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「は~はっはっはっはっ」何処からともなく下品な笑い声が響いた。するとすぐ隣で、腕を組んで、大笑いしている男がいた。まさか・こいつが。「私の名前は・・・外道マン!汚いだけで生きていた真の汚い男だ!」恥ずかし気もなく外道マンと名乗った男は胸を張って笑った。「今だわっ!」宮下裕子はすかさずシャッターをきった。瞬間。外道マンはそのカメラをサッと奪い取り、グシャグシャと粉々に壊した。「え~、ひっど~い!」彼女は叫んだ。「違う!ひどくはない!汚いのだ!言い直せ!女!」外道マンは顔を真っ赤にして叫んだ。「・・・・・・・・・・・汚い」10分後、なぜか彼女は言うとおりに言い直した。つづく。
2006.02.28
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ここ数日間キレイマンの奴は来ていないという。おかしい。あんなに銭湯好きだという奴が何日も身体を洗わないなんて。まさか昔のあの頃に戻るのか?嫌な予感が俺の脳裏を過ぎる。でも過ぎただけだ。俺はキレイマンの捜索をいとも簡単に諦めた。怒ったのは宮下裕子だ。特ダネでも狙っていたのか。なんて女だ。自分のことしか考えていない。こんな可愛くない女はもし告白されても願い下げだ。・・・・美人だが。俺は不謹慎なことを考えた。不潔だ、俺は。そう思ったら、変身してしまった。つづく。
2006.02.28
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結局、手紙を訳した内容が俺に届いたのは予告の日付から5日後の10月6日だった。調子に乗って、中国語が読めると書いてしまったために、わざわざ中国語で書かれてあった。本当は読めないということがバレるのは嫌だったので、辞書で頑張って訳した。そんなこんなで、最終的に内容を理解したのは、10月10日だった。10月1日の当日は何も事件はなかったようだが・・。キレイマンのいっている「汚い奴」とは誰のことなのか。俺はキレイマンに会いに行こうと思った。どこから現われたのかわからないが、宮下裕子がいつの間にか隣にいた。「私も行く」と言って引く様子はない。訳してくれて、中国語で書き直してくれたお礼だ。断れるけど恐いので結局断れない。俺達はキレイマンがよく行くという銭湯へ向かった。そこは昔、俺があいつをキレイにしてやった銭湯だった。つづく。
2006.02.28
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今日は、月末。集金日。でもその大事な日をほったらかしてでも。行かないといけない講習がありました。ちゃんと受講料払って。しかもテストもあるんだよ。先生も「テストに合格したら」って言ってました。朝の9時から始まります。でも僕ハンサムエリートですから。お客さんから電話入りまくりですよ。・・・・・クレームの。そんな電話は全て無視!ああ・・明日が恐い。そんで一日かけて講習。最後はお待ちかね。テストです。テスト用紙が渡されて。受講者の中にはずっと寝ている人もいます。そんな奴は起こさずに隣にそっと用紙を置くだけ。当たり前だ。真面目に受けてる奴もいるんだ!イビキかきやがって!うるせ~んだよ!「はい、用紙は全員にいきましたか~?」「は~い」と心の中で思う。「じゃあ時間がないので、皆で解いていきましょう」・・・・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・。・・・・・・・・・えっ。「第1問、はいこれは○ですね。」・・・あっ・・あの・・。「次は・・これは×なんですよね~。説明してなかったですけどね。」・・っておい!「はい、これで終わりです。皆さん全問正解できましたか?」あ・・あ・・当たり前だっつ~の!!こんなことなら・・こんなことなら・・。寝ときゃ良かった~!!!!!・・・・理解してないぞ・・・僕。
2006.02.28
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私、宮下裕子にクリーンマンから手紙が来た。読めないので訳して欲しいとのこと。彼からの手紙に一瞬ドキッとした私。そんな内容でなんか拍子抜けだわ。・・・え?なに?あんな奴を意識してるの?ううん。大丈夫きっと私の頭がトチ狂っているだけだわ。きっと、手術が必要なくらい、イカレているんだわ・・・私が。訳したら内容はこうだ。「俺様だ。キレイマンだ。すごい汚い奴を見つけた。ヤバイぞ!今回は本気でヤバイ。奴は10月1日になにかをやらかす気だ。気をつけろ!」・・・・・てゆ~か・・・・。手紙を普通郵便で何度も送ったからよ。今はもう5日だわ。過ぎてるわよ。つづく。
2006.02.27
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元ヨゴレマンだった奴から手紙がきた。今はキレイマンと名乗っているらしい。どっちでもいい。怪しいことには変わりない。それはいいとして。え~と・・・読めん。英語なのだろうが・・・・理解できない文字が並んでいる。中国語なら読めるけどね・・と誰もいないのをいいことに嘘を言う俺。宛先も俺の名前じゃなくて「クリーンマン・もしくは緑怪人」で届くってどういうことだ?そこも英語で書けよ。なんで宛先だけ日本語だ?!読めない文字よりもそこに怒りが湧いた。♪こんなに頑張ってるのに~。♪それにしても読めないのはどうしようもない。そうだ。あの女記者に送って解読してもらおう。宮下裕子といった・・昔交流があった女だ。詳しくは「2」を読め・・ってどこの声だ?!俺は彼女の以前の記事を読んで好意を持っていた。名刺を貰っていたのでその手紙を郵送した。つづく。「クリーンマン」「クリーンマン2」
2006.02.27
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月末です。忙しいです。明日も忙しいです。実は今日も忙しかったです。仕方ないです。3月5日の日曜はもう仕事確定だし。ゆっくり休みたいよね~。先日、爆笑問題の深夜番組で。真鍋かをりが出てるやつです。作家さんを招待して色々話聞く番組です。その中で、阿刀田高という人が出演してて。この人はショートショート・・つまり短編が主な人です。ブラックユーモアがすごい面白かったんですよ。それで僕も書いてみようかと思います。近日公開よろしくです。全然関係ない話ですけど。レンタルしたDVDが読み込まなかった時ってありますよね。何か寂しくないですか?何回やっても再生できないんです。無力を感じてしまうのですが。皆さんはどうですか?特に男性の方。それがアダルトDVDだったら尚更無力を感じませんか?・・・・・いや・・僕はそんなのは借りませんから・・・。ちゃんと・・・・・・買いますから・・・・っておい!!
2006.02.27
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俺様はキレイマン。昔はヨゴレマンとして市民を恐怖のどん底へ追いやっていた。・・・気がする・・・よくわからない存在だった。そんな時クリーンマンと出会った。空前絶後の戦いの末、俺様は敗れたのだが、クリーンマンに助けてもらった。現在は、キレイマンとしてひっそりと暮らしている。詳しくは「1」を読め・・・・ってどこの声だ?!今ではすっかり銭湯が大好き人間だ。しかし。俺様は驚愕している。ヨゴレマン時代の俺様とは比べものにならない程の「汚い」奴を見つけたのだ。マズイ。このままではまた世界が恐怖時代になる。俺様はクリーンマンに知らせようと電話しようとしたが、実は番号を知らない。仕方ないから手紙だ。俺様はなぜか英語で手紙を送った。つづく。「クリーンマン」「クリーンマン2」
2006.02.26
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昨日は「全ての疑惑は目の前に」最後まで読んでくれてありがとう。すごい長かったのですが、無事完結できました。さて、その小説ですが、少し読みやすくさせたいので。編集作業を1回1回していこうと思います。なので、テーマやお気に入りに入れてくれてる皆さんの新作とかに出てきますが、気にしないでください。混乱してはいけないと思いまして。だって、楽天の全員がお気に入りしてくれてますからね。・・・・・・・多分・・・・っておい!新作ですけど。「クリーンマン3」です。今回は、はっきり言って、無茶苦茶ないつもの展開が更に無茶苦茶です。書いてて僕もいいのかな・・?まあいいか・となった程。でもそれがクリーンマンの魅力ですので、よろしくお付き合いください。「クリーンマン」「クリーンマン2」
2006.02.26
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今日は予定通り、作業でございます。簡単更新です。その代わり、小説を更新して。完結させました。よろしくです。
2006.02.25
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いつも読んでくれてありがとうございます。最後まで読んでくれた方、途中で断念した方、最初から読んでない方も、皆ありがとうございます。完璧に調子に乗ってしまいました。お前は一体何様だ?の如く小説家気取りで。しかも売れっ子のつもり。ある意味暴走してしまいました。元々はこんな話じゃなかったです。アイドルが誘拐されて、事務所は助けてくれず、しかも死んだことにされて、裏切られた。怒ったそのアイドルは意気投合した誘拐犯とグループを組み、ステージへ乱入するという話が最初の企画です。そんで、捕まって、数年後に、また歌を出して・・・という終わり方は同じですけど。こんなに長くなるなんて思いもよらず、読者はわかってくれているのだろうか・・と。まさに自己満足でした。いかがでしたか?また感想聞かせてください。個人的には、変な所で辻褄があわなくなって、無理矢理繋げた箇所が物凄いあります。例えば、身代金10億とかね。結局復讐ならば、いくらでもいいやんって話ですからね。テツ達の動機とかね。そんなことしなくてもいいやんって感じですよね。「全ての疑惑は目の前に」というタイトルは、大路や倉橋刑事、SGM視点真犯人のことを示しています。要所の頭文字から、全ての(S)、疑惑は(G)、目の前に(M)、・・とSGMになるようにタイトルを考えたのです。これはSGMが最後まで関わってくるだろうということからなんですが・・・。全然関わってきませんでしたね。最後の方、あいつら出てこなかったですよね。あれだけ疑っていたのに、和解もさせられなかった。真犯人に関しては、皆さんの予想通りかなと。伏線張りすぎて、混乱してしまったこともあります。でも・・なんとか完結できました。なので、あら探しはしないように!!もし、見つけたらメール下さい。こっそり直しておきますので。小説はこれからも、どんどん書いていきますので、見捨てずによろしくお願いします。後日談として、岡島二人という作家の作品で、アイドルを誘拐する話がありました。まだ読んでいないですが、被ってるじゃないかと思いました。早速次回作ですけど。おまたせっ!書いてて安心、あのシリーズです。「クリーンマン3」ご期待?ください。第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回 第29回 第30回 第31回 第32回 第33回 第34回 第35回 第36回 第37回 第38回 第39回 第40回 第41回 第42回 第43回 最終回
