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大明风华 Ming Dynasty第50話「主なき都」明(ミン)の正統(セイトウ)帝・朱祁鎮(シュキチン)はオイラト軍に捕まった。エセンの孫娘・チムグは龍になぞらえる皇帝に興味津々、監視を買って出る。そー(。´・∀・)r)゚ω゚´)え?ヨω・)<咬まないわよね? Σ(°∀°ノ)ノクンクン…( ̄ー(・・。)<やっぱり″龍″の身体も鼻をつく悪臭がするんだ~(・_・ )=C((゚ロ゚ノ)ノ彡<行くよっ!正統14年10月、エセンは明へ進軍、白羊口(ハクヨウコウ)を攻撃し北京を目指した。皇太妃・胡善祥(コゼンショウ)の楽しみは息子の郕(セイ)王・朱祁鈺(シュキギョク)への嫌がらせだった。今日も息子の隙をついて履物を奪い、回廊に投げ捨てて大笑いしている。すると驚いたことに皇太后・孫若微(ソンジャクビ)が現れた。胡善祥は姉を食事に誘った。すると若微はなぜか王妃がいないと気づく。祁鈺は母に王妃を呼びに行けと言われて席を立ったが、どこか様子がおかしかった。「今日はあの子に3回、勝ったわ、だから30回お尻を叩くの」胡善祥は嬉しそうに話し、しかも叩く時は下衣を脱がせてお尻を叩くという。そこへ王妃が息子を抱いて現れた。若微は幼い甥に目を細め、王妃に自分の腕輪を授ける。「今日は急いで宮殿を出たものだから何も持って来なかったの 戦が終わったら宮殿で他にも選んでちょうだい」王妃は郕王に息子を預けて両手で受け取ったが、若微はふと王妃の手首のあざに気づいた。袖をめくってみると腕はあざだらけ、しかし胡善祥はただの夫婦喧嘩だとごまかして2人を下げてしまう。若微は息子を子供扱いする胡善祥に呆れ、例え王妃に非があろうと諭せばいいと咎めた。「もっと郕王の体面を考えるべきだわ」姉に叱られた胡善祥は苛立ちを隠せず、鳥の丸焼きにいきなり箸をグサリグサリと刺し始める。「私は体面など気にしない…姐姐は体面の塊ね…」憤慨した若微は黙って出て行くと、祁鈺が慌てて追いかけて来た。「太后!お待ちください!母はああいう人なのです、あとで言って聞かせますので…」「…母親思いの良い息子ね、明日、重要な朝議があるわ、必ず参列を」翌朝、朝堂に于謙(ウケン)の姿があった。若微はまだ詳しい話を知らない朝臣たちに土木堡(ドボクホ)の状況を報告するよう命じる。すると于謙は土木堡の戦いで大明軍が全滅、52名の将軍が戦死したと伝えた。失った馬は20万頭に及び、軍装や兵器、補給物資などの損失は数え切れず、全軍が壊滅して皇帝が捕らわれの身になったという。若微は絞り出すような于謙の声を聞きながら、グッと目を閉じて悲しみをこらえた。その時、朝臣の誰かが王振(オウシン)の甥・王山(オウサン)がいると叫ぶ。朝臣たちの怒りの矛先は王山に向けられ、暴行を受けた王山はそのまま絶命した。若微は暴走する朝臣たちを叱責、その体たらくに呆れた。皇帝が親政を行っていた時、王振を信用するなと進言した者がいたか。皇帝が親征すると言った時、于謙の他に止めようとした者がいたか。若微は土木堡の敗戦で太宗と先帝が苦労して築いた50万の精鋭を一度に失ってしまったと嘆き、皇帝に諫言しなかった臣下たちの怠慢に憤った。「北京城の9つの大門を開放しなさい」若微は民たちが避難できるよう城門を10日間だけ日夜を問わず開け放つことにした。エセンは朱祁鎮を連れて南下、すでに敵軍は居庸(キョヨウ)関まで来ていた。若微は朝議で戦うのか、守るのか、朝臣たちで決めるよう迫る。すると楊栄(ヨウエイ)が内閣が素案を考えたと上奏した。山東・直隷(チョクレイ)・河南(カナン)の兵を北京に集め、皇太后と太皇太后は南京に移り、安全になったら戻れるという。集められる兵の数は20万、楊士奇(ヨウシキ)は山東の備倭(ビワ)兵なら屈強で死をも恐れないと進言した。于謙の話では兵部の命で羅通(ラツウ)・曹泰(ソウタイ)・韓青(カンセイ)・郭登(カクトウ)4将軍が白羊口を守っており、居庸関の前線を10日は防衛できるという。一方、エセンは首領たちを集め、最後まで戦う意思があるのか確認していた。北京への侵攻は問題ないが、いずれ明軍も集結してくるだろう。今までのように略奪したら草原に戻るのか、これを機に中原(チュウゲン)を取り戻すのか。すると首領たちは戦を始めたエセンに従うと言った。「よし、北京を占領後も戦うぞ、ウリヤンハイは黄河を渡り山東を取れ 私は精鋭を率いて直隷を通り淮(ワイ)河を下る、明を長江以北から駆逐してやろう バヤンは山西へ進軍し、一帯を押さえろ、長江以北を制すれば明も簡単に反撃できまい」エセンと首領たちは誓いの杯を交わし、結束を固めた。10日が過ぎ、皇太后の命により城門は閉鎖された。若微と郕王は朝臣たちを集め、交戦するのか和議を結ぶのか、忌憚なく意見を述べるよう命じる。朝臣たちが難しい決断に口をつぐむ中、ただひとり上奏する官吏が現れた。実は7歳の頃から占星術を学んできたが、最近、火星が南斗(ナント)に現れるという異常を発見したという。若微が前に出て説明するよう認めると、あの髭のない翰林(カンリン)院の侍講(ジコウ)・徐有貞(ジョユウテイ)が進言した。「火星は災いの星です、現れれば戦が起きます かくなる上は速やかに南方に遷都し、災いを避けるべきかと…」これに于謙が激昂、首都は国の基(モトイ)、遷都こそ命運を危うくすると反対した。その時、思いがけず祁鈺が于謙に賛同する。「于大人(ダーレン)の意見には道理があると…首都であればこそ地方の兵も駆けつけます 遷都すれば長江以北は敵の手に落ちる、そうなれば首都を失うだけでは済みません」「そうではありませぬ」徐有貞は北京が占領され、皇族の血筋が途絶えれば国が失われると反論、遷都しなければ大明は滅びると断言した。しかし于謙は南に退けば長江以北の民が敵の奴隷となり、数千万もの民が犠牲になると訴える。そこで徐有貞は皇帝が最も憎んでいた家臣は于謙だと指摘し、皇帝のために血祭りにあげてはどうかと進言した。これには于謙もさすがに腹に据えかね、徐有貞に殴りかかってしまう。「だったら占星術で″義父″の死は分からなかったのか!」呆れた若微は于謙を止めたが、その日は結論が出せないまま散会となった。王振の養子のひとりだった宦官・喜寧(キネイ)は生き長らえていた。喜寧は生きる気力を失った正統帝の世話を任され、懸命に水を飲むよう勧める。「頼むよ~死なないでくれ~あんたが死んだら俺も命がないんだ~」喜寧は何とか正統帝の口に水を飲ませたが、祁鎮は吐き出してしまう。皇太后に続々と遷都の奏状が届く中、三楊と于謙は交戦の道を選んだ。すると于謙に皇太后へ謁見するようお達しが来る。于謙は先に兵を召集する特使を派遣してから皇太后を訪ね、直ちに準備を始めると報告した。しかし早くても到着は25日後になるだろう。「…白羊口は?あと何日もつの?」白羊口では激しい戦闘が続いていた。将軍・韓青は敵に足を捕まれ危ないところだったが、その時、合図の角笛を聞いた敵軍が撤収する。九死に一生を得た韓青、しかし朝廷の援軍が来る様子はなかった。若微は血まみれになって届いた急報を読んだ。…もはや白羊口の兵は400名ほど、このままでは全滅します…援軍が来ないなら兵を逃走させてください若微は援軍を送らないのか聞いたが、于謙は援軍を送ればそれだけ兵力を失い、そこにエセンの部隊が来たら北京は落城すると説明する。とは言え北京を守るのは2万というわずかな兵のみ、若微は思わず失笑した。すると于謙は皇太后に希望を持たせる。「通州の食料を城内に集めれば3年もちます! 北京は城壁も高く、守りは堅牢、半年は防御できましょう! 3省の兵が集結したら必ず難局を打開できます!今はただ苦境に耐え、時機を待つのです」于謙は実のところ兵が来ても戦法はひとつ、決死戦だと吐露した。そこで皇族と内閣の大臣は南京に移るよう提案し、そうすれば兵部も戦闘がしやすくなるという。「皇帝不在で朝廷は機能不全です、太后たちの身に万一あれば南宋のような延命もできなくなります …エセンは皇上を連れて北京へ、バヤンは山西へ進軍、二手に分かれて全軍を送り込むつもりです おそらく彼らは北へ帰る気はない、どうか一刻も早くご決断ください」その夜、若微は宮道に立った。かつてこの宮殿の建設中、若微は先帝と共に視察に来ている。「老天爺、私と勝負を… 目隠しをしたまま宮殿を出られたら、どうか私の息子を元気な姿でお返しください」若微は宮道をつなぐ門で何度も敷居につまずきそうになった。その度に侍女・双喜(ソウキ)は冷や冷やしたが、やがて若微は自然とまたげるようになる。こうして門を通り抜けながら右や左に曲がり、若微はついに宮殿から出た。勝負に勝った若微は太皇太后の寝宮を訪ねた。張妍(チョウケン)はばつが悪そうに皇帝の消息が分かったか尋ねると、若微はエセンが60万の精鋭で皇帝を護送すると嫌味を言う。「大臣は遷都を提言しています、あなたはまず養生を…私たちも長江を越えなければなりません」「私は嫌よ、行かないわ!オイラトが来たらここで死ぬわ!」「あなたがこの状況を作ったのですよ?!」若微は思わず声を荒げ、北京にいる兵はわずか2万、オイラト軍が来れば落城すると教えた。若微は皇帝が出征する前夜、先帝が寝台のそばに立っている夢を見たと話した。何か言いたげだったが、全てを知っていて辛かったのかもしれない。恐らくこの国難を知っていて止めに来たのだ。若微はその意味に気づかなかったと後悔したが、その時、張妍が急に泣きわめき始める。「私が愚かだったのよ!あなたは正しいけれど、言い方ってものがあるでしょう?! …どうか許して、私が間違ってた!私を許してちょうだい!」すると若微は優しく太皇太后の涙をぬぐった。「私がただ1人、許せないのは…あなたよ」若微は呆然となった張妍を残し、帰って行った。兵部に将軍・石亨(セキリョウ)が到着、于謙に謁見した。于謙は山東への救援を頼みたいと話し、可能かどうか尋ねる。「実はすでに2度、送ったが全滅した、救援にはどれくらいの兵が必要だ?」「この軍営には私の義兄弟たちがいます、いずれも精鋭です、私と彼ら13人で行きます! 夜に行軍すれば3日で着くでしょう」すると于謙は石亨に奥の部屋へ行くよう指示した。「13人の名前を書いてくれ、叙勲をする、生きて帰ったら主将に昇進できるぞ」一方、若微は三楊を呼び、遷都の件を相談していた。「もう決めないと間に合わない、どうする?…率直に言って」すると楊士奇はやはり皇族の命を危険にさらすことはできないと進言する。若微は頭を抱えた。三楊がいくら北京を守ると誓っても、もし落城すれば十数万の民と場内の者が全滅してしまう。つづく( ゚д゚)胡善祥がこんな事になっていたとは…それにしても緊迫感がイマイチ伝わって来ないのはなぜなのか?w話の流れもちょっと…???
2020.10.31
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大明风华 Ming Dynasty第49話「土木の変」老将の樊忠(ハンチュウ)は激しい雨が続く中、将兵たちと嘆願を続けていた。しかし正統(セイトウ)帝・朱祁鎮(シュキチン)が寵愛する太監・王振(オウシン)は自分を侮辱した樊忠の謁見を決して認めない。一方、北京では皇太后・孫若微(ソンジャクビ)が楊士奇(ヨウシキ)と会っていた。何でも于謙(ウケン)から奏状が届き、聞く価値があるという。「于謙は早急にウリヤンハイ三衛に知らせるべきだと… オイラトとの恩讐は複雑ゆえ抑止の駒にするのです、敵の心を攻めれば流血を避けられましょう」若微はすぐ専任の者を送り、事に当たらせるよう命じたが、なぜ今になって報告したのか訝しむ。実は担当者が于謙の奏状を保留、幸い于謙は兵部にも副本を届けていた。「辺境の件が気がかりで抜け目なく立ち回ったのです、太后の命で秘密裏に使者を出しては? 開戦を望む声が高い中、内閣が他の部族と通じていると朝廷に知れたら、 ″朝廷を軽んじた″と糾弾されます、于謙の提案は秘密裏に進めましょう」「開戦を望む声ですって?…太平の世に飽きただけよ」若微はとにかく人を送れと命じ、太皇太后の見舞いに出かけた。樊忠の老体は限界に来ていた。そこで涙をのんで宦官に賄賂を渡し、皇帝に会わせて欲しいと丁重に頼み込む。「この樊忠が太監に金を贈るとは…太宗皇帝が知れば激怒して墓から飛び出されるであろうな…」若微は朱祁陳が行程を勝手に変更し、土木堡(ドボクホ)で足止めされていると知って焦った。たった1日とは言え遠回りすれば50万もの兵馬へ補給が届くかも分からず、皇帝を守る術がなくなってしまう。楊栄(ヨウエイ)は軍報によると10日ほど大雨が降り、オイラトも短期間の移動は無理だと安心させた。「大同の陳文栄(チンブンエイ)に沿路の警備を命じました」「…陳文栄ですって?」若微は朝議で放屁(ホウヒ)をした将軍を覚えていた。すると若微は楊栄に祁鎮に急報を届けるよう命じる。「宣大(センダイ)近くの道を選び、兵部が決めた行程を進めと… 陳文栄にも送って、皇上を無事に保護すれば最高の褒美を与えるとね」楊栄は直ちに起草に向かうと、宦官がある人物の到着を知らせた。驚いた若微は雷雨も忘れて飛び出し、娘のように回廊を走る。その時、ちょうど門から入って来た徐浜(ジョヒン)の姿を見つけた。徐浜は面白おかしく旅の話を聞かせて若微を笑わせた。しかし風邪をこじらせた若微はその間にもくしゃみをしている。すると徐浜は波斯(ハシ)国で最も有名な暗殺団の首領である″山の老人″が住んでいる海峡を通ったと話した。「こんな逸話がある… 老人は暗殺者に仕立てたい者を薬で眠らせ、用意しておいた山の屋敷へ運ぶんだ その者が目覚めると大勢の美女がいる、屋敷は豪華で心地よく、酒が流れる川まである すると山の老人は皆にこう言った ″皆は一度、死んだ身で、今みているのは天国だ、私に従えば今のような暮らしができるぞ″ 皆は山の老人のために働き、死をも恐れなかった そして数十年後、山の老人は西域に威を振るった…山の老人の名は″霍山(カクザン)″だ …水は流れ、風の如く去る、どこからやって来て、どこへ去るのか」「″来如流水兮逝如風 不知何处来兮何所終″ 言い得て妙ね…あなたが賢くても愚かでも、貧しくても豊かでも、人は必ず死を迎える 生きることは苦役に過ぎない…死ぬことは休息よ」「太后、どうぞご静養ください、私は賢良(ケンリョウ)寺に…いつでもお召しに」「行かないで!(はっ)」「そう言えば気になっていることがあるの、なぜそんな衣を?」「先ほどの言葉通り、生きることは苦役に過ぎません、人が生きることは迫真の芝居なのです 太后は太后を、私は道人を演じています」徐浜はそう答えて下がった。樊忠はようやく謁見が認められた。そこで皇帝に小雨になった今のうちに出立するよう進言する。「この付近は大きな城もないため、オイラトに攻められたら守れませぬ、すぐ移動を!」しかし祁鎮は事の重大さに全く気づかず、樊忠が渡した皇太后からの急報にも目を通さなかった。「皇上、20里先に懐来(カイライ)城があり、掃除をさせておきました、今夜はそこへ 大同の陳文栄も すぐに到着するそうです」「そうか、分かった…もう下がれ」驚いた樊忠は火急の急報を読んで欲しいと食い下がった。祁鎮は仕方なく面倒くさそうに文を広げたが、都に戻れという母の命令に逆上する。「行程を変えただけで大騒ぎするな!母上に告げ口して私を非難し楽しいか?!」樊忠は必死にオイラトの恐ろしさを訴えたが、祁鎮は動かないと拒否、樊忠たちを追い返してしまう。一方、喜寧(キネイ)たちはまだ王振の財宝を運んでいる途中だった。王振の通達であぜ道しか通れず、永遠と続く長い明軍の列、その時、突然、弓矢が飛んでくる。「うっうわあ~!オイラトの兵だ!」オイラトの騎兵は田畑を踏み荒らし、一斉に明軍に襲いかかった。祁鎮は城壁も何もない廃寺でオイラトの奇襲を知った。ようやく陳文栄が駆けつけたが、歩兵は歩みが遅く、到着したのは騎兵2000だけだという。「朕の50万の軍はどうした?!」「皇上、隊列が長過ぎて役に立ちません!」喜寧は命からがら逃げ出し、わずかな仲間たちと何とか廃寺にたどり着いた。しかし王振は自分の財宝をオイラトに奪われたと知り激怒、喜寧を折檻しようとする。その時、明軍50万を撃破したオイラト軍の雄叫びが聞こえて来た。一方、エセン奇襲の急報を受けた兵部は騒然としていた。胸騒ぎがして駆けつけた若微だったが、そこで皇帝が包囲されたと知り卒倒してしまう。祁鎮はなす術なく、廟の中で右往左往しているだけだった。そこへ身体中に矢を受けた樊忠が運ばれてくる。驚いた王振は追い出せと命じたが、祁鎮は老将の前に屈みこんで耳を傾けた。「皇上…50万もの兵が…あり得ませぬ…私は無能です!」その間にも王振は早く将軍を運び出せと焦っている。「どのみち死ぬのだ…」樊忠はそう呟いたかと思うと、いきなり武器を手にして敗戦の元凶となった王振を打ち殺した。「皇上…私が死んだら…大明も終わります…」すると樊忠はばったり倒れて絶命する。これまで王振を義父と崇めて来た取り巻きたち、しかし誰ひとり王振を助ける者はいなかった。祁鎮はようやく事の重大さに気づき、自ら応戦すると言い出した。宦官たちが必死になだめる中、陳文栄がやって来る。「皇上!50万の兵を失ったのですよ! …以前、非礼を働いた私を太后がお救いくださいました 私が死んで皇上が帰還された時には、ご恩に報いたとお伝えください!」露営を包囲していたオイラト軍がついに攻撃を開始した。陳文栄は最後まで尽力したが猛攻するオイラトを防ぎきれず、最後は大槍に突き刺されて絶命する。そして残ったのはわずかな護衛のみとなった。若微はひとり兵部に残り、息子の無事をひたすら祈っていた。そこへ知らせを聞いた徐浜がやって来る。「まずいな…退路はない」土木堡は山を越えた平原、しかも奇襲となればエセンの騎兵を阻める者などいない。徐浜はもはや手詰まりだと言った。エセンの本営に次々と明軍撃破の報告が届いた。するとついに大同の主将・陳文栄が落命したと知らせが来る。エセンは思わず手を叩き、首領たちを引き連れて馬で出発した。オイラト軍は最後まで抵抗していた護衛を片付けると、廟から宦官が飛び出して来た。やけになった宦官は思わずオイラト兵に飛びかかって噛み付いたが、あっけなく殺されてしまう。その頃、徳勝(トクショウ)門に早馬が到着した。まだ兵部に残っていた楊士奇は急報を受け取ったが、その内容に手が震え、呆然となる。「門を開けよ!火急の軍報だ!」翌朝、突然、廟の扉が開いた。急に差し込んだ眩しい光に思わず目を閉じる祁鎮、するとエセンの孫娘・チムグが入って来る。チムグは配下に宦官を連行させると、怯える皇帝に近づいて匂いを嗅いだ。「くんくんくん…″龍″の身体も鼻をつく悪臭がする」…正統14年、土木堡の変…正統帝・朱祁陳がオイラトの捕虜となった石灰窯(イシハイガマ)に錦衣衛が駆けつけた。于謙(ウケン)は真っ黒な顔で自分を殺しに来たのかと聞いたが、錦衣衛は迎えに来たと拝礼する。一方、祁陳はエセンの天幕へ連行されていた。エセンはふと祖父が宣徳帝に敗れ、自分を逃した時のことを思い出す。…13人いる、13領の甲冑と13本の刀があれば、捲土重来(ケンドチョウライ)は可能だ…あの時、草原でそう誓った言葉が現実となった。すると首領たちは正統帝を金と交換しようと盛り上がる。しかしエセンはまだ戦を続けると伝え、すでにトクトア・ブハに共に南下するよう報告したと言った。驚いた首領は今回の皇帝はバカだったが、もし次に賢い者が皇帝の座に就けば反撃されるかもしれないと訴える。エセンは皇帝が生存しているうちは新帝を立てないと断言、三営の主力50万を殲滅した今こそ江北を手に入れる好機だと言った。「みんな金持ちになりたくないか?」「はお!」首領たちは早速、兵を整えるため帰って行った。すると正統帝を捕らえたチムグが入って来る。「大ハーン!私は功を立てたわ」チムグは褒美にあの″龍″が欲しいと懇願した。「いいだろう、お前があの者を監視しろ、決して逃すなよ?」「心配いらないわ!」つづく( ๑≧ꇴ≦)樊忠が不憫すぎる〜!でも邪魔者は消えたし皇帝も捕まったし、これで後半に向けて盛り返すかな?
2020.10.30
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三生三世枕上书 Eternal Love of Dream第8話「不吉な異変」東華帝君(トウカテイクン)の婚儀は中止となった。すると重霖(チョウリン)が実は狐が一昨日、消えたと報告する。東華帝君は狐を探すよう命じ、しばらく太晨(タイシン)宮を頼むと言って出かけて行った。東華帝君は人間界の土地神たちに声をかけ、山々で全身が赤茶色の霊狐(レイコ)を探すよう頼んだ。一方、折顔(セツガン)は白鳳九(ハクホウキュウ)を立ち直らせるため、玄(ゲン)魔君・聶初寅(ジョウショイン)と決着をつけさせることにする。しかし青丘帝姫と再会した聶初寅は毛皮を3年、貸してくれる約束を破ったと文句を言った。鳳九は貸してもらった修為(シュウイ)が半日ももたなかったと迫ると、聶初寅は確かに半分貸すと言ったが、期間は約束していないと反論する。「難癖をつけるとは、東華に劣らぬ恥知らずだ」東華帝君を貶められた鳳九は激怒、聶初寅に襲いかかった。折顔は白鳳九と聶初寅の戦いを見守っていた。しかし鳳九が劣勢と見るや助太刀し、聶初寅にきつく仕置きをする。「不服なら青丘へ来て、この白鳳九が相手になるわ」2人が姿を消すと、聶初寅はようやく折顔の桃花鎖が解けた。「ぐぐぐ…待っておれ、緲落(ビョウラク)の仙術を習得し、鎖魂玉(サコンギョク)さえ手に入れば…」青丘に戻った白鳳九は仕返ししたおかげで気分が良くなった。しかし折顔はどこか腑に落ちない。「聶初寅はこの前と違う仙術を使っていた…」ともかくこれで面目は取り戻せたが、内面は鳳九自身で何とかするしかない。すると折顔は自分と白真(ハクシン)が永遠に鳳九の後ろ盾だと言って背中を押した。「阿離(アリ)を狐帝のもとに行かせた…阿離もお前と同じでご機嫌取りが上手い 阿離がいなかったら罰を食らうぞ?」青丘狐帝・白止(ハクシ)は白浅(ハクセン)や白鳳九の二の舞にならぬよう孫のしつけを始めた。阿離は祖父の元で暗唱させられていたが、そこへ白鳳九を連れて折顔がやって来る。白止は数日の遊歴と言って出かけた鳳九が長らく姿を消していたことに憤慨、ひざまずけと命じた。「爺爺…鳳九の過ちです、どうかお静まりに…」「鳳九姐姐はたぶん迷子になってたんです、とても可哀想~こんなに痩せちゃって… もう叱らないでください」阿離が鳳九を庇うと、白止の怒りはひとまず落ち着いたようだった。「鳳九、お前を産んだ母親の苦労を知っておるか? 緲落が暴虐を極めていた頃、母親は身重ながら出征し、死にかけたのだぞ? 幸い緲落は東華帝君の手で封印された、お前の誕生は四海八荒の吉兆であった 大難が去り、世が平穏になった頃、この白家に額に鳳羽花(ホウウカ)を持つ娘が生まれたからだ 名の通った神仙は全てお前の誕生を祝う酒を飲みに来たのだぞ?」白止は皆が大切に育てて来た鳳九に何かあれば母親や青丘はどうなるのかと嘆いた。そこで鳳九は祖父の袖を引っ張りながら、これからは立派な青丘帝姫になると約束する。阿離も咄嗟に祖父に抱きつき、機嫌を直して欲しいと訴えた。2人に甘えられた白止は結局、孫娘を許し、喜んだ鳳九は阿離を連れて枇杷を採りに出かけることにする。一方、天界では東華帝君が消えた狐を探し、水鏡で前世から来世までのぞいていた。天宮では東華帝君が熱心に一体、何を探しているのかと噂になっている。するとやがて水鏡に青丘で嬉しそうに笑う鳳九と阿離の姿が映し出された。梵音谷(ボンオンコク)を目指す魔族公主・姫蘅(キコウ)と閩酥(ビンソ)は険しい山を越えていた。しかし途中で姫蘅に毒の発作が出てしまう。閩酥はひとまずその場で公主の治療を始めたが、そこへ赤(セキ)魔君・喣暘(クヨウ)が配下を連れて現れた。「皆の者、引っ捕らえよ!」閩酥はひとりで応戦した。しかし多勢に無勢、やがて激しく吹き飛ばされ、岩肌に打ち付けられてしまう。姫蘅は発作でふらふらになりながらも、閩酥を救うため仙力の限りを尽くし、冷気を放った。「閩酥のためにそこまで?」すると喣暘は火術で氷を粉砕し、姫蘅と閩酥を追い詰める。「魔族は面目を失った、私はお前を罰しないとでも?」「せいぜい死ぬだけよ、利用されるよりいい」姫蘅は激しく喀血すると、閩酥は全ての罪を自分が負うと訴え、自ら腹を刺した。姫蘅は閩酥を抱きしめながら激しく動揺した。すると閩酥は息も絶え絶えに、全ての元凶である自分が死ねば兄妹で争うこともないという。「お許しを…私はもう公主を梵音谷へお送りできません…最期にお話が… 私はずっと偽っていました…うぉ(我)…私は実は女なのです…」「不可能!」「私は幼い頃に親を失いました…生きて行くためには男に扮するしかなかったのです… そして魔君に引き取られ…公主の護衛に…」閩酥は全てを明かすと、自ら長い髪を下ろし、初めて女の姿になって魔君にすがりついた。「どうか功名心にとらわれず、公主に自由を…」喣暘は閩酥の死に呆然となった。これまで閩酥が公主へあらぬ思いを抱いていると懸念していたが、実はその思いが自分に向けられたものだったとようやく気づく。すると姫蘅が閩酥を抱きかかえた。「喣暘…今日限りあなたとは縁を切る…閩酥、来世で会いましょう」姫蘅は後ずさりしながら、閩酥と共に崖から飛び降りた。喣暘は九天に赴き、妹の失踪を画策したのは閩酥だったと報告した。そこで自ら罰を請うたが、天君は事のてん末を聞いて心を痛め、当事者の東華帝君に委ねる。すると東華帝君は追求する必要はないと許し、喣暘を帰した。次に収監されていた三皇子・連宋(レンソウ)と知鶴(チカク)が大殿に連行される。天君は東華帝君の婚儀をぶち壊した知鶴を西荒で雨を降らせる任に就かせると決め、勅命がない限り戻らないよう命じた。また連宋を今日から南天門の衛兵にすると決めたが、東華帝君が制し、事情を知らない連宋に重罰は不要だとかばう。こうして連宋は東華帝君の取り成しのおかげで厳罰を免れ、元極(ゲンキョク)宮での自省に留まった。しかし見捨てられた知鶴は深く傷つき、思わず東華帝君に非情だと訴えてしまう。「おう?天君は私に免じてそなたへの処分を軽くしたのだ 私がそなたを甘やかしたせいで、こんな事態を招いた…しかと改心せよ」知鶴は泣き叫んだが、東華帝君は大殿を出て行った。姫蘅は人間界に落ちていた。奇しくも鎖魂玉(サコンギョク)を探していた聶初寅に発見されたが、離散した閩酥は跡形もない。聶初寅はひとまず側近・阿芒(アボウ)に公主を小屋まで運ばせると、やがて姫蘅が目を覚ました。「あなたは誰?ここはどこなの?」驚いたことに姫蘅は記憶を失い、聶初寅を知らないという。「確か誰かに追われて…高い所から飛び降りたけど…」しかし何か思い出そうとすると頭が激しく痛む。すると聶初寅は今は静養が必要だとなだめ、公主をまた寝かせた。「ふふ、これは天の助けだ」東華帝君は太晨宮にこもり修練していた。そこへ重霖が清水甘露(セイスイカンロ)を持ってくる。「修為の回復に役立つかと…」しかし東華帝君はふと緲落の異変を察知、すぐ出かけることにした。「また妙義淵(ミョウギエン)へ?」「緲落は六界の三毒の気を吸い、封印を破ろうとしている 近頃、異変が顕著ゆえ封印を厳重にせねば…」重霖は修為を消耗していると心配したが、東華帝君は有無を言わせず出かけてしまう。(๑ ・᷄ὢ・᷅)<修為は回復なさらぬかも…@重霖東華帝君は緲落への封印を強めた。すると緲落は不敵な笑みを浮かべ、必ず封印を破ると豪語する。「ドンファ~私を放ち、ともに手を組む方が得策では?」「…無恥な妖魔め」しかし東華帝君は急に血を吐いてしまう。「ははは~どうしたの?これしきで負傷するなんて…もしや手負いの身で来たのか?」東華帝君は負傷していようと封印など朝飯前だと強がり、さらに封印を強固にした。東華帝君は太晨宮まで戻ったが、深手を負っていた。驚いた重霖が咄嗟に手を貸すと、東華帝君は今日のことを内密にするよう命じて倒れてしまう。知らせを聞いた連宋はすぐ駆けつけた。それにしても命を粗末にしながらかくも長生きできるとは…。耘荘仙翁(ウンソウセンオウ)が太晨宮にやって来た。すると重霖が重要な要件だという。「東華帝君は深手を負ったことを内密にせよとお命じになりました もし知れ渡れば六界が動揺するからです 数日前、司命星君(シメイセイクン)の元で人間の運命簿を少々、変えたゆえ、しばし皆を欺けるでしょう つまり″帝君は生老病死や怨憎会、愛別離など八苦に興味を持ち、人間に転生なさった″と… 帝君から他に命はないのですが、あることが不安なのです」重霖は東華帝君が緲落を封印したせいで眠り込んだため、緲落がこれを知れば何かしでかすのではないかと懸念した。そこで東華帝君が眠っている間、緲落の暴挙を防ぐため、ある方法を考えたという。「仙翁の″往世の術″か」連宋はすぐ気づいた。東華帝君の影の半分に術を施し、比翼鳥(ヒヨクチョウ)族に転生させる。転生した者は己が東華帝君の影であることも妙義淵を守るという大任も知らないが、影は東華帝君の一部のため緲落を威嚇することができるという。梵音谷に住む比翼鳥族は寿命が来れば死ぬため、影はおのずと東華帝君のもとに戻るだろう。これなら東華帝君にとって後顧の憂いがない。耘荘は確かに妙策だと感心したが、ただ″往世の術″を施した後は自分たちが忘れ薬を飲み、この記憶を消すべきだと提案した。「″往世の術″を施された者は影であれ帝君の一部です もし悪意ある者がその影の生涯を変えようものなら、帝君の根幹をも揺るがすことになります」すると連宋と重霖も納得し、忘れ薬を飲むことに同意した。白鳳九は日常に戻り、学堂で勉学に励んでいた。すると遊学に来ている学友から次々と一緒に出かけないかと誘いが来る。鳳九は仕方なく精衛(セイエイ)を呼んで休日の自分の予定を聞いた。「たくさんありますよ~」精衛はまず小殿下と出かけて怪我をした人たちのお見舞いに行き、それから織越(ショクエツ)との決闘があると嘘をつく。驚いた学友たちは逃げ帰ったが、これは縁談を避けるための鳳九の作戦だった。「小殿下~いざという時のために婿候補を残しておいた方がいいのでは?」精衛は呆れていたが、鳳九の心にはまだ忘れられない人がいる…。つづく(꒦ິ⌑꒦ີ)閩酥が燃えちゃった!東華帝君の影の話、日本語でもさっぱり分からなかったわ~wところで聶初寅が公主から取り出したのって何?!
