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フィンランドの個性派レーベル、ONDINE(オンディーヌ)社が創立20周年記念エディションを発売中だ。 このレーベルは自国フィンランドの作曲家発掘を使命としているようなところがあり、他レーベルでは100年経っても発売されないような作曲が続々と出てくるので本当に面白い。 私がこのレーベルで知ることが出来たのは、現役作曲家のラウタヴァーラ。交響曲・ピアノ協奏曲・ヴァイオリン協奏曲をはじめ室内楽など作品も数多いが、他のメジャーレーベルでは殆どカタログに載らない「お宝ブランド」なのだ。 彼の音楽は、北欧系の作曲家に共通した限りなく透明な美しさと、峻厳な自然を反映した厳しくさみしい旋律が絶妙に共存した作風で非常にユニーク。「知られざる交響曲ベストテン」コーナーでも紹介しているが、個人的には、その最高傑作は交響曲第7番「光の天使」だと思う。まるで目の前にオーロラが現れたようなその第一楽章の美しさは、一度聞いたら絶対に忘れられないものだ。他にもカンチェリの交響曲、夭折の天才ミエルクの唯一の交響曲、エングルンドのピアノ協奏曲など秘曲揃い。HMVにもコーナーが出来ているので、伝統的ドイツ系音楽とかなり趣が異なる北欧系音楽も是非一度聴いてみて頂きたい。名曲です!! セーゲルスタム指揮/ヘルシンキ・フィル1997年録音1990円
2005年07月29日
TBSの情熱大陸で指揮者の大植英次氏が取り上げられていた。ミネソタ管弦楽団音楽監督を務めた後、現ハノーファー北ドイツフィル音楽監督、更に朝比奈隆の後を継いで大阪フィルの常任指揮者にもなっているのだが、情けないことに映像で見るのは初めてだ。 映像で垣間見たその指揮ぶりは圧倒的なまでに情熱的だった。「一人でも多くの人に音楽の素晴らしさを伝えたい」という使命感が迸るような熱い語り口は、小澤征爾や佐渡豊と共通の雰囲気を持っている。 そして大植は明日、日本人初の快挙、バイロイトでの「トリスタンとイゾルデ」を指揮する。あの小澤でさえ、バイロイトではまだ指揮していないのだ。それだけ大植の非凡な才能がドイツでは高く評価されたのだろう。 幼い時から非凡な音楽の才能を開花させ、カラヤンやバーンスタインをTVで見て「僕も将来ああいう人になる!」と言っていた少年は、「バイロイト」というとてつもない頂を日本人として初めて登頂する。同胞として心から拍手を送り、彼のこれからの活躍に注目していきたい。
2005年07月24日
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戦後60周年を記念して、広島県呉市に「大和ミュージアム」がオープンした(正式名称:呉市海事歴史科学館)。そのメイン展示物が、戦艦大和の実物十分の一縮尺模型だ。角川から出ている「戦艦大和復元プロジェクト」は二年余にわたる大和復元の様子が語られるノンフィクション。 大和こそは第二次大戦を通じて世界各国で建造された艦船群の中で最大最強の戦艦であり、明治維新から僅か70年足らずで日本人が生み出した技術の結晶だった。まだ航空機がようやく黎明を迎えていた時代、国家の最高技術は惜しみなく艦船建造に向けられたのだ。 一口に復元といっても、実は戦艦大和の図面の殆どは最高機密として敗戦時焼却処分されており、殆ど残っていないのだ。さらに、全長260メートルの巨艦であるから、十分の一とはいっても、なんと全長26メートルにもなる。実際に大人が何人も乗ることが出来る大きさなのだ。さらに、本物の質感を出すために鉄板を多用するため、全体で30トン近い重さになる。これはもはや「模型制作」というレベルをはるかに超えた「造船」作業だった。 正式な全体の図面が殆ど無いから、日米両軍が撮った写真や、部位ごとの図面をつなぎ合わせ、「ここの部分はどうなっているのだろう?」という箇所の資料を探し、コンピューターで解析する。