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「母」 吉野弘で、 中村稔 の 感想 というか 解説 はこうです。
身まかった母の
胸の上に
両手の指が組み合わされていた
遠い日のこと
なぜか、今日
ほのかな明るみを帯びて思い出される
あの手は
生き残っている誰とも
もはや、手を取り合うすべがなかった
死者の手を取っているのは
死者自身の手だった
組み合わされた両の手は
そのくぼみに
温もりと見まがうものをつつんでいた
そのようにして旅だったのが
その日の母だった
心に沁みる挽歌である。組み合わされた両手のくぼみに温もりと見まがうものを見たのはおそらく作者だけだろう。その母親の死を悼む気持ちが温もりと見まがうものを見させたのであろう。私はこの詩に若干こじつけめいたものを感じているが、作者の人柄を考えると、このまま受けとるのが正しいように思われる。(P354) ナルホド、ですね。
追記
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