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◆Gibson Les Paul Firebrand フレット打変えのご依頼を頂きました ギターオーナー様は築100年の古民家にお住まいの【O様】です。 大阪に出掛けた際に、たこ焼きを買いに行ったついでに、見かけたギターショップで 衝動買いされたそうです・・・ FirebrandはGibsonの文字を焼き印で刻まれており、製作された年数は極僅かな期間だけ で、k2も数台見かけた事が有る程度です。◆画像から確認して行きます●オイルフュニッシュ仕上げで、ボディはウォールナットとマホガニーの3P仕様です●Firebrandのネーミングの由来です●トグルスイッチの位置が何時ものレスポールとは違います 演奏中に間違える事が有るそうです●サーキットのザグリがこのサイズですとポットの交換も楽です◆フレット打替えの理由を確認します●フレットクラウン全体が【0.9mm】の高さに揃えて擦り合わせされていて、 ポジション移動の際に違和感を感じるために、弾いていて楽しく無い、つまり弾いていて ストレスを感じるそうです。 試奏したk2のテクでは全く感じ無いのですが、スパーテクニックのギタリストだけが 感じる世界と思います●前オーナー様のオーダーで0.9mmに擦り合わせされた形跡が有りますが、 完全にプロの仕事です◆フレットサンプル・ギターです●フレットの種類【201~214、スチェマ製】まで,特殊なフレットを除いた 6種類のフレット打込んで有り、現状のフレットから違うタイプのフレットに交換される際に 【どんな感じか?】を指で体感出来る様に作りました。 最初はネックだけだったのですが、使い道の無いボディが手に入ったので、処分する訳にも 行かず無理やりセットしましたが、ネックだけを指で触ったのでは、良く判らない事に 気が付きまして、画像のウクレレ用のブリッジを外して、メロディメーカー用の テールピースとブリッジが一体になった、弦を弾いてフレットボードの感触が判る様に改良 して有ります◆O様の青春のギターであるEX近い、207に交換する事に決定しました●世界の一流メーカーに供給している、三晃製作所のフレットワイヤー207番です フレットクラウンのサイズは、幅2.4mm、高さ1.4mm タイプです◆フレット打替えの準備をしておきます●弦は勿論ですが、簡単に外れる部品は事前に外しておきます●事前にエボニーのフレットボードにオイルを補給しておきます●フレットを抜いて行きますが、エボニーのフレットボードはメイプルよりも 細心の注意をしないとエッジの欠損が起こり易いので、1本目は特に緊張しますが 画像の工具を使うように成ってからは、フレットチップ併用で短時間で抜ける様になりました。 最終フレットから抜いて行きます ●20分足らずで抜けましたと言うか、この工具を使うとフレットが自分で浮いて来る 感じです。師匠のリペアは工具で決まるよ!のお言葉通りです●22フレットの1カ所の欠損も無く外せました●R250のフレットボードを軽くサンディングします●仕上げはやはり指の感覚で仕上げます●掃除機と刷毛で溝のダストを吸い取ってから、仕上げに溝を綺麗にします●フレットが入る溝の深さが有るか、全てのフレットを確認します 溝の深さが足りないと、フレットの浮きが発生しますので必ず確認します●打込むフレットをカットしておきます。フレットホルダーに差し込んでおきます●フレット打替えとは違う話ですが、Gibsonに搭載されているグロバーのペグはポストが 長くて弦を通す穴が上に有ります。 1E~3G弦は巻き数が多いので良いのですが、4D~6Eは数回しか巻きませんので、弦の角度が 通常14度の角度を下回ってしまいます。 画像の丸棒がヘッドと平行になって14度になる事がお判りかと思います。 ヒスコレでテンションが足りない感じがする原因がこれです、ヒスコレは17度でネックが 仕込んで有りますが、巻が足りないと14度を下回ることさえ有ります。●フレットを打ち込んで行きます●例のジョーズで打込むと言うよりも、圧着する感じで打込んで行きます●指でフレット溝におっぺしてズレ無い様にします●全てのフレットを打ち込みました。余分なエッジは同じ角度でカットします●フレットのエッジを揃えていきます。右上のベベリングファイルと2本のファイルは 使いますが、画像左の通常フレット打替えの時に使われるフレットクラウンを揃える ファイルは使いません、理由はご説明したと通りです。●フレットボードをマスキングテープで養生してから、ベベリングファイルで角度を 揃えて行きます●45度の角度で両側を揃えましたので、指にエッジが引っ掛からない様に整えて行きます●フレットエッジを揃えましたが、冬季【乾季】になりますと、フレットボードが 乾燥によって縮んでエッジが引っ掛る可能性が有ります、そうなりましたら微調整 させて頂きますのでご安心下さい、弦高調整もそうですがギリギリのレベルで セッティングしてますのでご理解下さい◆ナットを交換します●フレットクラウン打替え前0.9mmの高さに対して、1.4mmのフレットを打ち込み ましたので、1フレットに全ての弦がベタ付きに成りますので、ナットを交換します ●ミトンでカバーして温風を当てます●綺麗に外れました●6mmの工房オリジナルのナット溝用のファイルで整えておきます●削り出したナットは水牛ボーンのオイル浸けです●外したナットは不思議な構造で、プラスチックの芯にタスクを張り付けた構造に なってます、Gibsonはタスクを純正に使ってると承知してましたので、初期の タスクはこの様な構造になってのかも知れません【未確認です】 オバーサイズで削り出したのですがナット溝にピッタリです、と言うことは既存の ナットが交換されていた事になります、良く見るとGibson純正とは形状が違ってます●弦との接点が少ない形状で削り出して有ります フレットクラウンの高さ1.4mmに、1フレットクリアランス0.5mm、6Eの弦溝0.5mm 計2.4mmでナットのトップを削ればピッタリに成りますので簡単です●1フレットに0.5mmのスペーサーを咬ませて仕上がり予定の弦高を確認しておきます O様の好み通りです●ナット溝を仕上げていきます 巻弦は半分が露出する深さが適正とされてます●全体の仕上がりです●フレットエッジは現段階で指に引っ掛る場所は有りませんが、冬季になると フレットボードが縮んで引っ掛る場所が出て来ますので、その時の微調整の 費用は必要有りませんのでご安心下さい。 余裕を持たせずにギリギリの調整をしてますので、この様な対応に成ります●プラスチックのナットから水牛ボーンのオイル漬けのナットに交換しましたので 音質の改善が楽しみです●全体にオイルフュニッシュ仕上げ用のワックスを掛けて仕上がりました◆試奏タイム クリーンでフレットの接触が無いか、指に引っ掛る場所は無いかだけのテストに 留めました、全てのポジションでOKです 音の変化はO様にお任せ致します🌸たいへんよくできました🌸