気の遠くなるような作業だ。数百分の一程度のプラモデルならいい加減な処理でもいいが、十分の一となるとあいまいな造作は一切許されないというから恐ろしい。 数年前に坊の岬沖に沈んだ大和の海底探査が行われたが、その映像も徹底的に解析され、いままであやふやだった部分が相当分かったらしい。 現在の艦船設計は当然CADを使って製図するのだが。これはあやふやな部分があると製図できない。全て理屈にあった曲線や局面の資料がないと作画できなくなる。だから製作者達は徹夜の議論を繰り返し、様々な資料にあたって、一歩一歩図面を引いていったのだ。この熱意には本当に頭が下がる。 また、図面の次は施工になるわけだが、これも微妙な曲線を再現するために全て手作業、場所によっては数千枚の鉄板を溶接していく工程もあった。そのような気の遠くなるような作業を繰り返し、十分の一大和は完成した。 大和、万里の長城、ピラミッドはよく「世界三バカ建造物」と云われる。膨大な労力を費やして作ってはみたものの、殆ど役に立たなかったものを指してそういうのだが、大和ほど様々な書籍・アニメを通じて日本人の心に深く根ざしている船はないだろう。その悲劇的な最期がそうさせるのかもしれないが、歴史を知る世界中の人々の間では、大和は伝説である。その強力な破壊力と船としての造形美の絶妙なバランスが人気の的だが、当時の日本の技術力の高さの象徴でもある。 所詮時代のあだ花、殺人の道具といってしまうのは簡単だ。けれども、東洋の小さな島国が、当時としては全世界の技術力のトップに立ち、どこの国の力も借りずにあのような巨艦を作ることが出来た事実は十分誇ってもいいと私は思う。是非一度この「復元大和」を見に行きたいと思っている。戦記文学の金字塔です戦艦大和ノ最期設計者の一人の記述です戦艦大和誕生(上)非常に詳細な資料と新発見写真です戦艦大和のすべて
2005年07月22日
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先日、葉巻きを愉しめるバーのことを書いた。深夜、間接照明が美しい、ちょっと薄暗いバーでいただくボウモアと葉巻は本当に美味しいのだが、その愉しい時間をさらに彩ってくれるのが音楽好きのマスターとの会話と店内でかけられている音楽だ。店内に設置されているスピーカーは英国LEE社の逸品で、深夜に聴くにふさわしい、非常に柔らかい音色を奏でてくれる。ここで聴くクリス・ボッティのトランペットは最高だ。 マスターは元来ジャズがお好きなようなのだが、実はイタリア映画音楽の巨匠、エンニオ・モリコーネの大ファン。店内には時々「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」のサントラが流れている。しかも昨年の初来日コンサートにも行かれていて、先日そのパンフレットを見せていただいた。これがファンには垂涎の内容で、モリコーネからのメッセージはもとより略年譜、作品解説が非常に充実している。 トランペット奏者の父を持ち、早熟な天才だった彼は若干11歳でローマ音楽院に入学している。クラシックの作曲技法を徹底的に学んだはずだが、選んだのはそちらではなく、映画音楽の道だった。前述の「ワンス~」は90年代はじめの映画だが、その後も「ミッション」「ニュー・シネマ・パラダイス」「海の上のピアニスト」「マレーナ」などの大ヒット曲を量産している。 コンサートではマカロニウエスタンの曲(夕陽のガンマン等)がお気に入りのようで曲目に入っているようだが、やはり日本人は90年代以降に作曲された、哀愁を帯びた曲を好むようだ。 大の飛行機嫌いで知られるモリコーネはよっぽど昨年の来日が気に入ったようで、なんと今年も10月8日・9日に来日公演が行われる。もちろんマスターは今年もすでに予約済み。彼から熱っぽく語られる昨年の公演の模様を聞いていると、これは私も行かねば、と段々行きたくなって来た。今からで間に合うだろうか?イタリアで行われたコンサートの記録ですエンニオ・モリコーネ/アリーナ・コンチェルト珠玉の名曲集ですエンニオ・モリコーネ・ムービー・ヒッツ
