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これは、うちの一番人気のメニュー。シャラン産窒息鴨のモモ肉のロースト(タプナード風味)タプナードとは、オリーブの実とアンチョビやニンニクやハーブ類などをペースト状にした南仏風の調味料だ。鴨のモモ肉は普通焼くと固くて食べずらいものだ。だからたいていはコンフィにすることが多いのだが、このシャランの鴨は肉質が良いのと焼き加減の技術で美味しく食べていただく。 こちらは鴨の最高峰のシャラン産の窒息鴨の胸肉。かの有名なトゥールダルジャンで使っている鴨と大体同じ。値段もモモ肉の3~4倍だ。モモ肉もかなり美味しいのだが、上手に焼けた胸肉はとてつもなく美味しい。こういう高級素材になるほど調理の精度が要求される。つまり焼き加減! 焼き加減というのは、調理器具や火の種類(ガスか、電気か炭か、、)なども含めて火の通し方すべてが最高でないと美味しくならないということ。ただ高い素材を手に入れたところで美味しいものは作れないということだ。
Jul 24, 2006

トマトというのは取れだすとすごい勢いで取れるもので、加工品にして保存しないと使い切れないほどだ。細長いイタリアントマトは湯剥きして冷凍しておきトマトソースやガスパチョに使うし、プチトマトも湯剥きしてからシェリーヴィネガーでマリネしたりもする。もうひとつ毎年作るのがこのドライトマト。 昔冷蔵庫がなかったころはトマトをカリカリになるまで乾燥させ、さらにオイル漬けにして保存したものだが、、ドライトマトの独特の風味というのはなかなか捨てがたいもので、他のトマト加工品にはない魅力がある。 私が作るのは、カリカリに干してしまう昔ながらのタイプではなく、言わば半生のセミドライトマトだ。オーブン用の天板に半分に切ったトマトを並べて軽く塩を振り好みでドライハーブも振る。トマトの切り口は必ず上に向ける。美味しいジュを逃がさないようにするため、、。オーブンは100度からせいぜい120度くらいにセット。5時間くらいかけて気長に水分を飛ばすのがコツ。半生になったら、ワインヴィネガー少々とオリーブオイルをかけてタッパなどに保存する。塩は少し強め。漬物的な塩分というところだ。冷凍しても大丈夫だから、たくさんトマトが手に入ったときにはお勧めだ。そのまま食べてもビールやワインのつまみになるが、こんな使い方も、、、。 真鯛は蒸し器で蒸して火を通す。下に敷いたソースはトマトのクーリ(生トマトをさっと煮たソース)鯛の上に刻んだドライトマトをバルサミコとオリーヴオイルで和えてのせてある。2種のトマトが絶妙のハーモニーで夏らしいあっさりとした魚料理になる。
Jul 18, 2006

ポタージュ、、potageというのはコーンクリームスープのことをコンポタというように、日本ではとろみのついたクリーム系のスープという風に思われている、、。まあ、皆さんそう思っているでしょう?私はフランス料理を生業としているのでフランス料理の技術用語は正確を期したい。 potageは、本来スープ(汁物)全般を指す言葉なのだ。ポタージュはまず2種類に分けられる。ポタージュ・クレール(澄んだスープ)とポタージュ・リエ(つなぎの入ったスープ)に分ける。 クレールの代表は、コンソメだ。コンソメにもコーンスターチなどでとろみをつけることがあり、それをコンソメ・リエというからちとややこしい。 ポタージュ・リエは、ピュレとクレームとヴルーテに分けるのが普通。 ピュレというのは、「純粋なもの」という意味なのだが、たいていは裏ごしした野菜が主材料になる。とろみの主体は、ジャガイモや米などが使われることが多い。 クレームは、クリームのことでとろみの仕上げに生クリームと卵黄が使われる。卵が凝固するので温度管理と火の通し加減が繊細なスープで、今は作る人も少ない。あまり食す機会はないかもしれない。ベースにベシャメルソース(ホワイトルーと牛乳で作るソース)が使われることもある。 ヴルーテというのは、「ビロード」のことでまあ滑らかな食感のポタージュというほどのこと。これも仕上げはクリームと卵黄が使われるのだが、ベースはヴルーテ・ソースが使われる。ヴルーテソースは、主として濃いブイヨンをブロンド色のルーでつないだもの。ヴルーテも最近廃れた分野。リッチな肉のブイヨンを贅沢に使ってトリュフやジビエで風味をつけたものなど、最近作る人はまずいないといっていい幻の料理? 話はまだまだ尽きないのだが、詳しく書くときりがないのでまたの機会に、、、。 画像は、ヴィシィソワーズに胡瓜入りのコンソメゼリーを浮かべたもの。 もうひとつは、ほぼ私のオリジナルで茄子の冷製ポタージュにモロヘイヤ入りのコンソメゼリーを浮かべてある。どちらも毎年作っているが、今年もまた新しい作り方の発見があり(些細なことなのだが)去年よりは良くなったと思っている。
Jul 13, 2006