2020年09月25日
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◆Gibson Dove ジャック交換のご依頼を頂きました ギターオーナー様は、【きよたく】たく様です。 LRバックス・M1からライブで音が出ない事が有り、先日のライブでは 演奏中に突然音が出なくなったため、原因を確定させて解決して行きます 鳴りは前回リペアさせて頂いた時から更に進化してます◆画像から確認して行きます●更に弾き込まれてます●前回のリペアで搭載したLRバックスのM-1です●分厚いピックガードの際が浮いて来てます、今回は力技でねじ伏せます●ピンの最大径は5.2mmで弦を張る時に、浮いて来たピンを押さえれば ピッタリ収まりますので、5.5mmのピンが届くまでは面倒ですが 押し込みながらチューニングをして下さい●ライブ中に音が途切れたとの事で、その原因は何種類か考えられますが ジャックから本体に接続する内部シールドを交換したいとの指示を頂きましたので 交換しました。毎日数回は音出しテストしましたが、音が途切れる事は 一度も有りませんでした●ピックガードをニカワで接着しました●音切れトラブルと可能性の有る外したシールドですが、テストを繰り返しましたが 一度も音切れが発生する事は有りませんでした●ピンを押さえながらチューニングしてピンが正しい位置に収まってます 一回り太いピンの入荷まで面倒とは思いますが、押さえながらチューニング して下さい●仕上がりました◆音出しテストは、Doveの音は知り尽くしてますので省略します🌸音切れ再発が無い様に願ってます🌸
2020年09月25日
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◆Morris W20 ピックアップ取付のご依頼を頂きました ギターオーナー様は。Kano様です。 前回セッティングさせて頂いて、予想を超えた音の良さにライブで使いたいので、 W20と相性の良さそうなピックアップの選定と取付を任されました◆画像から確認して行きます●素晴らしい音質のギターで、ジャパンビンテージと呼んでも良いと思います●W20は当時の定価は20,000円で決してグレードの高いギターでは有りませんが 正に🎯のギターです、しかも〇○○円で入手出来たのはシール跡のお陰かも 知れません◆工房一押しの【SKYSONC T-902】です●アクティブで有る事は絶対条件で有ると思います、マグネット+コンデンサーの 2種類のピックアップを搭載して、別々にボリュームコントロール可能で、 ライブ会場の特性?でハウリングを起こしたら、マグネットを切れば解決します 音質は個人的な感覚ですが、フィッシュマンの様に原音に手を加える事無く、 忠実にアンプに送ると感じてます。 CR2032電池の交換も簡単に出来る様に配慮されて、ボリュームスイッチの本体の 下側に付いていて、激しいコードストロークでボリュームスイッチに当たって 音量が動いてしまう点も改良されてます。 そして、財布に優しい事も重要なポイントです、k2ギターファクトリーでは 本体+取付で税込み14,000円で取付可能です。 更に、お試し用のT-902を常備してますので、付けたらイメージと違う!失敗も 有りません、LRバックスのM-1もテスト用を常備してます◆取付して行きます●エンドピンを外して12mmの穴を開け、高校の時にグレコレスポールの付属で付いていた 頼りないジャックとシールドが45年の時を経て大活躍してます・・・処分しなくて良かった ●ジャック先端を止める部品を外しますと、12mmの穴を通過してくれますので サウンドホールに腕を入れる必要が無くなります●後は簡単です◆仕上がりの画像を撮り忘れていた事をすっかり忘れて、お渡ししてしまいました🌸試奏タイム 取付前に工房のテスト品で十分に音出しチェックをしてOKを頂いてましたので 試奏は既に済んでますので省略させて頂きました。🌸よていとおりたいへんよくできました🌸
2020年09月22日
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◆K,Yairi SL-MA1ナット&サドル交換のご依頼を頂きました ギターオーナー様は、津軽弁ロックシンガーソングライターの 【畠山 智行】様です K,Yairi は畠山さんのメインギターでも有ります◆画像から確認して行きます●年間150ステージ以上に使われてますので、弾き込み具合は半端では有りません ここまでギターって成長するのと驚かされます●特徴の有るヘッドです●モデルナンバーのメモする事を忘れましたが、画像で確認出来ると思ってましたが 御覧の通り画像で判読不能でした●定期的にフレットボードにはオイルを塗らないと宜しく有りません●バックには虎が出てます●交換のご依頼のナットです。底面75度のナットをこの様にマウントするアイディアは 参考になりません●サドルもこの通り、弦との接点が平らになってます フリーズ&固まってしまいそうです◆リペア開始して行きます●弦を寄せますのでヘッドストックにキズが付かない様にマスキングしてから 既存のナットを外します、はみ出た接着剤らしき物から瞬間接着剤が使用されてますので ドライヤー温める事は無駄ですから、木製ハンマーで軽く叩いて外します●綺麗に外れました●底面75度のナットを墨付けして、フリーハンドで削り出すのは以前は数時間を要しました 少し削っては仮置きして確認の繰り返しです●人口水晶で画像の治具を作って頂いてかは、15分で75度を正確に削り出せる様になりました この治具は75.001度の精度で作られてます●治具におっぺしながら底面を削る感覚では無く、おっぺして前後に動かす感覚で削って 行くと、画像の仕上がりになります。 ナットの角が指先にめり込んで痛いので、15分も掛かってしまします●ナット溝に合わせて厚みを削って合わせます ピッタリ収まりました●オリジナルのナットが残ってますと、この後の展開が楽なのですが 有りませんので、高めに粗削り出して微調整して行きます●ナットの高さを出すための専用工具で、数字はインチ表示になってます●1フレットの高さに、1フレットのクリアランス0.5mmに弦溝をプラスした高さを 数枚組み合わせて高さを出します●マーキングが残る位置まで削り出して行きます●GibsonスタイルのボディですからGibsonの形状に近いマーチン型に整形します 【Gibsonは弦との接点が長すぎます】●ナットらしくなりました●フィンガーボードの形状に合わせてサイドを削ります●仕上げの整形は弦溝が決まってからです●ストリング・スペーシング・ルラーで、42mmのナット巾に合わせて弦溝をマーキングします●1E用の0.10インチのナットソーで,各弦のセンターに切込みを入れて、巻弦でも確実に センターの位置に来る様にします●1フレットのクリアランス0.49mmは、ネック&サドルが決まってから最後に調整します◆セッティングして行きます●ジャックの接続口が逆になってましたので、正しい方向に戻します●2年前に点検させて頂いた時とサドルが交換されてますので、オクターブが合っているか 確認します。