2005年07月19日

誰にでも幼少の頃に読んだ本や漫画で、心の中にずっとありながら残念ながら手許にない、という作品が一つや二つあると思う。 私にとってのそんな作品の一つが「あかつき戦闘隊」という戦記漫画だった。 太平洋に浮かぶ孤島「パゴス島」に取り残された、たった8人の荒くれ軍人共が、物量で勝るアメリカ軍に戦いを挑むというストーリー。1967年から2年間「少年サンデー」に連載され、戦記漫画ブームを巻き起こした傑作だ。40代以上の方なら、読んだ記憶があるのではないか。 私はこれをなにかの偶然で小学生の頃に読み、そのハードな世界観にたちまち魅了されてしまった。 絶海の孤島で展開されるアメリカ軍との死闘、男同士の友情と人間愛を歌い上げた内容は、少年漫画普遍の王道ストーリーなのだが、作画を担当した園田光慶の圧倒的な画力にも打ちのめされた。 もちろん単行本も持っていたのだが、いつの間にか散逸してしまい、ここ20年ほどは復刊もされなかったので、古本屋などで探せども見つからず、もう一度読みたいという飢餓感が募っていた。 そしてつい最近、偶然にも復刊されているのを知り、早速注文、手に入れることが出来たのだ。 復刊元は「マンガショップ社」。60年~70年代の埋もれた作品を数多く復刊している。一例をあげると、桑田次郎の「ウルトラセブン」「デスハンター」、久松文雄の「冒険ガボテン島」、伊藤章夫「狼少年ケン」などなど、大手出版社が二の足を踏むような、でも懐かしい名作が目白押しなのだ。どうやらこの会社は、散逸してしまった原稿を丹念に収集し、採算はぎりぎりのラインで往年の名作を復刻しているらしい。 久々に会うことの出来た「あかつき戦闘隊」の面々は、記憶の中と寸分違わず作品の中で暴れ回っていた。全部で1000ページくらいだから今の単行本なら4冊程度を、時間が経つのも忘れて一気に読み、懐かしさで胸が一杯になった。たかがマンガというなかれ、読み手は愛着のある作品に自分自身の生活の記憶をも投影しながら読むものなのだ。 「マンガショップ社」のサイトはwww.mangashop.co.jp。もし私と同じようにお探しの作品がある方は、一度覗いてみてはどうだろうか。これです!今も全く色褪せない少年マンガの傑作!あかつき戦闘隊 上巻 1890円あかつき戦闘隊 下巻 1890円
2005年07月17日

昨年7月20日に「クライバー崩御!」と題してこの日記を書いたが、なんともうそれからあっという間に一年が過ぎてしまった。 クライバーの後に、彼の存在の代りになる者はいないのだ、と改めて思う。現代の指揮者の中で、人気・実力の面でクライバーに比肩しうるのはサイモン・ラトルだろうか。昨年来日し、CDも数種類出した。相変わらずリズム感は抜群だし、「春の祭典」や「カルミナ・ブラーナ」の躍動感は本当に素晴らしい。しかしクライバーとは違う。一体どこが違うのだろう? 二人が振っている楽曲の中でシンクロしているのはベートーヴェンの交響曲、4番と7番だけだと思う。ここでの比較は無意味なほど、クライバーは圧倒的な名演を残している。特に4番は常軌を逸したかのようなテンポで疾走し、聴く者を興奮の渦に巻き込んでいく。思えばこの録音が4番の価値観を一変させるほどの衝撃を世の中に与えたのだから、それとラトルの録音を比較するのも酷な話だ。 ラトルのベートーヴェン全集も、古楽器奏法を取り込んだ斬新な響きを聴かせ、軽快で発見の多い素晴らしい全集だった。しかし両者の録音の間には20年以上の開きがあり、革新者としての分はどうしてもクライバーにある。 また、クライバーは極めてレパートリーの狭い指揮者だった。自分が納得した名曲でなければ指揮しない、という思想が徹底していた。