2006.02.25
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赤石圭介の発言は当然の如く認められず、世間を呆れさせた。・・とはいうものの、動機や、赤石を助け出そうとした行為などが考慮され、刑は比較的軽いものであった。ヒロに至っては、無期懲役となり、最後まで黙秘を貫いた。この裁判の一件で、赤石の人気は急速に落ちていき、SGMを脱退すると同じくして事務所も辞めることになり、以後消息不明となる。SGMは4人で現在も活動しているが、赤石の抜けた穴は大きく、現実というものを感じることになった。大路公康はその後、数々の別件逮捕、再逮捕の繰り返しで、二度と社会に出ることはなかった。倉橋刑事は、この事件の失態で、降格し、退職することになる。その後、探偵屋を開き、密かに大活躍しているという。世間はそのまま事件を忘れていった。数年後。テツ、サトシ、イクオの出所が決まった時期に、謎の曲がローカルラジオ局から流れ始める。家族の愛、兄弟の愛を歌ったこの曲は、瞬く間に大ヒットすることになり、SGMが作り上げた当時の記録を全て塗り替えた。作詞者、作曲者、歌っている者、不明。最後までそれは世間に知られることはなかった。3人の出所当日。テツ、サトシを待っていたのは、手術を成功させたアケミの姿。イクオの前には、家族達。そして、莫大なお金。頼まれたと、お金を持ってきた人物がいた。手術など全ての段取りも行った。その人物は、探偵の倉橋と名乗った。だが、お金の出所は倉橋ではない。倉橋に頼んだ人間が別にいる。それが誰なのかは、テツ達にはわかっていた。このお金があの正体不明の大ヒット曲で稼いだお金だということも。翌年、3人に葉書が届く。ただ一言。「約束は果たした。」・・・とだけ書かれていた。「全ての疑惑は目の前に」 完第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回 第29回 第30回 第31回 第32回 第33回 第34回 第35回 第36回 第37回 第38回 第39回 第40回 第41回 第42回 第43回
2006.02.25
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赤石圭介は、じっと黙って下を向いた。捜査に協力ということで、聞かれた質問は全て答えた。何も考える余裕はなかった。テツ達の人間性なども、今思えば誘導された答えだったかのように思う。気がつけば、彼らの不利になるような証言をしていた。そのまま、調書が作られ、みんなの前でまた同じことを証言するためにこの場に立たされている。思い返せ。彼らは悪か?考えろ。後悔はないのか?このまま彼らの人生を決めてしまうような証言をしていいのか?彼らの家族はどうなる?助けたい命はどうなる?約束したんだ、姉ちゃんを助けると。だが、あらゆる情報機関が目を光らせている今、手が出せなかった。ここで彼らのために動けば、マイナスイメージが付き纏う。この頂点である地位を手放したくない。あのダラダラとした生活は送りたくない。これでいいんだ。これで。元々、助ける気もなかった、赤の他人だ。(姉ちゃんを頼むぞ)サトシの声が頭に響く。思えば、本心から、心の底から、必要とされたことはなかった。あんな重い言葉で託されたことはなかった。赤の他人を彼らは信じたのだ。そうだ、約束したんだ。逃がせば、姉ちゃんを助けると。俺は死んだのか?いいや生きている。逃げることができたのだ。約束は守られた。今度は俺の番だ。「あの・・・・」赤石は声を出した。静まり返った法廷内に必要以上響く。全員が振り返る。TVを観ている全国民が振り返る。「まだ君の発言を許可していない。」裁判長は冷たく言った。「・・・・・・・・。」「・・・なんだね。」さすがに今回の異例の状況に裁判長は溜息をつき、折れて聞いてくれた。大方、トイレとか、再度打ち合わせの確認などと思ったのか。「・・・・・・・・・あの・・・・・。」ゴクリと唾を飲み込む。テツ達を指差して。「・・・・・本当の主犯は・・・実は俺なんです。だから、あの3人は悪くない。」静寂。呆れ顔のマスコミ陣、裁判長、検事、弁護士、傍聴席にいるSGMのメンバーや事務所の人間。驚き顔の、テツ、サトシ、イクオ、そして、あのヒロでさえも。「彼らは悪くない。俺が俺を誘拐しろと大谷に頼んだんだ。俺の自作自演です。」同じく証人として呼ばれていた倉橋刑事が意味深にほんの一瞬だけ笑顔を見せた。決して見下してはいない小さな笑み。それを引き金として、法廷内は怒号と悲鳴、更には歓声で、かつてない混乱に襲われた。つづく。次回で、いよいよ、最終回。第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回 第29回 第30回 第31回 第32回 第33回 第34回 第35回 第36回 第37回 第38回 第39回 第40回 第41回 第42回
2006.02.25
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日本中を騒がせた事件は全くおさまる気配がなかった。世界的に羽ばたこうとしていた人間だったため、メディアもこの事件を取り上げ独自の番組ができる程だった。人気アイドルの誘拐事件、目撃者殺人事件、事務所社長の悪事、社長殺人未遂、誘拐実行犯殺人未遂。一つの事件がここまで発展するなど誰が考えただろうか、しかもたった一晩であった事件なのだ。誘拐された、アカケイこと赤石圭介は、多少の疲労、衰弱はあるものの、命に別状はない。主犯格とされる、大谷明は、やむを得ず責任者倉橋正一の発砲により死亡。事務所オージ社長の大路公康は、大谷明の死亡により、命の別状はない。しかし、ここ数十年の悪行が発覚、失脚は免れない状況となり、別件で逮捕状が出るのを待つ身となった。誘拐実行犯の3人、テツと呼ばれた三浦哲治、サトシと呼ばれた駒野聡、イクオと呼ばれた斎郁夫はいずれも無事。反省し自供しているが、誘拐ということを認識した上での犯行として、慎重に取調べが行われている。目撃者である三波晴之を殺害した、ヒロと呼ばれた成瀬博彦は、実行犯の3人と仲間割れが起き、現在黙秘を続けている。最も騒いだのはマスコミでもなく、ファンだった。誰かのせいにしたい世間は、主犯格がいない以上、実際に誘拐した実行犯へ怒りの矛先が向けられた。誘拐の背景に、身内の病気を治したい一心で・・ということは認められなかった。そのためには、なんでもやっていいのかということになり、ますますファンの怒りを煽った。数ヵ月後。公判が行われる。あまりの騒ぎように裁判中をTV公開するという前代未聞のことまで発展した。法廷には、テツ、サトシ、イクオの3人と、離れた場所にヒロ。証人として赤石が呼ばれた。被害者として。つづく。第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回 第29回 第30回 第31回 第32回 第33回 第34回 第35回 第36回 第37回 第38回 第39回 第40回 第41回
2006.02.24
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ヒロの視線はテツを見ていない。素早く出口の扉へ走り抜けていく赤石とイクオへ向けられている。「どこ見てる。」テツの声で、ようやくヒロと目が合った。「追いかけたいのなら・・・俺を倒してからにしろ。」「・・・・・」相変わらず喋らない奴だ。突如ヒロの拳が腹にめり込む。早い。「ぐっ」胃液が逆流する苦しさを感じたと同時に悟った。勝ち目はない・・・と。パワーもスタミナも全てヒロが上回っている。テツはこいつを倒すという目的を、イクオ達の時間稼ぎへと変更した。外に出させるわけにはいかない。右拳に力を入れる。容赦ないヒロの攻撃を一方的に受ける。どこかで、1発・・1発だけを打ち込める機会を窺っている。年齢の差もあるだろうが、重いパンチを何度も受けている内に、足腰が震えだした。立ってられない、限界だ。ヒロの渾身の一撃が、テツの顔面を捉えた。脳が揺れる。脳震盪なのか、テツの意志とは別に地面へ倒れ込もうとする。終わった・・・・・。諦めかけた瞳の中に、恋人の顔が映る。すまない・・お前を助けることができなかった。誘拐なんて・・馬鹿なことしたもんだ。そんなことで得た金なんて・・お前が喜ぶはずねえよな・・。ごめんな・・・アケミ・・・。瞬間。アケミの顔とサトシの顔が重なる。やっぱり姉弟だ、良く似てやがる。え?・・・サトシ・・・・?我に返ると、サトシがヒロの後ろに飛び掛っていた。隙が出来た。まるでそれは、希望の光のように見えた。待っていた光ではない。サトシが自分の力で作った光なのだ。「今だ!やってしまえ!テ・・・・・・・兄ちゃん!!」「う・うおおお」右の拳を思い切り振り上げた。ボクシングでいうとこのアッパーのように、テツの快心の拳はヒロの顎を砕いた。「ぐえええ」ヒロはそのまま豪快に倒れた。やっと聞いた声は「ぐえええ」か。まさか、サトシの顔で復活するとはな。いてて・・とサトシも起き上がり、目が合った。テツは可笑しくなり、ふふっとお互い声を漏らした。「がああああああ」ヒロが怒声と共に起き上がった。完全に油断していた2人に襲い掛かる。バン。扉が開く音。「警察だ!そこを動くな!」安堵の気落ちからか、薄れていく意識の中、テツはアケミの顔をもう一度思い浮かべた。つづく。第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回 第29回 第30回 第31回 第32回 第33回 第34回 第35回 第36回 第37回 第38回 第39回 第40回
2006.02.24
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イクオが手足の縛りを解いてくれた。赤石は自ら口のテープを剥がして叫んだ。「ほらみろ!やっぱ俺の言う通りじゃねえか!」「うるせえ!今そんなこと言ってる場合じゃねえだろうが!」サトシも叫んだ。「今のは依頼人か?俺達を始末しろと言われたのか?」テツが話しかけるが、ヒロは何も喋らずにゆっくりと近づいてくる。ジリジリと後退りする4人。次第に部屋の隅へと追い込まれている。運の悪いことに出口はヒロをすり抜けた先にしかない。「お・おい、4人でかかりゃあなんとかなるんじゃないか?」赤石の問いかけにイクオは溜息をついた。「あいつは本気で俺達を殺そうとしている。そんな覚悟を決めている奴と中途半端な考えを持っている奴が勝てると思うか?」確かに、ためらいもなく襲ってくるだろう。現に一人、殺害しているのだ。「おい、クソガキ。」サトシが赤石に言った。「あん時の約束だ。逃がしてやる。」「・・・・・は?」「逃がしてやるから・・・。」サトシはヒロへ突進していった。「なっ・・お・お前!」「サトシ!」「姉ちゃんを頼むぞ!」頭から大男の頑丈な身体に向かって突っ込んだ。こんな所で、こんな状況で、あんな暴走するなんて。「お前らそんな話してたのか。」テツが赤石の顔を意外そうに見た。「あ・・ああ・・。」とても、裏切るつもりだったとは言えないし、今はそんな気持ちなど毛頭ない。「逃げろ!逃げろ~!」ヒロの大きな腕に掴まれて、サトシの身体が宙に浮いて・・。「わあああ」壁に叩きつけられた。「・・・イクオ。赤石を頼む。」「テ.・・テツ。」自分も残ると言わんばかりとイクオが声を出した。「お前じゃ無理だ、とにかく逃げることだけ考えろ。」「・・・あ・あんた。」なぜ自分を、痛い目にあってまで、逃がそうとするのか、赤石は不思議な顔をした。「サトシが初めて自分で決めたことだ。それに、サトシの望みは俺の望みでもある。」「・・・・え?」「大事な弟だしな。」テツはヒロの前に立ちはだかった。つづく。第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回 第29回 第30回 第31回 第32回 第33回 第34回 第35回 第36回 第37回 第38回 第39回