2年前のデータではサドルのセンターに弦接点が来ていましたので、オクターブは 予想通り微妙に違ってました ノイズが酷く、シールドを触ると消える?エレキギターの弦アース不良との全く同じ現象です アコギでアンダーサドルピエゾで弦アースは聞いた事が有りませんが、ピエゾマイクが トラブルを抱えている様です。●アンプに繋いで音出ししましたら酷いノイズが出ます。ジャックに触ると消えますので 弦アースが取れてないエレキギターと同じ状態です。でもアンダーサドルのピエゾで 弦アースは取る必要が無いと記憶してますので、別の原因が有る様です 最初に疑うのはジャックの酸化膜を除去をする事ですが、改善されませんでした●サドルを外すとこの通り削り粉が付いたままセットされてましたのでクリーニングしますが、 フィッシュマン・ピエゾマイクは1.5mm厚で、薄い金属板3枚貼り合わせたデリケートな製品で ナット溝も均一にサンディングされて無いで削り粉をそのままセットしたらどうなるか 判りそうなものです。 純正のピエゾマイクに交換するならば、コストを考えますと、マグネットピックアップに 交換した方が良いと思います●内部に掃除機を掛けてからアンプ部を取り出しチェックします●クリーニングとアンプのチェックが完了した時点でテストしましたら、ノイズは完全に 消えてくれましたので次の工程に移れます PS・弦を張ってチューニングをするとノイズが出ます。ピエゾに圧が掛かるとノイズが出るのは、 即ちピエゾがNGと言う事です●1フレットにスペーサーを噛まして強制的に0.5mmにして、既存のサドルで12フレットの 弦高を測定します。6E&1E共に微妙に高いレベルです●弦接点が平らなサドル加工前の素材以外で見た事は有りません●3.5mm厚の牛骨サドル材も初めてと言うか、3.5mm厚のサドルも見た記憶が有りません 画像の通りブリッジのサドル溝が3.5mmに広げられてます。●純正のサドルも牛骨でしたので、そのままサドルを整形して使う事にします フレットボードのR350に合ってません●基準の1E&6Eの接点をマーキングします●工房オリジナルの治具でR350に合わせてマーキングします●過去のデータ通りサドルセンターに弦接点を持って行きます●仕上がりの弦高は、6E/12Fは2.25mmで予定通りです●1E/12Fも15mmで予定通りの仕上がりです●フレットボードに蜜蝋ワックスを掛けて、フレットの酸化膜を除去してネックの仕上がりです●ブリッジ周りの仕上がりです●ナットの仕上がりです●ボディ全体をバフ掛けして有ります、ステージではワックスの掛かって居ないギターは スポットライトを受けると、貧弱に見えます【個人的な感覚】のでステージに上がる前には 軽く一拭きするとステージ効果も上がります。●レストアの完了です◆試奏タイムです 試奏を始めた直後はノイズは出ませんでしたが、数分後にノイズが発生してサドルを 軽く押すと消えたり出たりします。 ピエゾマイクを交換する必要が出て来ました●純正マイクをカットして直結してノイズが消えるか確認します●サドルの溝が3.5mmに広げられてますので、3.0mmのピエゾが動かない様に、0.5mmの スペーサーを入れて安定させます●3.5mmに広がられた溝が垂直に削られて無いために、ピエゾを交換した関係でサドルの 食い込みが少なくなってるので、サドルが緩いのでエボニーのサドルに交換します●アンダーサドル・ピエゾマイクのサドルは少し緩く製作しないと、マイクの当りにバラ付きが 出て、音量バランスが平均に出ないので注意します◆ノイズが完全に収まりませんので、弦アースを取る事にしました●ピエゾマイクのコールドからアースを6Eに接触させます●弦アースは弦に触れて無いと効果が無いはずですが、この方法でアースを取っただけで 弦に触れて無くてもノイズが消えます、MCの時にネックを握って無くても良いので 都合が良いので結果オーライと言う事にします◆セッティングを確認します●1フレットOKです●6E/12Fの、2.25mmは予定通りです●1E/12Fの、1.5mmも予定通りです●レストアの完了です◆試奏タイムです サドルがエボニーに変わってますので音質の変化が気に成りましたが、サスティーンが 更に効く様に感じる以外は、特に大きく変わった様に感じません。 2年ぶりにリペアから戻って来て、k2ギターファクトリーで再リペアさせて頂きましたので メインとは言えども、ブランクが長がったので、10月10日の千葉県富里市のWAYSのさん でのライブにいきなり使うのはどうかと思います。少し弾き込んでからお使いになった方が 良いと思われます🌸たいへんよくできました🌸
2020年09月20日
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◆Takamine PT0107 弦高調整&コンディションのチェックのご依頼を頂きました ギターオーナー様は、津軽弁ロックシンガーソングライターの畠山 智行】様です 8月~9月ツアー中に去年お世話になった方へ、ご挨拶にお伺いした際に 【使わないギターだから良かったら使って下さい】と託されたギターとお聞きしました 調整前でどんな音色なのか試奏しましたら、K2の感覚では畠山さんにピッタリの 音色と感じました、小振りなボディにエレアコ仕様なので,小回りが利いて使い易い ギターで有ります◆画像から確認して行きます●色抜けして長年ライブで活躍してた感じが出て良いですね●タカミネは内外の多くのアーチストが使てるメーカーです●特徴の有るヘッドストックとロゴのデザインは凄いと思います●年代を感じさせるコントロールユニットです、ガリが出てましたが接点復活剤で 全く出なくなりました。 9V電池の交換は難儀で、プッシュヒヤ~ と書いて有る所に指が全く入りません! 此処を押せってか?どうやってと逆に聞きたいです。 ドライバー押すと簡単に外れます・・・指で押せとは書いてませんでした●6E/12は、4.5mm有ります。