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かつてのブラックリスターが再登場する今シーズンで、過去の場面も再現されますね。今回も冷血ではなくて、対象者に共感する姿勢を見せるリスト者で、案外良い人だったなと思いました。ところで、よほど制作費をケチっているのか、セットが使いまわしできそうな地味なものばかりで、ちょっと寂しいです。ヘーゼルトン連邦矯正施設から、Dr.ペリロスこと、ケイラ・バンクスが脱獄した。ウージンの部下が手引したと見られ、ウージンはペリロスを使って誰かを拷問するつもりなのか。クーパーは脱獄に関わった業者や車を捜索するようレスラーに命じる。デンベにレッドの物流を任されているソレンから電話があった。港で受け取る荷物の積荷目録を失くしてしまい、デンベの助けを借りたいという。もうレッドの部下ではないというデンベだが、レッドに知られたくないというソレンに泣きつかれ、デンベはボルティモアの港へ向かう。ウージンは脱獄させたペリロスに、マーヴィンから聞いた話を告げ、ペリロスもレッドがFBIに逮捕させたと説明する。ペリロスが拷問したデンベは今やFBI捜査官になっており、レッドと関わる特別捜査チームに所属していると見られる。ウージンはペリロスにデンベを再度拷問し、特別捜査チームの拠点やメンバーなどを聞き出してほしいという。ソレンの作業を手伝ったデンベに、ソレンは娘のマチルダを誘拐されたと釈明し、そこにウージンの手下がやってきた。デンベは倉庫から脱出するが撃たれて足を負傷し、民家に逃げ込む。その家の母子の協力を得るが、流した血を辿ってウージンの部下が乗り込んできた。生け捕りにしろという言葉を聞いて、デンベは人質にされた母子を解放し自分を捕らえろと申し出る。ペリロスの拷問を受けることになったデンベに、ウージンはレッドの右腕だったのになぜFBI捜査官になったのかと問う。デンベはもとより何も話すつもりはなく、ペリロスと向き合う。そのころ、FBIでは矯正施設の脱獄にウージンの部下が関わっていることを確認し、さらにウージンとヴェスコが会っている映像を手に入れた。レッドが脱獄させたベスコがなぜウージンと?クーパーにデンベの携帯から「困難に遭遇した」というメッセージがあった。クーパーは返信するが、それはウージンの部下が送ったものだった。ペリロスは得意の毒を流し込み、デンベがFBIに加入したのは贖罪と許しを求めてではないかと問う。レッドから離れたいが彼を一人にはできなかった、だからFBIに入った。そして今はチームの一員としてレッドを支えている。レッドを愛しているのだろう、だがレッドは決して償うことはできず、レッドを支えれば支えるほど、彼が世界中に苦痛をもたらすことになる、だから今、自分を解き放つのだ。ペリロスの脱獄に手を貸したのはヴェスコだった。ヴェスコはデンベがウージンに捕らえられているのに気づく。クーパーはヴェスコがウージンと会っていることをレッドに知らせるが、レッドはヴェスコ本人から聞いているという。連絡が取れなくなっているデンベがよこしたメッセージについては、レッドは他人がデンベを装って送ったという。ボルティモアの港に荷物の件で行ったというのは変だ。クーパーはすぐにチームをボルティモアに送るよう命じる。ウージンはデンベからFBIチームの拠点を聞き出して、急襲するつもりだとヴェスコに計画を話す。犯罪者たちに信じてもらうには、レッドがFBIと交わした免責契約の証拠が必要だ。ヴェスコにはさらに暗号化された文書を解読する「トロール・ファーマー」こと、ボー・チャンという人物を説得してもらいたい。すぐにマニラに飛んでくれといわれたヴェスコは密かにレッドにメッセージを残す。ペリロスは痛みと付き合うようになったのは母親の病気だったという。その母親は刑務所に入った間に亡くなった。デンベを傷つければ癒やしになるかと思ったが違った。大切な人を失ったペリロスでも、デンベの目を見れば、レッドからもっと多くのものを奪わ、痛みを被ったことがわかるという。だが今レッドが世界にもたらす痛みを止めることはできる。それでもしゃべらないデンベは意識を失い危険な状態となる。レッドからデンベの居場所を聞いたレスラーとマリクは、ウージンのアジトへと向かう。やむを得ずペリロスはデンベを置いて退却するが、その報告を聞いたウージンはヴェスコを空港ではなく別の場所に連れて行く。心停止状態のデンベを発見したレスラーは、最寄りの飼料店へと向かう。そこはレッドが緊急時に利用する闇病院で、医師らはデンベの救命を行う。急を聞いたレッドも駆けつけ、意識を取り戻したデンベにヴェスコが助けてくれたという。レッドはウージンに接触されたヴェスコを逆にスパイとして、送り込むことにした。本人も喜んでそうしたという。しかし、ヴェスコがレッドに連絡を取ったことがウージン側にばれ、ヴェスコは厳しい立場に追い込まれる。マリクはクーパーのチームで見るもの、出会うものが想像を絶するものばかりで、衝撃を受けたという。レスラーはブラックリスターの資料をいくら読んだところで、この仕事に慣れることはなく、楽にはならないという。この仕事は人を変えてしまう。マリクの母親もこの仕事をしていた、ペリロスは氷山の一角だ。ウージンはペリロスは無用になったので始末するように命じ、ヴェスコを殺す。バッドエンディングだからこそ、ストーリーとしては引き締まったと思います。このままではウージンのお人好しぶりがマンガみたいでしたから。お気に入りのヴェスコだったので残念ですが、これでレッドのウージンに対する怒りは激しくなるのではないでしょうか。ヴェスコはあのまま刑務所に入っていたら無事だったのに、レッドが脱獄させるから悲劇に。いや、そのままでもウージンが脱獄させたかな。食中毒で病み上がりのデンベがさっそく「毒」の痛みに耐えるという、ドMな回でしたが、彼は真っ当で一番男前ですね。恐るべき精神力と持久力、そして自己犠牲の姿勢でスーパーヒーローじゃないですか。ペリロスがそのデンベを深掘りしてくれたのは良かったと思いましたが、冒頭部分で受刑者に対して良い医師として行動していたところなど、実は善良な人だったんですね。過去形なのは、すでにウージンに殺されたと思われ、ウージンもなかなか怖いです。ペリロス役のラヴァーン・コックスはトランスジェンダーだそうです。「Orange is the new black」で大注目され、エミー賞にもノミネートということなので、デンベに涙を見せるシーンは今回の見せ場だったのかもしれません。「オレンジ…」見なきゃなあ、ケイト・マルグルーも出ているし。わかっているつもりで母のいた世界に飛び込んだシーヤに、こんなもんで驚いていたらだめだとレスラーが年寄りのような事をいう。レスラーも汚れてしまいましたので、手本にもならず残念です。
August 31, 2023
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NCISの3シリーズによるクロスオーバーの決着編。「NCISハワイ」シーズン2第10話『Deep Fake』の続き。LA支局ではキルブライド大将の所在が突然不明になった。ヴァンス局長はテナントに「サイモン・ウィリアムズ計画」関連の捜査の指揮を任せ、キルブライドの身柄保護を急ぐ。キルブライドは公聴会でCIAとの関連について証言することになっている。モーガンら「サイモン・ウィリアムズ計画」の一味にはLA支局の場所は知られていると見られ、こちらの動きは全て監視されていると思われる。テナントは応援のため洋上勤務のルーシー・タラ捜査官を呼びよせる。姿が見つからないキルブライドは自ら身を隠しているのか、それともすでに相手方に捕らわれているのか。ラウンドトゥリーとファティマがキルブライドの自宅に侵入し捜索するが、手がかりは何もない。その時、自宅に閃光弾が投げ込まれ激しい銃撃があった。ファティマとラウンドトゥリーは身を隠して反撃するが、敵は催涙ガスを撃ち込み、ラウンドトゥリーは撃たれて倒れ姿を消した。誘拐されたと見られ、ファティマはパートナーの身を案じて自分も捜索に加わると主張する。カレンはサバティーノにモーガンや「計画」の情報を求め、モーガンがかつて組んだCIA職員の中で、デヴィッド・エリスと特に親しかったことなどを聞き出す。パーカーはCIA長官に直接揺さぶりをかけ、サイモン・ウィリアムズ計画に今も関わる工作員について聞き出すという。キルブライドの自宅を調べたサムとカレンは、軍仕様の武器が使われていることから、武器商人のニーナ・バーンズから情報を求めるという。ラウンドトゥリーが撃たれたのはビーンバッグ弾で、生け捕りにされたようだ。敵はラウンドトゥリーを拷問してキルブライドの情報を聞き出すつもりだろう。ダークウェブを探っていたタラが殺人依頼のサイトを見つける。そこにはキルブライドを筆頭に、今回関わったNCISの捜査官たちに賞金がかけられていることがわかった。パーカーはNSAにすぐにサイトを閉鎖してもらうように命じる。その頃、とある場所でラウンドトゥリーがモーガンから拷問を受けていた。ラウンドトゥリーは時間稼ぎをして追及をかわそうとするが、モーガンも手を緩めない。ディークスとトーレスがニーナの店を訪れ、キルブライドの情報を求めるが、ニーナは守秘義務を盾にし2人をまともに相手にせず、答えをはぐからす。それでもキルブライドが狙撃銃を注文していたことを明かす。カレンの携帯に「Mr.サイモン・ウィリアムズ」というメールが届く。しかし本文は暗号化されており、読むことができない。同時にサムにも「レビ記28」というメールが届く。これはカレンに届いたメールを読み解くパスワードなのか。暗号化されたファイルを開くと、オーディオファイルだった。ヘティの声で「キルブライドにはウィリアムズに泣かされるなと忠告していた。旧友のグウェン・ジョンズに連絡をして、ジミー・マッキャンの空き状況を聞け。」という。ヘティはかつてパーカーとも接触していたことに触れ、カレンはヘティが生きている事を確信する。グウェンとはキャスティング・ディレクターで、ジミーはキルブライドによく似た俳優と思われる。カレンたちはジミー・マッキャンをキルブライドに見せかけてボートハウスに連れていき、モーガンらが監視しているのを見越して彼らが突入してくるのを捕らえる作戦を立てる。一方、モーガンから「お前の恋人を痛めつける」と言われたラウンドトゥリーは、キルブライドはボートハウスにいるかもしれないとしゃべってしまう。カレンたちが待ち構えているところに武装した一団が攻撃を仕掛けてくる。銃撃戦の末、敵を撃退し一部捕らえたものの、そこにモーガンの姿はなかった。ファティマは捕らえた男の尋問に割り込み、ラウンドトゥリーの居場所を吐けと掴みかかる。タラは男の携帯を分析し、一団が乗り付けた車のカーナビの記録と照合する。サイモン・ウィリアムズの一団はLA市内とモハベ砂漠に行っていた。すると携帯が鳴り、モハベ砂漠から発信されていることがわかる。そこには飛行機の墓場があり、敵のアジがあると見られる。パーカーはヘリコプターと車両を手配し、合同NCISチームが現場に向かう。モーガンはエリスが連絡をよこさない事を気にして、撤収を決断する。ラウンドトゥリーは保険として連れて行くつもりだ。やがて現地に到着したチームが警戒する敵一人一人手下を倒していく。モーガンがラウンドトゥリーを盾にして姿を見せると、モーガンは狙撃され敵は完全に制圧された。しかし誰がモーガンを撃ったのか。ギリースーツを身にまとい、ライフルを手にしたキルブライドが現れる。部下たちの後をつけてきたという。キルブライドは予定通りDCで公聴会で証言することになった。サイモン・ウィリアムズ計画は永久に廃止されることになる。キルブライドは部下をまとめてくれたパーカーに礼を言う。テナント、タラ、パーカーはそれぞれ本来の職場に戻っていく。3つのクロスオーバーの中では、やはりこのLA決着編が一番見ごたえがありました。アクションも派手で、何と言っても、あの飛行機の墓場には圧倒されます。これがありきのクロスオーバーだったのですね。雄大な美しいハワイの景色よりも迫力があった。後は、キャストシャッフルが上手くいっていましたね。急造のコンビの会話もきちんとあったし、いつも愚痴をこぼすキルブライドもパーカーには一目置くという感じで、結局はテナントよりもパーカーが指揮を取る場面が多くて、さすがの存在感というかベテランの味をだしていたと思います。ゲストを迎えたLAチームの熱演もあった。いつも見せないファティマの芯の強さと激情、ラウンドトゥリーのタフガイぶり、ディークスとケンジーのいつもの会話、有能なシャイラの働きなど、LA組がしっかり仕事をしていました。考えてみたら、LAチームが一番チームワークが良くて団結力がありますね。ちなみに、キルブライドの家に忍び込む時にラウンドトゥリーが警官に見つかったら何と弁解しようかと気にしているところも印象に残りました。確かに不条理な扱いを受けて辛い思いをしましたからね。私も今回の事件はまずサバティーノに聞けばよいのに、と思いましたが、カレンもテナントもCIAの経験があって、「サイモン・ウィリアムズ計画」のことは都市伝説程度には知っていたということなので、それならば名前が出た時には何でそのことを言わないんだよ、と思いました。そして、最後はやはりヘティの声だけでも出演があったのが大きかったですね。まさか「ディープフェイク」による合成だったかもしれませんが、一応ヘティの生存確認ができたわけだ。キルブライドのそっくりさんは、本当に声までそっくりでしたね。スタンドインの人だったりして。
August 30, 2023
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そんなことがあるのか、という事件でしたが、いや、違う形でこういう人間関係による事件はあるのではないかなと思いました。これはメンタルをやられますね。一方、ヴェラスコは真面目にオリビアの方針に従ったようですね。SVUに、レイプされたかもしれないというゾーイが友人のジェナに付き添われて訪れる。ゾーイは2年前に夫ブライアンを病気で亡くし、立ち直れないでいるので、ジェナがマッチングアプリで出会いを求めるように勧めた。この1ヶ月間はクラウス・ダーシーというスウェーデン人とマッチングしたため、交際を始めた。ただ、クラウスはBDSM趣味でゾーイに着るものや行動などを細かく命令し、自分を「先生(sir)」と呼ぶことを求め、ホテルの部屋を暗くして目隠しをさせられ、セラピーのような感じで性・行為はなかった。しかし昨夜セーフワードや「No」を言ったにも関わらず、挿入されたという。ゾーイが混乱するのはクラウスが「小さくて早い」ことで、複雑な感情が湧いていた。ジェナによると、クラウスとマッチングし会うという話を聞いた時は反対したという。男を作れと言った手前、レイプされたというので責任を感じており、自分の結婚生活が退屈なのでゾーイに自分を重ねていたのかもしれないと反省する。オリビアは、他人の人生だけでなく、自分の人生さえ操ることは難しいという。レイプ検査ではDNAは検出されなかったが、衣服から精子が検出された。クラウスとう人物については手がかりはなく、性的な妄想は侮れないというチャーリシュに、ブロンクスに戻る妄想はないのかとマンシーが噛みつく。ヴェラスコを巡ってマンシーはチャーリシュに腹を立てており、オリビアは2人を別々に捜査に当たらせる。クラウスについては、プロフィールが偽造でゾーイ本人が自分にマッチするとは思わなかったというモテるタイプを装っている。わざわざゾーイに近づくためにアプリを使ったのか、とも思われ人間関係で問題がなかったかどうか調べる。ところが、検出されたDNAが死んだ夫ブライアンの近親者であることが判明する。親族の中でゾーイと親しいブライアンの甥クーパーではないかという。ゾーイはショックを受け、目隠しをしていても彼ならわかる、医学生のクーパーを逮捕しないでほしいと訴える。オリビアはまずは本人から話を聞きましょうと、ゾーイを落ち着かせる。クーパーは犯行時のアリバイを主張し、マッチングアプリは使っていないという。さらに、精子ドナーで1ヶ月に10人に提供するほど人気で、その提供先は知らされていないという。カリシは精子ドナーの場合相手先を開示するのは難しいと判断する。犯人はゾーイを妊娠させたかったのか、という観点でオリビアは再びゾーイに話を聞く。クラウスは楽しく、限界線を理解してくれて優しかったのに、なぜあんなことをしたのだろう。妊娠については、病院でモーニングアフターピルを渡されのんだという。その時、ゾーイにクラウスからメッセージが届く。帰国するのでもう一度会いたいというので、SVUはゾーイにおとり捜査に協力してもらう。いつものように、暗いい部屋に入ってきた人物を逮捕すると、何とジェナだった。ジェナは悲しみ落ち込むゾーイを楽しませたいだけだったと弁明する。親友に騙され親友を失ったことで、オリビアはゾーイを気遣う。なぜジェナだとわからなかったのだろうというゾーイに、オリビアは意図的な盲目ということもあると、慰める。楽しかったのはそれも妄想のなせる技だろう。ジェナの方も支配することに取り憑かれていたと見られる。ジェナは夫を亡くしたゾーイが毎晩泣くのを支え、自分も子供を産んで大変なのにゾーイを家庭に受け入れ、世話をしてやったという。彼女は愛を求めていた、また恋愛をしたいというのにマッチングアプリでは誰にもマッチしなかったので助けたのだと主張する。性的に暴行したことについては、ゾーイが家族がほしいと言っていたので妊娠させて一緒に子育てするのが夢だったという。クーパーが精子バンクに提供していたことは知っていて、顔がブライアンと似ていることから元のゾーイに戻れると考えたと自分勝手な意見を述べる。カリシは罪状について同意の有無について、クラウスとのセックスには同意したが、騙されて行為をしたことを罰する法律はないとして、第3級性的虐待を考える。しかし、裁判になると陪審員がどう判断するかわからず、ゾーイには取引を勧めるという。罪状認否でカリシは第一級加重性的虐待と、第三級レイプ罪を訴える。ジェナの弁護士はかなりやり手で、ゾーイはジェナと知っていて行為を行ったと主張するつもりだ。ゾーイは裁判で証言台に立って自分を取り戻すと意気込む。もちろん、相手側から厳しい追及を受けて不利になる可能性もある。ゾーイは証言でジェナとは気づかず、ゲームとして1ヶ月間楽しんでいたのに、挿入されセーフワードもノーとも言ったのに辞めてくれなかった話す。ジェナとの関係は大学時代のルームメイトから始まり、卒業後も同居、それぞれが結婚しても親しい関係を続けていたという。被告側の弁護士はジェナとゾーイが同じベッドに寝たことがあり、セックスもしたのではないかと問う。ゾーイはふざけた遊びだったというが、クラウスを装うジェナとの関係で久しぶりにオーガズムを得たと言ったことをすっぱ抜かれ、風向きが変わった。カリシはジェナと寝たことがあることを黙っていた事に立腹し、陪審員はゾーイが信頼性を失うだろうという。ジェナの証言で、夫を亡くして泣き続けるゾーイのためにクラウスになりきり、また妄想することは大学時代にも2人でやったことだと弁明する。なのでクラウスが自分であることはゾーイもわかっていたはず、という。この関係は大学時代の遊びの延長だと思っていた。ゾーイは支配されたがっていた、従順な役を演じてくれた。セーフワードの「アテナ」もゾーイが決めて、ゾーイは言ったというが、喘ぎ声ではっきりしなかった。妊娠することはゾーイの妄想でクーパーはブライアンにそっくりだ。カリシはジェナの「支配」癖を指摘する。あくまで妄想ゲームだったというジェナに、カリシは法廷の照明を消して暗闇の中でこの人は誰か、と問う。わからないというジェナの前にいたのは、夫のリチャードだった。リチャードはジェナが浮気していたことを許せない。ジェナは自分勝手であったと謝罪する。評決は第一級加重性的虐待は無罪、8件の第三級レイプ罪は有罪となった。このままでは1年以内にはジェナは出所するだろう。ゾーイはジェナに刑務所に入ってもらいたくないと言い、カリシは判事に掛け合ってみることにする。オリビアは改めてゾーイに、夫の死を乗り越えやり直せると言葉をかける。今回マクグラスの目に止まり一時的にマンハッタンSVUに配属されたチャーリシュは、正義がなされなかったと不満気味だ。オリビアは刑事の仕事は正しいことをしても、勝てないことがある、慣れることだという。優等生ぶりを全面に出すチャーリシュて、ほんとムカつく。マンシーがよくぞ言ってくれたと思いましたが、オリビアはマンシーのためにあえてチャーリシュを持ち上げるのかなと思いました。白黒はっきりしないのは嫌だ、というのは若さの裏返しかもしれないですが、チャーリシュには被害者に寄り添うよりも正義を!という面があるように感じます。まあ普通に考えても、マンシーがあちこちに頭をぶつけながらも成長していくというのがドラマっぽいですね。ヴェラスコに同情を示し、唯一の理解者の立ち位置も良いですね、ヴェラスコは今頃はかつての同僚を逮捕するために地元に戻ったらしい。人の心があるじゃないか。いずれこの顛末が語られるのでしょう。さて、メインの2人の親友ですが、片方が支配し片方が従属する関係はままあるのだろうと思います。従属する方はその方が楽なのかな、依存関係というと言い過ぎかもしれませんが、とにかく気分が悪くなる関係ですね。勝手に妊娠させるようと考えるのもレイプに等しいでしょう。ジェナの夫は浮気をしたのかと怒っていましたが、裁判であけすけに結婚生活が退屈と言われて、このままでいるでしょうか。それにしても、この2人は物価の高いNYでよほど裕福でゆとりがあるのでしょうね。結構なご身分ですこと、それもまたこちらの気分を下げてくれます。
