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はい、とうとう出ましたね。広江礼威さんの『Black lagoon(6)』(小学館、2006年11月)が。そして今回の表紙は、キリング・マシーン(殺戮機械)、南米ベネズエラの旧家、ラブレス家のメイドさんのロベルタさんが表紙を飾っております。しかしながら、メガネのメイドさんがシステマ・コルト・モデロ1927(米軍がベレッタM92Fの前に正式採用していた45口径コルト1911をアルゼンチンでライセンス生産した代物です。)を両手に持って、恐っろしい目つき(殺気のこもった)でこちらを見つめる姿は、どうもいただけませんね。純粋なメイドさん派、『エマ』大好き人間にとっては、ロベルタさんは邪道になるわけなのですが、まぁ、お話が面白いので良い事にしておきましょう。さて、今回の『Black lagoon(6)』は、前半が偽札騒動で後半がロベルタさんが暴れるお話の導入部となっています。私としては、偽札騒動の方が面白かったですね。この偽札騒動は、旧ドル札を密造しようとしていたフロリダのカルテルと期限とお金を惜しまずセッセと自分たちの勝手な世界に篭って「完璧な」偽ドルを作ろうとしていた一味が仲間割れして、偽ドル作りの主犯格の「破滅的」にさっしの悪いインド系のお嬢さん、ジェーンちゃんがロアナプラまで逃げてきて、こともあろうに暴力教会の扉を叩いて救いを求めるという、見当ハズレも甚だしい行為を行うところからお話が始まります。折りしも、熱帯雨林気候の当地でクーラーが壊れた礼拝堂の中では、主人公のレヴィと暴力教会の修道女(シスター)エダが、暑さを凌ぐための氷を積んで酒盛りの真っ最中。そこへ「助けて!」と礼拝堂の扉をドンドン叩かれもしようものなら、暑さで気が立っている2人のこと、エダは「営業時間外だ」と言うのですが、あまりのしつこさ&騒音に扉を開けてひと言「ヨハネ伝第五章でイエスが言ったのを知ってるか?厄介事を持ち込むな、この“アマ”だ」と言い放ちます(そんな事、聖書に書いてあるか!)。それに、「それでも修道女!?」と抗議するジェーンちゃんに対してエダはバッサリ「神は留守だよ、休暇を取ってベガスへ行っている。」、「そういう街で、そういう教会だ。」と切り捨てます。さらに「追われてるの」と助けを求めるジェーンちゃんに対して「審判の日に来るンだね。そうすりゃ神も―」と言っているところへ、追っ手の「よそ者」のカルテルのこれまたお馬鹿なフロリダ人(某国の大統領の弟が知事なんぞやっている州ですからね。)のミスタ・エルヴィスが銃をぶっ放してしまいます。その行為に顔が真っ青になるカルテルの一員で地元を仕切るロボスさん。さあ、ここからが大変です。暑さで気が立っている気の短いレヴィとエダのいる暴力教会に銃を撃ち込んだのですから。たちまち、レヴィのカトラス2丁(ベレッタM92Fのオーダーメイド品)とエダのグロック17からお馬鹿なカルテルの追っ手に向かって9mmパラペラム弾が乱射されます。これだけならカルテルの面々にも救いがあったのでしょうが、「姐さんッ!加勢に来ました!!」と言って新顔の見習い神父のリカルド君が、7.62mmのM-60汎用機関銃と弾薬箱に首から弾帯をさげてやって来たのですから救いようがありません。M-60は強力な機関銃ですので(え~、普通のコンクリートのブロック塀なんぞ、簡単に穴が開きます。)車なんぞ、盾にもなりません。ですので、慌ててロボスさんが「銃を収めてくれ、手違いなんだ。頼む!」と叫んだところで、撃ち合いが収まるはずもなく、修道女曰く「教会に鉛玉撃ち込んで五体満足で帰ろうなんざッ、虫がよすぎンだよッ!!」という事になり、悪党のロボスさんが「ああ神様、やっぱり駄目だ。」と耳をふさぐ有様。そこへ、火に油を注ぐように、エダが頭が上がらないシスター・ヨランダが出てきて「この不信心者どもを、ベテシメシ(旧約聖書の中にでてくる、唯一ユダヤ人に屈服しなかった町)の連中と同じ目にあわせてやらにゃアね。」と言って金ピカ象眼入りのデザート・イーグル(マグナム弾を自動式で撃つという文字通りのハンド・ガン、注:Gunには鉄砲の他に大砲という意味もあります。ちなみに、金ピカ象眼入りってなぜわかったかと言いますと、単行本が出るまえにアニメでこのエピソードを先に放映していたからなんですよね。)をぶっ放します。で、結局カルテルがトンズラこく訳ですが、その後の、ジェーン嬢ちゃんと撃ち合いをやった面々やカルテの連中の会話が面白いのです。延々と、カルテルに追われる経緯から偽札作りの詳細まで話す嬢ちゃんに対して、エダが「その話、最後の辺りはどの辺りだ。「バルジ大作戦」みたく、トイレ休憩を挟むのかい?」と半ギレしてみたり、暴力教会の銃撃戦で怪我をしたミスタ・エルヴィスが「この街に住んでいる連中ときたらとんだ野蛮人だ。洋服きて「エアロ・スミス」を聴いているだけで中身はモロ族と大差ねェ!信じられるか、教会の尼までもが銃をぶっ放してくるんだぞ!イカレポンチを煮詰めて作った神のクソ溜めだ、この街は!!」(なんて、端的な表現なのでしょうか!)