凄い事になってますが、常時弦を緩めて保管されておれば 此処まで上がる事は無かったと思われます●指で弦高を下げてネック全体の状態を確認します 工房スタンダードまで下げてもフレットに接触or極端にギリギリになるポジションは 有りませんでしたので、このまま下げて行きます●1Fも高いですがナット調整は最後の最後です●サドルにこれだけ余裕が有りますので、弦高下げは簡単です◆ロッドを締め方向に動かしましたので、ロッドの効きを確認して微調整してから サドル&ナットに手を入れて行きます●ボディにバフ掛けしましたが部分的な色ムラは、塗装内部の経年変化で取れません●全体にワックスを掛けて有ります●乾き切ったフレットボードにオイルを補給します●酸化膜で覆われていたフレットは、マイクロファインで磨くと簡単に綺麗に成ります●ブリッジピンを交換された様ですが、サイズが合ってませんので専用リーマーで ピッタリ収まる様に調整します●スパイラル状のリーマーは真円に近い形に整える事が出来ます ホームセンター等で入手出来るリーマーは使用しません マウントして有るサドルは、ロッド調整後のネックに合わせて高さを調整して有ります●調整後の6E/12は、2.25mmです●調整後の1E/12Fは、1.6mmで予定通りです●フレットボードを観察しますと、弾き込まれたギターの形跡が有ります ボディに傷が殆ど有りませんでしたので、弾いてなかったのかな?と思ってましたが 大切にお使いになっていた様です。 フレットボードの凹みは無視してOKです。過去に月のクレターの様に弾き込まれた ギルド・ギターで実証済みです●フレットボードの仕上がりです●ブリッジの仕上がりです。ストリングガイドも整えて有ります●バックも木材に見えない様な塗装がされてます、硬質プラスチック製のバックのギター 【オベーション】の人気が高かった時代の製作されたギターかも知れません ●仕上がりました◆試奏タイムです 小さめで薄いボディですが重量感が有ります、だからかは定かでは有りませんが 迫力の有るドスの効いた音質は、畠山さんの楽曲に合うと思います。 ライブに対応出来るポテンシャルを十分に有りますので使って頂きたいと思います 🌸ライブで活躍するポテンシャルを備えてるギターです🌸
2020年09月17日
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◆Cats Eyes CE300 レストアのご依頼を頂きました ギターオーナー様は、津軽弁ロックシンガーソングライターの 【畠山 智行】様です 活動初期の頃にメインで使われていた大切な【青春のギター】ですから、完璧に仕上げて 再びステージを【友・共】に出来る様にリペアして行きます ◆画像から確認して行きます●ジャンパンビンテージの域に達しているギターです トップのクラックが気になりますので、ミラーを入れて確認する必要が有ります ⇒貫通してる事は無く表層だけなので、今回は手を入れる必要無しと判断しました●トーカイのアコギのブランドで、現在も人気が有ります●ナットは交換します●サドルも交換します●バックも良い感じですが、艶が抜けてますのでバフ掛けします●ヘッドとネックの境目のビス跡が気になります、ストラップピンを打ち込んだ跡でしょうか?●ネック裏には問題は有りません●既存のナットです。余りの酷さに驚いてますが、まさか底面75度のナットの存在を知らない 事は無いと思いたいです ●ナットマウントの角度が変えられているのと、中央に貼られた端材がエポキシ系が 使われていて、底面角度75度のナットが取付出来ませんので、90度のナットにして 取付する事にします●タスクのナットですが、弦溝の調整にナットファイルを使って無い様です●フレットボードの凹みをパテで補修された跡が有りますが、リード弾き専門のK2の感覚では 凹みは殆ど演奏に支障が有りません。 むしろ、埋めたパテの端は薄く時間が経過しますと浮いて来て、指先に引っ掛る 感じがしてパテ埋めの方が余程問題となります●既存のサドルは、相性の良いエボニーに交換します◆リペア開始して行きます 各所に素人リペアがされてます、素人リペアされた部分は全てk2ギターファクトリー基準で 修正します。 一度k2ギターファクトリーでリペアさせて頂いたギターは、将来他のリペア工房に入った 場合に、k2ギターファクトリーの仕事と判断される事を避けるためです ●セッティングするにはナットを交換しないと全てが始まりません 謎のナットを外して溝を整えます●謎のナットは熱と水分に反応しない接着剤が使われてましたので、 これだけの工具を使用しました●フレットボードからナット溝の深さが、9mmも有りますので削り出してストックして有る ナットでは高さが足りないので、新しくブロックから削り出して行きます●乗せ換えるナット材は、水牛ボーンのオイル漬け3年物を使います 溝に隙間無くピッタリ収まってます ●ナットの高さを出すための専用工具で、数字はインチ表示になってます●1フレットの高さに、1フレットのクリアランス0.5mmに弦溝分をプラスした高さを 数枚組み合わせて高さを出します●マーチンスタイルで粗削りします。弦との接点は耐久性を考慮した上で、 出来るだけ少なく仕上げます●ストリング・スペーシング・ルラーで、44mmのナット巾に合わせてマーキングします●ナットの仮仕上がりです、弦溝の調整と形を整える工程は最後になります●1フレットに0.5mmのスペーサーを咬ませてから、12フレットの弦高を測定しますと 6Eで3.5mm有ります●1Eは1.75mmです。6Eと1Eの差が大きい場合は、ネックが捻じれの【斜めに反る】 ケースが有りますので、フレットボードにスケールをあててチェックします●幸いにもロッドの調整でストレートに戻りました、スケールを6弦側~センター側=1弦側に 移動させても全く差が無くなりました●ロッド調整後の6E/12F/は、2.5mmで微妙に高いです●1E/12Fは、1.6mmで微調整の範囲です●ブリッジとサドルを修正します サドルマウントの入口がこんな状態です。後々、k2ギターファクトリーの仕事と思われますと 信用問題に成りますので、元の状態に戻す事から始めます 3.5mm厚の牛骨サドル材って何処で入手出来るのでしょうか?●ボディ内部を確認しますので掃除します。洗濯機の延長ホースを使うと、キズが付難く 自由に曲がるので内部のクリーニングには欠かせません●トップのクラックは貫通して無い事を確認しました●3mmのサドル溝を3.5mmに無理やり広げた側面はサンドペーパーを張り付けて 整えて行きます●画像手前の部分のキズは深いために、これ以上整える事は断念せざるを得ませんでした 更に、ブリッジトップの黒ペイントを落としただけで、側面はこの通りで見栄えが悪いので ブリッジ全周のペイントを落とします ●ブリッジの仕上がりです●画像を見て気が付いたのですが、4~6弦下の線が気に成ります。 