August 28, 2023
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『心神喪失』オープニングの夫婦の関係がとてもリアルな感じがして、何が起こるのだろうと思いましたが、しんみりする内容もありまとまっていて良かったですね。レイチェル・ドナヒュー大尉の夫、ローガンが刺され自ら通報した。搬送時は意識不明で犯人はわからない。ただ、大尉の姿はなく勤務先の基地にも出勤していない。近所の人が通報直後に大尉が車で出ていったのを見ており、近くで血の付いたキッチンハサミが見つかった。NCISが捜査を始めたところに制服姿の大尉が姿を見せ、驚いた様子で何が起こったのか全く覚えていないという。凶器のハサミの指紋や着ていたバスローブについた血痕などから、大尉が夫を刺した証拠は固いが、本当に覚えていないと訴える。大尉は航空整備士として基地で勤務し、昨夜は帰りが遅かった。ローガンはFDAの仕事で忙しく、夫婦仲については確かに問題があった。大尉は最近自身におかしな症状があり、頭痛や肌が冷たく、倒れそうになるなど、不安障害かもと思い診察を受けたという。検査を受け来週結果を聞くところだったというので、担当医師に話を聞くことにする。今のところ、大尉が記憶喪失を装っているかどうかは判断できない。マーリー医師に血液検査の結果を確かめると、記憶障害に繋がる疾患や暴力的な衝動について、身体面では問題がなかったという。本人の要望で心理検査も行ったが、回答はどの診断とも不一致だった。それが意図的に精神の異常を装っているかどうかについては、可能性は否定できないという。ケイシーは大尉の検索履歴に注目し、6週間前頃から急に内容が変化したという。それまでは旅行やファッション、ITなどのワードを検索していたのに、正気を失うとか人にどう言えばよいかなどを検索するようになった。さらにクレジットカードを作って爆買いをして、2万ドルの借金を作っていたこともわかる。しかし大尉には買い物の心当たりはなく、NCISの追及に対して次第に興奮してローガンへの暴言を吐き、意識を失ってしまう。ジミーが手当をし、取り調べの様子を聞いて血液検査したところ、サイロキシンの値が異常に多いとわかったという。つまり甲状腺ホルモンだが、それも薬の状態で過剰に摂取したのではないか。頭痛や記憶障害、暴力的な衝動などの症状と一致する。さらに、レントゲンで腕にインプラントが埋め込まれていることがわかり、そこからサイロキシンが体内に出ているのではないか。大尉はインプラントのことは覚えがないというが、6週間前に歯医者で根管治療をした時に半麻酔をしたことがあった。大尉は厳しいことを言っても、やはり夫を愛していて夫婦カウンセリングで夫婦円満を取り戻したという。歯科医のキンボールに大尉の事を問いただすと、ギャンブルなどで借金があり、借金を棒引きするという条件で「注射」したと認める。それを依頼してきた人物を特定できないが、埋め込まれたインプラントには最先端のバイオ技術が使われている。インプラントから滲出する薬の量は携帯電話からコントロールできる。ケイシーは急にやっておきたい100の夢のリストの実現に熱心になり、ジミーが何かあったのかと心配する。ケイシーは叔母が若年性のアルツハイマーと診断されてショックを受け、自分もリスク遺伝子の検査をしたという。今はその結果を待つ身で、残された時間が少ないのかもと夢リストを追い出した。ジミーは慰めるつもりで、焦ることはないというが、ケイシーは焦るのも私の自由だ、あなたに私の気持ちはわからないと突っぱねる。トーレスが大尉の家の玄関カメラをチェックしたところ、夜不審な人物が様子を伺うのが写っていた。顔はわからないが、もしかするとインプラントの薬の量をコントロールしていたのか。ケイシーはインプラントの部品にバイオ関連企業が特許を持っている事を掴む。ダイナミカル・ラボ社でインプラントのことを尋ねると、半年前に開発したプロトタイプで、FDAの検査で危険と判断され研究開発は棚上げになったという。検査に訪れたのはローガン・ドナヒューで、開発中止で落胆した技術者などから恨まれたと思われる。実際、ローガンには開発中止で首になった技術者から脅す内容の手紙が送られていた。NCISは手術が終わり意識を取り戻したローガンに話を聞く。インプラントの件で恨みを買ったことをローガンは責任を感じており、家の周りをウロウロしている人物にも心当たりがあるという。その人物はシルバーのプリウスに乗って去っていったという。大尉は夫と面会し、落ち着きを取り戻す。ケイシーはヴァンスに健康不安があった時にどういう風に乗り越えたのかとアドバイスを求める。ヴァンスはいろいろ不安があり考えたというが、結局先のことはわからない、日々人生最後の日と思って生きることで落ち込むことはなかったと答える。インプラント開発中止で首になった技術者たちの中で、SNSにあげている写真にビデオゲームのキャラクターのタトゥをしているものがいた。ドナヒュー家をストーカーしていた人物の服装にもそのキャラクターがついており、NCISに連行する。ネイト・サリバンはローガンにメールをしたことを認めるが、インプラントを盗んだのはローガン本人だったという。ローガンがそれを競合他社に売り渡すのなら自分も相乗りしたいというつもりでドナヒュー家へ行ったが、ドアを押す勇気がなかったという。キンボールに金を送ったのはダミー会社で、ローガンのものとわかる。一方、ローガンは大尉に行き先を告げずに病院から姿を消した。ローガンは弁護士に妻の資産を管理するための委任状を依頼していることがわかり、精神的に不安定になった大尉が自己管理できないので成年後見人となろうとした。しかしそれは大尉に異常が出る前、今から4ヶ月前のことで、大尉がクレジットカードで2万ドルの借金を作ったのもローガンが成り代わってしたことだった。大尉はなぜ単純に離婚しなかったのだろうという。夫に言われて、空母での勤務を基地勤務に変えたのに、愛しているというのは嘘だったのか。大尉が帰宅を申し出るとパーカーはそれを認め、大尉は夫の行き先を知っていると見る。ドナヒュー夫妻は別荘にいた。大尉に迫られ、ローガンは大尉のいとこから、もし死んだら遺産を信託基金として相続させるという手紙を受け取ったと明かす。斧を振り上げた大尉にパーカーが辞めるように言い、2人の身柄を確保する。大尉は夫の告白を録音しており、長い間付き合いのなかったいとこの遺産は1000万ドルだったことがわかる。いとこが死ぬ前に離婚してしまうと、ローガンにその金が手に入らないので成年後見人になる道を選んだのだった。ケイシーは夢リストを追うことに熱くなりすぎたという。遺伝子検査の結果は来たが、ジミーの前でメールを削除してしまう。その結果次第で生き方が変わるのなら、自分は生き方を間違えている。ジミーはケイシーと久しぶりにゲームで対戦することにする。ドナヒュー大尉が殺人未遂を犯したことは事実で、心神耗弱ということで罪に問わないとすると、任務の方は復帰できるかどうか微妙です。でも除隊してもものすごい財産を引き継ぐわけで、その後どういう人生を歩むのでしょうね。夫は怪しいとなって、「やっぱり」というところはありました。(笑)インプラントは皮下に入れるので、気が付かなかったというのは変だなと思いますが、バイオ企業の最先端の開発はどれも興味深いものでした。こういう開発がガンなどの治療などに結びつくと良いですね。ヴァンスの健康問題に心当たりはなかったですが、まあそこそこの年齢になったら誰しも健康上の問題を抱えることもあるでしょう。まだ若いケイシーにとっては夜も眠れないほどの心配かもしれませんが、頑なにならずに経験者の話に耳を傾ける気持ちになれて良かったと思います。確かに遺伝性の病気は気が重くなりますね。でも、元気な人も事故や事件や災害に巻き込まれることもあり、毎日を後悔なく生きることというのは大事なことだと私も思います。いずれにせよ、今回も事件解決でのケイシーの貢献は大きかったですね。ジミーもですが。脱線しますが、先日「名探偵モンク」をちらっと見ていたら、ゲストでゲイリー・コールが出ていて、さすがに今のような渋オジではなく、正統派の二枚目でそれもバタ臭い方で目の保養でした。
August 26, 2023
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今回はリストナンバーなしですね。でもキャラクターにまつわるエピソードではなく、いわゆるリスト者じゃなかったということか。それなのに、レッドから頼まれたらFBIは簡単に動くんだな。レッドのブレーンであるハービーがレッドを呼び出し、現在被告側から提出された証拠を検証しているが、警察、検察側が犯人だと決めつけているところがあるという。数週間前にアリス・ドッカリー判事が自宅で殺害された。その直前にギャングのボス、ポール・ブルーノを終身刑にしていることから、息子のポールJr.が恨みを晴らしたという容疑で逮捕された。しかし現場の状況を見て激情的な殺しでポールJr.の手口とは考えにくい。警察・検察はこの際にブルーノのファミリーを潰すチャンスだと考えているらしく、ポールjr.で決まりだという雰囲気だ。クーパーはレッドに頼まれて事件を見直すよう命じる。事件の担当刑事フレミングは第一発見者でもあり、判事とは友人だったという。発見する直前に判事から何かを発見し、怯えている様子の連絡があった。判事は死に間際にPCに「BRUNO」と打ち込んでいた。ポールJr.は短気な男で、判事を付け回していたことが確認されており、犯人だという自信をもっているという。ヴェスコは初対面のウージンと会う。レッドとFBIの関係については知っているというヴェスコだったが、ウージンはアメリカ政府の中枢と長期に渡って深い関係を持ち、FBIの秘密タスクフォースの情報提供者であり、ヴェスコを含め、同業の犯罪者たちをFBIに逮捕させているという。ヴェスコに声をかけたのは、ウージンが独自にレッドに裏切られた犯罪者を集めチームを編成しようとしているという。ヴェスコも有能な仲間となるだろう。FBIはドッカリー判事の捜査資料を点検するが、特にミスがあったように見えない。判事が関わった者について手を広げて調べることにするが、ハービーも証拠開示請求をしていた。なかなか資料が届かないというので、シーヤがハービーの自宅にファイルを届ける。レスラーとシーヤは手あたり次第に判事が判決を下した関係者を呼び話を聞く。明らかに判事に敵意を抱く関係者は見つからず、逆に判事のおかげで人生が変わったと感謝する者もいた。その中に判事のおかげで冤罪の疑いを晴らしてもらい、その後冤罪を防ぐための基金を開設してドッカリー判事に理事になってもらうよう頼んだという、アントン・ジョンストンという男がいた。判事は職業倫理上の問題で断ったという。ハービーは証拠を見直し、判事が脊髄を切断されていたせいで、指が動かず、PCに打ち込むことは不可能だったと断定する。死因は絞殺で、刃物で脊髄を切断されていたのを警察は見逃している。レスラーは刑務所にいるブルーノの父親ポールに面会し、ポールは息子ははめられたという。自分自身も犯人を探しているところで、ドッカリー判事には秘密があったと明かす。判事には愛人がいたらしい。フレミング刑事と改めて犯行現場を捜索すると、「法廷での出来事の代償を払ってもらう」と脅す内容の手紙が見つかる。殺害の2週間前にきた手紙で、娘のエマ・ムーディが行方不明になり、その犯人が無罪になったと主張している父親のフレデリック・ムーディだった。ヴェスコはアジトに戻り、レッドにウージンから聞かされた話をぶつける。レッドはまあ座ってくれと話し始める。ムーディは手紙を書いたことを認め、娘のエマが同じビルで働くアントン・ジョンストンの車に乗ったことは確かだが、ジョンストンは嘘を言っていると訴える。ジョンストンの車からはエマの髪の毛やDNAが検出されたが、合理的疑いで無罪となった。判事が死亡した時刻のアリバイは妻が証言するが、十分ではない。レスラーはムーディ家に判事の家にあったのと同じカラーの花があるのに気づく。娘が消えた日に部屋にブーケがあったので残しているという。レスラーはその花と判事の部屋の花をハービーに鑑定してもらうことにする。無罪になったジョンストンは判事が人生を取り戻してくれたと感謝していた男だった。ハービーは2つの花が同じ品種で、独特な輝きを放っているという。何かの化学的な影響を受けたのか、とにかく同じ生産者によるものだという。レスラーとシーヤはジョンストンの屋敷を訪れ話を聞くが、レスラーは庭にカラーの花が大量に咲いているのに気づく。ジョンストンは父親のムーディには怒りの制御ができないところがあり、手紙ももらっているという。判事のことを「アリー」と読んだため、追及するとジョンストンは恋人同士だったことを認める。その時2階から人の気配がありシーヤが向かうと、女性がベッドに倒れていた。女性はジョンストンの出した酒に薬を盛られていた。ハービーから連絡があり、カラーの花が窒素を多く含む肥料、つまり遺体の近くで育っているという。ジョンストンは逮捕され、その後の捜索で庭の花畑からエマを始め、3人の女性の遺体が見つかった。そのうちの一人はジョンストンの母親で、仕事中心の母親に全寮制の学校に入れられたジョンストンは父親が自殺に追い込まれ、母親を恨んでいた。母親を殺すだけでは飽き足らず、母親を思い起こさせる女性には殺意を持ったという。しかしドッカリー判事は違った。母親とは正反対の人で、彼女は運命の人だと信じたという。ところが、判事はジョンストンがエマを殺した証拠(エマのネックレスを所持していた)を発見してそれをフレミング刑事に知らせようとした。ジョンストンはそれを知り判事を殺して、捜査を撹乱するよう現場を偽装した。レスラーはウージンが野放しになっていることを気にする。クーパーはレッドが「策を講じた」と言っていることを信じるという。ヴェスコは再びウージンと接触し、レッドがFBIと組んでいたことを認めてあれこれ事情を話し、わかってくれるはずだと言われたという。ヴェウコはさっぱりわからないと言い、レッドに騙されていたことを認識した。命を預けた男に騙された。ヴェスコはウージンの側に着くことを決意する。子育てハービーが個性豊かで、仕事もするがテーブルサッカーの試合に熱くなるというキャラクターで、地味なFBIチームに対して、彩りを与えていますね。ちなみに一番地味なデンベが体調不良で今回は休みとは、今回は本当に片手間の仕事だったんだなあ。そして、クーパーはハービーに我々の立場を知られないように注意しろとシーヤに指示する。レッドがFBIに知り合いがいるということはOKだが、FBIの汚いやり口(犯罪者を騙して利用し、いざという時は逮捕する)は隠さなければならない。この辺微妙です。そもそも当局と繋がっている奴に友人と見なして良いのか。ウージンがレッドが司法省と取り交わした契約の証拠を探しているって、疑惑の段階でも十分行動はできると思うのですが。それがないと、レッドの人柄や恩恵を知っている輩は信じないということか。ウージンの口先と自分の勘で、ヴェスコは簡単にウージン側に寝返ってしまい、表面上はレッドの友人でありつつ情報をウージンに流すと言うようなことをするのでしょうね。何となくレッドの最後は「そして誰もいなくなった」ということになる感じです。レスラーも当然レッドを憎んでいるし、デンベも今ひとつよくわからない。シーヤは新人だから除外して、最後は俺たちはクーパーが地獄まで一緒だ、ということになるのでしょうか。ジョンストン役の人はsickな感じが出ていてよかったと思います。
August 25, 2023
