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2026.07.30
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カテゴリ: 朝雪録 全38話
※ATTENTION:ドラマにはグロテスクな内容が含まれています

朝雪录 Coroner‘s Diary
第37話

銭(セン)嬷嬷は皇太后がまだ貴妃だった時の女官だった。
貴妃が初めての懐妊で産んだのは実は双子だったという。

…双子を出産した貴妃だったが、腰に母斑がある子は余命わずかとされた
もし宮中で赤子が亡くなれば不吉とされ、皇后に付け入る隙を与えてしまう
貴妃は母子が生き残るため、産んだのは皇子1人と報告させた
そして銭嬷嬷に子供を連れて逃げるよう頼む
『決して出自を知らせないで、今生での縁を断つ』

『厳しい人生を歩む、母の不甲斐なさを許して欲しい…厳涵(ゲンカン)と』

余命わずかとされた厳涵だったがすくすく育ち、銭嬷嬷は縁戚の立場で世話を続けた
そんなある日、突然、陳(チン)嬷嬷が現れる
これまで皇太子は燕凛(エンリン)が有力とされていたが、皇帝が長子である燕淮(エンワイ)を選んだというのだ
『淮児と似ている事が露見せぬよう涵児を都から遠ざけて』
『宮中で赤子が死ねば不吉だからって…この禁忌のせいで涵児は宮外へ追いやられた』
銭嬷嬷は厳涵の不遇を嘆きながら陳嬷嬷を見送りに出たが、部屋に戻るとわなわな震えている厳涵の姿があった…

まだ少年だった厳涵は自分の出生の秘密を知り、燕一族への恨みを募らせた。
家を飛び出し入隊、数年後に恩人である傅成業(フセイギョウ)を殺して皇太子を救い、焼死したと聞いたという。
「すぐに悟りました、太后が恐れていた事態が起きたのだと」
実は厳涵は謀反を利用して燕淮を救い出し、その機に乗じて入れ替わっていた。


銭嬷嬷は厳涵が放った刺客に追われ、都に戻って身を隠した。
そこで帝后が不仲だという噂を聞き、皇后に情報を漏らしたという。
すでに皇帝の正体を疑っていた皇后はもしもの時のため、銭嬷嬷をかくまった。
皇太后とは接触していなかったが、共に過ごした我が子が入れ替われば気づくのは当然だろう。
「でもどちらも我が子、一人が既に亡くなっていたら手を下せるでしょうか?」

恐らく厳涵を生かし、身分を隠したことだろう。

睿王府へ戻った秦莞と燕遅(エンチー)。
2人は皇帝が皇子たちを殺して皇族の子弟たちを支持した理由を知った。
厳涵は実の息子である燕離(エンリー)の即位を画策しているのだろう。
しかし燕遅は皇位に全く興味がない燕離には黙っておくと決めた。
「でもあなたは正当な血筋よ?皇位に付く気はある?」
「興味はない、ただ今生陛下は帝の器ではない」

秦莞が診察で福寧宮を訪ねると、ちょうど岳凝(ガクギョウ)と燕澤(エンタク)がいた。
皇祖母と三兄の対局を楽しそうに見ている燕綏(エンスイ)。
すると秦莞は燕澤が眼帯をしていないことに気づく。
「見えるようになったのですか?」
「金針(キンシン)術のおかげで視力は回復したよ」
しかし金針術は血流を整えることしかできない。
その時、燕離が慌ててやって来た。

今やすっかり燕離に懐いた燕綏は喜んで兄に飛びついた。
「哥哥っ!」
「何だ、碁ですか?三哥が急かすからてっきり…」
「お前を良く見たかったのだ、義(ギ)王になった姿を見るのは初めてだからな
 お前が入ってきた時、一瞬、陛下かと思った、お前と燕綏も似ているな、兄弟みたいだ」
燕澤の思わぬ指摘に皇太后は居たたまれなくなり、めまいがしてきたと嘘をついて皆を追い出してしまう。

秦莞は皇太后を診察してから寝宮を出た。
すると太医院で皇太后の出産記録を探していた燕遅がやって来る。
秦莞は燕澤が皇太后の前で燕離と燕綏が似ていることを強調したと報告、皇帝の正体を知っていると確信した。
「想定外ね…それで収穫はあった?」
「それが皇祖母が陛下を産んだ記録だけがなかった
 当時の担当医は帰郷の道中で急死を、厳涵が証拠を隠滅したのだろう」