単に木目が割れてる様に見えるだけと思いますが、確認する必要が有ります 相性の良いエボニーサドルに交換します●サドル溝の底面が凸凹してますので、サドルファイルで均しておきます 前後に動かすのは結構力が必要なので、ハンドクランプで挟んでサンディングします●高さ調整前のブリッジ&サドルの仕上がりです●弦を張るとこんな感じですが、ブリッジにもう少し色気が有った方が見栄えが良さそうです●サドル調整後の弦高を確認します 6E/12Fは、2.25mmで予定通りです●1E/12Fは1.6mmで予定通りです●ナットの仕上がりです 1Fは0.48mmに調整して有ります ナット角度を75度から90度に変更する事に成りましたが、音色への影響は有りませんので 安心下さい●ネック材と同じマホガニーの丸棒で補修し直しました●バックの艶は完全に戻りませんでしたが、ビンテージ感が出て良い感に仕上がりました●畠山さんの【青春のギター】の完全復活です◆試奏タイムです Dコードを最初弾くことにしてますが、優しい穏やかに感じる音色です。 サドルをエボニーに交換しましたので、今までは知らなかった音に出会う事になろうかと 思います。マーチン系のモデルですから激しい曲は厳しいかも知れませんが、優しい穏やかな 曲には相性が良いと思います。 シンガーソングライターの方からお聞きするのは、ギターを変えると違うイメージの 曲が出来るでしたので、是非【青春のギター】で新曲を書いて下さい🌸青春を共に過ごしたギターはやっぱり最高ですね!🌸
2020年09月17日
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◆Seagull CW FOLK SG EQ ピックアップ音出ない&セッティング&のご依頼を頂きました ギターオーナー様は、津軽弁ロックシンガーソングライターの【畠山 智行】様です このギターは畠山さんのファーストアルバムのジャケットのギターです エレアコ仕様ですが、アンプから音が出無ないのでライブで使えなくなり、ライブで再び 使える様にして欲しいとのご依頼です◆画像から確認して行きます●Seagull はカナダのメーカーで、お国柄で良質で豊富な材が有りギターも良質な材が 使われてます。●個性的なヘッドストックです●Godinファミリーと記載されてました◆リペア開始して行きます●セッティング前の弦高を確認しておきます 6E/12F 2.75mm 1E/12F 2.0mmは、畠山さんのセッティングとしては 微妙に高く弾き難く感じるレベルですので下げて行きます●ボディのクリーニングから始めます マットな仕上げなので、手磨きでワックスを掛けて有ります●フレットボードにオイルを塗って、フレットを磨いて有ります◆音が出ない原因を確認して行きます コントローラーのチューナーは、マイクロスイッチの接触不良が原因で残念ながら コントローラーを交換する以外にリペアの方法が有りません。 また、音も出力する様には成りましたが、工房のcube60のボリュームを8以上に セットしても大して大きな音では有りません。パッシブなら判りますがアクティブ ですから、ピエゾorプリアンプにトラブルが有る事は確実ですが、ピエゾのジャックが 特殊な形状で、工房の交換用ストック品では使えませんのでこれ以上の確認が取れません ①電気系をそっくり交換する ②外部にマイクプリアンプを使って出力アップする ③マグネットピックアップを使う 3つの選択肢が有りますが、①は入手出来るか不明で例え入手出来てもコスト面で?です ②か③のどっちかになると思いますが、③が一番使いかってが良く、コストも押さえられる と思います 👆上記の記述は状況が変わりましたので忘れて下さい●アンダーサドル・ピエゾマイクのアンプへの接続コネクターは特殊な形状なので 交換して原因を特定する事が出来ませんので、条件を仮定して再チェックします●メイン基板その①です。 各部を分解してクリーニング及び接点復活剤を使ってクリーニングして組み直したところ 前回はギターのボリュームフル10、アンプ【cube60】8でも、大音量で鳴らなかったのですが 分解清掃後はPAを通さないライブ【WAYS】さんでも十分に使えるレベルまで音が出る様に 成りました ⁂画像では音量は伝わりませんが表現した積りです◆弦高を調整して行きます ロッドの調整は極僅かでしたので、サドルを削って弦高を下げます●6E/12Fは、2.25mmにセットしました●1E/12Fは、1.5mmで予定通りです●フレットボードの仕上がりです●バック材はメイプルが使われている様です【違ってるかも知れません】 置いて有る消しゴムはピント合わせ用です●オープンタイプのペグなのに回し易いと感じた理由は,ギヤが19コマ有る事が理由でした●ネックはメイプルです●仕上がりの画像です トップ材はシダーの様に見えますが、スプルースかも知れません. 時々見分けが付かないギターも有ります。◆試奏タイムです ここ数年と言うものは、1台のギターを30分以上連続で弾いた記憶が有りません。 今回の連続試奏時間は30分を超えてました、もし電話が入らなかったらもっと弾いて いたに違いません。昔からこれだけ練習したらもっと上手くなっていた可能性を 否定出来るだけの材料は有りません こんな感じとかの説明よりもK2が30分弾いていたギターの方が判り易いと思います🌸今回お預かりした4台中で、唯一ダダリオが張って有ったので気に入ってると 思ってましたが想像を超えたギターです🌸
2020年09月17日
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◆ZENN ZD100CE 弦高下げのご依頼を頂きました ギターオーナー様は、Sato様です 某サウンドハウスさんのオリジナルブランドですが、丁寧に作り込まれていて使ってる パーツもコストを掛けてます 購入の際に【マー〇ン】にも引けを取らないですよ!と勧められたそうですが、確かに 良く鳴るギターです。でもSato様のD-28と比るのは酷かもしれません。◆画像から確認して行きます●丁寧に作り込まれてるギターです●ヘッドストックも仕上がりもクールです●サウンドハウスのオリジナルブランドですが、製作コストをかけて有るギターです●6E/12,3.0mmは弾き難い高さです●1E/12が、2.75mmは高すぎます●バックも良い材が使われてます●グロバーペグが搭載されてます◆リペア開始して行きます●タスクのサドルの出は充分に有ります●サドルを削って弦高を調整します ラインの所まで削ると、Sato様のお好みの弦高に変わります◆高さ調整したサドルをセットして弦高を確認します●6E/12は、2.1mmに下がりました●1E/12Fも、1.6mmに下がりました◆試奏タイムです 弦高が下がり更に音質が良く成ったと感じます、弾き易いセッティングのギターは 弾いていて楽しい!これが一番大事と思います 音質はまだまだ若いギターなので、角が立つと言うかトップのスプルースのセルロースが 整って無い感じで、弾き込んで行くと更に成長する伸びしろ満載のギターです ⁂音の感覚は個人的な感想です🌸たいへんよくできました🌸