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「ブラックリスト」風の始まりで、あれれ?と思いましたが、ロシア絡みの話題が興味深く、そして楽しかったです。こういう時はサムがいないんですね。(笑)マリナ・デル・レイに停泊していたクルーザーの中でロシア国籍の男性2名が死亡しているのが見つかった。どちらも軍隊出身で除隊後はワグネル・グループに所属し、そのうちディミトリの方は最近ではシリアから古美術品を密輸し販売した容疑で国際手配されている。この犯行現場となった船の持ち主がアルカディということで、NCISは注目する。一方アルカディ本人も今朝何者かに襲われたため、隠れ家に向かったという連絡がカレンから入る。何らかの関係があると見られ、キルブライドは証言録取のカレンに代わって自らアルカディの「隠れ家」に向かう。ハワイアンのバーでカクテルを飲んでいたアルカディは、自分名義の船について所有していないという。自分はもうスパイ稼業からは引退している。ケンジーとディークスはマリーナの犯行現場を調べ、船内を監視するカメラを見つける。部分的にしか写っていないが、トラブルが起きて銃撃があったようだ。そこに女性が写っており、アルカディはミラだと特定する。ミラスラヴァ・ボリソヴァはインターポールに手配中の闇の古美術商で、アルカディが足がかりを与え、ミラは対象に接近する手段を持ち、アルカディはコネを持つという共生関係だったという。しかし40年間会っていない。ミラに接触するよう指示され、アルカディはミラの住むビバリーヒルズへ向かう。アルカディが部屋に入ると、ミラがいきなり襲いかかってきた。2人には因縁があり、ミラは40年前にマルタの波止場に現れなかったアルカディを恨んでいた。今朝クルーザーから、ロシア皇帝に献上されたという卵型の装飾品が奪われており、その価値は何百万ドルもするという。ミラはNCISの取り調べに、アルカディとは書面上のパートナーで、勝手にアルカディの名を使って事業をしていると説明する。そのせいでアルカディの命が狙われたのか、ミラ本人は銃弾をたまたま大きなアクセサリーで受けたため命拾いし、死んだと思われているので大丈夫だという。今朝の取引の美術品「ファベルジェの卵」の売り手はオークションハウスが紹介した人物パステルニクで、彼は早く売りたかっていたという。ミラに言わせると、売りを急ぐ場合、売り手に問題がある事を示すという。しかし「ファベルジェの卵」の売り主は3日前に死亡していたことがわかる。それも12階の窓ガラスをつき破って墜落したという不審死で、ロシアがウクライナに侵攻して以来、ロシアから世界中に脱出した富豪(オリガルヒ)が1年のうちに半数以上が突然死していることと関係がありそうだ。ロシア政府は党員に資金を流し、彼らは忠誠心のある有力者として振る舞ってきたが、世界から経済制裁を受けるようになると、彼らはその資金の意味が銀行代わりだったと理解した。つまり「血の銀行」だ。生ける信託資金で、忠誠心が疑われる有力者にとっては「出金」の時となる。アルカディはオリガルヒではないが、ロシア政府がパステルニクから出金する前にミラがアルカディの名の下に精算しようとした。世界中で起こっているオリガルヒの不審死は殺人といえよう。しかしキルブライドは対ロシア制裁担当からこれ以上の捜査協力を断られたという。司法省は疑惑として海外で某国が自国民の資産を回収してるという見解を表明している。ウクライナ紛争集結の選択肢は日々消えていき、核兵器使用の可能性は消えない。NCISとしては今後、限定的で慎重な関与が求められる。キルブライドはカレンを本件から外し、現在潜入捜査中のサムと合流させる。未だ、クルーズ船での襲撃犯を特定できていないため、命を狙われたアルカディの名前を漏らしたオークションハウスの社長に接触させ、殺し屋をおびき出すことにする。ミラは協力するだけでなく、自分が仕切るという。アルカディはマルタの事をミラに謝る。アルカディはスウェーデンの貴族に扮したディークスを紹介するという名目で、ルパート・リチャードソンに会いに行く。金庫にあずけている美術品を見せるために、アルカディが金庫内に入るが鍵が必要なことをミラは言わなかった。怪しいと悟ったアルカディの前にミラが銃を向けた。監視しているNCISはキャスター捜査官と連絡が取れず、アルカディとも通信できない。そこに今朝ファベルジェの卵を奪った男が現れ、ミラは商機のある方を選んだという。アルカディと顧客リストを渡すことで刑務所には入らない。男はアルカディを殺せとミラに命令するが、ミラは男に反撃して金庫内の二酸化炭素消火装置を撃つ。様子がおかしいと気づいたラウンドトゥリーが突入し、ケンジーは裏口から突入のタイミングを待つ。金庫室に閉じ込められたアルカディとミラはラウンドトゥリーに救出され、出口に向かうが用心棒が立ちはだかった。ディークスは素性を疑ったリチャードソンと争いになり、ケンジーは一人で2人の用心棒と戦うことになった。近くの美術品を使って何とか敵を倒したところで、ミラは素直に逮捕される。ファティマは朝寄り道をして遅刻をしたことで、ラウンドトゥリーがかばうためにキルブライドに嘘をついた。キルブライドははなからそれはお見通しで、ファティマはきちんと弁明するという。ケンジーはアナから「退職金」として持っていたぬいぐるみを頼まれてアルカディに渡す。アルカディには大切な家族、アナ、カレンがいるから大丈夫だ。ミラの存在は消えることはない。アルカディの信用度が落ちるたびに、ミラがアルカディ名義の口座を開設することがわかるからだ。それは彼女はアルカディのことを考えている証拠だ。ぬいぐるみの中には高額なネックレスが入っていた。アルカディはそれでアナの結婚式のオープンバーのアイディアが浮かんだという。アルカディにも最後に良いところを見せてくれましたね。かつては相当なギャングだったアルカディも、愛する娘のためすっかり大人しくなって、いつもは呑んだくれた親父、カレンの前ではとぼけた老人というところですが、ミラの出現で刺激されたみたいです。さすがにパリッとしたスーツを着ると見違えますね。バックに「怪僧ラスプーチン」まで流れるというサービス!ミラはアルカディに惚れていたんでしょうね。ただ手癖が悪くてネックレスのことで揉めたのかな、40年前となるとアルカディも情け容赦はなかったのでしょう。アナの母親とはその後出会ったのでしょうが、まあ、その方では幸せな人生ではないでしょうか。一時期、海外のオリガルヒが不審死をしているという事が話題になりましたが、このような憶測?もあるわけですね。ウクライナ紛争の話題も盛り込み、成り行きの懸念も語り、いつもとは違う仕上がりになったと思います。秀逸はディークスのスウェーデン人もどきで、ここは笑いました。ミラが指示したなら、ルパートがスウェーデンに留学した事を知っていてのアイディアだったのか。ロジャース&ハマースタイン2世のミュージカル衣装みたい、ということは何か特定の作品のイメージがあるのだろうか。でも、よくディークスに似合っていましたよね。生活指導のキルブライドの悩みはさすがに同情しますね。出勤する前に寄り道して出会った人と話し込んだりとか、ファティマはそんな子だったのか。言い訳のリストも言うだけ状況が悪くなるだけで、学生のバイトじゃないんだから。ちなみに、難民支援のしごとをしているリファットはこの先出てくるとおもしろいですね。キルブライドのお仕事モードの服装は、LAなのに昼間からトレンチコートと帽子で笑ってしまいました。ところでキャスターは大丈夫だったのか、気になります。ミラと同じ司令車にいて彼女に襲われたのですよね。さて、次週は3つのNCISクロスオーバーですが、LAは3話目の結末編となり、ハワイの方を待たなければなりません。ということは9週間先ですね。どうしよう。
August 24, 2023
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シーズンプレミアで、本家とクロスオーバー。でも、本家の方は時間を遡ってその時の頭にならないと、そんなことがありましたっけ?という感じです。それでも、それほど待たされずに続きの話が見られて感謝です。NCIS「A Family Matter」の続き。ハワイ支局は本土から到着するマクスウェルの乗った飛行機を待ち構える。しかし、そこにマクスウェルの姿はなく、同乗者3名は何らかの毒で死亡していた。ところがマクスウェル本人から電話があり、すでにワイキキビーチに到着しているという。一足遅れてテナントがトーレスとナイトを連れてハワイに戻ってきた。死亡した同乗者は、マクスウェルの信奉者「無慈悲(Unkindness)」のメンバーだった。パイロットは直前に雇われただけで何も知らず、トーレスはすぐにでもワイキキへ向うべきというが、テナントはマクスウェルの挑発に乗らず、まずは作戦を立てるという。現在ハワイはリムパックで人が集まり、メディアも注目している。マクスウェルのターゲットを絞り込まないといけない。死亡した信奉者に使われたのは、ジミーとケイシーに使われた毒ではなく、第2次世界対戦でドイツが開発した「ソマン」だとわかる。アーニーはマクスウェルが使った携帯のIPアドレスがヴァージニア州のペニントン・ギャップだと突き止める。そこにはマクスウェルが収監されていたギャリソン連邦刑務所があり、内部協力者がいたと思われる。マクスウェルがいた時にゲイリー・シェイという看守が急に貯金を増やしているという。パーカーが心理学者を装ってマクスウェルについてシェイに聞き込みを行う。シェイはマクスウェルに洗脳され脱獄に手を貸した。自宅には5台のハイパワーサーバーを置いており、マクスウェルの思想にかぶれた信奉者たちの指示役を果たしたと見られる。マクスウェルが残した私物の中には、ポーの初版本があり、そこに贈呈者と見られる人物の書き込みがあった。W.S.という人物のようだ。シェイの家で見つかったサーバーをケイシーが分析しようとするが、暗号化されており解読が難しい。ハワイ側でアーニーがその暗号を作った人物の暗号キーを持っていることがわかり、サーバーに入ることができた。するとマクスウェルに繋がると見られる4台の携帯がメッセージを送り合っていることがわかる。それらは現在オアフ島からフォード島に移動し、リムパックの一般ツアーのルートにいるという。テナントとトーレス以外のメンバーが観光客でごった返すミズーリ号に向かうが、マクスウェルの揺動作戦で一般観光客の荷物に携帯を忍び込ませていたことがわかる。アーニーは4台と繋がる5台目の携帯があるはずだと遠隔操作で電源を入れる。5台目は近くのホテルにあることがわかり、マクスウェルがそこにいると推定できる。NCISがホテルのバーに急行すると、マクスウェルはテナント、トーレスらの目の前で手に持ったデッドマンスイッチをオンにした。手を離せばどこかにある爆弾が爆発し、マクスウェルお得意の有毒ガスがばら撒かれる恐れがある。マクスウェルはナイトにその場の一般客を避難させるようにいう。テナントとトーレスについては、耳に装着しているマイクを外すよう求め、外部との通信ができなくなった。マクスウェルはパーカーとその仲間のことはよく知っていると言い、一般客を避難させるとテナントとトーレスを人質に取る。マクスウェルは何かを待っているようだ。カイは爆弾処理班の「バンバン」と爆弾と起爆装置を探す。おそらく、マクスウェルの手にあるスイッチと起爆装置、爆弾は無線で通信をしていると見られ、電波を割り出すという。マクスウェルに関する過去の資料をタラ、ウィスラー、アーニーで見直す。マクスウェルの論文は他人の文章の盗用と見られ、20年前に書かれた他人の論文をそのまま使っていることがわかった。それは群集心理学のウィドロウ・スタッグス教授の論文だった。つまり、W.S.の人物か。スタッグスは今ハワイを訪れれていることがわかる。カイはホテルに設置されたアンテナに信号増幅機が設置されているのを発見する。「バンバン」が増幅機の解除を試みるが、自動切り替えスイッチが入り電波を止めることはできない。スタッグス教授の身柄を確保し、マクスウェルの論文について尋ねる。スタッグスの教授は20年前に軍の助成金を受け、「人を感化して敵を倒す」という実験を行っていた。しかし計画は2年で中止となった。マクスウェルについては記憶が曖昧なようだが、写真を若い時の顔にするとジェイソン・ハーンズという名前で訓練プログラムにいた人物だと特定する。実験はバーチャルの軍隊をオンライン上で作り過激派を引き寄せ危険分子を排除するというものだった。ハーンズは精神的に問題があったためにプログラムからはおろしたという。その事をバーのテレビ画面を使ってテナントとトーレスに知らせると。マクスウェルも気が付き、何があっても主導権は自分にあると揺るぎない。テナントとトーレスは時間稼ぎに教授を呼ぶことにする。スタッグスもこうなったのには自分にも責任があると、マクスウェルとの対話に立ち会うという。カイとバンバンは起爆装置と爆弾の通信の発信元を追跡する。現在公園付近ではUSSエセックスの乗組員が外国の水兵とフラッグフットボールをしている。ウィスラーはスタッグスの息子が二等兵曹でハワイに滞在していることに気づく。つまり、標的はスタッグスの息子だったのか。しかし、その事を伝える前にスタッグスはバーの中に入り、マクスウェルと向き合う。マクスウェルは20年前に期待をもたせたのに自分を見捨てたスタッグスを今も恨んでいた。歪んだ対抗心を持ったマクスウェルは人々を洗脳して過激な組織を作り上げたのだった。マクスウェルはパーカーの次はスタッグスの息子に狙いを定めた。その頃カイとバンバンとナイトは公園でかき氷のワゴンを押す体格の良い2人組を見つける。怪しいと見て声をかけると攻撃してきたのでカイとナイトが抑制しようとし、バンバンはワゴンにあった起爆装置の解除を急ぐ。恨みつらみを言った末マクスウェルがスイッチを押すが、すでに解除されており形勢は逆転した。NCISはマクスウェルを逮捕し、DC組とハワイ組は親交を深める。なんだよ、という犯人の目的でしたが、無事テロ計画は排除されました。クロスオーバーとしては、パーカーもジミーもケイシーも画面上で顔を出して合同捜査に花を添えました。ヴィヴィアンが撃たれたというのはすっかり忘れていましたね。パーカーにはあれから別の好きな人の話もあったし、ヴィヴィアンはその後お元気でしょうか。何だかよくわからないテナントとトーレスの関係ですが、友達で、ということで落ち着いて、次は休暇と仕事と兼ねてハワイに来たいなあということですので、10話のNCISフランチャイズ3つのクロスオーバーが示唆されたわけですね。ジェスとジミーの関係はまだこの段階では「ボーイフレンドじゃない」というところでした。でも、アーニーは負けを認めていますね。ジェスもアーニーの気持ちを知ってか、上手く使っていましたね。先シーズンのラストでカップルになったルーシーとケイトのラブラブぶりはしばらく続くのでしょう。何だかすごくリッチな住居にケイトが住んでいるのかな、ここはファンタジーなのでしょうね。(笑)
August 23, 2023
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今までとは違った印象の、文芸調というかファンタジーみたいなエピソードでしたね。ゲストが後からブラッドリー・ウィットフォードだと気が付きましたが、女優さんの方もシットコムで有名な人ですしそういう意味でも特別な回だったのでしょうね。本国での放送では前の週に亡くなったマンチ役のリチャード・ベルザーを偲んで「In memory of」が入ったようですが、NBCの放送で急遽付け足したのかな。こちらでは見られなくて残念。著名な神経学者、ペンス・ハンフリーズの妻ウィニーが自宅で殺されているのが見つかる。不法侵入はなく、レイプされ窒息死していたが、発見したペンスは自分がレイプして殺したと自白した。DNAは検出されていないものの、殺人課は自白があるため深い捜査を行うつもりはないようだ。弁護士はペンスが認知症を患っていることで減刑を求めるつもりだが、カリシは何か引っかかるという。ペンスは自らの前頭葉前皮質がゆっくりと損なわれていると診断を受け、ここ数年で性格が激変し社会生活に師匠があることを認めている。この夫婦はおとぎ話のような40年間の結婚生活を送っており、カリシは愛を信じたい。オリビアはペンスの本を読んだことがあり、手伝うことにする。オリビアはヴェラスコの告白音声をフィンに聞かせ、ヴェラスコを取り調べることにしたという。ヴェラスコがヘクターに語った殺しのエピソードが、2003年のフォートワースの未解決事件と一致していることがわかったからだ。チャーリッシュも聴取に立ち会うことになっているが、フィンの考えでマクグラス局長には言わず、オリビアはこの件からは距離を置くことになった。ヴェラスコはチャーリッシュが違法に録音したと怒るが、フィンは真実を話してくれという。ヘクターの口を割るためにでっちあげたというヴェラスコだったが、看守がヴェラスコがヘクターに渡したドラッグの小袋を没収しており、ヘロインの残留物が見つかったという。ヴェラスコは粉砂糖を入れてプラシボ効果を狙ったというが、ヴェラスコは尿検査を受けることになった。オリビアとカリシはハンフリーズに面会する。ハンフリーズは妻と共に尊厳をもって死にたいという計画があったのに、自分は死ねなかった、約束を保護にした裏切り者だという。しかし、銃を使って死ぬつもりだというのに、銃は所持していなかった。ハンフリーズの言動はやはり矛盾があり認知症が疑われる。しかしオリビアは本来科学者なので証拠を突きつければ、自分が無実だということを納得させられるのではないかという。2人は犯行現場を再捜査することにする。ペンスは睡眠中に無呼吸症を防ぐ装置を身に着けており、その装置の記録では午後10時に目覚め、1分23秒後には寝ていることがわかった。犯行時刻は午後11時ころといわれており、この短時間では犯行は無理だし、着けたままではホースの長さが死体の位置まで届かない。その事をペンスに伝えると、ペンスは妻が最後に見たのは私の顔ではなかったのかとショックを受けて暴れ出し、ガラスを割って腕を切ってしまう。命はとりとめたが、認知症の症状が強く出て、オリビアとカリシの記憶もあいまいだった。ハンフリーズ家の鍵を持っているのはウィニーとヘルパーのバージニアだけだが、鍵が盗まれた可能性があるかもしれない。あるいはウィニーがドアを開けた可能性もある。ヴェラスコはフォートワースで相棒と男を撃てと命令され、そこに息子がでてきたという話をしていた。2003年の未解決事件の詳細を知っているのは、自分がそこにいたからだという。15歳でギャングの下っ端だったヴェラスコはチリーという相棒と共に、殺し屋になるための訓練を受けた。3ヶ月で武器の使い方を覚えると、最終試験としてフォートワースの男を殺せと命じられた。しかしいざという時に息子が出てきて、ヴェラスコは怖気づいた。カルテルに対してチリーはヴェラスコをかばってくれたが、ヴェラスコは逃げ出したという。だから今NYにいても常に周囲を警戒しているという。これは初めて話すことだが、フィンは今でも殺し屋には忠実なんだなという。チリーの本名を言おうとしないヴェラスコに、フィンはここNYPDでも贖罪の余地はあるという。チリーでもなく警察でもなく、オリビアに忠誠を示すのだ。ハンフリーズ家のアパートのカメラをチェックすると、フードデリバリーの若者が30分間建物の中に居たことがわかる。その写真を見せるとハンフリーズは1ヶ月前にバージニアを迎えに来た甥っ子ケビンという。雪の日で靴についた雪で部屋が濡れてウィニーが大声で怒ったことを覚えている。ケビンはアリバイがあるというものの、ケビンの関係先からウィニーのアクセサリーや小切手帳が発見された。ここでハンフリーズにケビンの面通しを実行するが、ケビンを特定できない。オリビアはハンフリーズが嘘を言っていると考える。ハンフリーズは次第に記憶を失っていくことを恐れ、まだ刑務所にいるほうがましだという。しかしそれはウィニーにとって正しいことなのか、彼女が望むことなのか。ハンフリーズは診断が下った後、より夫婦の仲は愛し合うようになったという。証拠を突きつけられたケビンはまさかウィニーが死ぬとは思わなかったと自供する。ゴミ箱にうっかり4万ドルを捨てるような家だと叔母から聞き、鍵を盗んで忍び込んだという。そこでウィニーに見つかり、ウィニーを殺した。レイプも認めたため、第一級殺人罪とレイプ罪で起訴されることになった。オリビアはヴェラスコと話す。尿検査の結果は陰性だったが、ヴェラスコを気の毒に思うという。その場その場で流し込まれた型の通りの生き方をしている。ヘクターの口を割らせるために、黒幕と同じくらい汚い手を使った。役を演じるのではなく、自分自身本当の人生を生きてほしい。殺された2人の償いをするために、チリーを探して法の裁きを受けさせなさい。刑事になることが贖罪ではない、友人を逮捕することが信頼の第一歩だ。オリビアはハンフリーズが子供の頃に書いた「月の王様」という童話をウィニーの引き出しから見つけ、ハンフリーズに読んでやる。吃音を気にする少年が月へ行って、誰も気にすることなく自分らしくいられたというストーリーで、地球に戻った少年は次に行くときは女王を連れて行くというものだった。ハンフリーズは穏やかに「ありがとうウィニフレッド」という。ペンスとウィニーが小学校の頃に運命的な出会いをして、長い時間をかけて愛を育み、人生の黄昏期に病気という避けられない事実を迎える。死ぬ時は一緒に、などという古風な考えはロマンチックなカリシにはぐっと来るところでしょう。Law & Order的には認知症患者の証言をどう扱うか、というような事になると思いますが、無実だと信じさせたいというオリビアの視点が新鮮でした。でも、無実が確定したからこそ、これからの人生をたった一人で生きていかなければならないわけですね。これもまた辛いというか、逆に認知症で全てを忘れていくのなら幸せかもしれません。そのあたりをブラッドリーが説得力のある演技をしたのだと思いました。「月の王様」をアニメーションで表現したのも珍しいと思いました。子役の子達も良かったですね。アマンダのシマリスの剥製がここで使われるのも興味深かったです。一方、ヴェラスコの問題。オリビアは今日明日にそうしろと言っているわけではない、と言っていましたが、ヴェラスコはかつて自分を守ってくれたチリーを逮捕しなければオリビアに認められないという事を突きつけられ、かなりきついなと思いました。一種の踏み絵ですね。ヘクターにそんな話をしなければバレなかったわけですが、罪を犯せばいつか償わなければならないという事なのでしょうね。これを実現するために、ヴェラスコがNYPDを辞めてFBIに入るとか、テキサスレンジャーに入るとか、かなり過酷な事を求められているように思います。まあ、メキシコ国内でやったことなら見逃されたかもしれませんが。来シーズン以降、この話題が出てくるのでしょうか。チャーリッシュが「あんたのような男がいるから、警官の価値が落ちる」というのは、ちょっとなあ。そこまで言わなくても…個人的には嫌な女だなと思いました。フィンは気に入っているのでしょうけど。まあ、今回初めてヴェラスコが深掘りされた感じで、オクタビオさんも初めて演技させてもらったという感じでしょうか。