2006.02.24
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「殺せ」依頼人である、大谷明の指示を聞いて、ヒロは監視者から殺人者へと精神が変貌していく。喫茶店で男を殺したように。大路公康を殺すための計画に手を貸せと言われた時には驚いた。自分の他に奴を恨んでいる者がいたとは。奴と同じ血が通っていることを想像しただけでも、虫唾が走る。母を、家族を、ゴミクズ同然のように捨てた男。結局女手一つで自分を育てた母は無理がたたり寂しく死んでいった。あれが自分の父なのだと思うと、我慢ならない。母に代わり、毎年のように写真ハガキを送りつけていた。いつか必ず・・・・この手で・・・と思っていた時だった。大路に家族を殺されたと言ってきた、大谷明。自分と同じ思いの仲間は、強い絆で結ばれ、復讐を誓う。大谷が全ての筋書きを考えて、自分がそのサポートをする。まずは、誘拐実行犯を探すことになった。金に困っていて、思考能力が低い奴、考える暇がない奴。亡くなった母が最後に入院していた病院で、高額の手術をしないと助からない女を見つけた。その身内であるテツはなんとしても助けたくてたまらなかったはずだ。名簿などの個人情報を盗み見て、連絡先を手に入れる。あとは大谷に動いてもらう。誰でも良かったが、SGMの絶大なる人気を誇る赤石圭介を誘拐する指示だった。最近高飛車なこの若造を懲らしめると大谷から聞いた。余計なことは言わずに、大谷の指示通り動く。誰かを殺せと言われたら迷わず殺そう。喋るなと言われたら、決して死んでも話さない。 そして、恐らく最後の指示なのだろう、大谷からの言葉。「殺せ」ヒロはゆっくりと立ち上がり、自分の携帯電話を叩き壊した。テツ、イクオ、サトシ、赤石の視線を1点に浴びる。不気味な雰囲気に圧倒されたのか、テツは身構えた。「・・・・ようやく・・本性を現した・・ってことか。」ヒロの精神状態は、もはやマトモではなかった。生きては返さない。自分の与えられた仕事を遂行する。ヒロはここにきて初めてニヤリと笑みを浮かべた。つづく。第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回 第29回 第30回 第31回 第32回 第33回 第34回 第35回 第36回 第37回 第38回
2006.02.24
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なんと今日は、仕事上で会議があって、その後、飲みがあります。飲めないのに飲み。・・・・会議だけでいいのにね。そんでもって、明日は作業のため・・小説更新だけかもしれません。でも、小説の方は書き終わりましたので、一気に掲載できるようにします。すみません、簡単更新です。
2006.02.24
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身体が熱い。撃たれたのか。まさか撃つとは。倉橋刑事もなかなか肝が据わっている。僕は死ぬのだろうか。ああ・・死ぬんだな。復讐も出来ず。この手で・・あのクズに鉄槌を下すことも出来ず。僕は父と母の元へ旅立つんだろう。隣の大路が泣き叫んでいる。まるで子供だ。絶望の表情。僕の送った証拠書類が届いたのか。くっくっくっ・これで奴も終わりだ。僕を覗き込む顔・・・誰・・?倉橋刑事・・。口が動いている。何を言っているのか・・。「場所は何処だ?」赤石がいる山小屋を教えろということか・・・。まあいい。教えてもいい。どうせ・・・・。僕の口は動いているか?聞こえているか?周りが動き始めた・・・どうやら伝わったらしい。最期に・・やるべきことが・・ある。「ヒロに伝えたい・・・皆を解放しろと・・言いたい。」倉橋刑事は頷いて、僕の服から携帯を取り出した。震える手で短縮ボタンを押す。何回かのコールで電話に出た音。無言で何も言わないが、電話の先はヒロだ。伝えなければ・・最期の言葉を。「止めるんだぁ!倉橋刑事ぃ!」遠くから七星亮太の声が聞こえる。彼は勘の鋭い奴だ。僕の本当の真意がわかったのだろう。撃たれる前に叫んだ言葉。(後のことなど知ったことか!)僕が本当は善人でもなく、邪悪な人間に成り下がってしまったことを、亮太は見抜いたのだ。もう遅い、電話は繋がっている。倉橋刑事も状況を読めていない。僕はただ一言、声に出せばいい。「殺せ」身体の力は抜け、目の前は真っ暗になり、声も、音も、何も聞こえなくなった。僕は自分の死を実感した。つづく。第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回 第29回 第30回 第31回 第32回 第33回 第34回 第35回 第36回 第37回
2006.02.23
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いきなりなんですが。「あいうえお作文」をやってみようと思います。仕事しててなんか急に思ってしまったので。深い意味はないのですが。では「エステベス」でやってみようと思います。「エ」・・・え~やっぱりぃ~あの人ってぇ~。「ス」・・・素敵じゃない?いやむしろカッコ良くない~?「テ」・・・天才だしぃ~、なんでもできるしぃ~。「ベ」・・・別にどうでもいけどぉ~。「ス」・・・好き。・・・・・・・・・・。・・・・・・・・・・。こ・・こんなことを・・・。仕事中に何考えてんだ?僕は。「エ」・・・エロ人間!「ス」・・・スケベ人間!「テ」・・・天然馬鹿!「ベ」・・・別にどうでもいいけど。「ス」・・・好き。・・・・・。これはまあまあだな。「ハンサム」でやってみましょう。「ハ」・・・はっきり言ってあの人は。「ン」・・・ん?「サ」・・・31歳には見えないわ、でも!「ム」・・・むっちゃ小太り。・・・・ん~。あの~一言いいですか?僕・・・なにやってんだ~!
2006.02.23
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七星亮太は瞬きを許されなかった。「がはっ」銃声が鳴り、倉橋刑事の拳銃から発射された弾丸は、大谷明の身体に喰い込んだ。大谷が振り向き様の背中へ。丁度、前から見ると心臓の位置の辺りになる。「くそっ、救急車を呼べ!」悔しそうに倉橋刑事が言葉を吐き捨てた。どんな人間だろうと、どんな酷い奴だろうと、殺されることは間違えである。そして、人が殺されるのを黙って見ていることなんて出来ない。本音は撃ちたくて撃ったわけではないのだろうが、撃たざるを得なかった。亮太は倉橋刑事の心情を読み取ったような気がする。大谷はがっくりと両膝を地面につき、そのまま血が滲み出している背中から倒れていった。亮太を含めて、沖山誠二、三井健二、穴吹秋の4人は身動きが出来なかった。あまりの壮絶な展開に、意見も何もあったもんじゃなかった。誘拐事件自体が自作自演ではないのかという疑惑が、実は、復讐劇の一部にすぎなかったのだ。その黒幕はたった今この場で撃たれて、地面に崩れ落ちているのだ。「ひゃっ、ひゃっ、ひゃっ。」奇妙な声が聞こえる。大路社長の口から発している。「ばっ馬鹿め。このワシの命を奪おうとするからだ!ざ・ざまあみろ!」大路社長はひゅーひゅーと擦れた呼吸音を出している大谷の腹を蹴った。がふっ・・と大谷の口から血が飛び出る。「大路!」倉橋刑事が叫んだ。「なんだ?ワシは被害者だぞ!命を狙われたんだぞ!貴様らはワシのような一般市民を守るのではないのか?」醜い笑顔をさらけ出し、おぞましい声で笑う。さすがの亮太も吐き気を覚えるくらいの不快感が身を襲った。「・・くっ・・くっくっくっ・・・」虫の息で大谷が笑い出した。まるで最期の火のように細い声だった。「まだ生きてるのか、この死に損ないがぁ。」「警察とマスコミにな、ある書類が郵送されてきたよ。」突然倉橋刑事が話し出した。「それは、ある人物が、今まで行ってきた悪事の完璧な証拠書類だそうだ。」「・・・・・・?」「その中には既に時効になったものもあるだろう。だが、時効になっていないものもある。」「・・・・そ・・そんな」「つまりどういう事かと言うと・・。」「大谷!貴様か!貴様が送りつけたのか!」何をするにも保険は必要だ。大谷は犯罪の限界を感じていたのだろうか、大路社長を失脚させるだけの証拠を集めていたのだ。きっと、自分の親のことを立証できないことがわかって、今回の計画を立てたのだろう。大谷の笑いはそういう意味だったのか。「大路、あんたはもう終わりだ。」倉橋刑事は冷静に告げた。つづく。第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回 第29回 第30回 第31回 第32回 第33回 第34回 第35回 第36回
2006.02.22
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会社に帰ってきたのが、遅かったので。今日は簡単な言葉で終わらせようと思います。今の僕の全て・・・というべきな言葉。決してネタがなくなったから適当にやってるんだろ!?・・・というわけではありません。天才小説家でハンサムな僕は忙しいのです。それにしても、誕生日を迎えて、ますます、ハンサムさに磨きがかかってる僕。逆に。逆に、なんか困るっていうか。今日も、ショッピングモールに用があったので、歩いていたんですけど。まず、売り場のお姉さんが騒ぎ始めて。そしてお客も騒ぎ始めて。パニックですよ。今日の出来事とかで映るんじゃないですか?その時の騒然とした状況が。なんか僕の存在がですね。逆に。逆に迷惑してるんじゃないかってね。こんなにハンサムになるなんてね。僕はもう外に出たらいけないのですか?・・・・・・まあ・・・前置きが長くなりましたが。それを踏まえて。僕の最高の言葉を。この世界中の女性の熱視線を浴びまくりの僕の言葉を!!!「・・・・・・モテたいんですけど!!!!」(悲痛の叫び)
2006.02.22
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なんて名前だ?あの家族はなんて名前だった?大谷?覚えていない。子供がいたような気はする。あれが、この大谷明なのか?大路公康は混乱した頭で同じことを繰り返し考えていた。大谷は倉橋の方を見ながら笑っている。倉橋とその他の捜査員、そしてSGMのメンバー4人が後ろにいた。「おっおい!早く!早く助けんかぁ!」大路は大声を出した。・・・が、その声を掻き消すくらいの声が倉橋の口から出た。「黙ってろ!クソ野朗!!」「・・・なっ!なんだと!」このワシになんという口の聞き方を・・。「大谷、全て調べた。お前も過去もな。気持ちはわかる。だが復讐は駄目だ。やめるんだ。」倉橋の説得を聞いた大谷は、くっくっくっ、と笑い出した。「よくわかりましたね・・倉橋刑事」「お前のためらいもなく助手への立候補。これだけで判断するのはどうかと思うが、勘も俺の武器だからな。とにかくそこが引っかかった。」倉橋はジリッと近づいた。そんな小さな動作で間に合うものか。「それから、従業員へ早退の指示。段取りが良すぎる。まるでわかっていたかのように。」大谷は笑みを崩さない。「受け渡し現場を調べて発覚した、大谷という名前、大路との関係。それで全部わかった。」「なるほど・・大路への望みのために、名前は偽名にしなかったが、それが仇になったわけだ。」大谷は溜息をついた。「それで?倉橋さんは、どうしたいのですか?僕にこの豚を殺させてくれないのですか?」「当たり前だ。そんなことはさせない。大路に酷いことされたのには同情する。だが、それを復讐だといって、殺すのは許されるわけではない。」そうだ!もっと言え。もっとちゃんと早く説得するんだ。大路は気持ちを抑えつつ、逃げ出す機会を窺っていた。「同情?」大谷の笑みが止んだ。「あんたに・・何がわかる・・。どれだけ僕達家族が惨めで辛い思いをしたかわかっているのか!」大谷は大路を睨んだ。恨みを超えた、鬼の形相だった。「このクズさえいなければ!殺せればそれでいい!後のことなど知ったことか!」大路はバタバタと四つん這いで逃げようとした。腰が抜けて思うように動かない。「殺してやる!」大谷が大路に襲い掛かる。「ひいい!」「大谷ぃ!!」一発の銃声が暗い廃墟の中に響いた。つづく。第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回 第29回 第30回 第31回 第32回 第33回 第34回 第35回
