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AからBへつながる意識の流れAの自分からBの自分へ伝える記憶一瞬前から一瞬後へ、内から外へ、外から内へ連続する異なる断面を持つ自分をひとつにする意識のコネクションBからCへ、Cから……※追記の可能性あり
Aug 31, 2004
台風が近づいているせいか、朝からひっきりなしに雲が東の空へと吹き流されていく。会社の窓から見る度に、形こそいろいろに異なるが、同じカーニバルの行進のように雲が流れる。大きな塊がきらびやかに飾られた大きな山車なら、その横に並ぶ縦に長い雲は張子の人形か、山車と人形の前と後には、思い思いに凝らした衣装を着けた踊り子たちや楽団が、マントを翻し飾りを揺らして足早に進んでいく。音のないカーニバル、モノクロのカーニバル、永遠に続く天かける精霊(しょうりょう)の行進***************************************************巨大な雲がいくつも流れるさまは、見ていて不思議と心躍るものです。ときにそれは雲に身を隠した天空の移民船団やラピュタリスのような浮遊都市だったり、賑やか王族が住む城だったりします。雲に乗って飛んで行きたいとは、子供だけの夢ではないのです。***************************************************雲は流れて行く。その下で何が行なわれようと、雲は変わらない。人がよろこびに浮かれようとも、悲しみに沈もうとも、悲惨な死を余儀なくされているとしても。雲は風に流されてゆき、時に雨を降らし、いつかすっと消えていく。そこが楽園であろうとも、荒れ果てた戦場であろうとも。2004.08.30文章追加
Aug 30, 2004
何もない真っ白な空から、ひとりの男が落ちてきた。背中から晴れ渡る空になびく雲ような白な羽を撒き散らし、まっ逆様に男が落ちてきたのだ。とわの雪に包まれた峨々たる峰々のように白く巨大な男は、大地に叩きつけられ、激しく震え、息絶える前に幾万の白い破片となって砕け散った。私は聞いた、男が大地に激しくぶつかるその瞬間に、目をかっと見開いてつぶやいた、その一言を。かくて神託はなされた。命に代えて言葉を運んだ者によって。
Aug 29, 2004
字に自信なんぞこれっぱかりもない。学生の頃から私のノートを見た連中が、暗号で書くからノートを見せてもらっても一向に役立たねぇと嘆くほどに字がまずいのがホントのところ。けれど自分の手でペンなり鉛筆なりを握って紙に文字を書くって言うのは、なんとも気持ちのよいものだ。中でも万年筆が好きで、深夜魚や東京-奇-人の元ネタを書きつけてみたりしている。インクは素人好みのブルーブラック。長年使っているとペン先が古くなってインクが散る。深夜の闇を泳ぐ魚たちを記した文章の上に、点々と青黒い飛沫が飛んでいるのをじっと見ていると、この飛沫がすっと動き出す。群れをなして小さい点が、文字を間を縫うように泳いで、そのままノートの端から消えてしまった。おかげでノートは綺麗になったけれど、なんか物語の魂が抜けてしまったような気がして、ちょっと寂しくなってしまった……。
Aug 28, 2004
---1---真っ暗な中、なだらかな丘陵を小さなカンテラを手にした一団がゆっくりと歩んでいきますどこか踊っているようなそれとも眠っているようなふうわりとゆったりとしたあしどりでゆらゆらとよろよろとしたあしどりで彼らの足元では音もなく砂がゆっくりと舞い上がり時間をかけて落ちてゆきますまるでなにもかもがスローモーション---2---ときおりカンテラの光よりもはかない青や緑、黄色の淡い光が一団の周囲を流れて行きますなにかを誘っているようななにかを語っているようなふらふらとゆれる不思議なリズムでほつほつと明滅する不思議なリズムで光の周りには音もなく雪がゆっくりとふりしきり時間をかけて積もってゆきますまるでなにもかもがスローモーション---3---歩む一団の先頭のひとりが丘と頂点で足を止めてふりかえり遠くを右手で指し示しました遠くの闇の中を指すような近くの光を示すようなあいまいでいろいろと想像させる手つきで暗い流れの中を掻き分けるような手つきでそのとき山かと見まがうばかりの巨大な帆船が一団の前を海底の砂を巻き上げて去っていきますとんでもないほど大きな潮が沈んだ船を流してゆきますそれはまるで海の神がいたずらにお気に入りの船で遊んでいるかのよう僕は船を追いかけて手を伸ばしますすると白くて指の長い手が下りてきて帆船を持ち上げてしまいますまるでなにもかもがスローモーション---*---マスターはお気に入りの帆船の絵の入ったグラスをカウンターの影に入れてしまうと、こんどは冷たい水の入ったグラスをカウンターの上で横に倒れた僕の顔の前に置いた。僕はようやく起き上がって水を一気に飲み干したけれど、かすかに潮の味がした。マスターはちょっと微笑んでもういっぱい、今度はアルコールの入っていない甘いカクテルを出した。あぁ、もうこんな時間……どこかで懐かしいSimoonが流れてる………帰らないと…なんか忘れてたような……そんなわけで、またも更新がすっかり遅れてしまったのです。
