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2016.02.22
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カテゴリ: 特撮(怪獣を除く)
★「男たちの大和」こきおろし★


管理人のユーモアと毒舌と、知識の豊かさにうなる。たとえ名作と評判とろうとも、ヒットしたと言えども、この人の批評眼にかかったら、理論武装いくらしても、まず返り討ちにあうこと必至。

何より面白いのは「リンク・フリー」。ただし、無許可でのコピー・ペーストはわからないが、この管理人氏、メール送ってもナマケモノなので、返信を期待なさらざるべしとも書いているから、余りの詳しさと、多くが感動した映画を、洋画・邦画かまわずバッサバッサと一刀両断してのけるから、そのうち、トップ・ページにリンクを貼らせていただこうかとも予定している。では、今回は「男たちの大和」である。なお、私の拙いコメントもどこかに註釈するつもりだ。

男たちの大和.jpg

●この映画のために、広島県尾道市向島町の造船ドックに戦艦大和の実寸大セットが建設された。大和の全長は263メートルだが、その内の 艦橋から前部を原寸大で再現した190メートルが再現された。広大なセットには約6億円の総工費が注ぎ込まれ、4ヶ月の期間を要して 完成した。映画全体としての製作費は約25億円。日本の映画としては、破格のスケールと言っていい。
長渕剛のエンディング・テーマ曲「CLOSE YOUR EYES」は、全体としては雰囲気も合っているし悪くない。
ただ、タイトルとサビの部分になっている「CLOSE YOUR EYES」は無いだろう。

米軍と戦った日本兵に向けた歌のはずなのに、なぜサビとタイトルが英語なのかと。
まあ、それを言い出すと映画のタイトルに「YAMATO」とあるのも気になるんだけど。
角川春樹はコカイン密輸によって逮捕された後、保釈されて1997年には『時をかける少女』で監督・脚本・製作を務め、2000年にはアニメ 映画『アレクサンダー戦記』を製作している。

その後、彼は最高裁で懲役4年の実刑が確定し、服役した。
そして2004年に仮出所した角川春樹は、この映画で完全復活を遂げた。
映画人としての彼は、まだ死んでいなかったのだということを、この映画が見事に証明した。

まだ角川春樹が角川書店社長を務めていた頃の角川映画における黄金期には、メディアミックス路線でヒットを連発した。
この映画でも、ちゃんと角川春樹事務所から小説を発行している辺り、ハルキイズムは健在だ。
豪華キャスト、莫大な予算、壮大なスケールの映画に莫大な宣伝費を掛けて客を呼ぶ戦略は、1990年の『天と地と』を思い起こさせる。
やはりハルキイズムだ。
前述したように大和の巨大セットが建設されているが、たぶんやろうと思えば、部分的なセットとミニチュア、自衛隊の協力による実際の 艦艇の映像とCGを組み合わせれば、それなりに上手くやれたんじゃないかという気もするのだ。

だが、それでも巨大セットにこだわる辺りが、さすがの角川春樹なのだ。
この人は、ようするに「どうだ、すごいだろう」と力を誇示したいのだ。
とにかく「巨大セットの大和を見せたい」という気持ちで一杯なので、劇中での大和のシーンは局部ばかりで全体を捉えるシーンがほとんど出てこない。

航行するシーン、つまり大和と海を同時に捉えるシーンも少ない。
セットの位置関係でカメラワークとして難しかったのか、右舷から大和を捉えるシーンも無い。

戦艦大和の本2.jpg

大和だけで戦っているわけではないのに僚艦が全く出てこないが、「大和さえ見せれば他はどうでもいい」ということなのだ。
一部で中村獅童の芝居が批判を受けているようだが、これがハルキイズムの映画、角川春樹のケレンが込められた映画であることを 考えれば、中村獅童のようなスケールのデカさを感じさせる力一杯の芝居こそがリアリティーよりも必要なのだ。
それは角川春樹の映画におけるリアリティーとなる。