2006.02.21
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え~とですね。先日、お気に入りにしてる、とんとんとんとんとんとんとしこさんって人がですね。この楽天HPがバレたとかバレないとかなってしまってですね。引越ししたんですって。でもなんか結局元のHPに戻ってしまったということがありました。僕は、正直、そんな簡単に見つかっては駄目ですよと。こう色々情報は嘘書いたりしないといけませんよと。とんとんとんとんとんとんとんとんとんとんとしこさんもまだまだですねと。思ってました。え~、今日、後輩と話しておりまして。ネットの話になりました。その時。「俺、小説書いているからね~。ネットで。」「ええ、ハンサムエステベスさんマジですか!すごいですね。さすがハンサムですね。」「そお?」「当たり前じゃないですか。ハンサムといえば、エステベスさんですよ。」「まあね、でも今の小説も大変なんだよ、全ての疑惑は目の前に、っていうんだけどね。」「へえ・・今度見てみますよ。」「おう!」・・・・・・・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・・。あれ?・・・・・・・・・・・・・・。なんか・・・変なこと言った・・僕・・・?「全ての疑惑は・・・・ですね。」「お・おう」・・・・・・・・・・・・。・・・・・・う~ん。・・・・・・やってもうた。これは不味いですね。このハンサムピンチですね。これはどうしたらいいのですか?まさか僕も引越しですか?気になって、ヤフーで「全ての疑惑は」で検索してみました。なるほど・・・。このHPではないですけど。gooの方でも小説だけ掲載してるんです。そのHPが見事4位にランクイン。これはヤバイですね。本当に・・・ここから・・いなくなる・・?・・・・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・。別にいいや。僕が有名になれば、嫌でも知ることになるんですからね。既に有名ですけど。そういうわけで、ドンドンこのHP宣伝よろしくです。どきどき。
2006.02.21
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赤石を誘拐させて、ヒロの指示通りに脅迫電話がかかり、今、この状態に持っていくのが一番の方法だった。そこで、大路を死に至らしめ、誘拐犯に殺されたことにする計画だった。ここまで狂ってくるとは、計画というものは、あってないようなものだと思う。いきなりの誤算は、目撃されたことだ。捜査本部に連絡して、倉橋刑事からその情報を聞いた時には本当に驚いた。すぐにヒロへ連絡をしようとしたが、ここでも予想外の展開になった。大路がその喫茶店へ行くというのだ。なんとしても早く手を打たねばならない。大路が勝手に車を降りたのを見届けて、すぐにヒロに連絡をする。情報を聞き、指示をした・・・目撃者を殺せ・・と。予定外の展開で嫌な予感があった。結果、その予感は当たった。大路が喫茶店に到着と同時に警察と鉢合わせしまったのだ。事情聴取。この傲慢な豚のせいで計画が狂う。大路を事務所に呼び戻さねばならなかった。事務所に戻った時に、テツから連絡で携帯が鳴った。チャンスとばかり、事務所を出るフリをして外に出た。すぐに電話を切って、外から事務所に犯人として電話を入れる。予め手に入れていた声が変わる機械を使い、1回目の電話。後は辻褄を合わせて、脅迫電話がきたことを警察に報告、大路を呼び戻す段取りが出来た。飲み物を買いに行く途中にテツへ連絡する。指示通り、テツが脅迫電話をかける・・・・・・。そして・・大路を・・廃墟へ向かわせる。助手を一人付けて・・僕が立候補して・・・。なんとかここまで軌道修正した。最後は・・・この男を・・・この豚を殺す。それで僕の復讐は終わりになる。「・・・まっ待て!大谷!なんでだ!どうしてだ!」大路は真っ青になって車から飛び出した。逃がしはしない。「・・・・・・・・・この廃墟になったビルを覚えていますか。」大路はピタリと足を止め、しばらく動かなかったが、少しずつ、ガタガタと震えだした。「まさか・・・・・・」「殺したくて・・・殺したくて・・!殺したくてぇ!」自然と声が大きくなる。「殺したくてたまらないのを、なぜ今の今まで我慢してきたかわかるか?!」「あ・・あ・・」大路はその場に尻餅をついた。「貴様に最後のチャンスを与えてやったんだ!もしかしたら、心変わって、世のため人のために生きるかもしれないってな!」ナイフを大路の目の前に突きつけた。「ひいっ」「それが、結局全然変わらない。貴様は自分のことしか考えていない。少しでも今までの悪事を反省し、償う素振りでもあればと・・期待したが・・。」ゆっくりと近づく。「たったっ・・助け・・・」「・・いや・・むしろ変わってなくて喜ぶべきか・・・。罪悪感なく、貴様にこのナイフを突き刺せるんだからなぁ!」僕はナイフを振り上げた。「待て!大谷ぃ!」後ろから聞こえる、大路とは別の声。ああ・そうか・・やはり・・騙し切るのは無理か・・・。僕は振り返る。そこには。拳銃を僕に向けた、倉橋刑事が、立っていた。つづく。第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回 第29回 第30回 第31回 第32回 第33回 第34回
2006.02.20
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特撮好きな人にはたまらない。戦隊物。仮面ライダー物。今年も新番組が始まります。始まりました。戦隊物で、ボウケンジャー警察物、魔法物ときて、トレジャー物。う~ん、時代に乗ってますね。ピンク役の末永遥って人は、僕が集めているアイドル画像の中にちゃんといる人です。この抜擢には結構驚きなのです。個人的に、彼女はメジャーの部類に入っていたので。話はこれからです。でもね、納得いかないことが一つ。悪者がね、復活するんですよ。これからその悪者と戦っていくのでしょうけど。そんな危険な悪者の封印を解いたのが・・・。なにを隠そう・・。ボウケンジャーなんです!!うおお~い!!そもそも、あんた達が封印解かなければ良かったんじゃないですか~!?世界の危機を自ら作っておいて。「世界の平和を守るのだ!」・・・っておい!・・・・そんな感じです。続きまして。仮面ライダーカブト。もはや、仮面ライダーといえば、バッタの化け物ということなど、人々の記憶からすっかりなくなっているようですが。あのライダーは元々バッタなんですよ!ストロンガーを思い出させる、カブト虫の戦士です。この主人公の人は結構いい男です。あ・当然、僕の次にね。これもまだまだ突っ込み満載です。これからが楽しみですけどね。だから、来年は僕は出演させて下さい。「仮面ライダーエステベス」・・・・・・・・あ・・・。なんか・・・良い感じに見えません?
2006.02.20
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昨日は休日出勤しただけあって、仕事的には良い話になりまして。良かったです。まあ・・週の最初ですし・・。今日みたいな日は少しダラダラでいいですよね?いいんですよ。今日くらいは。明日くらいは。明後日くらいは。そしてもう永遠に。
2006.02.20
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車は走る。大路を乗せて。2人きりの世界。身代金はない。ダミーの金、表面上は本物で、残りは偽物。これで誤魔化して時間を稼ごうということだ。この狭い空間で、沈黙の時間が流れる。全ては計画通りか?金など関係ない。予定通り、大路に助手をつけるようになった。別の人間が指名されるとマズイので、マネージャーや受付などを、早退させたことも結果的には良かったかもしれない。自分がついていくと手を挙げた時に、誰も反対はなかった。他にも立候補している者はいたが、あっさりと引き下がってくれた。むしろ、それが当然のようだった。両親は小さな下請け会社を細々とやっていた。決して裕福ではない、なんとか生活できるだけの収入だが、幸せだった。大路が現われたのは丁度そんな時。昔から仕事の付き合いで断りきれない父の立場を利用して大路は甘い言葉で言い寄ってきた。今よりも仕事を紹介してやる代わりに、その売上の数パーセントを大路個人に渡せというのだ。それが犯罪だということは、当時の自分には理解できなかった。バレないのであれば・・仕事を回してくれるのであれば・・と断れないとこである。だが、父は生真面目な人間であった。いくらお得意様でもそんなことはできないと大路の申し入れを断った。それから、大路の仕事は全て止まった。売上の急落、それでも、なんとか僅かなお客だけを頼りに頑張った。しかし、大路はそのお客にも根回しをし、完全に父が干されるような状況を作ったのだ。そして、最後はどうにもならなくなって、父はプライドを捨てて、大路に泣きついた。この仕事を他所へ渡されると倒産すると泣き付いたが、大路は耳を貸さなかった。そのまま、倒産、多額の借金を背負い、両親は自殺した。残された自分は、施設へ入れられたが、大路への恨みは消えることなく数年が経った。気づけば・・大路が芸能会社を設立しているという・・・・。もうすぐ、目的地だ。大路は覚えているのだろうか。この廃墟が、大路によって潰された、父の会社だということを。僕は車を停めて、ゆっくり大路に振り向いた。大路はいつものように睨んできたが、僕の笑顔を見て絶句した。もしかしたら、普通の笑顔に見えなかったかもしれない。殺したくてたまらない、やっと、その機会が巡ってきた嬉しさから出た笑顔だ。「おっ・・おい。」大路にしては、情けない声だ。顔色が変わっていく。段々、全てが見えてきているのだろうか。「降りろ。」僕は、ナイフを取り出して、大路に向けた。「・・どっどういうつもりだ。・・お・・大谷。」大路の声が裏返った。つづく。第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回 第29回 第30回 第31回 第32回 第33回
2006.02.19
