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2023.09.02
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カテゴリ: 洋風建築


2023/09/03/日曜日/雨が降らない




ライト館の時代に部屋に置かれていたスタンド
未だ現役の黒電話


バー入り口の大きなドアノブ
カーペットもライトデザイン。ナントカアローズ。ナバホ族みたいなテイスト。
スタンドの足元デザインも凝っている。

ホテルは当初予算の6倍にまで膨れ上がった。

その背景がスタンドの足元デザインからさえ伺い知れる。台形ウロコのようなデザインは職人泣かせか喜ばせか。

バー入り口右手にレプリカのスタンドが置いてある。入ってすぐ目の前の本物との違いを見極める目を養うかも?

↓バーのもっとも奥まった所に置かれた小卓セット


このテーブルは マリリン・モンロー← シャネルNo.5 を付けて寝てる、の有名なインタビューはこの時ホテル内でやりとりされたもの の宿泊した部屋にあったものとか、同じデザインとか。

意外に素朴。けれども小口に彫刻あり手抜きなし。

彼女が来日した当時はライト館だ。ライト館に宿泊するために来日する観光客もいたという。彼女と ジョー・ディマジオ もそんな選択だったのか?

↓帝国ホテル初代の模型の向こうに著名な滞在者

選択?洗濯といえば帝国ホテルのクリーニング技術。かの キアヌ・リーブス は帝国ホテルでクリーニングしてほしくて宿泊する。とか。

写真には残ってない アインシュタイン博士
宿泊時、ドアボーイにチップを渡そうとしたが、受け取らないのが帝国ホテル流。

チップ代わりに直筆の、幸福になるための短いドイツ語のメッセージを彼にプレゼントした。

長く行方不明になっていたが、先年に海外でオークションに出され2億余円で落札されたのだとか。

世紀を超え、同じ場所で日本の顔としてホテルを続けてきた故のエピソードや物語がまた人を呼び寄せるのだなあとしみじみ思う。


正面玄関左手で ライト館百周年記念展示 がただ今開催中。通りすがりに立ち寄ると楽しいひとときになるし、奮発して中2階のインペリアルバーで軽食ランチ←ステーキサンドがオススメらしい←もいい。何しろあと6年の時限つき。


さて、帝国ホテルといえば ムッシュ村上
私も学生時代に彼の本を買い、問屋街で寸胴鍋やシノワを買いました。ただただコンソメのために。

未だにスタッフの敬愛を集めているらしく、彼らにはムッシュとだけ呼ばれているそうだ。

東京オリンピック 選手村←もちろん最初、の総料理長を務めた彼は、ホテル経営陣の反対を押し切り、ホテル秘蔵レシピだった シャリアピンステーキ を全国から集まったシェフに公開して、選手村で振る舞い好評を得たという。

シャリアピン は世界に尊敬されたオペラ歌手。歯が悪いが肉好きのため、それにかなうステーキを所望した。それに応えたのがスライス玉ねぎに漬け込み繊維を柔らかくしたステーキでその名が冠された。

↓ライトデザインのガラス器には市松好みが。


村上自身の工夫が生きたのは、 エリザベス女王 の午餐会メニュー。注文は魚介類。さすが海の国の女王、お魚がお好きだった。英国といえばドーバーソール。日本にも旨いヒラメはあるぞ、しかしそれだけでは面白くない。

エビにヒラメをロールしてスープドポワッソンを濃縮したようなソースのメインを考案した。これを女王は大変褒められた。

そしてその一皿に女王が命名したのが
Sole aux crevettes Reine Elizabeth
海老と舌平目のグラタンエリザベス女王風

ほうほう。レクチャーを受けているうちにヨダレたらり、お時間も午餐となりぬ。我らは行く、まずは食前の、しかしノンアルカクテル。




ブラッスリー サンテ? の内装ちょいグランジなお行儀悪さのデザイン元は、あの 大地真央 さんご主人による。 ハッピーアワー が設けられていて、 一杯五百円 はお得。

静々と午餐、と言いつつも砕けたブラッスリーという場所なので気取りなし、が嬉しい。

レクチャーで吹聴頂いた通り、エリザベス女王風もシャリアピンステーキも、なんと言ってもダブルビーフコンソメが!


メニューの左側にはメニュー由来の物語が


素晴らしいと感じたのはやはりビーフコンソメ。透明感とコクが格別。ピカイチはグラタンのソース。どれだけ甲殻類のエキスが詰まっているだろうか。これは何度でも頂きたい。シャリアピンは本当の肉好きには如何。



デザートのフランベされたダークチェリーとキルシュ、これに濃いめコーヒーがよく合う。


↑メニューは、レクチャーの時貴重な実物を見せて頂いた村上シェフ蔵書印の押された東京オリンピック時のメニュー表という凝りよう。これ、開催者が絶対楽しんでます。そういう企画だから楽しい。


私は赤白それぞれワインを頼んだけれど、お水だけで良い方は全行程16000円。帝国ホテルメモ帳のお土産付き。私自身はお得だと思う。

最後にコーディネーターの荒川さんに、帝国ホテルすごいですね〜だけでは無い塩質問を投げかけてみた。

藤田嗣治がユキを伴い帝国ホテルでボルドーワインをボトルで所望した時のエピソード。

荒川さんはさすがよくご存知だった。
うーむ、それを知っているというのは相当むにゃむにゃ。

でもね、この時私はクセでついツグジと言い、荒川氏にツグハルと訂正され、何だかボルドーラベルの二重写しとなりました。



帝国ホテルがグッと身近になった一日でした。





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最終更新日  2023.09.03 11:09:31
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