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20位 4690 日本パレットプール (東S、非優待株) ◎◎
PF時価総額20位の上位銘柄は、関西発祥で輸送用パレットや機器レンタル大手の日本パレットプールです。
(上記データは日本パレットプールホームページより引用)
現在の株価は1891円、時価総額32億円、PBR0.50、自己資本比率は56.6%、今期予想PER4.30、配当利回り2.1%(40円)で、優待はありません。
日本パレットプールはいわゆる「物流2024年問題」で大きな恩恵を受けられそうな銘柄の1つです。それは荷役をパレット化することによって積込時間と取卸時間を節約でき、それによってドライバーの走行時間を増やすことができるからです。
(上記データは会社HPより引用)
ちなみにこのパレットとは、「輸送、荷役、保管するため、荷物を単位数量にまとめて載せる台のこと。 フォークリフト作業の前提となるもので、コンテナとともにユニットロードシステム(物流を合理化するために単品をまとめる)に欠かせない物流資材」のことです。
現時点の日本パレットプールは「目に見えて」業績が良くなっているわけではないですが、2024年度がスタートしたので、物流業界からの駆け込み需要が発生して数字が追い付いてくるのではないか?と期待して私は少し多めに買いました。
ちなみにしばらく前に物流業界の非上場企業の管理職の方とお話をする機会があり、その時に「自分は日本パレットプールの株をたくさん持ってるのですが、レンタルパレット業界の伸びしろって2024年問題に関連してあると思いますか?」という質問をしてみました。すると彼は苦笑いをしながら以下の様に語ってくれました。
「レンタルパレット屋さんは自分たちは絶対に損をしないビジネスをしている。頭いいなーと思う。でも我々の業界的には(彼らのサービスは)割高に感じる。2024年問題に関して言うと、運送業の年間の時間外労働が960時間に制限されたが、多くの業者は何もせずにまだ様子を見ている。多分、1Q、2Qと残業時間がどうなっていくか、どのくらい喰い込んでくるかで判断することになると思う。だからこれは厳しいということになれば、時間の経過と共に時短に繋がるレンタルパレットを採用する事例はあるだろうとは思う。少なくとも2024年問題はレンタルパレット業界に対してはマイナスになる話ではないしプラスの影響しかないと思う。業績数字が1Qで動かないとしても(みきまる注 1Qは実際に悪かった)、その後ジワジワと良くなるかもしれない。だからいいんじゃないですかね。自分は株をしないので良く分かんないけど。」
私は彼の話にフンフンと頷きながら、「この人、仕事のことに絡んだらこんなに饒舌にお話ししてくれるんだ。」とびっくりしました。普段はとっても無口な方なので。
さて実際、下記データを見ても分かる通りパレットレンタル市場は2022年の505億円から、2025年には590億円、2028年には680億円と、今後着実な成長が予想されています。
(上記データはマーケティングデータバンクHPより引用)
ところで日本のパレットの流通総数は約5~6億枚といわれており、そのうちレンタルパレットのシェアは僅か5%程度と言われています。でもヨーロッパでは
レンタルパレットの普及率は90%に達しています。これは
1200ミリ×800ミリ×144ミリのサイズがユーロパレットと呼ばれる基準規格となっていて普及が進んでいるからです。
翻ってここ日本で普及が進まないのは、規格の乱立で標準化が遅れている為です。ただ現在 国が先導する形
それが何故かというと、パレットを標準化できると荷物を出発地から到着地まで同じパレットに載せたまま輸送・保管する 「一貫パレチゼーション」
が可能となるからです。
ちなみにパレットレンタル業界は売上1位が日本パレットレンタル(非上場)、2位が7065ユーピーアール、3位がここ日本パレットプールなのですが、1位のJPRは非上場なので買えない、2位のUPRは株式市場からの評価が既にやや高い(PBR1.00×PER13.93=13.93)ということで、私はここに白羽の矢を立てました。
パレットプールの 「グレアムミックス係数」
はPBR0.50×PER4.30=2.15と非常に低いですからね。我々バリュー投資家にとっての「始祖の巨人」である ベンジャミン・グレアム
先生の教えを忠実になぞっての「王道の投資」を目指した、ということです。
次になぜ日本パレットプールがこんなに安いのか?の理由ですが、1番は時価総額が50億円以下と極端に低いので流動性の問題から機関投資家が手出しできない「小粒納豆ちゃん」であること、2番目に会社側に積極的なIR姿勢や株主還元姿勢が全くない「ゼロゼロワンダフル状態」であること、の2つであると個人的には考えています。
日本パレットプールは指標的にも非常に割安ですし、上で述べたように時価総額が50億円以下と極めて小さいマイクロキャップ・超小型株なのもいいですし、日本でのパレットの標準化が進めばもしかすると今後大きな成長が期待できるかもしれませんし、非優待株であるという欠点を打ち返すだけの力のある良い銘柄であると考えています。
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