演奏会をチェックしているわけではないので断定は出来ないが、録音としてはマーラーは「大地の歌」だけ。ブルックナーはなし。ブラームスも2番と4番だけ。シューマンやベルリオーズはなし、ベートーヴェンも全曲は揃っていない。シベリウスは一曲もない。チャイコもないのではないか?ましてや近現代曲など取り上げたこともないのではないか?決して常任指揮者にならなかった人だから、固定された楽団での全集録音なんて頭に無かったのかもしれない。 片やラトルはバーミンガム市響とマーラー全集、WPOとベートーヴェン全集を完成している。BPOとは積極的に現代音楽を取り上げる傍ら、着々とレコーディングをしている。彼は世界に冠たるBPOの首席指揮者として、世の中に対するクラシック音楽啓蒙の役割を担う自覚を持っていて、常々そう表明している。自らのお気に入り曲だけに磨きをかけまくったクライバーとは対極的な存在なのかもしれない。二人を同じ尺度で比べるのは到底無理な話なのだ。 ああそれでも、クライバーのあの優美かつダイナミックな指揮が後の世に継承されないのはいかにも惜しい。バーンスタインも指揮台の上で飛び跳ねるような人で、誰も完全な真似は出来ないが、小澤や佐渡は完全に彼のスタイルを継承していると云っていいだろう。クライバーにはそういう人もいないようだ。まさに孤高にして空前絶後の人だったのだ、と改めて思うのだ・・・もはや改めて語ることも無いほどの名演【音楽CD】ブラームス:交響曲 第4番 ホ短調 作品98
2005年07月14日
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ドイツ映画が初めてヒトラーを題材にした、と話題の「ヒトラー~最期の12日間~」を観た。 原作はヒトラーの秘書だったトラウドゥル・ユンゲの「私はヒトラーの秘書だった」。彼女の目を通して、ヒトラーがベルリンの総統官邸地下壕で過ごした最期の日々が描かれる。 ドイツでは、今でもヒトラーとナチスは不可侵に近いタブーだ。公の場で彼らを擁護することは許されないし、世界各国で読まれている「わが闘争」は未だに発禁。ナチス党歌「ホルスト・ヴェッセル」も当然海賊盤でしか聞くことが出来ない。それは戦後60年たった今でも続いている。 この映画は、初めてそうしたタブーに挑んだ。史上初めて、ドイツ人俳優だけで演じられる第三帝国の領袖たちの姿は圧倒的に生々しい。私は名優アレック・ギネスがヒトラーを演じた「アドルフ・ヒトラー/最期の10日間」も見たが、それは当然ながら英語であり、今ひとつしっくりこなかった事を覚えている。 ヒトラーを演じるのはドイツを代表する名優、「ベルリン・天使の歌」のブルーノ・ガンツ。この演技がものすごい。この演技をするにあたって、現存するヒトラーの映像を徹底的に研究したその演技は、(私もその映像を数種類持っているが)まさにヒトラーその人を見るようだ。宣伝大臣ゲッベルスは実物より面相が怪異な役者が演じていてかなり怖い。 この映画はドイツ国内はもとより世界中で論議を巻き起こしている。曰く、戦争当時彼に心酔していた秘書の目を通してヒトラーが描かれるので、どうしても彼を普通の人間(老人)として描きがちで、それはナチスの犯罪を隠蔽することに通ずる、という批判が結構あるらしい。 私はこの説には賛成しない。ナチスの犯した大罪を勉強することは現代を生きる我々の義務であり、この映画はそうした知識を持って観られるべきだと思うからだ。映画は、ヒトラーの実像に迫りながら、同時に第三帝国という巨大な組織が崩壊していく様を赤裸々に描き出す。帝国を支えた領袖たちは、ある者は去り、ある者は裏切る。それでも総統に忠誠を誓った軍人たちは 最期まで彼に尽くそうとし、断末魔の人間模様が展開する。そして更に、指導者に見捨てられた国民が無残にも倒されていく市街戦の有様も残酷かつ克明に描かれる。 ヒトラーのその強烈な個性ゆえに、ナチスドイツ興隆の責任を彼一人に帰するような声も多い。