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舌拳上訓練時、下顎での代償があることが多いです。これを防ぐには、バイトブロックで下顎を固定する必要があります。ディサースリアでは、例えば、/ra/音でも、開口位のまま舌尖の拳上が必要なため、下顎の代償はできるだけ抑えて舌拳上訓練をする必要があると思います。このことは、西尾正輝著「ディサースリアの基礎と臨床 第3巻 臨床実用編」p105にも、言語訓練の進め方として、「上方への拳上運動では、音声言語医療用バイト・ブロックで下顎を固定することが必須である。」と書かれています。ディサースリアの基礎と臨床 第3巻/西尾正輝嚥下訓練としてはどうでしょうか。負荷をかける意味で、下顎の代償を抑えて実施する方が効果が高いと思いますが、実際には、上下歯でバイトブロックをはさみながら(噛みながら)、舌を拳上するのは臨床では難しい場合が少なくありません。摂食嚥下時の舌拳上運動は閉口位で行われることから、舌拳上訓練として抵抗をかけることができれば、閉口位(またはそれに近い状態)で実施してもよいかと私は考えています。本多先生も、「嚥下医学」で以下のようなコメントがありました。「西尾は同機器を使用する際に舌圧以外に下顎の筋力をあわせて測定してしまうことを指摘し、バイトブロックで下顎の代償を除くことが不可欠であると報告している。舌単独の筋力強化の原則からすれば十分理解できるが、嚥下運動という視点にたてばより自然な形での訓練内容とするIOPIの訓練で筆者はよいと思っている。」(本多知行:嚥下医学Vol.2 No.1 2013 p37-41)※IOPIはアイオワ式口腔内圧測定装置という舌圧測定や舌機能トレーニングができる機器。日本では未承認。バルーンを口腔内で舌と口蓋で押しつぶす運動ができ、ほぼ閉口位で行われる。嚥下医学(2-1) [ 日本嚥下医学会 ]
2013年10月29日
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舌拳上訓練は、舌圧子を用いて行う方法などありますが、認知機能低下や指示入力困難があると、うまく実施できないことも多いです。理解はできていても、実施中の舌圧子から受ける抵抗感からは、最大筋力に近い筋力が発揮できていないと思われることも多いです。舌圧子の使用では、舌が拳上方向の中間位置(舌圧子が口蓋に接触しない位置)で力を入れるため難しい。以下は、嚥下訓練として時折実施している方法です。(※効果や安全性などは訓練者の責任の元、実施して下さい)<スポンジブラシを使用した舌拳上訓練>1.STがスポンジブラシを使って、自分(ST)の舌にスポンジブラシを当てて、1秒1回のペースで数回、拳上運動を繰り返しているところを見本として見せる。「舌と天井でつぶすように」と伝えて行う。2.実際に患者に実施してもらう。患者の舌に、STがスポンジブラシを下方向に押し当てて、1秒1回程度のペースで拳上して押しつぶしてもらう。この時、舌の力が入らなければ、閉口してもらってもよいことを伝える。3.上記が出来てきたら、どこかのタイミングで、「そのまま!、ぐーっと力入れて!」と、等尺性運動に展開する。4.うまく実施できれば、数秒持続(等尺性運動)×10回×3セット程度行う。◆いきなり、3ができるなら、この方法でなくても、舌圧子を使用した方法で可能と思われる。◆1、2の練習で、押し付ける(押しつぶす)感覚を感じてもらう。◆その回のリハビリ時にうまく実施できても、次の日のリハビリ時にはやり方を忘れている(力がうまく発揮できない)ことも多く、何日か繰り返しが必要。慣れてきたら、3から実施。(もちろん、可能ならいきなり3から実施)◆開口状態で、舌拳上抵抗運動ができる患者は少ない。また、バイトブロックなど挟むと意識がそちらに向いてしまい、舌拳上運動で発揮する舌筋力が低下することもある。◆閉口運動と舌拳上運動であれば、舌拳上の距離が短いため、舌の力が発揮しやすいと考える。開口状態で舌拳上運動ができれば一番効果が高いと思われるが、摂食嚥下運動では、舌拳上は閉口状態で行っているため、舌の最大筋力に近い筋力が発揮できていれば閉口に近い開口幅でもよいと考える。◆スポンジブラシの柄(持ち手の棒の部分)を軽く噛んでしまっても、STが角度を調整することで、舌に下向きの抵抗をかけることができる。(もし、強く噛むようであれば、実施していない)◆可能であれば、舌尖や奥舌など、舌の筋力向上させたい位置にスポンジブラシを当てて実施する。◆訓練回数は、患者の疲労度、集中持続の程度によって調整。ディサースリアの舌抵抗運動の回数を参考に、上記を目安にしている。ディサースリア臨床標準テキスト p164-165要介護者の口腔ケア用スポンジブラシです!サムフレンド ディスポン 10本入/袋 <メール便3袋までOK>【05P18Oct13】( ↑ スポンジブラシの例)
2013年10月26日
