを取り入れるという。 理由が「環境保護のため」というのは特筆すべき。 戦闘をすることがない軍隊は菜食をどんどん取り入れた方が健康のためにも良さそう。 ノルウェー軍 菜食主義に 2013年11月20日 The Voice of Russia ノルウェー軍司令部は地球気象変動に対応するため、週に一回、菜食メニューにすることを計画している。AFP通信が伝えた。 司令部のエイステイン・クヴァルウィング報道官は、「これは環境保護のための措置であり、環境に有害な影響を与えない食事をするためだ。」と述べている。 菜食日は月曜日で、毎年150トンまでの食肉を節約できるという。 ノルウェーで菜食主義の啓蒙にあたっている団体によれば、国民一人当たりの平均で一生涯の間に1147羽の鳥、22頭の羊、6頭の牛、2.5頭の鹿を食べているという。軍隊にならって毎週月曜日を菜食日にするよう国民に呼びかけている。国連によれば、地球で発生する温室効果ガスのうち畜産によるものが約18%を占めているという。 リアノーボスチ カロリーの割りにかさばること、生鮮野菜の場合長期保存が難しいこともあり、移動が多い軍隊に菜食中心は向かない。 温帯地域なら現地調達はしやすそうだが。
2013年11月23日
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本来兵器は実用性の塊のはず。 しかし間に合わなかった兵器は夢の塊。 エンジンを串型に配置した双発の戦闘機。 他に類をみない姿、形。 テストデータや印象を語る言葉だけで夢を紡ぐことができる。 基礎工業の技術力が低い日本では、戦闘機に空冷エンジンを採用するのが適切だった。 機械工業、化学工業の技術で世界の先端を走るドイツでは、製造、取扱の厄介なものが多数兵器に採用されている。 ダイムラーベンツの航空用エンジンDB603もその一つ。 高性能、高出力だが精巧な作りのDB603を串型に配置したらたいそうな戦闘機ができるに違いない、と思ってしまうわけだ。 それがドルニエDo335。 Dornier Do 335 Pfeil (Arrow) - fastest piston engine fighter of WW2 重武装、高速単座戦闘爆撃機のできあがり。 実戦に参加していないので、実用性、実際の性能、使い勝手は想像のままだ。 ユーチューブのタイトルにある「最速のピストンエンジン戦闘機」という表現も真偽のほどは不明。 スペック(Do 335 A-0) 乗員:1名 全長:13.85 m 全幅:13.80 m 全高:5 m 翼面積:38.5 m² 空虚重量:7,400 kg 最大離陸重量: 9,600 kg エンジン:ダイムラー・ベンツDB 603A 液冷倒立V型12気筒 × 2 1750馬力 航続距離 2,150 km 速度 最高速度:763 km/h (6,400m) 実用上昇限度:11,400 m 武装 30mmMK 103 機関砲 × 1 20mmMG 151 機関砲 × 2 爆弾 1,000 kg 当時の日本で似たようなものを作ったら、加工精度の低さも加わり、後部プロペラ作動用の延長軸の振動問題解消だけでも難渋したことだろう。
2013年08月16日
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8月15日は敗戦記念日。 米国(アングロサクソン)にケンカを仕掛けた日本が、酷い目にあったことをちゃあんと覚えておくための日だ。 米国に限らず、みだりに外国とケンカ(戦争・武力紛争)をしてはいけない。 ちょっとやそっと、優れた兵器があったとしても、総合的な経済戦争である現代の戦にはたいした影響はない。 でも、あったらどうだったのかな、と夢見るのは自由だ。 九州飛行機 J7W1 震電 飛行試験 牽引型(トラクタ型)配置の空冷星型エンジンが大半を占める帝国陸海軍戦闘機。 それだけに推進型(プッシャー型)配置で先尾翼の“震電”は、飛行機ファンに様々の夢を抱かせる。 多くの社会的活動が「たられば」の許容度を狭めていればこそ、想像力の世界はさらに力を得て広がる。
2013年08月15日
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