と叫ぶシーンや、さらにエダが「あたしゃ希代のトリックスター、ガリヤラの湖上を歩く男に仕えてンだ。」というセリフなど、中々細かいところでアクセントが効いています。でもこのミスタ・エルヴィスを見ていると私が毎週観ているWOWOWの「CSI:マイアミ」のホレイショ・ケイン警部補率いる科学捜査班に事を起こしてあっという間に両手が後ろに廻りそうな気がするのですが・・・。という感じで、巻数を重ねるごとに面白くなっていくこの『Black lagoon』シリーズ。今回は、妙な話し方をする刃物使いの女殺し屋、「ですだよ」シェンフアが再登場したり、中々味のある掃除屋(死体の始末屋)でチェーンソー使いのゴスロリソーヤーが登場してきたり、ただの脇役のような存在かな、と思っていた修道女・エダさんの故郷がヴァージニア州ラングレイだったことが明らかになり(分からない人は、トム・クランシーの本を読んで勉強しましょう!)結構、今後のお話の展開に影響を与えてきそうな人物であることがはっきりしてきたり(だとすると、碧眼のシスター・ヨランダは、「約束の地」に住むダビデの星の関係者か?と邪推してしまうのですが・・・。だって碧眼と言えばダヤン将軍ですもの。)、ロベルタ話で出てくるかわいらしい雑役女中さん(中身は婦長・ロベルタさんとドッコイドッコイですが)など、書こうと思えばいくらでも書く話があるのですが、文字数の関係で今日はこの辺りで止めておきます。それでは。【余談がありますので、よろしければ、続きなどを】
2006年11月22日
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え~、毎度の如く文字数制限を突破してしまいましたので、22日の書ききれなかった文章を21日のところへ放り込むことにします。本当は、このお話は日曜日の夜に書こうと思っていたのですが、例の如く名古屋にお出かけした帰りに、栄の丸善の横にある明治屋に寄って、ワインアドバイザーさんのおススメに従って買ってきた(と言いますか、赤のボジョレー・ヌーボーは全て試飲出来たので、試飲できなかった城の中で「ヌーボーらしからぬ味わい」のワインと言う説明で購入したのですが。)Macon Villages Nouveauマコンヴィラージュ ヌーヴォー2006 750mlピエールアンドレ(ちなみに、「ヴィラージュ」と表記されているものは、ボジョレー地区の中でも、特にコクのあるワインが出来ると言われる、38村のブドウだけを使用した、ワンランク上の凝縮味のあるものを指すそうです。)を1本、ほとんど全て(50cl以上)飲んでしまって鬱の薬を服用したらあら不思議、あっという間に睡魔が襲ってきてブログを更新することが出来ませんでした・・・。その後の、月・火は諸々の理由で忙しくて・・・。で、下の画像が、そのヌーヴォー(新酒)君です。このワインは、フランス・ブルゴーニュ地方、マコネ地区のボーシャムという名の単一畑で、2006年秋に収穫されたシャルドネ種のブドウから作られた白のヴァン・ヌーヴォーです。微かに緑色を帯びた色調と華やかで芯の1本通った力強い香りがありながら、新鮮なフルーツやミネラルを感じさせる味わいが特長のやや辛口の白ワインです。是非、お試し下さい。
2006年11月21日
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え~、丁度1週間ぶりの更新となりますね。えぇ~、この1週間、風邪を病んで鬱が悪化、おまけに要らない仕事までさせられ、とんでもない災難が降りかかり、メールのチェックもこの土・日・月と3日連続で出来ないほどの状況でした。でも、本当に人生色々な事が身に降りかかるな~、と実感しましたね、この1週間。具体的に言いますと、今日ですが・・・。今日は学校は午後から最近話題の「いじめ」に関する全校集会とホームルームがありまして、短縮・午後から昼休み抜きの変則授業で、やれやれまた~りと仕事を進めるか(つまりサボりサボり仕事をしようか、ということなのですが)と月曜日に考えていたのですが、世の中そんなに甘いわけではなく、神様は良く世間を監視されています。月曜日、役場からのお願いで中学の近くにある公民館で行われる、子どもの1歳半検診の手伝いに行ってくれ、とのご通達がありまして、つまり、町の図書館から絵本などを集めてきて公立図書館のパンフレットを配って、純粋無垢な子どもの面倒を見ろ!と言われたのです。という次第で、折角の午後からの「ゆとり」の時間が潰され、畑違いの仕事を押し付けられ(公立さんで人が急に辞められて人がいないので、私に白羽の矢が立ったとのことなのですが)、不承不承、公民館に行って絵本を並べて子どもとその親を待っていたのですが、いや~、精神的ダメージが大きかったですね。自分より若いお母さんが子どもを連れてくるのを見ると・・・。自分の「歳」なるものを改めて突きつけられて、子どもが本を踏みつけたり噛んだりすることより、そっちの精神的ダメージが大きかったです。あぁ、人生は無常です。という前振りは置いておきまして、最近は非常に濫読状況が悪化の一途をたどっております。