黄色いシャーベットは、マンゴーにパッションフルーツを30%ほど混ぜて作ったもの。2種類のトロピカルフルーツを混ぜたことでエキゾチックな香りが強調され、パッションの酸味がとかく重くなりがちなマンゴーの甘さを引き締める。普通はこういうときにレモンを使うのだが、個性の強い同士をうまく組み合わせると印象深い味わいになる。 茶色のはチョコレートのカスタードクリームプリン。これは元三ツ星シェフのジョエル・ロブション氏のレシピがベースになっている。これはもう融けます。私のチョコレートデザートの最終兵器ともいえるもの。これはポルトやマデラなどのワインと楽しみたい。 もうひとつはサンクの定番、カラメル風味のカスタードプリン。近頃某FJ家のプリンを食べる機会があったのだが、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。 プリンというのは、簡単に言うと卵と牛乳と砂糖とバニラ(エッセンスなど)で作るとても一般的なデザートだ。火加減や温度さえ無茶をしなければそうそうひどい物は出来ないはずなのだが、、。 スーパーへ行って、1ヶ¥100から¥250くらいのプリンを何種類か買ってきて試食してみたのだが、ひどかった。どうやったらここまでなるかなぁーーという味にがっかり。大手のメーカーは液卵といって専用のコンクリートミキサーのような車で溶き卵を運ぶのだが、そういうものを見ると食い物はそういう風に作るものじゃねーだろ!という気になる。 プリンを美味しく作る火の通し方は、湯煎にかけて低温のオーブンで焼くのが一番。だが、欠点は時間がかかること。とても美味しく滑らかに作るには、温度を低めにして時間をかけるほうが良い。こういうところが大量生産向きではない。急ぐなら蒸気で蒸すのだが、味は焼きプリンよりかなり落ちる。もっと早く作るなら、火は使わずにゼラチンや寒天またはその他のゲル化剤で固めるという手がある。これじゃあ、プリンとは呼べないのだが、日本ではプリンとして売ることが許されているようだ。もっと、ちゃんと作ろうよ!大メーカーさんたち。
Jul 11, 2006

これは、取れたての米茄子。普通のなすと比べると大きさがわかるでしょう?普通のなすと違ってヘタが緑色なのが特徴。もともと、京都の鴨茄子とアメリカのナスの掛け合わせで出来た割と最近の品種らしい。米国からみのなすということで米茄子というわけだ。新鮮なものは、ステーキが最高!オリーヴオイルで焼くだけで瑞々しさとほんのりの甘味が楽しめる。茄子というのは南方系の夏野菜なので、出来るだけ冷蔵庫には入れないほうが良い。新鮮なものほど早く火が通る。いくら焼いても柔らかくならない茄子は鮮度が落ちている証拠だ。特に冷蔵庫に長いこと入れておいた茄子はそういう状態になりがちだ。見た目は新鮮そうでも要するに凍え死んでいるのだ。畑からとってきてすぐに食べたいものだ。
Jul 7, 2006

最近お気に入りの素材、養老渓谷産のもち豚をグリエにした。grilleと書いてグリエと読む。字面のとおりグリルつまり網目のことだ。網焼きの美味しさは、香ばしさに尽きる。強火で焼き上げる途中脂が落ちて燃えると一種の燻製効果で香りがつくのだ。だから、材料はあまり大きなものは適さない。さっと火が通るような厚さの肉を焼くのに適している。まあ焼肉ですね。この肉は肩ロースで厚さは焼く1.5cm位。ソースは粒マスタードとディジョンマスタードのソース。
Jul 2, 2006
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