2020.10.29
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皓镧传 The Legend of Hao Lan第4話趙(チョウ)王は燃え盛る祭壇から生還した李皓鑭(リコウラン)の言葉を信じた。結局、太卜(タイボク)は皓鑭のお告げに従い、神の使いとして燃え盛る祭壇の中へ投げ込まれてしまう。こうして李岫玉(リシュウギョク)の企みはまたも失敗、すると趙王は美しく賢い皓鑭を気に入った。しかし先に厲(レイ)王妃が皓鑭を自分の女官にしたいと言い出し、なかば強引に決めてしまう。祭祀は散会となった。呂不韋(リョフイ)は皓鑭を連れて急いで引き上げることにしたが、嬴異人(エイイジン)が2人を引き止める。すると皓鑭は水をくれた異人に感謝した。実は異人は母からもらった″瀕死の状態で飲むと命を永らえる″という丸薬を水袋に忍ばせ皓鑭に渡していたという。皓鑭が趙王に献上した丸薬はまさにこれだった。異人はそれより祭壇の細工が気になったが、呂不韋が職人に賄賂を渡して炎を避けるための仕掛けを作らせたと知る。また皓鑭に傷ひとつないのは外套のおかげだった。「はっ…火浣布(カカンプ)でしたか」火浣布とは南海の火山に住むと言われる火ねずみの毛で織った布で、火に入れても焼けないと言われていた。また白い鹿はもともと趙王に献上し、嬴異人を秦(シン)に帰すよう進言するつもりだったが、思いがけず違う使い方になったという。呂不韋は自分たち3人が違う道をたどって一つ所に集まり、これこそ心が通い合う友だと言った。その時、異人が皓鑭の手首に火傷を見つける。驚いた呂不韋は皓鑭の手を引き、急いで医者の元へ向かった。祭祀の爆発で多くのけが人が集まっていた。呂不韋は宦官に金をつかませ、皓鑭を先に診てもらえるよう口利きを頼んだが、断られてしまう。憤慨した呂不韋はどんな医者か見たいと殿内に入った。すると無愛想な女医・殷小春(インショウシュン)がテキパキと患者の治療をしている。皓鑭は思わず患者を押さえて治療を手伝うと、自分の傷は大したことないので気にしないでくれと伝えた。殷小春はそんな皓鑭を気に入ったのか、すぐに帰ろうとした皓鑭に薬瓶を投げ渡す。「感謝します」翌朝、呂不韋が少府監として登朝した頃、皓鑭は王妃付きの女官として旭日宮にいた。「昨日の芝居は悪くなかったわ」王妃は皓鑭が趙王をおだてて機嫌を取ってから、太卜をあの世へ送ったと見抜いていたという。一癖も二癖もある王妃、ともかく皓鑭は女官としての第一歩を踏み出したが、早々に岫玉と回廊で出くわすことになった。岫玉はこれから王妃に挨拶に行くついでに、皓鑭の駆け落ちの件を告げ口すると脅した。そこで皓鑭は公子に大事にされずに不満が募るからといって八つ当たりするなとわざと挑発する。痛い所を突かれた岫玉は皓鑭を引っ叩こうと手を振り上げたが、皓鑭は瞬時に持っていた化粧箱を突き出した。そのせいで岫玉は化粧箱を叩き落してしまう。そこへ王妃の古株の女官・蕭紅葉(ショウコウヨウ)が駆けつけた。「蕭女官、公子婦をお許しください、手が滑って王妃のかんざしを落としたのです」(((;꒪ꈊ꒪)))ヒイィィィ~!@岫玉岫玉は皓鑭の悪口を吹き込んで追い出そうとしたが、王妃は体良く追い返した。しかし岫玉があのような無礼を働いたのは皓鑭が先に煽ったからだろう。皓鑭は多少の危険を冒してでも自分たち姉妹の問題を皆の前で明らかにしたのだ。その後で岫玉が何を言っても自分も気に留めない。「皓鑭は賢いとうぬぼれていますが、王后は見抜いていらしたのですね?」「ふふ、それでいいの、あまり腹黒いと困るわ… 宮中は退屈なんだもの、せっかくだから面白い人にかき回してもらいましょう? 毎日、愚かな人たと一緒にいると、愚かになるばかりだわ」( ゚д゚)愚かな人って…え?@蕭女官皓鑭は王妃が夜も寝付けず、食欲が落ちていると気づき、医師に教えを請うて茶葉に断りもなく手を加えた。また香を焚くのが嫌いな王妃のため、花を浸した橄欖(カンラン)の油をたいて殿内をさやわかな匂いにしておく。王妃は叱るどころか感心し、蕭紅葉は皓鑭に取って代わられるのではと焦った。蕭紅葉は皓鑭を何とか追い出そうと企んだ。そこで皓鑭に大事な宝飾品の管理を任せ、王妃のお気に入りのかんざしの真珠を外しておく。すると罠に気づいた皓鑭は呂不韋にかんざしに合う真珠を調達してもらい、難なく切り抜けた。嬴異人(エイイジン)は居所を宮中に移された。公主雅(ガ)は早速、異人を訪ねたが、相変わらず異人はそっけない。岫玉を利用して皓鑭を始末するつもりだったが、失敗した。しかし1人では波風を立てられなくても、蕭紅葉が加われば何か起こるかもしれないと期待する。すると帰りの道すがら、宦官たちが竹で何かを作っているのを見かけた。聞いてみると猟犬が来たので犬小屋を作っているという。「…ふふ、完成したら私にちょうだい、学びたい」嬴異人は公孫乾(コウソンケン)の名前で皓鑭に譜面を送った。…古い琴の譜面を探しておられましたね、楚の国で奏でられた曲を送ります一方、騒ぎを起こした岫玉は公子蛟(コウ)に疎まれ、床に伏せってしまう。皓鑭は傷口が膿んで身体に毒が回った。往診に来た殷小春は薬を飲んで休むよう言い聞かせて帰って行く。早速、侍女が薬を煎じて持って来てくれたが、その侍女は司徒月(シトゲツ)だった。実は宮中で侍女を増やすことになり、呂不韋が送り込んだという。宮中を探っていた司徒月は、岫玉が病を理由に母親を呼び寄せ、この数日は王妃の歓心を買おうと宝物を送ったりしていると教えた。どうやら皓鑭にゆっくり休んでいる時間はないらしい。その頃、司徒缺(シトケツ)は呂不韋の指示で秦(シン)の都・咸陽(カンヨウ)にいた。人質である嬴異人を趙(チョウ)から救出して欲しいと頼むつもりだったが、数日たっても皇太子に謁見できない。そこで嬴異人の生母・夏姫(カキ)を頼った。夏姫は皇太子の寵愛がなく、自分には何の力もないと嘆いたが、意を決して血書をしたためることにする。「今から趙の国について知っていることを話してください」夏姫は安国君・嬴柱(エイチュウ)を待ち伏せ、ちょうど正室・華陽(カヨウ)夫人の寝宮から出て来たところで直談判した。実は趙にいる息子から文が届き、再び戦が迫る今、息子が自分の考えを送ってきたという。安国君は早速、息子の血書を広げると、そこには邯鄲(カンタン)の戦略や商人の往来が記されていた。「太子、異人はある商人にこの血書を届けさせたのです、ほかにも1つ、お伝えしたいことが… 実は趙の者が勝利を願い、異人をいけにえとして神に捧げます… どうかお願いです、邯鄲を手に入れたらあの子の骨を咸陽に持ち帰り、城の外に埋葬してください そして秦と太子の安寧を見守りたいと申しております」安国君は孝行息子に感激し、血書をすぐさま父である秦王に渡せと命じた。そして将軍・王齕(オウコツ)に策を練らせ、ありとあらゆる手を使って異人を救い出すという。その夜、呂不韋は居所に帰る途中の皓鑭を呼び止めた。情勢が変わったため3日以内に宮中から出すという。国境に秦の大軍が迫っており一触即発の状態、確かに趙は強いが勝敗ばかりは誰にも分からない。「お前は必ず連れて行く」「なぜ私を連れて行くの?…答えて」皓鑭に迫られた呂不韋は咄嗟に皓鑭が半ば呂家の主だからだと答えた。「ふふ、もう半分くれるの?…あ、秦王孫は?」「司徒缺が秦に向かった、王孫の運命は秦の出方によって決まる」蕭紅葉は再び皓鑭を罠にはめることにした。そこで皓鑭ひとりに旭日宮の夜番をさせると、しばらくして趙王の使いがやって来る。実は宴から戻った趙王が王妃と月見がしたいと言っているというのだ。皓鑭は王妃ならすでに休んでいると断ったが、蕭紅葉の侍女・蘭児(ランジ)が趙王の命には逆らえないと諌める。確かにその通りだと納得した皓鑭は仕方なく寝殿に入り、寝所の扉を開けた。しかしそこで思いがけず王妃の密通現場を目撃してしまう。驚いた皓鑭は慌てて扉を閉めたが、その音を聞いた王妃が寝台から飛び出した。「誰?!」「お許しください…公主と2人で語り合っておいでとは知らず、邪魔をしました、万死に値します」「…そうなの」「王上からお月見のお誘いが、迎えの者が待っております、いかがなさ…」「ここをどこだと?私の指示も仰がず勝手に入って来るなんて…早く下がりなさい」皓鑭は慌てて外へ出ると、王妃が酒を飲み過ぎて月見には行けないとごまかした。しかし突然、側室の雲(ウン)少妃が現れる。雲少妃は王妃に急ぎの用があると言ったが、皓鑭は王妃が疲れて寝ていると断った。すると雲少妃はならば見舞いたいと譲らず、強引に寝殿に入ろうとする。その時、扉が開き、王妃が現れた。雲少妃は寝殿の中をのぞこうとしたが、王妃が雲少妃の元までやって来る。「中を調べる?」王妃の圧迫感に恐れをなした雲少妃は仕方なく帰って行った。王妃が皓鑭を連れて寝殿に入ると、ここぞとばかりに蕭紅葉が現れた。その様子を見ていた司徒月は急いで呂不韋に知らせに向かう。しかし王妃のひと声で侍女たちが白綾を持って入って来た。蕭紅葉は皓鑭の首に白綾をかけると、ついに侍女たちが両側から白綾を引っ張り始める。その時、趙王がやって来た。「何をしておる?」侍女たちは白綾から手を離し、一斉に拝礼した。危機一髪のところで助かった皓鑭、そこで王妃は皓鑭が罪を犯したので死を命じたと報告する。驚いた趙王はどんな重い罪か確認したが、皓鑭は趙王が王妃に贈った大切な腕輪を壊してしまったと嘘をついた。趙王はそんな事かと呆れて皓鑭を許し、月見はまた今度だと言って帰ってしまう。蕭紅葉の目論見はまたも失敗、王妃は趙王に余計なことを言わなかった皓鑭を許した。「そなたを気に入っている、失望させないで」皓鑭は呆然としながら居所にたどり着いた。「戻ったか?」部屋で待っていた呂不韋が姿を現すと、皓鑭は思わず抱きついてしまう。「さっきあの世の入り口に立ったわ」「知っている」実は趙王が現れたのは司徒月から報告を聞いた呂不韋が王妃の具合が悪いと知らせたからだった。皓鑭は蕭紅葉がわざと自分に王妃の秘密を見せたと話し、王妃の寝所に男がいたと教える。まさかこんな切り札を使って自分を襲うとは予想外、皓鑭は敵を甘く見ていたと後悔した。すると呂不韋は皓鑭には自分という切り札があるという。「何が起ころうと恐れることはない、お前には私がついている」そんなある日、皓鑭が旭日宮に戻ると公子蛟(コウ)がいた。仕方なく茶を入れ替えて下がることにしたが、公子蛟につかまってしまう。驚いた皓鑭は公子蛟を突き飛ばすと、かえって王妃に告げ口すると脅された。そこへ嬴異人が現れ、王妃に女官に拒まれたと話すのかと揶揄する。2人は一触即発になったが、ちょうど王妃と公主雅が現れた。実は琴の名手である異人に演奏を頼んだという。その頃、昼寝をしていた趙王は夢の中だった。嬴異人が一曲、弾き終わると趙王がやって来た。すると趙王は不吉な曲だと難癖をつけ、この国を呪うつもりかと迫る。なぜか機嫌が悪い趙王、聞いてみると嫌な夢を見たせいだった。趙王は夢の中で龍に乗って天空を飛んでいたが、突然まっさかさまに落ち、地面にぶつかりそうになった瞬間、目の前に金銀財宝が現れたという。『早く財宝を手に入れろ!』そう叫ぼうとした所で琴の音で目が覚めたのだった。公子蛟はこの機に乗じて嬴異人を始末しようと考えた。そこで落下したのは不吉な事が起こる前兆だと訴え、琴の音で目を覚ましたなら秦の賊が趙の土地と財宝を奪うという意味だと脅かす。趙王はまさに異人のことだと気づき、人を呼ぼうとした。焦った皓鑭は自分に解釈をさせて欲しいと止め、龍は100年に一度の吉兆だと説明する。つまり民を幸せにするため、龍が趙王をこの世に遣わしたのだ。しかし皓鑭は財宝を失った解釈で言葉に詰まってしまう。その時、嬴異人が咄嗟に解釈を付け加えた。国の根本は土地と民であり、天は手に入れた財宝など家臣たちに分け与えて独占するなと忠告しているという。状況を見守っていた王妃だったが、皓鑭を立たせた。神に会ったことがある皓鑭に異を唱えてはいかがなものかという。するとそこへ急報が届いた。秦軍が後方に退き、全ての城と引き換えに嬴異人を返せと要求して来たという。趙王はやはり皓鑭が言った通り吉兆だったと喜び、嬴異人は救いの神だと態度を急変させた。公主雅は皓鑭を呼び、嬴異人を助けてくれたと感謝した。しかし母が皓鑭を面白がって側に置いているとは言え、人は身の程を知るべきだという。「どんなに頑張ってもおもちゃに過ぎないのよ」その夜、公主雅は遅くまで縄をひたすら結んでいた。呂不韋は皓鑭の居所を訪ね、自分の見立ては間違っていなかったと話した。やはり嬴異人の価値は極めて高いらしい。すると机に向かって何やら手を動かしていた皓鑭が、3人で趙を離れるのは難しいだろうと言った。「それは何だ?」「え?秦王孫に頂いた香草で匂い袋を作ったの、これで手足の冷えが解消できる これは命を救ったお礼ですって…」呂不韋は後ろからいきなり香り袋を奪い取ると、手足の冷えなら叔母も悩んでいるという。「これは没収だ!」「返して!秦王孫がくれた贈り物よ!返して!」「リハオラン!はっきり言っておく、お前を買ったのは私だ つま先から髪の毛一本に至るまで全てこの呂不韋のものだ!」呂不韋は匂い袋も例外ではないと屁理屈を言って、懐に入れてしまう。そんな主人の大人気ない姿を司徒月は不思議そうに見ていた。つづく(o_o)公主雅…またしても不気味
2020.10.28
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三生三世枕上书 Eternal Love of Dream第7話「消えた花嫁」成玉元君(セイギョクゲンクン)は司命(シメイ)府で意気消沈する白鳳九(ハクホウキュウ)の姿を目にした。「司命、なぜもっと早く教えくれなかったの?!知っていればこんなになる前に帰してた!」しかし今さらどうにもならず、司命星君は鳳九も帰る決意を固めたと告げる。成玉は鳳九を傷つけた東華帝君(トウカテイクン)に怒りを募らせたが、司命星君は帝君と小殿下に縁はないと教えた。実は神仙の婚姻をつかさどる寒山真人(カンザンシンジン)を訪ねて分かったのだという。「じゃあ、哀れな鳳九をただながめているしかないの?」「…はっ!そうだ、1つできることが」成玉は白鳳九が毛皮を奪われた経緯を聞いて憤慨した。やり切れない思いを酒で紛らす成玉、そこへ三皇子・連宋(レンソウ)が来たと知らせが届く。司命は慌てて迎えに出ると、連宋から成玉がいるか聞かれた。咄嗟にいないとごまかしたが、そこへベロンベロンに酔っ払った成玉が現れる。すると成玉は連宋を鳳九だと思い込み、いきなり抱きついて一緒に飲もうと連れて行った。公主・姫蘅(キコウ)は愛しい閩酥(ビンソ)からの文を嬉しそうに読んでいた。すると侍女が花嫁衣装を持ってやって来る。一方、北荒で父の手伝いをしていた知鶴(チカク)は東華帝君と魔族公主が婚儀を行うと知り、顔面蒼白となった。白鳳九は思い出の焼き芋を作り、東華帝君の婚礼を祝う贈り物にした。東華帝君の手元に届くか分からないが、この焼き芋を見たら狐を思い出してくれるだろうか。🦊.oO(ディジュンは何も悪くない…東華帝君は青丘の白鳳九が自分を慕って必死に近づこうとしていたことなど知るよしもない。鳳九は縁がなかっただけだと自分を納得させるしかなかった。🦊.oO(愛されなくても力は尽くした、縁がないなら諦めるだけ…鳳九は白檀の東屋に焼き芋を残し、帰って行った。すると思いがけず東華帝君が東屋で焼き芋を見つけてくれる。東華帝君は焼き芋を袋ごと持って帰って行ったが、東華帝君が薬湯を飲んでいることを鳳九も姫蘅も知らなかった。酔いつぶれて眠っていた成玉、しかしふと目を覚ますと連宋がいた。驚いた成玉は東華帝君に怒っていると釈明したが、連宋は帝君と魔族公主ならお似合いだという。成玉は思わず連宋につかみかかり、帝君は冷たい愚か者だと暴言を吐いた。その時、連宋の首元に小さな赤い痕を見つける。「これは…」連宋は意味ありげに笑うと、一緒に婚儀に行こうと誘った。しかし成玉はもっと大事なことがあると慌てて帰ってしまう。毛皮に目がない玄(ゲン)魔君・聶初寅(ジョウショイン)は九尾紅狐の毛皮に痛く執心していた。すると突如、成玉と司命が十里桃林の折顔(セツガン)を連れて乗り込んで来る。聶初寅は断りもなく入ってきた神族に憤慨したが、3人の目的が九尾の毛皮だと分かった。3人は鳳九から悪知恵を使って毛皮を奪った聶初寅に対抗し、自分たちも自力で毛皮を取り返すまでだという。狐狸洞では書物を読んでいる白真(ハクシン)のそばで狐帝・白止(ハクシ)が連絡のない白鳳九を心配していた。そこで白浅(ハクセン)の二の舞を演じさせないよう鳳九の縁談を急ごうと決めたが、白真は我関せず、考え過ぎだと厄介払いされてしまう。面白くない白止が部屋をあとにすると、ちょうど白浅の息子・阿離(アリ)が桃の花を抱えてやって来た。「阿離、来ていたのか?」「十里桃林へ行って桃の枝を切ってきました、鳳九姐姐は何度も挿し木に失敗しているでしょう? 阿離が成功したらきっと褒めてくれます」白止はふと白浅に鳳九を任せたのが悪かったと気づき、白浅の影響で鳳九が悪さばかりするのだと合点が行く。「鳳九は白真の目を盗み、精衛(セイエイ)の羽を全部、抜いたこともあってな…」「うわーっ!鳳九姐姐、すごい!」白止は阿離をこの2人に任せては大変なことになると焦り、阿離だけはまともにしつけねばと決めた。折顔たちは聶初寅から白鳳九の毛皮を取り返し、2度と鳳九に近づかないよう釘を刺した。そして最後に司命が洞窟に飾られた毛皮を全て燃やし、3人は天界へ戻る。しかし隠遁して長い折顔は東華帝君の婚儀に集まった神仙たちと会うのが面倒なため、鳳九を十里桃林へ帰して欲しいと頼んで引き上げた。成玉は遅れて太晨宮の宴に顔を出した。しかし怒りが収まらない成玉は帝君に寵愛する狐に会いたいと懇願する。東華帝君は凶暴なので閉じ込めてあると教え、またの機会に見せると答えた。驚いた連宋は咄嗟に成玉を連れて外へ出ると、危うく罰を受けるところだったと叱る。「連宋?劫を経て神仙になる時、助けてくれたわね…でもあれは女を口説く手段でしょう? 2度と私に関わらないで」連宋は怒って去っていく成玉の背中を黙って見ていた。…なぜ劫を受けたか知らぬくせに…司命星君が元の姿に戻った白鳳九を連れて十里桃林に現れた。ちょうど林にいた精衛が気がついたが、元気のない鳳九の姿に困惑する。鳳九の左手には包帯が、首には霊獅(レイシ)に叩かれた時の引っかき傷があった。「小殿下は九天で傷を負ったのだ、仙力も衰えているし世話を頼む 折顔上神は事情をご存知だが、青丘の皆さんには決して話さぬように…」司命星君は鳳九を精衛に預けて帰って行った。折顔は傷心の白鳳九を迎え、怪我の原因が太晨宮だと気づいた。どうやら東華帝君は幸が薄いらしい。折顔は泣きじゃくる鳳九に仙術をかけて火傷や傷を治すと、額の鳳羽花(ホウウカ)のあざを戻した。「泣くな、四叔が見たら心配する、姑姑が見たら直ちに太晨宮を破壊しに行くだろう」「…青丘の面目汚しました」「面目は少しずつ回復すればよい…たやすいことさ」聶初寅は天族への恨みを募らせ、魔尊・緲落(ビョウラク)の復活を企んだ。そこで禁地を訪ね、術を使って魔尊と接触する。「魔族に血涙(ケツルイ)を一滴、与えた…だが待てども誰も私を呼び覚まさぬ で、お前の望みは?」「魔尊の封印を解くため、この私をお役立てください」緲落は聶初寅が赤(セキ)魔君・喣暘(クヨウ)に取って代わりたいのだと見抜いていた。しかし聶初寅はそこまで修為(シュウイ)がないと落胆する。すると緲落はこの結界を破るために鎖魂玉(サコンギョク)を手に入れろと命じた。驚いた聶初寅は符禹(フウ)山で粉々になり風に飛ばされてしまったと報告する。「符禹山は人間界との境界にある… その粉は人間界に落ち、人間界の乱世において邪気を吸い尽くし、再び集まり鎖魂玉となる」その頃、太晨宮ではいよいよ東華帝君と姫蘅の婚儀が始まろうとしていた。花嫁の輿を迎える東華帝君、しかし突然、黒装束の賊が現れ、輿から降りた花嫁を連れ去ろうとする。瞬時に飛び出した連宋は賊に掌を放ったが、急に手を離された花嫁が倒れそうになって面紗がずり落ちた。すると花嫁が姫蘅ではなく知鶴だと発覚、その場は騒然となる。「なぜお前なんだ?!」賊が呆然としていると、その隙に連宋が再び襲いかかって覆面を外した。「燕池悟(エンチゴ)?」連宋はひとまず燕池悟の気を失わせ、知鶴を東華帝君の御前に突き出した。「義兄…」「私のことは帝君と呼べ」「ディジュン…昨夜、公主は姿を消したので…一時の気の迷いでした、どうかお許しを」そこへ知らせを聞いた天君が現れた。連宋は差配役としての責任を認めると、天君は自分を欺いた知鶴と連宋の怠慢を咎め、天牢に送ってしまう。知鶴は東華帝君の婚儀を知り、居ても立ってもいられず昨夜、太晨宮に戻っていた。そこで早速、姫蘅の寝殿に乗り込んだが、偶然にも閩酥と一緒にいる公主を目撃する。姫蘅は自分たちをこっそり去らせて欲しいと懇願し、そうすれば婚儀自体が中止になると言った。九天は大騒ぎとなった。知らせを聞いた喣暘は天君に拝謁したが、思いがけず燕池悟が婚儀に乱入したと知る。これでは姫蘅の失踪を責められず、喣暘はともかく両族に関わることなので調査して欲しいと嘆願し、燕池悟を連れて帰った。燕池悟を見逃した東華帝君は、太晨宮の面倒なので自分が片付けると天君を安心させる。一方、魔界に戻った燕池悟はなぜ赤魔君が引き下がるのか納得できなかった。喣暘は燕池悟のせいで魔族が嫌疑を受けるところだったと激怒し、2人は物別れとなる。そこへ閩酥がいなくなったと報告が来た。喣暘は2人が示し合わせたのかもしれないと気づいたが、実は玄魔君の命令で閩酥に追魂香(ツイコンコウ)をふりかけてあるという。重霖は東華帝君の指示通り、姫蘅を閩酥の元まで送り届けた。閩酥と再会した姫蘅は喜び、実は東華帝君が初めから秋水(シュウスイ)の毒をある程度おさえたところで梵音谷(ボンオンコク)で療養するよう勧めてくれたという。閩酥はこの機会に話があると切り出したが、姫蘅は今は急いだ方が良いと話を遮った。東華帝君は自分の修為で姫蘅を治療していた。しかし十悪蓮花境(ジュウアクレンゲキョウ)で負った傷もまだ完治していないうちに修為を使ったせいで、身体の調子が思わしくない。重霖は静養を勧めたが、東華帝君はそれより知鶴の行動に困惑していた。「あれほど執着していたとは…」姫蘅と閩酥は梵音谷を目指した。それにしても東華帝君が旧臣に情けをかけ、約束を守って娘である自分を助けてくれるとは…。「このご恩をいつ返せるかしら…」閩酥は公主の心が東華帝君に傾いていると疑ったが、姫蘅は慌てて否定した。ともかく先を急ぐことにした2人、まさか追魂香で跡を残しているとは知る由もない…。つづく( *´꒳`* )阿離〜カワエエ〜ところで東華帝君は初めから公主と閩酥を逃がしてやるつもりで縁談を了承したのよね?
2020.10.28
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三生三世枕上书 Eternal Love of Dream第6話「帝君の婚約者」太晨(タイシン)宮に東華帝君(トウカテイクン)の許嫁・姫蘅(キコウ)がやって来た。何も知らなかった白鳳九(ハクホウキュウ)は愕然、すると姫蘅が符禹(フウ)山で出会った狐に気づき、嬉しそうに駆け寄る。しかし狐は急に怒って逃げて行った。「私のことを忘れたのかしら?」「いずれ親しくなれるだろう」東華帝君は気にとめる様子もなく、寝殿に案内した。三皇子・連宋(レンソウ)が太晨宮にやって来た。何度も婚姻を勧められながら応じなかった東華帝君がなぜ急に気が変わったのか知りたいという。しかし東華帝君はすぐ本題が別のことだと分かった。「実はある者が近く誕生日を迎えるので…あ、そうです、ある者とは成玉(セイギョク)です」成玉元君は短刀を集めているため、連宋はどこにもない短刀を贈りたいと図案を書いて来た。その短刀は長剣、暗器、鉄の弓、包丁を兼ねるという優れもの、これならいかなる時も役に立つため、成玉が肌身離さず持つはずだという。ただ仙術で作ったのでは意味がなく、手作りすることに新しい味わいがあると訴え、東華帝君の手を借りたいと頼んだ。すると東華帝君はその程度のことなら三皇子には容易いことだろうと言って席を立ってしまう。連宋は図案を置いたまま東華帝君の後に続き、大型の神器に比べて小型で精巧な短刀は難しいと言い訳がましかった。白鳳九は2人が席を外した隙に三皇子が書いた図案をながめた。三皇子の設計は良くできていたが、雑な部分もある。🦊.oO(ふふ、才能を発揮する機会を天がくれたのね連宋は陶芸を好む東華帝君に北荒にある陶土の産地を突き止めたと教えた。玄冥(ゲンメイ)は八荒で最も良質な陶土を誰にも明かさないが、短刀を作ってくれるなら地図を渡すという。東華帝君は連宋の魂胆が分かった。実は連宋と玄冥はいわくがある。かつて同席した宴で玄冥の側室が連宋を好きになり、毎日のように詩を送って来た。玄冥は未だに根に持っているため、連宋は自分に陶土を手に入れて欲しいのだろう。そこで東華帝君は連宋に持っている陶器を全て金銀や玉の器に変え、″陶土にかぶれた、良質であるほど猛烈だ″と話を広めればいいと助言した。「さすればそなたの誕生日には玄冥から良質の陶土が大量に届く、それを私にくれ」「(なるほど)では決まりです!」東華帝君が机に戻ると、狐が図案をながめていた。「材料を探して来る…お前も行くか?」🦊三🦊フルフルすると東華帝君は狐にお茶を入れ、出かけて行った。白鳳九は司命星君(シメイセイクン)に手伝わせ、分解図を修正して太晨宮に戻った。早速、書斎で確認していると、そこへ姫蘅が現れる。すると姫蘅は東華帝君に仏典を教わりたくて来たと狐に説明し、″また来る″と書置きを残すことにした。しかしちょうど筆を手にした時、東華帝君が帰って来る。東華帝君は図案が修正してあることに気づき、姫蘅が手を加えたのかと驚いた。「よくできている、武器にまで造詣が深いのだな… 武器に関心を持つなら、私と共に短刀を作ってみるか?」姫蘅は否定するきっかけを逃し、そのまま東華帝君を手伝うことに同意する。手柄を横取りされた鳳九は激怒、思わず筆をつかむ姫蘅の手に噛みついた。東華帝君は狐の首根っこをつかむと、公主への恩を忘れたのかと叱って外へ出してしまう。成玉元君は司命星君を訪ね、美酒が手に入ったと教えた。そこで偶然にも司命星君が持っていた短刀の図案を目にする。「こんなの作るとはどこの変態よ?」「…あなたの誕生日を待ちわびる三殿下です(ボソッ」「はあ?」白鳳九は東華帝君が理由も調べず、姫蘅の肩を持ったことに深く傷ついた。🦊.oO(帝君と距離を置こう…あ、でも濡れ衣だと気づいて私を探すかも?鳳九はやはり東華帝君のそばにいようと思い直して太晨宮に戻ったが、書斎では東華帝君と姫蘅が早速、短刀作りを始めていた。すると姫蘅は自分が修正した2か所よりも簡単な模写さえ上手くできない。庭から見ていた鳳九は役立たずの姫蘅に呆れ、これでは東華帝君に嘲笑されるのがオチだとほくそ笑んだ。しかし東華帝君は眠そうな姫蘅に帰って休むよう勧め、しかも姫蘅が欲しいと言った衝立を後で届けるという。鳳九は自分や重霖(チョウリン)の失敗には厳しい東華帝君が姫蘅には優しいと驚き、初めて見る東華帝君の姿に衝撃を受けた。東華帝君は姫蘅を連れて林の中にある陶芸用の離れにやって来た。後をつけて来た白鳳九だったが、仲睦まじい2人の姿を見て帰ることにする。しかし足がしびれて、うっかり庭石から落ちた。「あ!小狐狸!」姫蘅は狐を見つけ、ようやく抱き上げることに成功する。そこで狐に東華帝君と一緒に作った餌入れを見せた。「お前の物と分かる図案を考えていたけれど、ふと思いついたわ! お前の足跡ならぴったりよ!」姫蘅は鳳九の切ない思いなど知る由もなく、狐の手を持って餌入れの裏に足跡を押そうとした。🦊.oO(私は青丘の尊い神仙なのよ?…餌入れから物を食べるなんて鳳九は必死で抵抗し、勢い余って姫蘅の顔を引っかいてしまう。何事かと駆けつけた東華帝君は姫蘅の頰から血が流れていることに気づき、狐の首根っこをつかんで重霖に任せた。「悪さが過ぎる、閉じこめよ」重霖は東華帝君からどこへ閉じ込めろとも指示がなかったため、自分の部屋に連れて行った。しかしそれ以来、狐は何も食べなくなってしまう。重霖は姫蘅がかすり傷でも血が大量に出てしまう体質だと教え、東華帝君も丹薬を集めるのに忙しいだろうと言った。何も知らなかった白鳳九は外に出たいと訴えると、重霖は散歩だけなら良いと許してくれる。すると東華帝君がちょうど霊獣の雪獅(セツシ)に霊芝(レイシ)を与えているのを目撃した。雪獅が可愛がられている姿を見た鳳九は悲しくなって戻ることにしたが、その時、雪獅に呼び止められる。「帝君が飼っている霊狐とはお前か? ご寵愛ぶりは仙娥たちの話で知っているが、どんなに美しい狐かと思えば…これほど貧相だとは」鳳九は相手にせず無視して帰ろうとしたが、雪獅にからまれ、玉の首飾りを奪われた。激怒した鳳九は雪獅から首飾りを取り返そうと飛び上がったが、いきなり引っ叩かれて吹き飛ばされてしまう。司命星君が釣りを楽しんでいると、何やら大物が引っかかった。喜んで引き上げてみると、意識のない白鳳九を釣り上げる。驚いた司命星君はびしょ濡れになった鳳九を司命府に連れ帰り、三皇子に薬を届けてもらった。「司命?砂糖は薬効を弱めるぞ? それにしても貴重な丹薬を使い、甲斐甲斐しく世話を焼くとは…どの宮殿の仙女だ?」「…腐れ縁だな、それしかない」それから数日が経った。どうやら司命星君は鳳九が苦味が嫌いだと覚えていてくれたらしい。白鳳九は甘い薬湯を飲みながら思わず涙した。すると司命が現れ、青丘の帝姫がなぜ己をここまで自分をおとしめるのかと呆れる。しかし白鳳九は言葉も話せず、ただ鳴いているばかりだった。🦊.oO(2000年も思い続けたけど、潮時かな…シュン九天の朝議で東華帝君の婚儀が承認された。司命府に戻った司命星君は白鳳九に東華帝君と姫蘅の婚儀は2日後だと教える。そこで最後に鳳九を東華帝君に会わせてやることにした。司命は仙術で姿を消し、太晨宮に侵入した。すると東華帝君が狐のために作った東屋に姫蘅と雪獅がいる。「索榮(サクエイ)は空腹のようです、食事には早いですが霊芝を少しやっては?」鳳九は東華帝君が雪獅に霊芝を投げ与える様子を見ながら、現実を痛感した。凛々しい夫とその美しい妻、そして言葉が分かり夫婦に愛される霊獣、何もかもが美しく、まるで歌か絵のようだ。司命はうなだれる鳳九に気づいて帰ることにした。その時、近くの木に剣が刺さる。驚いた司命が振り返ると、水廊を渡って来た東華帝君がその剣を召喚した。鳳九は連宋が成玉の誕生日に用意した剣が完成したのだと気づき、東華亭君が仏鈴花(ブツレイカ)で剣の使い勝手を試している様子をながめる。🦊.oO(ディジュン…あんなに近くにいたのに、あなたは本当の私を知らない…やがて東華帝君は東屋へ戻って行った。🦊.oO(司命?きっとこれでいいのね…つづく(TㅅT)小殿下…あまりに不憫で…ってディズニーじゃありませんからw索榮は帝君の座騎?公主の座騎?