今、栞を挟んでいる本は、まずはトム・クランシー著、橋本金平訳『トム・クランシーの海兵隊(上)』と『トム・クランシーの海兵隊(下)』(東洋書林、2006年8月)の2冊に、WOWOWで放送中の『シュバリエ』の主人公、デオン・ド・ボーモンの半生を男として、そして死ぬまでの残り半生を女として生きねばならなかったという数奇な運命を、史実に基づいて紹介した窪田般弥著『女装の剣士シュヴァリエ・デオンの生涯』(白水社、1995年6月:表紙画像なし)。そして、前々から少々関心があったオーストリアの皇妃エリザベートの生涯を多くの写真で紹介している南川三治郎著『皇妃エリザベート永遠の美』(世界文化社、2006年5月)に、正月映画になる『エラゴン』がドラゴンものなので、図書室に新刊として入れたのに誰も借りてくれないので読むことにしたキャロル・ウィルキンソン作、もきかずこ訳『ドラゴンキーパー』(金の星社、2006年9月)というように、これだけの本を気の向いたときに読んでいるわけなのであります。 さらに、今日簡単に紹介するつもりだった高橋慶史著『ラスト・オブ・カンプフグルッペ』(大日本絵画、2001年10月)と『ラスト・オブ・カンプフグルッペ(続)』(2005年5月)まで読んでいるのですから、濫読症の末期的な状態です。 サッサとこれらの本の内、どれか一冊でも読破して、ブログにいつもの様に紹介&解説が出来ればよいのですが、なんだか、今読んでいる本を紹介しただけで、精魂尽き果ててしまいました。はぁ~。本来なら、今頃『シュバリエ』の再放送(土曜日はJリーグがあるので、録画できないのですよね)を見た後、関東圏や関西圏より一ヶ月遅れで始まった『少年陰陽師』の録画予約をかけるところなのですが、今日は先週の土曜日、特番で『シュバリエ』がお休みだったので、今から寝る前に『少年陰陽師』の予約をかけて、寝ることにします。あ~、それにしても何で他局より一ヶ月遅れなんだ!東海テレビ!!ひとのブログでは「第五話の感想」なんて出ているのを見ていると、腹立たしいやら、無常観が湧いてくるやらで、なるべくネタバレを見ないように、そのような記事は避けているのですが・・・。なんとく悔しいですね。
2006年11月16日
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文章物が続いたので、今日は軽めに最近読んでいるマンガ、コミックについてのお話を書いてみたいと思います。旧知の皆様方にはご存知の通り、私は相当な軍事オタであります。そんな人間が、軍隊がメインのアニメを見逃すはずがなく(また、運良くUHF局が受信できたので)只今、視聴&録画しているのが前にも、少々書きました『パンプキン・シザーズ』です。で、この『パンプキン・シザーズ』を毎回視聴しているうちに、段々と「原作はどんなものだろう」と興味が湧いてきて、先月末に楽天ブックスで既刊の5巻をいっぺんに購入して、息抜き代わりに読んでいるところであります。 さて、この『パンプキン・シザーズ』のあらすじですが、フロスト共和国との長年の戦乱に終止符が打たれ、「薄氷の条約」と呼ばれる停戦から3年後、帝国内には飢餓・疫病そして兵隊の野盗化といった“戦災”により、国民の生活は困窮は深刻な状況となっていました。そこで、軍部は「戦災復興」を主任務とする陸軍情報部第3課、通称『パンプキン・シザーズ』を設立します。ところが、その3課の実態は情報部内部から「お祭り部隊」と呼ばれるような情報部の吹き溜まり。3課に所属するオレルド准尉などは「平和でお気楽、陸情3課」なんて言っているような部隊です。実際に、軍部が国家予算を使いやすくするために作られたプロパガンダ部隊で、“戦災復興”を掲げる事により臣民の不満を抑圧するのが目的の、張子の虎のような部隊なのですが・・・。その“戦災復興”という任務を真剣にかつ猪突猛進に挑む「実戦を知らない」大貴族出身の少尉、アリス・L・マルヴィンと、昼行灯のようでいて実は切れ者であるハンクス大尉の元で、「権力と金、暴力の厚い皮で覆われ、身を守る悪を切り裂く鋏たること」を目標として、日々、任務に励んでいるこの陸情3課。ある日、偵察に赴いたダムで野盗化した戦車!を保有する部隊と遭遇します。サッサと偵察を終えて帰還しようとするオレルド准尉とマーチス准尉。それに対して「悪、即斬!」と短剣を振りかざすアリス少尉・・・。結局伝令犬のマーキュリー号に情報を託した後に、ダムの麓の町へと情報収集に行くのですが、そこでアリス少尉一行はひとりの大男と出会います。彼に名前は、ランデル・オーランド、戦場帰りで階級は伍長でした。その時、町に野盗の一味が戦車を伴なって現れ戦車砲をぶっ放して町の住民に無茶な要求をしてきます。それに立ち向かう、アリス少尉。ところが、野盗共は空砲を撃って去っていきます。その頃、帝都の陸軍情報部中央管理局では、ダムを根城にする部隊に手を出すな、という圧力がハンクス大尉にかかってきます。実は、ダムを根城に野盗化した部隊は「灰色の狼)(グラオ・ボルフ」という俗称をもつ化学戦術部隊、正式名称「903CTT」だったのです。