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2013年9月8日に大阪で開催されたリハ栄養フォーラムに参加してきました。医師、PT、栄養士、STと多彩な職種の方々からの講義(発表)でした。以下は、自分用のメモです。◆栄養・代謝障害の問題の概念 フレイルティ(Frailty):虚弱 カヘキシア(Cachexia):悪液質 サルコペニア(Sarcopenia):筋減弱症◆悪液質の定義悪液質は基礎疾患に関連して生ずる複合的代謝異常の症候群。脂肪量の減少の有無に関わらず、筋肉量の減少を特徴とする。◆悪液質の臨床徴候悪液質では主徴である筋肉量の減少をはじめ、脂肪量の減少、エネルギー消費量の増大、インスリン抵抗性、急性期蛋白産生など。これらの著しい異化亢進をもたらす代謝異常と、食欲不振によるエネルギー摂取量の減少が密に影響し悪液質を形成。◆「栄養の目的は骨格筋の量を増やすこと」から、栄養とリハを同時に行うことが重要。骨格筋の量が生命予後を左右する。蛋白は筋肉として貯蔵され、筋肉は動かないと萎縮するばかりだから、栄養は動かないと身につかない。◆悪液質は疾患のコントロールと炎症コントロールが必要。BCAA、EPAが効くといわれている。◆BCAA 分岐鎖アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン)◆EPA エイコサペンタエン酸 必須脂肪酸◆COPDにはBCAA、EPAと、薬物療法、運動療法、酸素療法、生活指導を行い、さらに適切なエネルギー摂取を行う。◆BCAA運動による蛋白質の分解を防ぐ。運動直前にBCAAを摂取すると、血中と筋肉中のBCAA濃度が上昇し、筋肉から遊離する必須アミノ酸量は減少する。運動前のBCAA摂取は運動中の主観的運動強度を軽減する。◆サルコペニアの治療は、適切な栄養管理と、レジスタンストレーニングが必要。◆通所リハでのリハ栄養の一例1年以上を通じて、1ヶ月ごとに、体重、AC上腕周囲長、TSF三頭筋皮下脂肪厚、CC下腿周囲長、歩行状況、発話明瞭度、その他(介護度、食事形態、食具、通所活動など)の経過を記録。◆サルコペニアでは、白筋(速筋)が先に減少しやすい。 筋線維数の減少 筋線維の断面積の減少 赤筋(遅筋線維)が増加 ミトコンドリア活性の低下(エネルギーを作る代謝機能が低下する)◆文献より筋肉量を維持・増加させても、加齢に伴う筋力低下は防げない。移動能力・身体機能などは筋肉量よりも筋力が強く関係する。◆半固形化法では食事に近い注入時間と吸収のため、液体法に比べてインスリン分泌を抑制できる可能性がある。◆体重減少は、3ヶ月で-7.5kgまでなら安全範囲PT・OT・STのためのリハビリテーション栄養 栄養ケアがリハを変える
2013年10月13日
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患者に使用されている薬を調べる時、今までは、養成校時代に購入した電子辞書をよく利用していましたが、新薬やジェネリック薬品なども使用されるようになり、ネットで調べることも多くなりました。薬剤名で調べると、いくつも検索結果が出てきますが、今は主に2つのサイトで調べています。添付文書メニュー検索後、PDFファイルと開くと、薬剤に添付されている文書とほぼ同じ形で見ることができます。正式なものだと思いますので、輸液の成分や副作用など細かい情報を知りたい場合に利用しています。薬剤科の方も利用していると聞いたことがあります。googleなどの検索サイトで「tenpu」「てんぷ」と入力しただけで、検索候補に上がると思います。くすりのしおり一般向けのサイトだと思います。おおよそ、どんな薬か(降圧剤、DM用、排尿障害用など)知りたい時に利用しています。(追記:輸液は検索できないようです。印刷画面は、そのまま、患者さんに情報提供できるような形式になっています。)
2013年10月07日
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「舌拳上運動が、舌骨上筋群に負荷を与える筋力トレーニング方法として有用となる可能性が示唆された」や、「舌拳上運動により嚥下障害の改善を認めた」という内容の文献がいくつか報告されています。舌拳上を持続すると、確かに下顎の底面の筋肉に力が入っているように感じます。また、今までは、「咀嚼・送り込み時の運動」、「咽頭期の嚥下圧を作る一部」が舌の主な機能と思っていましたが、舌を鍛えることによって、嚥下反射自体の重要組織である舌骨上筋群にも働きかけている可能性があることを(これらの文献を読んで)知ることができました。◆福岡達之:等尺性収縮による舌拳上時の舌骨上筋群筋活動-Wavelet周波数解析による筋疲労の検討- 日本摂食嚥下リハ学会誌 13(3):245-560,2009 p323◆吉川直子:舌拳上による舌圧強度と舌骨上筋群の関係. 日本摂食嚥下リハ学会誌 13(3):245-560,2009 p323◆吉川直子:等尺性収縮による舌拳上運動は有用な舌骨上筋群筋力増強法の可能性がある. 日本摂食嚥下リハ学会誌 14(3):288-640,2010 p516◆Robbins J,et al:The effects of lingual exercise on swallowing in older adults.J Am Geriatr Soc 53:1483-1489,2005(本多知行:嚥下医学Vol.2 No.1 2013 p37-41にて文献紹介)◆Robbins J,et al:The effects of lingual exercise in stroke patients with dysphagia. Arch Phys Med Rehabil 88:150-158,2007)(本多知行:嚥下医学Vol.2 No.1 2013 p37-41にて文献紹介)
2013年10月06日
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