August 20, 2023
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『異国の客』言いたいことがはっきりしているので、こういう時はおふざけは必要ないですね。タイトルが深い感じがします。Bプロットのジミーの子育ての話題もしんみりくるものでした。ウィリアム・ハクスリー二等兵が自宅のガレージで刺殺された。死亡推定時刻は12時間前で、首にナイフを刺されて失血死したと見られる。年齢が高いのに二等兵であるのは、以前は一等軍曹として武装偵察部隊を率い、アフガニスタンに派遣されたが、アメリカ軍の撤退後に部隊を抜けてカブールに戻り、置き去りになった現地協力者を救い出そうとしたため、降格となった。現在ハクスリーは海兵隊の給養員として働いており、得意の料理を隣人に振る舞っていたようだ。凶器は果物ナイフで、ハクスリーのような精鋭部隊の兵士が近距離で刺されるということは犯人は顔見知りの可能性がある。ジミーは娘のヴィクトリアがグループで映画を見に行くと言って、親子喧嘩になっている。ジミーは一緒に行くメンバーにオースティンという男の子がいることが気に入らないし、デートという言葉も受け付けないという。ナイトはジミーのあまりの剣幕に考え直すようにいうが、ジミーは態度を変えようとしない。パーカーはそんなに気になるなら、オースティンのSNSなどをチェックしてみたらどうか、という。凶器のナイフには中東料理で使われるアサフェティダというスパイスが付着していた。ハクスリーの玄関カメラに、近所の女性がすごい剣幕で「私の客を奪うな」とハクスリーを糾弾して脅しているのが写っていた。数ブロック先に住むカレンは、ハクスリーが副業で菓子を焼いて商売の邪魔をしたことが気に入らないという。しかしカレンにはアリバイがあった。ハクスリーは副業の売上をアフガン支援センターに寄付していたという。ハクスリーはボランティアとして母国を追われたアフガンの難民の生活を支援する「栄えある約束支援センター」で、彼らの故郷の味を振る舞っていた。世話役のジョアンによると、ここに集う難民に対して生活上の様々な支援を行っており、彼らは故郷に家族や友人を残しているという。トーレスは自分の経験から、新しい生活をやり直すことは可能だという、所長のエディ・ワトキンス牧師はハクスリーが熱心にボランティア活動していると評価するが、死亡を聞いてショックを受ける。センターのキッチンの包丁セットは、果物ナイフだけなくなっていた。ハクスリーはセンターに出入りする人から愛されていたというが、マティーン・ジャマーとはギクシャクしていたという。ハクスリーはマティーンの両親をタリバンの手から救い出すことができなかったのだった。ジョアンは昨日ハクスリーとマティーンが口論していたのを聞いたといい、マティーンは昨夜センターで手伝う約束をすっぽかしたという。マティーンはスーパーで働いているが、現在携帯をオフにしている。カブールでは技術者として爆弾を扱う仕事をしていたが、アフガニスタンで取った学位はアメリカでは通用しない。マティーンの父親は通訳としてハクスリーと親しかったという。スーパーでトーレスはアフガニスタンからやってきた女性店員と話し込む。ここは支援センターに通う難民が多く働いており、アメリカでの生活は大変だという。トーレスは難民ではないが、悪い人間から逃れるため母と妹とともにパナマ、コロンビアからアメリカを目指したと話す。アメリカでの生活が慣れたと思うときもあるが、そうでないときもある。しかし、ここが僕らの生活の場だ。そこにマティーンが戻ってきてNCISを見て逃げ出す。後を追ったトーレスが転んで頭を打ちマティーンを取り逃がしてしまう。女性はテキパキと応急処置を行うが脳震盪を起こしているという。女性はアフガニスタンでは外科医だった。マティーンの行方はわからず、ケイシーが私物をチェックしてジャケットからモーターオイルを検出した。さらに、爆発性の高い有機化合物も検出され、マティーンが元々爆弾を扱う仕事をしていたことから、一気にマティーンが自動車爆弾を作っているのではないかという疑いが生じた。これには各機関も懸念を持ち、ヴァンスも危機感を強める。しかし、マティーンは誰に対して爆弾を使用するというのか。ハクスリーとの関係でいうと、ハクスリーがマティーンの爆弾製造に気づいて殺されたことも考えられる。トーレスを治療したヴィーダ・ラジャブ医師がトーレスの経過を知りたいと、NCISを訪れる。マティーンについては、人を殺すような人物ではなく、仕事を掛け持ちして頑張っているという。自動車の修理工場で働いていることは不当就労になるので公にはしたくないのだろう。その工場を突き止めトーレスとナイトが踏み込むとマティーンは爆弾を調整しており、「奴らが来る前に説明させてくれ」という。その時覆面をした男たちが工場を急襲し、銃撃してその爆弾を奪っていった。マティーンは知らない人物からメールが来て、爆弾を作らなければ婚約者のアサルを殺すと脅してきたという。マティーンとアサルは出国時に離れてしまい、アサルは今トルコにいる。仕方なく爆弾を製造したが、遠隔起爆装置にして不発弾になるよう細工したので大丈夫だという。ハクスリーとは、この状況を相談したところ彼は責任を感じてアサルを救出するという話をした。ハクスリーは殺されてしまい、不発弾にした細工もいずれ気づかれるため、解決を急がなくてはならない。爆弾を奪っていった犯人の手がかりはないが、ハクスリーを殺した犯人は支援センターに出入りできたことから、関係者をチェックする。アサルはすでにアメリカで難民認定を受けていることがわかるが、なぜかトルコで移送担当の支援団体が手続きを送らせているという。その理由は牧師が生活資金を承認しないから、ということのようだ。しかしワトキンス牧師は車の中で射殺されていた。車内で見つかった薬莢から指紋が検出され、白人武装組織リーダーのウィトロックのものとわかる。彼らは過激派とみなされ、複数のヘイトクライムとの関連も疑われている。牧師に難民の中から爆弾を製造できる人物を見つけさせ、アサルの移送を遅らせるなどして爆弾を手に入れた後は口封じで牧師を殺したか。NCISがウィトロックのキャンプに乗り込むと、武装したメンバーが応戦しようとした。マティーンの爆弾もそこにあり、いきなり爆発する。ウィトロックらのメンバー6名は死亡するが、不発弾のはずがなぜ爆発したのか。NCISは製造者のマティーンに残骸を見てもらう。彼らは起爆装置の受信機のワイヤを繋ぎ直したようだが、自らが犠牲になったのは、その場で何者かが遠隔操作したことになる。ウィトロックは支援センターに何度も電話をしていたが、その時期牧師は海外で布教活動をしていたことがわかる。ウィトロックの共犯者はジョアンだった。ウィトロックの恋人で、トルコの担当者に賄賂を渡していたことが確認された。マティーンに爆弾を作らせようとしてハクスリーに気づかれ殺し、マティーンに罪を着せるつもりだった。ジョアンはトーレスに「あなたたちのような人がかつて偉大だったこの国を破壊する」という。トーレスは「俺やここにいる人たちがこの国が偉大になる手助けをする」と言い返す。ジミーはオースティンをNCISに呼んであれこれ説教するつもりだったが、ナイトは同じ父親の立場のヴァンスにアドバイスをしてもらう。ヴァンスは娘を守ることは受け入れることでもあり、自分もまた娘の前で同じような経験をしたという。娘たちは成長する、信用することが必要だ。娘たちに自分の人生を歩ませなさい。支援センターの所長にヴィーダが着任した。マティーンは間もなくアサルと再会できるだろう。ヴィーダはトーレスが後に残してきた人々に対して痛みを感じているという。ここにたどり着けなかった人々は我々に前に進んでほしいと望んでいる。ここで新しい生活を築くことは、我々をここに送り出した人々の犠牲を褒め称えることになるのだ。トーレスはここで始めた新しい生活は過去最高だと答える。犯人はあの人かというのはすぐにわかりましたが、爆弾を爆発させた理由はよく分からなかったですね。身内を殺してどうする。普段は一番嫌っている人々を親身に世話をするという、矛盾に満ちた立場にいるわけですよね。何がしたかったんだろう。それを除けば、アフガニスタンからの撤退(という言葉は「SEAL TEAM」で使わないみたいでしたが)で多くのアフガニスタン人協力者が犠牲になったことや、難民として受け入れられても元の資格や仕事が得られないことなど、地味でしたがいろいろ語られたエピソードだったと思います。トーレスに気があるのか妙に馴れ馴れしいヴィーダでしたが、同じような経験をしたからこそ彼女の言葉はトーレスに響いたみたいで良かったと思います。いずれ2人は交際するのかな?希望の国を目指してやってきた移民が晴れてこの国の市民になったら、あとから来る不法移民はもう来るなという話はあるようですし、それを思うと後に残してきた人のことを思い、ここは居場所じゃないと思うこともあるというトーレスについては、今回は自然な感覚だなと思いました。ジミーがヴィクトリアの事になると頑固おやじを通り越して、レクター博士みたいになってしまいました。(笑)でも人生の先輩ヴァンスが愚かな父親ぶりを披露してくれて良かったです。これもギブスだったら言えないことなんですね。悲しいかな。
August 19, 2023
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記念すべき200話ですが、そのナンバーのリスト者はちょっと盛り上げに欠けるかな。しかも、メインのゲストが三つ子で同じ俳優というのがいかにも経費削減という感じですね。個人的に気になるのは新入りのシーヤのワードローブというか、あの地味なベスト着用というのは、イギリス人のイメージなのだろうか。母親もパクもスキッとスーツだったように思いますけど、違いを出したいのかな。あとレスラーがネクタイをせずにシャツのボタンを開けている、開けすぎじゃないのとか、くだらないことに目が行きます。2年前に死亡した金融界の大物、ウォレン・ボストウィックの遺言執行弁護士が事故死した。トイレで転んで頭を打ったように見えるが、レッドは「ハイエナ」というリスト者に殺されたという。ボストウィックは死ぬ直前に莫大な財産を現金化して秘密の口座に入れたという。ハイエナことショーン・ベインは犯罪者の隠し財産を探し出して奪うが、そのためには強引な手段を使うと言い、ボストウィックの所在不明の遺産を狙っていると見られる。ボストウィックには三つ子の3人の娘がいて、ハイエナは次は娘たちを狙うだろう。クーパーは父親の会社を継いたケンダルの元にレスラーとデンベを送る。レッドは脱獄させたヴェスコをもてなし、ヴェスコはいつ俺を殺すのかと落ち着かない。実はレッドもヴェスコもボストウィックと付き合いがあり、遺産探しの手伝いをしてもらうつもりだった。ケンダルはFBIに、父親のメッセージの動画を見せる。ボストウィックは仕事に精を出しすぎ、娘たちには良い父親ではなかったことを後悔していた。せめて姉妹に仲良くしてもらいたくて、3人が協力しなければ現金化した遺産を手にすることはできないよう、謎解きを遺した。遺産は一つのデジタルウォレットに入っているが、ログインするにはパスコードが必要で、それを3つに分割して、自作の詩がヒントになるという。しかしケンダルは姉妹が協力するのは無理な話で、自分が手に入れて長女として3人で分配するという。パスコードは3姉妹に由来するように3つに分割されている。24時間警備をするというレスラーに、ケンダルは自分の警護担当がいるので必要はなく、詩もFBIには渡さないという。ケンダルは詩の謎解きをするために専門家を雇ったが、それはレッドが雇っている人物だった。そのためレッドも詩を持っており、ヴェスコの知恵を借りようという。早速1つ目の「ヘミングウェイと共に座って」については、ボストウィックの書斎にヘミングウェイの名の付いた葉巻があったことを思い出し、2人はケンダルの家を訪ねることにする。ケンダルは何者かに自殺に見せかけ殺されてしまう。次女のアレックスは所在不明となっているが、ケンダルの警備担当はアレックスの居場所を知っているという。三女のコーディリアはボリビアにいるという。アレックスは自分の存在を隠すために廃倉庫のようなところに隠れ住んでおり、極度に防衛的な生活をしていた。FBIの訪問にも信用できないと言い、陰謀論に染まっているのか頭の中を覗かれているというような事をいう。やむなくFBIはアレックスの監視をする。レッドとヴェスコは予定通りケンドラの自宅に侵入し、書斎で葉巻をくゆらせる。「太陽の最後の光が消えるまでそこにいろ」というところで、置いてあるハンデルランプに着目する。傘の裏側に小さな文字で数字とイニシャルのようなものが書かれていた。これが1つ目のパスコードだったのか。2つ目のヒントで「その石に優しくささやく」ということについては、亡き妻マリリンに贈ったダイヤの指輪だと読み解く。ダイヤにはコードが刻まれており、その指輪はアレックスが受け継いでいた。アレックスの居場所はIT担当のタダシがSNSなどから手がかりを得る。アレックスは超音波盗・聴器を発見するデバイスを求めており、チャット相手に相談していた。ヴェスコとレッドはその相談相手になりすまし、アレックスに会いにいくことにする。ボリビアにいるコーディリアと連絡が付き、シーヤは危険なので帰国するように促す。帰国したコーディリアをセーフハウスに送っていくシーヤは、謎解きについて尋ねる。姉妹は試みたようだが、結局は喧嘩になり失敗したという。ハイエナことベインはモーテルに宿泊した姿が捕らえられ、白いシボレーに乗っていることがわかる。アレックスを監視中のレスラーとデンベの前にレッドとヴェスコが現れた。その様子はベインに筒抜けで、ベインはセーフハウスのコーディリアに連絡を入れた。ベインはコーディリアの命令でケンダルを襲いパスコードを聞き出していたのだった。今度は殺さずにアレックスをここに連れてこいという。レッドとヴェスコはタダシから受け売りのうんちくを並べてアレックスを信用させる。レッドは部屋を点検するといって、ダイヤの指輪を探すが、アレックスは指輪をすでに処分し売り払ったという。レッドはアレックスが飼っている犬の耳にパスコードが刻まれているのに気づく。犬の名前はダイヤモンドで、ボストウィックがかわいがっていたのをアレックスが引き継いだのだった。その時電源が落ち、ハイエナの攻撃に気づいたレッドとヴェスコはコーディリアに逃げるようにいう。しかしコーディリアはベインに捕らえられてしまう。ベインのシボレーが交通カメラで確認され、コーディリアのいるセーフハウス方面に向かっているという。コーディリアについているFBIの警護とは連絡がつかず、レスラーらも後を追う。セーフハウスに到着したアレックスはコーディアを見て驚く。ケンダルを殺したことを知り、アレックスはコーディリアにパスコードを渡す。コーディリアはベインを撃ち殺す。3つ目の手がかりを探すレッドはボストウィックの墓へ向かう。コーディリアは手がかりとなる父の墓標を破壊していた。自分がこの墓をオーダーしたのだから何が書かれているかは知っている。しかしレッドは詩の前半部分「どんな物語にも終わりがある」を重視し、妻を失ったボストウィックが心の空洞を埋めるために金儲けをしたという。問題の墓はシンプルで「膝をついて刻まれたのを読む」妻の墓の方だという。レッドはコーディリアの足を撃つと、3つのパスコードを持ち帰りタダシに渡す。ログインすると、もうひとつのボストウィックの動画があった。力を合わせて答えを得た娘たちへの祝福のメッセージで、家族の意味を教える父親らしい言葉だった。今や遺産はレッドのものとなり、その半分をヴェスコに分けるつもりだったが、ヴェスコは1/3をアレックスに送って欲しいという。クーパーはレッドがヴェスコを脱獄させたことに驚かないという。レッドにとって、ヴェスコはFBIに頼めないことを頼める、裏切ることのない古い友人だという。ヴェスコがアジトに戻ると、ウージンの代理人を名乗る男が待ち構えていた。マーヴィンはヴェスコの情報をウージンに託した。レッドはヴェスコがFBIに逮捕されるように企てた、もっと知りたければウージンに連絡を取るようにいう。3姉妹を演じた人は「シカゴメッド」に出ていたようで、シーズン4でチャールズ先生についたレジデントということなので、顔は見ているなあ。あまり印象はありませんでしたが、今回はとにかく3人の性格の違う姉妹を演じわけたのは流石だと思いました。一番まともで良さそうな人が一番悪い人だったわけですね。先日NCIS:LAでも謎解きがあったので、最近の流行りなのかなと思いましたが、謎解きの専門家に頼らなくても本人を知っていたらわかったことでした。子どもたちには仲良くしてもらいたいですが、財産があれば揉めるのが人の常ですから、親心が逆に争いの方向へ追いやってしまったのが皮肉でした。ヴェスコは心優しいおじさんですね。途方もない金を山分けしようと言うところで、大活躍のタダシは取り分はないの?と思いましたが、まあタダシはレッドに雇われる身なのでそれなりのお給料なり、成功報酬を受け取っているのでしょう。そんなヴェスコを孤独なレッドから引き剥がそうとしているのがウージン。誘いに乗るかどうかは、レッドを信じられるかどうかなのでしょう。元々、商売に邪魔な敵を潰してギブ・アンド・テイクで人間関係を築いてきたレッドが、クーパーの家に押しかけて居場所を求めているのがやはり末期的な感じがしました。デンベも去ってしまったし、肉親?のリズも失った。孤独の極みにいるレッドが、、死ぬ時はせめて生きたという実感が欲しいなという言葉が切実に感じられます。ところでステイシー・キーチはミニシリーズの「ヘミングウェイ」でヘミングウェイ本人を演じているのですね。このあたりもリスペクトかな。ヘミングウェイは短編集くらいしか読んでいないので、じっくり長編作品も読まなきゃいけないですね。原作映画も多いですしね。
August 18, 2023
