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様々な女の恋愛や結婚について書いた話。三人称。冒頭が「むかし女がいた」で始まる短編が連なる構成。戦時中の爆撃機を飛魚と糞と比喩するなど、イメージは鮮やかでよい。しかしそれぞれの女の生きている時代や場所がばらばらなため、抽象的で印象に残らない。フェミニズム的な議論を展開しているだけで小説というにはエピソードが乏しい章もあり、物語としては物足りない。一人の女の生涯に絞ったほうが面白かっただろう。★★★☆☆【送料無料】むかし女がいた改版価格:380円(税込、送料別)
2011.10.15
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家を留守がちでろくでなしの父親から小学生の娘が誘拐される話。主人公の視点の一人称。子供の目線で見たことを語るので文章は平凡。描写にはよどみがないものの、そのぶん内省が浅い。この主人公が現在形で物語っていることでがリアリティを削いでいて、一人称である必然性を感じない。一人称にせずに神の視点で主人公が見たものと内面を作者が書くという構図のほうがうまくいくんじゃないかと思う。主人公がたびたび父親に反抗心を起こす点が物語の見所になっているものの、プロットに波乱を起きるわけでもなく父親が主導権を握ったままで物語の幅がないし、個々のエピソードも単発的でプロットとしてのしかけがあるわけでもなく、物語としては面白くない。山に登ったら飯がうまいというエピソードも、わざわざ誘拐旅行して娘に説教しなくても学校の行事のキャンプとかで経験するもんじゃなかろうか。父親が母親に欲求した内容も明かされないままで父親が誘拐した動機も不明だし、誘拐の末になんだかんだで結局父親が好きになるという予想がつく結末も興ざめ。単純な構成なので文章に瑕疵があるわけでもないものの、作り物めいた感じの完成度。★★★☆☆【送料無料】キッドナップ・ツアー価格:420円(税込、送料別)
2011.10.15
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小さな島国の親日派の大統領のマシアス・ギリが失脚する話。三人称。紙面の都合を気にしたりする作者の意見が入ってくる神の視点の文体で、その文体のせいで物語のリアリティーが削がれる。バスが消えたり亡霊がしゃべったり霊感がある女が未来を見たりするあたりは異化されているものの、それ以外の部分は冗長で退屈。マシアス・ギリの過去が語られる部分が長く、それが描写というよりは説明で抑揚がなく淡々としているし、物語内の時間の流れではバスが消えて日本から石油備蓄基地建設の話があったというところからほとんどプロットが進んでいないし、大統領の反対派がバスが消えて以来表に出てこないので物語に緊張感がなくだれる。過去を断片的かつ長々とつまらなく書くくらいなら単純にマシアス・ギリが大統領になって失脚するまでを時系列順に書いた教養小説にしたほうがまだ楽しめたかもしれない。それにマシアス・ギリの過去編にはマジック・リアリズムは出てこずに淡々と過去が語られていて、過去形の説明なので臨場感はないし、そのギャップのせいでマジック・リアリズムがとってつけたような印象でしらける。物語の展開にしても、幽霊が助言をしたり霊感のある女が未来を見たりするのはマジック・リアリズムというよりプロットを進めるためのご都合主義じゃないかと思う。霊感がある人たちの意のままにマシアス・ギリが失脚するというのも予定調和的で意外性も緊張感もなく面白くない。政治劇としてもマジック・リアリズムとしても中途半端で楽しめず、ネタバレのタイトルと中だるみ具合に飽きて途中で読むのをやめようかと思ったし、最後まで読んでもマシアス・ギリの失脚に対してカタルシスも共感も感じなかった。★★★☆☆【送料無料】マシアス・ギリの失脚価格:820円(税込、送料別)
2011.10.15
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