しかしこの映画を見れば、第三帝国という建造物が実に多くの人間によって支えられ、構築されていたかがよく分かる。もちろんヒトラーが全ての中心だったにせよ、権力欲を持った様々な人間が彼の元に集まり、異常ともいえるエネルギーを発揮してあの帝国を造ったのだ。一応合法的手段により選出された政権だったからこそ、国防軍も忠誠を誓ったのだった。 私は多くの戦争映画を見てきたが、今回この作品の中でゲッベルス夫人が自分の6人の子供達を毒殺するシーンにはかなり戦慄を覚えた。血も涙も流れない静かなシーンなのだが、かえってその残酷さ、非情さが強烈なインパクトで迫ってきて、子を持つ親として少々胸が詰まる思いがした。 暗い内容だし、歴史を理解していないと難しい内容なので空いていると思っていたが、劇場は驚いたことにほぼ満員の盛況だった。しかもかなり若いカップルも多く、正直驚いた。 非常に重い内容の映画だが、出来は大変素晴らしい。間違った指導者を選ぶ恐怖は、昔も今も全く変わらない。その重みを容赦ない映像で観るものに突きつけて来る、ドイツ映画界が渾身の力で放った傑作だと思う。もし観るチャンスがあるなら、是非劇場に足を運んでみていただきたい。こちらが原作本です。私はヒトラーの秘書だったシュペーア軍需相を描いた異色の本ですヒトラーの建築家同じくドイツ映画が描く、「ヒトラー暗殺計画」オペレーション・ワルキューレ【NSD-2653S】=>20%OFF!オペレーション・ワルキューレヒトラーの誕生から自殺までを日別に綴った空前絶後のクロニクル。私も持っていますが、すごい本ですヒトラー全記録この映画も忘れてはなりませんね独裁者 コレクターズ・エディション-DVD-〔送料無料キャンペーン中〕これも異色の読み物ですワーグナーのヒトラー大戦中、「中立国」スイスが犯していた行為とは?ヒトラーの秘密銀行鬼才、レニ・リーフェンシュタールが描いたベルリン・オリンピック!<DVD Classic Film Collection>民族の祭典 <ドイツ版>
2005年07月12日
小田和正のお話をもうひとつ。 私が大学生の頃ちょうどオフコースの人気がピークに来ていた。「さよなら」が大ヒット、武道館コンサートも満員御礼で、当時としてはまだ珍しかったビデオクリップなども率先して制作、TVで流れるのをみんなで見ていた。 私のバイト先の先輩に、レインボーのコピーバンドをやっていた人がいた。一度だけそのコンサートをのぞきに行ったが、彼はドラムの担当で、時々プロのミュージシャンのバックバンドもやる、という彼の言葉通り、クロウトはだしの腕前だった。 彼は私のクラシック好きとオフコース好きとは全く趣味が異なっていたが(なにせハードロッカーだったから)、ある時、「俺はオフコースみたいな軟弱な歌は嫌いだが、小田和正は別格だな」と言った。「どこが別格なの?」と聞くと、「楽譜を読んでみると、小田のコード進行は常人の発想とは違うものを感じる。いうなれば、普通の人とは別次元のコード進行が見て取れる。俺はオフコースは嫌いだが、小田和正はすごいと思うよ。あいつはきっと息の長いミュージシャンになる」さすがミュージシャンのお言葉は違うなあ、と驚いたことを昨日のように思い出す。 その言葉を聞いたのが約20年前。その彼の予想通り、小田は58歳になってもその変わらない透明なヴォイスと才能で、ヒットを出し続けている。是非「還暦祝いアルバム」も出して欲しいものだ。(冗談ではなくて)
2005年07月09日