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前回辺りから、キルブライド大将の存在感が際立ってきたように思います。ヘティが子育てを放棄して出奔し、その後を父親役を買って出たキルブライドが孤軍奮闘しているような。厳しいけれど、子供思いの昭和のお父さんみたいな印象です。海軍の請負業者、グローバル・ウェスト社が改装工事を行っているビルで、放火とみられる火災があった。床に特徴的なマークが記され、容疑者はFBIが追っているランドール・ペレスと思われる。ペレスは「告発者」と名乗っているが、罪を犯しているとして、標的とする対象を警戒する役目を自認しているという。今回、現場監督が死亡したが、LAPDは犯行を目撃したため殺されたと考えている。ペレスの標的は環境犯罪に関わる企業だが、なぜ海軍の請負業者を狙ったのか。キルブライドはFBIと連携し、ペレスを捕らえるよう命じる。ボートハウスにやってきたFBI捜査官は、かつてラウンドトゥリーと交際していたサニー・モアハースト特別捜査官だった。ペレスは元々は非暴力の抗議活動をしていたが、過激な運動にも参加するようになり、放火を始めるようになった。メキシコに渡っていたが久々に国内で犯行を再開したことで、再々取り逃がしていたFBIは今後こそ逮捕すると意気込んでいる。キルブライドはカレンを捜査から外し、ペンプルックの資料を手渡す。過去に囚われ、日常の任務に支障をきたすのを終わりにするため、決着をつけろという。ファティマはモアハーストとラウンドトゥリーの会話を耳にしてしまい、2人の関係に興味津々だ。どうやらラウンドトゥリーの方が逃げてしまったらしい。グローバル・ウェスト社は実務を行う建設会社を持っており、それらの会社に環境破壊の報告はないという。まさか保険金目当てでペレスの名を借りて自ら火を着けたのか。ペレスには姉と自分の娘がいることがわかり、話を聞く。姉のデニスによると、娘のクリスタルは父親が放火犯だと知らされ、何度も転校を余儀なくされるなど、辛い子供時代を過ごした。今はやっと思った仕事に就いているが、ペレスとは音信不通だという。ペレスのことは死んだも同然だと思っているというが、クリスタルは父親に同情的で、母親死んだ時に自分がそばにいなかったことや、放火についても悪かったと思っているという。ペレスは世界が壊れるのを止めようと、人々の目を冷まそうとしているだけだ。むしろ、自首しようと考えており、1ヶ月ほど前に話をしたという。グローバル・ウェスト社が保険金目当ての放火をするのは、財政上考えにくいことが確認された。現場で使われたのは燃焼速促進剤テルミットで、一般人でも簡単に作ることができる。材料配合のレシピを確かめることで、模倣犯かどうか確認できるだろう。ファティマは酸化鉄とアルミニウムを大量に購入した人物を探す。ディークスとサムは、現場の外に急発進したような車のタイヤ痕を発見する。足跡などから、犯人は車の助手席に乗り込んでおり、放火犯には共犯者がいる可能性が高まった。ペレスは単独で犯行を行ったことから、やはり模倣犯なのか。ファティマは現場から走り去った車を交通カメラで到底するが、犯人の顔ははっきりしない。車は盗難車で持ち主は死亡していた。クリスタルが父親と連絡を取ったということで調べると、デニスも弟と連絡を取り合っていることがわかる。ラウンドトゥリーとモアハーストがデニスを尾行し、ショッピングモールの駐車場で誰かを待っている姿を確認する。やはりデニスはペレスと接触していた。FBIとNCISがペレスの身柄確保に向かうが、デニスがラウンドトゥリーらを妨害してペレスは逃げてしまう。デニスは逮捕され、ペレスは放火犯ではないと主張する。ペレスのかつての活動については、大義のための抗議で正しいことをしていると許したのだという。酸化鉄とアルミニウムを大量に購入した客がいることがわかり、その会社は怪しいところがあるという。会社の住所はアパートのビルになっており、実際は貸駐車場経営で、シャッターを開けるとブービートラップが仕掛けられていた。何かの作業場のようになっており、危険を排除して倉庫内に残っていた燃料促進剤の成分を分析する。すると、ペレスのレシピと一致した。サムとディークスは倉庫内にグローバル・ウェスト社を始め、数々の団体、企業などの名前がリストアップされているのを確認する。犯行現場で使われた車の持ち主はクリスチャン・ナヴァロで、去年死亡していた。その息子マルコ・ナヴァロは抗議活動で度々ペレスと逮捕されていた。ナヴァロがペレスの共犯者だったのか。デニスらとペレスとの通話から、ペレスの居所が割れてサムとディークスが逮捕に向かう。ペレスはグローバル・ウェスト社の放火はしていないと訴える。ナヴァロとも組んではいない、むしろナヴァロを止めようと探しているというが、今のところ居所はわからないという。しかし逃亡する時に持っていた燃焼促進剤などの荷物をナヴァロに預けたことを認め、ナヴァロはそれを成分分析して、新たにテルミットを作ったと見られる。現場に記されたマークはペレスの犯行を見せかけたのだろう。元々ナヴァロとペレスは親しく家族同然だったが、デニスとは無関係だった。クリスタルからすると、ナヴァロは兄貴同然の存在だという。クリスタルは現在携帯の電源を切り居場所がわからなくなっていた。職場にも1週間以上出勤しておらず、急に辞職したという。クリスタルの車を探していたところ、シルマーでクリスタルとナヴァロが一緒だという目撃情報があった。モアハーストはクリスタルが父の大義名分を継いだとしても、攻撃対象が環境犯罪とは結びつきにくいことを指摘する。ファティマはリストに上がっていた団体はギャレット上院議員に多額の寄付をしているという共通点を見つけ出す。上院議員は気候法案を廃案にしたといい、現在LAを訪れていることがわかる。見学先の工場はリストに載っていなかったが、クリスタルとナヴァロが目撃されたシルマーにある。サム、ディークス、ラウンドトゥリー、モアハーストが工場に向かい、上院議員に危険を知らせる。そこでクリスタルは燃料促進剤を撒き、ナヴァロが攻撃を仕掛けてきた。サムはクリスタルに投降するよう説得し、ラウンドトゥリーがナヴァロを追い詰め逮捕する。クリスタルが燃料促進剤に火をつけるも、サムが消火してついにクリスタルは投降する。モアハーストのはからいで父と娘は対話の瞬間を持つことができ、それぞれ連行されていった。モアハーストはラウンドトゥリーとの過去の事を割り切った様子で戻っていく。サムはラウンドトゥリーに電話をかけるよう促す。ペンブルックのファイルをよみ終えたカレンは、一枚の写真を手にする。キルブライドはヘティが人々を守るために後ろめたい、普通ではやらない秘密を持ったという。彼女には後悔がある。カレンは子供を洗脳までして守る必要があるのかと問うが、キルブライドはそれはわからないとしながらも、カレンが日々人々を救っており、その手段に問題があっても、意味あることだという。もちろんキルブライドはヘティのやり方を嫌い、ヘティ本人も嫌っているが、尊敬もしているという。ヘティは大義のため命を捧げてきたが、我々と同じように彼女も過ちを犯すことがある。自分は過ちなのか、それとも後ろめたい秘密なのかというカレンに、キルブライドはそれを決めるのはカレン自身だと答える。キルブライドは自信の経験から、囚われるなという。気になったのは放火(火付け)は江戸時代から大罪で、そこに大義はないと思うのですが、多分それとヘティがやった隠密作戦、暗黒マターと重ねたのかなと思いました。おそらくペレス親子は厳しい罰を与えられるだろうなあ。もちろん、デニスも連邦捜査官に嘘を着いたことで終身刑もありうるという。それでも、目的が正しければ手段は問わないというところで、カレンは自分はその手段だったのかと悩むわけですね。そういう風に捕らえると、確かにカレンの憂鬱もわからなくない。キルブライドがヘティを嫌う理由もわかります。これは想像ですが、長いシーズンの中でスパイとしてあれこれやりました、というのを美談や手柄のように描いてきたことへの、反発は反省があったのかな。最終シーズンではやはりヘティの犯した罪を断罪する必要があった、ということかなと思いました。それはそれとして、キルブライドが生活指導の先生のように、メンバーの勤務態度をいちいち指摘するところは、今となると小気味よかったりします。また、そこには愛がなくてはならないですし。最後のカレンの涙目が印象的でした。さてさて、後はもうラウンドトゥリーの初の恋愛ネタですよ。しかも相手は「スター・トレック・ピカード」のあの子じゃないですか。そりゃ、しっかりしているわ。(笑)ラウンドトゥリーもなかなかキャラクターの掘り下げがなかったですが、最後に咲いた大輪の花という感じでしょうか。新人いじめもそろそろ終わりにして、真面目な彼こそがキルブライドの目ざす真っ当な支局にふさわしいのではないかなと思いました。
August 17, 2023
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番外編のような、いつもと違う回でしたね。でもフィンの掘り下げかと思っていたら、意外にもマンチを偲ぶエピソードでした。謎なのが、放送されたのがリチャード・ベルザーが亡くなる直前で、たまたま偶然だったということなのかな。いずれにせよ、印象に残る回でした。フィンが今年のハーレム・ハート賞を受賞して祝いのパーティがあった。酔ったためオリビアに自宅まで送ってもらうが、部屋に入ったフィンは侵入者の男に銃を向けられる。思いつめた様子の男は23年前に未成年でフィンに逮捕され、その後ひどい目にあったと訴える。フィンはすぐには思い出せなかったが、麻薬課にいたとき、17歳のアイバン・”ダッチ”・ヘルナンデスという男を合成麻薬の販売目的所持で逮捕した。その際、フィンと相棒が暴力的な逮捕の仕方をした。ダッチは肩を脱臼して体を自由に動かせなかった。謝罪するフィンに、ダッチはフィンがSVUにいることを知り、ここに来たという。興奮するダッチをなだめながら、何があったのか話してほしいというと、ダッチは拘置所で独房に入れられ、そこでいきなり入ってきた「クリームチーズ」のような男にレイプされたという。犯人は焼いたペーパークリップでダッチの胸に「H」の文字を焼き付けた。どうやら看守は犯人とグルだったようだ。フィンを偽善者呼ばわりするダッチだったが、銃に弾はこめられておらず、フィンは何を求めるのかと問う。ダッチは胸のマークのせいで、刑務所で集団レイプの被害者となったという。ある時は貸し借りの対象となり、売られ交換された。フィンは同僚のブルーノを呼び、捜査を始めると告げる。まずは23年前にダッチが逮捕されたときの看守の写真を見せ、犯人に便宜をはかった者を特定するよう求める。ダッチが指摘したのは、現在看守長になっているピート・ライアンだった。フィンとブルーノは深夜にライアンの家を訪問し、1999年当時の看守を特定したといって上がり込む。ダッチの名前を挙げてレイプ事件について質問するが、ライアンはダッチのことは覚えていないという。クリームチーズに独房のカギを渡したこともなければ、レイプ事件も無関係だ。その会話を妻のパティが聞いて、フィンらに帰ってくれと声を荒げる。フィンとブルーノはダッチと共に、その後ライアン家を監視し、パティが一人で深夜に出かけて行くのを追跡する。パティが向かったのは依存症患者のリハビリ施設で、フィンはここでオリビアに報告し協力を求める。深夜にも関わらずオリビアが到着し、フィンと2人でリハビリ施設で聞き込みを始める。ライアンの妻は施設の住人の男に面会にしていた。その男はオリビアたちが聞き込みを始めたころに、施設から脱出しブルーノが追いかけるが逃げられてしまう。ダッチは取り逃がしたブルーノを批判し、パニック発作のような状態となる。フィンは興奮して自暴自棄になるダッチに、君には生きる目的があるはずだという。ダッチには娘がいたが、自分を恥じて面会を許さなかった。逃亡した男はバージル・ハットンとわかる。しかし、ダッチはハットンの顔写真をみて、犯人であるとは特定できなかった。当時の記憶があいまいなところがあり、100パーセント確かさがなければハットンに対して逮捕状を請求できない。フィンはブルーノにかつてのパートナー、マンチとの共通点を見る。カリシを呼び、ライアンにレイプの手助けをしたかどうか追及を始め、ライアンとハットンが幼馴染で同じ高校に通っていた事実を突きつける。ライアンは刑務所内を仕切るのに体の大きい強面のハットンを頼ったと認める。ハットンは刑務所内で「ハングマン」と呼ばれており、ダッチの胸の「H」のマークの意味が判明した。ライアンはハットンとは連絡が取れないと言い、行きつけのバーに隠れているかもしれないと明かす。ダッチがハットンを特定できれば令状を取ることができるが、オリビアは暗闇で逃げるハットンを目撃したダッチがパニックになったのは、トラウマは頭より体が覚えているせいだと主張する。それでもカリシは逮捕する正当な理由が欲しいというため、バーに隠れているハットンを消防がガス漏れの疑いで外に追い出し、それをダッチに確認させることにする。なかなか思い出せないダッチのためにブルーノがハットンに接触して、ライターの火を借りることで顔を認識させた。ダッチはバンの中から出て、ハットンに食らいつく。フィンはダッチが口にした「ダッチ・ティアーズ」というガラス細工の話をして、ダッチを落ち着かせる。ハットンは第一級レイプ罪に問われることになる。ダッチは銃の不法所持で保護観察処分になるだろう。オリビアは一晩で事件を片付けたフィンの手柄をたたえる。フィンはダッチの娘を呼び親子を再会させる。このエピソードが放送されたのが2023年の2月16日、リチャード・ベルザ-の死去が報じられたのが2月19日なので、マンチの追悼エピソードではないのですが、それでも冒頭のパーティではみんな黒っぽい服装であれ?と思いました。それならロリンズもフィービーもいてほしいですが。フィンの過去を振り返るときにマンチの名が出るのは当然で、6歳の時に母親が殺されるのを目撃しただとか、そんな話があったかなという掘り下げでした。オリビアがフィンに感謝して、過去に何があっても未来に向かって善いことをし続ける姿勢を評価している点、こればかりは最も長く共演している同僚としての本音、最大の賛辞なのだろうなと思いました。ダッチからも良い父親なんだろうと指摘がありましたが、これもフィンを語る上ではケンとの関係は欠かせない。それにしても、先週のヴェラスコの話題はどうなったんだろうと気になります。もう、ブルーノが後釜に座るのが決まっているのかなあ。確かにブルーノも被害者の気持ちに寄り添うことができる奴ですけどね。でもマンチに似ているというタイプを後釜に据えてしまうのは、あまり工夫がないかな。犬の名前みたいというのは面白い。このエピソードはフィンのキャラクターを味わうだけでなく、ゲストのダッチ役の俳優さんの切羽詰ったリアリティある演技が見ものでした。自分が犯罪を犯したのがきっかけではあるが、その後の過酷な人生を生き延びてきたこと、今も過去の出来事に捕らわれていることなど、SVUでいつも描かれていることですね。一晩で犯人を捕らえたというのがすごいですが、ダッチと娘の再会も仲立ちするなど、最後までフィンが大活躍でした。普段からそれくらい働けよ、と言いたくなりますけど。(笑)タイトルのダッチ・ティアーズは初めて聞きましたが、強さと脆さを併せ持つ被害者の状況を表現していましたね。
August 14, 2023
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『バタフライ効果』いつものように楽しみましたが、最後にあれれ?という感じでしたね。後半の大きなストーリーの伏線かな。メインの事件は「ブラックリスト」を思い浮かべましたね。結局バタフライ効果は何だったのか。ショッピングモールの新兵募集センターから緊急通報があったものの、すぐに途切れてしまい、地元警官が訪れると、人が倒れているという。しかしその警官も中に入ったきり出てこない。何かの毒が巻かれたと判断した警察は客を避難させて封鎖すると応援を待った。NCISはバイオテロの可能性もあると考え、防護服を着て中に入る。ボグス大佐とシーアン兵曹が倒れていたが、脈はあった。ナイトが地下駐車場に降りていくと、さらに7人が倒れており、ここが汚染源と見られる。バンの近くに空のボンベがあり、ガスが巻かれたようだ。もう一人女性が倒れていたが、息を吹き返す。結局発見された被害者は全員意識を取り戻し、病院で手当を受けるが、今のところ症状がなく、何の化学物質が巻かれたのかわからないという。未知の物質によるテロ攻撃のテストとも考えられ、関連機関は懸念を示しておりヴァンスは捜査を急ぐよう命じる。しかし、ケイシーは巻かれたガスは牛に使われる鎮静剤で、本来は液体を注射するが、エアロゾル化するのが難しいという。地下駐車場にカメラがなかったため、NCISが被害者たちから話を聞く。ほとんどが急に意識を失ったため、何も見ていないというが、最後に発見されたドロシー・クィンランは男が2人、白いバンに乗って走り去ったと証言する。また建設業者のジョージ・バーローは腰に着けていた鍵と携帯がなくなっているという。ジョージはDCの豪邸に水槽や噴水などを設置する仕事をしており、顧客は有力者や裕福な家庭など、狙われやすい人々がいることがわかる。NCISはすぐに関係者に警戒するよう連絡するが、もし彼らがターゲットなら絞り込む方法がわからない。ナイトの父親が自転車事故で骨折したという連絡が入る。NCISの極東支局にいる父親は腕を複雑骨折し手術を受けたが、様子がわからず心配だ。妹のロビンはこれから東京に向かうという。ヴァンスは特別に連絡できるようにするというが、ナイトは断る。ケイシーがジョージの車を調べ、犯人がこの車を狙ったのが確かだという。ボンベに繋いだホースが外れて、ガスが駐車場に流れ出してしまったことが真相のようだ。犯人は始めからジョージの持つ鍵と携帯を狙っていたのだろう。ガスの制御装置に毛包が見つかり、DNAを検索すると、フィリップ・ルグランという窃盗犯のものとわかる。FBIが指名手配しており、各地で豪邸を狙い説得を繰り返していた。マクギーはジョージの顧客に警告を続けることにする。その中にはコンスタンス・ミラー上院議員がいて、議員は現在海外訪問から帰還中だが、自宅のメイドと連絡が付かないことがわかる。NCISがミラー議員の自宅に突入すると、ガスが使われてメイドが倒れており、書斎の金庫の前で開けようとしている人物がいた。今朝の被害者ドロシーで、彼女がガスを使ってジョージの鍵と携帯を盗み議員の自宅に不法侵入していた。共犯者はルグランかというと、ドロシーは父だという。その父が誘拐され、ミラー議員の金庫からハードディスクを盗まなければ殺されるというので、NCISはドロシーの言葉を慎重に判断する。ルグランは化学の教師だったがいつの間にか泥棒になり、キャンピングカーで生活するようになった。ドロシーは奨学金を返すため、父に協力することになったが、同じ泥棒でも金持ちから必要最低限しか盗まない、人を傷つけないというルールがあるという。しかし、そのためにガスを使って人を眠らせるのは矛盾している。先週親子を雇いたいという人物からメールがあり、一旦は断ったものの、ルグランが行方不明になり、ミラー議員のハードディスクを盗まなければ殺すと脅された。その連絡は今朝倒れた時に持っていた携帯が壊れてしまったので、今はどうなっているのかわからない。マクギーが携帯を補修すると、確かに犯人からの脅しのメールがあった。使い捨て携帯なので相手の情報がない。ルグランのキャンピングカーには争った後があり、ドロシーの供述は正しいことがわかる。NCISは犯人との取引に応じるため、ミラー議員に直接ハードディスクを提供してもらうよう頼む。しかしハードディスクの中身はごく普通の日常的な写真ばかりで、旅行や休暇の思い出など犯人が欲しがる理由がわからない。手術が成功したはずのナイトの父親が合併症を起こして意識不明となったという連絡が入る。緊急手術が行われナイトは東京に行くという。犯人からの最後のメールで時間切れを思わせる状況となり、NCISはドロシーを信じてハードディスクをドロシーに託すことにする。犯人から取引場所の指示があり、ルグラン親子が盗んだものを保管している建物に向かう。ナイトは東京には行かず、任務をやり通すという。父ならそうするはずだ。ドロシーが親子の作業部屋に入ると、メモがありNCISに「すぐにここに来て!」と叫ぶ。マクギーらが到着するとドロシーの姿はなく、メモには「NCISを消せ」と書かれてあった。現場にはカメラが仕掛けられ、犯人はこちらの動きを見ていたようだ。その時ボンベからガスが出ているのに気づくが、ナイトたちは倒れてしまう。ドロシーに犯人から連絡があり、ロッククリーク公園のハイキングコースに向かう。ルグランは怪我をしており、姿を見せたのは今朝地下駐車場に倒れていたビリングスだった。ハードディスクを渡したドロシーに、ビリングスは用済みだと銃を向けるが、ドロシーも監視されているのを知って鎮静剤ではなく、単なる圧縮空気を使ってNCISが倒れるのを偽装していた。背後から現れたNCISにビリングスが逮捕されるが、身分が特定できず、ロシアのスパイの可能性があった。ロシア大使館から身柄を引き渡す要請があり事情がわからないが、ケイシーはミラー議員の写真の中に知った顔がるという。ロシアからみのスパイでデライラの助手だったエヴリン・ショー、パーカーの元カノの息子が交際していた少尉の両親、レネーとジョン・ワッツ。彼らはミラー議員の選挙活動でボランティアをしていたという。短期間で4名のロシアのスパイとなると、慎重に調べなくてはならない。ドロシーは父と共に刑務所に行くことになったが、ナイトに礼を言う。父親の命を救うことができるのなら刑務所も厭わない。ジミーが東京の病院に連絡をして、ナイトの父親の病状について確かめた。創傷ボツリヌス症で、転んだ時の傷から胞子が入ったという。峠を超えて父親本人からナイトに電話があり、胸をなでおろす。パーカーの影響を受けた部下たちが、ハクトウワシの巣を観察している。トーレスなどは精神衛生に良いかもしれませんが、バタフライ効果との繋がりがわからん。お悔やみのビリー・マックさんはクルーなのかな、この緑色のコスチュームは聖パトリックスデーの出で立ちでしょうか、アイルランド系の方なのかも。ナイトの父親もNCISの捜査官というのは初出でしょうか。現役なら年齢的にはかなり年がいっていると思われ、いずれ出てきてくれるのかな。本当に東京ロケをやって欲しいです。ちなみに、自転車で竹林に突っ込むて、どういうイメージ?東京でそんな場所があるのでしょうか、非常に珍しいボツリヌス症にかかるとか、どういう日本のイメージを持たれているのやら。気絶させるガスを使うのはかなり悪質な犯行ですね。まあ、泥棒そのものが悪質ですが、お金持ちから盗むのを許されるというのは、言い訳でしかない。父もドロシーもFBIの指名手配犯ということなら、刑期は相当長くなるのじゃないでしょうか。その特技を活かして協力者になるとか、それこそスパイになるとか、これからの人生を考えてほしいですね。ミラー議員はパーカーに興味があるのか、電話が番号まで渡していましたが、これはロシア疑惑とは関係ないですよね。パーカーのモテ伝説がこれから始まるということか。キラーアイテムのペイストリーで「ヴァレーキニ」というのは、ウクライナのダンプリングの種類のようですね。これもロシア疑惑と繋がると考えるのは穿ち過ぎか。