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今日も一日。仕事で外出でした。全くエリートハンサムマンはお客さんの大人気野朗なんで大変です。その割には、女性の誘いが少ないことに若干の・・・。かなりの苛立ちを覚えながら。最近の電車内でも、僕の変態っぷりが、ようやく浸透してきまして。誰も僕の近くに寄り付きません。う~ん。狡猾にやっているつもりなのだが、勘のいい人にはわかるのだろうか。たまに、勘違い?っていう人も寄り付かないのですが。あの~、絶対に大丈夫なんで気にしないで下さい。貴女には間違いなく、変な視線向けませんから。そこで、明日の電車内では。綺麗なお姉さんがいたとしても。無視することにしました。これで、お姉さんは気になるはずです。普段いつもやっていることを急に変えると気になるもの。まさにコロンボの如く気になって仕方ないはずです。無視する理由としては、そうですね・・・。僕の誕生日を祝ってくれなかったことにします。え?ええ、彼女は僕のそんなこと知りませんですけど?でもいいのです。そこら辺はあえて触れません。そういう自分の都合良く考えるのがストーカーでしょ?・・・・・・え~。僕・・違いますからね。本気にしないでくださいね。
2006.02.19
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「結局は大路社長の命が本当の目的かどうかわからない。でもこれだけは言える。」赤石は強い意志を込めて話す。「誘拐は俺じゃなくても良かったってことだ。誰でも良かったんだ。俺達は利用されただけだ。」なんてこった。赤石を信用しているわけではないが、聞けば聞くほど、赤石の言っていることが本当に思えてくる。テツは頭がグラグラ揺れている錯覚に襲われた。赤石は続ける。全てのを吐き出すように。「身代金10億っていうのも、そうだが、それを3時間で用意しろなんて無理に決まっている。」そうだ。だから、自分の口で話していても言葉に自信が持てなかった。「あんたが指示した、廃墟の方面は、事務所から1時間はかかるんだぞ!実質2時間でどうやって用意できるんだ。」テツは依頼人と話した時のことを思い出す。その時感じた、違和感。(あの目撃者殺人は、偶然だ。)(君達が林に突っ込んだのを見たのだろうが)(林に突っ込んだのを見た)(林に突っ込んだ)テツは、ヒロの方へ振り返った。ヒロは人形のようにその場に立っていた。冷たい目。何も言っていない。林に突っ込んだことなど、依頼人には報告していない。殺された三波晴之が、目撃したことは、ニュースなどで予想がつく。だが、林に突っ込んで事故したことなどは、絶対に知るはずない情報だ。それを、なぜ、依頼人が、あの段階で、知っていたんだ。簡単なことだ。目撃者殺人は偶然ではない。口封じに間違いなく殺したのだ。誰が・・・・?それは・・ヒロに違いない。事故をして、目撃されたのを、見ていたヒロは、依頼人に報告。指示通りに口封じをして、この小屋に現われる。何食わぬ顔をして、俺達に指示を伝えている。・・・・と同時に、監視もしている。いつか、依頼人の本性に気づき、逃げ出すかもしれないことに備えて。「冷静に、考えれば、あんた達ならわかってたことだ。それが、どうしでも金が欲しいという焦りで、判断を鈍らせたんだ。」赤石が生意気にも分析を始めた。「仕方ないさ、サトシなんかは姉ちゃんを助けたいがためだろ?必死になるのは無理もない。」サトシが叫んでいたのを、聞き覚えていたのか、なかなか抜け目ない奴だ。「うっうるせぇ!俺達はもう元に戻れないんだよ!」同情されたと思ったのか、サトシが怒鳴った。間髪入れずに赤石が言葉を被せた。「だから、俺があんた達の必要な金を出してやる。逃げよう、これで解決だ。」「そんな保証はどこにある?」イクオが怒りを抑えて声を出した。利用されたかもしれない不安と、サトシの言う通り、元に戻れない苛立ち。一体何を信じて、何にすがればいいのか。「・・・正直言ってさ、最初は、払う気なんて全然なかったよ。」「なに!!」サトシが赤石を睨んだ。やはり、さっきの2人きりで何かあったのだ。「でも今は違う。やったことは間違いだけど。身内を助けたいという目的は、悪いとは思わない。やり方が違っただけだろう?」こんなクソガキに心揺さぶられる言葉が出ようとは思わなかった。助けたい。俺は、助けたいんだ。愛する人を。わかった・・・と言いかけた時。鋭い視線が身体に刺さる。立ち塞がるのは、その無言の大男、ヒロ。確信した。目撃者を殺したのは、こいつだ。そして、依頼人は初めから大路の命が目的だったのか。誰だろうと構わない。大路と一緒についてきた奴が、依頼人だ。ここから、逃げ出して、そいつの顔に1発くれてやりたい。ヒロの姿を見たテツは一度踏み入れたリスクのある仕事、抜けるのも相当なリスクがあることを覚悟した。つづく。第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回 第29回 第30回 第31回 第32回
2006.02.18
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むっちゃ疲れた~!!!!今日はもう一日外出ですよ。しかも明日も外出ですよ。ちょっとちょっと。ネットでないじゃないですか!皆さん、すみませんです。今日も簡単更新。明日も簡単更新。でも小説はちゃんと更新しますから。え?ああ・・・別にいいですか・・。そうですか。ふへへへへ。
2006.02.18
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テツは電話を切って、異様な只ならぬ不安に覆われた。拭い切れぬ不安、違和感、疑問。電話をかける前から感じていた。その不安は、電話をかけた後で確信へと変わった。さっきから、今まで最大ではないだろうか、赤石が身動き出来ない状態にも関わらず、大騒ぎを始めた。あまりの騒ぎ方に、サトシもイクオも立ち上がって、赤石の傍へ寄った。ヒロだけは冷静に見ていた。「なんだ、こいつ。」サトシが驚いて赤石を見る。「イクオ、口のテープを剥がしてやれ」テツの指示通りにイクオが剥がすと同時に悲鳴にも似た叫び声が出た。「お前ら、よく考えろよ!利用されてるんだ!金なんか貰えるわけねえ!早く逃げろ!逃がしてくれ!」いきなり、不安に思っていた核心を突いた言葉だった。「こいつ。」サトシが口にテープをもう一度貼り付けようとしたが、テツがそれを止めた。「どうしてそう思う?」テツは赤石に問いかけた。それを受けた赤石は、意見を聞いてくれるということなのか、ほっとしたように少し笑顔を見せた。「俺も最初はもしかして・・という感覚だった。だが、さっきの電話を聞いて間違いないと思ったよ。」もったいぶった言い方だ。「続けろ。」「犯人の本当の目的は・・・俺・・いや・身代金じゃない。」サトシがあっけにとられている。イクオも不安が的中したのか、複雑な表情だ。「じゃあ・なんだ?」「本当の目的は・・・・・大路社長の命だ。」沈黙。赤石は続けた。「あんたらの依頼人・・つまりは真犯人というべきか。そいつは俺の事務所オージの人間だ。」「俺達を納得させるだけの根拠はあるのか。」横目でヒロを見る。その顔に動揺の色は見えない。「最初におかしい所は、俺の自作自演でも言われていた、ロケバスがあそこを通るということをなぜ知っていたのか。」それはヒロが依頼人から聞いてきた情報だ。「今のこの状況で、俺の仕業だなんて、あんた達はまさか思いはしないだろう?そうなると、依頼人からの情報になる。」「・・・・・」「わかるだろう?俺の予定を知るのは、俺の事務所の人間だけだ。」「事務所の人間がどうして大路を?」「大路社長は、恨まれることをやってきた。まさに絶対王政での暴虐無人な人だ、殺されたって疑問はないよ。」その動機にはどうも説得力に欠けるとテツは感じた。「とにかく、目的は大路社長だ。そう確信したのは、さっきの電話での内容なんだ。」「内容?」恐らく・・・・自分の持った違和感と同じ部分だということテツは悟った。「あんたはこういったよな。誰か一人、助手を付けろ・・って。普通は一人で来させるもんだろう?それを無理矢理の理由でこじつけるように言っても違和感があるだけだ。あんただってそう思っただろう?」その通りだ。テツも同じことを思った。一人付けるということは無理がある。仮に警察の人間が付かれても、こちらには知る術はない。元々、社員やタレントの資料などあるはずないからだ。「一人付けるというのが・依頼人の指示であったということは・・・・・。」背筋が凍る。「大路社長の助手として付いてきた奴が・・・依頼人・・真犯人だ。」赤石の言葉を否定できるだけの理由をテツは持ち合わせていなかった。つづく。第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回 第29回 第30回 第31回
2006.02.17
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今日はすみません。予定通り、作業でございます。もしかしたら、夜なんとか帰ってアクセスしてたら。感激してね。いや。別にしなくてもいいですけど。簡単更新~!ちなみに明日は一日外出。休みなのに。明後日も一日外出。休みなのに。うう~。
2006.02.17
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七星亮太は鳴り響く電話の音を黙って聞いていた。もう、うるさい音には感じない。倉橋刑事の指示で録音状態が確認された。今回は全員に声が聞こえるよう小さいスピーカーを付けられてる。倉橋刑事が大路社長にGOの指示を出した。大路社長はゆっくりと受話器を取った。「大路だ」「どうするか決めたのか?」いきなりの決断を求めてきた。2回目と同じ声だ。機械音声ではない。倉橋刑事と目が合って、頷いた。「ああ・あんたらの要求を呑もう。」「・・・・・・そうか。」犯人は意外だったのか、しばしの沈黙が流れた。「ワシはどうすればいい?」「金の用意はいつできる。」大路社長は倉橋刑事を見た。倉橋刑事は時間を取れと言っているのだろうか、手を広げるようにジャスチャーをした。「明日まで待ってくれないか。」「駄目だ、3時間待つ、いいな。」無茶だ、と亮太は思った。時間もそうだが、金を集める動きすらしていないのだ。集めるとしたら、どういうルートで実際集めるのかわからないが、3時間では間違いなく集らないだろう。「待て、3時間は、無理だ。」「なんとかするんだな、さもないと、赤石の命はない。」犯人の男は、3時間後に、ここから南のある廃墟に金を持ってこいと告げた。その廃墟は数十年前、何かの会社だったビルで、当然だが、誰もいないはずだ。そこが身代金の指定場所だ。「おい、赤石は無事なんだろうな。」大路社長の問いかけに男は答えず、代わりに別の言葉を発した。「本来ならば、社長が一人で来いと言いたいところだが、あんたみたいな男は逃げるかもしれん。」「馬鹿なっ!ワシがそんなこと・・・・」「そこで、誰か一人、助手を付けろ。10億は大金だ、運ぶのも大変だろうからな。」亮太は、犯人の声に変な感触を受けた。「社長一人でモタモタしている内に、恐らく傍にいるだろう警察が踏み込んできたらたまらんからな」倉橋刑事が軽く舌打ちした。「ただし、助手に警察の人間がつくと困る、そこであんたのところの社員に限らせてもらう。こっちには全社員、全タレントの資料がある。現場に来た時に確認させてもらう。」「待て!貴様一体・・!」「3時間後だ。」電話が切れた。捜査員が慌しく動き始めた。逆探知は失敗だった。倉橋刑事は亮太に話しかけた。「どう思った?七星君」「はい・・。はっきり言って。変です。」「うん、同感だ。」倉橋刑事は笑顔を見せた。身代金や、受け渡し場所の説明をしている時に、感じた変な感触。指示をしている、犯人自身がこの方法に疑問を抱いている。そう感じたのだった。倉橋刑事も同じ感触を受けたようだった。「あの・・・」横から今まで黙っていた、穴吹秋が話しかけてきた。「さっきの助手って・・俺達の誰か一人でもいいんだろ?」亮太は秋の顔を見た。自分自身の目で確かめる気なのか。確かに、大路社長が赤石のことを聞いた時に、一切触れずに話を進めた。赤石が言わせていると疑っているのか。「それなら僕を連れていってくれよ。」「いや俺だ。俺を助手にしろ。」三井健二と沖山誠二も立ち上がった。「き・君達」倉橋刑事は困った声を出した。つづく。第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回 第29回 第30回
