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2008年09月25日
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カテゴリ: 「秘密」詩・小説
 2000hitありがとうございます!!スマイル
 今日は思いつきで小説を書いちゃいましたぁ。

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 太陽が沈みかけて空を赤く染める頃、高級マンションのドアの
 前に岡部は立っていた。
 両手にスーパーの袋を提げて、突然押しかけてよかったものかと
 今更ながら気にしていた。
 薪が倒れて高熱を出したと聞いて、仕事の帰りにお見舞いに来た
 のだが、インターホン越しの薪の声を聞いてから、すでに3分ほど
 待たされている。
 やはり迷惑だったかと悩み、差し入れだけして帰ろうかと思った
 瞬間、ドアが開いた。
 物憂げな表情で玄関に出てきた薪はパジャマの上に白いシルクの
 ガウンを羽織っていた。

 「あの、これ、差し入れです。食べてください。失礼します。」
 「なんだ。もう帰るのか。いいからあがれよ。」
 「えっ、いいんですか?」
 「見舞いに来たんだろ。入れ。」
 「じゃぁ、すみません。おじゃまします。」

 黙ってリビングの奥のソファーに腰掛けた。
 部屋は白と黒のインテリアで統一されていて、きちんと整理整頓
 されて片付いていた。しかし、装飾品はおろか写真すら飾られて
 いない殺風景な部屋だった。
 岡部はまるで人が住んでいないモデルルームのような部屋だと
 思った。
 「薪さんにお粥でもお作りしようかと思って、いろいろ買って来た
 んですけど・・・あの、大丈夫ですか?」
 薪がソファーにもたれてけだるそうにじっと黙って岡部を見上げて
 いた。しかも聞いているのかいないのか分からないような感じで
 焦点の合わない目で岡部を見ている。
 「薪さん本当に大丈夫ですか?」
 岡部は心配して、薪の額に手を当てるとひどく熱かった。
 「ひどい熱があるじゃないですか。寝ていないと・・・」
 「39度くらい大丈夫だ。」
 薪は軽く振り払うそぶりをみせたが、岡部は薪の背中に腕をまわし
 寝室に連れて行った。
 そして、窓際に置かれているセミダブルのベッドに寝かせると、
 「ちゃんと寝てなきゃダメですよ。今お粥をつくってきますから、
 寝ててください。」
 と言って、台所へ向かった。
 キッチンも掃除が行き届いていて清潔に保たれていたが、
 岡部は冷蔵庫を開けて唖然とした。
 中にはミネラルウォーターとビールしか入っていなかったのだ。
 仕事が忙しいから料理なんてするわけがないと思っていたが、
 まさかここまでとは・・・
 岡部は食器や鍋はあるのかとそれすらも心配になってキッチンの
 棚や引き出しを開けてみたら、ちゃんと揃ってはいたが、かわりに
 ビタミン剤やらサプリメントの瓶がごろごろ出てきて、睡眠薬まで
 見つけてしまった。
 夜、眠れないと言っていたが、こんなものを飲んでいたのか・・・
 岡部は目頭が熱くなった。
 もともと食が細くて生活感のない人だったが、実際に殺風景な部屋
 と食料のないキッチンを見て、岡部は何があの人をこうさせたのか
 と考えるとどうしようもなく切なくなった。
 岡部はかろうじて流し台の下にあった調味料でお粥を作り、
 薪の所へ持っていった。
 「薪さん、お粥ができましたよ。」
 声をかけたが、薪は眠っていた。
 いつの間にか太陽は沈み、月が低い空に浮かんでいた。
 窓から差し込むわずかな光のみの薄暗がりの部屋には
 静寂だけが漂っていた。
                         (続く・・・)

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星星星 星星星














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最終更新日  2008年09月25日 20時47分57秒
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