August 11, 2023
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タイトルを見て気が付きました。次が記念すべき200話か。だからか、以前の顔ぶれが続々と出てくるのかなと思いました。パナベイカーが再選ための演説集会を野外で行っている時、何者かに発砲され、護衛のアイヴスが撃たれた。セキュリティをくぐり抜けてどうやって犯行に及んだのか疑問だが、襲撃の直前に2人の護衛アイヴスとウィルの銃と無線機がなくなっていた。レッドは聴衆に紛れ込んだスリの集団「フォー・ガンズ」が盗んで、それを真犯人に渡したという。まずはスリ集団を追えというので、クーパーが捜査を始める。クーパーは「友人」であるパナベイカーのために、自分が護衛につくと申し出る。昨年殺人容疑などでやばかった時にパナベイカーに助けられた借りを返すつもりだという。パナベイカーはそれはレッドが脅したからだと答える。レッドは古書屋で貴重な本と交換で、ヴィクトリア朝時代に装丁された本を求める。装飾をヒ素で装丁されており、カバーを外すと人体に害が及ぶ本だ。レッドはカバーを外したその本を刑務所のロバート・ヴェスコに送る。演説会場の周辺を捜索した結果、ゴミ箱から盗まれた護衛から盗まれた銃と無線機が見つかった。「フォー・ガンズ」は慎重に指紋などの証拠を拭き取っており、辛うじて親指の半分だけを検出できた。しかしそれでは容疑者を絞ることはできない。レッドは以前リズに埋め込まれた発信機を分析させたハービーを呼び、指紋からDNAを検出させる。指紋の主は犯罪者クェンティン・ドッドのものとわかる。居場所はわからないが、ドッドは高級腕時計に目がなくDCで一仕事を終えた後、高級腕時計のオークション会場などに出没する可能性がある。レスラーが偽の時計を身につけ張っていると、まんまとドッドが現れ腕時計を盗もうとしたため逮捕する。しかし、ドッドは法律などに詳しく、パナベイカー襲撃のためにスリ集団を雇った人物の名前を吐かない。やむなくレッドに任せ、ブリムリーに商売道具の腕を切り落とさせると言って脅す。ドッドはスリの仕事をしている時に、その様子を撮影していた男に脅されて彼のイカれた計画に協力させられることになったという。男のオフィスに踏み込むと、国旗が逆さまに飾られており、壁には前大統領との写真などが飾られていた。どうやら変装の達人らしく、その写真を集めて本来の顔を特定することにする。男は元シークレットサービスで23年勤め上げたルーカス・ロスで、定年を1年残して辞めていた。シーヤはロスが書いた文章を見てシリアルキラーの字に見えるという。レッドはフォー・ガンズのメンバーを集め、仕事を依頼する。パナベイカーは対立候補と討論会に出席すると譲らないので、レスラーが同行することになった。その会場にロスが変装して侵入し、非常ベルを鳴らした。パナベイカーは護衛のウィルと共に脱出口へ向かうというが、レスラーは同行を断られる。会場は古い劇場でロックダウンとなり、レスラーはロスが元シークレットサービスであることから、脱出の手順を知っていると気づく。FBIが会場を捜索するが、その間にパナベイカーとウィルがロスに捕らえられた。ロスは3Dプリンターで作った銃を持ち込んでおり、パナベイカーとウィルを小部屋に閉じ込める。シーヤはロスの文章の中に、パナベイカーの名前は出てこない代わりに、ウィル・ストリックランドの名前が何度も出てくると報告する。ロスの標的はウィルだったのか。すきを見てパナベイカーが隠し持った銃をロスに向けると、ロスはこれを聞いてほしいと携帯を出す。それは対立候補が収賄容疑で令状が出るという話題をパナベイカーがウィルにしたもので、ウィルが密かに録音していた。ロスは上司であるパナベイカーを裏切り、この情報を流すことで対立候補が証拠隠滅などの時間を稼ぐ事を目論んだわけだった。ロスは銃をウィルに向けたままで、パナベイカーはロスを撃つ。FBIが踏み込むと、パナベイカーはロスとウィルを逮捕するようにいう。ヴェスコはレッドの本で体調を崩し、病棟房にいた。そこにフォー・ガンズの面々が侵入し、ヴェスコを脱獄させる。ロスはシークレットサービスの心得として、何があっても警備対象を守らなければならないという。感情は切り離して、身を挺して対象を守る。ウィルはそういう意味でこの仕事を汚した。しかし、パナベイカーは議員として不適格だ。ロスはウィルのことで上司にも報告しようとしたが、もみ消され自分は闇に葬られたという。スキャンダルや秘密の漏洩は国家を危険にさらすから葬られるのだ。だから公然とパナベイカーの護衛を撃ち、真実が明らかになるように仕組んだ。それしかシークレットサービスの信念を取り戻す方法はない。パナベイカーは窮地に陥ったと思われたが、護衛が逮捕され対立候補も事件に関わったとして情報が暴露されることになる。ついでに暗殺未遂までとなると、相手はこれで終わりだ。巷ではパナベイカーが「拳銃シンシア」として話題になっている。これで再選も間違いない。ヴェスコはレッドに自分は客なのか、囚人なのかという。もちろん客だというレッドはヴェスコに「宝島」の本をプレゼントする。フォー・ガンズは次に仕事を頼む時のために、追跡装置入の腕時計をドッドに盗ませてある。レッドがNYを拠点にするのは、そもそも撮影をNYでしているから経費削減のためかなと思ったりしますが、レッドのうんちくを披露するネタが増えるという風にも見えますね。今回のニューヨーク市公衆浴場の話もほー!というトリビアでした。こんな記事もありました。とりあえず、レッドの住処はそこらしい。クーパーのチームはDCにいて、自分たちでどうにもならない捜査は簡単にレッドに回す。存在していないチームなので捜査も何をしても良いというわけです。とはいえ、距離は飛行機で1時間半くらいですから、クーパーが気安く呼び出すなというのもわかります。ブリムリーとかハービーとか、あれはレッドがDCに出張してきているのでしょうか。イケメンのドッドは「スニーキー・ピート」のジュリアの旦那ですね。チーム「ガンズ(イェディッシュ語で泥棒)」の仕事ぶりは漫画チックでいかにもレッドの雰囲気に合いそうです。ヴェスコを脱獄させたのは、ウージンと戦うためというよりは、一人の道行が寂しいからという感じかな。この人と組むと楽しい事が多いですから、期待ですね。それでもいくら一人とはいえ、プライベートジェットを利用するのに馴染みのスタッフがいるでしょうけどね。脱獄させるのにわざわざ「オリバー・ツイスト」を持ち出して、あれは少年にスリを教え込む話じゃないか、などとニヤリとさせますね。ちなみに、本とヒ素というと「薔薇の名前」を思い出します。パナベイカーの選挙でポロッと喋った事が相手側にプラスになるかと思いきや、妙に志の高い元シークレットサービスの男に救われた。悪運が強い女ですが、自ら銃で決着を着けたところなど、さすがレッドとやりあっているだけのことはあります。ただし、彼女は議員にふさわしくないとはどの観点からなのでしょうね。具体的に語ってほしかったです。
August 10, 2023
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LAシリーズらしくない、サイエンスの話題で戸惑いましたが、最後はいつものパターンで楽しませてくれたかな。最終シーズンですが、いろいろなテーマがありますね。ディークスが出てきたらケンジーがお休みというのが気に入りませんが、まあ良いか。海兵のエディ・ハンソンがパジルスティック訓練の途中に倒れ、重度の発作を起こした。病院に運ばれたが昏睡状態で臓器不全を引き起こしている。何かの強い免疫反応と見られたが、アデノウィルスが検出され、風邪の症状がない上にウィルスにゲノム編集酵素CRISPR-Cas9を運んでいることがわかった。つまり、何者かがウィルスを細工してCRISPRを運ばせようとしている恐れがある。海兵からそれが見つかったことで、国防長官や統合参謀本部がどういう経緯で事態が生じたのか懸念を持ったため、NCISが捜査することになった。ディークスはローザが風邪を引き、ケンジーが研修で不在のため、近所に住むロベルタに看病を頼む。キルブライドは事情を知らないで、ディークスが遅刻を繰り返す事を叱責する。ハンソンの体には注射痕があり、遺伝子治療のために無害なウィルスを注射したと見られる。しかし何を治療しようとしたのか。遺伝子編集そのものはオンラインでも注文できる技術だが、それなりに知識が必要だ。ハンソンの上官によると、ハンソンは肉体的に強くなく苦労していたという。ハンソンは同室のジェームズ・ウィリアムズと仲がよく、2人で良く車で出かけていた。倒れる前夜も外出したというので、ウィリアムズに話を聞くことにする。ハンソンは重体で、母親が見舞いに来た。ディークスとラウンドトゥリーがハンソンの行動や人となりを聞く。ハンソンは毎週土曜日に必ず母親に電話をしてきて、良く話をしているという。夫も海兵で戦死しており、たまたま始めた暗号通貨で儲けたことでハマってしまった。ハンソン本人は暗号通貨に手を出していないが、数週間前に口座開設を手伝ってほしいと言われた。ルームメイトと何かを考えているようだったという。そのウィリアムズが行方不明になっていることがわかった。ウィリアムズは1時間ほど前に車で出かけた事がわかり、2人は最近暗号通貨の口座を作っていた。ウィリアムズとCRISPRの関係が疑われるが、更に標的を攻撃するかもしれない。キルブライドは危機感を煽る。しかし、ウィリアムズの暗号通貨の口座から出金があり、米ドルに換金してザンダー・ヨストという人物に送金していることがわかる。ザンダーはアナハイム在住でウィリアムズもアナハイムの出口で目撃されたため、ディークスとラウンドトゥリーが向かう。2人がザンダーの家に到着すると、ドアノブに血がついており、中からウィリアムズが飛び出してきた。すぐさま身柄を拘束するが、家の中の冷凍庫の中には血を流したザンダーの遺体があった。ウィリアムズは殺していないと主張する。ザンダーは医学部を中退した後、闇サイトで「XY薬局」というサイトを作って遺伝子治療を提供していた。ハンソンとウィリアムズは立派な肉体を手に入れるため、筋細胞を成長させる治療を受けていた。ウィリアムズによると、2人は何度かザンダーの家で注射を受けたという。順調に治療が進んでいたと思われたのに、ハンソンが倒れ、今朝は基地で血液検査が行われたことに焦ったウィリアムズがザンダーを訪ねた。注射が悪かったのなら解毒薬のようなものがあるかと考えたが、ザンダーは死んでいた。犯人の手がかりについて、ウィリアムズはザンダーに助手がいたという。遺伝子治療に関する資料がないことから、その助手が持ち去った可能性がある。また、助手から2人に腕時計型の心拍モニターを渡されていたと言い、共有ラボの「オープンソース・バイオ」社が心拍モニターを購入していることがわかる。この集団は化学生物学の強力ツールを操るアマチュアの集まりで、彼らは「科学の民主化」を目指しているという。ザンダーの助手の情報を求め、ファティマが「オープンソース・バイオ」のオフィスを訪ねると、起業を相談したい人物と間違われ、中に入る。この集団では、それぞれが興味のあることを研究しており、リサという女性は自分自身が糖尿病であることから、安いインシュリンを開発して患者に届けているという。同じラボのハーマンという男は頭にアンテナを埋め込んでおり、電磁波などの発生を検知できるといい、イヤピースを着けているファティマに「お前は捜査官ではないか」という。監視中のラウンドトゥリーを慌てさせるが、ファティマは聴覚過敏なので雑音を軽減するデバイスを身に着けていると説明してその場を乗り切る。ウィリアムズにハーマンの写真を確認させるが、彼はザンダーの助手ではないという。ただ、助手が「カッパーヘッド」というバイクに乗っていたことを思い出し、交通カメラに写ったバイクのナンバープレートから、ニコラス・エンブリーという人物が登録していたことがわかる。エンブリーはバイク以外にもバンを所有していて、今朝そのバンが交通切符を切られている。ファティマは「オープンソース・バイオ」でエンブリーに関する聞き込みを行い、ハーマンが件の心拍計を身に着けているのに気づく。エンブリーは「オープンソース・バイオ」がCRISPRを禁止するという理由で揉めて、ここを辞めたという。ハーマンは再度ファティマが捜査官ではないかという。エンブリーのバンが見つかり、捜索したところ、エンブリーが遺伝子劣勢を排除するという、優生学に関心を持っていることがわかる。エンブリーは「オープンソール・バイオ」を見切り、ザンダーと組んだのだろう。ザンダーの治療を受けていたハンソンにエンブリーの薬で異変を生じた。ザンダーはそこのことに気づくが、エンブリーに殺されてしまった。ファティマはハーマンに捜査官であることを告げ、エンブリーの研究を見直してもらう。遺伝子に欠陥があると判断した者を排除するという思想のもとに、エンブリーはCRISPRの扱いにくさを知っており、遺伝子導入ベクターであるアデノウィルスが危険な免疫反応をもたらす武器だと気がついた。エンブリーは1型糖尿病で、インスリンの値上がりが深刻な影響を与えた。エンブリーは自殺を図るなど、追い詰められており、患者とこの病気を欠陥と見なしているのこか。次のターゲットはリサがインスリンを配達している患者と考え、オープンソース・バイオのバンの行方を負うと、そこにエンブリーのバイクもあった。エンブリーはNCISの姿を見るとリサを人質にとり、自分には生きる価値はないとナイフを当てた。サムが発砲してエンブリーを制圧する。キルブライドはディークスが遅刻した理由を知っても、今朝の発言を撤回するつもりはないという。この支局を最高水準に保つというポリシーは不変だ。しかし、子育てと仕事を両立させようとするディークスの姿には、簡単ではないが君ならできるだろうという。自身は仕事を優先したあまり、後悔が残っているのだという。ハンソンの容態が安定した。カレンが甥っ子から預かった蛇が逃げ出してしまった。ローザは熱が下がり峠を越した。ディークスは付き添ってくれたロベルタに感謝する。ディークス自身も風邪がうつったのか、熱があるようだ。子供の頃のように、ロベルタが看病するという。遺伝子治療のことについて、よくわからないままで飛ばしました。でも、アメリカにはおそらく糖尿病の人がたくさんいて、インスリンの値上がりで困窮している人も多いのでしょう。また、それだからこそ、優生理論の恐ろしさも実感できるでしょうね。遺伝子治療も難病の治療では、一筋の光明を得ている人もいるでしょうし、何でも悪というわけではないですね。考えさせられるテーマでした。リサ役の女優さん、アジア系なのかな、とても魅力的な俳優さんでした。共有ラボはアメリカならではでしょうね。そこで画期的な研究が行われているのが興味深いです。後はやはりディークスと母親との愛情物語かな。歩いて84秒だから、スープが冷めるどころか揚げたての天麩羅がアツアツのままの距離。(他に良い例えがなかった)ご近所に住むのはケンジーとしては鬱陶しいかもしれませんが、まあ頼りになることもあるでしょう。もっとも、小さい子の場合の方が頼ることが多いでしょうが。母親にとって息子はいつまでたっても「子供」ですからね、最後の2人のやり取りは見ていてもほっこりするものでした。ここにケンジーがいないのが変だというのもありましたが、でもケンジーがいたら最後のこの親子のシーンはなかったでしょう。バランスとしては良かったなと思います。最後の蛇が逃げたのはとても迷惑な話で、笑い事じゃありません。あとはヘティの捜索がいよいよ、本格化するのかなと思いました。それが済まないと、結婚式はないですからね。
August 10, 2023