2006.02.16
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明日雨ではなかったら。深夜作業です。そして日曜日は仕事確定。一日仕事です。あいいさ。別にいいさ。まだバレンタインネタを引っ張りますけど。誰も祝ってもらえなかったことを家族に言ってみました。「ふ~ん。それがなにか?」・・・・・・いえ・・別に・・・。とくには・・・ありませんけど・・・・。まあ・・いいか。毎年のことだ。・・・・・・・・・それも・・・アレだな・・。今から業務です。日記はここまでで~す。宣伝。小説「全ての疑惑は目の前に」いよいよクライマックスです。読んでない人はまだ間に合うので是非読んで下さい。・・・・ああ・・そもそも・・この内容を読まないか・・・。ふへっふへへへ。
2006.02.16
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脅迫電話の検証もままならない状態が続く。大路は先程の法外な金額に頭にきている。秘書の大谷が必死でなだめていた。「社長、赤石の命がかかっているんですよ。」「うるさい!貴様に言われんでもわかっている。」大路は大谷を睨み付けた。「わかっているが、10億だぞ!10億もの金を、そう簡単に出せるわけないだろうが!」「ですが・・・・」「ええいっ!少し黙っていろ!」そんなやり取りを見ながら、倉橋は2に人話しかけた。「どうでしょうか?犯人の動きがわからないことですし、また電話があったら、要求を受ける意思を示してはいいかがですか。そこから話を進めないと赤石君は2度と帰ってきませんよ。」もっともな意見に2人は静かになった。「そ・そうですね、まずは要求を呑む態度を出さないと・・社長」「むう・・・仕方あるまい・・」方向性が決まったところで、大路と大谷は急に無口になって、ソファに腰掛けた。倉橋はそんな2人を気にしながら、作業に取り掛かった。録音状態をちゃんとして、逆探知もできるようにしておかないといけない。先程の電話では何も情報を得られなかった。犯人も落ち着いて話していたが、少し、台詞を言わされているように感じた。何か電話の先の音が拾えるかと思ったが、何も聞こえてこなかった。ふと倉橋が辺りを見回すと、SGMのメンバーである、七星亮太が難しい顔をして座っていた。離れた場所に、残りのメンバー、沖山誠二、三井健二、穴吹秋の3人が無言で座っていた。事務所に入る時に4人が揉めていたようだった。恐らくは赤石の件だろう。芸能界のグループは思っていたより仲が悪いらしい。「どうしたんだい?そんな顔をして。」倉橋はさり気なく亮太に話しかけた。「・・えっ・・いや・・」不意を突かれて、亮太は慌てたが、すぐに落ち着きを取り戻し、冷静に話し始めた。誰かに聞いてもらいたかったのかもしれない。「さっきの電話のことですが・・・」「うん?」「機械音声じゃあなかったんです。」最近の若者は伝え方が下手くそだというが本当だなと倉橋は思った。機械音声とはつまり、TV番組でプライバシーを守るために出演者の声を意図的に変えることを言っている。「うん、それがどうしたんだい?」変に突っ込んでプライドを傷つけてはなるまいと話を続けた。ただ、確かに電話の声は普通の声であった、亮太の言う機械音声ではなかった。「俺は一番最初に出た時なんですが、倉橋さんや大路社長がいなかった時の。」亮太は思い出すように話す。倉橋達がこの事務所へ来るきっかけとなった電話である。誘拐事件でありながら、事務所に捜査員を一人も行かせてなかったことは完全にミスだった。言い訳はできない。また上から罵られる材料を作ってしまった。動かすようにしていたのだが、急な目撃者、殺人事件で、それどころではなかった。「うん。それが何かおかしかったのかい?」「はい。最初に出た時の、犯人の声は、その機械音声だったんです。でも・・2回目は・・。」なるほど、それはおかしい。最初と次が違う行動。こういう深刻な事件では犯人の立場でもあってはいけないことだ。事件解決へのきっかけになりかねない。「それは・・おかしいね・・話し方とかどうだった?」「う~ん・・ちょっとだけ・別人だったような・・・」亮太がそう言いかけた時、3度目の電話が鳴った。緊張が走る。倉橋は大路に電話に出るよう指示をした。つづく。第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回 第29回
2006.02.15
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昨夜、遅くに家路につきました。バレンタインデーという最大のイベントに負け。バースデーという人生のイベントにも負け。失意と絶望と暗闇のどん底の気持ちで家に帰りました。足取り重く、部屋に入り、電気のスイッチを入れようとした・・まさにその時!パンパンパン~!と大きなクラッカーの音が鳴り。「ハッピバースデェ~!!!!!」えっ・・・。なんで?鍵・・・閉めてたのに・・。まさか・・親が開けたのか?あ・・。あああ・・・。そっそんな・・・。泣きそうな僕の前に、なんと友人達が、最高の笑顔で出迎えてくれました。「遅い!お前遅いよ!」笑いながら、長年の友人である、福山雅治が僕の頭を叩きました。同時に後ろからお尻を蹴る数本の足。以前在籍していたジャニーズで、仲間だったSMAPです。森君が抜ける前にSMAPは僕を入れて7人編成だったというのは、結構隠れたエピソードですけど。他のジャニーズメンバーも初対面ですが、駆けつけてくれました。今人気の亀梨君は、僕の次にナカナカいい男です。部屋の奥の方で、背の高い黒人さんがいました。NBAの神様、マイケル・ジョーダンと、僕が尊敬している、レジー・ミラーの2人でした。僕が幼児の頃、あっちで暮らしている時に、知り合ったのですが。僕の何気ないボールの触り方を見て、マイケルが悟りを開いたのは、隠れたエピソードですけど。流暢な英語で話していた僕の肩をポンと叩く手。新旧含めたモーニング娘、及びハロープロジェクトの皆さんでした。この全員が僕を取り合って解散寸前までいったのは隠れたエピソードですけど。・・・・・・・・・・・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・・・。っていう、サプライズがないかな~と期待して家のドア開けました。真っ暗。こうなったら、家族だけでも。妹か母親がチョコでも置いてないかとテーブルチェック。何にもない。な~んにもない。何にもなさ過ぎて。ある意味、それが、サプライズ。
2006.02.15
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赤石圭介はさっきの電話のやり取りを聞いて、呆然とした。10億・・?身代金が・・?ふざけんな、まさか、お遊びで誘拐したんじゃあないだろうな。事務所が払うわけないだろうが。「お・おい・テツ」運転手だった気弱な男が、リーダー格の男に心配そうに話しかけた。「そういう指示だ、イクオ、俺にもわからん」テツはそのまま、携帯電話をあの無口な男に返して、溜息をついた。今頃事務所はどうなっているのだろうか。やはり、自作自演だと思われているのだろうか。誰も助けになんてこないかもしれない。くるわけがない。こんな自分を。金の問題ではない。自分自身は助けるだけの価値のある人間なのか・・。思えば、我儘を言ってきた。気に入らない奴がいれば、一言でクビして、気に入った女がいれば一言でモノにしていた。それは今のこの人気で培った立場だからだ。何を言っても、何を求めても、手に入る。他人のことなど関係ない。例えそれが、同じメンバーでも。亮太達にも失礼な態度をとっていた。自分一人でSGMは成り立っているなどと思い上がっていた。本当は違う。あいつらがいてこその俺なんだ。それを勘違いして調子に乗って・・。もし、その地位が何もなくなったら・・・どうなる?きっと自分の周りには誰もいなくなるだろう。人間として・・認められているのか。単に、人より、少しだけ、少し早く才能が目覚めただけじゃないか。その才能を更に磨いているのか?いつか努力している者に追いつかれ、追い抜かれる。毎日を精一杯生きているのか?一日をチヤホヤされてダラダラ生きているだけだ。サトシのように、何かに自分の全てを懸けることが出来るのか?そんな無謀なことはしない・・・・・。いや・・いや・・何を思っている。犯罪者の行動を見本に考えるなどと、愚かなことはするべきではない。どんな理由であれ、犯罪を犯すことは許されない。身内の命がかかっていようとも・・。そんなことが許されるのなら、理由さえあれば、何をしてもいい世の中になる。真犯人・・つまり・依頼人は俺のこの傲慢な態度に腹を立てて、俺を誘拐したのだろうか・・・。突如、赤石の頭に電撃が走る。何かが閃いたような気がしたのだ。全てではないが、少なくとも、誘拐の本当の目的を。誰かに教えなければ、赤石はモゾモゾと動き、声を出した。だが、前にも増してキツく口にテープを貼られた状態では上手く話せない。傍にいたサトシも、さっきの外での一件で怒っているのか、無視を決め込んでいるし、近くにも寄ってもこない。早く伝えなければ、この事件は別の何かが動いていることを。そんな赤石の思いは届かず、テツはもう一度、事務所に電話をかけた。つづく。第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回
2006.02.14
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あのね~日本では、バレンタインデーという行事は違うんですよ。知ってました?皆さんが、やってることって・・間違いなんですよ。その、女性が男性に好きな人にチョコレートあげて、男性がそれを受け取ったら、速攻でイイコトができるなんて行事。違うんですよ!バレンタイン・デーは、「聖バレンタインの日」という意味です。バレンタインというのは、人の名前なのです。3世紀のローマ。皇帝は、若者たちがなかなか戦争に出たがらないので、手を焼いていました。その理由は彼らが自分の家族や愛する者たちを去りたくないからだと思った、皇帝は結婚を禁止してしまったのです。ところが、キリスト教司祭であるバレンタインは、かわいそうな兵士たちをみかねて、内緒で結婚をさせていました。それが皇帝の知るところとなったから大変です。当時のローマでは、キリスト教が迫害されていました。皇帝は、バレンタインに罪を認めさせてローマの宗教に改宗させようとしましたが、バレンタインはそれを拒否しました。そこで、投獄され、ついには西暦270年2月14日に、処刑されてしまったということです。ローマでは神のためにルペルカーリアという祭が何百年ものあいだ行われていました。毎年2月14日の夕方になると、若い未婚女性たちの名前が書かれた紙が入れ物に入れられ、祭が始まる翌15日には男性たちがその紙を引いて、あたった娘と祭の間、時には1年間も付き合いをするというものです。翌年になると、また同じようにくじ引きをします。若者たちの風紀の乱れを憂えた当時の教皇は、祭を禁じました。代わりに、違った方法のくじ引きを始めたのです。それは、女性の代わりに聖人の名前を引かせ、1年間のあいだその聖人の人生にならった生き方をするように励ますものです。そして、200年ほど前のちょうどこの祭りの頃に殉教していた聖バレンタインを、新しい行事の守護聖人としたのです。次第に、この日に恋人たちが贈り物やカードを交換するようになっていきました。実は、女性が男性にチョコレートを贈るのは、日本独自の習慣です。欧米では、恋人や友達、家族などがお互いにカードや花束、お菓子などを贈ります。では、チョコレートはどこから出てきたかというと。1958年に東京都内のデパートで開かれたバレンタイン・セールで、チョコレート業者が行ったキャンペーンが始まりだそうです。そして、今ではチョコレートといえばバレンタイン・デーの象徴のようになってしまいました。クリスマスもそうですが、キリスト教になじみの薄い日本では本来の意味が忘れられて、セールスに利用されがちのようですね。自分の命を犠牲にしてまで神の愛を伝え、実践したバレンタイン・・・。今年のバレンタイン・デーは、そんな彼のことを思い出してください。バレンタインデーの由来そういうことですよ。だからね、僕がですね。何を言いたいかというとですね。僕・・・・負け犬・・・・・ということで・・。あおおおおおお~ん!チョコチョコチョコ。チョコ欲しい~!!!!あお、あお、あお、あおおおおおお~ん!!・・・・・・・・ありがとう・・・31歳です。ふへへへへへ。