2020年09月16日
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◆Gibson J-45 Vintage フルレストアのご依頼を頂きました ギターオーナー様は非公開とさせて頂きます シリアルナンバーから1963~1965年製の様で、見事にビンテージの風格が出ています◆画像から確認して行きます●磨きをするにも方法を吟味しなければ成りませんが、オーバーラッカー塗装の 選択肢も有ります●ヘッドは優しく手磨きで仕上げます。 ペグのブッシュ浮きは手で簡単に定位置に戻りました●フレットボードが乾きっきってます、フレットも酸化膜が出来てます 長期に渡ってハードケース内でご休憩された居たようですが、楽器ギターとして 活躍する時が参りました●分厚いセルが僅かに縮んでますが、トップを道ずれに縮まなかったのはラッキーです 道ずれにされていたら、ビンテージJシリーズ特融のトップが割れていた所です はみ出してるニカワが何とも、ダイナミックなお国柄を物語ってますが、この部分を 綺麗に取り除く様な事はしません●ボーンのアジャスタブルサドルです、ブリッジ周りの異常は無いようです。 オリジナルはエボニーの削り出しですが、ボーンに交換されている様です●バックの貼り合わせ部分が、見事に分割されて浮き上がってます リアの塗装のダメージが進行してます●ライトを当てるとこの通りです●骨組みのブレーシングが正規の位置に有って、バック材が剥がれて隆起してますので 通常ならバック・ブレーシングの剥離と表現しますが、今回はバック材の剥がれと表現が 正しいかも知れません。4本のブレーシングすべてが端から端まで完全に剥がれてます ●バック材センターの補強板が全て剥離離脱してます・・・ニカワが全体に塗られて無いので 製作された直後から変なサスティーンが出ていたはずですが、最初からですとこんな物かな? と納得されていた可能性が有ります。 最初からここをちゃんと接着していたらブレーシングの浮きで済んだ可能性が有ります◆フルレストアを開始して行きます●フレットボードの磨きから始めます ここを綺麗にするとビンテージ感が云々と言う意見が有る様ですが、汚れや錆を取る事は ビンテージ感とは違う様に思ってます●オレンジオイルでクレンジングして、マイクロファインでフレットを磨きましたが コンパウンドで磨かないとピカピカに成らない様です。 フレットは1回以上は打替えされた形跡が有ります、フレット際のササクレが随所に有ります フレットも擦り合わせしてから、クラウンを整形した形跡が有りません●剥がれているピックガードを貼り付けます◆バック材全体の浮きを固定する最善の工法をシュミレーションします●バック3番と4番のブレーシングの真上にボディクランプを掛けますと、 バック材がブレーシングに押さえ付けられて、バックの貼り合わせの段差が 殆ど出ない事が確認出来ました。 1本のブレーシングを6個のジャッキで固定しますので、一番奥の4番から接着固定して 行きます ●以前から改良しなければと思っていた、ボディクランプをこの機会に手直しします アコギはバック側にRが掛かっているため、改良前も柔らかい木材を使ってましたが、 更に柔らかく薄い材に交換しました、トップ側は硬い山桜を使ってますので変形せず、 全ネジを締めますと柔らかいバック側がボディのRに近い形で変形して密着してくれると言う 訳です。今回のJ45には最も適した形状です●バック4番のブレーシングから接着固定して行きます 改良したボディクランプでブレーシングに、ほぼ密着してる事を確認します *4番の内部の画像は撮り忘れたまま、3番に移ってしまいましたので画像レスです●バック3番のブレーシングを固定します、外部からはボディクランプでブレーシングに 押し付けてから、ジャッキ6個を使ってブレーシング全体を接着固定して行きます 端から端までジャッキを掛け固定する事は滅多に無いですし、4本全てと言う事は バック材を外した方が早いのですが、ビンテージ物なので塗装を考えて、1本1本 固定して行く工法を選択しました●タイトボンドの強度が出る時間が必要なので、1日1本ずつ接着して行きます 2番はサウンドホール際なので最も作業がし易いポイントです センターのジャッキは工房作で、トップ側が水平で無い場所に使います。ブレーシングに 密着させる部分が首を振る様に作って有ります。他のスチュアートマック社製は動きませんので トップ側が斜めになる場所では使えません●明日は最後の1番を接着固定しますが、サウンドホールの真上はジャッキが掛けられないので サウンドホールにボディクランプを取付てジャッキを掛けます●ラスト1番の接着固定です●サウンドホールにクランプを掛けてジャッキを掛けます◆全てのブレーシングの接着固定が完了しましたので、ボディクランプを外して 外側からバックの形状を確認します ●元通りのバックの形状に戻りました●4本のブレーシングも元通りですが、バック材をサンディングしないで製作されていたので 内部がザラザラです、センター補強板を貼る前にサンディングしておきます 更には、サンディングしますと出音にも良い影響が有ります●バック材をサンディングしてから、センター補強板を接着します◆これで内部のリペアは完了しましたので、タイトボンドが完全に硬化する時間を空けて からセッティングを進めます◆バック側剥離箇所の接着が完了しましたので、ノックテストをしますと、 聴き慣れた違和感音が帰って来ます●サウンドホール際の補強板が剥離してます●数有るクランプの中で最も好きなクランプを使って固定接着します●アジャスタブルブリッジが収まる部分が綺麗にサンディングされてませんので サドルの底面が密着する様にサンディングします●更にノックテストをしますと、ピックガードが派手に浮いてました、画像の逆サイド側 だけでしたが、首の皮一枚で付いていただけだった様です。 お届け後では無く、リペア中に剥がれて良かったです●ニカワで接着して行きます。