この部隊は「死灰を撒く病兵(クランクハイト・イエーガー)」と呼ばれキルヒ3号と呼ばれる空中散布式の戦術毒など扱う国際条約違反の部隊だったのです。これらの部隊は、「不可視の9番(インヴィジブル・ナイン)」と呼ばれ、帝国の犯した“禁じ手”として世に知られるわけにいかない部隊だったのです。そして、野盗が発砲した空砲は実は戦術毒だったわけなのですよね。そしてその毒により次々と倒れる町の住民たち。その状況を見て毒の抗体を持つ野盗の根城であるダムへ向かおうとするアリス少尉。それに対して、無茶であると言うオーランド伍長に対してアリス少尉は「苦しむ民を見て、貪る悪をみて、貴様は何も感じていないのか?」と問いかけます。その言葉に押される形で抗体を奪還する作戦に参加するオーランド伍長。その時、アリス少尉に元の所属部隊を聞かれたオーランド伍長は「901ATT」と答えます。まぁ、この先はコミックを読んでいただくとして、このオーランド伍長の所属していた「901ATT」とは“対戦車猟兵部隊(Anti Tank Troopr)”、通称「命を無視された兵隊(ゲシュペンスト・イエーガー)(Gespenst=ドイツ語;亡霊・幽霊・幻影・怖い物、恐ろしい事。という意味だそうです。ちなみにJäger=ドイツ語;猟師・ライフル銃隊員という意味だそうです。 )という部隊です。この部隊は、13mmの対戦車“拳銃”で自分の命を守ることなく「保身なき零距離射撃」を敢行するという恐ろしい部隊です。当然、普通の人間に「鋼鉄の塊」である戦車に身ひとつで立ち向かえるはずは無く「不可視の9番(インヴィジブル・ナイン)」である「901ATT」も兵士に色々と手を加えて戦場に送りしたのです。しかし、13mmの弾丸を発射する対戦車拳銃なんて普通の人間には扱えないような気がするのですが・・・。実際、2巻に出てくるエピソードの中でこの13mm対戦車拳銃のことを「Door Knocker(ドアノッカー)」と呼んでいます。そもそも、歩兵が扱える銃の大きさは反動や重さなどから、13mm級が精一杯なんですよね。今特殊部隊などが重宝しているバーレッタ12.7mm狙撃銃や、M-2重機関銃など、歩兵が持ち運びできて、人が反動に耐えられる大きさは、13mm級が限度なのです。ですので、どのような特殊な弾丸、タングステン入りの鉄甲弾などを使っても装甲化された戦車に損傷を与える方法は、戦車の装甲版に直接銃口を当てて発射する「絶対零距離射撃」しか無いわけなのです(それすらも怪しいですがね)。でも、まともな人間なら「鋼鉄の怪獣」戦車のキルゾーンに入って戦闘できる兵士がいるわけがありません。ところが、オーランド伍長は腰に下げた青い光をはなつランタンを点灯すると「捨て身の攻撃をする狂戦士」に変貌してしまうのです。このあたりの事情も、コミックを読んでみて下さいね。まぁでも、このオーランド伍長のような捨て身の対戦車戦闘は実際に戦車が登場した第1次世界大戦から今日までず~と続いているのですがね。なにしろ、第1次世界大戦ではドイツ軍は、英軍のタンクに対してまずはSmk弾と呼ばれる鉛の弾丸に鋼製弾芯を埋め込んだ長距離狙撃用弾丸を、その優れた貫徹効果が高いことに目を付け、早速歩兵に5発、機関重用に弾薬ベルト1本分交付して英軍タンクに対抗させました。さらに、戦場では、手製の火炎瓶やらドイツ軍の柄付き手榴弾に6~7発の弾頭を巻きつけた集束手榴弾による攻撃や、導火線を付けた爆薬をバックに納めた梱包爆弾、これらは車体後部や履帯を狙いました。さらに、戦車の開口部を銃剣でこじ開けて、内部を射撃したり、同じく開口部をカナテコでこじ開けようとしたり、こじ開けた車内に向かって兆弾効果を狙ってマウザー自動拳銃を撃ち込んだり、先のK弾を機関銃で撃ち込んだり、歩兵銃で戦車をピンポイントで狙撃してみたり、最後は、13mmの対戦車ライフル、タンクゲベーヴェル1918で撃ってみたり(ちなみのこの対戦車銃、反動が凄くてさらに重く、兵士には嫌われ、右肩で撃つと次は左肩にで撃つ、といった様な撃ち方をしていました。ただし、対戦車効果は抜群でした)と色々な事をしていました。この時代のタンクの速度は6km/hでしたし、機動力も悪く、装甲も薄いのでこんなに肉薄攻撃が出来たのでしょうが、第2次世界大戦となると・・・。これは、もう惨劇としか言いようがありません。日本軍などは・・・。話は、変な方向へとずれてしまいましたが、この『パンプキン・シザーズ』シリーズ、中々面白くて、軍事方面がお好きな方にはおススメの1冊だと思います。ただし、英語とドイツ語が混ざっているのが、少し不満ですが。12月には6巻目も出版されるとかで、そちらも要期待ですね。(おしまい)
2006年11月09日