Aug 27, 2004
-久々あの人を見かけました。元気そうでなによりでしたよ。-こちらから連絡をとるわけにもいかず、おこがましいのですが、ただ元気で暮らしていればなどと思っておりました。-馬鹿ですね、まったく。-ええ、でも、あの人の幸福が続くのならば、自分の寿命が縮んでも構わないなどと、今でも考えてますよ。-自分の手ではなにもできない。-それこそ祈ることぐらいしか。だからフェイドアウトしたのですが。-それはとても驕慢なことでしたね。立場を入れ替えれば想像もつくでしょうに。-だからなおさら。-それもおごった考え。-ならば。ーならば?ーならば。ーならば?-ならば。ーならば?ーならば……。**************************************************************こんなことは、自分自身にしか話せないものです。合わせ鏡の間に立つように、堂々巡りの微笑ましき感傷。誰が聞く耳を持つのでしょうか。今日の日記を読んだ方、なんだか申し訳ありません。どうぞ、せめてよい夢でもご覧なされますように。私には、やっぱり祈ることぐらいしかできませんけど。
Aug 26, 2004
僕はあなたの顔を知らない僕はあなたの声を聞いたことがない僕が知っているのはあなたの背中のぬくもりそして背骨の感触そしてあなたが知っているのは僕の背中のぬくもりあなたは僕の声を聞いたことがないあなたは僕の顔を知らない*************************************************向き合うばかりがよいわけではなくて、背中越しでもぬくもりは伝わるものです。……多分、多分ね。
Aug 25, 2004
いま、こうして私が会社のPCに向かっている間に、青白い月に照らされた雲海の上に黒々とした背中をさらして、あいつはゆっくりとこのビルの上を泳ぎ去って行くのだろう。いますぐ屋上にかけ上がって夜空を見上げれば、灰色の雲の中から、かすかに突き出た胸鰭の先が、ゆっくりと雲をかき乱していくのを見ることができるかもしれない。あいつは余りにも大きすぎて、私がこんなにも思っていても、私の存在にすら気づかずに、夜空の向こうに泳ぎ去ってしまうだろう。それは私と無関係に日が昇り、風が吹き、雲が流れ、そして雨が降るようなものだろう。モービディックに体をくくりつけたまま荒波の向こうに消えたエイハブ船長は幸せ者だ。あれだけ追い求めた相手と、それから一生離れることはなかっただろうから。だけれど私にはあいつを撃つ銛もなければ、体をくくりつける縄もない。第一どうやってはるか高みを泳ぐあいつにロープを引っ掛ければいいのかわからない。いっそ飛行免許でもとって、飛行機で追いかけたらよいのだろうか。たぶんそれでも追いつけはしないだろう。そんな気がする。きっと雲の海に身を沈めたあいつを私は見つけられやしないのだろう。そして……いまこうして私が会社のPCに向かっている間も、あいつは夜とともに、雲とともに、夜空の向こう、永遠に朝の訪れぬ世界を巡っているに違いない。私のことなどなにも知らずに。2004.08.31 一部修正
Aug 24, 2004
ランドスケープ! なんと魅力的な言葉。この目でも見えるすべてのものが、この単語の中に収まってしまう。ランドスケープ! 魔法のような言葉。大声で唱えるたびに、目の前のもやが晴れて世界のすべてが見通せてくるような言葉。昔、目に見える限りの領土をもらった王がいたとかいないとか、彼は自分の目で見たランドスケープの領主となったのだ。(と、すると彼の領土は同心円だったのか?)エスケープ! それは逃げることスケープ ゴート! とそれは犠牲者メリーゴー ランドスケープ! くるくるまわる僕の世界ランドスケープ! それは目に見えるこの世のすべて!ランドスケープ! 呪文を唱えれば、額にはまった風景画にも、色あせた風景写真にも、分厚いガラスに隔てられた窓からだって、自由に飛び込んで、目に見える世界を巡り巡ることができる。さぁ、目をつむらないで、しっかり瞼を広げて唱えよう!エスケープ! それは逃げることスケープ ゴート! とそれは犠牲者メリーゴー ランドスケープ! くるくるまわる僕の世界ランドスケープ! それは目に見えるこの世のすべて!エスケープ! それは新たな挑戦エスケープ ゴート! それは逃げ出したヤギメリーゴー ランドスケープ! めくるめく僕の世界グランドスケープ! それは視覚で捕らえたすべてのすべて!!***********************************************************あぁ、またも脈絡のないものを書いてしまった。どうぞノリで読みながっしゃってください。でもランドスケープが私の好きな単語であることは本当です。この言葉を思うたびに気分がすっきりして、明るくなってくるのも本当のこと。そんな点では魔法の呪文なんですけどね。おぉ! メリー! ゴー! ランドスケープ! でメリーって誰!?