むにゅ~と飛び出た感を再現してます ピックガードの様に空気に触れない場所の、ニカワの硬化は長時間必要です●中途半端に入れて有るストリングガイドを修正します●ワックスを掛けて仕上げます●ブリッジ周りの仕上がりです●弦を張れる状態まで来ました●フレットボードとフレットを磨きます●ヘッドストックの磨きはビンテージ感を損なう可能性が有りますので 見合わせてワックス掛けに留めました●バックの仕上がりです●供給頂いた指定の弦を張ります●弦が張られるとギターに戻って来た感じがします●ロッドはそのままで弦高をチェックします●6E/1E共に、調整が必要の無い高さです●1フレットは5A&6Eに調整が必要ですが、弦高調整が完了してから最後に調整します◆全てのポジションで音出しテストします●弦高は低いのですが、測定値よりも高く感じますのでネックが順ゾリしてますので ロッド調整します●特定のポジションでフレットの高さが揃って無く、上のポジションのフレットに接触 すますので、ピンポイントで擦り合わせするフレットをマーキングして行きます●フレットロッカーで確認しながら、マーキングした箇所を少しずつ擦り合わせして行きます 必ず下のポジションからして行きます●3Gはフレット全体がバラバラの高さなので、3G全体を擦り合わせします チューニングした状態で擦り合わせる事が出来る、k2ギターファクトリー オリジナルの治具です●音出しテストで接触する箇所が無くなりましたので、フレットクラウンの修復を して行きます。 方法は非公開とさせて頂きます。画像で見ると簡単な様ですが、経験と慣れが必要な 工程で画像アップする事は控えたいと思います●Gibson純正よりもクラウントップを明確に出して有ります●2Bの解放の音に違和感が有りましたので、弦との接点を磨いておきます●ボーンと思い込んでましたが【セラミック】でした 古民家で茶色の電線を露出配線で、天井に張るための丸い部材【正確な名前が判りません】 と同じ素材です。50年経過しても全く減ってません。フレット材に使えたら永久に減らない フレットに成ります。ステンレスのフレットは一生物と言われてる様ですが、そんな事無く 普通に減ります、少し持ちが良い程度です◆全体調整後の弦高を確認します●6E/12は、2.25mmで予定通りの仕上がりです●1E/12Fは、1.70mmで予定通りの仕上がりです●ネック全体の仕上がりです●ヘッドを磨き込むと良くない結果が待ってますので。鏡面ワックスを軽く手仕上げで 留めて有ります●ネックの仕上がりです●バックは塗装の傷みが進行してるので、バフ掛けは見合わせました ●ピックガードも元通りです●ブリッジ周りの仕上がりです●完全に剥がれていたバック材も元通りです●トップは鏡面ワックスを手掛けで仕上げて有ります◆試奏タイム リペア完了後に1週間インターバル期間を取りましたが、セッティングが変化する 事は有りませんでした。 出音は、状態からして長期に渡って弾かれて無かった事を割り引いても、当時のGibsonは 流石と感じます。 8割の力でコードストロークをして絵になるのはGibsonマッジクでは無いでしょうか? 長期の眠りから覚めて無いJ45ですが、鳴らす度にお目覚めして本来のポテンシャルを 聴かせてくれるギターです🌸ビンテージギターとはこう言ったギターの事ですね🌸
2020年09月09日
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◆YASUMA F-1500 のリペアのご依頼を頂きました ギターオーナー様は、工房のビンテージギターアドバイザーのYOSI様です 安間ギターは現在は存在して無いメーカーですが、個人的には最も残っていて欲しかった メーカーです。もし現在も存在されていたら、世界で1,2を争うメーカーになっていたと 思ってます。失われた技術の代償は大きいですね。 名機として残っているキャッツアイの最上位機種は、ヤスマギターが製作されていました。 過去にフルレストア・リペアさせて頂いた、オールマホのギターの素晴らしさは本家を 遥かに超えて軽く周回遅れにしていたギターです。 ◆画像から確認して行きます●今回はYOSI様ご依頼のギターの中では、画像の通り珍しくコンディションの 良いギターです●F1500は始めてですが、どんな歌声を聞かせてくれるのか楽しみです●ヘッドロゴです◆セッティング以外のハード面での補修箇所です●ブリッジが僅かに浮いてますが、ブリッジ&ボディを修正する事無く貼り戻せます●テールのトップ側のバインディング付近が陥没してます、角に当てて出来たダメージの様です◆リペア開始して行きます●ブリッジを接着固定して行きます、クランプを5丁使いますとピッタリ隙間無く接着出来ます●バインディング付近の陥没は、内部のライニングに被っている位置のため、内部から押しても 陥没が微動だにしませんので、僅かに剥がれたバインディングの収まる溝を加工して段差を 無くす工法に切り替えました マスキングテープで押さえてからクランプを上から掛けて固定します●僅かに残った段差はサンディングで解消してから、バインディングはステインで色合わせ します。仕上げはクリア塗装をします◆ペグを交換します●交換するグロバーのブッシュ径は9mmなので、通称タケノコドリルを9mmの 位置まで入れますと、拡張した穴がテーパー状になるためブッシュが抜け難く成ります ●オリジナルペグのビス穴はグロバーとは位置が違うので全て塞いで補修しておきます●グロバーのオープンタイプのペグはYosi様の支給品です◆ペグをセットしましたので、弦を張ってセッティングして行きます●6E/12Fが3.5mmを超えてます●1E/12Fは、3.0mmを超えてます この高さですととても弾く気になれませんので、工房スタンダードのセッティングに して行きます ●1Fが僅かに高いですが、ロッド調整した後に必要で有れば手を入れます●ロッド調整をしようと六角レンチを差し込みましたが、5mmで緩いので 舐めてるのかと思いましたが、ピッタリ合うのが何と6mmの六角レンチでした 6mmタイプは使った記憶が有りませんので始めてと思います●6mmをギターに使うとは思ってませんでした。画像で見てもゴツイです●ロッドだけでは予定の弦高までは、到底下げられませんのでブリッジとサドルを削って 予定の弦高まで下げて行きます 上のラインは削る前の高さで、全体を平均に削る様にします●サドルのトップはR350に合わせて予定の弦高になる様に削ります●サドルの仕上がりです●エンドピンホールの面取りと、ストリングガイドを整えます●ブラジリアンローズウッドのブリッジを生かすために、オイルフュニッシュ仕上げにします●ナット溝の3G&4Dが画像の通り真っすぐに切って有りますので、ペグポールに向かって 行く角度に手直しします●弦溝を修正してペグに向かって行く角度に修正しました●6E/12Fは、2.25mmで予定通りです●1E/12Fは、1.5mmで予定通りです●フレットボードの仕上がりです●テールの仕上がりです●ブリッジピンが浮いてましたので、専用リーマーで修正して有ります●仕上がり画像です◆試奏タイムです 最初の数分間は、【アレ?】感というか、プレイテックの弦だからこんな感じかなと 思いましたが、試奏を進めて行くとアレから流石はヤスマだね!に変わって行くのが 判ります。フィンガーピッキングでもピックでコードストロークしても申し分有りません もしヤスマギターが存在してたら、世界一のメーカーになっていたと思うのは、グレードの 高く無いギターでこれだけの音質が出るからです。製作直後から出ていた音で年数が経過した 現在だから、出る様に成ったとは思えません。現在でも鳴るギターは最初から鳴りますから🌸ヤスマギターはやはり凄いギターです🌸