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え~、昨日はブログを更新する前にうっかりベッドで横になって本を読み始めてしまい、そのまま寝てしまって、朝起きてから慌ててブログの内容をワードに切り取って保存して、その保存したブログを先ほど登録・更新した次第であります。全く以って、これからは、夜中に何か作業をしている間は、オチオチ寝床にも近づけない状況になってしまいました。これもみ~んな、鬱が原因です。みなさま、鬱にならない様にくれぐれもご注意下さい。正常な日常生活が本当におくれなくなってしまう、恐ろしい病ですよ(とくに何事にも興味を持って、アレコレと趣味やらその他の雑用を抱えている人間にとっては、最悪の病です)。というような話は脇に置いてい於いて、今日もロバート・ウェストール作、宮崎駿編+「タインマスへの旅」、金原瑞人訳『ブラッカムの爆撃機 チャス・マッギルの幽霊 ぼくを作ったもの』(岩波書店、2006年10月)を読む前に読んでいる本をサラリと紹介&解説していきたいと思います。その本とは、『WW2欧州戦史シリーズ』の中の1冊、『ドイツ本土防空戦』(学習研究社、2002年4月)です。この本にも表紙画像が付いていません(怒)。表紙画像があれば、ドイツ空軍(=ルフトバッフェ)の103機撃墜のエース(しかも西部戦線、つまりソ連製のオンボロではなく、米英の新鋭機、スピットファイアとかP-51とか相手の戦果です!)アドルフ・ガランド戦闘機査察総監の上部中央にある肖像画とボーイングB-17フライング・フォートレス(=空飛ぶ要塞)とメッサーシュミットMe262ジェット戦闘機の迎撃戦の様子が下方に描かれ、ガランドの肖像画を挟むように88mm36型高射砲(FLAK36)が火を噴く様子と、探照灯で敵機を照射する様子が見れたのですが・・・。残念です。さて、なんでこの『ドイツ本土防空戦』を公立図書館から借りて来て読もうかと思ったのは、『ブラッカムの爆撃機』の物語が、英国からドイツ本土を夜間空襲する爆撃機のお話だからです。英国は、1944年にノルマンディー上陸作戦を敢行するまでは、北アフリカやイタリア半島で独・伊の枢軸軍とは地上での戦闘を行っていましたが、ドイツ本土に直接攻撃する方法といえば、自分たちがダンケルクの撤退以降、太っ腹の空軍元帥ゲーリング(実際に彼は太っていて、Bf109のコクピットに入ることが出来なかったそうです。第1次世界大戦中は戦闘機乗りで、プール・ル・メリット勲章を受勲したエースパイロットだったのにです。ちなみにエースパイロットとは、敵機を5機以上撃墜した戦闘機乗りのことを言います。)の英国本土空襲、最初は空軍基地やレーダーサイト等への戦術的爆撃が中心で、後には英国空軍(RAF)のベルリン空襲(英国側がロンドンを空襲された仕返しに行った攻撃)に頭にきたヒトラーとゲーリングの指示でロンドンへの戦略的爆撃がメインとなるのですが、に対抗すべく英国空軍とアメリカ参戦後は米国陸軍航空隊の爆撃機が毎日セッセとドイツ本土を空襲していたのです。ちなみに、英国空軍は昼間の爆撃機の損害の多さ(直援の戦闘機が航続距離の問題で付いて来れなかったため)に早々に諦め、夜間の戦略爆撃に切り替え毎夜、数百機単位で戦略目標を爆撃していました。この時の爆撃行を物語の舞台にしたのが『ブラッカムの爆撃機』だそうなので、一体、英米の爆撃機兵団と独防空システムの戦いはどのような内容であったのかを調べたくて、この『ドイツ本土防空戦』を今日の帰りに借りてきたわけなのです。しかし、まだ読み始めたばかりですが、凄いですね、欧州戦線での「空の戦い」は・・・。太平洋戦争中の日本の本土防空の実態を知っている人間からすると、日本がB-29で焼け野原にされてしまったのも当然のように思えてきます。何しろ、最新式の地上レーダー、ヴュルツブルグ標定・誘導・高射砲管制式用レーダーにフライア早期警戒レーダーを備えて、優秀な88mm高射砲に、その拡大版の12、7cm高射砲に、機械式信管をはめ込んだ砲弾(日本はお金がなかったので、曳火式信管、つまり導火線と同じ原理の信管。なので、非常に動作が不安定を使用していました)をぶっ放し、上空では優秀な機上レーダー、FuG202「リヒテンシュタインBC」やFuG212「リヒテンシュタインC-1」、FuG-220「リヒテンシュタインSN-2」などを搭載したBf110やHe219「ウーフー」などで迎撃したのにも関わらずに、灰塵化したドレスデンやハンブルグなどの諸都市を見てみると、如何に戦略爆撃の威力と悲惨さが実感できます。ハンブルグなどでは、1943年7月23日の空襲で英米合わせて2600機以上!の爆撃機が波状攻撃を仕掛け、6万人から7万人の死者を出したのです。他の諸都市も同様に英米の爆撃機の爆撃を受け業火の下で何万人もの死者を生み出したのです。ですが、一方的にドイツ側がやられっぱなしという話ではなくて、英米両国の爆撃兵団もそれ相応の、いやそれ以上の損害を被っています。例えば、アメリカ陸軍航空隊は欧州戦線において爆撃機9949機、戦闘機8420機を失い、戦死者は5万4700人、負傷者は1万7900人、そして4万200人が捕虜となっています。一方の英国空軍(RAF)は7万6300人が戦死、2万2800人が負傷し、7400人が捕虜となっているのです。ちなみに、日本の「カミカゼ」神風特別攻撃隊の戦死者は約4000人だそうです。