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2022年05月13日
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カテゴリ: ネイチャー
「ナノ粒子化」で初の糖尿病網膜症治療点眼薬開発の可能性―日大など研究


内服することで糖尿病合併症に効果があるとされる「フェノフィブラート(高脂血症治療薬)」をナノ粒子化*して点眼薬として用いることで、糖尿病網膜症の早期に起こる網膜の血流障害を改善することを、糖尿病マウスなどを使った研究から日本大学・近畿大学・明治薬科大学の研究グループが発見したと発表した。世界で初めての糖尿病網膜症に対する治療用点眼薬の開発につながる可能性があるという。
*ナノ粒子化:ナノ粒子とは1~100 nm程度の大きさを有する粒子。同一物質でも、ナノレベルまで小さくすると比表面積や表面エネルギーが増大するため物性が顕著に変化する。

糖尿病の合併症の1つ「糖尿病網膜症」は、目の中にある網膜という部分で起こる細小血管症(細い血管が傷付いて生じる障害)である。糖尿病網膜症は後天的な失明原因の上位となっており、その克服が課題とされてきた。

糖尿病網膜症の治療法はこれまで網膜光凝固術(レーザー)や手術など、体に負担のかかる外科治療のみだった。これらの治療は視力を脅かすほどに進行した網膜症に対して行われるが、一度低下した視機能を回復させるのは容易ではない。そのため視力が良好な早期の網膜症、あるいは網膜症の発症前からの治療が重要とされてきた。

「フェノフィブラート」は、高脂血症治療薬としてすでに広く用いられている。これまでも、内服することで糖尿病合併症に対して有益な効果を示すという報告が数多くあった。しかし、内服する場合は横紋筋融解症や肝障害など重い副作用のリスクを考える必要がある。同研究では、フェノフィブラートの全身への作用を最小限にしながら眼局所のみに作用を発揮させられるように「点眼薬」として糖尿病網膜症治療に用いることができるかを検討した。

従来の点眼薬では、眼球の後部にある網膜にまで薬剤を有効濃度で浸透させることは困難だった。近畿大学薬学部のグループが開発した方法により、薬剤をナノ粒子レベルまで細かくした点眼薬では角膜での透過性を増大させること、眼内で強膜やぶどう膜を通過して網膜にまで高濃度で到達させることが可能になった。

今回の研究では、フェノフィブラートナノ粒子点眼を作製し、マウスとウサギを用いた動物実験で、実際に網膜まで有効濃度で到達することを確認した。





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最終更新日  2022年05月13日 05時57分39秒
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