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シーズン半ばにして、これまでにない方向に展開していきますね。ふーん、なるほど。新人が入ってオリビアが貫禄十分に見えるのも、これまでにない雰囲気の一助になっているように思います。ブルックリン橋の近くでプロポーズをしたエマとジョシュのカップルの車が交差点に入った時、横から突っ込んできた車と事故を起こし、そこに呼びもしない救急車が現れた。救急隊員は慣れた手付きでシートベルトを切ってエマを助け出すと、強引に救急車に連れて行くが、自力で脱出したジョシュが見たものは救急隊員にレイプされるエマだった。オリビアはフィンの勧めでブロンクスSVUのブルーノを一時的に働かせることにする。ロリンズの席は空いたままで、ここに座りたければ実力で勝ち取るしかない。早速オリビアはブルーノを連れて、病院でエマとジョシュの聞き込みを行う。エマは車に衝突されて記憶が曖昧で、レイプされたこと事態曖昧のようだ。結局、パトロールの警官に病院に搬送されたという。ただ、ジョシュにもらった婚約指輪がなくなっているという。ジョシュによると、救急隊員は1人だけで、自分も怪我をして動けず、エマを守れなかったことで激しく自分を責めていた。犯人は振り返ってジョシュの顔をあざ笑うように見たという。現在、救急隊員の手がかりはなく、交通カメラに事故の相手のナンバーが写っていたため、運転をしていたロブから話を聞く。ロブの父親は弁護士で赤信号でロブが突っ込んだことや、飲酒をしていたことなどに反論する。信号は青だったという。ロブが救急車の写真を撮影していたことがわかり、特定を急ぐ。しかし、ナンバーは盗まれたもので届けを出した人は無関係だった。ブルーノはその写真に救急車の車両番号のステッカーを剥がした痕があると指摘し、オークションで購入された車ではないかという。救急車は中古車ディーラーのジョージ・カラザキスという人物が購入していた。エマにカラザキスの写真を見せるが、はっきりとは覚えていないという。あれからジョシュが電話に出てくれない、もしかして婚約を破棄するつもりなのだろうか。オリビアはその時は、ベストのパートナーではなかったということだと慰める。ジョシュは落ち込みが激しく、ブルーノが自分の経験を語って何とか写真を見せる。ジョシュはカラザキスを特定する。マンシーは犯人の動機がわからないという。ひたすら事故が起きるのを待って被害者をレイプするのか。ヴェラスコはドゥアルテの死後、感情を見せないマンシーを気遣い、ドゥアルテの死は運命だったのかというマンシーに、彼が数々の選択をした結果があの死に至ったのだという。カラザキスはレイプ事件については否定し、1年前に販売免許を盗まれ、救急車を購入したこともないし、救急隊員に知り合いはいないという。ただアリバイについては言えないという。カラザキスの妻は、夫が浮気をしているかどうか弟に調べさせており、その証拠の写真もあるという。カラザキスがアリバイを言えないのはそのせいか。DMA検査の結果、カラザキスは無関係とわかり、ジョシュの証言もこちらの勇み足だったのかという。カリシはカラザキスを釈放する。2件目のレイプ事件が発生し、交差点で信号が突然青に変わったので侵入したら、自転車をはねてしまったという。被害者は車の運転手で、救急隊員が近づいてきてレイプされたと訴える。被害者とエマとは外見が似ていて、犯人は好みの女性を狙って信号を故障させたのか。オリビアはチャーリッシュ刑事からヴェラスコがヘクターに語ったという音声をマンシーに聞いてほしいという。ドゥアルテに関することのようだ。ブルーノは信号が両方とも青というのは、「インフラパス」という緊急時に信号を青に変える装置に手を加えた可能性があるという。ブルーノの元妻が消防士で、知識があるものなら遠隔操作で信号を違法に操作する装置を作ることは可能だという。また交通事故からみのレイプ事件が起きたが、今度は被害者がスタンガンで反撃したため未遂に終わった。ただし、交通事故で2名が死亡し、殺人事件となった。カップルの夫が叫び声を聞いて、妻を運んだ救急隊員を追い、その男は現在人質を取っていることがわかる。オリビアはたまたま犬の散歩で通りかかった女性を人質に取った男に、刃物を置くように説得を試みる。妻との関係に問題があるようで、愛しているのに自分をゴミのように扱うと男は訴える。要求は眼の前で妻が謝罪することで、マンシーたちが妻を探す。犯人は度量衡局の職員クラーク・ヤングで、これまで前歴はなかった。妻のシェリは、昇格したからと夫から指輪をもらったというが、それはエマの婚約指輪だった。なぜこういうことが起きたのかについては、自分が不倫したからではないかという。とにかく、クラークが求めるように謝罪し、嘘でも良いので「愛している」と言ってほしい。シェリが不倫した理由など説明し、一緒に家に帰ろうと呼びかけるとクラークは人質を放す。シェリの不倫相手とはカラザキスだった。DNAも一致し、盗んだ中古車販売免許も押収したことから、クラークをレイプと殺人の罪に問える。指輪が戻り、エマとジョシュはこれからお互いを支え合っていくという。犯人の動機については、自暴自棄になった男が他の男に無力感を与えたかったのだろう。オリビアはブルーノが元妻とよりを戻したがっていることに注目する。その前に、ロリンズのデスクを得る気があるかどうか考えてほしいという。マンシーが聞いた音声には、スペイン語でヴェラスコが自分もギャングのいる環境で育ち、人が殺されるのを見てきた、そして怯えた時にボスは俺に銃を渡してあいつを撃てと命じた、と語っていた。マンシーはヘクターを自供させるためにヴェラスコが方便で嘘をついたと判断する。オリビアは報告を受け、事の真相を明らかにするため、このことを誰にも言わず、マンシーには数日休んでほしいという。ヴェラスコの音声については、想像していたのとは違いました。ヘンリーに違法にドラッグを与えて手懐けていたのかと思いましたが、チャーリッシュが問題視したのは、ドゥアルテとの関係だったのですね。ヴェラスコがドゥアルテに命令されて誰かを撃ち殺した、となると、ヴェラスコの今後が心配になるわけですが、もう後任にブルーノがいます、となるとこれは出来すぎな気がする。ブルーノは有能で良いやつですが、あくまでロリンズの後任として入るべきで、ヴェラスコの穴埋めで入ってはだめだ、と思います。特にマンシーが入って、急にヴェラスコの存在感が出てきたのでここでドロップアウトはもったいないです。マンシーはあれこれ世話を焼きたがるヴェラスコに、私が泣いたら抱けるでしょ、とロリンズを彷彿とさせるような事をいい、キャラとしては実に魅力的。ただ彼女なりにドゥアルテへの思慕があるし、今更元上司の汚点を探す必要もないでしょう。また、ヴェラスコに対して特別な感情がなさそうな状況で、彼に不利な証言もしないと思います。「Yes, ma'am」は同じチームの口から、珍しい言葉だなと思いました。オリビアの権威を示しているのでしょうか。オリビアとしても、ヴェラスコに「やったのか?」に対して、「あれはヘクターの心を掴むための嘘ですよ」と言われても確かめようがないですよね。オスカー・パパがその決定的な証拠を握っているとなると、話の流れが変わりますが。今回の犯人の動機は理解できないなあ。そもそも妻に愛想を尽かされるような人だったから、不倫されたんじゃないでしょうか。交渉の場では本音よりも嘘を言ったほうが良い、など露骨なノウハウがあるようです。その嘘で人質を解放してしまった犯人は、刑務所では無関係の人に八つ当たりするのでしょうね。
August 7, 2023
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『マッチング』記念すべき450話にして、またまたパーカーのエピ。そう言えば、初出でパーカー・パパは老人ホームにお住まいでしたね。タイトルはディノッゾが口にしそうなあの映画のもじりでしょうか。さて、カイザー・ソゼは誰?一等兵曹のサム・ヴェガが交通事故を起こし、木にぶつかって死亡した。工作隊として先週モロッコから人道支援活動を終えて帰国したばかりだが、副業として配車アプリのドライバーをしていた。死亡したのは深夜午前1時というが、ジミーは死因が絞殺であり、鎮静剤を注射され抵抗できずに死亡したという。それなのに交通事故を起こしたのは、アクセルのところにブロックを置いていたためで、事故を偽装したと見られる。車内から鎮静剤容器が見つかり、入手経路を洗う。パーカーは父親のローマンが老人ホームを追い出され、次のホームが見つかるまで自宅で同居することになり、対応に追われる。ヴェガの自宅を調べると、酷く荒らされ、壁には血で書いた「嘘つき」という言葉があった。ただし、この血液はヴェガのものではないという。携帯に残るメールからヴェガと交際しているエリサ・スヴェンソンが昨夜、ヴェガを非難しなじる内容を送り付けていることがわかる。鎮静剤はプロポフォールで、病院などでしか入手できないという。ケイシーはヴェガの手から、クルミ油とフッ化カルシウムを検出する。エリサはヴェガの自宅を荒らした理由について、ヴェガのPCを覗いた時にマリリンという女性と親しい関係であることがわかり、ヴェガに思い知らせるために血文字を書いたと答える。ヴェガが殺された事をきいたエリサは、自分に嫉妬するマリリンが殺したという。「大事な話がある」という、マリリンからのメールは「サンシャイン・パインズ」という老人ホームから送られていた。その老人ホームは以前、パーカー親子が見学にいったことがあり、ボロいので入居をやめたという経緯があった。マリリンは85歳の入居者で、夫を5年前に亡くしていた。2人が恋愛関係にあったのかどうか不明だが、この数ヶ月ヴェガは頻繁にマリリンに会いに行っていたことがわかる。パーカーは自宅にいる父親から緊急事態を告げるメールが来たが、問い合わせに返信がなく自宅に戻る。親子は些細なことで言い争う。「サンシャイン・パインズ」は予想と違い、立派な新しい施設だった。改装したらしいが、若者がたくさん面会に来ている。トーレスとナイトは責任者のナイジェルに案内をしてもらい、マリリンに面会する。マリリンは「グランド・バビー」というアプリでサム・ヴェガと知り合ったという。このアプリは高齢者の求める話し相手や雑用を頼める若者をマッチングアプリで見つけるというもので、ロビーにいた先程の若者たちもそのアプリでここに来ているらしい。ボランティアではなく、1時間20ドルの報酬を得ているが、サムは金目当てではなく、心底親切で情熱をもった優しい若者だったという。マリリンには息子が2人いるが、頻繁に面会に来てくれない。他の入居者との関係はあまりよくないが、それはサムのような素晴らしい話し相手がいることにヤキモチを妬かれているためではないか。ただ、マリリンはヴェガがオンラインゲームにはまり、大金を注ぎ込んでいたことを心配していた。1日に数時間もゲームをして、5万ドルもつぎ込んだため金に困っていたらしい。実はヴェガはマリリン以外にも、裕福で指揮が近い6名ともマッチングしており、死んだ入居者から遺産をもらったりしていた。ヴェガの狙いは入居者の金だったのか。もしそうだとすると、遺族は不満に思うだろう。それにしても、任務をこなしながら1日4時間のゲームをして、副業もして、さらに「サンシャイン・パインズ」で入居者と過ごすには時間が足りないはずだ。ホーム内部に協力者がいるのではないかと考え、入居者から話を聞き出すため、パーカーの父親ローマンがマクギーと「親子」として、潜入捜査することになった。パーカーらが監視する中、ローマンはあれこれと息子への不満を口にする。入居者がポーカーをしているところに入り込んだローマンは、施設がリニューアルしたのは「グレイストーン氏」という正体不明の金持ちからの寄付があったからだ、という話を聞き出す。ローマンはつい本音で息子との一時的同居に文句を言うと、入居者はここでは「交流」が盛んだという。ローマンは女性たちの心を早くも捕らえる。ケイシーが分析したヴェガの手についていた繊維は400年前の麻であることがわかった。また、プロポフォールの出処がこの施設の医療室だと判明し、アクセスできたのがナイジェルだと絞り込めた。ナイジェルに医薬品の盗みについて問いただすも、自分は無実だという。NCISとしては、入居者の情報を知り得てヴェガがターゲットを絞るのには、最適な立場だ。しかし、ナイジェルはヴェガは金を盗むどころか、ここで得た収入を施設に寄付していたと明かす。大規模な改修ができたのもそのせいだ。「グランド・バビー」のアプリを使ってここに来ている若者は、皆アリバイがある。トーレスがマリリンにすっかり気に入られたことから、さらに協力をもとめようと訪れるが、マリリンは外出をしていた。さらに、息子がいるという話は嘘だったことがわかった。ナイトがマリリンの手帳を見て、今日の行き先を突き止め、外出先を訪れる。秘密クラブのようなその場所では、マリリンは別人のいでたちで、部屋にあった絵を売ろうとしていた。マリリンには同世代のボーイフレンドがいて、NCISが名乗ると男は絵を持って逃げた。ナイトが男を捕らえ、マリリンも逮捕される。男はマリリンに脅され、ヴェガを殺したことを認める。マリリンが売ろうとしていた絵は、表の絵の下に貴重なルネサンスの絵が隠れており、2007年にプラド美術館で盗まれたものだった。マリリンの死に別れた夫は美術品専門の泥棒で、夫妻はヨーロッパを転々としてほとぼりが覚めるのを待ち、海外に派遣される若い軍人に頼んでアメリカ国内に持ち込まさせていた。ヴェガもその役目を与えられたが、美術史に詳しいヴェガが件の絵の価値に気づき鑑定を勧めたのだった。マリリンは現在の愛人でパートナーの男に命じてヴェガを殺させた。一連の捜査が終了するまでは、グランド・バビーのサイトは停止となるため、NCISはボランティアで入居者と交流する。パーカーはローマンをこの施設に入居させることにした。ローマンは謝罪して息子を受け入れ、良い警官であるという。気になるのは後に残され、ひとり暮らしとなるパーカーのことくらいだ。パーカーはローマンの念願のケーブルTVで2人揃って映画を見る。偶然とはいえ、LAもこちらも高齢の父親の問題で子供世代が翻弄されますね。期せずして、こちらのパパもレディの心を奪うようで、前の老人ホームでは女性たちがローマンを奪い合ったというトラブルで、追い出された。あの髪の毛は父譲りで、こちらも海軍出身だが息子は軍隊には入らなかったというところが違います。パーカーの自宅にはケーブルテレビが入っていない、というのは確かに辛いですね。アメリカではケーブルテレビに入らないと、私達が知っているような人気のドラマは見られず、PBS(公共放送)だと教養番組くらいしか見られないですから。でも、ローマンは素直に息子のしてくれる事を評価して、褒めて謝罪する。そこはサムの父親と少し違うところです。この手の老人ホームの話題になると、アメリカの老人ホームて優雅で贅沢だなあと思います。一人暮らしであの広さ、しかも家具調度品も置かれて当に悠々自適でうらやましいです。お金があればこそなのでしょうけど。あの若者世代とのマッチングも、空き時間を有意義に儲けるというところに通じて、新しいビジネスの姿なのでしょう。ちょっと町の電気屋さんを思い出しますけど。(笑)トーレスはこういうところで点を稼ぎますね。
August 6, 2023
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シーズンフィナーレ。始まりが何だったかすっかり忘れてしまうほど、盛りだくさんのシーズンでしたが、最後で上手くまとめてくれました。非常に見応えのある最終話でした。ステイブラーは父と相棒のハンソンが丸腰の少年を撃った事を正当防衛にすり替えた、動かぬ証拠をハンソンに突きつける。ハンソンは父の足を撃ち、父はそれで武闘十字勲章を受けた。ハンソンは「お前は何かの任務を帯びているのか?」と言い、ステイブラーは「ただ仕事をしているだけだ」と答える。ハンソンはドネリーにステイブラーが潜入捜査官だと告げ、ドネリーは組合メンバーを招集する。ネズミを退治するしかない。翌日ステイブラーが分署に出勤すると署員の様子が変わり、ドネリーが話があるという。姿を消したウェッブの情報があり、まもなく捕らえることができるだろう。そして、この分署で組合での経験はどう感じたと尋ねる。ステイブラーが様子をうかがいながら答えると、ドネリーはお前のことが恋しく思うだろうと言い終わりが迫っているという。その言葉が気になるとベルに報告すると、ベルはこれからキルブライドを逮捕に向かうという。カサンドラはウェッブから連絡がないため、ノヴァにもし連絡があれば「コワナス運河で待て」と伝言してほしいという。ベルがキルブライドの事務所に踏み込むと、妻のデニースがいた。収賄、資金洗浄、恐喝などの容疑で令状が執行され、ベルはデニースに仕事をしているだけという。ドネリーからの情報でステイブラーが指定された場所に向かう。応援が到着するまでは中に入るなというベルの命令だったが、ドネリーに促されてステイブラーが隠れ家の中に入ると、組合のパーネルとボルトンが待ち構えていた。銃撃を受けたステイブラーは反撃しながら、窓から街路に飛び出す。倒れたステイブラーにパーネルが3発撃ち込んで、遅れて到着したベルに助け起こされる。ドネリーたちはステイブラーが死んだと判断したようだ。防弾ベストを着ていたため命拾いをしたが、ステイブラーは病院に行かずにこのまま死んだと無線で情報を流してくれという。ステイブラーはステイブラーを仕留めたと油断しているパーネルとボルトンを狙い逮捕する。ベルは組合の逮捕に踏み切るが、ドネリーは姿を見せない。逮捕された組合メンバーもドネリーを守っているのか口を割らない。ジェットがウェッブの姿を防犯カメラのネットワークで見つけるが、ゴワナス運河で黒人男性の遺体が発見されたという情報も上がる。ウェッブなのか?ステイブラーはドネリーの自宅に向かい、妻のブリジットから夫を見つけてほしいと懇願される。一家はベリーズに行く予定で、昨夜電話がかかってきて出ていったきりだという。ウェッブの金の流れを追っていたジェットは、国外の口座へと送金が行われているという。ただ、ステイブラーの暗殺指令を出したのはウェッブではないという。カサンドラがモルグに現れ、遺体が夫であることを確認する。ベルは夫の殺害と、ベラドンナを雇ってステイブラーを暗殺しようとした容疑でカサンドラを逮捕する。ブリジットを尾行していたステイブラーは病院でドネリーのシボレー・シェヴェルを見つけ追跡する。2台は激しいカーチェイスを繰り広げ、貨物列車の引き込み線へと向かう。車を降りたドネリーに自分に連行させろというステイブラーだったが、ドネリーはなぜこんなことをすると問う。ステイブラーは警官として誓いを立てたからだと答える。ドネリーも同じだというが、ステイブラーは警官であることをやめて別のものに誓ったと指摘する。ドネリーはステイブラーに目をかけ、家族の一員として迎え入れた、子供の名前も付けた、全てを与えてやったのにステイブラーはそれを全て投げ出したという。あんたは良い警官だったのに道を誤った、だから捕まえて刑務所にいれるのかというドネリーは、そんな事は耐えられないと言い、向かってくる列車の前に立った。ステイブラーの潜入捜査が終わり、ベルはステイブラーに武闘十字勲章が送られるという。ドネリーが死に、受け取ることはできないというステイブラーだったが、ベルに促され授賞式に参加することになった。マーシー・キラーズと警察内ギャングの組合の犯罪を解決し、ステイブラーに父と同じ勲章が授けられた。ステイブラーは丸腰でハンソンに撃ち殺された少年の父親を訪ね、自分はその時の警官の息子だと話す。ベルが帰宅するとデニースは息子を連れて家を出ていた。考える時間がほしいという。ノヴァは兄と共にシカゴへ向かう。バッジは返し、仕事は終わったという。カサンドラのウェッブ殺害の容疑が取り下げられた。ステイブラーの母親が自宅に戻り、ステイブラーは妻と赤ん坊を遺したドネリーの死に責任を感じているという。それによって手にした勲章だ。父が受けた勲章とほとんど変わらない。バーナデットはこれで代償が分かったわね、という。ドネリーが最後までステイブラーを疑っていなかったことや、ステイブラーもドネリーの罠に気が付かなかったことなど、まあツッコミどころはありますが、明るいNYの空の下、派手なカーチェイスをやって、ラスボス対決、そして貨物列車のシーンと2時間ドラマみたいな既視感でどっぷりハードボイルドのシーズンフィナーレを楽しむことができました。まあドネリーの死に方を良しとはしませんが、ステイブラーが最後まで「善い警官」であることを貫いたことが良かった。ドネリーも良い警官だったが、警官を守るのは警官だという信念のもと、古い体質の独自の価値観で生きてきた。人間としての情は分かりあえても、向かう方向は違う。驚いたことに、兄に代わってノヴァがウェッブを殺したということのようですね。ここは「法と秩序」ではなくて、目には目をの世界でした。ウェッブ殺害の捜査はどうなるのかわかりませんが、キルブライドも逮捕されてこれで一段落。ベルは妻と別れることになるのかどうか、次シーズンに向けてダークな雰囲気が残りました。明るい話題として勲章をもらうことになってもステイブラーは辛い。授賞式でクレイゲンが出てきたことに、うるっと来ました。ここはオリビアは出なくて良かったですね。家族と特捜班チームが見守り、マラカイとジェットがそっと手を握るなど、ベタな演出も楽しい。もちろん、最後はママの言葉が重いですよね。正しいことを貫いた結果として父と同じものを手にしたステイブラー、でも仲間を守れなかった。余韻のある終わり方だったなあ。このシリーズに関しては次のシーズンも楽しみです。
August 4, 2023