最初に真貴子が大和ミュージアムを見学し、「1985年に大和が発見されて云々」という長いナレーションが入る。
その後も、何度もナレーションによる説明が入るが、これが疎ましくて仕方が無い。
資料映像やテロップも多いが、これも邪魔。年老いた神尾が森脇の墓参りをするシーンで、わざわざ「森脇庄八之墓」とテロップを入れる 無粋なセンスには度肝を抜かれた。
それと真貴子が大和の沈没現場に向かって神尾が回想するという入り方は『タイタニック』をやりたかったのかもしれないが、現在の シーンはもっと短くまとめるべきだ。

最初の真貴子が博物館を見学するシーンなんて、全く必要性が無い。
漁船に前園が乗るのは少年兵と重ね合わせようという意識なのだろうが、こいつも全く要らない。
途中で何度も現在のシーンに戻るが、これも最初と最後だけで充分だ。
真貴子が船酔いするシーンなんて、何の必要があるのか。
大和沈没の後も、少年兵の神尾が西の母親に会いに行ったり、年老いた神尾の様子を描いたりしてダラダラと話を続ける冗長ぶり。
西の母が少年兵の神尾を責めるセリフを、そのシーンの直前で「年老いた神尾が思い出した声」として聞かせるのも演出としては論外。
エピローグが長すぎるのも問題だが、そこで描かれる内容も完全に外している。

神尾と内田が生き残ったことは最初の時点で観客に提示されているのだから、エピローグで帰還後を描くとすれば、それぞれの恋人の関係 はどうなったのかを描くべきだろうに。
それと最後、真貴子の「長生きをさせていただき、ありがとうございました」のセリフは無いわ。
神尾は仲間が死んだのに自分だけが生き延びたことを負い目に感じているのに、その目の前で平然と言うべき言葉ではないよ。思いやりが無さすぎる。
内田の娘が鈴木京香というのは年齢的に無理がある設定で、「かなり年を取ってから生まれたってことか。 あまりにもヒロインが年を取りすぎていると訴求力の部分で苦しいという判断なのかなあ」と思っていた。

すると途中で「実の娘ではなく養女」と言い出すので、「ああ、そういうことで不自然さを回避する手に出たか」と思ったら、 「内田は戦災孤児の面倒を見ていた」と言い出す。
おいおい、戦災孤児だと、ますます年齢的には無理があるぞ。
戦艦大和の話で、しかもタイトルが『男たちの大和』だから女は要らないだろうと見る前は思っていたのだが、その考えは大間違いだった。
むしろ出番の少ない女の方が、男どもよりも存在感を発揮している。蒼井優は一服の清涼剤になっているし、高畑淳子は助走の無い中で 感動の芝居を強いられているにも関わらず個人的には唯一、グッと来るシーンを作ってくれる。
慌ただしく話が進んでいくため、反町隆史や中村獅童はともかく、神尾を除く少年兵のように「誰がどんな名前でどんな顔でどこの配属か」 が良く分からないメンツも多い。例えば玉木なども、顔も良く分からない内に「出て来たかと思ったら死にました」という状態であり、涙 の別れとして盛り上げようとしても全く感情が揺り動かされない。

各人に用意されたエピソード、人間関係は異なっているが、キャラの中身、性格は大して変わらない。
基本的に皆が「抗うこともなく素直に命懸けで戦う覚悟を固める」という筋書き。
1人を主人公に据えるのではなく群像劇にしたかったようだが、ただ散漫になっている、バラバラになっているという印象しか受けない。
また、ストーリーの流れが無くブツ切りで薄味。
政治的、思想的な主張はなるべく排除されており、それは戦略として賢明だと思うが、そこを薄めたからって話そのものも薄めたらイカンだろうに。
大和が発進する高揚感も、沈没の悲哀も描かれていない。
おそらく売りの1つであろう戦闘シーンは、『プライベート・ライアン』風にやりたかったのか、血糊たっぷりで激しい描写にしてあるが 、レイテ沖海戦と沖縄特攻の色の違いが無い。描き分けが出来ていないので、戦闘時間の長短ぐらいしか区別するポイントが無い。●