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小田和正のニューアルバム「そうかな」を聴いた。11曲の収録曲のうちなんと10曲がタイアップ。TVドラマや映画の主題歌だったり、CM曲だったり。それにしても11曲中10曲というのは、最盛期のユーミンを超えているのではないか。それ程小田の歌には安定感があるのだろう。 私はオフコース以来の彼のファン。クラシック以外でレコードを買ったのはオフコースくらいだ。何故か彼らの歌が好きで、武道館にまで聴きに行った。あの5人の時代の歌も好きだが、康さんと二人で歌っていた時代の「眠れない夜」「秋の気配」「別れの情景」も永遠の名作だと思う。 時が流れ、オフコースは解散した。でも小田はソロ活動を続け、続々とヒットを飛ばした。そして今度のニューアルバム。一体小田はいくつになったのだろう、とぼんやり思っていたら、TVで57歳とか58歳とか云っていた。本当だろうか?57歳で「大好きな君に、会いに行こう」なんて歌を作れるなんて・・・本当に凄い。そして全盛期に比べたら残念ながら衰えたものの、あのきれいな高い声。あの声を維持できるなんて、まさに奇跡だ。 人間も40を超えると、演歌の世界も分るようになってくる。純粋に人を愛する、ということも照れくさくなってくる。なのに彼は「大好きな、君に、会いに、行こう」なんて歌ってくれる。いくつになっても、まっ正直に痛いほど人を好きになれた時代を思い出させてくれる小田和正に拍手を贈りたい。こちらです小田和正 CD【そうかな】送料無料(6/15発売)これも名盤ですねLOOKING BACKひたすら懐かしい、永遠の名曲集ですオフコース/グレイテストヒッツ 1970-19881974年にすでにセカンドアルバムを出してました・・・凄い!オフコース/この道をゆけば/オフコースラウンド2●3000円以上購入で全国送料無料!(一部地域...
2005年07月07日

世に出ているクラシックCDの紹介本で、ベートーヴェンの第九の項を見るとほぼ必ずこの「バイロイトの第九」がベスト盤として載っている。 1951年、戦後長らく上演が禁止されていたバイロイト祝祭劇場の復活を祝って演奏されたフルトヴェングラー不滅の名演の記録。モノラル録音ながら、そこから伝わってくる異常ともいえる迫力、終楽章の常軌を逸した終結部はまさに伝説。ただ、東芝EMIから出ているCDの音質はあまりにも貧弱なため、多くのリマスター盤が作られてきた。その種類は軽く10種を超えるのではないか。 そして今月、またもや新しいCDが登場した。今回は、豪HMVから発売された初期のLP、しかも殆ど針が通っていない、まるでプレス工場から昨日出てきたみたいな貴重な音源が発掘され、この音源からノイズリダクションなどの小細工をせずに、ダイレクトに原音再生を試みた、というもの。 聴いてすぐに、音のみずみずしさに驚く。これに比べたら現行のEMI盤は霞の彼方で演奏しているかのようなひどい音だ。しかも殆ど、昔のモノラル録音にありがちな「シー」という雑音も無い。非常にクリア、高音から重低音までがひずみなく聴こえて、歌手達の歌声も明瞭。正直ここまで元の音源は音が良かったのか、と驚いた。そして、このCDを制作しているのも日本人。ここのところフルヴェンの他の録音で、日本人によるリマスター盤が続々出ているが、ホントに日本人はフルヴェン好きなんだなあ、と改めて感心してしまった。 演奏に対する評価はここで私ごときが何度繰り返しても意味が無い。この演奏こそまさに人類の至宝。音楽の持つ偉大な力をいつでも再認識させてくれる、魂の演奏の記録。まだの方は是非一度聴いてみて欲しい。こちらです。素晴らしい音質です!OTAKEN RECORDSTKC-3012900円こちらが一般的なEMI盤ベートーヴェン交響曲 第9番「合唱」/フルトヴェングラー&バイロイト祝祭管弦楽団 他
2005年07月05日