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直訳すれば確かに捕鯨士かもしれませんが、カジノ関係で「クジラ」と言ったら、大金をかける大得意の客のことなので、まあイメージ的には「クジラ使い」という感じかなあ。それにしても、ブラックリスターもエピソードもこぢんまりとした印象です。晴れてシーヤ・マリクはクーパーのタスクフォースの一員となった。レッドはウージンの動きを探り、各国のカジノで強引な手で大口の客にゲームをさせる「クジラ」の使い手、アニカ・デ・ビアーと一緒だったことがわかったという。ウージンの目的は大金を手に入れることなのか、あるいは客が狙いなのか。シドニーのカジノで2日後に、デ・ビアーが大口顧客を集めてテキサス・ホールデムの大会を開くという。まだ参加枠があるので、レッドの知り合いの音楽プロモーターで富豪のスペンサー・ウォーターズの開く非公式のポーカー大会に参加し、そこでデ・ビアーの目を引くような結果を残す。シーヤとレスラーが参加することになるが、プレーヤーとなるのはシーヤの方で、レスラーはまだ入ったばかりのシーヤにはそんな危険な任務は早すぎるという。レッドはシーヤの能力を見込んで、ポーカーの特訓を授けることにする。レッドはクーパーからアグネスがサッカーチームで上級生からいじめられていると聞いて、心配でならない。エミリアという名前で初のポーカーゲームに参加したシーヤは、相手の表情を読んで最後に大勝した。その様子をどこからか監視していたデ・ビアーはシーヤのプレイを評価し、シドニーに来るようにいう。相変わらず保護的になるレスラーだったが、シーヤの母親ミーラ、エリザベスなど、この仕事をしてきた同僚が死亡し危険な任務であることから、シーヤのことを心配しているという。シーヤは自分のことは自分でできると自信を見せる。シドニーのカジノには、各界の実力者、権力者、富豪が参加していた。特に中国の富豪が客として参加しており、レスラーは怪しい東洋人に気づく。元中国の特殊部隊の傭兵で、国際的に指名手配もされている。クーパーは危険だと判断して、レスラーとシーヤに撤退を命じる。しかし、周囲の様子を伺っていたレスラーのことをデ・ビアーが疑い身柄を拘束してしまう。何者かと問われ、FBIだと答えても、カジノの警備担当は信じない。シーヤもオフィスに来いと言われ、席を立ちすれ違いざまにウージンを見たシーヤはウージンが偽名で中国の富豪のテーブルに着いたことを確認する。彼らは中国のマフィアとも関係があるという。レスラーは両腕を抑えられたまま、警備の尋問担当に殴られ、シーヤはすきをみて手錠を外してレスラーを助ける。オフィスは会場のテーブルをモニターしており、ウージンは同じテーブルの中国人客の助けを借りて、勝負に勝っていることがわかる。ウージンは資産を預けている銀行から金を下ろすことができず、デ・ビアーに手数料を払って荒稼ぎさせてもらっているようだ。そのことをレッドに連絡すると、レッドもまた同じ会場に到着しており、デ・ビアーにウージンの手数料よりも高額の手数料を払うと交渉し、ダイヤなどを渡す。レッドは中に通され、ウージンと同じテーブルに着く。驚くウージンに、レッドは勝負を挑み、私が何者か君は知る由もないという。デンベが地元警察にカジノに逃亡犯がいると連絡し、封鎖を求める。しかしその前にレッドを逃さなければならない。ウージンは今のレッドには自分を脅すほどの戦力はないというが、レッドも負けん気を見せ勝負に勝つ。館内に退避の案内が流れ、ウージンは姿を消す。カジノのオフィスには大量のハードディスクがあり、デ・ビアーの悪事を証明することはできそうだ。レスラーはシーヤに助けられその実力を認めるが、それでもまだ心配だという。ウージンはまさかレッドが姿を見せるとは思わなかったと、デ・ビアーを脅す。ウージンとレッドが交戦中とは思わなかったというデ・ビアーだったが、ウージンはデ・ビアーを殺して持ち金を奪う。レッドはアグネスに意地悪する女子の両親を調べ、その上司にギャンブルの借金を肩代わりしてやるともちかけ、フロリダ州に家族ぐるみで引っ越しさせる。クーパーはアグネス本人に事態の解決を期待していたのに、レッドが陰で手を回したと指摘する。あの子を守りたいというレッドに、クーパーは子育ての経験から、子供たちはなるべく姿になっていくのだという。「なんでいつも私は悪者なんだ」というレッドが秀逸。アグネスに過保護になるレッドと、シーヤを心配するレスラーがダブっていたかな。シーヤは何歳かわかりませんが、MI6のエージェントになるにはそれなりに訓練も受けていると思われ、即戦力にはなるのでしょう。もちろん、経験が物をいうこともあって、そこはおとーさん役レスラーが導いていけばよろしい。アグネスはこれまで生きるか死ぬかの稀な人生を過ごしてきましたから、クーパーやレッドの保護が必要だったかもしれませんが、これから自分の力で生きていくことも大切だ。そこがまあ、レッドの立場とクーパーの立場の違いなのでしょうね。ウージンとレッドが直接顔を合わせることになっても、丸腰だから争わない。世間にレッドの本性を知らしめてやる、というのが目的なのですね。軍資金がなくてもそれはできそうですが、とりあえず彼なりの計画があるのでしょう。シーヤはいきなりスポットライトが当たりましたが、この感じだと彼女の活躍を楽しむシーズンなのかなと思いました。何となくおじさん目線を感じます。ヒューイ・ルイスが、という話はグレンの追悼のエピソードにありましたね。最終シーズンなので、ちらっとそのことを思い出せてよかったです。
August 4, 2023
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海軍少将にしては、随分軽い感じだなと思ったら、「となりのサインフェルド」の人なので、知っている人はニヤニヤするというところなのでしょう。宝探しはドラマには定番のエピソードで、お遊びみたいな感じでしたが、でもまあ、気楽なこのシリーズのムードには合っていましたね。除隊前に休暇中だったテッド・ゴードン少将が、自宅から何者かに誘拐された。隣人が覆面の2人組に捕らえられ、白いバンに乗せられた少将の姿を見ていた。少将はパサディナの海洋技術開発の民間会社と仕事をしており、水中ロボットの開発で現在、水中グライダー艦隊を編成しているという。すでに実戦で活躍していることから、中国やロシアなどからはスパイ船として捕らえており、今度は技術者を捕らえて開発させるつもりか。ロボット開発の担当者ジェシー・フィオーレを呼び話を聞く。少将が誘拐されたと聞いて驚くが、先日行われたマーカス・ムーアのインタビューではチームの事に触れてくれなかったと不満をいう。マーカスはIT系のインフルエンサーで、少将は水中グライダーのことをかなり詳しく話していた。しかしそれは軍から承認を得ていたはずだ。マーカスはこのインタビューの翌日中国に行き、ビジネスの話をしたようだが、中国が支援するハッカー集団と会ったかもしれない。マーカスをボートハウスに呼び中国での行動について聞くが、特に問題になることはなく、インタビューの途中、少将が何度も電話をしていたと明かす。誰かに怒って怒鳴りつけていたという。サムとカレンが少将の自宅を捜索すると、海に関する多くのアンティークなどがあり、引き出しなどが荒らされていた。犯人は何かを盗もうとして、少将本人を誘拐したのか。カレンは飾ってあった帆船の模型に「SOS」と書かれているのを見つける。帆にはモールス信号で「INSIDE」と記されていた。模型を壊して中を探すと、少将の手帳が入っていた。手帳の中身は「埋められた財宝」に関する研究メモで、1602年に難破したガレオン船の生存者が南カリフォルニアに財宝を埋めたという話に由来する。カレンは少将が描いた海のスケッチの一部が切り取られているの見つける。少将がインタビュー中に電話をかけていたのは、公立図書館の地図部門の司書メレディスだった。メレディスは少将が預けた古地図を鑑定し、返すのが遅くなったので少将が盗むつもりかと激しく追及したという。地図は本物で、すでに少将に返却したが、急いでいたのか忘れていったメモ類があるという。一方、カレンたちは少将の手帳に地図に関する謎解きのような言葉を見つける。孤高の水兵、平行の鳩、地図。ロングビーチにある水兵の銅像のある場所はパロマ(スペイン語で鳩)通りで、緯度33.76度であることから、パロマ通り3376番を探すと海の古書店があった。閉店時間の店に侵入者があり、何かを漁っていた。一人捕らえるとジェシーで、バンに乗って逃げたもう一人の男は少将と一緒だという。彼らはチャンネル諸島の5つの島のどこかに行き、埋められた財宝を手に入れるつもりだ。ジェシーによると、少将の地図はジム・ボーンズという男が持っている。少将とジェシーは水中グライダーを使って沈没船を発見したが、少将は地図を見せずに、後で分け前を渡すと言った。パートナーなのに締め出された気持ちで、ジェシーは宝探しの掲示板でジムとロングという人物と出会い、沈没船と地図の話をした。財宝の話を聞いた2人は少将の家から地図を奪うつもりだったが、見つからず少将を拉致した。少将は殴られても地図の在り処を吐かなかったが、犯人がジェシーに銃を突きつけるとこの本屋のことを喋ったという。少将は店の引き出しの鍵を持っており、そこに地図が隠されていたが、サムは引き出しの裏に封筒が貼り付けてあるのを見つける。中には暗号めいた文書と暗号円盤が入っていた。ケンジーとラウンドトゥリーは、少将の忘れ物のカバンに何かが隠されているのに気づく。底の部分には小さな鍵付きの物入れがあり、1602という番号で開けることができた。中にはあの海のスケッチの一部を切り取った紙片が入っていた。これと、カレンたちが見つけた切れ端をつなぎ合わせると、一枚の絵が完成した。よく見ると、小さなアルファベットが書かれており、並べ替えると「TUQAN」となった。これはチャンネル諸島のサンミゲル島の別名のことで、そこに財宝が埋められているということになる。NCISはヘリで現場に向かうことにするが、サンミゲル島はかつて海軍がミサイルの実験場にしており、不発弾が数多く残されている。サムとカレンが島に降り立つと、海岸で2人組に銃で脅された少将がスコップをもって立っていた。NCISの出現にジムは逃げ出し、ロングは少将のスコップで倒された。ジムは不発弾を踏んで吹き飛ばされる。少将は謎を解いて助けに現れたNCISを褒め、財宝探しが他のものを巻き込み危険に晒したことを反省する。ただ、NCISと一緒に戻ることは断り、残って一人で宝を探し続けるという。少将はカレンらに金貨と宝石をプレゼントする。カレンが帆船模型を壊すのを見て、「ギャラクティカ」でアダマ艦長役のエドワード・ジェームス・オルモスが熱の入った演技で飾ってあった帆船模型を壊したのを思い出しました。それは有名な模型作家の作品で高価なものだったそうです。今回のはそれほどでもなかったのかな。宝探しは個人の趣味で、たまたま仕事が水中グライダーということで、それを利用して沈没船を見つけたとなると、それから先の事はアウトではないか。誘拐されたのも自業自得かと思います。ちなみに、自分のボートで戻るのでヘリは結構と言っていましたけど、ゴムボート程度じゃないのかな。結構波が高かったのに戻れたのでしょうか。戻れなければ、また救出にいかなければならなくなりますが、結局財宝に取り憑かれた人という感じですね。冒頭少将が口にしていたのは「酔いどれ水夫の歌」だそうで、朝からスムージーにお酒を入れていましたね。手帳に残された手がかりを読み解くのは面白かったけれど、その程度ならすぐに見破られそうです。今どき別の隠し場所、方法がありそうですけど、これもロマンでしょうか。ケンジーはローザとどう向き合うかで、教育的母親であろうとする。お楽しみ担当はディークスの役割と思い込んでいるところなど、ケンジーらしいなと思いました。ローザが幼児だったら、そんなに考える必要もなかったでしょうね。サムのパパ問題は火事を引き起こす手前まで、かなり危険な状況になってきました。そんな中で、カレンの結婚式の世話やら、バチェラパーティの企画やら考えるのは気分転換になるかもしれません。そちらの方もたっぷり見せてくれるのでしょうね。
August 3, 2023
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ブロンクスSVUとの合同捜査の詰めのエピソードかなと思っていたら、あらーそういうことだったのか。いろいろ、移ろうわけですね。時間の経過を示すように、オリビアの顔から少しずつアザが消えていくのがさすがに上手い。強面のオリビアがいつものオリビアに戻っていく演出だったのかもしれません。2つ前のエピソードのタイトルに「In」、前のエピソードタイトルに「Up」、そしてこの回に「Out」と何か揃えているのでしょうか。オスカー・パパの運転手ベニーが録音した会話には、レイプ容疑で刑務所に入ったサボとリッキーが別のギャングが入っている区画に入れられたために殺され、それに復讐するためオスカー・パパが新入りメンバーにオリビアの息子を殺させろ、という内容が入っていた。これで自供に追い込めるかと思われたが、オスカー・パパはのらりくらりと追及をそらし、ベニーの言うことは信じられないという。ノアのことに言及され、オリビアは次に息子の事を口にしたらあなたは終わりよと脅す。カリシは第1級レイプ罪と警官とその息子の殺人未遂で起訴するつもりだが、オリビアが脅したのは不味かったという。ブロンクスSVUから司法省が引き下がり、フィンはブルーノ刑事が残るものと思っていたが、ブルーノはこれで引退するという。しかし、バーからの帰り道フィンとブルーノはゴミ収集車の中で女性が倒れているのを発見、朦朧としながら「レイプされた」と訴えたので、捜査を始める。足に吹き矢のようなものが刺さっており、強力な薬物を打たれたようだ。被害者は売春婦で、白いタイル張りの部屋で白人男性にレイプされ、気がついたらゴミ箱の中だったという。オスカー・パパの裁判を前に、オリビアが証言の練習を始めるが、カリシは証人としてベニーに信頼を置くことができず、マリアに証言させたいという。今のところマリアは証言せず、サクリレジことヘクターは口を割らないまま。唯一生き延びたヘクターは今ドラッグの離脱症状の状況にあるので、ドゥアルテの脅しの手法を使えないのか。ドゥアルテはリッキーたちの口を割らせるために、19番街のギャングが入っている区画にリッキーとサボを入れた。ヴェラスコはやってみるといい、チャーリッシュと面会に向かう。ヴェラスコはヘクターにドラッグの袋を見せ、協力すれば渡すというアピールをする。チャーリッシュは止めるが、ヴェラスコはチャーリッシュが席を立った時に、ほんの少しクスリを渡す。オスカー・パパの裁判が始まり、マリアが証言することになったが、BX-9の組織的なレイプ罪について、オスカー・パパが命じたかどうかの証拠がなく、マリアの不安定な態度も指摘されてしまう。ドゥアルテも証言するが、オスカー・パパの弁護士にBX-9に個人的な恨みがあったのではと追及される。ドゥアルテは挑発に乗ってしまい、感情的になる。ブルーノとフィンは殺人課で、数年間で身元不明の女性が2人死亡しているという情報を得る。麻薬の過剰摂取ということで処理され、レイプ検査もされていなかった。ブロンクスのSVUが本来の仕事をしていなかったせいだ。被害者に使われた鎮静剤吹き矢を使っていることから、獣医師と関係しているのではないかという。老人ホームの女性が2年前にティム・バーチ獣医師に苦情を訴えていることがわかる。ベニーは母親が差し入れた食べ物を食べて病院に搬送された。殺鼠剤が入っていたらしく、オスカー・パパが母親や配達をした子供を脅してベニーのクチを封じたことが考えられる。このままだとオスカー・パパは無罪放免となるだろう。ベニーの録音データは証拠能力なし、と断定された。カリシは残っているBX-9関係者の中から何とか証言を得たい、そのためには汚い手も使うという。ヴェラスコはヘクターを手懐けたと言って、チャーリッシュから疑われる。オリビアは保護観察中のアルベルト(フガシ)親子を見舞う。アルベルトは体調を崩しており、場合により病院に入院させなければならない。アルベルトの母親はベニーが殺されたと知り、息子には証言させないという。オリビアとカリシは有力な証人が得られず、オスカー・パパとの取引を選ぶ。すくなくとも19件のレイプ犯罪と2件の殺人未遂容疑で、あくまでも「血には血」のルールを適用するという。しかしアルベルトの体調が悪化し、撃たれた足を失うかもしれないという。少なくとも何ヶ月も立ち上がることはできなさそうだ。明日の証言で誰かを証言させなければオスカー・パパは自由の身となる。ヴェラスコの行動に疑いを持ったチャーリッシュは、ヘクターとの面会で携帯で隠し録音を行う。オリビアはオスカー・パパの逮捕よりも、レイプ容疑を優先させたことを反省し、やっとドゥアルテのやり方を理解できたという。カリシはアルベルトを召喚するつもりだ。ノアを預けたマッキャン家から、楽しそうなノアの様子が届いた。オリビアは残念ながら、ドゥアルテが正しかったと認めるしかない、地下鉄事件の時にオスカー・パパを追うべきだったという。オリビアと飲んだ後ドゥアルテは、地元のコンビニでナタを持ったフード姿の若者に襲われ、命を落とす。ブロンクスSVUのブルーノは連続レイプ犯をDNAから特定し、フィンはブルーノの能力をオリビアに報告する。ゴミ収集車の被害者が獣医ティムが特定し、やっと一段落終える。防犯カメラなどからドゥアルテを襲った若者3名の身元が判明した。オスカー・パパが刑務所からドゥアルテの暗殺指令を出していたことは録音が残っており、オスカー・パパもその事を知っていたはずだ。ドゥアルテはオスカー・パパが築き上げたものを全て奪おうとしたので殺したという。それでもなぜ不利なことをするのかと問われ、オリビアに関心があったと答える。息子を持つ母親の中でもオリビアは違う。オリビアはノアの実の安全を保証しろと求めて言質を取り、オスカー・パパはレイプ以外のオリビアとノアの殺人未遂とドゥアルテ殺害容疑で長期の刑となった。トゥアルテ暗殺に関わった5人の新人が追及され、オリビアは預けていたノアをステイブラーに迎えに行ってもらう。今は信頼できるのは彼だけだ。チャーリッシュがヴェラスコとヘクターのやり取りを録音したものをオリビアに提出する。まずは聞いてほしいという。自宅に戻ったオリビアに、ステイブラーは一連の事件をなぜ黙っていたのかと問う。言えばステイブラーはオリビアを守ろうとするだろう、しかしそれはいけないことなのか。君が大切なんだというステイブラーに、オリビアは私もそうしたいけど今はまだ心の準備ができていない、付き合っても上手く行かないと拒絶する。シーズン3の「組織犯罪特捜班」がどういう状況になっているのか気になりますが、心してシーズン3を待つことにしましょう。でも、この流れでオリビアがステイブラーの胸に飛び込んだら、まあシリーズは終わりかな。ロリンズがカリシとの幸せな結婚を選んだように。ところで、ドゥアルテは残念でした。アウトロー的な面と人情に篤いところがあって、結構良い感じだと思っていたのに。もうスピンオフは無理ですね。有能なブルーノがちょっと金を持っているため、被害者に「これで今夜の稼ぎになるだろう」と渡したり、面白いキャラクターになりそうですが、同じSVUでスピンオフもないでしょう。冒頭、アマンダの席に座ったオリビアがフィンに「私を一人にしないで、あなたをアマンダと呼ばせて」というやり取りがおもしろかった。フィンも「カリシに帰りが遅くなると言っておいて」とか、案外この2人の夫婦漫才が良い味を出してきたような気がします。オスカー・パパは最後までよくわからないキャラクターで、殺しは認めるがレイプは認めないとか、オリビアに関心があるとか(来た~と思いましたけど)、刑務所の中からこれからも悪事を指示するのでしょう。ノアのことできちんと約束を守ってくれるのでしょうか。オリビアも信じて良いのかなあ。今回はドゥアルテを張り合って、結局SVUの看板をおろしてしまった敗北のエピソードだったわけですが、現実はこういうものだということなのかも。とにかくロリンズがいないので、そこをステイブラーに付け込まれることだけは嫌です。(笑)
August 1, 2023
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