以上、抜き書き。

さて、私からひとこと。本作品を見て、戦艦大和実物大セットやら、砂で波と見せかけた特撮シーンに感動して見終わった人も少なくないと思う。
だが、ブログお気に入りに登録してある「ノーチラス」さんクラスのモデラーになると、お気づきではないか。ご覧になっていれば、あるいはと思った次第。
まず、実物大模型を見て「おや ? 」と思った人は、基本的知識ありと称える。
戦艦大和の主砲は、昔流に言う46サンチ(46センチ)だ。私はDVDを見て、貧弱な主砲に見えた。

戦艦大和の本1.jpg
「男たちの大和」を批判した一文が載る本。

早速久しぶりに本屋へ急行、関連本を立ち読みして品定めし、買って帰った。
果たして、砲身が長いので、95パーセントほどに縮めて作ったとのこと。ざっと電卓頼りに計算すると、43.7センチ。それまでの連合艦隊旗艦だった戦艦長門の主砲が、40センチだと思い出すと、「男たち」版大和の主砲は、長門と大和のあいだ・・とも言えぬ。直径という長さで比較するのではなく、円形の面積を比べるべきなのだ。それからもう一つ。これはさすがの軍事知識疎い私も、笑ってしまった。「映画無段」の管理人氏は、演技面に於いて称えているが、蒼井優演ずる田舎の一女学生が松山ケンイチに向かって「大和で沖縄行くんじゃろ」とのセリフを聞いたとたん、もし椅子に坐っていたら、転げ落ちるとこだった。

戦艦大和.jpg
本物の戦艦大和。白黒写真に着色のもの。

当時、海軍将校でさえ、戦艦大和の存在そのものを知らされていなかった。最高機密事項である。母が元気な頃の話を思い出した。その昔、父親(私の祖父)に同道して、九州・大牟田の祖父の石炭山を見にゆく途中、広島の呉軍港の近くにさしかかる。もちろん、秘密裡に巨艦大和が建造中だ。その時、車掌が列車じゅうの乗客に「窓のブラインドを全部しめて下さい。まもなく呉軍港のそばを通ります」と告げた話を聞かせてもらった。戦時中の車掌が「ブラインド」と敵性語を使ったかって ?
日本人は心が広い。海軍兵学校では、原則、授業中は英語をしゃべらされたのだよ。大学野球も同じ、ストライク・アウト・ヒットなど、英語を使っていたよ。

田舎の一女学生に、どこから情報がもれたのか、もちろんそんなはずはない。映画を作る者共に知識がないか、あえてバカなセリフを言わせたとしか思えない。蒼井優嬢に責めはなし。
ことのついでに書いとく。
古い話だが、東宝昭和38年の「太平洋の翼」に登場の巨大ミニチュアの大和も、何回見ても、艦首から一番主砲までの甲板が短過ぎる。これものちに専門家の話または東宝関連書で、短くしてあると知った。
なお、「男たちの大和」の実物大写真に、細い主砲は見たことがない。第一、手前からのショットでは遠近感でごまかせる。

山中湖の大和.jpg
富士五湖最大の山中湖で大和巨大ミニチュアを空撮中の写真。

新東宝の大和 (2).jpg
この大和は東宝版にあらず、新東宝昭和28年(1953)の「戰艦大和」のミニチュア。なかなかの出来栄えである。

新東宝の大和.jpg
同じく新東宝「戰艦大和」撮影スナップ。

太平洋の翼の大和.jpg
そして私はやはり東宝昭和38年(1963)の「太平洋の翼」登場の戦艦大和が好きなのである。艦首から一番主砲までがかなり短いが、東宝美術陣の熱意と自信が感じられる。

ジオラマの大和.jpg
こちらはオマケ、拙い自作ジオラマの大和。












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最終更新日  2016.02.23 01:37:41
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