このような多大な犠牲を伴なって実施されたドイツ本土への戦略爆撃は、戦後の調査では戦略爆撃がドイツ敗戦へどのくらいの打撃を与えたのか、結論が分かれた状態にあります(ちなみに日本では、B-29の戦略爆撃ではなく、潜水艦やB-29が投下した機雷などによる「海上封鎖」だけで日本は敗戦に追い込まれたであろう、と結論付けられています。戦略物資、石油も鉄鉱石もボーキサイト=アルミの原料等々を海外に依存していた日本は、補給線、つまりシーレーンをちょん切られてしまうと、戦う事は出来なくなってしまうのですから)。ただし、確実に言える事は、ドイツにおける空襲の犠牲者、軍民合わせて合計30万5000人以上、重傷者78万以上、家を失った人、750万と戦後の調査ではっきりと示された数字に対して、「戦略爆撃は戦争を手っ取り早く余計な血を流さずに終わらせる手段ではない」ということであり、もし戦略爆撃が戦争の終結を早めたにせよ、それによる敵味方の犠牲はあまりにも大きすぎる、ということが結論としてして見えてきます。つまり、戦前にイタリアのドゥーエが主張した「戦略爆撃」に関する主張は、見事に裏切られたわけです(ドゥーエの戦略思想を簡単に手早く読める本として『戦略思想家事典』(芙蓉書房出版社、2003年10月)があります)。そんなこんなで、『ブラッカムの爆撃機』の舞台裏を覗くために借りてきた6年間にわたり「第三帝国」上空で繰り広げられた史上空前の航空戦を徹底図説したこの『ドイツ本土防空戦』。意外と英国や米国の爆撃兵団の解説等も掲載されていて中々面白い本です。これからもっと読み込んで『ブラッカムの爆撃機』と絡めて面白い話が書けたらな、と考えています。〈おしまい〉
2006年11月07日
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はい、先週10月31日に発注をかけたロバート・ウェストール作、宮崎駿編+「タインマスへの旅」、金原瑞人訳『ブラッカムの爆撃機 チャス・マッギルの幽霊 ぼくを作ったもの』(岩波書店、2006年10月)がまだ届かないので(当然な話なのですがね。書店さんに発注かけて大体届くのは2週間前後はかかるものですから。)、他のウェストールの作品を読んでいます。実は、文化祭が終わってホッと気が緩んだため鬱の症状が悪化、おまけに冬布団に変えて布団が重たかったのかハタマタ少し暑苦しかったのか、それとも寝相が悪かったのか、布団を蹴飛ばして寝ていたため風邪までひいてしまい、昨日の日曜日は年寄りみたいに居間のロッキングチェアに膝掛けをかけて、心地よい秋空から差し込む日光の元、窓辺からテレビで熱田神宮から伊勢の内宮までの駅伝をボ~っと眺めて、それから昼寝をして英気を養っていました。本当に鬱というものは、何が辛いかと申しますと、すべき事が目の前に山の如くあるのに、それに手を付けるだけの気力が湧いてこない事ですね。学校へ行くと不思議と体が動くのですが、家に帰るともう駄目、お風呂に入って、夕飯を食して寝るだけの生活となってしまう訳です。つまり、職場で1日のエネルギーを使い果たして家に帰ると気が緩んで、家ですべき事、書道の練習や研究会での発表の準備、そしてこのブログの更新などにまわすエネルギーが枯渇してしまうという状況なわけなのですよ。ですので、最近、とみにブログの更新が飛び飛びになっているのはこうした状況であることをご理解下さい。まぁ明日、心療内科へ出掛けるのでこの症状を緩和する薬なり療法を聞いてくるつもりです。でないと、仕事以外の他の用事が片付かなくなり、ただでさえ本と雑誌と複写した論文や史料でいっぱいいっぱいの部屋がそれこそ「足の踏み間もなくなる」状況になりかねませんので、いや、すでになりかけているか・・・。さて、そんな状況の中でも学校での休み時間や“息抜きの時間”、そして行き帰りの時間を利用して只今読み進めている本が、もう読み終わりそうなのですが、ロバート・ウェスール作、坂崎麻子訳『猫の帰還』(徳間書店、1998年9月)を読んでいます。この『猫の帰還』の原題Blitzcat:Blitz=ブリッツの訳は「電撃戦(を加える)、急襲(する)というような動詞的な訳仕方と、theを頭につけて1940~41年のドイツ空軍によるロンドン大空襲を指す名詞的な意味がありました(『リーダーズ英和辞典』(研究社、1984年:私が高校の時以来使用している英和辞典です。)さて、これは直訳が難しい原題(どう考えても名詞的な用法、直訳すると「ロンドン大空襲猫」)ですが、訳者は作品の内容から見事に『猫の帰還』という邦訳を考え出しています。この本の内容をこれから少々いつものように紹介&解説していきますが、本当にこれは見事で本の内容にピッタリの訳し方です。 この『猫の帰還』の舞台は1940年の英国です。この時、英国は大陸に派遣していた部隊が、ナチス・ドイツの電撃戦によりベルギーとフランスの国境にある港町、ダンケルク周辺に追いつめられ、英国は海に浮かんでいるものを文字通り総動員して(漁船や個人所有のヨットはもちろん、テムズ河で営業していた外輪式の遊覧船まで動員されました。)数万人もの英仏両軍の兵士を救出した戦史でも有名な「ダンケルクの奇跡」の真っ最中でした。その騒然とした英国の片田舎、ベミンスターの町にロンドン警視庁の公安部のヒルフォード警部補が地元のミロン巡査部長を訪ねてやって来ました。