2020.10.27
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三生三世枕上书 Eternal Love of Dream第5話「幸せな日々」魔族の公主・姫蘅(キコウ)は思いを寄せる侍衛・閩酥(ビンソ)を探しに白水(ハクスイ)山にやって来た。すると洞窟で妖獣の大群に襲われている閩酥を発見、慌てて加勢する。しかし閩酥は公主をかばって倒れ、姫蘅が標的となった。その時、突如、湖の中から龍が現れ、激しい炎を吐き出して姫蘅を助けると、人間と化して結界を敷いてくれる。こうして姫蘅を守った孟昊(モウコウ)だったが、仙力を使い果たして激しく血を吐いた。姫蘅はなぜ龍神が自分を助けたのか分からなかった。「お前は龍の鱗を持っているはずだ…」「なぜ知っているの?」姫蘅はまだ6歳だった時に妖獣の赤火(セキカ)と出くわしたが、危ない所を助けたのが孟昊だった。その時、孟昊は自分の鱗を授け、それ以来、姫蘅が難に遭うたびに守って来たという。「あなたは一体何者?」「私は…お前の父親だ 姫蘅、お前の母は先代の赤魔君の残虐さを見かねて魔族を逃れ、私と出会った 我らは名を伏せ、南荒へ来てお前を授かったのだ…」その頃、東華帝君(トウカテイクン)も白水山にいた。誰かのすすり泣きを耳にした東華帝君は様子を見に行くと、深手を負った孟昊と魔族公主がいる。「ディジュン…死ぬ前に再びお会いできるとは…」死期を悟った孟昊が娘の姫蘅を紹介すると、東華帝君はようやく孟昊がこの地を離れられなかった理由に気づいた。「最後にひとつお願いが、娘は秋水(シュウスイ)の毒に侵されています…私はもう世話ができない 恐れながら私に代わって救って頂けないでしょうか?」「安心せよ、手を尽くして毒を抜く」すると孟昊は泣きじゃくる姫蘅に別れを告げ、離散して行った。白鳳九(ハクホウキュウ)は東華帝君の留守を狙い、結界から抜け出して司命府へ駆けつけた。司命星君はいきなり書斎に飛び込んできた霊狐(レイコ)に驚いたが、鳳九は机にあった筆をくわえて″九″と書いてみせる。「九?…小殿下?!(´゚艸゚)∴ブッ!小殿下、なぜそんな平凡な霊狐の姿に?」鳳九は身振り手振りで懸命に訴えると、司命星君は鳳九が仙術を使えないと気づく。そこで鳳九はまた筆を走らせた。「私、帝君の子を身ごもったの…」事情を聞いた司命星君はからかわれただけだと教え、それより霊狐になった理由を聞くことにした。東華帝君は姫蘅の毒を抜いてやったが、完全に抜けるまでには療養が必要だと教えた。また意識を失っている閩酥なら大事ないと教えてやる。姫蘅と閩酥の仲は東華帝君にも想像がついたが、ふとあることに気づいた。「だがこの者は…」しかし姫蘅は帝君の言葉を遮り、自分が嫁ぐ相手は幼なじみの閩酥しかいないと訴える。その頃、太晨宮では白鳳九が何食わぬ顔で結界の中へ戻っていた。東華帝君が公主を抱きかかえて赤広(セキコウ)殿に現れた。話を聞いた赤魔君・喣暘(クヨウ)は妹を救ってくれた東華帝君に感謝し、この機会に禁足地で交わした約束を持ち出す。「妹・姫蘅を帝君の正室にお迎えいただきたい」「それはできぬ、私はもともと妻を娶る気がない」「帝君はおっしゃったはず、衆生を殺さず道義に背かぬなら何でも応じると… 今さら断るのですか?」「…やむを得まい」喣暘はこの婚姻で天族と魔族の争いが防げると話し、六界の安寧のためだという。東華帝君はならば三ヶ月後に妹を輿入れさせるよう認めたが、嫁げば妹は天族の者となり、魔族の束縛は受けないと釘を刺した。「将来、魔族に異変が生じても、魔君は必ず高い志を保つであろう 六界の安寧のために尽くし、魔族の暴挙を許さず、よって魔君の申し入れを承諾する」そこで東華帝君は閩酥のことも許すよう求めた。重霖(チョウリン)が様子を見に行くと、狐が嬉しそうに顔を上げた。しかし東華帝君ではないと分かると意気消沈してしまう。「帝君は視察が多いのに、お発ちになるや恋しがるとは(クスッ)今後どうする? 毎日おそばにいられるわけじゃないぞ?」🦊?!<クーンクンクン!キッキッキー!狐が急に悲しそうに泣き出し、驚いた重霖は結界を解いて宮殿の中で遊ばせることにした。白鳳九はまんまと重霖を騙し、太寝宮から飛び出して東華帝君を探しに行ってしまう。するとちょうど天界に戻って来た帝君を見つけ、鳳九は喜んで飛びついた。東華帝君が狐を抱いて太晨宮に戻って来た。公主・知鶴(チカク)と重霖が出迎えると、東華帝君は白水山から持ち帰った龍脳(リュウノウ)と青蓮(セイレン)を机に置く。🦊.oO(私のために薬を採りに行ってくれたのね?!知鶴は義兄が狐のために妙薬を採りに行ったと知り、いささか困惑した。すると東華帝君は小九(ショウキュウ)に狐の食事を任せるという。知鶴は小九が消えたと報告し、義兄に成りすました魔君の一味ではないかと吹き込んだ。そこで侍女・玉如(ギョクジョ)に世話をさせると言ったが、驚いたことに東華帝君は小九がいないなら自分が面倒を見るという。思いがけず心酔する東華帝君のそばで暮らせるようになった白鳳九。すると東華帝君は狐に玉の首飾りをかけ、かつて自分には勇猛無比な配下がいたと語りかけた。「私を何度も危機から救ってくれたが、今日、目の前で亡くなった…」🦊.oO(驚いた、てっきり東華帝君には情がないと思ってたけど、悲しむこともあるのね「″情″とは一体、何ぞや?一代の猛将が全てを捧げた…命より大切なのか?」🦊.oO(私は帝君のためなら何でもやる!…だけど死ぬのは勘弁して~鳳九はまだまだ東華帝君と一緒にいたいと願い、そのためにもまだ死ねないと思うのだった。白鳳九は司命府で書画を書いていた。そこへちょうど司命星君が戻ってくる。「花は咲きて散り、泥と化す…愛するあなたといつまでも…」鳳九は慌てて書画を隠したが、司命星君はずい分と陳腐な詩だと厳しい。「とは言え絵はまずまずの出来です、その仏印輪の術はお三方しか習得していない 崑崙虚(コンロンキョ)の墨淵(ボクエン)上神、西天梵境(サイテンボンキョウ)の仏陀、そして我らが帝君です ご覧になられたとは果報者ですな」🦊.oO(まあね~絶対この武勇伝をみんなに広めなきゃ!そうだ!司命、私の膏薬は?白鳳九は司命星君に頼んでおいた膏薬をもらって太晨宮へ戻った。ちょうど中庭にいた東華帝君は狐から小さな袋を受け取ると、中には木芙蓉花膏(モクフヨウカコウ)が入っている。「作ったのか?」(*゚▽゚)*。_。)*゚▽゚)*。_。)ウンウン東華帝君は狐が自分の指の傷に塗るため、薬を持って来たと分かった。そこで包帯を外して薬の横に指を置くと、狐が自分の尻尾の先に薬をつけて指に塗ってくれる。東華帝君は喜んで狐を抱き上げ、優しくなでた。白鳳九は東華帝君が自分の毛で作った筆で絵を描く様子を見守った。すると東華帝君が人間界の九九消寒図(ククショウカンズ)は冬至の日から花びらを一枚ずつ塗りつぶして行くと教える。「お前の足に紅を塗り、花びらに押そう」感激した鳳九は怠け癖を直し、東華帝君が誇れるような立派な狐になろうと心に決めた。🦊.oO(う~ん…立派な狐になるのは夏が過ぎてからにしようと鳳九はしばらく東華帝君との時間を満喫することにした。東華帝君は狐を可愛がり、夏になると避暑のため白檀の木で東屋を作り、水晶を敷いてやった。知鶴は狐にまで激しく嫉妬していたが、白鳳九はどこ吹く風、いつか東華帝君を青丘に連れて行きたいと夢見る。そんなある日、鳳九は司命星君に頼んでおいた寒石草(カンセキソウ)の種を受け取った。寒石草はその根茎(コンケイ)が良き忘れ薬に、花は最高の薬味になる。すると鳳九は人目につかない場所に種を埋めておいた。🦊.oO(うふ、将来、帝君に嫁げばどこに埋めても同じよ♪東華帝君は魚の甘酢煮を作って狐に出した。白鳳九は思いがけず料理好きという2人の共通点を見つけ、早速、魚を舐めてみる。しかし東華帝君の魚料理は信じられないほど…不味かった。🦊.oO(どんな顔すればいいの~?そう言えば姑姑が話していた。昔、ある新妻は料理が苦手だったが、ふと思い立って汁物を作ってみたところ、夫にその味を絶賛される。不安になって自分も汁物を飲んでみると、夫が自分を喜ばせたくて嘘をついたと分かった。🦊.oO(でもそれをきっかけに夫婦の愛はより深まったとか…そこで鳳九は魚を完食し、東華帝君に何とか味見させようと皿を押してみる。「お代わりか?今日はないから明日また作ろう、私はいらぬ、すでに味見した…まずいっ だが好みというのは皆、違うゆえ、お前に食べさせた、やはり狐の嗜好とは独特なのだな?」≡≡≡≡≡≡ ⊂⌒~⊃。Д。)⊃ ズコーッ東華帝君は翌日、何皿も魚料理を出した。白鳳九は全て平らげたが、このままではあまりの不味さで毛が全て抜けてしまう。そこで今日こそ真実を伝えようと決めた。すると殿内から東華帝君と三皇子・連宋(レンソウ)の話が聞こえて来る。「霊獣を飼う趣味があるとは初耳です」「あれは特別だ、私と縁がある」「もっと美しい霊狐はいますよ?青丘の白(ハク)家の女子たちは皆、美貌を誇ります その霊狐には特別な点が?」「私の魚の甘酢煮をうまそうに食べた」「(; ゚ェ゚)それは特別ですね」🦊.oO(もし全て嘘だと伝えたら…何はともあれ、これは良い誤解ね白鳳九はたとえ毛が全て抜け落ちても、東華帝君のためだと覚悟を決める。🦊.oO(換毛期だと思おっとその時、連宋が東華帝君が笑ったと驚く声が聞こえた。うたた寝していた白鳳九が目を覚ますと、東華帝君からの書き置きがあった。…目覚めたら庭で待て、食事をやる鳳九は急いで駆け出したが、回廊で知鶴に責められている東華帝君を見つける。「あんな小狐狸が私より大切だと?なぜです?これでは安心して西荒へ行けません」「私は父君からそなたを託された、愛玩物と張り合うな」東華帝君は憤慨して行ってしまったが、鳳九は悲しくなって鳴いてしまう。すると知鶴が木の陰にいる狐を見つけた。「分かったでしょう?義兄にとってお前はただの愛玩物に過ぎないのよ」知鶴は西荒から戻って来る頃には義兄も狐に飽きているだろうと言い放った。白鳳九は落胆し、東華帝君の書斎にやって来た。そこで東華帝君が描いた絵を広げ、肉球で花びらを押す真似をする。しかしそこへ重霖が現れた。重霖は狐を抱いて正殿の前に控えた。すると殿内から東華帝君が現れる。🦊<キーッ!キッキーッ!(ディジュン!ディジュン!)「小狐狸、落ち着いて!じきに賓客が来るんだ」つづく( ๑≧ꇴ≦)みんな!ついて来て〜!www
2020.10.26
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大明风华 Ming Dynasty第48話「オイラトへの親征」太皇太后から息子の本心を聞かされ、激しい衝撃を受けた皇太后・孫若微(ソンジャクビ)。そこで講義中だった正統(セイトウ)帝・朱祁鎮(シュキチン)を訪ね、話をすることにした。祁鎮は母が全て聞いたとも知らず、何食わぬ顔で祖母が病気なのかと聞いた。すると若微は昨夜、太皇太后が雨の中、祖廟で泣き喚き、部屋には白綾がぶら下がっていたと話す。「ほお?なぜ私は聞いていないのでしょう?」「…で、お前はどう思うの?」祁鎮はその場しのぎにオイラトへの親征の件は先送りにすると心にもないことを言ったが、母をごまかすことはできなかった。「私と太皇太后との関係は確かに悪いわ、だけどそれは政務には影響を与えない…でもお前は? 双方を挑発するなんて、どういうことなの?!」「そんな…ぁ…なぜそれを?」「太皇太后が戦を望むのは弟の敵を取りたいからよ、それに私たちの仲を裂きたいのだわ この一族は…争ってばかりで楽しいのかしら?」若微は息子に自分には何でも正直に言って欲しいと訴えた。祁鎮は皇帝である自分が挑発などしないと否定し、父や曽祖父のように軍を率いたいと訴えた。すると若微は曽祖父なら残虐とは言え判断力があったと話し、祖父は菩薩の心を持ち、父は道楽者ではあったが、勇敢で慈悲の心もあったと教える。「でもお前は?私たち双方に良い顔をして、母とは心が離れている お前以外に皇帝はいないとでも? 父上から任された国土をお前に渡して私が安心できるとでも?!」母の辛辣な言葉に祁鎮は思わずその場でへたり込んだ。「紫禁城の頑丈さが永遠に続くと誤解しているようね?突然の強い風でたちまち崩れ落ちるのよ? 皇帝が何なの? 仮にお前が戦に負ける日が来たとしたら、自分が木の葉のような存在だと気づくはず 風に飛ばされるわ~その時、お前はその聡明さを誰に向けるの? 私が死んだら自分が本物の皇帝になれるとでも?でも私が死ねばお前も終わりなのよ? 親征するかは自分で決めなさい、ただし他の皇族たちは皆、その座を狙っているわ」若微はうなだれている息子の手を取り、自分のやること全てが祁鎮のためだと言い聞かせた。自分の望みは一日も早く祁鎮が大人になること、息子を傷つけるはずがない。若微はどうして自分のこの熱意を分かってくれないのかと嘆いたが、祁鎮にはそれが重荷だった。「母上の愛は濡れた綿入れです…着れば重く、脱げば寒い」祁鎮は初めて本音を打ち明け、母の手を離して帰って行った。息子の言葉に打ちひしがれた若微は雨の中を歩いて寝宮に戻り、そのまま病に伏せった。ふと目を覚ますと、帳の向こうから朱瞻基(シュセンキ)がこちらを心配そうに見ている。「あの子を諭して…私の言うことを聞かないの…何か言ってください 長い間、頑張ってきたのです、私の胸は張り裂けそうだわ!あなたは何て無責任なの!」若微は無我夢中で帳にしがみつき、寝台からはい出したが、そこにいるのは侍女の双喜(ソウキ)や侍医たちだけだった。「皇上?…皇上?!」「太后?″皇上″なら何度かお見えになりましたが…」すると侍医は孝行者の皇帝が己の血肉を裂いて煎じてくれると報告した。楊士奇(ヨウシキ)は于謙を郊外の石灰窯(イシハイガマ)まで送り届けた。実は皇太后が于謙を生かすよう希望したという。于謙は思わず、三楊が今やただの子供に何も言えなくなってしまったと嫌味を言った。すると楊士奇は于謙も入閣すれば分かると笑い飛ばし、皆が国のために耐えてると教える。「国のために犠牲になるのも直言するのも容易だが、国のために尽力しつつ己を守ることは難しい …生き延びよ、大いに期待している、いつかそなたが重用されることをな」若微は急ぎ三楊を呼び、祁鎮の親征を受け入れると伝えた。確かに止めてばかりでは皇太后が権力を握っているとまた悪い噂が流れるだろう。思えば祁鎮が戦に行って大功を立てたいと言うのも悪いことではなかった。幼少から女子の手で育てられた祁鎮、若微は息子に広い世の中を見せたいと願ったが、実際に戦になる必要はないという。そこで三楊に祁鎮の親征のため、周到な計画を練って欲しいと頼んだ。楊栄(ヨウエイ)と楊溥(ヨウフ)が下がると、楊士奇は皇太后に于謙を送って来たと報告した。ただ仕事は割り当てていないため、働こうと休もうと自由だという。楊士奇も于謙を評価していたが、ただ痛い目に遭わねば重責を担わないだろうと進言した。すると若微は于謙を生かすのは国のために命を捧げる者だからだと告げる。「皇上のためにね…」一方、祁鎮は母のために肉を削ぐ決心を固めていた。しかし太監・王振(オウシン)が反対し、ならば自分を削いでくれという。「お前の汚い肉など煎じられるか!」祁鎮はこのままでは母に廃されると焦り、仕方なく自分で切ることにした。そこへ宦官が駆けつける。「太后のお達しです、″親征に行っても構わない、大臣たちと万全の策を協議しなさい″と…」出征の日、若微は自ら祁鎮の馬を引き、門まで送ることにした。「母上、立派な皇帝になって戻ります!」「皇帝は心が広くなければいけないの、私がお前を愛するように民を愛しなさい 天下の民はお前の子女なのよ?謙虚さや哀れみを忘れず、民に恩寵を与えるの 殺戮などご法度よ?そうすれば天下は平穏を保てるわ」祁鎮に母の思いが伝わったのかは分からなかったが、若微は手綱を離してその場で拝跪した。「大明天子をお見送りいたします、正統皇帝の親征に天地と先祖のご加護がありますよう 山河つつがなく民が安心できますよう…」 こうして明の英宗・朱祁鎮は北征へ、明正統14年、公元1449年のことだった。兵部は皇帝がオイラト軍と遭遇する確率が低い行程を組んだ。兵をまとめるのは長らく太宗に仕えていた老将たち、そして三営の精鋭たちを随行させる。オイラトのエセンも50万もの大軍を見れば逃げ出すはず、そう考えていた。しかしそんな兵部の努力も知らず、祁鎮は王振の故郷へ向かうと決め、勝手に予定を変更してしまう。若微は徐浜(ジョヒン)の行方を探させていた。すると市(シ)舶司から報告が届き、9月13日に一行が大港(タイコウ)に停泊、19日に天津衛(テンシンエイ)に着いたという。「太后がお探しの徐浜大人も上陸したと…」「都にはいつ?!」「賢良(ケンリョウ)寺にいますが、謁見の申請はまだです!」「すぐ来るよう伝えて!」一方、将軍・樊忠(ハンチュウ)は参謀を呼び、先鋒隊はなぜ遅いのか聞いていた。実は付近に農家が多いため、将兵が苗を踏んでは皇帝の名声に関わると、王振からあぜ道を通れと命じられているという。樊忠は後で賠償するので構わないと言ったが、王振の言葉は皇帝の言葉、参謀は将軍が言っても無駄だと諌めた。しかし皇帝を懐来(カイライ)城まで連れて行かねば敵の奇襲に遭ってしまう。樊忠は仕方なく皇帝に会いに行くことにした。激しい雨の中、祁鎮たちは途中の廃寺に滞在することになった。そこへ樊忠が駆けつけたが、王振に止められ言い争いとなる。「急いでここを離れるのだ」「それは無理です!」「黙っていろ!この男女(オトコオンナ)め!軍令の変更は死罪に値する!」「ならば詔に背くのは?」樊忠は援軍がすぐ駆けつけられないと指摘し、もしエセンが来れば大変なことになると訴えた。しかし王振はそのために50万の兵がいると反発、話したいなら勝手に入れと突き放す。樊忠は興奮して言い過ぎたと気づき、皇帝を懐来城へ連れて行こうと説得した。ここからなら20里、あぜ道しか進軍させてくれないが、被害なら後で賠償すればいいという。「賠償?今までに賠償したことが?」すると王振は皇帝が自分の故郷に行くと教え、その地は決して踏み荒らさせないと言った。「私に汚名を着せる気か?私など眼中にないのか?つまり皇帝すら眼中にないと?」樊忠は引き下がるしかなかった。樊忠が出て行くと、入れ替わるように宦官・喜寧(キネイ)が現れた。王振は養子の宦官たちに自分のお宝を運ばせていたが、激しい雨で車がなかなか進まず、喜寧は一足先に報告に駆けつけたという。しかし王振は激怒、お宝を少しでもなくせば肉を裂くと脅した。草原ではエセンが兵を出さないと言い出したウリヤンハイの首領に激怒していた。バヤン・テムルは間に入ってエセンをなだめると、首領は長老たちが50万の明軍を恐れて反対していると説明する。しかしエセンは今の皇帝は朱棣(シュテイ)でも朱瞻基でもなく、ただの子供だと言った。「長老たちに伝えよ、許しを請うても明には通用せぬ、一族を滅ぼされたくなければ力を貸せと」その時、早馬が急報を持って来た。「なぜこの道を通る?…土木堡(ドボクホ)か?」「雨のため明軍は足止めを…火器は後方にあります」エセンは高笑いした。これでは大砲と銃は何の役にも立たず、後方からの援軍も間に合わない。どうやら100年に一度の好機が来たようだ。その夜、若微が突然、飛び起きた。駆けつけた双喜は皇太后の冷たい手に驚き、熱いお茶を献じる。若微は胸騒ぎがして居ても立ってもいられず、寝台を出て目についた椅子に座った。「悪夢を見たの、先帝に罵られて…こう言われたわ、″子供を放り出すな″と 私も言い返した、こう罵った…あなたが薄命でなければ、こんなに苦しむことはないとね するとあの人は去ったわ…殉葬されていれば悩み事などなかったのに…あははは…」「太后、今はあなた様が国の支えです…自暴自棄はおやめください」兵部からの軍報はなぜかまだ届いていなかった。息子は今頃、どこでどうしているのか…。若微は降りしきる雨を眺めながらため息をついた。祁鎮は危機が迫っているとも知らず、王振を相手にあやとりに興じていた。そこへ宦官が駆けつけ、樊忠が外で十数人の大将とひざまずいていると報告する。つづくzzz…(¦3[___]
2020.10.26
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大明风华 Ming Dynasty第47話「深まる溝」国舅(コッキュウ)・張克倹(チョウコクケン)が殺され、太皇太后・張妍(チョウケン)は絶望の淵にいた。朝議では正統(セイトウ)帝・朱祁鎮(シュキチン)が取り巻きの臣下たちに乗せられ、オイラトを倒さねば玉座に就けないとまで発言、静かに様子を見ていた皇太后・孫若微(ソンジャクビ)は頭が痛い。するとその時、旧臣の1人・于謙(ウケン)が大殿に現れた。「オイラトと戦をせずに解決できます」実は兵部には張克倹が遊牧民の命や財産を奪っていると訴えるオイラトからの文がいくつも届いていたが、太皇太后に関わる問題のため兵部は皇帝への報告を避けていた。しかもこの3年、宣化(センカ)や大同(ダイドウ)の将軍からも同様の奏状が無数、届いているという。何も知らなかった祁鎮は一瞬たじろいだが、それでもオイラトが凶暴で狡猾であることに変わりはないと譲らなかった。于謙は大明が先に襲撃したと指摘し、張克倹の死を口実に出兵してはならないと諌める。しかし祁鎮は理由などいらないと開き直った。「大明の軍こそ正義だ!」「正義?賊のための出兵がですか?!」于謙の暴言に朝堂は騒然、祁鎮は激怒して杖刑(ジョウケイ)40回を命じた。さすがに見過ごせなくなった若微は思わず怒号を響かせる。「やめなさいっ!!!」若微は致し方なく姿を現し、于謙を救うため強引に朝議を散会させて出て行った。若微は寝宮に祁鎮を訪ねた。そこで于謙と2人で話し合うよう勧め、太宗も先帝も大臣を軽視したことなどなかったと諭す。すると祁鎮は太皇太后ならどう思うかと引き合いに出した。「今日の朝議は常軌を逸していたわ… 皇帝があれくらいで腹を立てては誰も真実を話さなくなる」「…お節介です」祁鎮は親政と言っても母に干渉されて思い通りにできず、苛立ちを隠せなかった。一方、太監・王振(オウシン)は目の上のたんこぶである皇太后に対抗するため、養子の朝臣たちを集めた。そこでそれぞれ親族たちに″親征を支持する″という奏状を出すよう指示する。朝臣たちは大金をもらい上機嫌、必ず明日、奏上すると約束した。祁鎮は母と一緒に渋々、老臣の三楊と于謙に会った。しかし予想外に母が老臣たちに激怒する。若微はいきなり于謙に噛みつき、なぜ奏状で伝えずに朝議で反対の声を上げたのかと咎め、あえて皇帝に冷や水を浴びさせ、追い詰めたと非難した。「あなたは杖刑で死ねば名声を得られるけれど、皇上は?後世の者はどう思う?! 史官は皇上をどう記すの?残酷で冷酷だと記すわ!向こう見ず過ぎる …思わぬ誤算だったわね?私の存在を忘れたの?!皇上を陥れるなら来世にしなさい!」驚いた于謙はその場にひざまずいた。さらに若微は三楊たちが事実を隠して一介の兵部主事に言わせたと責め、自分たち母子をいじめる気なのかと難癖をつける。「はは~ん、大明が建国され100年にも満たぬのに、″曹操(ソウソウ)″が現れたわ!」楊士奇(ヨウシキ)・楊栄(ヨウエイ)・楊溥(ヨウフ)は慌ててひざまずくと、そのような不義の心は全くないと平伏した。母の剣幕にいささか戸惑う祁鎮、すると若微は臣下を厳しく追及してから、この戦をすべきでないことは分かっていると切り出した。国庫の状況もよく知っている。かつて永楽と宣徳の両朝は遠征や″永楽大典″の編纂(ヘンサン)、運河を通すなど湯水のごとく銀子を使って来た。戦には潤沢な物資が不可欠だが、大勢の者を煩わせたくはないという。于謙は思わず英明だと皇太后を支持した。「皇上が親征したとして勝算はどれくらい?三営の兵力や装備は素晴らしいと思うわ でも太平の世が続き、戦の感覚を忘れている、とは言え幸い両朝の老将がまだいるわ」若微はそれとなく老臣たちを誘導して戦に反対させるつもりだったが、思わぬところで失敗する。短気な于謙は皇太后の言葉尻を捕らえ、皇帝を寵愛するがために国を挙げて戦をすれば国に大きな不幸が訪れると反対、さらに興奮して余計な例えを口にした。「周の幽王は寵妃の歓心を得るため、のろしを上げさせた…その方法と変わりありませぬ! 史書にどう記されると?!」「無礼者っ!」祁鎮は思わず席を立ち、于謙を殺さねば玉座にお前が座ることになると激怒して出て行ってしまう。 若微が慈寧宮を訪ねると、太皇太后の部屋は荒れ放題だった。するとちょうど支度を整えた張妍(チョウケン)が、これから祖廟に挨拶して首を吊ると告げる。若微は先々帝が崩御しても死ぬと言わなかった太皇太后が弟のために死ぬのかと茶化し、梁から下がっている白綾を外すよう頼んだ。「笑い者になりますよ?」「これは国の恥よ!」張妍は弟のことなど意に介さない若微に八つ当たりしたが、若微は確かに張克倹に辺境の管理を任せることに反対しなかった自分の過ちだと認める。しかし都で張克倹が集団で横暴に振舞っていた時も、太皇太后を恐れてやはり誰も訴えなかった。「忠告しましたよね?その毛皮は燃やせと…怨恨を持つ魂がついています、私は持ちたくないわ」「意地が悪過ぎるわよ?」若微はいがみ合うことに疲れて帰ることにしたが、ふと太皇太后に聞いた。「この戦はするべきですか?どうしても戦をする必要が?」若微は張克倹の家族に封号を与え、田や屋敷など望む物を与えてはどうかと和解案を出す。戦をすればさらに費用がかさみ、戸部でも戦をすれば国庫は足りなくなると言っていたと教えた。「この国は息子のものです、私が守らなくては…将来、何か起こった際に必ず恨まれます まだ子供なのです」「もう違うわよ?親征すると自ら宣言していたもの」張妍は祁鎮が他にも興味深いことを言っていたとほのめかす。それは母である若微には話せないことだった。「あの子は今もこう思っている、あなたが皇帝だと…今の明朝は女帝が仕切っているとね 三楊も内閣もあなたに従う、大臣たちも重要な奏状は副本を太后に渡しているわ 祁鎮が言ってたわ、自分が本当に皇帝なりたいなら…母親が死なねば無理だとね」若微は息子の本心を知り、さすがに愕然となる。「…あの子は朱姓よ?あなたは?」張妍の言葉は若微の心に深く突き刺さった。 その夜、張妍は祖廟の前に作った祭壇の前にひざまずき、拝礼した。すると雷鳴がとどろき、雲行きが怪しくなる。張妍は文を広げ、高皇帝、太宗皇帝、仁宗皇帝ら先祖たちに無念の思いを訴えた。「私、張妍は14歳で入内し、規則を守り身を修め、六宮をまとめ質素な暮らしをし、 太宗、仁宗に尽くし宣宗を育てましたが、宣宗が夭折し、孤独の身になりました 結果、太后が政権を狙う事態となり、国が危機に陥ったことを祖廟の前で報告します!」張妍は若微に罰を与えるよう嘆願して文を燃やすと、空に閃光が走り、雨が降り始めた。その頃、祁鎮は寝所で寝転びながら王振の故郷の話を聞いていた。外からは太皇太后の叫び声が聞こえて来たが、祁鎮は放っておけという。「機会があれば私の故郷にお連れしてごちそうします」「だが太后が許さぬだろうな~」「皇上はあなた様ですよ?」「分かってるさ…よし、故郷を訪ねるぞ!必ずな!三楊も無視し、私が天下の大元帥となる! そして戦に赴き、戻って親政を!」王振はそれが実現したらすごい事だと目を輝かせ、軍功を立ててこそ初めて本当の皇帝と言えるのだと煽った。若微は太皇太后の様子を見に来た。すると激しい雨の中、張妍は急に笑い出し、先祖たちが降臨したと叫んでいる。若微は侍女たちを迎えに行かせると、石段を降りて来た張妍は若微に捨て台詞を吐いて帰って行った。「ご先祖様たちは激怒しているわ」若微は念のため張妍に付き添い、慈寧宮で朝を迎えた。すると張妍が目を見開いたまま天井を凝視している。驚いた若微だったが、張妍はまだ生きていると口を開いた。「意地が悪いですよ?(ったく)他の政務と違い、私は戦には明るくありません 長年、太皇太后と私で支えたから国が栄えたのです…私たちの苦労が水の泡になっても良いと?」若微は茶を飲んで一息つくと、オイラトは60万の兵士で大明の出方を待っていると脅かした。すると張妍は最愛の祁鎮が若微を許さないだろうと言い返す。「瞻基(センキ)は祁鎮の年頃には2度、遠征していたわ 祁鎮が大切なのは分かる、だけど経験させねば大人になれないわよ? 女帝になる気でしょう?本当にそのつもりなら…私は死んでも許さないわ」若微は憤慨したが、張妍は誰もがそう噂していると教え、排除したくても多すぎて殺せまいという。「本当のことを言うわ、祖廟の前で泣いたのは…祁鎮の提案なの 私がこの世の中で知っている者たちは皆、私の敵だわ…弟は死んだ…克倹は死んでしまった… この世にいた私の親族たちは皆、死んだわ…私1人を残して…他人の生死など知ったことか! …教えてあげる、あなたに才があろうと、誰かに邪魔だと思われたら必ず排除される! 皇上は″龍″なの、龍というものは成長したら家を壊し、母親を食うのよ!」張妍は泣き喚いたかと思うと、梁から下がっている白綾を指差した。「あの布はね、祁鎮が私に結ばせたの、祁鎮は遅かれ早かれあなたにも贈るわよ」若微は自分たち母子を離間させる気かと疑ったが、張妍は自分が手を回すまでもないと呆れた。どうやら弟の死も無駄ではなかったらしい。すでに若微と祁鎮を離間させたのだから…。張妍はこれから若微たち母子の争いが始まると勝ち誇ったように笑顔を見せた。若微は張妍の不吉な予言のせいで上の空だった。「止めて…なぜここに?」侍女・双喜(ソウキ)はすぐに輿を止めると、皇太后の魂が抜けたような姿に困惑する。「皇上は?今どこに?」「講義中です」楊栄は皇帝に太宗が惨敗を喫した親征の話を聞かせた。しかし祁鎮は太宗なら若い頃から多くの戦を経験していたが、未経験の自分は出兵できないのかと食ってかかる。そこへ皇太后がやって来た。祁鎮は咄嗟に拍手して素晴らしい講義だと感心し、楊栄も皇帝は聡明だと褒めてその場を取り繕った。つづく_(:3 ⌒゙)_ ポリポリ
2020.10.24
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三生三世枕上书 Eternal Love of Dream第4話「やんちゃな狐」太晨(タイシン)宮から追い出された燕(エン)魔君・燕池悟(エンチゴ)は魔界に戻り、玄(ゲン)魔君・聶初寅(ジョウショイン)を訪ねた。そこで毛皮に目がない聶初寅に挨拶がわりの穴熊の毛皮を渡す。「何百年も探していたんだろう?ほら、お前にやるよ」聶初寅は上機嫌、東華帝君と堂々と決闘したいという燕池悟に知恵を貸した。「話によると東華の持つ鎖魂玉(サコンギョク)はあらゆる妖魔を封じている 鎖魂玉が急になくなれば東華はどうすると?」燕池悟は妙義淵(ミョウギエン)で雷鳴をとどろかせ、東華帝君をおびき出した。予想通り太晨宮を飛び出して行く東華帝君、すると門の近くに隠れていた燕池悟は東華帝君に変身し、何食わぬ顔で太晨宮へ入って行く。その頃、東華帝君は封印された魔尊・緲落(ビョウラク)に異変がないことを確認し、安堵していた。しかし鎖魂玉の異常を察し、慌てて太晨宮に戻る。すると偽物の自分が堂々と入り込み、鎖魂玉を持ち出していた。燕池悟が符禹(フウ)山で待っていると東華帝君が現れた。「仏頂面め、やはり取り返しに来たな、俺と勝負する気になったか? おい!なぜ姫蘅(キコウ)がお前に嫁がねばならんのだ!」「…鎖魂玉を私に返しさえすれば太晨宮で働いた報酬代わりに許す もし返さねば…お前と一族を葬り去る」「東華帝君は魔にも仏にもなる、血を好むのは緲落と変わりないな」燕池悟は東華帝君に襲いかかった。中庭を掃除をしていた小九(ショウキュウ)こと白鳳九(ハクホウキュウ)は激しい雷鳴を聞いて空を見上げた。すると雲の合間から閃光が見える。そこへ公主・知鶴(チカク)がやって来た。閃光を見た知鶴はふと思い立ち、侍女・玉如(ギョクジョ)に義兄の所在を聞いてくるよう命じる。心配になった小九は東華帝君と関わりがあるのか尋ねたが、知鶴は仙娥の分際で義兄を気にかけるとはと呆れた。仕方なく小九は振り返ってまた空を見上げていると、知鶴は小九のかんざしに目を留める。あの時、義兄がめずらしく興味を示したかんざしだ。東華帝君と小九が言葉を交わしていたことを思い出した知鶴は激しい嫉妬に駆られ、思わず自分のかんざしを抜いて小九を刺そうとする。「知鶴妹妹?!」その時、運良く成玉元君(セイギョクゲンクン)が現れ、小九は難を逃れた。「九天で侍女を傷つければ罪になる、掟の厳しい太晨宮ではなおさらよ? 何よりも帝君の体面を汚すことになる ″帝君が殺生を好む″との流言に証を添えて話を広めたいの?」「…元君も流言などお信じなきように」「誤解を招かぬよう行いを慎むことね」「そうですね、では私はこれで」公主が殿内に戻ると、白鳳九は成玉にあの空は何かと聞いた。実は燕魔君が東華帝君の鎖魂玉を盗み、符禹山で争っているという。まさに恩返しに絶好の機会、鳳九は成玉が止めるのも聞かず、飛び出して行ってしまう。すると門の近くで司命星君(シメイセイクン)が鳳九を呼び止めた。「小殿下!どちらへ?」「帝君が符禹山で戦っているって~!」「ああ~で道順をご存知で?」「あ、そうだ!知らなかったわ!」そこで司命星君は道案内の絨毯を貸して送り出した。「やれやれ、到着する頃には戦いも終わって誰もいないだろうに~w」その頃、東華帝君は燕池悟を追い詰め、いよいよ決着がつこうとしていた。しかし燕池悟が咄嗟に鎖魂玉を盾にしたため、東華帝君は誤って蒼何(ソウカ)剣を鎖魂玉に突き刺してしまう。すると鎖魂玉が砕け、あたり一帯がまばゆい光に包まれた。思わず目を閉じた燕池悟だったが、気が付いてみると東華帝君の姿はなく、目の前に巨大な玉の岩が出現している。「これは何なんだ?…仏頂面?この中に隠れたようだな?婚姻は放棄したと見なすぞ?」燕池悟はしばらく挑発してみたが、一向に東華帝君は戻って来なかった。「こりゃどうなってる?ったく、聶初寅をとっちめてやる」実はその様子を聶初寅が見ていた。白鳳九は符禹山に到着したものの、東華帝君の姿はなかった。すると聶初寅は九尾を持つ娘の登場に目を輝かせ、慌てて駆けつける。「お前は神仙で東華の仲間なのか?」(*゚▽゚)*。_。)ウン「東華は十悪蓮花境(ジュウアクレンゲキョウ)の中だ、だがお前の修為ではとても救えない そこで提案だ、お前の毛皮を3年、貸してくれたら、私の修為の半分を貸してやろう」( ゚ェ゚).oO(修為を貸してくれるの?とても親切だわ~(*゚▽゚)*。_。)ウンすると聶初寅は鳳九から毛皮を奪ってしまう。🦊.oO(嘘でしょう?!尻尾が1本しかない!どうしよう…早合点しちゃったただの野狐姿になってしまった鳳九、しばらく元の姿に戻れなくなったが、今は東華帝君を助けることが先決だった。十悪蓮花境に閉じ込められた東華帝君は邪気を成敗していた。すると突然、狐が現れ、火を吹いて東華帝君を援護してくれる。🦊<キキーッ!🔥🔥🔥ボーッ!(魔君の仙力ってすごい!帝君、私の勇姿を見てくれたかしら)鳳九は激しい炎を吐いて邪気を撃退していたが、やがて仙力が尽きてくると、うっかり自分の手を燃やしてしまう。🦊<キッキッキキッ!(アチッ!アチチチッ!)その頃、聶初寅にそそのかされた姫蘅が符禹山にやって来た。聶初寅から仲裁に行けと言われて来てみたが、誰もいない。仕方なく巨大な玉の岩の中へ入ってみたが…。十悪蓮花境に今度は魔族の公主・姫蘅が落ちて来た。姫蘅はいきなり邪気に襲われるが、その時、身につけていたお守りの鱗が結界を敷いて守ってくれる。「孟昊(モウコウ)?」東華帝君はそれが龍である孟昊の仙力だと分かった。今もひとり奮闘する白鳳九、すると東華帝君が仙術を放ち、一帯の邪気を全て始末してくれる。すると魔族の力を持っていた鳳九も巻き込まれ、一撃を受けて落下した。姫蘅は狐の悲鳴に驚いて振り向くと、ちょうど狐を抱きとめた東華帝君を見つけた。「東華帝君に拝謁いたします、燕池悟が帝君に不敬を働いたと聞き、急ぎ駆けつけた次第です」姫蘅は原因を作ったのが自分のため謝罪に来たという。しかし東華帝君は公主は無関係だと告げ、どちらにしても十悪蓮花境を浄化する好機を得たと言った。衝撃で気を失っていた白鳳九が目を覚ましたそこには愛しい東華帝君の姿がある。東華帝君は左手を火傷した狐を介抱、鳳九は間近で東華帝君の顔を眺めながら幸せを噛みしめた。「帝君?そんなに包帯を巻くと狐狸が歩けませんが…」「…火を吐いてみよ」🦊<ぶはっ!🔥ボッ!(あっ)鳳九は誤ってまた自分の左手に火をつけてしまう。「厚く巻けば傷には届くまい」「うふふ、恐らく必死に戦ったゆえ不慮の負傷でしょう、普段は己の足に火を吐きはしないかと…」「どうかな?」鳳九は名誉挽回するため、もう一度、火を吐いた。🦊<すぅ…ふは~!🔥ボッ!(あっ)結局、鳳九は左手を燃やしてしまい、愚かな狐だと自ら証明してしまう。一方、太晨宮では知鶴が姿を消した小九を探させていた。そこへ重霖(チョウリン)がやって来る。実は偽物を寝宮に入れてしまった衛兵たちが東華帝君に謝罪するため集まっているというのだ。知鶴は東華帝君ならたやすく鎖魂玉を奪い返せるはずだと心配していなかったが、重霖は鎖魂玉に封じた妖魔が放たれると大変になると教える。妖魔たちが八荒六合(ハチコウリクゴウ)に散れば、少なからず緲落にも影響が出るだろう。その頃、東華帝君は仙力を回復させるため気をめぐらせていた。姫蘅は親切にも芋を拾ってきてくれたが、水性の仙術のため炎を出せない。しかし白鳳九もすでに火を吐き出す力がなかった。🦊.oO(交換した仙力は半日さえもたず、そのうえ元の姿にも戻れないなんて~鳳九は今さらながら聶初寅に騙されたと気づく。そこで鳳九は瞑想中の東華帝君に芋を投げ、頭に命中させた。すると東華帝君は憤慨することもなく、黙って仙術で焚き火を出し、焼き芋を作ってくれる。🦊.oO(今まで食べた中で一番おいしい焼き芋よ~!ふふふ~♪3人は十悪蓮花境で一夜を過ごすことにした。白鳳九は幼い頃、母に甘えたように鳴いてみると、東華帝君が撫でたり、抱いてくれたりする。狐姿のおかげで幸せな時間を満喫する鳳九、しかしふと大変なことに気づいた。もし東華帝君が自分を連れて帰ってくれなければ、ここで別れることになる。🦊.oO(仙娥として太晨宮へ戻るには毛皮を返してもらわないと…でも3年後だわ…シュン気がつくと東華帝君は眠っていた。東華帝君は一瞬しか寝ないと聞いていたが、これは天がくれた好機かもしれない。🦊.oO(老天爺~大好きよ♪鳳九は東華帝君の膝に乗り、ゆっくり顔を近づけると、思わず口づけした。🦊.oO(キィャァ〜初めての口づけ~しかしその時、東華帝君が急に目を開けた。🦊.oO(お、おぅ…赤(セキ)魔君・喣暘(クヨウ)は燕池悟が東華帝君に決闘を挑んだと報告を受けた。これに激怒した喣暘だったが、さらに妹の姫蘅が護衛も連れずに1人で止めに行ったと知る。喣暘は妹と侍衛・閩酥(ビンソ)の密会を思い出し、これを機に閩酥を追いやることにした。「閩酥は怠慢で公主を危険に陥れた、罰を与える 白水山は猛獣が多い、奴は姫蘅の護衛だが、猛獣に負けるようなら護衛は務まらん 白水山で反省させよ」喣暘は妹が嫁いでから閩酥を戻すと決めた。白鳳九は芋を食べ過ぎたのか、急に苦しみ出した。姫蘅は心配して東華帝君に助けを求めると、東華帝君は狐の腹を撫でてやる。「病ではない、懐妊だ」🦊ガーン!「族長に聞かなかったか? 霊狐(レイコ)族が他族と関わりを持たぬのは、他族に近づくだけで孕むからだ」「うぉ(我)…初耳です」「そなたも霊狐族では?」「いいえ…」「他族には漏らさぬ話ゆえ、知らなくても当然だ」🦊.oO(私も霊狐族じゃないわ!もしやこの毛皮は霊狐族の狐のもの?鳳九は確かに東華帝君と恋仲になるのが夢だったが、あまりに早すぎる展開に困惑した。しかし身ごもったのなら子は産まなくてはならない。果たしてどうやって産めばいいのだろうか。すると仙力が回復した東華帝君が蒼何剣で十悪蓮花境を破壊、3人は無事に脱出した。姫蘅は燕池悟の蛮行が一時の気の迷いだと訴え、自分にも責があると改めて謝罪した。すると東華帝君は見逃すと言ってくれる。姫蘅は喜び、もうひとつ願いがあると訴えた。「この小狐狸のことです…私が連れ帰っても良いでしょうか?」🦊.oO(ディジュン、ぷよ~!しかし東華帝君は姫蘅が抱いていた狐を黙って奪い取り、自分が飼うと決めてしまう。「帝君、あなた様は四海八荒で最も貴い神仙、狐狸を奪い合うなど品位を欠くのでは? ひと月だけ私にお預けください」(  ̄꒳ ̄)うむ…「半月では?…では10日だけでも!あ~っ!」東華帝君は狐を連れて太晨宮に戻った。重霖は鎖魂玉が壊れたと聞いて妖魔がどうなったのか心配したが、主人は何も言わない。「帝君、曲者を見逃した衛兵たちが罰を待っています」「戻って反省させよ…そうだ重霖、お前は最も気が回る、数日、留守にするゆえ小狐狸を頼む」すると東華帝君は狐をなでた後、結界を敷いた。「やんちゃな狐だ、出歩かせるな、足の傷にも障る」白鳳九はまた甘えた声を出して同情を引いたが、東華帝君は騙されなかった。「私は哀れな声が好きだ、もっと鳴け」🦊<キッキッキキー!姫蘅が寝殿に戻ると、閩酥がいなかった。聞けば閩酥が兄に捕らわれ、白水山に連行されたという。侍女は自分が来た時にはすでにいなかったと話し、詳しい事情は知らなかった。その頃、白水山に到着した閩酥は…つづく注意:このドラマはディズニーではありませんw(  ̄꒳ ̄)これ…BSはないかもな~(笑