2020年09月09日
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🌸【賢 朗】ライブ in富里市ライブレストラン【WAYS】のお知らせ ⁂会場 【WAYS】 千葉県富里市七栄 646-830 0476-37-6550 ⁂日時 2020年9月27日(日曜日)PM7時ジャストスタート ⁂チケット・・・投げ銭ライブです、心よりのご支援お願い致します ⁂WAYS様の飲食費は別途必要です ⁂席に限りが有りますので、事前に席確保をした方が確実です 🌻アーチスト紹介【敬称略】【賢朗 】 1957年名古屋生まれ。千葉県九十九里在住の【唄う放送作家】放送作家として HEY!×3(フジテレビ)玉袋筋太郎のナイトスナッカーズなど、数々の人気番組を 手掛けてきたが、50代になってから弾き語りで全国を唄い歩く生活を始め、ライブ本数 は年間150本を超える。 また、一般社団法人・全日本スナック連盟理事の顔も持ち、会長の浅草キッド・玉袋筋太郎 とともに(スナック文化)の啓蒙活動にも力を注いでいる。 玉袋筋太郎の歌手デビュー曲【酔街エレジー】は賢朗の作品。 ★2016年春、センチメンタルシティロマンスの中野幹督夫、アコースチックギターの名手 として知られる石浦雄二などを迎えて、ミニアルバム【少し休もうよ】をリリース。 ★2019年秋、地元・房総半島の音楽仲間とセカンドアルバム【昭和の男】をリリース 🌻会場の【WAYS】さんです●外観です・・・おしゃれ! 店内の雰囲気も最高で、お酒も料理も本当に美味しいです 自称グルメのk2ギターファクトリー美味しい店リストに載ってます●ミニアルバム【少し休もうよ】 休養充分フル充電した【賢朗 】が、代表曲の酔街エレジー&カバー曲でライブを盛り上げます 美味しいお酒と料理最高の会場です、是非お越し下さい。 裏情報ですが、PM4時頃からk2ギターファクトリー内でリハーサルを予定してます 投げ銭を拒む事は有りません(笑) プロのリハ公開は滅多に有りませんk2ギターファクトリーならではです! ◆ちっとだけPRしちゃいますと、【賢朗】さんのギターのリペア&調整は k2ギターファクトリーが担当してます。ライブ当日はサポートスタッフとして WAYSさんにご一緒させて頂きますので、宜しくお願い致します。
2020年09月05日
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◆GUILD D-120 に SKYSONIC T-902の取付のご依頼を頂きました。 ギターオーナー様は、工房の試奏担当のKIKI様です。 思わず【ポッチ!とな】して購入されてとの事です。 オールマホ&ラウンドバックタイプのギターで、爆鳴りしてます◆画像から確認して行きます●工房のお試し用、NEO-DハムバッキングとLRバックスのM-1で試して見ましたが NEO-Dはパッシブで出力不足感が有り、マイクプリを使わないとライブでは使えませんが 原音を忠実に増幅しGUILDに合うと感じました。 LRバックスは良いのですが、原音に手を加える感が有りGUILDとの相性は?と感じました そこで新たにお試し用で用意したSKYSONIC T-902はアクティブで原音を素直に増幅するのと マグネット&コンデンサーの2種類のピックアップを搭載してるので、GUILDにピッタリで SKYSONICに決定しました。 【音の感覚は個人的な好みで有り、全てのギターに当てはまる事では有りません】●最近のギルドのクオリティーの高さには驚きます、ギターでお勧めはと聞かれましたら GUILDを推薦すると思います●生産国は中国ですが、工作精度はアメリカと変わらないのでは無いかと思います●ナットの切り込みはイカンですね◆取付して行きます●SKYSONICは中国のメーカーですが、なかなか良い製品を作ってます●ピックアップの取付中画像は度々アップしてますので省略したついでに 完了画像まで撮り忘れました◆試奏タイムです GUILD D-120と SKYSONIC T-902の相性は抜群です、ピックアップの価格も良心的な 価格設定で、税込み仕上がりで、14,000円です。 マグネットとコンデンサーピックアップは別々のボリュームコントロールですから ライブでもしハウったらコンデンサーを切れば済みます。 ピックはべっ甲の1.5mm~2.0mmとの相性が良く、コードストロークは勿論の事 指弾きも繊細な音を奏でてくれます。 ギター&ピックアップのコストパフォーマンスの高さには驚かされました。🌸お試し出来る工房はピックアップ選定に失敗が有りません🌸
2020年09月04日
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◆ Ibanes AEG24II-THS1201 リペアのご依頼を頂きました。ギターオーナー様は 狩野様です. ジャック六角ナット紛失の取付&ヘッドの打痕補修だったのですが、アンプに繋いで 音出しテストしたところ無反応で音が出ません。 電池圧低下と思って新しい電池に交換しても結果は同じでした。 +音出ないが追加と成りました◆画像から確認して行きます●アイバニーズ・・・K2世代はイバニーズがしっくり来ますね●画像では判り難いのですが、3Gと4Dペグの中央で大き目の打痕が有ります●モデルナンバーが何とも長すぎて覚えられませんね●凹みキズのアップです●ジャックの六角ナットをライブ後に紛失されたとの事で付け直しました◆上記の2ヶ所がリペアのご依頼だったのですが、どんな音が出るのか気になりましたので アンプに繋ぎましたら、しらんんぷりされてしまい全く反応しません◆原因を特定して行きます●9V電池ボックスのハンダ付けの部分に埃が積もって、ショートしてハンダが取れた 様です、電池ボックスからのハーネスが癒着してました●ハーネスを引き裂いて、離してからハンダ付けして復活しました。 狩野様のお気に入りギターとお聞きしてますが、確かにK2も好みの音質です。 小ぶりなボディでライブで使い易いギターと思います。●カラー弦からダダリオに交換したらどうなるんでしょうか?興味深々です◆打痕の補修をして行きます●シリコンオフでワックス分等を取り除きます 打痕が深いのでクリアーだけでは無理な感じです。●クラックが入った分厚いクリアを削り取って下地の黒を数回に分けて塗ります●ヘッドの仕上がりです
2020年09月01日
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