2006.02.14
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ふへへへへへへ。どうも。今日で31歳になりました。ふへへへへへへ。変態という言葉をリアルに感じるお年頃になりました。僕、電車の中ではストーカーなんです。・・・・リアル・・。そんな年齢。家族からは何も言われませんでしたけど?それがなにか?ここの皆さんや、友人には祝いの言葉を貰いました。ありがとう。まあ、今日は僕の誕生日ということは置いといて。誕生日なんですけどね。大事な大事な年に一度の誕生日なんですけどね。それは置いときますけど。誕生日のことはね。問題は今日がバレンタインデーという日だってことです。チョコの日ですよ。チョコレートケーキがイチゴのショートケーキより上に立つ唯一の日です。中間報告ですけど?僕は毎朝女子高の前を通るんですけど。シャッターがおりる音とか聞こえてますし。隠れファンがいることと思います。・・・・まあ・・・・・。誰もくれませんでしたけど。別にね、そんな15・16の小娘に貰ってもね、僕の恋心が芽生えるなんてそんな・・・・。芽生えるかも・・・。はっ!いかん、いかん、変態への第3歩だった!そうなると、電車の中ですよ。夜は終わる時間がわからないから。この電車の中が、ある意味ラストチャンスですよ。駅に行くと、いつもより人が気持ち多いように見える。おいおい。待っていたのですか?!綺麗なお姉さんもいる~!!これは・・心の準備を・・・・。・・・・・・まあ、そんな準備は必要なかったんですけれども。え~と。今に至るのですが・・・・。なんか思ったんですけど。そんなバレンタインデーって面白くないですよね~。
2006.02.14
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倉橋刑事とその他数名の捜査員が、脅迫電話に対しての準備を始めた。大路が機嫌悪く一緒に帰ってきた。「・・・大谷はっ」吐き捨てるように言った。「今・皆に飲み物を買いに」「ふん」大路は憮然とした表情で、ソファに腰掛けた。「さっきかかってきた電話のことで聞きたいことがあるんだけどね」倉橋刑事が優しく聞いてきた。「あ・はい・出たのは俺です」七星亮太が軽く手を挙げて、倉橋の質問に答え始めた。穴吹秋、三井健二、沖山誠二の3人は静かに捜査員の準備を見ていた。まだ逆探知や何も準備できていない状態だった。突如、事務所の電話が鳴り響く。ピンとした空気が張り詰めた。全員が顔を眺め始める。「よし、申し訳ないが、七星君、さっきも君が出たから、もう一度君が出てくれ。そして、大路社長に替わるんだ。おい、録音の準備だけでもするんだ。」倉橋が指示を出した。「大路社長、いいですか、相手から出来るだけ情報を貰うんです。感情的になってはいけませんよ。」子供に伝えるような言い方の倉橋に、ムッとしたのか、大路は「わかっとる」と悔しそうに言った。「録音の準備ができた、七星君、いいぞ」倉橋がGOサインを出した。丁度、大谷が両手にジュースなどが入ったビニール袋を持って帰ってきた。表情に驚きの色が出ている。帰ってきたら、事務所の中は捜査本部のようになっているのだ。しかも犯人からの電話。驚くのも当然だろう。大谷の姿を確認した大路は静かに睨んだが、本人は気づいていない。七星亮太がゆっくりと受話器を取る。「はい、オージです。」一瞬だが、亮太の顔色が変わる。少し言葉を返して、「はい、替わります」と言い、受話器を大路へ渡した。受け取った大路も少し緊張した面持ちで「大路だ」と震えた声で言った。「・・・・ああ・無事なのか?ウチの赤石は」感情的になるなと前もって言われていたのが効いたのか、かなり抑えた様子で受け答えしている。だが、それも、長くは持たなかった。「なっ!なにぃ~!ふっふざけるな!そんな金・・・なっおい!おい!」切れた・・。捜査員はすぐに巻き戻しを開始して、再生ボタンを押した。「はい、オージです。」「社長か?」「いえ、違います」「社長いるか?」「はい、替わります。」「大路だ」「もう知っていると思うが、アンタんとこの赤石圭介を誘拐した。」「・・・・ああ・無事なのか?ウチの赤石は」「今のところはな、さて、本題に入ろう、我々の要求は・・・10億。」「なっ!なにぃ~!ふっふざけるな!そんな金・・・」「いいな、よく考えろ、また電話する。」「・・・なっおい!おい!」全員の溜息が出る。10億・・・・。捜査員達が録音テープの検証を始めている、横で、七星亮太が一言呟いた。「機会音声じゃなかった・・・」つづく。第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回 第25回 第26回 第27回
2006.02.13
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ふっふっふっ。あ・ふっふっふっ。まあね。今までね。例の日を明日に控えてね。色々書いたら、カドが立つと思ってね。あえて簡単更新を決め込んでいたのですけどね。遂に審判が下される時がきましたよ。皆さんはわかってるでしょう?明日が何の日か。皆さんはもう準備OKなんでしょう。僕と一夜を共にするのが。明日も夕方に更新することになるでしょうから。今日も。あ・え・て。語るまい。明日が楽しみですね。世の男達の悔しい顔が今も目に浮かぶぜ!未来を予想できるぜ!未来予想図だぜ!未来が見えるぜ!あそこの小太り変態ストーカー風野朗なんて、1コも貰えず、がっくりしてやがるぜ!あはははははは~!てめえなんかが、貰えるわけね~だろ~が!板のような、なんか茶色の甘いお菓子なんてよ~!一千万年早いっつ~の!!・・・・・ん?・・・・・・・・。・・・・・・・・。・・・・・・・・。う~む・・・なんか・・僕に似てるな・・そいつ・・。・・・・・はっ!!!
2006.02.13
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テツの携帯が鳴った。こんな時に鳴らすのは、ただ一人、依頼人しかいない。やっと連絡してきやがった。心配そうにイクオが見ている。サトシは・・・赤石のトイレに付いていってから少し様子が変だ。赤石は再び手足を縛っている状態に戻した。ヒロはじっとこちらに視線を向けている。素早く手に持ち、耳に当てた。「・・・・はい」静かにテツは言った。「すまない。手違いがあり、連絡が遅くなった。」そう、この声だ。顔は知らないが、テツに話を持ちかけてきた依頼人の声に間違いない。「手違いどころじゃない。一体どうなってやがる。誘拐だけさせておいて。その後の行動が全然じゃねえか。勝手に電話切るし、監視役のヒロも一切答えやがらない。」自分にしては珍しく捲くし立てた。「本当にすまない、早速だが、これからの段取りを言う、至急取り掛かってくれ。まずは事務所へ電話をしてくれ、脅迫電話だ。あとの段取りはそこのヒロに伝えている」その言葉を聞いて、テツは被せるように話した。明らかにおかしいところがあるからだ。「ちょっと待て。ヒロが段取りを知っているのなら、最初から動かせればいいだろーが。こいつは俺達が何を言っても無視しやがる。何を考えているのかわからねえ」「彼はね、僕の指示しか聞かないんだよ。ヒロに言ってくれ・・・オージへの段取りを始めろ・・・と。」「ちょっとまて」テツはヒロに向かって、教えてもらった台詞を伝えた。ヒロは無言でメモ用紙を取り出し、テツに渡した。そこには、脅迫電話先の番号、金額などが書かれていた。何なのだ、このヒロという男は。依頼人の奴隷なのか。「それから、ニュースで知ったかもしれないが、あの目撃者殺人は、偶然だ。心配しないでくれ。確かにあの殺された彼は君達が林に突っ込んだのを見たのだろうが、結果的には良いことに転がっている。殺した犯人に礼を言いたいくらいだな。・・・・まあ余談はそこまで。健闘を祈る。」それだけ言って、電話が切れた。テツはメモを広げた。事務所オージの電話番号。必ず社長と交渉をすること。身代金額は・・・・・・・!?なんだ、この途方もない金額は。そんな金額を、ただの芸能事務所が簡単に払えるのか?そんな金額を、このクソガキのために払うのか?一旦電話を切って様子を見る。その後、しばらくして再度電話をかけて、相手の状況、意思を聞く。そこで初めて金の用意する時間などの指示・・条件・・。まずは電話だ。テツは携帯にオージの番号を入れようとした時、横からヒロが自分の携帯を突き出した。そうか、自分の電話だと例え非通知でもすぐにアシがつくかもしれない。この電話は恐らくある程度は調べられていてもすぐにはアシがつくことがないのだろう。相変わらず無言のヒロから携帯を受け取り、電話番号をプッシュした。「・・・・・?」何か変な違和感がテツの頭を駆け巡る。おかしいところがあったのだろうか。何か・・・変なところが・・・。確かにあの殺された彼は君達が林に突っ込んだのを見たのだろうが・。・・・・・?確かに・・・。林に突っ込んだ・・・。見たのだろうが・・・。「はい、オージです」テツを現実に戻したのは、若い男の声だった。つづく。第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回 第25回 第26回
2006.02.12
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え~。いつものことですが。頭が痛いです。休みの日は必ず頭が痛くなるんです。どうしてですかね?そんなに仕事してないのが・・苦痛なんでしょうか。いやいや、そんなことないですよ。仕事嫌ですよ。もうね、こうしてネットで皆と触れ合っているのが楽しいのですよ。ところで・・そろそろですね。例の日。え?言わなくてもわかってる?ですよね?え?わからない?もう日がないですよ。ちょっとお願いしますよ。14日・・。バレンタインデーですよ。頼みますよ!僕の誕生日も・・ですよ。駅でちゃんと行列作って待っててくださいね。あ~ドキドキしてきたな~。・・・・・・・。・・・・・・・。・・・・・・・。もう・・何年・・・貰って・・・ないだろう・・。はっ!!独り言ですから~!!