Aug 23, 2004
やけに窓の外が明るいと思った。すりガラス越しに見る夜空にギラギラと円い月が輝いているように見えたのだ。でも今夜は曇りで月のあるはずもない。いったいなんだと思って窓を開けると、大きなイカの目玉が闇の中に光っていた。俺の顔よりも何倍もデカイ目だ。しかもこれが山羊の目に似て瞳が縦長。いったいなにを考えているのかわからない。あまりのことに声も出なければ体も動かない、魅入られたように大きな目玉を見返していると、ユルユルと窓の右側に動き出した。それにあわせるように、闇の中に七色の光がイカの頭から足に向かって、うねるように流れ始める。まるでイルミネーション。深海のクラゲが光るのは知っていたが、以下もこんなに闇の中で光るなんて初めて知った……。やがてイカは長い足をゆらゆらと夜風に流しながら、窓の枠から消えていった。どこへ向かったか確かめたかったけれど、いきなり首を出して長い足につかまっては大変と、しばらく待ってから窓の外に顔を出す。だが、もうイカは姿はもうない。海で見れば大王イカといったところか。真っ暗な闇夜の空を、七色の光を様々パターンで明滅させるイカを想像して少々奇妙な気分に囚われたが、念のため窓を閉め、鍵もかけて寝ることにする。*****************************************熱さも緩んで、深夜の闇の中に深夜魚たちが戻ってきているようです。イカが魚? というのはどうぞ不問にしてください。そのうち魚以外の生物も、いろいろとやってくるでしょう。ところで質問もしつきあっている相手(男でも、女でも)が冬の化身で、彼(彼女)が殺されなければ春は訪れないとしたら、あなたは永遠の冬を彼(彼女)と過ごしますか? 今日記事見た春告鳥の化身の名乗る男が、つけ狙っていると承知の上でつきあいますか。自分の命をかけて守りますか? そのために永遠の冬に多くの人が命を落とそうとも……。それが本日帰宅の間に頭に浮かんだ問題です。
Aug 22, 2004
耳を澄ますと、かすかな空気の流れとともに、トンネルの奥から大勢の声が近づいて来る。僕はなにが来るのかと、身を乗り出すようにしてトンネルの奥を覗き込む。混声合唱のようだが、一人の声のようにも聞こえる。歌ではない。喉の奥、体の底から、ただ同じ高さの声が延々と吐き出されるような感じだ。一度も途切れることがなく、トンネル先の見通せない闇の中から音だけが、かなりの速さで近づいてくる。次第にトンネルから流れてくる風が強くなり、額にかかる髪が揺れ始めるが、それよりもうなじのあたりの皮膚がちりちりと反応してきたのが気にかかる。音は僕の周囲の空気を震わせる、悲しみを帯びた調子に胸騒ぎを覚える。いけない、これ以上ここにいてはいけないそう心の内で自分の声がするが、体は動かない近づいてくるものをこの目で確かめるまでは……トンネルの闇の中にカンテラのような明かりが見えたと思ったら、それは予想以上のスピードで接近してくる。それに合わせて音もますます大きくなり、強い風とともに僕を圧してしまった。もう一歩も動けない、動いたら足をすくわれて倒れてしまいそうだ。それでなくても、体中の皮膚がびりびりと反応して、立っていることもままならない。引き込まれる。ついに音が何十人もの人々の絶叫に変り、それは僕を呼んでいるに違いなかった。それを拒否するのか、それとも受け入れよとするのか、自分でもわからぬままに顔を伏せ手を伸ばして、よろよろと歩み出した。その時強い衝撃が背後から襲って、僕は後ろに引き倒された。とたんに僕がいたすぐ目の前をものすごい勢いで地下鉄の列車がすべりこんで、速度を落とすこともせずに走り去って行った。音はクライマックスを迎えると一瞬にして、レールの軋る無機質な音にすり替わりそして聞こえなくなった。僕は列車が押し出した空気の渦に飲み込まれ、乱れる髪もそのままに、冷たいタイルの床に座り込み続ける。列車が再び暗いトンネルに消えていくと、ようやく誰かが僕に怒鳴っているのがわかった。でもいまは顔を上げることもできない。体はここに残った、けれど僕の魂はあの回送列車に乗ったまま、闇の中に去ってしまったのだ。なぜなら薄暗いプラットホームに座り込んだ私と、その後ろに立つ駅員の姿を高速移動する列車の窓からのぞいていた記憶が、ホームに残された私の瞼の裏に焼きついてしまっているのだから。