2020.10.23
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三生三世枕上书 Eternal Love of Dream第3話「初めての会話」小九(ショウキュウ)こと白鳳九(ハクホウキュウ)は憧れの東華帝君(トウカテイクン)に菓子を献上できる機会を得た。しかし回廊で公主・知鶴(チカク)に止められ、菓子を横取りされてしまう。…ダメよ、今日の機会は絶対に逃せないわそこで小九は狐姿に戻って衛兵の目を逃れ、こっそり宴をのぞいた。知鶴は菓子をふるまい、自分の席に戻った。気絶していた司命星君(シメイセイクン)がようやく目を覚ますと、安堵した三皇子・連宋(レンソウ)はちょうど御膳にあった菓子を口にする。すると愛しい成玉元君(セイギョクゲンクン)の幻影が現れ、うっかり司命星君に口づけしそうになった。司命星君は扇子で阻止すると、幻覚を催す菓子かと尋ねる。慌てた連宋は素朴な見た目ながら中の餡が絶妙だと絶賛、無憂華(ムユウゲ)の香りがして紫金蜜露(シキンミツロ)の甘みも感じると説明した。「魚の生臭さも消えますよ!」東華帝君は白鳳九が作ったとは知らず、菓子を食べた。「?!…誰が作った?!」知鶴は義兄が菓子を気に入ったのだと気づき、咄嗟に自分が作ったと嘘をつく。「菓子の名は?」「義兄が命名してください」「…では″無憂糕(ムユウコウ)″と名付けよう、良い出来だ」さすがは東華帝君、菓子の名前まで当てるとは…。喜んだ鳳九は興奮してうっかり九尾を出した。その時、司命星君が鳳九の姿に気づき、肝を冷やす。…帝君に続いて私を殺すつもりなのか?!そこで司命は東華帝君の魚の甘酢煮を完食して連宋を驚かせ、その隙に仙術で正殿を飛び出した。「小殿下!こんなところで何を!しっぽ、しっぽ、しっぽ!」司命星君は慌てて鳳九を隠すと、連宋が何事かとやって来る。「あ~可愛い狐狸がいたのですが、逃げ去りました」「本当に狐狸が?隠したな?見せよ、毛皮で肩がけが作れる」…ふん!三殿下って何て悪党なの?しかし東華帝君が現れ、太晨宮の仙獣はしつけがよく、勝手に出歩かないと連宋を止めた。…今日は見逃してあげるわ、でもまた帝君に救われた、ご恩が増えたわ…どうしよう、返しきれない、延々と続く私の恩返し、永遠に終わらないわ司命星君は人目のない場所へ移動すると、袂に隠していた白鳳九を解放した。「ふん!三殿下って最低!でも3滴の紫金蜜露に気づいたのはお見事ね~」「紫金蜜露などどうでもいいんです!あまり無茶するとかばいきれませんよ? 正体がバレたら私は九天に顔向けできません!」「だって太晨宮に来て初めて帝君を近くで見たから…つい… はぁ~毎日、働いてへとへとなのよ~厨房にやられてまともな寝床もないし…巣さえないの」「だから来るなと言ったのに!」「司命?狐狸に騙されないで」庭石の後ろで偶然2人の話を聞いていたのは成玉元君だった。「あ!成玉元君!」「この子ったら、私を訪ねても来ないで司命を困らせるなんて」そこで鳳九は恩返しに来たと教えた。成玉元君は何やら面白そうだと喜び、鳳九に協力することにする。「最も良い恩返しは困った時に助けることよ…講談にもあるでしょう? 麗しい若君が難に遭い、美しい娘が助ける…その続きは~うふふふふ♪」(´⊙౪⊙)うふふふ~思いがけず鳳九は心強い味方を得た。小九が厨房に戻ると、知鶴が待っていた。とりあえず謝罪した小九だったが、知鶴は菓子を作ったのは小九かと聞く。小九は仕方なく床に落としたのでやむなく取り替えたと説明した。すると知鶴は美味だったと褒め、作り方を教えろと迫る。東華帝君が気に入ったので自分が上手く作りたいというのだ。しかし仙術で作ったとは言えず、小九は適当に説明してごまかすしかない。「無憂華は菓子の皮に練り込み、″憂いなし″の名が示す通り餡は思うままに入れます …憂いが消えるものを適宜、入れたらどうかと、具材も公主が好きに加えてください」そこで知鶴は茶が好きな義兄のために茶葉を入れることにした。魔界。燕(エン)魔君・燕池悟(エンチゴ)は愛しい姫蘅(キコウ)が東華帝君に嫁がされると知り、何とか阻止しようと焦っていた。「魔族は武を尊ぶ、東華と決闘し、婚姻をぶち壊すか 勝てば四海八荒が驚き、姫蘅も俺を見直すだろう、そこで求婚すれば絶対、うまく行く」一方、姫蘅は幼なじみの侍衛・閩酥(ビンソ)と林にいた。「私は魔族の公主ゆえ毎日、学問漬けだったけど、よく逃げ出したわ そんな時、あなただけが一緒に遊んでくれた、そのせいであなたは哥哥から罰を受けたわね」「公主は林で遊ぶ時だけ心から笑っていましたね、公主が喜ぶなら罰など何でもありません」しかし姫蘅は笑っていたのは林で遊べたからではなく、閩酥がそばにいたからだという。「ずっと一緒にいたい」姫蘅は閩酥への密かな想いを告げたが、そんな2人の様子を赤(セキ)魔君・喣暘(クヨウ)が見ていた。燕池悟は果たし状を書き上げ、玄鉞(ゲンエツ)に九天に届けさせろと命じた。そこで玄鉞は崑崙虚(コンロンキョ)の子闌(シラン)を介してはどうかと提案したが、燕池悟は憤慨する。「黙れ!腰抜けの双子の哥哥の話はやめろ!出来が悪く、挙句に崑崙虚に入門しおって!」玄鉞は仕方なく斗母(トボ)元君に託して太晨宮に届けることにした。東華帝君と連宋が談笑していると知鶴がやって来た。菓子を作って来たと聞いて目を輝かせる連宋、再び成玉の幻が見えると期待したが、先日の菓子とは違う。「食感は同じだが、憂いなき境地にならん」知鶴は小九がデタラメを教えたと恨みを募らせ、厨房に乗り込んだ。しかし小九は材料が少し違ったため、味が変わったのではと取り繕う。「私が使ったのは平凡な材料です、東海氷晶に紫根蜜露…あ、違うのは雨時花根だけです でも~平凡すぎて公主には釣り合いませんね~(チラッ) 私が思うに往生海にある雨時花王の根を使っては?(チラッ) 公主の心尽くしが帝君に伝わりますよ?(ニッコリ)」知鶴は早速、往生海へ出かけることにしたが、小九も連れて行くと言った。「お前が採るのを見張ってやる」(๑°⌓°๑)はあ?太晨宮に魔君・燕池悟から果たし状が届いた。茶を飲んでいた東華帝君は茶葉で最も尊重すべきは何かと問うと、重霖(チョウリン)は以前、主人が葉を摘む時機であると言ったと答える。するとその意味を悟った重霖は果たし状を持ってそのまま下がった。その頃、知鶴に海の中へ突き落とされた小九は雨時花王の根を採って舟に戻っていた。しかし知鶴は先に根を奪い取り、小九を置いて舟を漕ぎ出してしまう。小九は必死に泳いで舟を追ったが、なぜこんな酷い目に遭わされるのかと悲しくなった。…私が悪さをするから、これは天が下した罰なの?!天宮に戻っても知鶴に振り回され、こき使われる小九。菓子が完成した知鶴は次に魚の甘酢煮を作ると言い出し、小九に火の番をしろと命じた。「人間界の方法で作らなくては…仙術を使わず火加減に注意しなさい、過失があれば許さない!」魔界。果たし状を渡したものの一向に返事がなく、燕池悟は苛立ちを隠せなかった。八つ当たりされた玄鉞は太晨宮を探るのに最適な友がいると話して早速、出かけたが、結局、その友人からも連絡がない。「ご安心を、友は特殊な手段で探っています、鯉の精ですから…」その頃、鯉の精は思いがけず小九に捕まっていた。実は火の番をしながら東華帝君への想いを募らせていた小九は、うっかり居眠りして魚を真っ黒焦げにしてしまう。そこで池に魚を捕りに行ったところ、仙術を使っても一匹も捕まえられなかったが、なぜか急に鯉が飛び上がり、小九は見事に仕留めた。小九はヘトヘトになりながら魚の甘酢煮を完成させた。その時、驚いたことに東華帝君が入ってくる。「ディジュン…」すると東華帝君は床に落ちていたかんざしを拾い、そのかんざしで甘酢煮を挿して味見をした。「良い出来だ」東華帝君に声をかけられて夢見心地の小九、そこへ運悪く知鶴がやって来る。知鶴は小九が手柄を横取りするつもりだと慌て、すぐ下がれと命じた。しかし東華帝君が引き留め、甘酢煮に最後に入れたのは雨時花かと聞く。「はい…」「義兄!魚料理に使うために私が青丘で取って来たのです!」「…今後は太晨宮で料理を、で、この飾りは何の花だ?」東華帝君は小九が落としたかんざしをながめながら、九天では見ないが人間界の花かと聞いた。「いいえ、それは青丘の空、青丘の星です」「…星河に迷い込む蛍、これは知命か知非か」東華帝君はかんざしを小九に返し、帰って行った。( *´꒳`* )<″星河に迷い込む蛍、これは知命か知非か″…どういう意味?うふふふ~♪その夜、小九は興奮して眠れなかった。そこで回廊の石段に座り、東華帝君と交わした言葉を心の中で何度も繰り返す。…ディジュン~くすっ!ディジュンと初めて言葉を交わしちゃった~!( ๑≧ꇴ≦)<キイーッ!キィーッ!書斎にいた東華帝君は狐の鳴き声を聞いた。「どこから来た狐狸だ?えらく喜んでいるな~」すると書房に蛍が迷い込み、東華帝君が描いた蓮池の上を飛び回った。魔界。ようやく東華帝君から果たし状の返事が届いた。…太晨宮の茶園は茶摘みの時期ゆえ、戦えぬ燕池悟は茶摘みを理由に決闘を断られたと憤慨、思い切って自ら太晨宮に乗り込んだ。「茶葉は俺が摘んだぞ、決闘しよう」ちょうど釣りをしていた東華帝君は魔君が摘んだ茶葉を確認すると、感謝した。「礼はいい、決闘に行くぞ!」「そうだ、香木を手に入れ庭園に置いたきりまだ植えていなかったな~植樹は吉日を逃せぬ」「ヒィ~この仏頂面め!口実をつけるのはこれが最後だぞ!」燕池悟は律儀にも木を植えて戻って来た。喉が渇いた燕池悟はいきなり東華帝君の茶を飲み干し、そろそろ決闘だと迫る。「重霖?蓮池の泥をかき出していなかったな、いつやる?」「長く放置していたので、掃除には時間がかかります」「私がやろう」「ま~たその手か!」燕池悟は仕方なく太晨宮の雑用を一手に引き受け、気がつけば寝宮を全て掃除していた。そこへ司命星君がやって来る。重霖から事情を聞いた司命星君は帝君が遊び出したら手を抜かないと同情し、思わず魔君のほうを案じてやれと言った。燕池悟は最後の仕事だった杏子の収穫を終え、籠いっぱいの杏を運んだ。これで雑用は全て終わり、東華帝君ももう口実がなくなっただろう。燕池悟はひとまず籠を置くと、次の籠を取りに戻った。すると偶然、通りかかった小九が中庭に放置された籠を発見する。東華帝君の好物の杏だと喜んだ小九は早速、籠を持って厨房へ戻った。それからすぐ燕池悟が次の籠を持ってやって来る。「おかしいぞ?さっきの杏がない」しかしまずは決闘が先だと燕池悟は東華帝君の元へ向かった。東華帝君はまた釣りをしていた。燕池悟は約束通り決闘しろと迫ったが、東華帝君は約束した覚えはないという。「おぅ…考えたが断る」↓はあ?ここでようやく燕池悟は東華帝君にからかわれたことに気づいた。「そうだが、何か問題でも?」激怒した燕池悟は東華帝君に戦いを挑んだが、あっさり放り出され、門を閉められてしまう。「ドンファァァァッ!」つづく( ๑≧ꇴ≦)あははは〜鯉の精が〜!似てると思ったらw双子だったのね〜@子闌それにしても落ちてるかんざしで味見って…え?(^_^;)
2020.10.21
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三生三世枕上书 Eternal Love of Dream第2話「 太晨宮の侍女」東華帝君(トウカテイクン)は最近、しばしば厨房に出入りしていた。司命星君(シメイセイクン)は三皇子・連宋(レンソウ)に理由を尋ねると、連宋は教える代わりに成玉元君(セイギョクゲンクン)のことで協力して欲しいという。2人は互いに助け合おうと約束すると、連宋は東華帝君が料理の研鑽(ケンサン)を積んでいると教えた。「今から私は帝君のお招きで味見をしに行くが、よければ一緒に一足先に美味を堪能しないか」「それはありがたい、お礼申し上げます」「気にするな、礼を言うのは私の方だ」「へ?」こうして司命はご相伴に預かることになったが、東華帝君が作った魚の甘酢煮を食べるなり、あまりの不味さに気絶してしまう。こっ、これは毒だ…>_:(´ཀ`」 ∠):_東華帝君は司命が倒れるのを見て席を立った。回廊に出た瞬間、思わずほくそ笑む東華帝君、その姿を偶然にも仙娥の小九(ショウキュウ)こと白鳳九(ハクホウキュウ)が見かける。「早起きすると良いことがある、朝から帝君に会えたわ…まさかあの方が笑うなんて…」すると朝露(チョウロ)が何を見ているのかと声をかけた。「帝君が笑ったの」「誰かがひどい目に遭ったのね…帝君が笑うとろくなことがない」「まさか~帝君はとても良い方よ」公主の侍女・玉如(ギョクジョ)は太晨(タイシン)宮の仙娥たちを集めた。6月15日は休日のため、今日は隅々まで掃除しろという。小九と朝露たちは偏殿の掃除を任されたが、偏殿は公主・知鶴(チカク)の寝宮だった。2人はしぶしぶ偏殿へやって来たが、早々に沐風蝶(モクフウチョウ)を届けるよう命じられる。沐風蝶とは水を浴びると烈風を起こすという蝶だ。朝露は新入りの自分たちには扱えないと訴えたが、何事にも最初はあると押し付けられてしまう。朝露は厄介な役目だと困惑したが、小九にとっては蝶を運ぶなど朝飯前だった。しかしまさか殿内で花の露をまいているとも知らず、小九は蝶を連れて入ってしまう。露に濡れた蝶は鉢の木から飛び立ち、たちまち大きくなると、激しい風を巻き起こした。小九は身分を隠すため仙術を使うことができなかったが、知鶴が蝶を仙術で捕らえ、庭へ追い出すことに成功する。小九は罰として蓮池の掃除を命じられた。早速、池に向かった小九は庭の木で公主の仙術で怪我をした蝶が羽を休めているのを見つける。そこで誰もいない書斎に蝶を連れて入り、薬を招喚して机にあった筆で塗ってやった。「私は青丘で一番やんちゃで、よく友に怪我をさせたの だから薬を塗るのがうまくなったのよ?…もういいわ!」沐風蝶はまた元気に飛び回ったが、小九は薬で筆を一本だめにしてしまったことに気づく。仕方なく九尾を出して毛を抜くと、それで新しい筆を作った。「九尾狐の尻尾は柔らかく、上等な筆になるわ~」その時、部屋の香炉で匂いをつけた沐風蝶がその筆に振りかけてくれる。「分かった!帝君にバレないよう助けてくれたのね?ありがとう、これでここの香りになったわ」一方、東華帝君は宮殿の池で釣りをしていた。そこへ仙官・重霖(チョウリン)が珍しく焦って駆けつける。「帝君!孟昊(モウコウ)の消息が!」「長年、行方知れずだったが、どこに隠棲しておる?」「白水(ハクスイ)山です」それは魔族の地・南荒(ナンコウ)だった。孟昊は先代の赤(セキ)魔君の陰謀により、その妻に誘惑されて閉じ込められていた。しかも擒竜鎖(キンリュウサ)で仙力を封じられ、竜脳樹(リュウノウジュ)を見張るはめになったという。東華帝君は孟昊の仙力なら逃げられるはずだと訝しんだ。「私は愛という深みにはまり、この情劫(ジョウゴウ)を乗り越えられません ここにいることは本望なのです」「本望だと?何故だ?」「私は誘惑に負け、帝君に顔向けできません、ここに留まり罪を償います」孟昊ははたから見れば刧でも、自分にとっては切なる願いだと訴えた。しかし情に溺れることがない帝君には理解できないだろう。東華帝君は強要できないと諦め、鎖を切って帰って行った。魔界。公主・姫蘅(キコウ)を慕っている燕(エン)魔君・燕池悟(エンチゴ)は赤広(セキコウ)殿を訪ねた。姫蘅の気をひくため首飾りを贈るつもりだったが、そこで偶然、赤魔君・喣暘(クヨウ)が公主に東華帝君に嫁ぐよう伝えているのを聞いてしまう。驚いた燕池悟は思わず飛び出し反対したが、姫蘅は呆然としたまま出て行った。「実の妹の幸せさえ犠牲にするのか!」「燕池悟、これは我が赤魔族のこと、よそ者は口を出すな」喣暘は燕池悟を冷たくあしらって行ってしまう。小九が蓮池の掃除をしていると、幸運にも東華帝君が帰って来た。「ディジュン…」思わずほうきを放り出し、門から入ってくる帝君を見つめる小九…。しかしそこへちょうど東華帝君の出迎えに知鶴が現れた。知鶴は帝君に見とれている小九に気づき、玉如に合図する。「公主の前に立つとは、この不届きものめ!」すると玉如が小九を突き飛ばし、小九は蓮池に落ちてしまう。東華帝君は池に落ちた仙娥に気づいたが、咄嗟に知鶴が駆けつけ、池の前に立って視線を遮った。「義兄、天君から賜った苦梧琴(クゴキン)がうまく弾けません、ご指導ください」「…まだ昼時ゆえいいだろう」知鶴は小九の狙いが東華帝君だと気づき、追放しようと決めた。しかしちょうど殿内に入ろうとした東華帝君に急かされ、今は罰する時間がない。そこで知鶴はひとまず池の周りをきれいに掃けたら許すと命じた。小九は仕方なく掃除を始めたが、玉如が仙術で小九が集めた枯葉を吹き飛ばしてしまう。憤慨した小九はほうきを捨て、石段に腰掛けた。「公主の機嫌を損ねるとは身の程知らずめ」玉如は聞こえよがしに嫌味を言って帰って行く。するとどこからともなく沐風蝶が現れ、小九の代わりに仙術で落ち葉を集めてくれた。知鶴は小九が早々と掃除を終えたと知り、様子を見に来た。すると小九は楽しそうに蝶と遊んでいる。「機会をやったのに怠けるなんて!…沐風蝶を使ったの?お前の一味なのね? 誰か、棒打ち20回のあと追い出して」仙娥に拘束された小九は掃除が済んだら許すはずだと反発したが、口答えしたと40回に増やされてしまう。「離して!」「…沐風蝶のどこが霊妙なのよ(フン)」知鶴は小箱を招喚し、仙術で沐風蝶を閉じ込めると、人間界に落として修練させると言った。驚いた小九は沐風蝶に罪はないと訴えたが、知鶴は小箱ごと蓮池に捨ててしまう。「あっ!」小九は仙娥の手を振りほどいて池の中をのぞき込んだ。…この小娘!どうしても私を困らせたいようね…我慢の限界だわ!小九は思わず仙術を使おうと構えたが、その時、重霖が殿内から出て来た。「何の騒ぎだ?!」仙官が現れ、小九は仙術を使うわけにいかなくなった。重霖は帝君の眠りを妨げるのは誰か見に来たが、まさか公主だとは思わなかったと告げる。知鶴は無作法な侍女を叱っていただけだと釈明し、帝君には報告しないよう頼んだ。すると重霖はなぜか仙娥を厨房で反省させてはどうかと提案、小九に謹慎を命じて逃がしてくれる。「早く行け!」知鶴は面白くないが義兄の側近を無下にでもできず、その場は退散した。しばらくして小九は蓮池に戻った。沈んでしまった小箱はもう見当たらない。うずくまって落胆する小九、するといつの間にか蛍が飛んで来た。小九は蛍に導かれるように中庭へ移動すると、庭石に腰かける。「はあ~不憫な沐風蝶、何も悪くないのに…知鶴のヤツっ!沐風蝶をどこにやったの?!」その時、蛍が無憂華(ムユウゲ)の花を揺らし、小九に花びらを落とした。「(はっ)ああ~もういいわ、無憂華が咲いた、憂いのない花か…せっかくだから願をかけよう」小九は花びらを握りしめ、太晨宮が永遠に憂いや災いと無縁であるよう祈った。小九は厨房で無憂華を使い、菓子を作った。でもまだ何かが足りない。そこで雨時花根(ウジカコン)・東海氷晶(トウカイヒョウショウ)・紫金蜜露(シキンミツロ)を招喚、香辛料にして振りかけた。「これでいい」小九は早速、味見しながら、東華帝君へ思いを募らせる。すると急に誰かが入って来た。小九は慌てて菓子を消すと、すぐにどけと叱られてしまう。どうやら東華帝君が三皇子と司命星君を招いて宴があるため、準備が始まったようだ。宴には知鶴も招かれていた。そこで知鶴は義兄からもらった書に共感したと切り出し、書にあった片思いの句を披露してそれとなく自分の思いを伝え始める。しかし東華帝君が知鶴の言葉を遮り、魚の甘酢煮を出すよう命じた。甘酢煮と聞くなり顔がこわばる司命星君、しかし東華帝君は新しい技法で作ってみたという。「今日は殿下からご賞味ください」三皇子に騙されて痛い目に遭った司命は先手を打ったが、実は連宋もすでに一度、経験していた。「こたびは白檀(ビャクダン)でいぶした、三殿下?」Σ( ̄。 ̄ノ)ノ ドキッ!「召し上がれ」東華帝君に指名された連宋は恐る恐る口に放り込み、酒で一気に流し込んだ。「瑠璃尾魚(ルリビギョ)はもともと生臭いが、白檀でいぶされ、より変な味に…」司命は難を逃れたと思ったが、東華帝君がじきじきに席の前までやって来た。「まだ食べぬのか?」謹慎中の小九は厨房で忙しく働く仙娥たちをただ見ていた。すると朝露が機転を利かせ、小九に菓子を渡して運ぶよう頼む。…これで帝君に近づける小九は喜んで正殿に向かったが、調子に乗ってうっかり石段を踏み外した。「あっ!」転んだ勢いでお盆を落とした小九、慌てて散らばった菓子を集めると、咄嗟に自分が作った菓子と交換してしまう。その頃、司命星君は未だ魚を食べる勇気がなかった。すると侍女が駆けつけ、公主に小九が菓子を持って来ると耳打ちする。驚いた知鶴は菓子が遅いので見て来ると断り、正殿を出た。一方、司命は魚の味見をするどころか、結局、あまりの恐怖で食べる前に失神してしまう。小九が回廊を曲がると、公主が立っていた。「謹慎せずに何してるの?!」「運び手が足りないので役目を任されました…」しかし知鶴は自分が運ぶと言って菓子を取り上げてしまう。「私の許しなく厨房を出ないで」知鶴は小九を追い返し、菓子を持って戻って行った。落胆した小九だったが、やはり今日のこの機会を逃せないと気づく。つづく( ๑≧ꇴ≦)キャワワ~ただそれだけです(笑ところで公主付きの侍女、どれが玉如なのか判断できず…w
2020.10.21
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三生三世枕上书 Eternal Love of Dream第1話「青丘の姫」…太古の昔神と魔の戦において、東華(トウカ)は孟昊(モウコウ)など七十二神将を率いて魔族を迎え撃った戦によって戦を終わらせ、天下を平定したのである東華は天地の主(アルジ)となり、六界の生死をつかさどったしかし数十万年後、魔尊・緲落(ビョウラク)が突如として現れ、唯一絶対の存在である東華への服従をよしとせず、決闘を挑んだ東華と緲落の激しい戦いが続いたしかしやがて東華の蒼何(ソウカ)剣が緲落の胸に突き刺さるその時、緲落の胸から2滴の血がこぼれ落ちた「蒼何剣が鋭利であろうと、お前が天地の主であろうと、私は魔尊だ、お前には殺せぬ」緲落は蒼何剣に己の身体を貫通させながら東華に近づき、掌を放った思わぬ一撃を受けた東華は鎖魂玉(サコンギョク)を招喚、緲落を封じ込めることにする『あっはははは~!ドンファ、己の修為(シュウイ)まで使うとは… 待っておれ、いつか封印を破り、お前と四海八荒を滅ぼす! その目でとくと見るがいい!お前の案ずる全てが地獄と化すさまを!』そして3万年が過ぎた。ここは狐帝・白止(ハクシ)が治める青丘(セイキュウ)。学堂には額に鳳羽花(ホウウカ)のあざがある美しい娘がいた。娘の名は白鳳九(ハクホウキュウ)、狐帝の唯一の孫娘だ。しかし仏法の授業だというのに鳳九は絵を描くのに没頭し、今日も先生に怒られてしまう。「鳳九殿下!歴史の科目はまずまずの成績だが、他は何も学ばず いい加減に生きるおつもりですか?」「ぁ…夫子の歴史の講義があまりに素晴らしくて…余韻に浸っていました まさか今の授業が…エート…あ、仏法だったとは気づかなくて…」学友たちは殿下の苦しい言い訳に失笑すると、先生は罰として仏典を10回、書写するよう命じた。「東華帝君と言えば仏法にお詳しい、かくも帝君を崇拝するならしっかり学びなさい」東華帝君を引き合いに出された鳳九は急にピンと背筋を伸ばし、明日までに書写すると約束する。東華帝君と言えば隠遁して十数万年になるが、九天の女子にとって憧れの存在だった。講義が終わると白鳳九は学友たちと遊びに行くことにした。すると四叔父・白真(ハクシン)の騎獣(キジュウ)・精衛(セイエイ)が現れる。「主人が折顔(セツガン)上神を訪ねます、鳳九様も共に花見をどうかと」「う~ん…叔父上たちは毎日、一緒に花をめでているのに急に何よ?! 姑姑と姑夫は今もお熱いし、私を伯父上にたちに預け、説教を聞かせる魂胆でしょう?」鳳九は誘いを無視して学友たちと琴尭(キンギョウ)山へ宝探しに行くと決めたが、精衛は主人からの命だと止めた。「小鳥?お前は私の小叔の小小坐騎、私は青丘帝姫よ!私を捕まえたら?みんな、押さえて!」学友たちが精衛を取り押さえている間に、鳳九は狐姿に戻って駆け出した。その頃、十里桃林では白真がかんざしを作っていた。そこへ折顔が現れる。「小九を招くのも一苦労だな」「あの小娘め… 四海八荒で唯一の九尾紅狐(キュウビコウコ)で白家の唯一の孫ゆえ、おてんばでやり放題だ 面倒を起こすだけで後始末はしない、肝が太く、司命星君(シメイセイクン)さえからかう 捆仙鎖(コンセンサ)で縛り付けるしかないな」「おてんばだが好みは極めて正統派だ、東華帝君に憧れるとは…」白鳳九は精衛から逃げ回っているうち、見たこともない場所へ迷い込んだ。すると誰かがやって来る。鳳九は慌てて木の陰に隠れると、どうやら魔族の兵士のようだった。「誰かが禁足地へ、二手に分かれて探そう」魔界の地では玄(ゲン)魔君・聶初寅(ジョウショイン)が魔族の集会に遅れてやって来た。するとちょうどある谷をめぐり、赤水(セキスイ)族と青水(セイスイ)族が争っている。燕(エン)魔君・燕池悟(エンチゴ)はこれも緲落の敗北後、魔族の領土が削られたせいだと憤った。とは言え魔族は没落し、魔尊も封印された今、勢い盛んな神族に何ができるというのか。首領たちは身内で争うなら神族と戦だといきり立ち、魔尊を放とうと訴えた。しかし赤(セキ)魔君·喣暘(クヨウ)は魔尊が残酷で戦を好むことから、軽率に放つのは危険だという。「構わん!俺は怖くないぞ!惨めに生きるより、神族と雌雄(シユウ)を決するべきだ! 東華など恐れん!腕くらべしたい!」威勢のいい燕池悟の言葉に聶初寅が失笑した。「ふっ…燕魔君は天下無双で魔族ではそなたしか東華と渡り合えない だが今の魔族の主は赤魔君だ、指示を仰ごう」白鳳九は兵士たちの後をつけて行った。どうやら魔兵たちはここで何かを守っているらしい。…どんなお宝があるのかしら?鳳九は狐の尾を見せて魔兵を誘き寄せると、後ろから殴って魔兵の気を失わせた。そこで林の奥へ向かったが、途中の結界にぶつかり、跳ね飛ばされてしまう。封印された緲落は禁足地の異変で目を覚ました。『3万年だ…ドンファ…お前の最期はじきに来る…私の思い描いていたことが全て現実となろう』一方、天界の東華帝君も緲落の変化に気づいていた。そこで厳重に保管されている鎖魂玉の様子を見に行ったが…。結界にぶつかった白鳳九は妖獣に襲われた。必死に逃げ回る鳳九、すると危機一髪のところで東華帝君に救われる。「紫の衣と白い髪…東華帝君?」鳳九はその隙に急いで物陰に隠れると、禁足地の騒ぎに気付いた魔族たちが現れた。「東華帝君、なぜ魔族の禁足地へ?」「異常があったゆえ見に来た」東華帝君は様子を見に来たところ、妖獣が激突して来たと話したが、喣暘が納得するはずがない。責任を感じた鳳九は現場に戻ることにしたが、突如、空から現れた精衛に連れ戻されてしまう。「魔族に見つかれば青丘が脅されます!」「でも帝君は私を救うために魔族ともめてる!私だけ去れないわ!」「面倒を増やすおつもりで?帝君なら大丈夫です!」喣暘は互いの領土を侵さない約束だと東華帝君に詰め寄った。すると魔兵が現れ、侵入者は女子だったと報告する。「女子?ふっ…帝君、女子を渡せばこの件は水に流しましょう さもなくば我ら魔族は九天に攻め込みますぞ?」しかし東華帝君は女子など見ていないと答えた。これに魔兵たちは反発、一触即発となるが、そこへ天君の三皇子・連宋(レンソウ)が駆けつける。聞いてみれば東華帝君が女子のためにもめているとか。連宋は東華帝君の意外な一面を知って驚いた。「東華帝君は緲落を制圧した、己の修為で大逆無道の魔尊を封印したのだぞ? 魔族も恩恵を受けたのでは?」「ごもっともです、帝君はかつて魔族の同胞、数十万を殺した、年寄りや子供まで… ふっ、魔族の地は好きにお越しください」聶初寅の嫌味に魔兵たちは話しても無駄だと殺気立った。そこで連宋は帝君が魔族の願いを何でも1つかなえると和解案を出す。東華帝君は仕方なく、衆生を殺さず道義に背かぬなら、どんなことでも応じると約束した。その頃、精衛は白鳳九を十里桃林で下ろしていた。そこで折顔と白真に白鳳九が東華帝君に救われたと報告する。「ドンファディジュン?」「東華帝君…すごく凛々しかったわ~うふふ♪」白鳳九は宿題で古書を読んでいたが、意味が分からなかった。そこで四叔父に聞くことにする。「″九住心(キュウジュウシン)において専注一趣の境地に達す、よって神にも魔にもなれる″か… 九住心とは修練の9つの段階だ 下から内住、等住、安住、近住、調順、寂静、最極寂静、専注一趣と等待だ 専注一趣の境地に達すれば心は何ものにも乱されない 魔も神も違いはないゆえ、好みに応じてなりたいほうになれる 九住心の最高の境地・等待まで至ったのは西天梵境(サイテンボンキョウ)の仏祖だけ ″衆生は仏だ″と悟ったとか…」すると白真は手作りのかんざしを鳳九に託し、父である二兄に渡すよう頼んだ。白鳳九は神族と魔族は種族が違うだけで大した違いはないと知った。帝君は昔、神でもなく魔でもなく、神を選んだだけ、ではなぜ神を選んだのだろうか。東華帝君は九住心において専注一趣の境地に達していた。翌朝、白鳳九は東華帝君をもっと詳しく知りたいと願い、博学の折顔を頼った。そこで四叔父が作ったかんざしを贈って懐柔し、宿題の題目は″東華帝君はなぜ神族を選んだのか″だと嘘をつく。「なぜ神族を選んだか?か… 史書によれば太古の昔、天災が続くも神族の地だけは天候が穏やかで太平だった というのも神族は五戒を守っていた、殺生・盗み・虚言・密通・飲酒をしない 天はいたく感動し、神族への難を免じて果報をもたらした 東華はこのことに胸を打たれ、魔族ではなく神族を選んだ 今生は神族として世に現れ、大いなる慈悲心をもって衆生を救わんとな」…さすが高潔な東華、無欲で私心のない帝君…史書のとおり誇り高く、剛直で冷ややか、神仙の鑑(カガミ)だわ鳳九がうっとりしていると、折顔は今のように書けば高得点を取れると教えた。「?では何か隠された事情が?」「東華は碧海蒼霊(ヘキカイソウレイ)に生まれ、数々の苦難を経た ケンカはめっぽう強いが、天下の統一にはずっと無関心でな 碧海の外では戦が絶えず、東華は小妖に挑発されても皆、片付けた 小妖には後ろ盾の魔王がいる、魔王は顔を潰されたと感じ、東華に挑んできた 小魔王や中魔王、それに大魔王、東華は全て始末した 気がつけば最強の魔王でさえ倒していたのだ…で、東華は仏頂面だが女ウケはすこぶるよい かつてとある魔王の小姐が実にお盛んでな どこぞの男を気に入ると、出会ってすぐでも肌を重ねる ある時、東華を見るや首ったけになった…」何でもその娘は早速、東華の寝所にもぐり込んだのだとか。しかし東華はいきなり娘を布団で包むと、外へ投げ捨ててしまう。「小姐は諦めきれず、何度も放り投げられた 魔族の女子たちはそのことを知ると、こんなふうに考えた …片時でもその胸に抱かれたら十分だとな」鳳九は思わず、東華帝君の腕に抱かれるとどんな感じがするのだろうかと想像する。「その後、女子たちは東華の結界を破っては寝床にもぐり込んだ 結界を張っても無駄ゆえ、東華は毎晩、美女を投げるのを修行と見なした こうして数年が過ぎ、ある日…」なんと若い男までが東華帝君の寝所にもぐり込み、弟子になりたいと色目を使ったという。帝君はその男の首根っこをつかみ、寝殿から追い出した。「ゆえに来訪した父神(フシン)に招かれるや、東華は快諾してついて行った これぞ東華が神族を選んだ伝説の真相だ」確かに神族の女子は魔族に比べて慎ましいが、それでも東華帝君は静寂を求めて太晨(タイシン)宮に身を潜めたという。「女も男も好きじゃないなら帝君は何が好きなの?」「いい質問だ!恐らく毛がふさふさしていて艶やかなものを好むのでは?」「猿とか?」「猿とは限らんぞ?帝君の騎獣は皆、直毛だ、好みは直毛だ」「…なら私も直毛よ?!ふふ…私を好きになる?ぁ…聞いてみただけよ…ふふ」「勇猛なのが好みのはず、東華の騎獣は獅子や虎だし…」「シャーッ!…私は?勇猛?」「( ̄▽ ̄;)あ?ああ…」「シャーッ!シャッ…」一方、天宮では東華帝君が魔族の禁足地へ行ったのは女子のためだと噂になっていた。しかも東華帝君は女子に一目惚れし、魔族と一戦交えてでも守ろうとしたとまことしやかに囁かれている。司命星君は驚いて誰から聞いたのか尋ねてみると、三皇子だと分かった。白鳳九は折顔に東華帝君へ恩返しに行きたいと訴えた。すると折顔は賢くて料理がうまい鳳九なら冷淡な東華もその魅力に抗えないはずだと励ます。そこへちょうど白真がやって来た。折顔は自分たちが後ろ盾になると安心させ、鳳九を送り出してしまう。喜び勇んで走って行く鳳九、しかし白真はその後ろ姿を見送りながらため息を漏らした。「帝君には情がない、吉と出るか凶と出るか…」「凶なら逃げられん、案ずることはない」折顔はそう行って鳳九からもらったかんざしを見せた。白真は二兄に贈ったものだと驚き、また取られたと憤慨する。「かんざしを挿さないのに何の役に立つのだ?!!」白鳳九は司命星君を呼び出し、恩返しのため仙娥として帝君に仕えたいと懇願した。経緯を聞いた司命は東華帝君の例の噂が事実だったと知り、しばし呆然となる。そもそも未来の青丘女君を仙娥にするなど到底、無理というものだ。「私の正体がバレなければ大丈夫、ねえ、いいでしょう?太晨宮の小仙娥にしてよ~ 折顔も承諾しておでこの鳳羽花も隠してくれたわ〜 人間の運命をつかさどる司命星君に断れたら、誰がこの哀れな小狐狸を助けてくれるの?グスン 私が恩知らずだと知られたら終わりよ…民にも顔向けできない…ウッ… 女君の務めなんかとても果たせないわ…青丘を追い出され、さすらうしかない…うわ~ん!」鳳九は司命星君を泣き落とすことに成功し、まんまと天界へもぐりこんだ。司命は新しい仙娥の名簿にこっそり小九の名前を入れた。そして帝姫の身分を隠し、くれぐれも恩返しするだけだと釘を刺して送り出す。こうして白鳳九は小九の名で新入りたちと一緒に公主・知鶴(チカク)の面接を受けることになった。太晨宮付きの仙娥はなぜか公主が選ぶという。すると鳳九の隣の娘がこっそり手巾を取り出し、隠し持っていた泥を顔につけ始めた。鳳九が驚いて見ていると、娘が笑って鳳九の顔まで汚してしまう。知鶴は仙娥たちの顔を確認し、美しい娘を見つけると難癖をつけて失格にした。いよいよ白鳳九の順番が来たが、その時、東華帝君が戻って来たと報告が来る。すると知鶴は喜んで出迎えに行った。白鳳九は運を味方につけ、合格した。「さっきはありがとう、私は小九」「私は朝露(チョウロ)よ」朝露は太晨宮に勤めていた姉から公主の噂を聞いていた。知鶴は東華帝君の義理の妹でわがままだという。東華帝君には親がいないが、育てたのは知鶴の父親だった。「公主は帝君を慕ってる、あなたは美しいから、平穏に暮らしたければ公主を避けるのよ?」「うん」つづく((( *´꒳`* )))可愛い〜ラバちゃんが可愛い、ただそれだけのドラマですw
