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リードバルブも頑強に張り付いているので、スクレーパーを当てて、プラハンで加減しながら叩いて外した。これも複雑な形状をしているので、マスキングをして、簡易ブラストで汚れとアルミ錆を落として、塗装、クリヤーを吹いて乾燥させる。
次はいよいよヘッドナットの取り外しに掛かる。プラグを外し、12ミリのナットを4本外すだけなので簡単な作業であるが、どのナットも酷く錆びているので嫌な予感がしたが、ここは大トルクで締め付けている箇所ではないので、ラチェットレンチで緩めるもビクともしない。左手でエンジンを押さえつけ、渾身の力を掛けるが緩まない。どのナットも固まってしまっている。スタッドボルトのネジ山が真っ赤に錆びているので、抵抗になっていると思われるが、それにしても酷い固着だ。
仕方が無いので、インパクトドライバーでガツンと1発で緩めようと試すが、これも内蔵ハンマーがカチカチと音がするだけで、緩まない。こうなったら最後の手段で1/4インチの電動インパクトレンチを持って来てガツンと1発で…。緩まない。一体どうなっているのだ!たかが12ミリのナットがこうも頑強に固着するものだろうか?電動インパクトはトルクが強大なので、あまりガンガンやるとボルトを捻じ切ってしまう恐れがあるので、ここは慎重に、再度様子をみながら衝撃を与えると3回目でやっと少し緩んだやれやれである。それでもラチェットレンチではナットを外す事が出来ず、インパクトドライバーの力を借りる事となった。ナットを全て外してみると、1本は固着が酷くスタッドボルトごと抜けて来た。ネジ山の錆びも酷いが、スタッドボルトも電触で真っ白に粉を吹いていた。
スタッドボルトのネジ山を切り直すべく8ミリのダイスを持ち出したが、ピッチが合わなかったので、外したナットで軽く回るようになるまでネジ山を修正した。やれやれである。
次はシリンダーヘッドの周囲をプラハンで軽く叩くと鉄製のガスケットと共にヘッドが外れる。ピストンの頭は黒くなっていたが、カーボンの堆積も大した事はない。これは期待が持てそうだ。
次はシリンダーをプラハンで少し強めに叩いて外して行く。いよいよピストンとのご対面だ。シリンダーを抜いてピストンを見てみると、何と!リードバルブ側に帯状の縦傷が見えるではないか。コンパウンドで磨けば消え去るような傷ではない。幸い傷はこの部分だけで、他の部分は綺麗なものだが、がっかりである。シリンダーの内壁にも傷は見当たらないので、リードバルブの穴の縁で傷が付いたと思われるが、どういった具合で傷が付いたのかは分からないが、現に傷はあるのだ。
どうしたものか。傷のない物に交換した方が良いだろうが、磨けば使えるだろうか?悩ましいところである。
ピストンの傷で打ちひしがれている所に追い打ちを掛けるように、クランクに錆が出ているのを見つけた。酷い錆ではないが、確かに錆びている。放置期間が長かったので、オイル切れを起こして、錆びたのだろうがこの程度だったらエンジンを掛けて乗り回していたら無くなるような気もするが、これもどうしたものか!更に悩ましい。
クラッチレバーのスプリングを交換したり、カバーを開けたりせずに、そんな事は後回しにして、先ずはシリンダーを抜けとのお叱りの声が聞こえて来そうである。
エンジンから外したリードバルブ
ブラスト後塗装したリードバルブ
真っ赤に錆びたスタッドボルトとナット
クランクケースから抜けてしまったスタッドボルトと電触が激しい
スタッドボルト
帯状の縦傷が入ったピストン
錆が見えるクランク
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