Aug 21, 2004
声が響く誰の耳にも届かない風に乗って空に捧げられる声吹き寄せられた柔らかな羊毛のような雲羽毛のような雲その中に漉き込まれていく声は雲を震わして青空に小波を作るやがて小波が風になって大地に吹き下りるとき初めて捧げられた声を耳にできる囁くような遠くで響いているような優しいようなかすかに悲しいような声私は空を見上げ風に吹かれて涙を流すそして口を広げあらん限りの声を振り絞る誰の耳にも聞こえない青空の彼方に捧げられた私の声見上げ続ければめまいを起こしそうな丸い空風が渡る青空に捧げられた人々の声を乗せて雲が震える漉き込まれた声の響きを感じて暖かな風に吹かれて涙も乾いた****************************************乗り換え電車を待つプラットホームから、何気なく見上げた青空を、いろんな人の声にならない声が風に乗って渡っていくようでした。2004/8/21 一部修正
Aug 20, 2004
眠れぬ私は睡眠という名の空港をあとにして孤独な夜間飛行の旅に出る夜の闇に沈むランディングポイント狭くて短い滑走路臆病な私は何度も操縦桿を引いて眠りから自分を遠ざけるやがて眠ることをあきらめてフラフラと夜空に舞い戻るそして操縦桿から手を放し硬い椅子に体を預けて目をつぶるいつか力尽きて墜落するその時まであぁ、どうぞ安らかな眠りを私にくださいさもなくば永遠に眠らずにいられるようにしてください白く輝く雲海の上をどこまでも穏やかに滑るように飛べるようにしてください
Aug 19, 2004
中華料理屋のカウンターから、吹き上がる炎の上で軽やかに煽られる中華鍋を見ながら考える。この街は大きな中華鍋のようなものだと。 僕が生まれる前から駅裏の路地で中華飯店を営む主人の手にかかれば、この鍋に踊らない食材はない。7つの海と5つの大陸から渡って来たあらゆる食材とスパイスが、大きな中華鍋の中で混ざり合い、奇跡の料理になる。しかもこの奇跡はいつでも安い値段で手に入るのだ。 この街にも世界中から人や情報、商品、文化が集まり、交じり合い、とても魅惑的でリーズナブルな奇跡を作り出す。そしてその中を奇妙なステップで歩く僕らもまた、食材のひとつ、スパイスのひとかけらなんだ。 この世の始まりと終わりを表わす渦の模様に縁取られた皿の上、こんもり盛られた五目炒飯が湯気を上げている。五目といっても、ここの五目炒飯にはその倍以上の素材とスパイスが使われている。季節と気分に合わせてちょっとした隠し味も……。ひとすくい口に運べばピリリと来るところもこの街によく似ている。そう、口の中を火傷しそうなぐらいに熱いところもね。************************************************ちょっと手を加えました。下の一文はお好みで最後に付け加えてみてください。紅しょうがみたいなもの?************************************************ 蓮華を手にした僕がすくうのは都会に集まる衆生ではなく、金色の米と色とりどりの具。僕は貪欲に街を口に運び飲み込んでいく。それは体の内と外で都市を感じること。とても感覚的で感傷的な僕のやり方。2004/8/24 タイトルと本文の一部を修正2004/8/25 本文の一部を修正2004/9/25 本文の一部を修正、またこの日TBS"チューボーですよ"で五目炒飯が作られる。日記とはあんまり関係ないかな。
Aug 18, 2004
深夜の雷雨 見上げる雲に青い光透かして見える 巨大な魚影あれぞ雷魚 雨に跳ね雷に踊る 寸胴の大魚轟く雷鳴 震える大気 呼応する地鳴り雲をかき乱し 騒ぐ大雷魚傘もなく雨に浸る奇人の目前にひらめく虚実の瞬間 雷光の電影響け雷轟! 逆巻け雨宙!雨に泳ぐ奇人の歓喜拙いステップで雨を除けろ!えー、傘もなく10分ほど大雨の中を歩いて帰りました。空が真っ青に光りましたよ。そのあとは下界を揺さぶるような雷鳴が続きました。そんなシーンにも深夜魚は出現するようです。うーん、いまはちょっと頭がクラクラ。か、風邪?
