仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2006.03.23
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テーマ: ニュース(96643)
カテゴリ: 宮城
衝撃的な事件だった。何者かが患者に筋弛緩剤を投与し、1人死亡など5人に重大な被害。

01年1月逮捕された守大助被告はいったんは容疑を認めたが否認に転じ、公判でも一貫して無実を主張。一審仙台地裁は04年3月、無期懲役判決(殺人1件、殺人未遂4件を認定)。

そして昨日(22日)の仙台高裁もこれを支持し控訴棄却。

真相は裁判で解明するしかない。被告自身が無罪を主張することは、もちろん非難できないし、だからこそ裁判を充実したものにすべきだ。
守被告は不規則発言によって退廷を命じられたという。

問題なのは、弁護人の態度。訴訟指揮に反発し、7人のうち4人が退廷を命じられたとの報道。
朝日新聞 によると、「弁護側は冒頭、裁判長が弁護側の鑑定請求を却下し、怒った弁護側が自主退廷した後に結審が宣告された第4回公判での訴訟指揮に反発。「私たちは最終弁論をしていない。判決期日も聞いていない。なぜ判決を急ぐのか」と抗議した」とのこと。

一体なんなんだろう。裁判長の訴訟指揮がどう問題なのか調べていないから論評できないかもしれないが、弁護側は判決期日前にいくらでも防御の機会はあったはず。注目の公判期日にあえて打ったパフォーマンスと言われても仕方ないのじゃないか。

河北新報の23日朝刊は、事実審理の請求をことごとく退けた高裁の訴訟指揮は、訴訟の迅速を優先した形だが、被告側防御権の確保が課題だ、と解説している。(いつも感じるが、河北新報の裁判に関する報道は、各利益に対する配慮を示してバランス感覚が良く、かつ説明がわかりやすい。)


刑事裁判は、真実の解明が最優先されるべきだ。弁護人と検察と裁判所と、3者が審理の充実に協力すべき。現に、被告が全面否認し真相究明が要求されたこの事件は、刑事訴訟法の学者からも、刑事訴訟のモデルとされ、1審も裁判所が精力的に審理をしてきた。

私としては、昨日の弁護人の態度は、不可解、というより呆れてしまう。

被害者への配慮がないという報道もあるが、それは期待してはいけない。被告人のための弁護なのだし、有罪を前提にして考えては行けない。無罪推定原則は、現段階では誤判を防ぐための社会の知恵だから、崩してはならない。(被害者側の心情として報道するのなら理解できるが。)

しかし、訴訟の充実を、まさに被告のために努力すべき立場の弁護人が、この態度だ。勘ぐれば、判決理由朗読中の守被告の「ぼくはやっていない」発言も、弁護人が誘導したのではないか、とさえ思ってしまう。

最高裁で高裁判決の不当を主張するという。まあそれはいいだろう。ただし、真相解明に対する弁護人の姿勢こそ大事なのに、と言いたい。そのことが疑問だ。





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最終更新日  2006.03.23 06:13:32
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