2006.02.12
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「飲み物でも買ってくるよ。」警察の人間や、大路社長への気遣いなのか、秘書の大谷明は出て行った。出て行ったのを確認してから七星亮太は話し始めた。「おい、みんな。警察がくると変なことは話せないぜ、とくに秋、いいな」「・・・」穴吹秋はそっぽを向いた。「いいか、最後の確認だ」亮太は覚悟を決めた。「圭介が、今回の事件、自作自演だなんて、本当に思っているのか?」亮太は全員の顔を見た。「あいつが自作自演して、それを見た目撃者を殺害したと本当に思っているのか?」しばしの沈黙の後。秋が喋った。「俺は圭介の自作自演だと思っている。殺しはどうかわからないが、もし、見られたのならイメージダウンを恐れて、そういった行動もやりかねない。それだけ今の地位は絶対に踏み外してはいけない場所なんだ。」完全に赤石圭介のことを、秋は信用していない。この言葉で秋は、この度の事件は全て赤石の仕業だと言い切ったようなものだ。「僕も・・・」続けて三井健二が申し訳なさそうに口を開いた。「圭介が、自分でやったと思うな・・。もちろん、殺しは違うよ。あいつはそこまではしないよ。でも・この誘拐は・・・・」最後がよく聞こえなかったが、赤石の仕業だと言いたいのだろう。「俺も・・殺しはないと思うよ。でもな・・この誘拐は圭介だと思う。不自然だよ、事前に知るはずもない予定を知ってたり、脅迫電話も1回だけ。あまり積極に交渉しようとしているとは思わない。やっぱり・・圭介の自作自演だ。」沖山誠二が最後に意見を言った。「・・わかった・・」そう言って立ち上がろうとする亮太へ被せる様に秋が口を挟んだ。「お前の意見を聞かせろよ」秋の言葉を背に受けた亮太は振り返った。強い意志を瞳に託して。「圭介は何もしてはいない。巻き込まれたんだ。絶対に。」亮太は、はっきりと言った。「確かに高飛車で態度もデカくなった。思いやりも欠けているかもしれない。今のあいつなら・もしかして・・と考えるのもわかる。だが、それはあいつとの付き合いが薄い奴らの思うことだ。ああいう態度は、誰だってなるさ。あれだけの才能だ、調子に乗らない方がおかしいだろ。」秋が何か言いたそうだったが、遮るように話を続けた。「あいつの才能が開花する前の時はどうだった?この世界に入る前は?あいつはあんな奴だったか?」「だから調子に乗ったから、高飛車に・・・・」「違う!人を殺したり、自作自演をするような奴だったのか?!」亮太は声を荒げた。自分の本当の力がわかり、周りがチヤホヤしてくれる。世間が自分の一言を待っている。そんな状況で、たかが、17年しか生きていない若者ならば、調子に乗ることもある。それは一時的なもので、いつかは直っていくものだ。自分で気づくのか、気づかされるのか。亮太はそんなことを言いたいわけではなかった。もっと根っこの部分。人間性、本性の部分。赤石圭介は・・人殺しや、凝った誘拐事件を起こすような人間だったのか?いくら大事な地位とはいえ・・だ。「お前達は・・いや俺も含めて、妬んでいたんだ、あいつの才能に。妬みと、あいつの調子に乗った性格、そして今回の事件。無理矢理繋げているだけなんだよ。目を覚ませよ、事件だけを見て、よく考えよう、あいつは、圭介はそんなことする奴じゃない!」亮太は立ち上がった。「今まで俺も正直半信半疑だったよ。でもこれで覚悟が決まった。俺は圭介を信じることにしたよ。」亮太の力説を見た3人は、言い返せることができなかった。そして。秋、誠二、健二が何も喋らなくなって、数分後に、倉橋と名乗る刑事が事務所に現われて、数人の捜査員が入ってきた。その後ろで不機嫌そうな顔の大路社長の姿もあった。つづく。第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回 第25回
2006.02.11
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どうも。今日は祝日です。・・といっても。土曜日自体は休みなんですけどね。毎週土曜日は強制出勤です。でもあくまでも自主的。今日。祝日ですよね。でも土曜日ですよね。仕事です。しかも夜上司とお客の所です。休みに呼ぶなよな~。
2006.02.11
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「なあ、おい」赤石圭介は隣に座っているサトシに話しかけた。口にテープをされていて、上手く喋れない。そのテープのおかげで、さっきは囁くようにだが、サトシだけに話せた。それはある意味良かったかもしれない。サトシが口のテープを剥がした。「トイレ行かせてくれよ」誘拐されてから、飲まず食わずで縛られたままだった。サトシは赤石を見て、リーダー格の男へ視線を移した。「変なこと考えるなよ」リーダーの男は忠告した。サトシは赤石の足の縛りを解き、立たせて、トイレへ付いていくため、後ろに回った。トイレは小屋から出た所にある仮説トイレのようなものだ。少し距離がある。このトイレ時間が赤石に与えられた唯一の時間だ。「なあ」赤石は交渉を始めた。「・・・」サトシは黙っている。というよりかは、考えているように感じだ。サトシの心は揺れているはずなのだ。信用のおけない奴らに不信感を抱いている。「さっきの話、どうだ?頼むよ、逃がしてくれよ。約束する、誰にも言わない、更にアンタの姉ちゃんを助けよう」当然ではあるが、助ける気など毛頭ない。犯罪者のために誰が金など払うか。「・・・・・本当に・・」サトシが口を開いた。「本当に姉ちゃんを助けてくれるか」搾り出したような声だった。「・・・・あ・ああ・勿論だ、約束するよ。」赤石はサトシの悲痛の叫びにも似たこのか細い声に戦慄を覚えた。予想していた返答と違っていたからだ。結局は金のために、自分のことだけを考えているものだと思っていた。その姉の病気もそんな重たいものではないと決め付けていた。だが、サトシの言葉は違う。自分はどうなってもいいから、姉だけは助けてくれという、願い、祈り。すがれるものなら何でもすがる。切羽詰っていることがわかった。誘拐もやりたくてやっているわけではなく、それしか方法がなかったのだ。姉を助けるための大金を得るためには、それ相応のリスクが伴う。そうなると疑問が残る。サトシ達には「依頼人」がいるのだ。その目的がまだわからない。「おい・・」サトシの呼びかけに、我に返った。「いいか・素早く逃げろよ」そう言いながら、赤石の手の縛りを解き始めた。「・・・!」サトシは本気だ。本気で姉のために自分を逃がすつもりなのだ。「ちょっ・ちょっとまて!」赤石はサトシの動きを止めた。怪訝な顔をしてサトシは赤石を見た。「まだ早いだろう。もう少し状況を見てから行動に移そう。いきなりすぎる。もう少し、もう少し待とう。2人だけの秘密だ。」訳のわからないことでまとめて、トイレで用を足し、小屋へ戻ろうとした。サトシは不思議そうな顔をしていたが、段々不機嫌な顔になっていった。それもそうである、自分の必死の覚悟を止められたのだ。仲間を裏切ってまで姉のためを思った行動を止められたのだ。嫌で複雑な気分になるのは当たり前だった。赤石はサトシの気迫に圧倒されたのだ。自分は裏切るつもりでうわべだけの言葉だったが、その言葉にサトシは本気で姉の人生を託してきた。その姿に赤石は今まで感じたことのない感情を覚えた。つづく。第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回
2006.02.10
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予定通り・今日は・作業です。したがって・日記は・簡単更新です。だけど・・例の大人気小説は。皆が続きが読みたくてたまらないあの小説は。登場人物が誰だかわからないあの小説は。ちゃんと更新しておきますので。ちなみに明日・・上司とお客の所へ。しかも夜。おい・おい・もしかしたら・明日も簡単更新かもしれません。って・・・おい!明日は休みだろ~が!
2006.02.10
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本部が慌しく動き始めた。大路公康は本部自体が何処かへ移動しようとしているらしく、捜査員の声を別室で聞いていた。さっき責任者の倉橋とかいう奴に電話がきたと報告があって、部屋を出て行ってから急にだ。なにか特別な情報でも入ったのだろうか。それでいい、そうなることによって、自分の取調べが長引くことを祈る。まさか・こんなことになるなんて・あいつがいるなんて・あいつがあんなことをするなんて。大路は頭を抱えた。自分は殺してはいない。それは間違いない。たまたまその場に居合わせただけなんだ。だが・あのことは言えない・言えるわけない。まさか、自分の息子が、殺人者だなんて。正確には隠し子だ。大路が若いときにできた子供だった。遊び半分ということもあり、結婚する気は全くなかった。中絶を考えて話し合ったが、当時の女は産むと譲らない。大路は渋々承諾をしたが、そのまま煙のように、意図的に消えた。つまりは、捨てたのだ。養育費も一切払わず、なにもなかったものとして過ごし始めた。恨まれて当然なのに、女が押しかけたり、連絡をしてくるということは、その後、なぜかなかった。その代わり、当て付けなのか、毎年息子の写真を1年に1枚送ってきている。どこかの店のDMを見る感覚で毎年見ては捨てていた。大路はそのまま別の女と結婚し、現在の家庭を築いた。あんな状況で出くわすなんて。あの現場、ミドリ喫茶に入って、周りを見渡すと、客自体は少なかったが、奥の方に男が二人いるのが目に映った。その内の1人が、忘れるはずはない、自分の息子だということを、即座に大路は認識した。DM感覚で見ていたとはいえ、自分の子供だ。一目でわかった。相手の男は連れなのだろうか。周りの客層と目撃者のイメージを勝手にリンクさせると若い男となる。そうなると息子と一緒に座っている連れの男がそのイメージに当てはまる。突然、息子が立ち上がり、目の前にいる男にナイフ突き刺した。大路は驚愕したが、その驚きも冷めやらぬまま、息子はその場を後にして素早く出て行った。息子の立場から見れば、運が良いのか、大路以外に見た者はいなかった。刺された男が目撃者だったのか。結果的にはそうだったのだが、大路はショックを隠せられなかった。程無くして、女店員が叫び、倉橋刑事が乗り込んできた。絶対に言えない。大路のこの思いは、息子に対しての心配ではなかった。事務所社長に隠し子いる・それくらいはいい。だが、その子供が殺人?!しかも、赤石誘拐に関係あるかもしれない。これほどスキャンダルでイメージダウンなことはない。別室のドアが開いた。「大路社長、一緒に来てもらいますよ」倉橋が言った。「なに?!」「貴方の事務所に脅迫電話がかかってきたそうです。貴方を出せと言っています。貴方と事務所に戻り、犯人と交渉して貰わねばなりません。我々も行きます、安心して下さい。」大谷の馬鹿野朗が!大路は心の中で毒づいた。今この状況で事務所に入られたら不味いことになる。こいつらは、その件を理由に事務所を色々と調べるつもりなのだ。自分の疑いはまた解けていない。「・・・ところで・・大路社長」おもむろに倉橋が言った。「今のご家族とは別に息子さんがおられるみたいですね」「・・・・っ」全く警察という所は・・。大路自身が息子を見た以上、とやかく言えないが、普通何も知らない者だと、今回の事件と隠し子との接点があるなどと思うほうがおかしい。「いや少し身辺調査をですね」「それがどうした。昔のことだ。もう関係ない。ワシは会ったことさえないんだそ」事実本当のことだ。これが、「顔は知っていたのか」と聞かれれば、すぐさま表情に出たことだろう。「いえ・少し妙なことが・・ですね。まあ偶然なので、こちらもまだ重要視はしてないのですが・・」倉橋はチラリと大路を見た。「大路社長の・その・息子さん・・行方不明らしいですね。」大路の顔が蒼白になる。「ええと・・そう・・成瀬・・博彦・さん。」確か・女の苗字は成瀬と言ったはずだ。「友人からはヒロと呼ばれてるようですね」倉橋は最後に一言付け加えた。つづく。第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回
2006.02.09
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明日は~。もしかしたら~。深夜作業~。かもしれません~。土曜日って~。仕事なんですよね~。ふへへへ。今日は久しぶりに綺麗な(恐らく)結婚しているお姉さんがいました。珍しく・・ってゆ~か、見たのは初めてなんですけど、小説の本持ってました。おおっと、本読むんだ~ってなんか嬉しい。しかも電車内は人多くて。ウザイくらい多くて。座れない状態。お姉さんはなんと僕の隣!絶対向こうわざとですけどね。それはいいとして。読書する人なら、これは話すきっかけになりますよ。「あの・スゴイ面白い小説あるんだけど・・知ってます?」「え?なに?」「ネットでね、全ての疑惑は目の前に・・っていう・」「あっ、それ知ってる。超ハンサムな人が書いているんですよね?すごい面白いですよね。」「そのハンサム・・・・・・・・・俺。」「ええ・・・・・・・ハンサムじゃないですか・・」な~んて!ちょっとご飯でも・・ってなるかもよ。まあ・その前に・話しかけていきなりそんなフレンドリーな対応はないだろ!いやいや・その前に・話しかけないだろ!そこからだろ!・・・と・隣の状態でどうやってお尻のラインを見てやろうと、ストーカー魂に火をつけようかと思っていたら。僕の前が空きました。おっ!座れる。今日は座った位置から腰のラインでも見るか~と。座ろうと思っていたら!!かつて僕と戦っていた、席取り名人のババア。常に自分の斜めだろうが!隣の隣のそのまた隣だろうが!お構いなしに空いた席へ突っ込んでいくババア。僕を押しのける謎の影。バッババアか!!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・えっ。・・・・・・・・・・・・・・・・。おっ・・・お姉さん。・・・・・・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・。そんな・・・・・・・・・・。・・・・・・どうぞ、どうぞ~!まさに、そのババアを彷彿とさせる動きでした。う~ん。将来の姿が見えた。
2006.02.09
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