関本洋司のblog

2004年06月21日
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 台風といえば、『台風クラブ』という映画を思い出す。

 「若い人達が映画を撮れればいい」と、自分のことを考えていない姿勢に衝撃を受けた。その後、彼は若手のオムニバス作品の制作を手掛け始めている。
 相米監督のワンシーンワンカットは、結論からいえば、観念的(時間論及び身体論的なそれ)だったと思う。それは同一性への欲求とそれに対するアンビバレンツな感情(居心地の悪さ)の二つに同時に基づいたものだ。
 相米監督作品の『お引っ越し』に突然雨の振るシーンがあるが、黒澤の『八月のラプソディー』のように事前に突風が吹かないので、そのシーンは不自然だ(自然を観察していればにわか雨の前に突風が吹くのがわかる)。
 これは相米批判ではない。彼のようにひとつのカットを凝視するいい意味での観念論が(それも自然に対峙して逆らうような観念論、つまり意志の力が)、現在、映画及び世界に欠けているのだ。





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最終更新日  2004年06月23日 17時37分18秒


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