Aug 17, 2004
今ここにあるのは乾いた水槽乾いて汚れたガラス越しに見えるのはコケのこびりついた玉砂利と茶色く汚れた水草の骸魚の姿は絶えてなくその骨すら見当たらぬ目に触れるだけで苛立ちが募り今にも棒で叩いて壊してしまいたくなるけれどこれは私のこころもし壊したら二度と私は人でいられなくなる再び水を張るその日まで今は乾いた水槽を抱えていかねばならない落とさぬように癇癪を起こして叩き壊さないように誰か水を水をくださいこの水槽に水をください私が横たわって潤されるほどの水を*************************************雨はとうに涸れ果てた……奇人は乾いた水槽を抱えて日常を暮らすひたすら水を飲んでもひたすら湯を浴びても水槽は乾いたまま満たされることはないちょっと、蛇足でしたかね。(2004/08/17 更新)
Aug 16, 2004
私に心は通じない空蝉でしかない私に私の口から出る言葉はあなたが私に投げた言葉のエコーそこに心のこもりようはないだろうあなたが言葉を求めるならば、期待する言葉を私に投げればよいだろう私はただあなたが期待した言葉を返すだけだから私はただのがらんどう私の言葉が真実であるとも正解であるとも言えないただあなたの言葉のエコーを返すだけなのだからむなしく思うなら立ち去ればいい私はあなたを止めることも追うこともしない私の瞳は立ち去るあなたの後姿をただ映すだけなのだからもし振り返って私の目に涙が浮かんでいてもそれを信じてはいけない……
Aug 15, 2004
凍てつく冬空に輝くオリオンは、鋭い音で私を貫く夏の月が大気に揺れる様は、太く低く私を激しくゆする焼けた鉄色の太陽が沈み行く夕焼けは見渡す限りの空間を圧迫するような、しかし耳には聞こえぬ音を響かせている。もしその音を聞いてしまったのならば、私の体は微細な粒子に分解され、吹き上がる風に運ばれて、空へ撒かれてしまうだろう両手で耳を塞ぎながら見上げると茜色の空が震えて、巨大な緋色のハタに変わり、背後に隠していた群青色の宵闇へ泳ぎ去って行った一瞬の静寂ののちきらめく星々の異なる長さの弦を爪弾くその音が、あるものは静かにあるものは鋭くあるものは賑やかに影に入った大地に降り注ぎ始めた*******************************************メンテナンスでタイミングをはずして更新が遅れました。ちょっと時間をさかのぼって、2日分の日記を記入しなくては!
Aug 14, 2004
鋭い音が、柔らかな幻想を見せてくれる耳だけでなく、直接頭を貫いていく鋭い音その衝撃を和らげるために、私自身が幻想を見せるのかそれとも音が鍵になっていて、私の中に眠る幻想を引き出すのか鋭い音は青空を過ぎって行くほんの一瞬で消えてしまう、銀色の針のような光跡を残して真っ白な部屋の中にひとり座って、鋭い音が来るのを待ついや、待っているのは、衝撃のあとにくる柔らかな幻想部屋の空気が落ち着きなくざわつきだして、予兆が始まる私自身もあらわになった体毛の先が、チリチリと反応を始めるまるで悪寒の始まりのように部屋の圧力が上がったように耳の奥がツンとする来る!リラックスと緊張の微妙なバランスが、音を受け入れる体勢を作る空気が水面の小波のように揺れて、同心円の波紋が広がり、小さく、しかし強烈な光が波紋の中心で輝きそれを目にした瞬間音が私を貫く鋭い音が突き抜けたあとの一瞬の静寂そして突然湧き上がる柔らかな幻想と波立つ喜び私は至福の時を向かえ椅子から立ち上がると、白い部屋の中をぐるぐる歩きまわり、幻想の中を彷徨う帰り道をわざと見失うように、振り返ることなく、でたらめに歩くだが、鋭い音が去ってしまうように、幻想もやがて薄れて消えてしまう私は床から美穂引きはがし、力なく椅子に戻るとまた音が来るのをひたすら待つ
Aug 13, 2004