燕遅と秦莞が宮門を出ると白楓(ハクフウ)が馬車を準備して待っていた。
そこへ薛青山(セツセイザン)が部隊を率いてやって来る。
「少帥!…少帥と王妃にご挨拶申し上げます」
「身内なんだ、堅苦しい挨拶はよせ」
「六姐のつわりはどう?」
「ありがとうございます、霜(ソウ)児は食欲もあり、よく眠れています」
薛青山は幸せそうに笑ったが、実は燕遅に重要な報告があった。
薛青山の部隊が急に城門のほうへ配置替えとなり、殿前司に入った北府軍出身の新顔たちが趙(チョウ)副将の命で宮門の守備に入ったという。
燕遅は明日にも自分が着任すれば異動させないと安心させたが、皇后が動く布石なのは明らかだった。

厳涵の出自は真相を解明する大きな鍵となった。
屋敷へ戻った秦莞と燕遅はようやく散らばっていた糸口と被害者同士の関係を結びつけ、全ては厳涵が自分の正体を隠すため重ねた悪事だったと知る。
「まずは信王妃が亡くなり、次に睿王妃、瑾妃、晋王…そして父親が亡くなった
 信王妃は厳涵を手当てした際、母斑に気づいたのね」

…厳涵は自分の腰にだけある母斑を熱した剣先で焼いていた
しかし皇帝の傷口を治療した信王妃は何も知らずに手当してしまう
『母斑を腐った皮膚と見間違えるところでした』

信王妃は皇帝から茶を賜り帰った
しかし厳涵は信王妃がその足で産後間もない睿王妃の診察に向かったと知る
厳涵は信王妃の口から睿王妃に秘密が漏れた可能性を考え、袁慶(エンケイ)に始末するよう命じた

一方、燕綏は瑾妃と厳涵との子供だった
しかし学者の家系だった瑾妃は偶然にも皇帝が即位前に記した冊子を見つけ、筆跡から矛盾点を発見してしまう
そして皇帝に詰め寄り、自ら死へと向かう羽目になった

事件当日、晋王は護衛の宋希聞(ソウキブン)と一緒に燕綏へ贈り物の匕首を届けに向かい、貴妃の遺体を発見した
凶器の匕首が″五爪の金龍″だったことから父皇が下手人と気づき、晋王は咄嗟に凶器を袂に忍ばせ、装飾品の匕首を抜いて罪を被ってしまう

晋王は動乱を恐れ、父皇の罪を隠したまま収監された
そこで大理寺卿・沈毅(シンキ)にだけ真相を明かし、凶器を隠して欲しいと頼む
結局、晋王は厳涵から毒酒を賜り絶命した
沈毅もまた国を守るため晋王に協力したが、妻と秦ニ公をも巻き込み死んでしまう…

沈莞(シンワン)は父がなぜ復讐するなと書き残したのか分かった。
厳涵が在位する限り、誰も無念を晴らすことができないと知っていたのだろう。
しかし燕遅は真相をつかんだ今、あとは実行するのみだと鼓舞した。
「厳涵の悪行を公にし、燕氏の天下を守りたい、最悪、綏児を擁立する
 必ずや全員の無念を晴らしてみせる」



薛青山が皇城司に駆けつけ、燕遅に急報を知らせた。
実は鳳儀宮で守衛が交代、そこへ信王世子が挨拶に現れたという。
しかし皇后と世子が言葉を交わしたかまでは確認できなかった。
「今夜は当直か?」
「本来、城内の巡回でしたが、趙副将の命で宗正寺の守備に回されました
 まさか今夜、皇后を救い出そうと?」
燕遅はそれ以上の企みだと気づいた。
そこで非番の配下も召集し、理由をつけて詰め所に留まるよう命じる。
一方、李牧雲を調べていた鄭(テイ)府尹は展(テン)捕吏を連れて睿王府に秦莞を訪ねた。
やはり李牧雲は天道社の殺害手口に似た事件を多数、担当していながら、結審時には触れていなかったという。
しかも観音鎮事件の期間中に現地の知州を訪ね、張洞玄(チョウドウゲン)の捕縛を提案して結審前に去っていたことが分かった。

