仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2022.06.08
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カテゴリ: 東北
古来、ひとびとは感染症や病気をおそれ、神仏や習俗を頼みにして必死に戦ってきたのだろう。伝承や地名にその痕跡もあるだろう。

■畑中章宏『医療民俗学序説 日本人は厄災とどう向き合ってきたか』春秋社、2021年
この本から、東北に関する事柄を集めてみた。

○疫病への対処
 伝承を基として、ある人物の名前を書いた札を戸口に下げて除災を願う習俗は多くみられる。
 京都の祇園社では、子の額に朱印を押す。 二戸市 では、流行病は爪から入るといった。
○疱瘡除け
 疱瘡は致死率が高く、治癒しても痘痕が残り、予防接種が普及するまでたいへん恐れられた。疱瘡にかかると、疱瘡神を祀る疱瘡祭が行われた。江戸では、嬰児が罹ると、幣帛を立て赤飯を供えたりして祈る。 仙台 で1月14日に行われる「ちやせご」は、子が晴れ着を着て7軒をまわり餅をもらう行事で、疱瘡が軽く済むといわれた。

 つつがむし病は、菅江真澄『雪の出羽路雄勝郡』(1814年)に 湯沢市 の記述で記されている風土病で、越後では大流行した。 横手市 などの雄物川流域にはケダニ神社(地蔵)が残る。出羽三山開祖の蜂子王子が病気を起こす虫を退治した故事にちなみ、大晦日の日に羽黒山でおこなわれる松例祭では、恙虫をかたどった大松明を焼き捨てる。
○疫病と年中行事
 2月8日と12月8日は、事八日(ことようか)といい、関東を中心に、一つ目一本足の疫病神を退散する行事が各地で行われた。 福島県塙町 では、2月8日と2月10日にはニンニク味噌やネギをこしらえ、臭いで疫病神が入らないようにした。
○花火と祭り
 隅田川の花火大会は江戸時代流行したコレラの退散祈願が起源である。それどころか、日本の祭りのほとんどが、疫病災害を含む災害を除くため、また災害の死者を弔うためといっても過言でない。 青森 のねぶた祭も、疫病の退散祈願が目的だった。

■関連する過去の記事(感染症など)
芋峠 (2021年8月9日)
芋峠(仙台市)と感染症 (2020年11月28日)
明治のコレラ大流行と仙台市立榴岡病院 (10年9月3日)
宮城の民間医療伝承 (2011年9月4日)





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最終更新日  2022.06.09 21:17:38
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