バイパスを越えて銀色の波が押し寄せるアスファルトの上に立ち上る陽炎の揺らめきは輝く波頭となってバイパスの峠を越えて街に流れ込む。街は静かに水を受け入れおだやかにけれど速やかに水の中に沈んでいったひとりの少女の願いが叶い盆地にあった街は駅前のビルの天辺を残して青い小波の下、綾なす夏の陽射しを受けて涼しげに見える誰もいないなにも動かないただ少女がひとり、無人の通りをユラユラと歩いて行く水流に髪を揺らし、スカート裾を翻し、軽やかに光の網をくぐりぬけ、すっと手を伸ばし白い雪片の変わりに、青い切片が彼女のまわりに巻き上がる男は手の中にすっぽり収まるほどのスノウボウルをカウンターの上にそっと置いた。青い雪が舞い、中央に立つ少女に降りかかる僕はそれをみながら、透き通った甘いカクテルを少しばかり勢いよく飲んで、5杯目のお代わりを頼む。男は青いカクテルを注文する。青い上下に青いシャツ、青いネクタイ、青い帽子、そして青い手袋青尽くめの男はカクテルを飲み干すと、青いスノウボウルをすっと手の中に収めて、店を出て行ってしまった。スノウボウルの少女を思い出しながもう一杯おかげで、今日も更新が遅れました……そうそう、テレビ東京で『時をかける少女』をやっていた。原田知世が幼い! こうして映像で残って、10年以上ものちに再び世に出るなんて、なるほど時をかける少女である。
Aug 12, 2004
夜明け前、ふと目を覚ますと、テレビ放送はとうに終了していて、ノイズの嵐のように画面の内側で吹き荒れていた消音にしていたから、それはとても静かな嵐だったじっと目を凝らすと、嵐の中にいくつもの魚影が見えてくる最初は無秩序に流れていたように見えるけれど白い点だけ追って見ると白い群れが、黒い点だけ追って見ると黒い群れが、幾度も身を翻し翻ししているのがわかるそのうち小魚の群れが一塊になって大きな魚影になる大きな魚は視界の悪い水中で見るように、画面にすいっと鼻面を見せては、光の嵐の中へ泳ぎ去っていくなにかに包まれるような雰囲気を感じて振り返るといつの間にか部屋全体にノイズの嵐の光が満ちて、それが海面をとおってきたように揺らめいているその波に合わせて、胡坐をかいた体が前後に揺れる魚が画面に身をこすりつけるようにして泳ぎ、大きなヒレで誘っているようだこんな形で海と夜とがつながるとは、だが、魚に釣られるほどお人好しではない脇に転がっていたリモコンを拾い上げるとテレビの電源をオフにした部屋は暗く心も暗く眠る私:::
Aug 11, 2004
どんより雲っているのに、汗が噴出すように熱い昼下がりどうしようもない気分を抱えてうつむいて歩いていると、やわらかくなったアスファルトの上で一匹の魚がはねているのが視界に入った背の青い銀色の小さな魚まるで大きな魚のうろこのようなどこから来たのかわからない近所に水辺はないし水槽も思い当たらない誰かが落としていったのか多分ほっておけば、すぐに乾いて死ぬだろうでも私は見知らぬふりをして、魚の横をとおりすぎるするといままで聞こえてこなかった、魚が身をアスファルトに打ち付ける音が耳に届いた私を責めるような、しかし弱々しい音をうとましく思いながら蒸しあがった雲の下を歩く
Aug 10, 2004
海に落ちた僕の体は一瞬にして小さな銀色の魚の群れに変り、青く、ほの暗い空間に散っていった。残された衣服だけが、奇妙なクラゲのように漂って深い海に沈んで行く。10日になる前に仕事場からこっそりアップデート!だもんで短いのです。きっと窓の外には深夜魚たちが泳いでいるのでしょう、私もそこに混じって、夜の遊泳を楽しみたいものですきっと街の光が導いてくれるでしょうに。
Aug 9, 2004
電灯を消して眠る。久々のことだ。窓は閉ざしたが、街道の音は聞こえてくる。目を閉ざしながら思う、この部屋が寝台車のように移動していったらどうなのだろうと。僕は眠ったまま擦りガラスの向こうに、流れる風景を想像してみる。夜の底に眠る町並み。金色の朝。雀の小さな影がガラスに映る。空の青が染みたガラスに雲の影。やがて茜色に焼けると吹き寄せられた落ち葉がカサカサとあたる音がする。そして窓は白くなり、その隅に小さな結晶が生じる。あぁそうか、この部屋は移動するのだ、空間ではなく時間の中を。僕の部屋は季節の中を走り抜けて行く、その時々色と影を擦りガラスに映しながら。僕はずっと眠ることにした。もうひとりの僕は、走馬灯のように変わる擦りガラスを背景に眠る自分のシルエットを眺めている。**************************はい、またもイメージ先行です。しかも荒削りすぎ。そのまま外が見える窓よりも、外の色がぼんやりわかる擦りガラスや障子のほうが、趣もあるし、イメージを膨らませやすいようです。では、そろそろ今日はこの辺で日常に戻ります。
Aug 8, 2004