2020.10.20
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大明风华 Ming Dynasty第46話「新たな戦いの始まり」太皇太后の寝宮・慈寧宮。張妍(チョウケン)は皇太后・孫若微(ソンジャクビ)に豪華な毛皮の外套(ガイトウ)を渡し、弟・張克倹(チョウコクケン)からの贈り物だと言った。しかし若微の態度は思いのほか素っ気ない。そこで張妍は恩着せがましく、雪狐のつがいを仕留めるのがどれほど大変か話して聞かせた。「この外套は雪狐のつがいで作った物よ、弟の誠意が分かるでしょう?」若微は愛想笑いでごまかすと、いよいよ本題に入る。「…2年も仕官なさいました、そろそろ呼び戻されては?」若微は奏状を見て欲しいと頼んだが、太皇太后は率直に言ったらどうかと敵意むき出しにした。この数年、辺境で騒動が起きていた。奏状によるとその原因は国舅(コッキュウ)だという。張克倹は武装して遊牧民を襲い、馬を奪っては都で高値で売っていた。しかも徴税官に乱暴を働き、納税していないという。すると張妍は刑部が罪状を確認したのか聞いた。「今や国舅の横暴を知らぬ者はおりません しかし何ぶん太皇太后の弟、刑部に訴えられるわけがありません」「そうなのね、それなら天下は私の弟を受け入れるということよ そんな話を私にするなんて…本当に傷ついたわ」仕方なく若微はエセンから送られた文を手に取った。「″張克倹の略奪が続くなら明(ミン)と戦う″と言っています、また″遊牧民の損害を賠償しろ″とも…」しかし張妍は高(コウ)皇帝や太宗が賠償したかと揚げ足をとる。若微は天下のために戦った先の皇帝たちと張克倹の行いは違うと反論し、殺人や略奪は盗賊のすることだと非難した。言い訳できない張妍は思わず戦が怖いのかと論点をずらす。若微はその時機ではないと言ったが、張妍は敵がそこまで迫っていると脅した。「…祁鎮(キチン)の親政を乱す者は私が抹殺します!」売り言葉に買い言葉で思わず口を滑らせた若微、張妍は勝ち誇ったように見つめている。若微はばつが悪くなり帰ることにしたが、最後に釘を刺しておいた。「とにかくすぐに張克倹を呼び戻してください、命だけは保証します …手遅れになれば神でも彼を助けられませんよ!」こうして辺境に暗雲が立ち込める中、正統(セイトウ)帝・朱祁鎮の親政の大典が執り行われた。祁鎮の親政により側近である太監・王振(オウシン)は専横に振る舞った。皇帝の寵愛を笠に朝廷にまで権勢を広げ、″養子″たちからの賂で蓄財に邁進する。中には礼部侍郎・徐有貞(ジョユウテイ)のように金目の物がないため、髭を落として忠誠心を見せる者もいた。辺境では張克倹の略奪が原因でエセン率いるオイラト軍が迫っていた。城門を出た守備軍の将軍・陳文栄(チンブンエイ)は皇太后が賠償に同意したと返答、兵を引くよう伝える。エセンは物分かりの良い皇太后に感心したが、張克倹への恨みは深かった。「あいつに伝えておけ、奴が再び私に会った時が運の尽きだ…今回は首を取らないでおこう この城も今は残しておいてやる」するとエセンは大同城を落とせば黄河を渡って直隷(チョクレイ)を攻めることになると脅して引き上げて行った。正統帝は老臣の三楊から意見を聞いた。楊栄(ヨウエイ)は辺境でオイラトの略奪について調査した結果、さらわれた職人が1万7千余人、女と子供が9千人余人、銑鉄(センテツ)が60万斤余りだと報告する。「これには売買された分も含まれます」「銑鉄が売られているのか?」「大明の銑鉄は禁制品ですが、オイラトは密かに辺境の将兵から購入しているようです 宣化(センカ)城は武器が損耗したとの報告が多く、恐らく密売に関わっているかと…」楊溥(ヨウフ)の話ではさらわれたのは鍛冶や木工の職人で、エセンは挑発を繰り返し、女真(ジョシン)やウリヤンハイを征服したという。すると祁鎮は大明が賠償をすればエセンがますます勢いづくと懸念し、これでは大明が臆病者だと思われると焦った。しかし楊士奇(ヨウシキ)が皇太后は賠償することで皇帝の御代(ミヨ)を平和にしたいと考えていると理解を示す。その時、突然、王振の養子の1人・喜寧(キネイ)が現れ、御前にひざまずいた。「中華を侵略する物に天誅をっ!」喜寧は御膳房の宦官ながら大明が侵略される話を耳にし、思わず叫んでしまったと訴える。「ふっ、気骨があるな、褒美を」「ありがとうございます、皇上!」「…何の騒ぎ?聞こえなかったわ」その声は玉座の後ろで爪の手入れをしていた皇太后だった。若微が裏から姿を見せた。「先ほどの言葉をもう一度、言いなさい」喜寧は恐ろしさから言葉が出なかったが、皇太后に催促されて覚悟を決める。「中華を侵略する者に天誅を!」「誰が教えたの?」「市中で皆が言っています!″謝罪も賠償もするべきではない!すれば大明の威風を傷つける″と」「威風?我が大明は周辺国を懐柔し、″孝″で天下を治めている、天理に則り四海を平定する 正しいことは正しく、誤りは誤りでしかない…とんだ戯れ言だわ…笑わせるっ💢」若微は宦官を罰しはしなかったが、憤慨して帰って行った。母を怒らせてしまった祁鎮は寝宮の前でひざまずき許しを請う。するとしばらくして母の侍女・双喜(ソウキ)が出て来た。「太后がお会いになります、皇上どうぞ」一方、張克倹はこの期に及んでも略奪を繰り返していた。そんなある日、草原で再びオイラトの商人の馬車が張克倹の一行に襲われる。馬車の中には豪華な毛皮とうたた寝している美しい娘がいた。張克倹は娘を引きずり出して楽しむことにしたが、いきなり娘に投げ飛ばされてしまう。すると娘は馬車から飛び出し、鮮やかな武功で反撃、それを合図に仲間たちも一斉に襲いかかった。こうして張克倹の配下は次々と殺され、驚いた張克倹は隙をついて馬にまたがり逃げ出す。しかし娘が矢を放って張克倹の背中に命中させた。若微は自ら息子に茶を渡し、先ほど口出ししたことを謝った。もし息子が天下を乱せばあの世にいる先帝に申し訳が立たず、親政後も屏風の後ろで聞いているが、確かに息子にとっては気分良くないだろう。祁鎮は母をなだめるため、自分が心配なのは分かっていると言ったが、本題はその後だった。「兵法の基本は″非好戦″よ お前の爹(ディエ)も太爺爺(イエイエ)も何度も辺境へ親征したけれど、戦を望んではいなかった 敵が国境を侵し、民を苦しめるから平和のために出兵したのよ? そのような場合でも出兵前は不眠不休で敵情を分析した そして戦場に着いてからも慎重に将兵を率いたの 安易な出兵は国にとって決して幸いをもたらさない お前の父が蒙古との交易を始めた…この仁政には戦争を抑制する力もあったの そのことをよく覚えておいて …臣下の中にはお前を喜ばせる者もいる、でも喜んでは駄目よ たとえ嬉しくても表情に出さないこと 臣下に盾つかれたら、むしろ喜びなさい、軽視されたら嬉しがるのよ? この3つができたら、お前は玉座に座っていられるわ」祁鎮は母の教えに従うと答えたが、若微はいつも口だけだと分かっていた。「皇帝の好む物が周囲に知れると、皆がそれを利用して誘惑しようとする 皇帝が盾つかれた時、怒るようだと、朝廷で誰も真実を言わなくなるわ 皇帝が軽視された時、理性を失うようだと敵の思うつぼになる 自分の頭で何度でも考えなさい、それから決定を下すのよ? 古くから言う″三思後行(サンシコウコウ)″とはこういうことなの」若美は確かに息子に厳しすぎると分かっていた。しかし息子が立派な皇帝になってくれるなら、母として慕われなくても満足だという。祁鎮は我慢して母の話を聞いていたが、すぐに飽きてもぞもぞ動き出した。張克倹がエセンの孫娘・チムグに捕まり、陳文永は頭を抱えた。大同城の兵力では防衛はできてもオイラトと戦うなど自殺行為、しかし太皇太后の弟に何かあれば大事になる。そこで陳文永は使者を送り、大同城の全財産と引き換えに国舅の解放を求めた。エセンは危険を顧みずやって来た使者を丁重に扱ったが、交易ならその条件で応じられても、張克倹を帰すには代価が少な過ぎると突っぱねる。驚いた使者は大明に攻められてもいいのかと脅したが、エセンは怯まなかった。オイラトが張克倹を捕まえたと知り、一族を殺された可汗(ハン)たちが集まって来た。このままでは怒りがおさまらず、張克倹を引き渡して欲しいという。そこでエセンは自分が張克倹に手を下し、その結果、明が攻めて来たら全力で自分を支持するよう迫った。「もちろんだ!」「その言葉を忘れるな、張を処刑するとなれば今日から戦の準備をしろ、明の報復に備えよ」「はお!」張克倹の処刑が決まった。しかし張克倹は悪びれる様子もなく、たかが遊牧民を殺しただけだとのたまう。「大金だ、いくらでもやるぞ?…私は大明の太皇太后の弟だぞ?」エセンは呆れ果て、地獄へ遅れと叫んだ。オイラトが大同城の前に馬車をおいて帰って行った。陳文永は配下を連れて荷車を確認、すると無残にも殺されたオイラト人の遺体が乗っている。荷車から流れ落ちる鮮血、その片隅に箱が置いてあった。夜も更けた頃、北京城の徳勝(トクショウ)門から早馬が駆け込んだ。双喜はすでに熟睡していた皇太后を起こし、緊急の軍報が来ていると伝える。仕方なく若微はここへ持ってくるよう命じ、眠気まなこで待っていた。すると受け取りに出た双喜の悲鳴が聞こえる。「きゃあぁぁぁーっ!」北京に届いたのは張克倹の首だった。若微の警告を無視した結果、張克倹は凄惨な最期を迎えた。祁鎮は朝議で太宗皇帝や先帝の親征を持ち出し、自分たちは何もせずに臣民を殺されてしまったと激怒する。「これは大明の恥だ!」そうだ!>ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ<大明に対する侮辱だ!「オイラトは明の出兵を待っている!奴らに王者の軍隊を送り、怒りを見せてやろう!」王振の息のかかった朝臣たちにあおられるまま興奮して行く正統帝、しかしそんな皇帝の姿に三楊だけは困惑していた。息子の演説を聞いていた若微は…。つづく( ๑≧ꇴ≦)エセンがおじいちゃん!このイライラ展開に唯一の希望か?!チムグがカッコいい!どうせなら息子も朱亜文で良かったのでは…(ボソッ
2020.10.18
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大明风华 Ming Dynasty第45話「子だくさんの宦官」朝堂で放屁という無礼を働いてしまった将軍・陳文栄(チンブンエイ)。しかし皇太后・孫若微(ソンジャクビ)は寒い中、馬を駆けて来た将軍を労い、暖かい食事を下賜した。これに太皇太后・張妍(チョウケン)は憤慨、将軍を咎めない若微に苛立って帰ってしまう。張妍が慈寧宮に戻ると、ちょうど弟・張克倹(チョウコクケン)が訪ねて来た。早耳の克倹は皇太后が宣徳8年に廃止となったオイラトとの交易を再開すると知り、姉に宣大(センダイ)一帯の市場が再開したら自分を派遣して欲しいと懇願する。張妍は協力したい気持ちがあるものの、いつも失敗ばかりの克倹を信じられず、何より凶暴なオイラト人がいると心配した。しかし克倹は草原の覇者となったエセンが馬を買う手伝いをしたことがあるため、知り合いだと安心させる。「孫だけを頼みにするのは得策ではありません、太后を抑えるには周りを買収せねば 費用は私が出します、私に協力すれば姉上自身も助かるのですよ?」その時、皇太后が来たと先触れが聞こえ、克倹は咄嗟に物陰に隠れた。陳文栄は皇太后の命により暖かい食事にありつけた。そこへ皇太后の侍女・双喜(ソウキ)がやって来る。「太后が魚と豆腐の汁物を下賜されました、どうぞこれで胃腸を温めてください お口に合わなければ作り直させますのでご遠慮なく」双喜は自ら器に汁物をよそると、将軍に差し出した。皇太后の恩情に触れた陳文栄はこらえきれず、思わず背を向けて涙してしまう。若微は太皇太后にオイラトとの交易再開について説明に来た。交易で食料や塩などが手に入ればオイラト人も長城の内側まで攻めてこないはず、少々、割りを食うことになっても戦の費用に比べたら安いという。しかし張妍は気難しい顔をしたまま黙っていた。若微は太皇太后がまだ将軍の件で怒っていると誤解し、陳文栄の無礼を責めないで欲しいと懇願する。「辺境を守る者は厳しい暮らしを… 彼らの忠心を得れば辺境は平穏になります、どうか恩寵をお与えください」すると張妍は交易を管理する者は決まったかと聞いた。若微は閣老たちに決めさせると答えたが、張妍が思いがけない人物を推挙する。「弟はどうかしら?人柄は真面目で能力もあるわ…この件は弟に手助けしてもらっては?」驚いた若微は張克倹には仕官した経験がなく、辺境にも詳しくないと遠回しに断ったが、張妍はあからさまに不機嫌になった。「皇上も内閣も六部(リクブ)も全てがあなたの手の内にあるけど、私の弟も手の内なのね?」「とんでもないことです」「ふん、そうしているじゃないの」一方、正統(セイトウ)帝・朱祁鎮(シュキチン)は自ら蜂の巣を撤去しようと庭園にいた。するとうっかり蜂の巣を木から落としてしまい、蜂に襲われる。取り巻きの小宦官たちは逃げ切ったが、祁鎮は足を取られて転んでしまい絶体絶命、その時、側仕えの王振(オウシン)だけが身を挺して皇帝を守った。若微は祁鎮の講義に付き合った。太傅である楊士奇(ヨウシキ)は唐(トウ)の太宗と師・魏徴(ギチョウ)の逸話を例えに帝王学を説く。しかし落ち着きのない祁鎮はうっかり大声を出した。楊士奇は皇帝らしからぬ振る舞いとして10回打つよう命じたが、実際に叩かれるのはお付きの王振である。これにはさすがに祁鎮も心を痛めた。講義が終わると祁鎮は王振を連れて飛び出して行った。いつまで経っても落ち着きのない息子に頭が痛い若微、すると楊士奇は太皇太后が交易の管理者に弟を推薦して来たと報告する。何と張妍は内閣に直接、人を遣わせて触れを出したというのだ。本来なら吏部(リブ)が人を選んで内閣が起草し、皇太后と太皇太后が協議することになっている。しかし閣老と言えども太皇太后に反論することはできなかった。若微は掟を破って仕官の経験がない者を選べないと呆れたが、楊士奇は宮中で最も重要なのは皇太后と太皇太后が仲睦まじくあることだと進言する。「張克倹は金目当てに違いありません、ですから問題が起こらぬよう細心の注意を払いましょう こたびは太皇太后の面目を保っては?もうしばらく我慢して仲の良いふりをお続けください」楊士奇は言官たちなら自分がたしなめると言った。祁鎮は自分の身代わりとなって蜂に刺され、罰を受けた王振を重用した。王振はまだ12歳だったが、父から宮仕えを命じられたという。「皇上にお仕えすれば暮らしに困らないし、両親にも恩返しができますから…」正統14年、公元1449年、朱祁鎮は立派な青年に成長した。そんなある日の朝、祁鎮がまだ寝台で寝転んでいるところへ怒り心頭の母が乗り込んで来る。その原因は正統帝付き宦官・王振だった。「高(コウ)皇帝が宮門に鉄碑を建てられた、そこには何と?」拘束された王振は口ごもると、若微は宦官に打てと命じる。いきなり引っ叩かれた王振は耐えかね、″宦官が政務に関与した場合は斬首″と答えた。「知っていたのね?」王振には6人の養子がいた。実は王振は皇帝が官吏の登用を承認するのに合わせ、その官吏に賄賂を要求していたという。何でも官吏たちが昇格する時、この6人の養子が立ち回るのだとか。「この者がいかに聡明か知っている?」若微は王振が地安(チアン)門の外にある骨董店で官吏と取引きをしていると暴露した。「骨董店には花瓶が1つ、王振はこの花瓶を30万両で売っている 花瓶を官吏の屋敷に運び込み、次の日の朝にその者の奏状を一番上に置く 皇上の目に入るようにね …花瓶は封も開けず、そのまま送り返すの、なかなか上手い手を考えたわね~ お前は頭が切れる、宮中に置いておくのはもったいないわ…誰か、首を斬りなさい」宦官たちは王振を両脇から抱えて引きずり出そうとしたが、咄嗟に祁鎮が止めた。若微は息子と2人で話し合うことにした。「あの者が何をしたか分かってるの?!天下の笑い者になるわ!」「笑う者は私が殺してやる!」「はっ!全員を殺せるとでも?!」「もちろん!全員を殺す!」祁鎮は子供のように駄々をこね、親政を執りたいと言い出した。「なぜこんな愚かな息子が…」呆れた若微は思わず口走り、これに祁鎮は猛抗議する。「そっちこそ!自分を棚に上げるのですか?あやつが養子を取って何が悪いのです? 朝臣たちは皆、母上の味方だ!だから自分の方正しいと? 王振をここへ!今後は関与しないでください」若微は息子の反撃に呆然となり、それ以上、何も言えなくなった。朝議を終えた祁鎮は祖母のご機嫌伺いに向かうことにした。しかし王振は皇太后と会うかもしれないからと遠慮する。祁鎮は母が怖いという王振を訝しみ、養子や金の件を改めて追及した。すると王振は金を稼いでいるのも全て皇帝のためだと訴える。「皇上は婚儀を挙げたら親政を執ります、もし将来、何かあった時、皆に反対されたら? …反対する者がいれば買収を、買えぬものはありません 忠心を手にできれば天下を治めやすくなるはず」「アイヤ~、お前は本当に口のうまいやつだな?その口実を信じてしまいそうだ」結局、祁鎮は一緒に来なくて良いと許し、出かけて行った。そこで王振は6人の養子たちを連れて宮門へ向かい、高皇帝が建てた鉄碑を勝手に撤去してしまう。一方、張克倹は異例の抜擢で宣大一帯の交易の管理者に任命された。しかし若微が心配していた通り問題が起こる。ある日、陳文栄は克倹にオイラト人が抗議に来ていると報告した。すると国舅(コッキョウ)部屋にはオイラト人から強奪した毛皮が山積みに…。「あ~これか?これらの毛皮は後ほど早馬で都に送るのだ…欲しいならやるぞ?」「国舅爺、真っ当にやれと太后に言われているのに、再び戦が起きたら?」陳文栄はオイラトを挑発しないよう訴え、軍報用の早馬でオイラト人たちを追い回している克倹を非難した。しかし克倹は聞く耳を持たず、陳文栄は呆れて出て行ってしまう。陳文栄は仕方なく抗議に来たオイラト人に今後は厳しく取り締まると約束した。しかしオイラト人の怒りは治らない。「陳将軍は知っているだろう?国舅は殺しを繰り返しているのでは?」「その通りだ」そこへ張克倹が現れた。「だがそれの何が問題か?」すると張克倹はいきなり隠し持っていた短剣でオイラト人の首を斬ってしまう。祖母のご機嫌伺いに来た祁鎮は豪華な毛皮付きの外套(ガイトウ)を試着していた。何でも国舅がくれた毛皮の中から皇帝のために一番、質の良い物を選んでくれたという。すると祁鎮は母と違って祖母は優しいと喜んだ。張妍は早く祁鎮が親政を執り、若微の実権を奪いたいとぼやく。「分かっています、母上は少々、口うるさいですからね~ 祈祷師を呼んだのに追い出されたし、流行りの一座を招くのも同意しなかった 私には王振しか…」しかしそこに若微がやって来た。「…寒いのかしら?なぜ毛皮を?」「娘(ニャン)、見て、とても柔らかくて、まるで炉の中にいるようです」「親政の大典の式次第を礼部が起草したから見ておいて 何か不備な点があれば、あとで教えてちょうだい、いい?」「分かりました」祁鎮はそこで帰って行った。つづく( ゚д゚)えええ〜っ?何このとんでもメンバーは…w
2020.10.16
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皓镧传 The Legend of Hao Lan第3話司徒月(シトゲツ)は怒り心頭だった。呂不韋(リョフイ)が李家に密告した瑶姫(ヨウキ)を罰するつもりだったが、呂鑫(リョキン)が止めたという。当の李皓鑭(リコウラン)は中心から外された恨みだろうとどこ吹く風、しかし司徒月は瑶姫がまた何か仕掛けて来るはずだと警戒した。そこへ使用人がやって来る。「ハオラン姑娘、主父がお呼びです」皓鑭と司徒月は書斎へ案内されたが、いつまで経っても呂鑫は現れなかった。皓鑭たちは半時ほど待っていたが、結局、引き上げることにした。それにしても呂鑫とはあまり関わりがないはず、なぜ呼び出されたのだろうか。その理由はすぐに分かった。呂鑫は中庭にいた。実は少し書斎を離れた隙に宝物の珠が盗まれ、使用人にしらみつぶしに探させているという。わけ知り顔で皓鑭を見つめる瑶姫、そこへ騒ぎを知った呂不韋も駆けつけた。その時、使用人が珠が見つかったと叫んで走って来る。宝物の珠は皓鑭の部屋にあった。呂鑫は皓鑭を役所へ突き出せと叫んだ。しかし呂不韋が司徒缺(シトケツ)に命じて犬を連れて来る。実は宝物の珠は山椒の香りを焚き染めた木蓮の箱に入っていた。箱に触れると香りが付いてすぐには消えない。つまり皓鑭が盗んだのなら、必ずや香りが残っているはずだ。そこで呂不韋は犬に箱の匂いを嗅がせた後、父以外の者の匂いを嗅がせてみる。すると犬は瑶姫に向かって激しく吠えかかった。U・x・U<ワンワンワン! Σ( ̄。 ̄ノ)ノ瑶姫の企みは失敗、自分は潔白だと呂鑫に泣きついた。呂鑫も何かの間違いだろうとうやむやにしようとしたが、この機会を利用して呂不韋が追い出してしまう。しかし皓鑭はなぜ呂鑫が自分に濡れ衣を着せたのか分からなかった。すると呂鑫は皓鑭を女狐と蔑み、息子が牢につながれたのは皓鑭にたぶらかされたせいだという。皓鑭は自分とは無関係だと主張、呂不韋に聞いたらどうかと口答えした。驚いた呂不韋は父に謝れと命じたが、皓鑭は自分は悪くないと拒否し、呂鑫を怒らせてしまう。「いいか不韋、今後、屋敷残るのはワシかこの女かどちらかひとりだ!お前が選べ!ふん!」呂不韋は形だけでも頭を下げろと皓鑭を叱った。しかし皓鑭はいくら世話になっているとは言え、不当な扱いを受けても黙って謝れというなら断ると言い返す。呂不韋はその傲慢さに苛立ち、皓鑭を連れて街に出た。「頭を下げなくても構わん、その代わり金を返してもらう、食事代に利子も加えて…500金だ」呂不韋は皓鑭に通りで芸を売っている踊り子たちのように自分で稼げという。「分かったわ、白は白、黒は黒、踊るけど頭は下げない」皓鑭はあっさり舞台で踊り出した。その美しい舞に誰もが足を止めたが、そこへちょうど李赫(リカク)が馬車で通りかかる。娘が芸を売っている姿を見た李赫は驚いて馬車を降りると、運悪く2人の高官がやって来た。「あれは李御史(ギョシ)のご息女では?」「まさか、ご息女が道端で芸を売るはずない」しかし2人は李赫の姿に気づき、挨拶して慌てて退散する。面目丸つぶれの李赫は急いで皓鑭を引きずり下ろし、連れて帰ることにした。すると皓鑭が手を振り払い拒否する。驚いた李赫は父娘の縁を切ると脅したが、皓鑭はひざまずいて覚悟を決めた。「生を与えてくださり、そしてこれまで育てて頂いた恩は決して忘れません 今日、自由にしてくださった父上のお慈悲にただ感謝するばかりです」李赫が去り、野次馬も散り散りになった。皓鑭は呂不韋が父を辱めるために道端で自分を踊らせたのだと気づく。しかし呂不韋は否定した。人前で堂々と家を捨てたことで皓鑭もようやく本当に自由になれたとのだという。「お前は傲慢だ、自尊心が強い、頭を下げることなく何かを成し遂げることはできん これは侮辱ではない、教えている」すると皓鑭はいきなり呂不韋の頰を引っ叩いた。「今後は私を尊重し、行動する前に意見を聞いて でも感謝してる、自由にしてくれたこと…でもこれからは気をつけて、私とあなたは対等よ 忘れないで、私は操り人形じゃない、私もあなたに教えてあげているの」「こんな口を利くおなごは初めてだ(ふふ)」皓鑭は頬を叩かれて痛かったかと聞くと、今度は呂不韋の足を思い切り踏みつけた。ますます皓鑭が気に入った呂不韋、皓鑭が″天へのはしご″となれば驚くほどの利益が手に入ると期待した。「釣り糸を長く垂らし、大物を狙う…それが商人だ」しかし丞相(ジョウショウ)はすでに皓鑭が李赫の娘だと知っている。皓鑭は丞相が面倒を避けるため、自分を趙(チョウ)王には献上しないだろうと言った。「秦(シン)は破竹の勢い、対して趙は形勢不利、趙王は明日をも知れぬ身だ…もう用はない」「計画を変えたの?」呂不韋は牢に入ったおかげでむしろもっと良い道が見つかったと言った。呂不韋は皓鑭を嫌う父を説得した。例え商人として天下一の富を得て着飾っても、他人から見下され、侮辱されるのがオチ、しかしある取り引きが成立すればあっという間に出世し、歴史に名が残るという。実は呂不韋が目をつけたのは牢の中で顔見知りとなった秦王の孫・嬴異人(エイイジン)だった。「嬴異人は手に入れておくべき価値のある奇貨(キカ)です… 父上、あのおなごは私が出世するために必要な″はしご″になるやもしれません」 呂不韋は嬴異人の護衛・公孫乾(コウソンケン)を高価な玉で買収し、まんまと屋敷に上り込んだ。ちょうど琴を弾いていた呂不韋は咳き込みながら、約束通り現れたと笑顔を見せる。それにしても嬴異人の屋敷は粗末だった。そこで呂不韋は門に例え、微力ながらここの門を大きくする手伝いをしたいと持ちかける。「これは我が門を大きくするためでもあるのです」「私など身体が弱く、何の力もない人質…平穏に暮らしたいだけです どうかよそであなたの力になる人をお探しください」呂不韋はあっさり追い返されてしまう。ある日、呂不韋と街に出た皓鑭は偶然、道端で極上な琴を売っている男を見かけた。皓鑭は思わず駆け寄って琴をつま弾いたが、100金と聞いてあきらめる。しかし屋敷に戻ると、机の上にその琴が置いてあった。呂不韋はこれも出会いだと言って皓鑭のために琴を買ったが、どこかで見た琴だと首をかしげる。その時、皓鑭は琴に″繞梁(ジョウリョウ)″と彫られているのを見つけ、驚いた。「これは楚(ソ)の王が愛した琴よ、夢中になり過ぎて政をおろそかにしたっていう… 家臣に諌められて泣く泣く捨てると決め、鉄の棒で叩いて壊すことにしたけれど、 それを任された者が壊すのをためらい、偽の琴を壊して本物は宮殿から持ち出したとか…」逸話を聞いた呂不韋はようやくこの琴を弾いていたのが嬴異人だと思い出した。「ハオラン、お前は私の福の神だ」病が悪化していた嬴異人だったが、無事に回復して床を離れた。しかし寝込んでいる間に大事な琴が消えている。使用人は咄嗟に病が長引いて金がなく、薬を買うために10両で売ってしまったと嘘をついた。驚愕した異人は珍しく取り乱して使用人を責めたが、頭に血が上って再び倒れてしまう。呂不韋は思いがけず繞梁を手に入れ、これを口実に再び嬴異人を訪ねた。しかし付添人もなく、嬴異人は床に伏せている。そこで皓鑭と侍女・司徒月(シトゲツ)に嬴異人を介抱させた。やがて美しい琴の音で目を覚ました異人は、繞梁を奏でる皓鑭の姿に困惑する。皓鑭は事情を説明し、よほど困って繞梁を手放したのだろうと思い、返しに来たと言った。しかし異人は看病に感謝しただけで、売りに出した琴は持ち帰るよう頼む。皓鑭は人の善意に気づかないのかと呆れて帰ることにしたが、異人が急に引き止めた。「私の間違いだ」公孫乾が寝殿の前で控えていると、突然、公主雅(ガ)が現れた。屋敷の中から琴の音は聞こえていたが、明らかに嬴異人のものではない。「この音はまとわりつくよう…おなごが弾いているのね」公孫乾は慌ててひざまずき、実は嬴異人の病が重くなってから呂不韋の舞姫・皓鑭が通っていると教えた。趙王は丞相が集めてきた舞姫の踊りを見ていた。しかし側室・雲(ウン)少妃(ショウヒ)の舞には到底、及ばず不満を漏らす。そこへ公主雅がやって来た。丞相は邯鄲(カンタン)一の美しさである雲少妃の舞と同列に語ることなどできないと訴えたが、公主雅は丞相が開いた宴で見事な舞を披露した女子がいたらしいと父に吹き込む。驚いた丞相は衛の商人・呂不韋の舞姫のため横取りできないと説明したが、趙王に所望されて断れなくなった。皓鑭は呂不韋から預かった薬材の人参を嬴異人に届けた。屋敷の前では琴を勝手に売り飛ばした使用人が公孫乾に折檻されていたが、異人は自分を裏切った使用人を許すという。使用人は心を入れ替えて忠誠を誓って下がると、公孫乾は人が良過ぎると呆れ果てた。しかし異人は些細な事だと一笑に伏す。「改めれば良い」皓鑭はそんな寛大な異人に心を動かされた。呂不韋は皓鑭を利用し、あっさり嬴異人の信頼を得られた。しかし当の皓鑭は上の空、すると呂不韋は皓鑭を使いに出しているのは異人の本心を探って内情をつかむためで、色恋に溺れるためではないと釘を刺す。「ちょっと!私は皆に見る目がないと思っただけ、あの方は単なる″はしご″ではないかもしれない あなたはどんな君主を必要としているの?素直で従順? でもあの方は決して人の言いなりにはならないわ」「いずれ必ず言うことを聞かせてみせる」「ずいぶんと楽観的なのね…ふふっ」すると呂不韋は生意気な皓鑭のほおをつねって仕置きした。ギューC<≧∀≦ )<ちょっと!子供か!そこへ司徒缺が慌ててやって来る。実は趙王が皓鑭に舞を披露しろと命じたのだ。丞相の屋敷で踊った以上、趙王の耳に入ってもおかしくはない。ただあまりに早すぎると呂不韋はいぶかしんだ。「だが考え方によっては悪いことではない、もし気に入られれば今後の計画に有利になる …まずこの難関を乗り越えなければ」公主雅は嬴異人のために新しい琴を作り、届けに来た。しかし異人は琴なら戻って来たので必要ないと断る。「実はその琴をある方に差し上げたのですが、宮中に上がるそうで、返しにいらしたのです」公主雅が手を回したことは明白、異人はなぜ知らないふりをするのかと遠回しに非難した。すると公主雅は皓鑭のために自分を責めたと憤慨する。そこで異人はこれまでの不満をぶちまけた。「あなたはずっと私を自分の物のように扱ってきた 私は語らうことのできる友人もおらず、楽しみを持つこともできなかった」「あなたを守るためよ、大勢から命を狙われているのよ?」「恐縮ですが私には耐えられません」「私が贈った琴はいらないのね…(ボロロン)…あなたに琴を返した人はきっと命を落とす」公主雅は自分が作った琴を投げ捨てた。公主雅は兄の妃で皓鑭の妹・李岫玉(リシュウギョク)を利用することにした。「嫂嫂、あなたの姐姐が宮中に上がるそうよ?丞相が父に贈る舞姫が嫂嫂の長姐だとか… これでしょっちゅう会えることになるわね?本当に良かった」焦った岫玉は直ちに母・高敏(コウビン)に相談した。すると高敏は怪しまれず皓鑭を始末するため、王様を言いなりにできるものは何かと尋ねる。岫玉は首をかしげたが、思い当たる人物がいた。皓鑭が王宮の宴に登場した。梅(バイ)少妃は雲少妃でもかなわないと嫌味を言ったが、雲少妃は素直に世代の交代を認める。「花は咲けばやがて散る…憂い悲しまずに受け入れることです」「妹妹、何て心が広いの?」趙王は想像以上に素晴らしい皓鑭の舞から目が離せなかった。皓鑭の舞に宴席は拍手喝采だった。しかしなぜかそこに太卜(タイボク)が現れる。太卜は星の観察を終えて帰る途中、子供たちが歌う″亡国の歌″を聞いた。そこでその子供たちを呼ぼうしたが、先頭の赤い衣の子供がいなくなっていたという。″亡国の歌″とは周(シュウ)の宣(セン)王が街で出会った赤い衣を着た子供が歌っていたという有名な話があった。この歌は戦が絶え間なく起こり、いずれ国が滅びることを暗示している。天が君主に警告する時に遣わすのが火星、つまり赤い衣の子供が火星であり、この歌は天からの警告なのだ。すると太卜は皓鑭こそ災いだと名指しする。皓鑭は5月5日の子の刻の生まれ、5月と言えば毒虫がはい出る季節、5日は邪気に満ちており、子の刻も邪気が最も高まる時間だというのだ。驚いた皓鑭は5月5日生まれは何百何千といるが、全員が災いの元なのかと揚げ足を取る。「かの有名な孟嘗君(モウショウクン)もまた5月5日生まれです」丞相は思わず皓鑭の言う通りだとかばったが、太卜は男なら陽の気が悪を静め、女も庶民なら問題ないと屁理屈を並べた。「宮中に上がれば陰の気が増すのです、すでに占いましたが、その結果、災いはこのおなごです!」朝臣たちは太卜の予言が良く当たることから、用心に越したことはないと進言した。すると嬴異人がたかが舞姫のこと、気に入らないなら追い出せば済むことだとなだめる。公子羽(ウ)も素晴らしい舞姫を殺すのは忍びないと追従したが、太卜はこのまま生かしておけば、いずれ国を乱し、災いをもたらすと断言した。「明日は満月で陰の気が満ちます、このおなごを生贄にすれば災いは消え、国も安泰です」結局、趙王は信頼する太卜の進言を受け入れ、明日、祭祀を執り行うと宣言してしまう。その夜、嬴異人は皓鑭を助けるため呂府に駆けつけた。しかし呂不韋がこんな大事な時に不在だと知り、巻き込まれるのを恐れて身を隠したのだと気づく。「主人に伝えてくれ、何と冷酷な人だ、本当に失望した!」翌日、拘束された皓鑭は祭壇でその時が来るのをひたすら待っていた。嬴異人は水を差し入れてやることしかできず、無力感に苛まれながら戻って行く。すると入れ替わるように呂不韋が現れた。皓鑭は助けに来てくれたと期待したが、呂不韋は救える者など誰もいないと冷たい。ただ冷酷非情な男だと思われたくないため、こうしてのこのこやって来たという。「この古い衣と我々は似ている…ここで捨てたら2度と会わぬ」呂不韋は外套(ガイトウ)を脱いで皓鑭の前に投げ、そこで帰ることにした。あまりの仕打ちに言葉もない皓鑭、その時、呂不韋が急に振り返る。「その外套が私の代わりに最期まで寄り添ってくれる」皓鑭がうなだれていると、今度は岫玉が現れた。またしても岫玉にはめられたと気づいた皓鑭は、いつか己の身に返ると釘を刺す。しかし岫玉は失笑し、これまでの行いが皓鑭に帰って来たのだと言った。そこで落ちていた外套を拾って皓鑭の肩に掛けてやる。「姐姐…風が強いわ、お身体を大切になさって、私はこれで失礼します」皓鑭は悔しそうに呂不韋の外套を握りしめたが…。その頃、呂不韋は丞相の案内で趙王に謁見していた。呂不韋は不吉な舞姫を献上した罪を償いたいと嘆願、実はある女子が川のそばで吉兆と言われる真っ白な鹿を見たと上奏する。「証人がおります、お目通り願います」「外で待っていた怪しい女なら呼ぶ必要はない、つまみ出してやった」その声は公子蛟(コウ)だった。公子蛟は父に拝礼すると、呂不韋には魂胆があり、もし信じれば噂になって天下の笑い者になると警告する。そこで趙王は念のため、女子の他に見た者はいるのか聞いた。すると呂不韋は本物を見て欲しいと言って檻を運び入れると、帳を取る。中には驚いたことに本物の白い鹿が入っていた。趙王は粗こつ者の息子を追い出し、呂不韋の功労を認めて爵位を授けると決めた。しかし丞相は呂不韋が商人だと進言する。「うむ、ならば少府監(ショウフカン)に任じよう…王室の財物を管理せよ、宮中への出入りも許す」呂不韋は趙王から剣を授かり、官職を賜った。呂不韋は公子蛟を誘い出すため、実は先に噂を流していた。そこで道すがら丞相に公子蛟が来るのを待ってから、わざと鹿を献上したとねたばらしする。「牢に放り込まれた仕返しか?…そなたは案外、度量が狭いの〜ははは」しかし呂不韋はあえて否定しなかった。月が昇る頃、皓鑭は呂不韋からもらった外套をまとい、ついに生贄として釜の中へ入った。そして太卜が釜の下に火をつけたが、やがて大きな爆発が起こる。近くにいた朝臣たちは爆風で倒れ、趙王と王后は呆然、その時、信じられないことが起こった。皓鑭が生還した。しかも無事だっただけでなく、天の神からお告げがあったという。「私は汚れており、仕えるにふさわしくないと…神は最も敬けんな使いを必要としています」すると皓鑭は唖然としている太卜を指差した。「あなたこそ神の使いにふさわしい、この国で唯一無二の存在です」さらに皓鑭は天から賜ったという薬を献上し、身体を強くし、寿命を延ばすと説明した。趙王はその薬を受け取り上機嫌、しかし太卜は必死に否定する。「王上!駄目です!このおなごを信じてはなりませぬ!焼かれても死なぬ魔物だ!」つづく(  ̄꒳ ̄)趙王にはまだ子供がいたのね〜今回はやっと2ヶ所だけカットしたところに気づいた(←今さらw