警部補は、巡査部長に「スパイを逮捕するためについて来い」と命じます。驚いたのは、巡査部長です。巡査部長はこの周辺の住民を1人残らず知っています。なのにスパイだと?警部補はスパイの名前を告げます、フローレンス・ウェンズリーという女であることを。さらに、驚く巡査部長に警部補は彼女が打った電報「ロード・ゴート ミッカ ユクエフメイ。ミカケシダイ シラセヨ。フローレンス」を見せて示します。その内容に顔が青くなる巡査部長。なぜならロード・ゴートとは英国大陸派遣軍の総司令官で、先に説明したダンケルクからの撤退による騒動で、司令部を移動中で本国と連絡が取れない状況だったのです。そこへ、先の電報が検閲に引っかかったものですから英国政府は蜂の巣を突いたような騒動となり、こうしてイングランドの片田舎までスコットランド・ヤードの公安部の警部補が飛んでくる事態となったのです。ところが、ヤードの勢い込んでやって来た警部補と困惑する地元の巡査部長が、電報を打ったフローリー・ウェンズリーの住む(正確には疎開してきた)ブレアトン・ハウスの門を叩くと、応対した当のフローレンスは最初は空軍のブレニム爆撃機に搭乗している夫が戦死した知らせを持ってきたと思い込み、絶望の深遠に追い込まれます。そこで、ミロン巡査部長があなたが出された「ロード・ゴートに関する電報」について伺ったのですが、と尋ねるとなんと“ロード・ゴート”とは、戦争が始まった頃に彼女の夫であるジェフリーがもらってきた子猫の名前だというのです。最初は雄猫と思い大陸派遣軍がフランスへ行く頃だったので、司令官の名前をつけたのです。ところがその後、子猫が生まれて雌である事がわかったその猫は、フランスの海岸から最も近い距離にある英仏海峡の港町ドーヴァーからこのベミンスターに疎開してきた時に連れてきたのですが、居つかなくなって5日前にいなくなってしまったのです。そこで、家に帰ったのだと思い、以前お手伝いに来た人に「気をつけけてちょうだい」と電報を打ったというのです。この話に納得しないヒルフォード警部補。そこへ夫人志願部隊(軍隊に入っていない女性の為に、第二次世界大戦前夜〈日華事変の年〉の1937年に結成された組織。空襲対策、貧困者の援助などの活動をしたそうです)の緑の制服を着たジェフリーの母親が部屋に入ってきてこの機会をこれ幸いにと、巡査部長は警部補に説明を任せて退散してしまいます。結局20分後、怒り狂った顔で「おれは、まだ納得しとらんぞ。雌猫の名がロード・ゴートだと」「猫のことなんかで電報を打つか?今は戦争中だって、わかっておらんのじゃないか?」と警部補は文句を並べながら屋敷から出てくるはめになったのです。そして、巡査部長からあの女性は5日間、村中猫を探し回っていたそうです、との報告を聞いてこの大騒動の幕が下りのですが、この『猫の帰還』はここからが物語の始まりになるのです。そのころ「英国政府をきりきり舞いさせた罪のない元凶はイギリス海峡をはるか下に見わたせる丘の尾根を、ゆっくりと東へ移動して」いました。この雌猫、ロード・ゴートはベミンスターの家の子どもたちが起こす喧騒と残飯ばかりの食事等々にウンザリして、くつろいで暮らせた場所へ帰ろうとしていたのです。その方向は、猫の七不思議のひとつである驚異の帰巣本能によって「その方向に家がある」ことがわかっていたのです。そして、いく手には、本当に会いたい人、ご主人様であるジェフリー・ウェンズリーがいる事が雌猫は猫が持つ特殊な感覚で感じ取っていたのです。こうして転々と居場所が変わる主人を追って、猫は、さまざまな人に出会い、飼われながら旅を続けて行きます。最初は沿岸監視所の監視員、次いで夫の戦死に絶望する若い未亡人、軍隊こそわが居場所だと誇る軍曹、住み慣れた古い街、コヴェントリーが空襲で炎上し途方に暮れる馬車屋の老人、黒猫は幸運を運んでくれると固く信じるウェリントン中型爆撃機の後部銃座担当の若い空軍の兵士などなど。戦争によって変わってしまった普通の人々の暮らしとその苦しみ、そして戦時下の厳しい日々にも挫けない勇気とが、猫の旅を通して鮮やかに浮かび上がってきます。そして猫の主人であるジェフリーもまた、「戦争という暗いトンネル」の中で、変わっていってしまいます。ですが、最後にただ一つ変わらなかったものは・・・?この物語は、猫を取り巻く人間たちの視点を通す形でお話が進みます。猫の思いとかは便宜的な物です。そして、その視点からは客観的な戦争の恐ろしさが伝わってきます。徳間書店の児童書のシリーズから出ているこの『猫の帰還』。対象は小学校中・高学年からとなっていますが、内容が少々難しい事と、物語の語り手が次から次へと変わっていくためか、少々読みにくいところがあるので、少なくとも小学校高学年か中学生・YAあたりが妥当な対象だと感じました。もちろん、大人が読んでも楽しめる作品です。猫好きな方と、戦争モノに興味がある方におススメな作品です(そうでない人でも十分楽しめる作品ですが)。久々にある種の満足感が味わえた1冊でした。〈おわり〉
2006年11月06日