黒い壁を越えて白い光が立ち上る。透明な斜面を水が流れて行く。白い手が光と風を巻き取って、しなやかに揺れる。緑の輝き、頭の上を潮騒が過ぎさる。白い波間を丸く切り取られた峰が走る。細かい光の針が砕け散って、小さな粒になる、それでも突き刺さって痛い。黄金色の蜜が坂道に流れ込み、大小の影が追いつ追われつして、細い線をいくつもの輝きが滑っていく。赤くくすぶるドームが、灰色の世界に沈む。ゆっくりと世界の瞼が閉じて、目に入った小さな光の粒が、瞼の裏で輝き始める。斜面を滑る水は巡り巡って降り注ぐ。再び白い光が黒い壁を越えて立ち上るそのときまで、僕の瞼は閉じて、瞼裏の劇場が音もなく開幕する。*************************本日はストーリーもなく、1日のイメージを連ねて見ました。でも書き散らすのも結構気持ちいいですよね。風に向かってデタラメな唄を歌ったり、頭に浮かんだ切れ切れのイメージを声に出して言ってみたり、なかなか難しいですけど。
Aug 7, 2004
世界に時を告げる大時計は少女の鼓動に合わせて 時を刻むひざをかかえ アメジストの中に眠る少女は誰にも会わず 恋も知らず世界を支えるために 静かに鼓動を伝える黒猫にかしづかれながら眠る、少年の夢の中に生まれた世界のいくつもの物語。その物語のひとつに時を刻む少女と彼女を探す青年の物語があり、上の文章はその少女のイメージ。少女は遠くに現われた青年の気配を感じて鼓動を乱し、夢の世界が次第に狂い始める。青年は敵と味方と、そのほか無関係な人々の間を巡り、ようやく大時計のある塔を訪れる。少女はつい目を覚まし瞬時にひとりの乙女に成長して青年の前に立つ。水晶は砕け大時計は動きを止め、夢の世界は大きな変動を迎える。黒猫が尻尾を揺らし、少年は少しだけ身じろぎをする。2004.08.07 13:37 修正/更新************************************************これも7/23に書いた「神は人を愛し 悪魔は神を愛す ~」と同じく中学時代に思い浮かべた物語のひとつ。いまも時々記憶の中から取り出しては、新しい飾りをつけたり、不要なものを取り除いている。青年も少女も夢見る少年の心の化身で、誰も二人を引き離すことはできないとか、塔の管理人だった魔術師が青年の旅を助けるとか、青年は度を通じてタロウカードを集めるなんていろいろな設定も考えた。たぶん、これは文章として完成することなく、墓に持ち込んでしまうのだろう。そんな物語はそれこそ星の数ほど、砕け散ったアメジストの破片の数ほどあったりする。少年の夢の世界の物語はこのほかにも、砂漠に落ちた浮遊都市にいる盗賊の物語や、自分の夢の中の分身に追われる少年の物語などがある。彼らとはもう、ずいぶん長いつき合いだ(20年?)。いまも新しい物語を"思い出して"は彼らを窮地に陥れたり、そこから救い出したりしている。
Aug 6, 2004
シロップ薬が入っていた大きなビンに小さな黄色い魚を1匹入れて少年はいつも持ち歩いていた時々目の高さに持ち上げてはなにか魚に話かけている少年がビンを持ち上げるたびに魚は森の中、山の上、雲の中、空の上といろいろな場所に現われたまるで魚は空に浮かび、雲に泳ぐようだった少年はそれが自慢で魚自身にも得意顔で語っていたけど空あっても山にあっても魚がビンの中にいることは変わらない魚はビンの中なのだあんまり空を見上げるので少年は石につまづいて倒れてしまったビンは割れて水も魚も乾いた土の上に飛び出した少年は起き上がらない魚はやっとビンから自由になったけどいまは干からびるの待つばかりまたも日付の敷居をまたいで、前日の日記を更新してます。仕事のあいまだったりするのですが……
Aug 5, 2004
先に書いていたものが、マシンがフリーズして消えてしまった。思い出して書くのは気分が移ってしまったので無理。そこで新しく書き出したのだけれど、中途半端なところで止まってしまった……。まぁ、たまにはそんな日もあるさ。沈む沈む沈んでいく青い暖かな水の中を足から先にまるで空の高みから降り立つように両手を広げ足を一つに重ねて沈んでいく光の綾が幾重にも重なって銀色の破片がちりちりと翻って泳いでいくやがて巨大な影が足元から螺旋を描いて光に向かって泳ぎ去り、それに引きずられるように闇が湧き上がって行く細かい気泡が視界をさえぎるように湧き上がり、耳元で泡がぶつかり合いはじけて大きな泡になって上へ上へ向かっていく闇を抜けて海底に足が着くかと思われたそのとき、柔らか泥が消えて、見慣れた街の風景が足元に広がった。横にはものすごい勢いで滑るように動く超高層ビル。突然風が顔に吹きつけ息がつまる!青い冷ややかな大気の中を足から先にまさしく空の高みから降り立つように両手を広げ足を一つに重ねて落ちていく落ちていく落ちて落ちて……