2020.10.14
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大明风华 Ming Dynasty第44話「9歳の皇帝」朱瞻基(シュセンキ)の死後、帝位後継者を決める六部九卿(リクブキュウケイ)の協議が始まった。しかし大臣たちは皇太子・朱祁鎮(シュキチン)が未だ口も利けず、ただ大殿の床を這いつくばっている様子を見て頭を抱えてしまう。皇太后・孫若微(ソンジャクビ)は苛立ちを隠せず、息子は正統な後継者だと訴えた。「最後の瞬間までこの子の継承者の地位は奪わせないわ!」ただの馬鹿を?>( ´ д)ヒソ(´ д`)ヒソ(д` )<そうですな…「何ですって?」若微は朝臣たちの心無い言葉に激怒、すると楊士奇(ヨウシキ)が今は冷静になり、何かあれば後日、話し合おうとなだめた。しかし若微は話し合いなど必要ないという。「この子が本当に馬鹿であったら先帝に申し訳が立たない、そうなれば私を殉葬してもらう… もし私が前世で罪を犯したせいでお前が嘲笑されるのなら、喜んで死ぬわ」若微は悔しさのあまり床に寝転んでいる祁鎮へ涙ながらに懇願した。「立ちなさい!立つのよ!…自分の脚で立って!お願いだから…」大殿に若微の悲痛な叫び声が響いた。しかし朱祁鎮はただ床を這うばかり、失望した若微は思わず床に顔を埋めて泣き出してしまう。その時だった。母の泣き声を聞いた祁鎮が立ち上がり、ゆっくりと歩き始める。胡善祥(コゼンショウ)は驚いて身を乗り出し、朝臣たちは自然と道を開けた。すると祁鎮は大殿を出て小さな足で長い石段を1つずつ降りて行く。その後ろを若微と朝臣たちが続いた。やがて広場に出た祁鎮は嬉しそうに走り周り、驚いたことに皇帝だけが通れる″龍陛(リュウヘイ)″を登り始めると、中段にある龍の背にまたがって大きく叫ぶ。「しゃーっ(殺)!」こうして祁陳は自ら皇位継承者であると示し、朝臣たちは一斉に拝跪した。正統(セイトウ)帝・朱祁鎮の世となった。若微は朱瞻基(シュセンキ)との約束通り幼い息子を補佐し、政務に追われる忙しい日々を送ることになる。そんなある夜、皇太后の寝支度を手伝っていた側仕えの太監・金英(キンエイ)は自分の姪・双喜(ソウキ)を紹介した。双喜は宮仕えして2年、尚儀(ショウギ)局で儀仗(ギジョウ)と礼儀を学び、ひと月ほどまえに御前に上がったという。「2年ねえ~ふん」若微は金英を意味ありげに一瞥し、何も言わず寝所へ行ってしまう。そこで双喜は慌てて寝台の上を片付けようとしたが、皇太后から触るなと叱られた。「これらは今日中に目を通す奏状よ」双喜は皇太后の側で大人しく控えていた。やがて皇太后が奏状を読みながら目をしばしばさせるのをみると、思わず自分が代筆すると声をかけてしまう。双喜は差し出がましいこと言ったと気づいて慌ててひざまずいたが、若微は代筆を頼むと言った。若微は双喜と交代し、別の椅子に腰掛けた。「表題を読んで」「″山東(サントウ)の災害救済金涜職(トクショク)の件″…涜職?(あ…)」「汚職のことよ…はあ~…記して」若微は淀みなく裁定し、双喜は付いて行くのに必死だった。「次の奏上を」「″太后の垂簾(スイレン)に対する尊号の件″…」「バン!」 ヒイィィィ!!(゚ロ゚ノ)ノ双喜はなぜ皇太后が憤慨して卓を叩いたのか分からなかったが、慌てて筆を走らせた。「″君主が若いゆえ国は不穏である、先帝の遺命に従い、私が社稷(シャショク)を監理し、政を行うが、 皇上の婚儀の日に政権を返還する、天地の神に誓って… もし邪心ある者が私に尊号を与えれば事実上、女帝となってしまう そうなれば私は先帝に合わせる顔がない、自分自身にも申し訳が立たぬ 今後、再び尊号を与えようと進言する者は反逆者と見なす″」双喜が脇目も振らず記していると、急に皇太后が奏状を取り上げた。「いい字を書くわ、書の名手の字をしっかり学んだのね?」「(^ꇴ^)恐れ入ります、太后」「私の返信は?」「完璧です!」若微は満足げに椅子に戻ろうとしたが、双喜が聞きたいことがあると言った。本来、御前で問うことは禁忌だが、若微は特別に許すという。「ありがとうございます、太后…″尊号の進言″とはどういうことですか?」「…名前の頭に肩書きを加えよということ、つまり女帝になれということよ 私には息子がいるのにっ、ふざけてる!」すると若微は急に何かを蹴る振りをした。「今、私は何をしたと?」「太后にお答えします、太后は上奏した者のお尻を蹴ったのでは?」「あははは~ええ、その通り」若微は椅子に座ると、残りの奏状を片付けることにした。しかしさすがに双喜も疲れたのか、やがて筆を走らせているうち、うっかり居眠りしてしまう。そこで若微は双喜の手から筆を取り上げ、顔にいたずら書きをしてから起こした。「お化けが出た~っ!」「キャアーーーッ!」母が奮闘する一方、肝心の朱祁鎮と言えば、わがまま放題で横暴な皇帝となっていた。ある時、若微は花園で大騒ぎしている祁鎮を見つけ、激怒する。祁鎮は小宦官たちを従え、太監に水をかけて笑い者にしていた。「なぜ水をかけたの?」「遊びです」「これが″遊び″だと?…立派な″いじめ″よ?太監もお前と同じ人間なの 懸命に宮仕えをして銭を稼いでためて、故郷の両親や家族を養っている…でもお前は違う」すると若微は太監たちを解散させ、罰として祁鎮に面壁(メンペキ)を命じた。双喜は皇帝がまだ子供だとかばったが、若微は礼儀をわきまえさせるという。面白くない祁鎮は寝殿に戻る母の後ろ姿を見ながら、思わず何様だと減らず口を叩いた。しかし朱祁鎮には慈寧宮という逃げ場がある。母に叱られた時は決まって祖母を訪ね、ひとしきり母の愚痴をこぼした。ある日、宮中の林で妃や子供たちが一堂に会し、茶会が開かれた。(←知らんけどw若微は錦衣衛を相手に弓術を競って楽しんでいたが、その時、騒ぎが起こる。自慢の凧を持って走り回っていた朱祁鎮、やがて疲れて芝生に倒れ込んだ。一緒に走っていた朱祁鈺(シュキギョク)や小宦官たちもそこで小休止したが、その時、祁鈺がうっかり凧の上に座ってしまう。わざとではなかったが祁鎮は激怒、祁鈺に手を出そうとするも、自分より小さい祁鈺にあっさり逆襲されてしまう。そこで腹いせに小宦官たちに祁鈺を殴れと命じた。すばしこい祁鈺はさっさと逃げ出したが、やがて疲れて転倒、その上に次々と小宦官たちが飛び乗る。祁鎮は大喜びで一番上に乗ると、祁鈺は耐え切れず泣き出した。若微が祁鈺の泣き叫ぶ声に気づいた。すると祁鎮が大笑いで宦官たちをあおり、祁玉をいじめている。驚いた若微は駆けつけるなり祁鎮の首根っ子をつかむと、いきなり張り手を食らわせた。「太妃は?!」胡善祥(コゼンショウ)は悠々と歩いて現れたが、若微に反発するかのように祁鈺の顔を引っ叩いてしまう。若微は胡善祥の寝宮を訪ねた。「不愉快なら私を罵るか叩いてちょうだい…ただの喧嘩よ?なぜ祁鈺を叩いたの?」「息子へのしつけです、今は喧嘩で済まされても、大人になり皇上への礼を欠けば首が飛びます しつけなかったことをその時、後悔しても遅いのです」胡善祥の態度はよそよそしかった。「はお、私も兄弟は大切にしろと祁鎮に言い聞かせる 2人は皇帝と大将軍として共に国を守り、妻を娶り、天下を治めるのだとね、これでいい?」「皇上のことも太后のことも祁鈺は決して恨みません」すると胡善祥の大きな瞳から涙がこぼれ落ちた。「それは私への当てつけの言葉なの?」「我が子のことです…」「祁鈺は何も知らないわ、口実にしないで!…手土産を持って来た 長白山の蜂蜜と遼寧の燕の巣よ、他にもいくつか品がある、皇上からよ」若微は妹と心を通わせることができないまま、仕方なく帰ることにした。「祁鈺に伝えて、″皇帝は龍ではない、過ちを犯せば仕置きを受ける″と…」胡善祥は姉が帰ると、外で遊んでいた祁鈺を叱った。「お前は悔しくないの?!」「えへへ~♪」朱祁鎮は反省するどころか、祖母の元で甘やかされていた。おやつを食べて子犬と遊び、すっかり機嫌が直った祁鎮、しかしそこへ母がやって来る。若微は祁鎮に手を洗って来るよう命じて追い出すと、太皇太后に挨拶した。「皇上は今夜、ここで寝るわ…叩かれて心を痛めてる」「事情があるのです、甘やかさぬよう」若微は先帝の代わりにしつけていると訴え、夜は皇帝の寝殿で休ませると言った。すると張妍(チョウケン)は皮肉で返し、出て行ってしまう。「先帝は私が育てた、問題があった?」若微は慈寧宮からの帰り道、息子の手を引いて宮道を歩いた。「あまりお祖母様の宮殿に行かないで、いい子にしていてね 自分がされて嫌なことはしないで、相手の身になって考えなさい 政権を得たら両親や兄弟に対する愛をもって天下に接するのよ?そうすれば民の支持を得られる 皇帝は自分勝手に振る舞っては駄目、弟だけでなく相手が一介の民でも絶対に駄目よ?」すると若微は祁鎮の顔を心配そうに確認した。「痛かった?」2人は顔を見合わせると一緒に吹き出し、すぐに仲直りした。英宗朱祁鎮は9歳で即位した。朝議では太皇太后と皇太后が補佐したが、相変わらず朱祁鎮は落ち着きがなく、お気に入りの小宦官・王振(オウシン)をからかってばかりで身が入らない。若微は皇帝らしくするよう何度も叱ったが、張妍はまだ子供だとなだめた。すると楊士奇(ヨウシキ)から靖辺(セイヘン)に関する奏状に目を通してくれたかと上奏がある。実は先帝の崩御後、アルクタイの残党が不穏な動きを見せていた。急を要するため大同の守備軍の将軍・陳文栄(チンブンエイ)が謁見、ここ数十年の戦でアルクタイは大敗、ウリヤンハイ三衛も再起不能となったが、オイラトではマハムードの孫が英雄視されているという。「マハムードの死後、息子も戦死し、孫のエセンが台頭しています アルクタイとウリヤンハイの将兵を取り込み、別の部族とも通じて勢力が増大しています」若微は太皇太后にオイラトのエセンが先帝の崩御から略奪を繰り返しており、大明は駆逐したいが命令がないのできないと説明した。張妍はなぜ命令を出せないのか聞き返すと、若微は太宗皇帝が交易について″戦をしてはならない″という規則を作ったと教える。その時、大殿にぷう~っと音が鳴り響いた。「屁をこいた!」すっかり朝議に飽きていた祁鎮だったが腹を抱えて大笑い、張妍は憤慨して放屁した陳文栄に奏状を投げつける。しかし若微だけは寒い中、馬を駆けて来た将軍をねぎらい、暖かい食事を用意するよう命じた。すると張妍は将軍の無礼を咎めない若微に反発し、呆れて帰ってしまう。(⌒-⌒; )<太皇太后は体調がすぐれないの…陳将軍、続けなさいつづく( ゚д゚)おおお?!何だか杞憂に終わったか?面白かった!w
2020.10.12
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大明风华 Ming Dynasty第43話「新たな皇后」胡善祥(コゼンショウ)は漢(カン)王・朱高煦(シュコウク)と通じていたことが発覚、皇后を廃され、まだ赤子の息子・朱祁鈺(シュキギョク)を連れて三清(サンセイ)観に出家した。道観では北斗経を1日100遍、沖虚感応篇を50遍、唱えるよう命じられ、食事の前には皇帝と皇后の幸福を願うよう釘を刺される。その頃、皇宮では新たな皇后として孫若微(ソンジャクビ)が冊立された。宣徳(セントク)帝・朱瞻基(シュセンキ)は新皇后冊封の儀を衝立の後ろで揺り椅子に腰掛けながら聞いていた。その夜、若微は皇后として皇帝に謁見、すると朱瞻基は朱祁鎮(シュキチン)を皇太子にすると伝え、ある聖旨を渡す。「読んでみよ」それは先々帝が北伐の前に記した遺詔で、今まで皇太后がずっと手元に保管していた。…皇太孫妃・孫若微は頭も賢く、軍事、政治にも長けている…常に用心深く、忍耐力もあり、人柄もおおらかである…万一、悪事を成せば災禍となろう…すなわち、わが朱家の仇敵だ…子をなし、朱瞻基が早世すれば急ぎ誅殺し、帝位簒奪(サンダツ)を阻止せよ…朕はこの遺詔を皇太子妃に預ける、後代は必ずやそれを行うように…背いたものは宗廟には入れぬと覚悟せよ、ちんつーすると朱瞻基は若薇に聞いた。「朕が死んだら殉葬を望むか?」生涯禁足の身となった趙(チョウ)王・朱高燧(シュコウスイ)は四方を高い塀で囲まれた小さな屋敷で老いていた。皇帝から命じられた通り誰と言葉を交わすこともなく、壁に小さな穴を掘っては自分が知っている秘密を打ち明け、布切れを詰めて蓋をする。すでに壁には無数の朱高燧の秘密が埋まっていた。…私が6歳の時、ある和尚に言われた…私は″袋″の生まれ変わりだと…一度、秘密を入れると出すのは難しい…私は決して死なないのだ…刃物で斬られても、水や火で責められても、死ぬことはない…私は″袋″の生まれ変わりだからそしてついに宣徳8年、朱高燧は二兄の元へ旅立った。朱瞻基は自らの死期を悟り、ある夜、母を呼んだ。のん気にこおろぎ遊びをしている息子を見た張妍(チョウケン)は、涙ながらに自分より先に逝くなど耐えられないと訴える。「こんな事になると事前に分かっていたら、絶対あなたを送り出さなかった!うわ~ん」「予測などできません、もしできたとしても私はあの戦に行きました あの戦なくして百官を臣服させ、辺境の安寧を守れたでしょうか? あの戦なくして軍内のいざこざを収められたでしょうか…生かされたことにむしろ感謝せねば」朱瞻基は母を呼んだのは念を押したかったからだと言った。皇后がこの数日、殉葬について思い悩んでいるため、折を見て助言してやって欲しいという。しかし張妍(チョウケン)は皇后の悩みは祁鎮のことだと教えた。実は朱祁鎮は2歳になっても歩けず床を這うばかり、口も利けなかった。国中の総督や巡撫(ジュンブ)、藩王たちまで名医を探してくれたが、無駄だったという。朱瞻基は頭を抱えると、張妍は祁鈺を皇太子に立てるつもりはないのか確認した。ただし自分たちを傷つけた胡善祥には生涯、会いたくないという。「祁鎮が治らなければ祁鈺を立ててもいい…ですが 祁鈺の人となりを見てふさわしくないと思えば、藩王の息子の中から善良な者を養子とし、 後継者にしましょう」するとそこへ楊士奇(ヨウシキ)たちが山のような奏状を抱えてやって来た。そこで朱瞻基は最後に母の耳元でこう告げる。「摂政の立場を差し上げます、国の大事に関与してください これは私事ではありません、君主が若いと危険なのです」朱瞻基は母に苦労をかけることになり、誠に親不孝だと嘆いた。朱瞻基は密かに三清観を訪ねた。ちょうど房間で食事を取ろうとしていた胡善祥はひょっこり顔を出した皇帝に度肝を抜かれる。しかし皇帝は自分に見向きもせず、息子を探した。「鈺児?おいで」母から呼ばれた祁鈺は物陰から姿を見せると、皇帝を見るなり父だと分かる。「ディエ」「なぜ私が父親だと?」「母上が父上には髭があると…」朱瞻基は賢い子だと褒め、胡善祥に似ていると言った。そこで自分と一緒に来れば美味しい物が食べられると懐柔したが、祁鈺は母の背中の後ろに隠れてしまう。祁鈺を迎えに来た朱贍基だったが無理に母親と引き離すこともできず、黙って帰って行った。「あの時、私が引き取っておけばよかった…」朱祁鎮は相変わらず歩くことも話すこともできなかった。侍医たちは皇子が眠っている間に灸で経穴を刺激していたが、若微は怒って侍医たちを追い返してしまう。「やめなさい!水疱(スイホウ)ができるだけだわ!」追い詰められる若微、すると急に皇帝からのお達しが届いた。「雪が降っているので外で皇后と少し歩きたいと…」朱瞻基は若微を連れて雪の舞う中、広場を歩いた。「私の身体からはぬくもりが消えかかっている、数日も持たぬだろう… 近頃、頻繁に黒衣姿の師父が夢に出てくる…私は38歳までしか生きられぬと占った 今年で朕は38歳だ…あの者の言う通りだ」「国師・姚広孝(ヨウコウコウ)は世の全てを知っていると豪語していましたが、 座禅による修行を嫌い、向こう見ずだった…天下一の怪人でしたね、最期も実に奇妙でした 占いを信じてはなりません、皇帝はまだお若いのですから…」「…知っているぞ、君が殺したのだ」2人は広場を抜けて門に入った。「皇帝、何を聞きたいのです?」「君は自分の一生を後悔しているか?あの者と共に行けば良かったと?」「…後悔したことなど一度もありません、殉葬されたとしても満足です 両親に会えたらこう言います、今の私の両手は空虚ではない 皇帝は家庭をくれた、愛すべき息子を授けてくれたのです… 皇帝、あなたは?後悔していますか?」しかし朱瞻基は何も言わなかった。その夜、楊士奇、楊栄(ヨウエイ)、楊溥(ヨウフ)、于謙(ウケン)が皇帝に謁見した。国中の死刑査定を朝廷内で行いたいという皇帝の希望は宣徳3年から議論を始めたものの、やはり困難だという。しかし朱瞻基は朝廷が無実の者を罰することがないという鉄則を残したいと訴え、冤罪を防ぐために下官に処罰はさせず、刑部の審査を通したいと望んだ。次に于謙がなぜ交趾(コウシ)の兵を今になって撤収するのかと上奏する。すると楊溥が交趾の件なら後回しで良いと口を挟み、国王を冊封したため謀反の徒を鎮圧できそうだと説明した。「交趾の国王が朕の冊封を受け入れることは悪いことではなかろう… 隣国として大明の度量を見せつけてやるのだ」すると息が切れてきた朱瞻基は大臣たちを下げた。楊士奇たちは一旦、下がろうとしたが、やはり思い直して引き返した。「皇上、言うべきかどうか分かりませんが…」大臣たちの懸念はやはり皇太子の問題だった。朱瞻基はあっさり祁鎮の治療が不可能なら別の者を選び直すと告げ、4人の大臣が信頼に値する者を選んで補佐して欲しいという。「ただし″太后″の意見を良く聞くように…」すると楊栄が大殿は冷えるので身体に障ると諫言した。しかし皇帝はむしろ冷えるので気持ちがいいという。「天も私を十二分に苦しめておき、死を恐れぬようにしているのかと… 目覚めぬ日が来たら私は幸せだと言える …于謙、お前は今まで朱家3代に尽くしてくれたが重用しなかった、私を恨んでいるか?」「俗に″赤い官服は民の血に染まっている″と言われています、私は青い官服で満足です」「お前という奴は…傲慢な上、考えすぎだぞ、お前が思っているのは朱家ではなく天下だ ″もし高い地位を与えたら、ろくな死に方はしないだろう″ この爺爺の言葉を私が今、伝えてやる」「言い得て妙です、太宗こそが私を知る者でした…」楊溥はこらえきれず、思わず泣き出した。そこで朱瞻基はもう休みたいと伝え、楊士奇たちは拝礼して大殿を後にする。その時、急に皇帝の大きな声が聞こえ、4人は足を止めた。「日月と山河は永遠なり!嘆かずに…ゆっくり行こう」大臣たちが帰ると、大殿に正装した皇后が現れた。若微は死んで殉葬されるのが本分だが、祁鎮がまだ幼すぎるため数年、待って欲しいと嘆願する。すると朱瞻基は殉葬が怖いのかと聞いた。若微は両親と子が別れる辛さを身をもって体験したことから、将来、我が子に恨まれたくないという。「爺爺の罪を責めるのか?…この過ちは私の代で終わらせるつもりだ、後人には背負わせない」朱瞻基は玉座を立つと、ゆっくり歩き出した。「朕は繰り返し殉葬者の名簿を検討した…君の名を7回も書いては消したのだ …君の命を君に返すことにしよう!だが誓ってくれ、私を安心させよ」「私のこの命は皇帝から賜ったものです、子が即位したら私が死ぬまで補佐をします 子が夭折したら、それも運命です、皇帝のあとを追い、殉葬されることを誓います」朱瞻基は叩頭した若微の手を握りしめて立つよう告げた。その時、ふと幼少の頃、絵師になりたかったことを思い出し、今では後悔しているとうっすら笑みを浮かべる。「我らの子が帝位につきたいと望むのなら就かせろ、嫌なら良い 己の生きざまを己で決めてこそ、最高の人生だと言えるのだ…この話を息子に伝えよ」若微は朱瞻基を寝殿まで送ると言った。しかし朱瞻基は首を横に振り、玉座へ戻ることにする…すると二叔父が嬉しそうに玉座に座っていた『あっはははは~夢の中でも皇帝の衣をまといたいのか?実現したな あなたを恐れはしない、私はもうあなたを恐れていた己と和解した』…若微、10年の月日を君と共に過ごした、今後も共に過ごしたい…君のいない世など私には耐えられぬ、あの世にも君と共に行きたい…だが君と子を離したら恨まれる…ゆえにこの手を離し、君の命を君に返そう…慈悲心を起こした私を天も見捨てぬだろう、地獄へは落とさぬはずだ…私は君を忘れない…来世でまた会おう朱瞻基は若微のひざまくらで眠りについた。「私はあなたと共にいます、初めて会ったあの頃と同じように…あなたを待ってる 馬車に乗せて連れ帰ってちょうだい」公元1435年1月31日、宣徳10年、朱瞻基が崩御、37歳であった。宣徳の10年間は国が栄え、まさに大明の黄金期となる…。宣徳帝の死後、胡善祥と朱祁鈺は宮中に呼び戻された。すると寝宮に太監が現れ、皇太后の命で宣徳帝の遺詔が伝えられる。「″朕はそなたに太妃の位を与え、朱祁鈺を郕(セイ)王に封じ、以前の罪は問わぬ 死後は皇后と共に朕の陵墓に入るがよい″」胡善祥は拝礼して立ち上がると、太監は早速、皇太子が口も利けず、歩けないと吹き込んでおいた。「将来、皇帝になった暁には私の功労をお忘れなく」「分かったわ…」胡善祥はその意味を悟り、我が子に釘を刺した。「この日を覚えていなさい、生きていれば勝てるのよ」明日は六部九卿(リクブキュウケイ)の協議により帝位継承者が決まる日だった。若微は慈寧宮を訪ね、寝所にこもっている皇太后に出席して欲しいと訴える。しかし張妍は朱祁鎮の様子が相変わらずだと知り、行かないと声を荒げた。「大臣たちは冗談交じりに血族を殺した報いだと…あくどい顔で言うのよ!」「侍医が言うには祁鎮は…ゥッ…先天的な病ではないゆえ治せると… あの子の名は宣徳帝が付けたもの、宣徳帝も祁鎮を愛していた、どうか太子はこのままで…」「このままで?どこの誰があの女を連れ戻したの?」「私が情けを求めました、でも宣徳帝も承諾して…」「宣徳帝はあなたちを許して1人ですべてを背負い、若くして逝ってしまった! 死ぬべきだったのはあなたたちの方よ!」すると取り乱していた若微が急に冷静になった。「太宗の遺詔によると、私が道を間違えば路頭で死を迎え、亡骸は埋められるはず 覚悟はできています」「…忘れていたわ、太后はあなたなのね」いよいよ後継者が決定する大事な日、大殿には皇太后孫氏と皇太妃胡氏が揃った。朝臣たちの協議が困難を極める中、祁鎮は相変わらず口も利かず、大殿の床を這いつくばっている。苛立ちを隠せない若微は思わず怒号を響かせた。「もうたくさん!この子は宣徳帝の血族なのよ?この私から生まれたの! 確かに話すのは少し遅い、でも嫡出で長男よ! 最後の瞬間までこの子の継承者の地位は奪わせないわ!」胡善祥はそんな姉の姿を冷ややかに見ていたが…。つづく( ゚д゚)ぽかーん(つд⊂)ゴシゴシ…(;゚д゚)え?(つд⊂)ゴシゴシ…何だか色々とあれ?な展開です
2020.10.10
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三生三世十里桃花 Eternal Love最終話「十里桃花にて」白真(ハクシン)は夜華(ヤカ)を失って生きる気力を失くした白浅(ハクセン)を心配し、遊歴に連れ出した。そんなある日、2人は人間界に落とされた素錦(ソキン)を見かける。素錦は街中で夫に捨てられ、その夫は右腕がなかった。これも夜華を思ってのことだろうが、それにしても天君の下した罪は重過ぎる。とは言えすでに自分の目を取り戻した白浅は、もう素錦とは無関係だと言い放った。「素錦を見せたくて私を連れてきたの?」「そう思ってもいい」すると白浅は喉が渇いたと言った。翼(ヨク)族公主・臙脂(エンジ)は人間界で茶店を開いていた。すると驚いたことに司音(シイン)が客としてやって来る。臙脂は初恋の相手との再会に思わず白浅の隣に腰掛けると、白真は気を利かせて席を立った。「司音…知り合った時はその名だったし、そう呼ばせてね」「はお」臙脂は司音を見た瞬間に昔を思い出し、当時を懐かしんだ。しかしあの時は離鏡(リキョウ)が生きていたと気づき、感傷的になってしまう。そこへ心配そうに小さな女の子が駆けてきた。「にゃんちん?きれいな姨娘ね」さらに偶然、通りかかった阿離(アリ)までやって来る。「にゃんちーーんっ!」阿離は伽昀(カイン)と天枢(テンスウ)を連れて母の元へ駆けつけた。「にゃんちん、阿離のことが要らなくなったの?」「そんなわけないわ~この3年ずっと恋しかった」「じゃあ、なぜ天宮に来ないのでしゅか?」白浅は答えられず、この3年ずっと眠っていたとごまかした。ちょうど目が覚めて会いに行こうと思っていた矢先、阿離が来てくれたという。阿離は上空を通った時に上神の仙気が見えたため、誰だろうと思って来てみたところ母がいたと説明した。するとぶらぶらしていた白真が戻って来る。「阿離!」「…阿離、舅舅(母方のおじ)にご挨拶を」白浅は伽昀と天枢に阿離を連れてどこへ行くのか聞いたが、2人は口ごもってしまう。「不都合でも?」「不都合ではありましぇん、阿離は父君のお墓参りで無妄海(ブボウカイ)へ行くのでしゅ」一方、天宮では織越(ショクエツ)と元貞(ゲンテイ)が一緒に天君に謁見していた。すると天君が数年前、元貞に濡れ衣を着せて歴劫に行かせてしまったことから、その償いとして望みを叶えるという。元貞は人間界の暮らしは辛くなかったと遠慮したが、天君はこれもけじめだと言った。そこで元貞はうっかり白浅に会いたいと頼んでしまう。織越は慌てて九重天で白浅の名は禁句だと教えたが、天君は夜華が亡くなって3年、禁句ではないと否定した。「元貞、なぜ白浅上神に会いたいと思うのだ?」「あの方は私の師父でした、師父ならば親も同然、人間界でのご恩に感謝したいのです」「その言葉を聞けば白浅上神も慰められるであろう、だがこの件は…今度にしよう」天君もまだ夜華を失った悲しみを乗り越えられずにいた。元貞が正殿を出ると織越が追いかけて来た。「ちょっと、太子殿下は若くして東皇鐘に命を捧げたのよ 九重天では太子殿下と太子妃の話はご法度なのに…」「私にはなぜ禁句なのか分からないな」すると織越は何か神器を持っていないか元貞を調べ始めた。元貞は怒って先を急いだが、気づかぬうちに織越に破雲扇(ハウンセン)を盗まれてしまう。白浅は阿離と一緒に無妄海へやって来た。夜華との3年ぶりの再会を前に思わず足が止まる白浅、すると阿離は父が恋しいかと尋ねる。「ずっと恋しく思っている…思い出すわ 父君がたった1人で4頭の猛獣を倒し、瀛(エイ)州を沈めたことをね…本当に勇敢だった」「父君は父神の息子だから誰も勝てましぇん」「それを考えるとにゃんちんは幸せ者ね…父神の2人の息子のうち1人は師父で1人は夫だもの だからいかなる男もにゃんちんの目には入らないのね」そこへひょっこり墓守の子闌(シラン)が顔を出した。「あはは~17、自慢話もたいがいにしろよ? この3年、寂しかったが、やっと訪ねて来る者がいた」白浅たちは子闌の案内で夜華の墓所までやって来た。夜華の玄晶氷棺(ゲンショウヒョウカン)が狐狸洞(コリドウ)から出て行ったのが昨日のことのように思い出される。すると阿離はひざまずき、3年も経って父に会いに来た親不孝な自分を詫びた。「僕はこの3年ずっと洗梧宮(センゴキュウ)で学問をしていました 阿奶が僕を守るため外に出してくれませんでした、父君、会いたかったでしゅ…」白浅は感慨深げに阿離の隣にひざまずくと、頑丈に吊り下げられた玄晶氷棺を見上げる。…ここで眠っていれはよく休めるわね、政務もしなくていいし、戦に出ることもない…そこで白真は阿離を連れて先に戻り、白浅を1人にしてやった。白浅はいつの間にか夜華の棺のそばでうたた寝していた。すると夜華が現れ、白浅の頰にそっと触れる。「イェファ?」目を覚ました白浅は夜華の存在を感じたが、また夢を見たのだと分かった。白浅たちは無妄海から帰ることにした。「阿離…」「にゃんちん、僕は天宮へ帰りましゅ、来月はにゃんちんの誕生日だから青丘に会いに行きましゅ」「阿離、学問はほどほどにね?天宮を継ぐことより、今は楽しく過ごして欲しい」「(フルフル…)僕は九重天の太子の子だから学問をしなくちゃ… 父君ほど賢くないけれど、昔の父君みたいに励みます」「さすが夜華の子ね、私には似てないわ(クスッ」白浅は阿離を見送ると、再び人間界に戻って茶楼に立ち寄ることにした。「四哥、また芝居が見たいの、先に十里桃林に戻っていて」「はお、夢中になり過ぎて時を忘れるなよ?」しかし白浅たちが帰った後、無妄海ではある異変が起こっていた。九重天の空に突然、五彩鳥(ゴサイチョウ)が飛び回った。天君たちは驚いて正殿から出てみると、そこへ墓守の子闌が駆けつける。「申し上げます、今朝、早くから玄晶氷棺の周囲に仙気がたち始めました、あまりに奇妙です」「夜華の元神は離散したのに、なぜ仙気に守られるのだ?」天君はもしや夜華が復活するのかもしれないと期待し、すぐ墨淵(ボクエン)を呼ぶよう命じた。墨淵は玄晶氷棺で眠っていた夜華の元神を探り、仙体を外へ出した。「夜華よ…玄晶氷棺と無妄海のおかげで早く目覚められたのだな?」そこで墨淵は仙力を使い、夜華の意識を呼び覚ます。「(ブハッ…)墨淵?墨淵上神?」「早く17を訪ねよ、3年も待っている」蘇った夜華は身体を起こした。「そなたの衣を葬った衣冠塚が十里桃林にある」「…ありがとう、大哥(兄さん)」夜華は天君や両親たちに叩頭すると、愛しい白浅と再会するため、青丘へ急いだ。白浅が茶楼で芝居を見ていると、以前、小銭を貸した小仙が現れた。「やっぱりいた!」織越は神仙がまさかあの白浅上神だと知らず、芝居を愛する友だと馴れ馴れしい。「ここのお芝居って相変わらず悲劇ね~この芝居を見ると死んだ表哥(従兄)を思い出すわ とても美男子でね~でも残念ながら短命で戦いの中で死んだの …3年前、表哥の元神は砕け散ったと誰もが思ったわ、だから亡骸を玄晶氷棺に納めた ところが昨日、あの海が急に荒れ始め、玄晶氷棺が仙気に包まれたらしいの~ 両親が言っていたわ、表哥は死んでいないかもしれないって」小仙の話を聞いた白浅は驚愕し、思わず仙術で時間を止めてしまう。「(‘◉⌓◉)、えええっ?!どうしたの?」「話を続けて」「…生きているなら、かわいそうな阿離もやっと救われるわ」「″あの海″とは無妄海のこと?あなたの表哥って…天族太子夜華なのね?」「なぜ知ってるの?(はっ)まずいわ、口が滑った」天君から口止めされていた織越は慌てて聞かなかったことにしてくれと訴えた。しかしその神仙は急に天界へ飛んで行ってしまう。「あーっ!ねえ!銭のお返しに破雲扇を渡そうと思ったのにぃぃぃぃ!」白浅は天宮へ駆けつけ、門衛が制止する間もなく大羅天へ飛び上がった。「今の白浅上神か?」「ああ、誰かと思った~」その頃、白浅は紫宸(シシン)殿へ到着、仙娥に皇太子はどこかと迫っていた。何も知らない仙娥たちは困惑し、無妄海に葬られたはずだと答えるしかない。白浅は落胆して洗梧宮を出たが、そこへちょうど墨淵が現れた。「師父!…夜華は?夜華はどこですか?」「やはりここだったか…」墨淵から話を聞いた白浅は一目散に十里桃林へ戻って行った。夜華は生きていた。かつて父神は自分の修為の半分を使って仙胎を作ったが、実はその修為が夜華の元神に宿り続けて来たという。さらに3年前、猛獣を倒して父神の残り半分の修為を得た夜華は、結局、父神の修為を全て得ることになった。そのおかげで東皇鐘の威力に耐えることができたが、2つの力の衝突で元神が傷つき、眠りについたのだという。本来は数十年、眠り続けるはずだったが、玄晶氷棺の力と癒しの地である無妄海に置かれたことで、わずか3年で目覚めることができたのだった。白浅が十里桃林に到着すると、夜華は衣冠塚の前にいた。こうして再び巡り合った白浅と夜華…。「浅浅…おいで」「夜華…」2人は固く抱き合い、しばし歓喜の涙に暮れた。「泣くな、ほら?私は生きている…」「ゥッ…ウンウン…」そこへ白真が阿離を連れてやって来る。阿離は幸せそうな両親の姿を見ると、思わず四叔父の顔を見て微笑んだ。一方、臙脂は応児(オウジ)を連れて崑崙(コンロン)山の山門を訪ねた。すると崑崙虚へ戻っていた子闌と再会する。臙脂は娘に子闌が命の恩人だと教え、拝礼するよう言った。「しょの節は命を救っていただき、上仙に感謝しましゅ」子闌は慌てて応児を立たせたが、確か男児のはずだったと首を傾げる。実は当時、玄女(ゲンジョ)は翼(ヨク)君を継ぐ息子が欲しと思うあまり男児だと偽っていたのだった。臙脂は翼族のために丹薬を作った子闌が師匠に責められていやしないかと心配したが、子闌は大丈夫だという。「それを聞いて安心した、じゃこれで…」「待って!」臙脂は子闌に引き止められ、嬉しそうに振り返った。しかし2度と崑崙虚に来ないよう釘を刺されてしまう。「2度と会うことはない」燕脂は丁重に挨拶して山門を後にしたが、目には涙が浮かんでいた。崑崙虚2番弟子・長衫(チョウサン)は大殿の前で師匠を見つけた。「師父、お帰りなさい、天族太子が目覚めたのですか?」「もう目覚めた…」「良かった!なら司音が嫁げますね!」長衫の嬉しそうな言葉に墨淵も笑みを浮かべた。折顔(セツガン)と白真は夜華と白浅が水入らずで過ごせるよう、阿離の面倒を見ていた。そこで折顔は自分に7局勝てば父に会えると条件を出す。しかし阿離は折顔に勝てるはずなどないと端からあきらめていた。「大丈夫だ、負けてやる」「う~ん…」折顔は仕方なく碁を切り上げ、白浅の子供時代の話でもしようと提案した。「父君との愛憎の話でもいいぞ?」「僕の爹(ディエ)娘(ニャン)に憎しみなどありましぇん、濃情蜜意(蜜のように濃い情)でしゅ」「そうだそうだ、父上と母上は誰より愛し合っているからな…」折顔と白真は結局、白浅のおてんばな子供時代の話を始めた。その頃、白浅と夜華は碧瑤池のほとりで2人だけの時間を堪能していた。「夜華?この3年よくあなたの夢を見て、夢か現実か分からなくなっていたわ あなたは夢で私に話しかけ、一緒に碁を打ったりするの 私はそれで満足していた、眠ればあなたに会えるから… だからこの3年は本当によく眠った、朝から夕方まで眠り、起きて水を飲んだら次の日まで眠るの」「浅浅、これは夢ではないよ」白浅は思わず両手で夜華の顔を包み込み、本当に夢ではないのかと何度も確認する。「夢ではないよ…浅浅、そなたとは東荒の俊疾(シュンシツ)山で出会った 最初、そなたは私を黒蛇だと思い、生肉を食わせた(プッ) 私は″苦肉の計″でそなたに近づき、そなたは私を愛した そして私たちは天地に誓いを立て、夫婦になったんだ …私はあの暮らしで初めて幸せを感じた だが間もなく、そなたは天宮へ行き、誅仙台(チュウセンダイ)から飛び降りた あの頃の私は阿離がいたから生きられた、そして300年後に再び出会えた …あの日、水晶宮でそなたは少辛(ショウシン)と話をしていた 団扇を手に持ち、見慣れた仕草をしていた…ふっはは そして紅蓮豪華(グレンゴウカ)による傷痕を見て私は確信したのだ ″素素でも白浅でも、そなたはそなただ″と…」夜華と白浅は見つめ合い微笑んだ。「ほら?これほど鮮明に覚えている…まだ夢だと思うかい?」「(フルフル)」「そう夢ではない…」「夢じゃないのね…一緒に乗り越えてきたこと、よく覚えているもの」「水晶宮でそなたに何と言葉をかけたか覚えているか?」「…覚えていないわ」「″そなたが白浅上神とは知らなかった″…」2人は自然と互いに顔を近づけ、唇を重ねた。終わりあらすじ完走しました!‹‹\(´ω` )/››‹‹\( ´)/››‹‹\( ´ω`)/››もう何回目の視聴でしょうか?それでもやはり同じところで泣いたり笑ったり怒ったりしてしまいます実は白浅が色ボケし始めたあたりから管理人、ちょっと引き気味でしたそれでも最後は涙涙の感動で終わるだろうと期待していたら、棺から夜華がふわふわ出てきたところで爆笑し、夜華の花柄と帯姿で盛大にコーヒーを吹いてしまいましたいや〜ドラマって結局、最終回が大事よねwwwこれまで何だったのかと評価がだだ下がり?ってところでエンディングの「凉凉」が流れるわけですよ〜そうすると様々な感動が蘇り、また見てしまうという良くできたドラマでした(笑