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はい、「しおりいらずの一気読み」が標語の読書週間真っ最中です。学校図書館が最も忙しい季節な今日この頃です。それとは、関係は無いのですが、先ごろ私の勤める学校で文化祭がありまして、田舎なものですから、土曜日にやったのですが、午前中は体育館で保護者も観覧できるようにして、落語をやって(今時の中学生に落語とは、少し難しいのでは?と思っていたら、案の定、落語の間はお喋りばかりで、幕間の手品の方が評判が良かったとのことです)午後から、クラス展示やクラブの出し物を、というスケジュールでした。幸いな事に、煩い図書担当は家庭部の顧問をやっているので、そちらの方に掛かりきりになっていたので、私としては、心行くまで楽しく図書室で保護者や生徒とのコミュニケーションをとることができて、本やら学校図書館の現状を保護者に説明するなどの楽しいひと時を過ごしました。その際、保護者から出たのは図書室の整備状況、キチンと前だしした書架や季節のディスプレイ(大半は図書委員さんが作ってくれるのですが)に対する「私たちの中学校時代はこんな図書室ではなかった」という感嘆の言葉が多かったですね。あとは、「こんな本まで図書室に置いてあるの?」という感心半分、驚き少々、呆れ多少といった反応もありましたね(汗)。『キノの旅』のようなライトノベル関係は、最近の保護者の世代でいきますと、田中芳樹さんや水野良さんの『銀河英雄伝説』や『ロードス島戦記』を読んでいる年齢の親もいたので、それほど反応を示す人は少なかったのですが、まぁ、私の趣味趣向で入れた本や先生方のリクエストで入れた本などは「チョッと待て!」というような本がある訳なのですよね。まずは去年度、予算が余ったので買ってしまった『キノの旅』や『アリソン』などのイラストを描かれている黒星紅白さんの画集『The beautiful world』(メディアワークス/角川書店、2003年)。お値段、税込み2940円也。これを文化祭の時に7類の美術書の棚にあえて目立つように面出しておいて置いたのですから・・・。次はこれも年度末の余った予算で、私の独断と偏見で購入した宮崎駿監督の『宮崎駿の雑想ノート増補改訂版』(大日本絵画、1997年:表紙画像無し)。これまた、お値段2940円也。ちなみにこの時、ついでに『シュナの旅』(:表紙画像無し)も購入したのですがね。さらに悪乗りして、『小説エマ(1)』・『小説エマ(2)』(エンターブレイン、2005年)を購入したのだから、という理由で『エマ ヴィクトリアンガイド』(エンターブレイン、2003年:表紙画像無し)まで買ってしまいました・・・。本当は、コミックも入れたかったのですが、さすがにそこまで行くとまずいかなと、理性の最後の一線で踏みとどまりました。で、今度は先生方のリクエストの中からまずは、これは強烈!と感じて一歩退いてしまった本があの水木しげるが日本が生んだ奇人&天才である南方熊楠の半生を描いた『猫楠―南方熊楠の生涯』(角川書店、1996年:表紙画像無し)です。この本の内容たるや、凄まじきものがありますので、興味がある方は、書店などで立ち読みでもしてみて下さい。ほかにも、こんなの必要あるのかい?と言いたいものでは近藤勝彦・近藤誠宏著『食虫植物図鑑』(家の光協会、2006年)で、お値段はさすがはフルカラー、2730円也。また、完全に韓流ブームに乗せられた方々の熱いリクエストで入れたNHKで放送されている『チャングムの誓い』関連で(この影響は、絶対に地上波放送をしたからです!)ユミンジュ著、秋那訳『宮廷女官(にょかん)チャングムの誓い(上)』(竹書房、2004年)『宮廷女官(にょかん)チャングムの誓い(中)』・『宮廷女官(にょかん)チャングムの誓い(下)』(竹書房、2005年)などは、公共図書館でリクエストして下さいよ、と言いたくなるような代物ですね。でもまぁ、先生方が一通り読み終わった後、「親が読むから~」と借りて行ってくれる親孝行な生徒がいるので、ある意味、購入して無駄でなかった本になったので、助かったのですがね(あと、アニメの影響もあるのかもしれませんが)。後、つい最近では高□美著『ドラマより面白いチャングムを旅する54話』(明石書店、2006年)なんかも購入しましたねぇ。モゥ、どうにでもなれ!って感じです。ここまで来るとね(苦笑)。 でも、それでも懲りずに私はまた、趣味と煩悩爆発で宮崎駿監督が表紙と作品の内容と著者ロバート・ウェストールに関するオマージュを描いている金原瑞人訳『ブラッカムの爆撃機』(岩波書店、2006年)を発注しているのですがね。このように、図書費が結構あるとこのようにある程度司書の煩悩が反映されてしまうものなのですよ。ですので、お近くの公共図書館へ行ってみて、注意深く書架を観察してみると、こんな本が何故あるの?とか、このジャンルの本だけ少し内容が濃いとか冊数が多いのでは?といった「発見」が出来ると思いますので、一度、試してみては如何でしょうか?
2006年11月01日
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