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これから先、こういうクルマの売り方がどんどん出てくると思います。メーカーとレース・チューニング社によるコラボ車、です。記事はWeb CG青木禎之レポートからです。
ボルボが、モータースポーツでタッグを組むポールスター・レーシングと共同開発した「ポールスター パフォーマンス パッケージ」。新車保証も実燃費も犠牲にしないという、メーカー公認チューニングの実力を試す。
自分の愛車が該当するなら、最寄りの正規ディーラーへ持ち込めば、メカニックが専用プログラムをインストールしてくれる。
費用は、作業工賃込みで20万円となる。もちろん、施術によって、車両の保証が損なわれるようなことはない。新車保証はそのまま継続されるので、万が一の場合にも、安心だ。
ポールスター パフォーマンス パッケージの「ポールスター」とは、モータースポーツにおけるボルボの公式パートナーである、ポールスター・レーシングのこと。今回のスペシャルプログラムの開発を手がけたレーシングチームである。
ポールスター・レーシングとボルボの関係は深い。ポールスター・レーシング・チームの前身にあたる、フラッシュ・エンジニアリング・レーシング・チームは、1994年にボルボがBTCC(英国ツーリングカー選手権)に参加したときからの付き合いで、当初は「850」のレースカーを走らせていた。96年にBTCCに倣ったSTCC(スウェーデン・ツーリングカー選手権)が発足すると、850に続き、「S40」、「S60」と、次々とボルボのレースカーをつくっていった。
2005年にオーナーが変わったのを機に、ポールスター・レーシングと名前が変わった。ボルボのパートナーということもあるのだろう、このチームは“環境フレンドリーな"レーシングガレージを標榜(ひょうぼう)し、バイオ燃料を使うハイパフォーマンス「C30」のプロトタイプを開発したり、同様にE85(ガソリンとアルコールの混合燃料)で走る「S60」を、レースコースに投入したりもしている。ちなみに、今回のポールスター パフォーマンス パッケージを導入しても、燃費性能に悪影響を与えることはないという。
試乗会場に用意されたブルーの「S60」。そのイメージの源泉は、「TTAレーシング・エリート・リーグ」で活躍する「ボルボS60TTA」だ。TTAとは、スウェーデンで開催されるシルエットフォーミュラ・レースのこと。サーブ、BMW、シトロエンなどが参加していて、2012年のマニュファクチュラー・チャンピオンは、ボルボである。
“公式"スペシャルチューンが施されたV60をドライブすると、なるほど、2000-5000rpmあたりのパワーがノーマルモデルよりもうひと伸びする、ような気がする。しかし、それはたぶん、事前にエンジン特性の表を見ていたからであろう。1900rpm付近から、パフォーマンス パッケージの効果が表れ、エンジンが吹けきるまでピークパワーを維持する。ノーマルでは、やはり1900rpmあたりから台形になるトルク特性が、3000-3600rpmまで太り続ける。
もともと300ps超のターボ車である。パフォーマンスに不満があろうはずがない。エンジン・マネジメント・システムに手が入れられたことにより、クルマはもとより、ドライバーのハートもチューンされ、しゃかりきに走る。すると、「もう少しサポートがいいシートが欲しい」「アップダウンが激しいコースでは、ブレーキの容量を増やしたい」「アシをもっと硬めて……」と、いつしか気持ちは「ポールスター パフォーマンス パッケージ ステージ2」へと向かっているが、しかしステージ2の用意は、まだ(?)、ない。
ポールスター パフォーマンス パッケージ装着車とノーマルモデルの外観上の違いは、小さな四角い「polestar」リアエンブレムだけ。むしろ大事なのは、オーナーズブック(英語版)とは別に、わざわざポールスター・レーシングから郵送される「ポールスター・パフォーマンス認定書」だろう。これぞ、スペシャルボルボに乗っている証し。「自分のクルマはサーキットとつながっている」という、心のよりどころである
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