2020.10.08
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三生三世十里桃花 Eternal Love第57話「別れと旅立ち」白浅(ハクセン)は央錯(ヨウサク)、楽胥(ラクショ)夫婦の願いを聞き入れ、夜華(ヤカ)を返すことにした。「皆さんの言うことは道理にかなっています…よく分かりました ただかつて素素(ソソ)だった時、私は夜華の妻でしたし、今は許嫁です 妻として最後に夜華の衣を整え、顔を拭き、綺麗な姿で送り出したいのです…」すると白浅はひざまずいて叩頭し、この一礼は夜華の妻として2人に捧げると言った。東華帝君(トウカテイクン)たちは白浅が夜華の身支度を済ませるまで待つことにした。しかし楽胥はまだ白浅を許せない。連宋(レンソウ)は思わず白浅を恨んでは天族と青丘に不和が生じるとなだめた。すると楽胥は2度も息子を奪われながら、それでも天族と青丘の心配をしろと言うのかと感情的になってしまう。「悲しんでいいのはあの白浅だけだと言うの?!」「大嫂…そう言う意味ではありません…」そこへ白鳳九(ハクホウキュウ)がお茶を出しに来た。連宋は話題を変え、その若さで女君を継ぐとは優秀だと白鳳九を褒める。しかし鳳九は白浅が嫁げばの話だったが、その必要はなくなったと言って東華帝君に茶を献上した。白浅は夜華と最後の別れを惜しんだ。「夜華、覚えている? 狐狸洞に閉じ込め、私以外の者に会わせないって、あなたに言ったわよね? だけどそれは…もう無理なの、あなたは天族太子で私は青丘の女君だもの あなたを閉じ込めたら、青丘と天族のどちらも困らせることになる 前に言ってたわよね、″誰よりも二叔が羨ましい″と… 当時は理解できなかった、降格された方の何がそんなに羨ましいのかを…でも今は分かる もし太子でなければあなたは青丘にいられたのに…そうしたら私たちはずっと一緒だった 私っていつも不自由な立場にいるわね 人間だった時はあなたに釣り合わず、今の私は女君だから一緒にいられない…ゥッ… 本当に役立たずよね?でも大丈夫よ?あなたとの日々は忘れない、ずっと心に留めておくわ 永遠に覚えている…ふっ、こんな話はやめましょう そうだ、ひとつ打ち明けるわね、あなたが狐狸洞の外で7日も私を待っていた時のこと 本当はもう許していたの、でも知っての通り私って強情でしょう? 本当よ?とっくに許していたの…何百年にもわたってあなたを苦しめたわね…」白浅は最後に夜華に口づけし、しばしその胸に顔を埋めていた。 夜華が玄晶氷棺(ゲンショウヒョウカン)に納められた。白浅は自分も無妄海(ブボウカイ)まで行きたいと頼んだが、央錯は聖地には天族しか入れないと断る。仕方なく白浅は諦め、最後にそっと棺に手を乗せた。するとその瞬間、東華帝君たちは棺と共に姿を消してしまう。白浅は思わず狐狸洞の外へ飛び出したが、憔悴のあまりその場にへたり込んだ。白鳳九は東華帝君を追って天宮へやって来たが、門衛に止められた。しかし東華帝君が鳳九がいることに気づき、戻って来る。「さっきは大勢いたので聞けませんでした…傷の具合は?」「よくなった」「良かった…安心しました、ではこれで」「あの話は良いのか?」鳳九は東華帝君が三生石の自分の名を削っていなかったら自分を愛したかと聞いたことを思い出した。「愛した」「…帝君、今、何と?」「もし三生石の己の名を削らなかったら愛していた 人間界へ下ったのはそなたの願いよりも、己の願いを叶えるためだった」東華帝君は最後に本心を打ち明け、皇帝だった時と同じように鳳九の額のアザにそっと触れると、天宮へ引き返して行った。白浅は抜け殻のように十里桃林をさまよっていた。やがて木に寄りかかってうたた寝していると、誰かが頬に触れる…白浅はふと目を覚ますと、そこには愛しい夜華がいた『来たのね! このところずっと考えていたの、私も跡形もなく消えたらあなたに会えるって… でも怖かった…もし私も逝けばあなたを忘れてしまう、だから思いとどまったの だからこそ、こうしてあなたに会えた、そうでしょう?…よかった、本当に良かったわ…』しかし夜華は微笑んだだけで、煙となって消えてしまう…その時、白浅は本当に目を覚まし、実は夢だったと気づいた。夜華の面影を探し求め、悲しみに暮れる白浅、すると白真(ハクシン)が現れ、情けない妹を叱責する。「夜華が死んだから生きていけぬとでも?いい年をしてなぜ生死を達観できない?!」「どう吹っ切れば良いのか分からないの…あの日、私は酔って結魄灯(ケッパクトウ)を割った そして300年前のことを思い出したけど、頭に浮かぶのは夜華から受けた仕打ちばかりだったわ でも夜華がいなくなると、思い出すことと言えば優しい夜華の姿だけ… ふっふふふ、以前、離鏡(リケイ)が青丘に私を訪ねて来た時、私はもっともらしく罵倒した ″あなたという男は得られないものを追い続けているだけで、得たら大切にしない″ってね でも私も同じよ…夜華を失ってやっと気付いたの、夜華なしでは生きていけない…」「…もういい、帰って休め」白浅は十里桃林の小屋で眠った。するとまどろみの中、夜華の声が聞こえ、半信半疑ながら外の様子を見に行ってみる…『浅浅、こちらへ』振り返ると夜華が碧瑤池のほとりに座り、白浅を呼んでいた『夜華…』驚いた白浅は夜華の右手が治っていることを確認し、まじまじと顔を見つめる『どうした?』『よかったわ…本当に…』『チェンチェン、人形の素素とは何もない… 侍女として雇っただけだ、すべて素錦(ソキン)の策略だった』白浅は安堵し、夜華にもたれかかる『チェンチェン、素錦とは共に育ったが部屋の置物くらいにしか思っていなかった 顔もまともに見ていない、素錦が天妃になった腹いせにそなたを愛したわけではない』『分かってる…何もかも信じるわ』『9月2日は縁起が良い、だが過ぎてしまった…』『…いいの、構わない、あなたさえいればいいの、一緒にいればいつでも縁起の良い日よ』『ふっ、狐狸洞に閉じ込めたいか?』『うふふ、いいの?』そこで白浅は目を覚ました。しかし確かに夜華に触れた感覚が残っている。目が冴えてしまった白浅は悲しみを紛らわせるように酒を飲み、また横になった。夜が明けると、白浅は桃花を彫った墓標へやって来た。夜華の亡骸を引き取れなかった白浅はここに夜華の衣だけ埋葬してある。「私の声が聞こえるかしら…夢であなたに会ったの、生きている時のように私に話をしてくれた 嬉しかったわ、暇な時はまた夢の中に来て欲しいの、私と話したり、碁を打ったり…」傷心の白浅が白真と旅に出て3年が経った。青丘では今日、白鳳九の即位の儀が行われる。鳳九は祭壇に上りながら、司命星君(シメイセイクン)の報告を思い出していた。この3年、東華帝君は夜華の代わりに政務を代行して寝る暇もないという。鳳九は心配していたが、かと言って何もできずに悶々としていた。しかし姑姑から″女君は自分勝手な行いをしてはならない″と教えられ、今後は自由に太晨宮(タイシンキュウ)へ行くことは叶わない。鳳九は覚悟を決めて帝位を継ぎ、青丘の万民から祝福を受けた。その時、東華帝君の使者として司命星君が現れる。その手には東華帝君からの祝いの品があった。「かつて帝君が征戦に使った四海八荒絵図で、自ら描かれた物です」参列していた青丘狐帝・白止(ハクシ)は驚いた。あれはかつて帝君が父神と共に戦った時の絵図で、今の天君でさえ見たことはないという。すると白鳳九は司命に感謝し、祝いの品の他に東華帝君から言付けはないか聞いた。「その絵図があなた様への言葉だと仰せでした ″数十万年が過ぎ、描かれた物はすべて存在せず、四海八荒でさえ姿を変えた 万事は取るに足らぬもの、懐かしむ価値もなし″と…」鳳九は東華帝君の想いを受け止め、天族と青丘との末永い友好を願うと告げた。天宮でその様子を見ていた東華帝君は銅鏡を消し、ふと立ち上がって外へ出て行く。その腰には鳳九が切り落とした尾をつけた玉飾りが下がっていた。一方、白浅と白真は人間界の茶館にいた。すると偶然、同じ店にいた夜華の表妹・織越(ショクエツ)が白浅に気づいて声をかける。「あなたたちも人間界に来たのね?」「なぜ私が神仙だと?」「仙気が強いもの、人間には見破れなくても私には分かるわ~えへへ 銭を貸してくれない?良いお芝居だからおひねりをあげたいの」「小仙なら銭くらい変化(ヘンゲ)の術で作れるはずよ?なぜ借りたいと?」「…親に仙力を封じられたの」白浅は仕方なく銀子を出してやった。白真は行き交う人々をながめながら、人間は司命の決めた運命に従い、わずかな年月しか生きられないと同情した。「ある者は貧しさに苦しみ、ある者は挫折に嘆く、女は嫁いでも幸せになるとは限らない… だが楽しそうに生きている、人間に比べたらお前は恵まれている」「この3年で口うるさくなったわね…」白浅はつまらなそうに歩き出した。しかし白真は最近の白浅は顔色が良くなって来たと安堵する。白浅は夜華の夢を良く見るおかげだろうと笑顔になり、白真はやはり心配になった。「まだ夢と現実の区別がつかないのか?」「四哥…荘周(ソウシュウ)が見たという″胡蝶(コチョウ)の夢″を知っている? 荘周は自分が蝶になった夢を見たの ひらひらと楽しく飛んでいたのに、目覚めてみると人間のままだった そこで自分が蝶なのか、蝶が自分なのか、分からなくなった 3年前に初めて夜華の夢を見た時、こう悟ったわ ″現実を夢と思い、夢を現実と思えばいい″と…見方を変えて生きればいいのよ」その時、2人は偶然、天界を追放された素錦を見かけた。素錦は妻のある夫を奪って後妻に収まったが、街中で夫に罵られ、捨てられてしまう。「お前は尻軽で男と見れば色目を使う、2度と俺の前に現れるな!」「あなた!待って!」つづく|ω・`)夜華…素錦の扱い、さすがにあんまりなんじゃ…
2020.10.07
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三生三世十里桃花 Eternal Love第56話「擎蒼との対決」翼(ヨク)君・離鏡(リケイ)は擎蒼(ケイソウ)の元神をおびき出し、自分たち父子で全てを終わらせることにした。いくら功力の強い父でも、元神では自分に触れることはできない。「今日われら父子はここで心中だ!」離鏡は父にとどめを刺そうと飛び出したが、擎蒼が突然、戟(ホコ)を召喚して離鏡の剣を阻止した。「方天画戟(ホウテンガゲキ)?!」「驚いたか?元神の私が無理でも、この方天画戟ならお前を殺せる、離鏡、覚悟しろ!」すでにほとんどの血を使い果たしていた離鏡はあっけなく方天画戟に吹き飛ばされた。離鏡の計画は裏目に出た。擎蒼は離鏡が召喚したおかげで思いのほか早く東皇鐘(トウコウショウ)を出られると喜び、その上、離鏡を殺して十数万年分の仙力を手に入れるという。すでに深手を負っていた離鏡は父が放った方天画戟の一撃に倒れ、結局、自らの命と引き換えに擎蒼の功力を増大させる結果となった。一方、若水河畔では白鳳九(ハクホウキュウ)が追魂(ツイコン)術で擎蒼を調べていた。しかしなぜか元神が見つからない。その時、擎蒼の身体に元神が戻ると同時に鳳九に落雷が直撃した。東華帝君(トウカテイクン)は鳳九を受け止め河畔に降りると、司命星君(シメイセイクン)に墨淵(ボクエン)を連れて来るよう頼む。「いや、青丘の方が近い、白浅(ハクセン)を呼べ」擎蒼が放つ紅蓮業火(グレンゴウカ)が四海八荒の空を赤く染めた。その頃、迷谷(メイコク)は再び白浅に皇太子夜華(ヤカ)が狐狸洞の前から一歩も動かないと報告する。「…その名をまた口にしたら叩きのめすわよ?」白浅はまだ機嫌が悪かったが、急に雷鳴がとどろき、赤い電光が差し込んだ。天枢(テンスウ)は天兵たちと仙力を合わせ、東皇鐘の封印を懸命に守っていた。意識が戻った白鳳九は愛しい帝君の腕に抱かれながら、ここで一緒に死ねるなら本望だという。東華帝君は自分がいる限り鳳九を死なせないとなだめ、一時しのぎでも自分のわずかな仙力で封印することにした。「そなたは姑姑や四叔のもとへ行け」「嫌です、私は帝君と生死を共にする覚悟です」「私は自ら婚姻の縁を絶った身だ! そなたと一緒になれば戦乱の世を招き、衆生が苦しむ、我らも結ばれぬ そなたは未来の女君だ、ふざけるでない!」「ふざけていません!あなたが死ねば私も死にます!」鳳九は今の東華帝君が擎蒼と戦っても無駄死にするだけだと止めた。すると東皇鐘から擎蒼の高笑いが聞こえ、河畔に向かって真っ黒な邪気が放たれる。封印を守ってきた天兵たちは衝撃で一斉に倒れ、鳳九は帝君をかばって黒い邪気が直撃、激しく血を吐いた。一方、白浅は外の様子が気になりながらも、夜華の顔を見る勇気がなかった。しかし突然、司命星君の叫び声が聞こえる。「姑姑!若水河畔でゆゆしきことが!」驚いた白浅は狐狸洞を出ると、司命星君がちょうど夜華に擎蒼が封印を破りそうだと説明していた。「もう出たの?」「恐らく間もなくかと…」「迷谷、四哥を若水に呼んで」夜華はようやく白浅と再会できたが、白浅は一瞥もせず飛び出して行った。東華帝君は再び倒れた白鳳九を抱きしめ、ひとまず結界を敷いて守った。倒れていた天枢たちは何とか立ち上がり、再び仙力を集結して東華帝君を守る。もはや一刻の猶予もなく、土地神はたとえ勝てずとも戦うと決めた。素錦(ソキン)は無駄死にだと止めたが、土地神は7万年も若水を守って来たと自負し、東皇鐘に向かって走り出す。その時、白浅が駆けつけ、土地神を引っ張り戻した。「姑姑!」白浅は玉清崑崙扇(ギョクシンコンロンセン)を広げて飛び上がり、擎蒼と対峙した。「司音(シイン)、お前か?」「いかにも!お前を封印してまだ300年、もう出て来ようとは!」「うわはははは~!お前と墨淵を待っていた!7万年余も閉じ込めおって! お前ら師弟の命を取り、この恨みを晴らす!」「何を偉そうに!」しかし後を追って来た夜華が到着、いきなり白浅を神器で捕らえ、河畔へ引き戻してしまう。「そなたでは勝てない、私が…」「修為(シュウイ)がないのにどう戦うというの?!夜華っ!」すると夜華は動揺する白浅を残し、東皇鐘に向かって飛び上がった。焦った白浅は早く神器を解いてくれと頼んだが、皇太子の奇妙な神器を解ける神仙はここにいない。擎蒼は夜華を墨淵だと間違えたが、すぐ別人だと分かった。「私は天族太子夜華」するとついに擎蒼が封印を破って東皇鐘を飛び出し、方天画戟で夜華に襲いかかった。その時、擎蒼の復活に気づいた翼族も若水に到着、白浅たち天族に向かって来る。勇敢な土地神は無謀にも1人で結界から飛び出し応戦したが、危ないところで白真(ハクシン)が到着し難を逃れた。夜華と擎蒼の激しい戦いが繰り広げられた。夜華は擎蒼の戟(ホコ)で胸を刺されながらも反撃、ついに擎蒼を成敗する。2人は河畔に落下、擎蒼は夜華に負けたことを受け入れられなかったが、白真も確かに修為のない夜華が勝てるとは意外だった。ようやく神器から解放され夜華に抱きつく白浅、しかし安堵したのもつかの間、突然、東皇鐘が大きく口を開く。実は擎蒼は閉じ込められていた7万年の間に自分の命と東皇鐘を一体化させていた。「私が死ねば東皇鐘は紅蓮業火を放つ、お前たちは私の道連れとなるのだ…ぶわっはっははは~!」擎蒼は高笑いすると、そのままばったり倒れて絶命した。すると仙力の弱い天兵や翼兵らが次々と東皇鐘に吸い込まれて行く。夜華は白浅が止めるのも聞かず東皇鐘へ飛び上がると、ふと振り返って白浅を見下ろした。「夜華っ!行っちゃ駄目!戻ってきてーっ!」白浅の悲痛な叫び声が若水に響き渡る。しかし夜華は四海八荒の衆生を救うため、そのまま東皇鐘に元神を捧げた。夜華がゆっくり落下してきた。白浅は急いで飛び上がり、夜華を抱きしめる。「イェファ…」「泣くな…私は平気だ…こんな傷は何でもない…ゴホッ!」白浅は思わず夜華に口づけしたが、夜華はこらえきれず顔を背け、激しく喀血してしまう。「イェファ!しっかりして!大丈夫?」夜華は白浅を悲しませないよう血を吐かずに耐えたが、もはや限界が近づいていた。「夜華、正直に言って…死んでしまうの?」「…墨淵が目覚めた…一緒になるがいい…墨淵ならよくしてくれる… きっと私よりもな…これで安心だ」「だめよ…ゥゥゥ…」「浅浅…私が今生で愛したのは…そなただけだ…私を忘れないで欲しい…頼む…忘れないでくれ…」「いやよ、夜華、死なないで、師父のところへ連れて行くわ、師父が必ず救ってくれる…」白浅は必死に夜華に声をかけ、励ました。「死んだりしたら折顔(セツガン)からまた忘れ薬をもらってあなたを忘れるから! 誰とも一緒にならないし、2度とあなたを思い出さない…ウッ…聞こえた?!」「…それもいい」「なぜ?」すると夜華は一筋の涙を残し、そっと目を閉じた。鐘の音を聞いた墨淵は洞窟を出た。どうやらすでに誰かが元神で東皇鐘を封印したらしい。その頃、若水河畔では白浅が夜華の仙体を抱きしめたまま、結界の中に閉じこもっていた。「東皇鐘の封印が解けて天地が焼き尽くされても、私たちは絶対に離れないわ… なぜ私を残して逝ったの?…夜華?どうして私を捨てたの?」白真はこのままでは白浅も死んでしまうと心配した。駆けつけた折顔は白浅の一生には常に死と別れが付きまとっているようだとため息を漏らす。すると天君の命で皇太子を引き取りに来た神仙が折顔たちに力を貸して欲しいと嘆願した。しかし白真にも折顔にもどうにもならない。白鳳九は涙ながらに呼び続けたが、どんなに結界を叩いても白浅は返事をしなかった。そこへ唯一、白浅の心を動かせる墨淵が到着する。「17…」師匠の声を聞いた白浅はついに結界を解き、夜華も師匠のように戻って来るはずだと訴えた。「17…棺を用意し、夜華を逝かせよう」師匠の思わぬ言葉に白浅は動揺し、どんなに長くとも夜華の帰りを待つという。「もう息がない」「師父も元神で東皇鐘を封じたわ…皆、師父は死んだと言ったけど…ゥッ…戻って来てくださいました 夜華も戻ってきます…絶対に戻るわ…」「待つとしても、このような場所では夜華もゆっくり休めないぞ」「ごもっともです、私も夜華に約束しました、青丘の狐狸洞に閉じ込めると… 日々、会えるのは私だけ…青丘に帰ります」「…行きなさい」こうして白浅は夜華を連れ、姿を消した。神仙と天兵たちが狐狸洞の前でひざまずいて10日になった。迷谷は白浅に代わり対応に追われる。「仙人の皆様、ここは歴代青丘帝君の居所です 我が姑姑は青丘五荒五帝の1人である女君、青丘には天族のようにたくさんの規則はないものの、 女君の住まいに誰も立ち入ることはできません」天君の使いたちは迷谷に姑姑の説得を哀願したが、迷谷が主人の命を無視することなど不可能だった。白浅は一睡もせず、夜華に付き切りだった。迷谷は阿離(アリ)を連れて来るかと聞いたが、白浅は夜華の世話で手一杯だという。強情な妹を前にしては白真も何も打つ手はなかった。悲しみにくれる九重天に帝君が素錦を連れて戻ってきた。天君はなぜ東皇鐘の異変を直ちに知らせなかったのかと激怒、素錦のせいで援軍を遅れず、夜華が犠牲になったという。「あの時、上神が大勢いたので…ゥッ…余計なまねを控えたのです…私など何の役にも立ちません」素錦は涙ながらに釈明したが、夜華を失った天君の失望は大きかった。「天族の掟に従い、素錦を九重天から落とせ、永久に追放する…引っ立てよ!」すると天君は夜華の引き渡しを拒んでいる白浅の説得を東華帝君に頼みたいと切り出した。白浅は高貴な身分のため、使者たちでは強く出られない。「夜華を引き取ってくれ、息子2人も送る」「はあ~私も夜華の最期を見ました、あの時…いや何でもない、青丘を訪ね、説得してみましょう」東華帝君は何か言いかけたが、結局、やめてしまう。白鳳九は折顔の処方で薬を煎じていた。この薬で本当に姑姑が眠れるなら良いが…。その時、突然、正房に東華帝君と央錯(ヨウサク)、楽胥(ラクショ)夫婦、連宋(レンソウ)が棺を持った天兵たちを連れて現れた。迷谷もさすがに追い返すわけにはいかず、白鳳九も丁重に拝礼する。「白浅上神に話があると伝えてくれ」すると白浅が現れた。東華帝君は白浅の気持ちに理解を示したが、両親が未だ我が子に会えず、天君も寵愛する孫を失って悲しんでいると訴えた。「どう考えても道理に合わないだろう?」「つまり、皆さんんは夜華を連れて行くと?」「いかにも、夜華の両親が玄晶氷棺(ゲンショウヒョウカン)を用意した 夜華の亡骸を天族の聖地・無妄海(ブボウカイ)に葬るためだ」「…夜華は渡せません、青丘に連れて帰ると約束しましたから」驚いた楽胥は思わず白浅に迫った。「あなたが素素だったと知ってから、私の心はずっと落ち着かなかった… やはり不安が的中したわ…夜華は罰当たりなことでもしたのかしら?2度もあなたに奪われたわ! あなたが素素だった頃、夜華はあなたのため太子の座を捨てようとした その後、素錦との一件であなたは両目を償うことになった… 本来なら雷刑も受けるはずが、結局、目を失っただけ!夜華が代わりに雷刑を受けたのよ! しかもあなたが誅仙(チュウセン)台から飛び降りたりしたから、夜華も後を追ったわ… あなたにとっては上神になる試練、でも夜華は?! あの子はあなたのせいで辛酸をなめてばかり…あなたは夜華のために何かしてくれた? 何もしていない…なのに臆面もなく夜華を独占し、あの子が死んだら亡骸さえ我が物にした! 答えてちょうだい…白浅、なぜなの?!」「やめよ」央錯は体面を守るため楽胥は興奮しただけだと釈明し、白浅にどうか気にしないで欲しいと言った。息子なら擎蒼を討って元神で東皇鐘を封じ、世のために死んだとして天君に賞されたという。「だが息子は返して頂きたい… 上神は息子の許嫁だが婚儀はまだだ、亡骸を独占するのは筋が通らない 息子は天族太子、天族には絶対の掟がある、亡骸は無妄海に葬らねばならない」央錯は丁重に夜華を引き取らせて欲しいと頼んだ。つづく(  ̄꒳ ̄)うむ、確かに家族に会わせてやれよと思う…だがしかし楽胥…何言っちゃってるのかしらねえ?
2020.10.06
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皓镧传 The Legend of Hao Lan第2話秦(シン)王の孫・嬴異人(エイイジン)は人質として趙(チョウ)の王宮で暮らしていた。そんなある日、竹林で琴を奏でていると、趙(チョウ)王の愛娘・公主雅(ガ)が現れる。公主雅は異人の兄との縁談が来たと伝えたが、黙ったまま琴を弾いている異人に苛立ち、地面に刺さっていた剣を抜いて異人の首に突きつけた。「兄の子傒(シケイ)は文武両道に秀で、良き伴侶になるかと…」とは言え人質として趙に来て久しい異人は、兄の顔も忘れてしまったという。すると公主雅は剣を捨て、自分が嫁ぎたいのは異人だけだと訴えた。あれは公主雅が父に腹を立て、街に飛び出した時のことだ。持ち金を盗まれ、王宮に戻るのも嫌で途方に暮れていた時、偶然、助けてくれたのが異人だった。公主雅はそれ以来、異人を運命の相手だと信じ込んできたが、異人は人質という立場もあって到底、受け入れられない。しかし公主雅の異人への想いは揺るぎなく、自分を拒む異人を何としてでも手に入れようとしていた。一方、李皓鑭(リコウラン)は呂不韋(リョフイ)と手を組むと決め、呂府へやって来た。すると呂不韋は屋敷にいる邯鄲(カンタン)一の楽師に皓鑭を預け、琴と舞を習うよう命じる。実は皓鑭は5歳から曼(マン)名人に琴を習ったというつわもの、楽師はその腕前に目を見張った。教えることなど何もないと知った楽師はつぎに舞の素質を見ることにする。呂不韋は安心して殿内に戻ると、側近の司徒缺(シトケツ)は主人がなぜ皓鑭を選んだのかよく分かったと感心した。名門の出である皓鑭は優美で言葉遣いも丁寧、人当たりも良く、確かにただ美しいだけの娘ではない。しかし呂不韋は他にも魅力があると言った。それは強過ぎるほどの野心だという。追い詰められた皓鑭は自分と一緒に歩む道しかなく、たとえ弾丸絶壁を前にしても突き進んで行くだろう。呂不韋は皓鑭の一挙手一投足を把握するため、侍女・司徒月(シトゲツ)に皓鑭から片時も目を離すなと命じた。その頃、皓鑭は舞姫・瑶姫(ヨウキ)の踊りを見ていた。すると楽師が覚えた所までで構わないので踊ってみろという。皓鑭は初めての振り付けながら誰よりも艶やかに舞い、その美しさに侍女たちまでが足を止めた。皓鑭は舞の修練に没頭した。日が暮れても踊り続ける皓鑭、楽師はすっかり魅了され、ちょうど様子を見に来た呂不韋に瑶姫を外して皓鑭を中心に据えたいと提案する。「振り付けた者として、この舞いの魅力を存分に伝えたいのです」すると楽師は主人も皓鑭の舞に釘付けだと気づいて失笑した。「(はっ)そなたが創った舞だ、当然、意見を尊重する」しかしその話を瑶姫が聞いていた。楽師が下がると、呂不韋は足を滑らせそうになった皓鑭を抱きとめた。皓鑭は驚いて呂不韋を突き放すと、呂不韋は咄嗟に話題を変える。「楽師が言ってた、お前を中心に据えたいとな」「思った通りね、幼い頃から習い始め、厳しい稽古を積んできたもの」「ハオラン、私に何か求めるならもっと謙虚になるんだな?」「あなたこそ私を利用したいのでしょう?だからお互い様、命令しないで それでは私はこれで、失礼いたします」皓鑭が下がると、司徒缺が現れた。「おなごにこれほど目をかけるのは初めてですね?」「当然だ、これからはお前より役に立つ」「ああ?」呂不韋は3日ほど待ったが、しびれを切らして皓鑭を呼んだ。どうやら皓鑭は先に口を開いた側が不利になると分かっているらしい。「ありがたいわ、ようやく計画を明かしてくれるのね?」そこで呂不韋は皓鑭を丞相(ジョウショウ)の屋敷に行かせると話した。丞相は後宮に上げる美女を探しており、丞相の目に留まれば王の寵愛を受けることも夢ではない。しかし皓鑭は富だけでなく権力まで欲しがる呂不韋を欲深いと蔑んだ。すると呂不韋は過去に役人から理不尽な仕打ちを受けたことを思い出す。以前、衛(エイ)の役人が犬を野放しにし、呂府の使用人が怪我をしたことがあった。まだ若かった呂不韋はその犬を殺し、激怒した役人から罰として下働きを命じられてしまう。父が大金を使っても助けることはできず、呂不韋は散々、痛めつけられた。呂不韋はようやく解放された時、誓ったという。立身出世し、あらゆる人々を自分の前にひざまずかせると…。「そして今、機会が訪れた…」「でも私に何の得が?」「忘れるな、私は恩人だぞ?」「同じ船に乗る以上、胸に刻んで欲しいことがある、私は召使じゃない、あなたの同志よ?」「では宝飾店でどうだ?」「…私も富を得て力を手にする、そしていつの日か必ず汚名をそそぐ たかが宝飾店で命を売る気はないわ」皓鑭は目的を果たした暁には呂不韋の財産の半分を寄越せという。すると呂不韋はしばし皓鑭の目を見つめた後、条件をのんだ。「約束だ」皓鑭は舞姫として丞相府に現れた。宴に招かれていた公子蛟(コウ)と岫玉(シュウギョク)夫妻が目を丸くする中、嬴異人も雨の中で出会ったあの娘だと思い出す。すると呂不韋の思惑通り、誰もが皓鑭の美しい舞に目が釘付けになった。丞相は上機嫌で褒美を取らせると言ったが、そこへ戦況の知らせが届く。仕方なく丞相は招待客たちにはしばし歓談するよう頼み、席を外した。公子蛟はちょうど控えの間に戻ろうとしていた皓鑭を中庭で捕まえた。そこで正室の座以外なら何でも与えると迫ったが、皓鑭に袖にされてしまう。憤慨した公子蛟は皓鑭の腕をつかんで強引に捕まえると、ちょうどそこへ呂不韋が駆けつけた。呂不韋は皓鑭を買ったのは自分だと訴えたが、公子蛟も譲らない。一方、丞相は嬴異人を呼んだ。つい先日、縁談を持ちかけて来た秦が、今や多くの兵を集め、国境を脅かしているという。異人は人質となった日から覚悟はして来たと話し、殺されても構わないと言った。「…私を殺して秦が撤退するなら、今すぐこの首を斬って城門にさらしてください だが秦は私のために撤退など決してしません」すると丞相は国境を脅かされた趙王が公主の縁談を破棄し、嬴異人を収監しろと命じたと教えた。呂不韋と公子蛟は皓鑭を巡ってもめていた。そこへ丞相が李赫(リカク)を連れてやって来る。公子蛟はこれが好機とばかりに呂不韋は間者だと吹き込み、秦で商いをしていた上、この時期に丞相を訪ねるのは怪しいと言った。丞相はさすがに言いがかりだと否定したが、公子蛟は呂不韋の店には秦の商人が絶えず訪れていると教える。すると李赫も今は非常時のため用心するに越したことはないと進言した。食客や使用人たちまで悪徳商人を見せしめに殺すべきと公子に追従、呂不韋は公子の暴挙に笑うしかない。しかし丞相は間者とまで断定できず、ひとまず収監するよう命じてその場を収めた。こうして呂不韋は連行され、皓鑭を迎えに来た李赫は使用人に連れて行くよう命じる。皓鑭は屋敷を追われて今やただの舞姫だと丞相に助けを求めたが無駄だった。李赫は正室・高敏(コウビン)と相談し、皓鑭をやはり虞平(グヘイ)に嫁がせると決めた。これを知った皓鑭は激怒、柱に頭をぶつけて倒れてしまう。皓鑭は一命をとりとめ、目を覚ましたが、頭を強打したせいか錯乱していた。一方、収監された呂不韋は偶然にも、嬴異人の隣の牢だった。呂不韋はすぐ秦の王孫だと気づき、黙って囲碁を打つ異人にどちらが優勢かと声をかける。「左手と右手の対局、実力は互角、決着はつかぬ、結局、ただ時間を無駄にしているだけ…」「それは秦と趙の争いのことで?…あ、これは失礼、私は衛の商人・呂不韋です」すると異人は丁重に拝礼し、宴で見かけた男だと気づいた。嬴異人は秦と趙の争いが起こるたび収監されているため、牢屋は慣れていると言った。「度量が広いお方だ~恐れ入りました」「私は秦王の孫というだけ、何の力もなく、明日をも知れぬ身、気遣いは無用です」「…安国君がご子息の中からあなた様を選んだのは優秀という証でしょう」「そんなバカな、私には何の取り柄もない」異人は27人兄弟の中で最も平凡だと話し、生母も自分も父の寵愛を得られず、兄たちのような才能もないので趙に送られたと話した。しかし呂不韋の考えは違う。「安国君は秦の次の王、異人殿はそのご子息です 秦が東に軍を進め韓(ハン)に迫っていた時、韓王は趙に助けを求めたが、趙王は韓を助けず、 秦に対し友好の維持という名目で人質を要求した 韓はあなた様の生母・夏姫(カキ)の祖国、戦になれば立場は危ういが、 異人殿が自ら人質として赴けば安国君は罪悪感を覚え、2人を追い詰めることはない その上、あなたの評価は上がり、大きな力を得る…」「たくましい想像力ですな」呂不韋はうまくはぐらかされたが、思いがけず異人が皓鑭に興味があると知る。「光り輝く美しい人でしたね?」「気になりますか?」「からかわないでください、私に女子(オナゴ)を思う余裕はない」公主雅は母・厲(レイ)王妃に嬴異人への想いを打ち明け、命乞いした。しかし王妃は異人が曖昧な態度で娘の心をもてあそぶのは、この国の大事を左右するためだという。公主雅は深く傷つき、氷のように冷たい母には愛が分からないと嘆いた。「母上の心には地位と権力しかない!」すると王妃は思わず娘をひっぱたいてしまう。そこへ偶然、公子蛟がやって来た。公主雅は涙を流し、父を怒らせることになっても異人を死なせないと息巻いている。仕方なく王妃は口添えしても良いと折れ、異人が娘を娶るというなら釈放してもらおうと提案した。公主雅は喜んで出て行ったが、公子蛟は困惑する。「母上、なぜあんな約束を?」「痛い目に遭わなければ自分の過ちに気付かないわ」↓今回の管理人の一押し王妃司徒缺は丞相に多額の賂(マイナイ)を渡し、嬴異人を釈放して欲しいと懇願した。異人が無罪放免となれば呂不韋も必ずや疑いが晴れるはず、何よりたとえ捨て駒であっても異人を殺せば秦が趙に攻め入る格好の口実となるだろう。気が触れた皓鑭に屋敷の誰もが困惑した。様子を見に来た公子蛟も哀れな皓鑭の姿に胸を痛める。しかし高敏と岫玉だけは未だ皓鑭の芝居に違いないと疑っていた。その夜、嬴異人の牢に公主雅がやって来た。公主雅は一緒に外に出るよう促し、自分について来るなら夫として父を説得するという。しかし異人は公主と一緒にはなれないと断った。「公主、どうかお帰りに」異人は自ら公主を送り出すと、寝たふりをしていた呂不韋が起きて来た。「公主を娶れば異人殿の立場は良くなる、なぜ頑なに拒むのですか?」「公主をご存じない、宝玉が好きで貴重な品を集めていたが、 興味を失くすと1つずつ投げて粉々にした 今日もし牢から出ても、きっと半月で私の首は城門の上に高々と掲げられるでしょう …愛憎の念がはっきりしているのです」呂不韋は厳しい状況に身を置く異人が泰然自若としている姿に感銘を受け、これほど意志の固い人は天下にいないという。すると異人は呂不韋も同じだろうと返した。丞相は趙王に嬴異人の処刑を思いとどまるよう諫言した。趙と秦が戦えば韓が得することになり、ならば韓と秦を戦わせて疲弊するまで待った方がいいという。皓鑭は虞平に嫁がされぬよう、気が触れた芝居を続けていた。しかしそれもいよいよ限界に来る。…呂不韋、早く来て、このままじゃ死ぬわ…そんなある夜、豚小屋にいた皓鑭は高敏のばあやが持って来た夕飯を食べながら急に倒れた。驚いたばあやは様子を見るため皓鑭に近づいたが、突然、皓鑭に頭を殴られ、気を失ってしまう。実家に戻った岫玉は母に皓鑭を消して欲しいと頼んだ。公子がまだ皓鑭を気にかけており、皓鑭が生きている限り公子の心は手に入らないという。そこで高敏は娘のため、豚小屋にいる皓鑭を殴りつけ、そのまま袋に入れて埋めてしまう。まさかそれが自分のばあやだとも知らずに…。その頃、ばあやと服を取り替えた皓鑭は令牌を見せて屋敷から出ようとしていた。使用人は大小姐だと気づいたが、そのまま見逃してくれる。命拾いした皓鑭は屋敷から飛び出すと、司徒月が馬車で迎えに来ていた。「なぜここに?」「主人の命で迎えに来ました」公主雅が琴を奏でていると、趙王がやって来た。趙王は秦との縁談がなくなったと安心させたが、公主雅は秦の王孫に嫁いで両国の和を結ぶという。その相手とは嬴異人だった。異人が秦に戻って王座につけば趙の盟友となり、自分の願いが叶うだけでなく、祖国も守れるという。しかし趙王は秦の一族が血にまみれ、恐ろしく残忍だと反対、話を切り上げて帰って行った。嬴異人と呂不韋は刑場に引っ立てられた。さすがの呂不韋も焦りを隠せなかったが、異人は黙って目を閉じる。矢をつがえ、構える兵士たち…。その時、趙王から2人を許すという勅命が届いた。2人はその場で釈放された。「世話になりました」嬴異人は呂不韋の配下が尽力したおかげで趙王の考えが変わったのだと感謝する。しかし呂不韋は違うと言った。「両手の対局は引き分け、予想されていたのでしょう? 秦と趙の力は互角、嵐が吹き荒れてもやがて小雨になると…いかがです?」「無力の情けない私がそんな知恵者に見えますか?では失礼…」李家では皓鑭がいなくなったと騒ぎになっていた。高敏は自ら探しに出かけるという李赫を見送ると、ばあやの姿がないと気づく。すると侍女が実は昨夜から戻っていないと報告した。嬴異人が屋敷に戻ると、早速、公主雅が現れた。公主雅は異人のために衣を作ったので試して欲しいという。異人は咳をしながら遠慮したが、公主雅は自分の贈り物なので着ろと命じた。公主の命では断れず、異人は大人しく従う。すると公主雅はわざと針が刺さったままの衣を異人に着せた。「あ…」「痛い?あなたが牢で私を拒んだ時、痛かったわ、胸に針が刺さったようにね でも痛いだけでなく、ひそかな喜びも感じた、あなたがくれた痛みだから… 異人、あなたも痛みを味わって、いえ、分かち合うの」「確かに痛い」「それでいいの、これで私を生涯、忘れない」「異人、公主のご厚意に感謝します」無事に屋敷に戻った呂不韋は、皓鑭の額の傷のために大枚をはたいて薬を買った。「私とあなたは同志でしょう?なぜ父に渡したの?」「お前を信じていた、必ず戻るとな…お前も私を信じていただろう?」それにしても頭を打って錯乱したふりをするとは…。呂不韋は思慮深いかと思えば馬鹿なことしでかす皓鑭に呆れた。「そっちこそ!私たちは対等よ?飼い犬扱いしないで」「ふっ」瑶姫は皓鑭が戻って来たと聞いて動揺した。李家に密告したことが呂不韋にばれたらただでは済まない。そこで瑶姫は呂不韋の父・呂鑫(リョキン)を利用することにした。呂鑫は呂不韋が皓鑭という女のせいで投獄されたと聞いて驚いた。瑶姫の話では呂不韋が皓鑭を巡って公子蛟と争ったという。「皓鑭を追い出すなら大義名分が必要です…私に策があります あの珠をお貸しください」それは呂不韋が手に入れた人魚の涙だった。つづく( ̄▽ ̄;)雅…こえぇ