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ちょっと昨日の続きを。ウイスキーと葉巻の話題を載せてみたが、実は私はそのどちらも「のんべえ」ではない。家にいるときはビールの500ミリ缶があれば十分酔っ払うし、外でも主力は生ビールか、イタリア料理ならばワイン。ウイスキーは本当にバーでしかいただかない。タバコも全く吸わない。タバコのにおいは(愛煙家の方には申し訳ないが)安っぽくてどうしても好きになれないし、味も薄くて感動もないからだ。 葉巻はシガーバーなどでいただくのが種類もあってよいのかもしれないが、私にとっては、昨日載せたような、こじんまりとしたバーで葉巻も数種類用意している、という方が合っているようだ。 「ボウモア」をはじめて飲んだのは大学生の頃だった。それまで、ウイスキーといえばサ○トリーのオール○や他の国産ウイスキーの水割りを宴会のときに飲むくらいで、「ウイスキーって喉が焼けるみたいに強いし、ほんとに不味いもんだ」としか思っていなかった。大量生産品を水で割って飲むんだからうまいはずがないのだが、貧乏学生が本物のウイスキーの味を知る由もなかったわけだ・・・ その私に、スコッチウイスキーの素晴らしさを教えてくれたのは、バイト先の社長さんだったと思う。今はもうなくなってしまった様だが、六本木の「モルトハウス」というバーに連れて行ってくれて、数種類のスコッチを飲ませてくれた。それまでの「ウイスキーは不味い」という概念が一発で吹き飛び、逆にその奥深さに畏敬の念を持てるようになったのだ。 スコッチウイスキーはもちろんお酒であるし、アルコール度数も40度以上あるからがぶがぶ飲める物ではない。外人はストレートでぐいぐいやるが、日本人には氷をいれて少量をいただく「ロック」の飲み方があっていると思う。それこそ生産地別に何百という種類があり、原料の大麦や水の配合によって千差万別な味が楽しめる。それぞれが皆、その土地土地の歴史・風土を如実に反映していて、素晴らしい味を愉しませてくれるのだ。 私などはこのロックを2~3杯いただければもう十分。それ以上は逆に肝臓の分解能力を超えて悪酔いしてしまう。百薬の長も限度を超えたら毒になってしまう。 こちらが最も一般的な12年物ですボウモア 12年【正規品】私がもっとも好んでいる味ですボウモアダーケスト そして、クラシックではないのだが、このお店で素晴らしい音楽に出会ってしまった。それはスムース・ジャズのトランペッター、クリス・ボッティ。彼の「WHEN I FALL IN LOVE」というアルバムがよく流れているのだが、これが深夜のお酒と葉巻にドンピシャで似合う曲集なのだ。モリコーネの「CINEMA PARADISO」やお馴染みの「TIME TO SAY GOODBYE」、ナット・キング・コールの名曲「WHEN I FALL IN LOVE」等名曲ばかり10曲以上がフューチャーされ、それらを極上のトランペットの音色で愉しむことが出来る。私はスムース・ジャズについては一片の知識もないが、このアルバムは素晴らしい。夜の帳にぴったりの名曲集だ。こちらです。是非聴いてみてください!【Jazz】クリス・ボッティChris Botti / When I Fall In Love(CD) (Aポイント付)
2005年07月03日
ここ数日仕事が立てこんで、日記更新もままならず。作業が深夜に及んで平均睡眠時間が2~3時間という状態が続いている。そんな中で一瞬の安らぎを与えてくれるのが、六本木のとあるバーで飲むスコッチと葉巻。 スコッチはシングルモルトのボウモア。ボウモア諸島の水と麦から造られる独特の深い味が特徴。12年ものが一般的だが、私の好みは「ダーケスト」。確か20年ほどの熟成をかけたもので、ちょっと荒々しいボウモアの味がなんともまろやかになっている。 これをシングルロックで少しづついただきながらゆっくり葉巻をくゆらすのが至高の時間だ。この二つにクラシックが加われば他にはなにもいらない。バーのオーナーのお酒と葉巻に対する深い造詣を肴に疲れた体をソファに預けていると、一日の疲労がゆっくりと溶けていく。肉体は疲れていても、この精神的な安息が私をたすけてくれている。
2005年07月02日
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