李牧雲を尾行していた展捕吏も驚くべき事実を突き止めていた。
実は李牧雲が消えた民家を調べたところ、売買記録から6年前の所有者が寧不易(ネイフエキ)だと分かったという。
すると急に燕遅が戻ってきた。
「李牧雲と寧不易は何らかの関わりがある…その他には?」
鄭府尹は寧不易の資料の中に気になる証言を見つけていた。
観音鎮の証人が事件発生時、張洞玄の他に寧不易と目の不自由な若者を見たという。
「証人によるとその若者は気品に満ち眉目秀麗だったため記憶に残ったと…」
燕遅と秦莞は真っ先に燕澤を思い浮かべた。
燕遅は燕澤が皇后に会いに行ったと話し、2人が結託したと気づく。
「目撃された若者が燕澤なら全て説明がつく
 薬を求めて遊歴していたと言うが真相は不明だ
 あの風采と話術なら李牧雲と寧不易を取り込める
 信王妃は生前、都で多くの権力者を診察し、人脈を築いた
 それを利用すれば李牧雲たちを都へ招くことも可能だろう」
燕離と燕綏が似ていると言ったのも信王妃を殺したのが皇帝だと知っているからだ。
燕遅は今夜、動くはずだと伝え、鄭府尹と展捕頭には城内の警戒を、白楓には黒甲衛の配備を命じた。

その夜、燕離は燕綏を連れて紫宸殿にやって来た。
しかし皇帝はおろか内侍たちもいない。
燕離は出直すことにしたが、その時、物陰に放置された内侍の死体を発見した。
慌てて引き返した燕離と燕綏、するといつの間にか門に錠をかけられ出られない。
一方、生死を共にすると誓った秦莞と燕遅は2人で参内した。
宮門はすでに閉門していたが、秦莞が皇太后の診察に来たと門衛に告げる。
「太后の治療が遅れたら大事よ?開門しないなら王爺を呼ぶわ」
すると門衛は門を開け、睿王妃が中に入ったところで始末しようと企んだ。
その時、物陰に隠れていた燕遅が飛び出し、門衛たちを退ける。
倒れた門衛たちは白い腕章をはめていた。
「皇后と燕澤の死士たちだ、宮変かも」

燕遅は宮変を止めるためにも厳涵を救いに紫宸殿へ向かうことにした。
そこで秦莞に皇太后と燕綏を助けに行くよう頼む。
すると黒甲衛の配置を終えて白楓が駆けつけた。
秦莞は万が一に備え燕遅に薬を渡して唇を重ねる。
「もし死んだら検視の標本にするから」
「ふっ、その機会はない」
燕遅は白楓に秦莞を頼み、空に向かって照明弾を打ち上げた。



紫宸殿に閉じ込められた燕離はてっきり皇帝の乱心だと思い、燕綏を物陰に隠した。
「いいか、七哥夫婦以外の者が呼んでも出てはだめだ」
その頃、燕遅たちは薛青山たちと合流、義王と九皇子が一時前に紫宸殿に入ったと知る。
「急ぐぞ、計画実行だ」
一方、福寧宮では岳凝が戻ってこない燕綏を心配していた。
すると秦莞と白楓が駆けつける。
「九殿下は?!」
「陛下に勉強を見てもらうため、燕離と紫宸殿へ行ったわ」
驚いた秦莞は陳嬷嬷に閉門して出入り禁止にするよう頼み、岳凝を連れて燕綏を探しに向かった。

趙淑華(チョウシュクカ)は久しぶりに正装し、静かにその時を待った。
やがて北府軍が駆けつけ開錠、ついに解放される。
一方、紫宸殿の寝所では意識を失っていた厳涵がようやく目を覚ました。
しかし拘束されていることに気づき、直前に飲んだお茶に毒が入っていたと分かる。
目の前では内侍総管の袁慶が何やら筆を走らせていた。
「罪人が目覚めた、では始めよう」
「はい、社主」
すると白い仮面をつけた天道社の社主がやって来た。

袁慶もまた天道社に傾倒している1人だった。
厳涵は反乱だと声を荒らげたが、社主は反乱ではなく乱れを正し、天に代わって道を行うという。
すると社主は仮面を外して正体を明かした。
「燕澤か…」
「いかにも、貴様に両親を殺された燕澤だ」




燕遅たちが崇明殿へ駆けつけると北府軍が門を封鎖していた。
燕遅は外敵と逆賊以外は斬りたくないと訴えたが、その時、思いがけず趙副将軍たちが連行されてくる。
「皇后に騙された!奴らは北府軍ではなく天道社…」
趙副将軍はそこまで叫ぶと、いきなり斬り殺されてしまう。

つづく


(  ̄꒳ ̄)燕遅と秦莞が皇太后に同情的なのがピンと来ない





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最終更新日  2026.07.30 08:40:10
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