Aug 4, 2004
雲の城が並んですべる夏空をカワセミ色のヒレを広げたホウボウを背負ってスーツ姿の男が飛んでいく表情はよくわからないがなにか迷惑そうな感じだとても気持ちよさそうなのに飛んでる本人はそうでもないらしいホウボウの爪が深く脇腹に食い込んでいるからかも知れないよく見ればスーツケースを抱え込む姿が痛々しい。ホウボウは男を抱えこんだまま、アパートの上を越えて見えなくなってしまった。サーバーの調子が悪いのか、更新のタイミングをはずしたので、バスを降りて見上げた風景を書いてみました。ホウボウのヒレダヴィンチやリリエンタールの夢を思い出させます。日記の更新が遅れても空は青いし、雲は流れ行くものだなぁ。
Aug 3, 2004
それはプラネタリウムではなく、数限りないマリンスノウが降り注ぐドーム。柔らかな青い光に包まれたドームには、同心円状に席が並んでいるが、中央にあるのは巨大な昆虫のような機械ではなく、何かがうずくまった様な黒いつややかな岩。席に着くと、ドーム一面に青と白の光が綾なして揺らめいて、次第に深い青の中に薄れていく。時折、小さな影や大きな影がドームの中を横切っていく、次第にそれも深い群青の中に溶け込んで、次第にドームの空気も冷えていく。とてつもなく大きななにかの雰囲気が、ゆっくりとドームの中を飲み込んで、そしてその雰囲気も暗い暗い墨色の中に消えてしまった。そして、観客が自分の肩を抱くほどにドームの中が冷えると、ようやく白い小さな粒がドームの局面に沿って降り注いで来る。溶ける事のない雪、光の届かぬ深淵の世界で生命を育むマリンスノウ。観客の誰もが声もなく、ただただ降り注ぐ白い粒に魅入っていた。
Aug 2, 2004
今日は趣向を変えて、深夜魚を見るためのイメージトレーニング……。夕焼けの空を見上げると、銀色の紙ふぶきのようなものが、風もないのに離合集散を繰り返し、翻って、翻っては細かな輝きを放っている。真っ赤に染まって焼け落ちそうな茜いろの幻想的な空の中で、ただそれだけが異質なもののように、現実からのシグナルのようにまたたいている。目を凝らせばそれが数限りないほどに群れている銀色の小魚であることがわかる。ふと目を覚ますと、部屋の白い壁に擦りガラスを透かした夏空の青さが映っている。半ば夢見心地で、エッジのボケた青い矩形を見ていると、その中にぼんやりと魚影が見えてくる。中ぐらい影、それが絶えずフレームイン、フレームアウトを繰り返している。多分窓を振り向いても、ガラス越しにはなにも見えないだろうと感じる。家の外灯に群れる大きな蚕蛾を時折光の外から素早く入って大きな口に咥えて去っていく魚がいるのを目撃する。土砂降りの雨がアスファルトを音を立てて打つとき、はねる水しぶきのなかで白魚がピチピチと飛び跳ねている。今日すれ違ったフリルのついた日傘の影に踊っていたのは桃色の唇ではなく、クラゲに身を隠している稚魚だった。深夜あなたがすっかり熟睡しているとき、部屋に深い緑の闇と光が揺れながら広がっていく。部屋の壁が見えなくなると、そこから大き魚影が音もなく泳いでくる。そしてゆっくりとあなたの上を通り過ぎていく。寝ているあなたにはまったく無頓着だ。けれど巨大な魚の取り巻きの中には、好奇心で、あなたの髪や耳たぶをつっつくヤツがいるかもしれない。けれどあなたは目を覚まさない……。魚がすっかり泳ぎ去ってしまったあと、一人の男が枕元に立てひざで座っている。男はすっと顔を近づけて囁く。「魚を探しなさい、闇を抜けて地上を泳ぐ魚を、そしてその中かから私の魚を見つけなさい、私の名は……」とても短いのだが、男の名は聞き取れない。彼が探せという魚の名はあまりにも聞きなれなくて覚えられない。違う、聞き取れなかったのは私。あなたなら聞き取れるだろう。もしあなたの元を男が訪れたなら、その名を聞いて欲しい、魚の名とともに。そしてできるなら私に教えて欲しい。私はいまもわからずじまいだ……。
Aug 1, 2004
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