2020.10.05
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大明风华 Ming Dynasty第42話「叔父たちの復讐」宣徳(セントク)帝・朱瞻基(シュセンキ)は趙(チョウ)王・朱高燧(シュコウスイ)から文字にも起こせないという極秘情報を得た。あまりの衝撃から祖廟に逃げ込んだ朱瞻基は、悶々とした思いを祖父に打ち明ける。これまで二叔父の勝手を見逃し、二叔父が過ちを自覚することを期待して自ら戦場に赴いたが、まさかオイラトと通じていたとは…。実はマフムードの陣営に二叔父からの密書があった。朱瞻基はオイラトをたきつけ、大明軍を包囲させたのが漢(カン)王・朱高煦(シュコウク)だと知る。「禁足中の身でも朝臣を離間させ、皇帝を疑うよう仕向けていたとはな… 三営の将領も謀反の秘密連盟を組んでいた、私の二叔に対する甘い処罰を皆で嘲笑していたのだな つまり皆が望んでいる皇帝とは爺爺のような、その声や影だけで皆を震え上がらせる天子なのだ」朱祁鈺(シュキギョク)の満一月を祝う夜、皇后・胡善祥(コゼンショウ)は皇帝の来訪を心待ちにしていた。身支度を整え、息子の様子を見に行く胡善祥、すると驚いたことに朱瞻基が息子を眺めている。「いつの間にいらしたのですか?」一方、皇妃・孫若微(ソンジャクビ)もちょうど身支度を済ませたところだった。しかし宣徳帝から祝宴を欠席せよとの命が届く。「ん?どういう意味?病だと偽って来るなですって?」若微は朱瞻基の意図が分からず、慈寧宮に皇太后を訪ねた。すると皇太后も今夜の宴には呼ばれていないと知る。「使者にそう聞いたわ、今夜は3人でお祝いをして、後日、皆で祝うとね」若微は皇太后に悟られないよう、実は昼寝をし過ぎて祝宴に行けそうにないとごまかした。朱瞻基は祁鈺の顔を見つめながら、今夜は2人だけで満一月を祝うと話した。皇帝の異様な雰囲気に何やら嫌な予感がする胡善祥は皇子を寝台へ連れて行こうとしたが、朱瞻基から触るなと一喝されてしまう。「君にいくつか尋ねたいことがある…君は二叔が秀女に推挙した者だ あの時、爺爺は二叔の体面を守ろうとしたゆえ、私も受け入れた だからと言って君を苦しめたことがあったか?」「めいよー」「二叔はなぜ君を推挙した?なぜ君はその理由を話さぬ? 朕はずっと苦しんできた、誠意を持って接すれば話すかと… だがまさか…朕を欺き続ける恩知らずの毒婦だったとはな!」胡善祥は皇帝が全てを知ったと気づき、力なくその場にひざまずいた。「今夜、錦衣衛が城内の捜索を… 明日の朝までには朕を辱め続けて来たすべての自柄が灰と化し消滅する …皇帝の公印を盗み、二叔を逃しただろう?君が加担する理由が分からなかった 二叔を北京へ連れ戻すのにどれほど苦労したと?! 君のせいで私は山東(サントウ)で死ぬところだった…」若微は慈寧宮からの帰り道、錦衣衛が宮女や太監を連行している姿を見た。理由を聞いても皇帝の命との一点張り、若微は不審に思い、朱瞻基に直接、尋ねると決める。「皇妃!お待ちを!皇后に仕える宮女や太監、漢王と結託した内官を捕らえよとの命なのです どうかお戻りを…」その頃、朱瞻基は祁鈺を抱き上げ、高く掲げながら皇后に真実が知りたいと迫っていた。すると突然、若微が飛び込んで来る。「皇上!おやめください!どうか落ち着いて!」若微は朱瞻基の尋常でない様子に思わず声を荒げた。朱瞻基は若微も漢王と皇后の関係を知っていたと思い込み、2人に欺かれていたと憤慨する。何の話か分からない若微はうろたえるばかり、たまりかねた胡善祥は仕方なく嘘をついた。「漢王は私を秀女に推挙し、選ばれた際、お祝いも下さった…ウッ… 謝礼に公印を盗めと言われ、断れなかったのです!それ以外は何もしていません! 皇上っ!信じてください!」その時、祁鈺が激しく泣き始めた。朱瞻基はふと我に返って息子を抱きしめると、錦衣衛を呼んで妃たちを見張るよう命じる。「外に出すな、自害もさせるな」そして祁鈺を寝かせると、出て行った。朱瞻基は釈然としないまま錦衣衛を引き連れて漢王府に乗り込んだ。すでに朱高煦は屋敷の者を全て自分の手で始末し、ちょうど絶命した漢王妃に別れを告げている。「遅かったですな、待ちくたびれました…話は中で」朱高煦は剣を捨てて寝殿に入ると、朱瞻基は錦衣衛に軽率に動かぬよう釘を刺して後に続いた。朱高煦は今回の親征で朱瞻基を戦死させる予定だった。そこでマフムードに大明軍の情報を流し、その後、自分が事態を収束させるつもりだったという。実は先々帝の最後の親征の時も敵と通じ、大明を敗戦に導いていた。朱高煦はすでに弱っていた父の生気を奪って殺そうとしたが、朱瞻基が機先を制してしまったという。「大侄子(甥)、皇帝になれて私に感謝するべきでは? …多くを知るお前なら、父親の死因も分るだろう」先帝付きの太監・侯泰(コウタイ)はもともと侍医院にいたため、医術に少し通じていた。当時、朱高熾(シュコウシ)の体調がすぐれない時は侯泰が滋養薬を調合していたが、その薬を煎じていたのは漢王府だったという。「最高級のナマコや蛙を用いてな、ただそれらはそれぞれ分量をほんの少しづつ増やすと毒になる 本来は戦から戻り、老大の葬儀を終えてから父上を死に至らしめようと…天下泰平のためにな」全てを知った朱瞻基は怒りのあまり全身の震えが止まらなくなった。しかし何とか寝殿を出ると、回廊で控えていた錦衣衛が皇帝を支える。「漢王を抹殺しろ…跡形もなく消すのだ」朱瞻基は寝宮に戻ると、侯泰を呼べと叫んだ。しかし頭が真っ白になったまま自分が何をしていたか忘れ、皇后の寝宮になぜ行ったのかも思い出せない。すると侯泰が去年、病死したと報告が届いた。朱瞻基は信じられなかったが、宮中で死亡し、確かに太監たちが埋めたという。その時、ふいにこのままでは二叔父が死んでしまうと気づいた。朱瞻基は取り乱した様子で再び漢王府に乗り込んだが、すでに錦衣衛が寝殿を片付け、閉鎖している。そこへ朱高燧がやって来た。「三叔!…二叔は?」「皇上の聖旨ですよ」朱瞻基は自分が全てを終わらせたのだと思い出した。漢王の密謀に加わった者たちも宮中にいる間者たちも一掃された。しかし朱瞻基はなぜ二叔父が死を求め、三叔父が自分を欺くのか分からないとこぼす。朱高燧は追い込まれた自分たちには望みがないからだと教えた。「お前は戦に勝ち、この上ない威信を得た 老二にこう言った、20年30年かけても私たちは大侄子に復讐できぬかもしれぬとな すると老二が、ならば50年や100年かけたら?200年ではどうだ?と… 今はお前が勝ったが、我々は長い時をかけ勝利を得る、史書を読んで後世の者たちは知るのだ 宣徳年間の皇帝は実の叔父たちを殺したとな…あっはははは~老二は誠に賢いだろう?」朱高燧は朱瞻基の負けだと嘲笑し、自分を朱高煦のもとへ送ってくれと頼んだ。「勝者は死ねぬ…生きるのだ 小さな屋敷を与え、三食と衣も調達して生涯、養ってやる…ただ誰とも言葉を交わすな 知り得た全ての秘密と共に朽ち果てていくがよい…」皇帝は宗廟に閉じこもり出てこなくなった。一方、皇后は高熱を出し、歩くこともままならないという。張妍(チョウケン)は皇帝の付き人たちに皇帝と皇后との間に何があったのか追及したが、さっぱり要領を得なかった。すると慈寧宮に楊士奇(ヨウシキ)・楊栄(ヨウエイ)・楊溥(ヨウフ)・于謙(ウケン)が訪ねて来る。張妍はようやく皇帝が漢王を抹殺し、趙王を禁足に、また三営の大将6人を斬首、漢王と結託した33人の言官も捕らえ、一夜のうちに北京を恐怖に陥れたと知った。そこで早速、説得に向かったが、暴れている息子に恐れおののき、大臣たちが外でひざまずいているとだけ伝えて帰ってしまう。「冥府の十三王が何だ…世の裁きが何だ…後世の者に罵られても私は構わぬ 一世の命は万世の命、期待して待つがよい、だが迎えるのは宣徳の治の盛世だ! その日まで決して死なぬ…ふっ」朱瞻基はまるで人が変わったようだった。若微は皇帝に会うため宗廟へやって来た。しかし警固中の錦衣衛に止められ、中に入ることはできない。仕方なく若微は引き返すと、その夜も皇后の寝宮で妹を介抱した。するとようやく胡善祥が目を覚ます。侍医によると胡善祥は焦燥による気の乱れで全身の血が滞っていた。危険な状態だったが、峠は越えたらしい。「あなたが目覚めねば、私は孤独になるところだった…」「安心して、私の命は長くないわ、皇上が生かしてはおかないでしょう」若微は皇帝が宗廟にとじこもり、独り言をつぶやいては寝ていると教えた。「漢王は殺されたの?」「ええ」胡善祥は次は自分の番だと分かった。若微は妹を連れて逃げたいと願ったが、胡善祥は″靖難(セイナン)の役″で自分を見捨てたと責める。何年も経ってから突然、現れた姉が、今さら自分と一緒に逃げるなど笑い話にもならない。確かに若微はあの時、幼い妹の手をつかみ損ねたことを悔やみ続け、ずっと後ろめたかったと認めた。もし妹が道を誤ったのなら全て自分のせいだという。しかし胡善祥は自分たちはもう肉親ではないと断言した。「私の最大の過ちは何か分る?生まれたことよ、悪いと思ってる… 人生でどんな選択をしても私は悪人なの、進む道は自分で選ぶわ」一方、于謙はしびれを切らし、皇帝を引きずり出すしかないと息巻いていた。しかし楊子奇は皇太后さえ追い返されたと冷笑する。すると楊溥がどちらにしても宗廟には親族しか入れないと言った。その時、于謙は皇妃がかつて先帝が皇太子の頃、政務を助けていたと思い出す。そこで奏状をしたため、皇妃に説得してもらおうと決めた。皇帝が宗廟にこもって11日目、若微は夜も更けた頃、ひとりで宗廟に入った。すると帳の向こうから朱瞻基の声がする。「太后?…入って来るとは大した度胸ですね?死にたいのですか?」若微は皇太后の命で説得に来たと訴え、于謙の言葉を伝えた。「名声を守るためにこもっておられるなら剃髪して修行の道に入り、政務を執れる皇帝をお立てに」「…そんな大逆無道なことは奴にしか言えぬな」そこで若微は侍医が祁鈺の血を調べたと切り出し、間違いなく皇帝の子だと報告した。「靖難が起こったあの日、皇上は皇后に駆け寄ったそうですね? 当時の太子爺が衣にかくまったゆえ、殺戮を免れたとか…皇上が忘れても皇后は忘れていません 皇后はいつでも自害し、人生を皇上にお返しすると… 皇上?皆が私の元から1人ずつ…ウッ…去って行きます、皇上まで去らないで… 生きるということは苦しいものです、ですが皇上には太后も最愛の我が子も私もいます、皇上…」胡善祥は皇后を廃された。「皇后胡氏は薄幸で福に恵まれぬゆえ、皇后の責を負えぬ 今日より三清(サンセイ)観で修行の道に入り、心を静め、生涯、福を祈願せよ 金宝と金冊を回収し、皇后の座を廃する、ちんつー」祁鈺は嫡子と認められたが、朱瞻基は母親と共に宮中から出すことにした。こうして望みが潰えた胡善祥は幼子を抱え、宮中をあとにする…。つづく( ๑≧ꇴ≦)三叔に見事にやられたわ〜でちょっと時間経過が良く分からない…帰還した日に秘密を聞いたと思ったけど、どうやら違う?その日の夜にもう満一月の祝いなはずないものね…( ̄▽ ̄;)おほほ〜
2020.10.03
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大明风华 Ming Dynasty第41話「最後の決戦」宣徳(セントク)帝・朱瞻基(シュセンキ)は親征を決意、皇妃・孫若微(ソンジャクビ)に出立の報告にやって来た。すると若微は生まれて来る子供のために一言、残して欲しいという。「私が戻らぬと思っているのか?…いい度胸だ こう言ってやれ、″お前の父親は国事を泰(タイ)山ほど重く見ていた″とな」一方、禁足が解かれた漢(カン)王・朱高煦(シュコウク)の元にはかつての臣下たちが駆けつけていた。しかし朱高煦はこれから来る者を一切、入れるなと釘を刺す。漢王妃は漢王が何を恐れているのか分からず困惑した。禁足は解除され、贈り物まで賜り、誰もが″漢王は高徳だから皇帝も頭が上がらない″と言っているのに…。「…瞻基は運がいい、戦に乗じて場を収めた」朱高煦はともかく今後、訪ねて来た臣下を覚え、後で自分に知らせるよう命じた。オイラトの侵攻を受け、宣徳帝は直ちに北伐に出発した。大明軍は早速、敵の先鋒隊を包囲すると、朱瞻基は徹底的に攻撃して敵軍の主力を引きずり出せと命じる。しかしマハムードは先鋒隊を連れ戻すと、50里ほど撤退して姿を隠した。戦況が停滞し、朝廷では宣徳帝の都への帰還を望む奏状が増えた。于謙(ウケン)は確かに持久戦になれば国力を消耗するのは必至だと進言し、朝廷が乱れるかもしれないと懸念する。すると朱瞻基はアルクタイ・タタール・ウリヤンハイに書簡を出すよう指示した。この戦は大明と蒙古の交易の維持が目的であり、侵犯と略奪をやめれば大明軍は帰還すると…。しかしマフムードだけは除外した。オイラトは戦いに雲梯(ウンテイ)を導入し、その上、大金で大明の火器職人を買収、銑鉄(センテツ)を買っているとの報告がある。朱瞻基はマフムードが銃や大砲を作るつもりだと確信し、マフムードがいる限り大明の国境は不穏なままだと言った。やがて大明軍は左右をアルクタイ・タタール・ウリヤンハイに挟まれた。こうして長城への道を断たれ補給ができなくなると、ついにマフムードが姿を現す。すると本営にオイラトの使者が現れ、マハムードが皇帝に決戦を申し込むと伝えた。「明軍の三千営は騎兵戦に長けていると聞く、マハムード可汗(ハーン)は主力を率いて三千営と戦う 負けたら皇帝の処罰を受けよう、だが勝ったら、皇帝は死ぬまで長城から出ないでくれ」「…マハムードはこの戦で決着をつけると言うのだな?…はお」朱瞻基はマハムードの主力8000人の精鋭に合わせて三千営から8000人の兵を選び、自ら指揮を執って決戦に臨むと同意した。皇帝の返事に将軍・樊忠(ハンチュウ)は目を丸くし、于謙は思わずその必要はないと口を挟む。しかし朱瞻基は于謙を制止、マフムードに言付けを頼んだ。「戦場で会おう」↓何かと巻き込まれ率が高いイケメン樊チュー朱瞻基は于謙と草原に出た。「皇上が戦う必要はありません 大明には神機営も大砲隊もある、その利を捨てて皇帝自らの命を賭けるとは… 皇上、若気の至りでは済まされませんぞ?」「…確かに火器で敵を撃退することはできる、だが死者が多いほど敵は降伏せぬだろう 爺爺(イエイエ)が5度も親征したのはそれが原因だ、その上、交易することもできなくなる マフムードの騎兵は無敵と言われている、それなら朕が出馬して奴の野望を打ち砕いてやろう そうすれば他の部族は戦わずして降伏する」朱瞻基はそう言うと、ひざまずいて天を仰いだ。「爺爺、爹(ディエ)、見ていてください…明日はあなた方のために戦います 絶対に負けません…お二人を超えます、どうか天から中原(チュウゲン)をお守りください」宣徳帝が祖先に叩頭している頃、マフムードも孫・エセンと2人で天上神に祈りを捧げていた。「明を滅ぼす我らにどうかご加護を…」草原にマフムード率いる主力軍8000人の姿が見えた。朱瞻基は厳しい戦いを前に将兵たちを鼓舞する。「今日、我々は大明の軍旗の下に集まり、この輝ける大地で敵の主力と命を懸けた戦いに臨む! 今、我々のいる地は太宗皇帝が5度の親征を行った場所、3代の将兵が血を流した場所だ! 彼らは今、天から我々の戦いを見守っているぞ! 正面の敵兵は弯刀(ワントウ)を持っている!我々の骸を牧草地に埋めて肥やしにするつもりだろう! 我々の土地を踏み荒らす気なのだ!100年前にしたことを繰り返そうとしている! たとえ恐ろしくとも選択の余地はない!撤退すればあの世で我々の先祖が泣くだろう! 臆病者の子孫が先祖の地を失ったことを嘆くだろう! 撤退すればお前たちの妻子や老親は奴隷に身を落とす!一生、苦しみを味わうのだ! 今日、太陽が沈むまでに多くのものが死ぬだろう…朕の最後の命令である! もし朕が落馬する姿を見ても、決して嘆くな!攻撃を続けろ! 軍旗を掲げ、槍を握り、剣を振り上げて死ぬまで戦え!」そして朱瞻基は剣を空に掲げた。「日月と山河は永遠なり!大明の天下は永遠なり!」草原に大明の戦鼓とオイラトの角笛の音が鳴り響いた。朱瞻基率いる大明軍とマフムード率いるオイラト軍は互いにゆっくりと馬を走らせながら、徐々に速度を上げ、ついに決戦の火ぶたが切って落とされる。その頃、宮中では皇妃・孫若微(ソンジャクビ)が無事に皇子を出産していた。決戦は壮絶を極め、老体のマフムードにも疲れが見えた。そんな中、朱瞻基は馬の足が止まったマフムードの姿を捉える。「奴の旗を奪えっ!」宣徳帝の号令で樊忠たちは一斉にマフムードに狙いを定めた。慌てたマフムードは思わず背を向けて逃げ出し、朱瞻基が咄嗟に投げた長槍が背中に直撃する。マフムードはそのまま落馬、絶命すると、オイラトの旗も倒れた。愕然となったエセンは祖父の元へ行こうとしたが、側近が慌てて馬を引いて逃げ出してしまう。こうして朱瞻基は多くの犠牲を出しながらも、宿願だったマハムードを排除し、オイラトに勝利した。朱瞻基たちが本営に戻ると、すでにタタールとウリヤンハイ、アルクタイのハーンたちがひざまずいていた。「我々は降伏を申し入れます!」「降伏を受け入れよう!今後は長城の内も外も家族同然だ!もう戦うことはな~い!」「皇帝陛下、万歳(ワンスイ)!万歳、万歳、万万歳!」于謙は命令通りマフムードの首を取って皇帝の幕舎へ駆けつけた。その時、ちょうど侍医たちが宣徳帝の手当てをするべく、衣をはだけていたが、実は皇帝が右胸に深手を負っていたと知る。于謙は激しく動揺し、言葉を失った。「朕の傷については他言無用だ…他には樊忠しか知らぬ」すると朱瞻基は息も絶え絶えに次の指示を出した。楊子奇(ヨウシキ)に遊牧民たちに褒賞として与える薬草と天幕、牛や羊を用意するよう伝え、于謙が直接、届けて欲しいという。「大明と交易する意義をお前から説明しろ、さもないとこの戦が無駄になってしまう…」侍医は皇帝にもう話さぬよう諌めた。「肺に損傷があるやも…」そこで于謙はひざまずき、宣徳帝の膝を強く握りしめた。「皇上、拝命いたしました」「ゥグッ…あとの対応はすべて任せたぞ…」翌朝、朱瞻基は重傷を隠したまま、本営に準備された祭壇で亡き将兵たちを弔った。于謙は祭礼官として皇帝の祭文を代読する。…大明、宣徳5年の秋、9月3日、大明の宣徳帝・朱瞻基が祭儀にて謹んで述べる…この言葉を戦で命を落とした大明の将兵たちの霊に捧げる…こたびの漠北における遠征は敵が毒ある蠍(サソリ)のごとく、…あるいは飢えた狼のごとく、兵を起こしたためである…天命を授かりし朕は討伐を決意し、激しい攻撃の末に敵を討ち滅ぼした…なぜなら雲のように集いし我が将兵が勇猛果敢に戦い、敵が総崩れしたからである…大明の将兵はまさに豪傑であり、いずれもが四海の英雄と言える…しかし流れ矢に当たり落命した者もいた、刀剣で傷を負い黄泉に旅立つ者もいた…生きては勇を成し、死しては名を成す、今、我らは凱旋しようとしている…汝ら英霊たちよ、この祈りを聞け、汝らも我が軍旗に従い、ともに帰国し故郷へ帰るが良い…肉親による弔いを受けて安らかに眠るが良い…この異郷の地にとどまるなかれ、野をさまよう亡霊となるなかれ…朕は汝らの功績をその祖廟に告げよう…報奨として汝らの家族に年ごとの衣食と月ごとの俸禄を与えよう…これをもって英霊を慰めん、生者は天子の威光を受け、死者は王化の恵みを受ける…ここに誠意を表し、汝らを祭る朱瞻基は死者の遺骨を全て持ち帰り、家族に渡して慰霊をするよう命じた。「共に来た以上、共に帰らねばな…家に帰るぞーっ!」その頃、命からがら逃げ出したエセンは配下たちに西へ向かうと伝えていた。「…13人いる、13領の甲冑と13本の刀があれば、捲土重来(ケンドチョウライ)は可能だ!」おおおーっ!>ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ<おおおーっ!一方、宮中では皇后・胡善祥(コゼンショウ)も無事に皇子を出産した。帰還した朱瞻基はまず祖廟に向かい、祖父と父に凱旋を報告した。最近は2人の夢を見ることがなくなったが、それは恐らく2人がいつも心の中にいるからだろう。「息子が生まれました、大きくなったらここで叩頭させます 私を守ったように息子もお守りください…どうかご加護を」朱瞻基は着替えを済ませ、まず慈寧宮に皇太后を訪ねた。しかし張妍(チョウケン)は顔を真っ赤にして自ら出陣した朱瞻基を責めて立てる。「爺爺も親征では自ら剣を執って…」「イエイエはイエイエ、あなたはあなた!あの方には母親がいなかったでしょう?!」すると朱瞻基はその場でひざまずき、2度と戦闘には関わらないと約束した。「今後、数十年、天下は平和です、母上のそばで孝行します」張妍は息子を立たせると、もしまた出陣した時は自分が戦場から連れ戻すと釘を刺す。「赤子を見た?早く行きなさい、それでは父親失格よ! 満一月の祝いもしていない、今日からしばらく政務は脇に置くのね! 吉日を選び、家族そろってお祝いしましょう?」母に畳み掛けられた朱瞻基は留守中に何かあったのだと気づいた。聞いてみれば二叔父の以前の臣下たちが母のところへやって来て自分を批難したという。朱瞻基は自分が祖父の葬儀での話を認めたせいだと分かったが、実はこの件で悪い噂が広まっていた。胡善祥は閑散とした寝宮で息子と水入らず、そこへ急に朱瞻基がやって来た。朱瞻基は眠っている我が子の顔を眺めながら、目元が自分に似ているという。「若微の子を見たか?」「…太后の所で見ましたが、この子より大きく丈夫そうです」朱瞻基が寝宮に戻ると、若微が皇子を連れて現れた。喜んだ朱瞻基は早速、我が子を胸に抱き、玉座の前にある卓の上に座らせてみる。「おぉぉ~まるで皇帝のような風格じゃないか♪」「皇上、ご冗談を…」「息子よ、皇后の機嫌が悪い時、怖くはないか?…おや?眠いのか?」「皇后はつつましい方です」「若微こそつつましいぞ?」若微は朱瞻基の言葉に困惑し、話題を変えた。「皇子2人の満一月のお祝いを皇上と相談して行えと太后が仰せに…どうしますか?」「私に考えがある、日取りが決まったら家族水いらずで祝おう」するとそこへ趙(チョウ)王・朱高燧(シュコウスイ)がやって来た。息子との楽しい時間を邪魔されたくない朱瞻基だったが、三叔父は拝礼したまま動こうとしない。仕方なく若微は皇子を抱き、下がることにした。朱瞻基は秘密の奏状かと聞いた。しかし朱高燧は文字に残せない話だと答え、皇后に関するある情報を耳打ちする。その時、若微はちょうど回廊で皇子を女官に渡している所だった。若微は何気なしに朱瞻基を見たが、朱瞻基は目を剥いて衝撃を受けている。驚いた若微は気まずそうに慌てて帰って行くと、朱瞻基はいきなり朱高燧を突き飛ばした。「本当に皇后と漢王が?!…漢王をこの世から消す方法はないのか?!」朱瞻基は急いで祖廟へ向かった。「爺爺…どうしたら良いのです?」二叔父の親族たちが悪い噂を立てても我慢し、二叔父のかつての臣下たちから暗君だと非難されても我慢した。二叔父が不満を唱えれば禁足を解き、二叔父が過ちを自覚することを期待して自ら戦場に赴いたが…。つづく( ๑≧ꇴ≦)えええーっ!ここでそのネタ使うのか…それにしても若微、ようやくお似合いの衣装が来たわ〜良かった良かった(←何が?w
2020.10.02
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三生三世十里桃花 Eternal Love第55話「心乱れて」夜華(ヤカ)が天宮へ戻ると司命星君(シメイセイクン)が心配そうに待っていた。「太子殿下!洗梧宮(センゴキュウ)でお目覚めになるはずでは?」「いや、崑崙虚(コンロンキョ)で目覚めた、なぜ私が戻ると?」「運命簿を見て、恋煩いで早世なさることを知りました」すると司命星君は大変な事態になったので一緒に来て欲しいと訴えた。実は白浅(ハクセン)が素錦(ソキン)の両目を奪い、姿を消したという。その後、白鳳九(ハクホウキュウ)が現れ、素錦が姑姑を陥れたと言い出して口論になっていた。白浅の記憶が戻ったと知った夜華は慌てて青丘へ向かおうとしたが、司命星君に止められてしまう。「お待ちください!この件は太子殿下が解決しなくては!」「…そうだな、では私の叔父2人と元貞(ゲンテイ)を呼んでくれ それから人間界で私の侍女だった人形の素素(ソソ)もだ」目を奪われた素錦は正殿でこれまでの経緯を訴えていた。そこへ歴劫を終えた夜華が司命星君と2人の叔父・桑籍(ソウセキ)と連宋(レンソウ)、そして元貞、素素を従えて現れる。東華帝君(トウカテイクン)は自分が取り仕切っていたが手に余るとこぼし、当事者である夜華に任せた。すると素錦は手探りで夜華を探し出し、自分の味方をしてくれと涙ながらにすがりつく。しかしそこに素素が現れた。「娘娘(ニャンニャン)、私です、娘娘…」「あなたなんか知らないわ!どこかへ行って!」央錯(ヨウサク)と楽胥(ラクショ)はなぜ素素がいるのか分からず混乱していると、夜華が仙術を解いて素素を人形に戻した。司命星君は証拠となる人形を天君に渡した。そこで夜華は素錦がこの人形で自分を誘惑しようとしたと明かしたが、素錦は人形など作っていないとしらばくれる。すると今度は元貞が自分の冤罪を晴らすため、当時の経緯を暴露した。「私は本当に潔白です… 天君の誕生祝いで天宮へ来た日、拝謁に行った父上を待っていると素錦娘娘が来て、 ″天君は洗梧宮にいる″と言ったのです、私は洗梧宮に導かれ仙術で眠らされてしまい、 目覚めた時には素錦娘娘が私に辱められたと叫んでいました」東華帝君は実に明快だと感心したが、素錦はデタラメだと反論した。「元貞は泥酔して私の寝殿に押し入り、私を辱めようとしました!」「では元貞、あの日は何度目の参内だ?」「初めてです」東華帝君は初めて九重天に来た者が容易に洗梧宮を見つけ、さらに素錦の寝殿を探し出し、乱暴を働いたのかと指摘した。もはやぐうの音も出ない素錦、これで妖術で皇太子を惑わし、天君の孫を陥れたことが露呈し、仙籍を追われて畜生道に落ちる罰を2つも重ねたと判明する。「白浅上神との件を裁く前から、すでに重罪人だな…」「いいえ!帝君!まったくの濡れ衣です!白鳳九と結託して私に罪を着せるおつもりですね?! …天君!この者たちは卑劣すぎます!信じてはなりません」素錦は最後の望みの綱である天君に哀願したが、思わぬ墓穴を掘ることになった。「つまり私も卑劣な者たちの1人だと?」夜華は側室が己の夫を侮辱したと批難、これは先の2つの罪を超える罰になるという。もはや誰も素錦を庇ってはくれなかった。高潔な白浅上神と悪事を重ねてきた女、東華帝君は裁きを続ければ青丘の恨みを買うことになると警告する。天君は素錦に深く失望、また素錦を育ててきた央錯も慙愧(ザンキ)に耐えないと嘆いた。これまで素錦を守ってきた頭領たちすら素錦を罰することに同意し、素錦はついに天君から罰せられてしまう。「そなたは忠臣の遺児ゆえ、人形で太子夜華を惑わせた罪は免じよう だが元貞や白浅との件はうやむやにはできぬ、今日すぐに若水へ発つが良い…引っ立て!」素錦は最後までわめき散らしていたが、辛奴(シンド)に連れ出されて行った。すると天君はこれ以上、白浅との婚儀を引き延ばせないという。「私が狐(コ)帝に会って日取りを決め、白浅を九重天に迎えよう」夜華が正殿を出ると、楽胥が追いかけてきた。「驚いたわ、青丘白浅が300年前の人間の素素だったなんて… 青丘と天族のため、そなたは娶らざるを得ない、でも…やはりそなたが気の毒だわ ←なぜ?( ゚ェ゚) 婚儀の日取りについて希望はあるの?」「9月2日です、浅浅いわく何をするにも縁起が良い日なのです」夜華は過去がどうあれ白浅こそ自分の運命の相手、他の女子は娶らないと言った。その頃、東華帝君は白鳳九から思わぬ問いを投げかけられていた。「帝君が三生石(サンショウセキ)の己の名を削らなかったら、私を愛しましたか?」しかし東華帝君は答えず、行ってしまう。鳳九は答えてくれるまで離れないと訴え、東華帝君を追いかけて行った。天宮から戻った白浅は迷谷(メイコク)に狐狸洞を閉鎖するよう命じた。「誰も入れないで」迷谷は白鳳九まで締め出すのか確認しようと思ったが、白浅の様子を見てやめる。どちらにせよ小殿下のこと、どこにいてもうまくやれるだろう。やがて素錦の件を解決した夜華が狐狸洞にやって来た。迷谷は白浅が深酒して眠っていると教え、白浅の命令で誰も中に入れないと断る。しかし夜華は会ってくれるまで待つと言付けた。一方、翼(ヨク)界では翼君・離鏡(リケイ)の命令通り祭壇が完成していた。幸いにも父・擎蒼(ケイソウ)はまだ東皇鐘(トウコウショウ)の封印を破っていない。しかし擎蒼の残党たちはいよいよ老翼君が戻ってくると期待し、天族を討って天下を奪おうと奮起していた。逆臣たちが集まっていると聞いた離鏡は今後7日間この大紫明宮を守れと命じ、その間に翼界に太平を取り戻すという。すると離鏡は祭壇に上がった。…父上はわが子を仙力を増す″練功蛊″にしたが、裏を返せば俺の血で父上の元神を呼び寄せられる…大紫明宮に戻って来い、俺と決着をつけよう…母妃も大哥もすでに死んだ、俺たち父子はすべてを終わらせるべきだ離鏡は祭壇に座ると、自分の血を流して陣を敷いた。天兵は素錦を若水へ送り届け、帰ることにした。そこへちょうど見回りに出ていた天枢(テンスウ)が配下を引き連れ戻って来る。「あれは素錦娘娘では?」「はい、訳は存じませんが両目を失っており、天君の命で魚眼をはめ込みました …太子殿下は青丘におられます天枢は主人が婚儀の相談で青丘へ行ったのだと考え、そのまま天兵たちと別れた。夜華が狐狸洞の前に立ち7日、白浅は相変わらず酒をあおっていた。見かねた迷谷は命令通り皇太子を入れていないが、ただ全く去る気がないようだと報告する。「私も対処に困っています、どうしますか?」しかし白浅は黙ったまま立ち上がり、ふらふらと歩き出した。…夜華、300年前、素錦への仕返しで私を娶ったの?本当に私を愛したことが?…もしあるならどのくらい愛していたの?…私が誅仙台から飛び降りなければ、心から喜んで素錦を娶った?…今、私に良くしてくれるのは300年前のことが後ろめたいから?…何もかも私の推測どおりなら「姑姑?太子殿下にお会いに?」「会わない、伝えておいて、2度と青丘に来るなと…明日、天君に破談を申し出る」迷谷は気まずそうに狐狸洞を出た。「太子殿下、姑姑は…」「会わないと?」「泥酔して私の問いに答えてくれないのです… 姑姑が目覚めたらお知らせするので、ひとまず帰られては?」「ここで待つ」すると雷鳴が轟き、風が吹いてきた。迷谷は雨が降ると気づいて傘を持って来ると言ったが、夜華はいらないという。「迷谷、もう一度、言付けを…私が人間界に行く前、姑姑はこう言った ″もし私に女ができたら私を狐狸洞に閉じ込める″とな では私が人間界で哀れな娘を侍女にしたことも裏切りだとすれば 約束通り私を閉じ込めるのか?と…」迷谷は白浅に皇太子からの言付けをそのまま伝えた。すると白浅は逆上して酒瓶を投げ割ってしまう。「あんなたわごと全部、無効よっ!追い払って!2度と会わないわっ!出て行ってっ!!!」迷谷はこれまで見たことのない白浅の狼狽に恐れおののき、一目散に逃げ出した。やがて青丘は激しい雨になった。伽昀(カイン)は青丘に駆けつけ、古傷を抱え修為を失った身体に冷えは禁物だと諫言する。「傘をどけろ…」「君上…」「どけるのだっ!」夜華の怒号に思わず伽昀は傘を引っ込め、十里桃林を頼った。折顔(セツガン)と白真(ハクシン)は伽昀から事情を聞いた。伽昀はこのままでは本当に皇太子が早世してしまうと嘆く。白真は不吉な事を言うなと叱ったが、こればかりはどうにもならなかった。すると折顔はまだ独り身の伽昀に痴話喧嘩は当人しか解決できないと教えてやる。白真も白浅が納得するまで待つしかないと話し、5人兄妹の唯一の妹だが強情だと笑った。「しかも上神だ、両目を奪われたなど自尊心が許さない、だが大丈夫、数日で吹っ切れる」東華帝君は太晨宮(タイシンキュウ)に戻ったが、若水が気がかりだった。すると司命星君が若水の河畔で十数日も豪雨が続いていると報告する。夜華から話を聞こうにも、早速、許嫁に会うため青丘に行ってしまったとか…。東華帝君はやはり自分の目で確認しようと思い立ち、出かけることにした。すると門で待っていた白鳳九が慌てて後に続く。東華帝君は仕方なく、何があっても鳳九を守るよう司命星君に命じた。その頃、離鏡に元神を召喚された擎蒼は苦しみもがいていた。天枢、土地神、素錦たちは東皇鐘の異変を見守っていたが、そこへ東華帝君たちがやって来る。すでに若水は激しく波打ち、空には黒雲が立ち込めていた。しかし東華帝君の今の仙力では東皇鐘の様子を探ることができない。そこで司命星君にすぐ折顔を呼んでくるよう命じたが、白鳳九が名乗りを上げた。「私は追魂(ツイコン)術が使えます」鳳九は早速、東皇鐘へ近づき、封印された擎蒼を調べた。しかしなぜか元神がない。鳳九は自分の力不足かと心配し、もう一度、確かめてみることにした。一方、翼界では擎蒼の元神がついに離鏡の祭壇前に召喚された。激怒した擎蒼は離鏡に襲いかかったが、元神のため離鏡の体をすり抜けてしまう。「忘れるな、ここにいるのは元神、俺には触れられない」「私の最大の過ちはお前を殺さなかったことだ」「違う!我が子の命を利用して仙力を増やす、それが最大の過ちだ! わが子を″練功蛊″に?お前ほど残酷な父親はいないわ!」離鏡は父に剣を突きつけ、これまでの大罪を思い出しながら何度も元神を切りつけた。しかし擎蒼は自分を召喚するためにほとんどの血を使い果たした離鏡の命がわずかだと気づく。「今日われら父子はここで心中だ!」離鏡は父にとどめを刺そうと飛び出したが、擎蒼が突然、戟(ホコ)を召喚して離鏡の剣を阻止した。「方天画戟(ホウテンガゲキ)?!」「驚いたか?元神の私が無理でも、この方天画戟ならお前を殺せる、離鏡、覚悟しろ!」つづく( ๑≧ꇴ≦)離鏡〜血が出る出る〜それにしても天君たちも素素に辛くあたってたくせに、そこはいいんだ〜(鼻ホジ
2020.10.01
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