たかたに社会保険労務士事務所

たかたに社会保険労務士事務所

2008.05.31
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
 先日の新聞で、香川県警の警察官が「ひき逃げ」をし、加えて万引き3回で逮捕、検挙された旨の記事があった。被疑者はその事実を認めているという。

 このことは神奈川県警も非常に非難されるべき職員の非行問題ですが、さらに問題視されるべきは、香川県警が、その逮捕された警察官を「6ヶ月の停職処分」としたことである。なお、被疑者本人はその後に「依願退職」をしたという。。。

 確かに、送検されたとしても、判決が確定するまでは「被疑者は推定無罪」ですが、現職警察官が「ひき逃げ」をしたうえ「万引き」を3回も繰り返したうえ逮捕されたという事実は、県警にとって非常に問題視されるべきで、厳正に処分されるべき事案である。まして、自白が強要されている場合は別として、本人が犯行を認めている場合は、少なくとも「懲戒解雇」をもって処分すべきであろう。なぜなら、警察官は人の犯罪を監督する立場にあるのに、監督する立場にある人間が「ひき逃げ」事件を起こしたからだ。このような犯罪行為が警察官によるものである場合は、「凶悪犯罪」であるものとして対処すべきであろう。

 先の長崎市長の銃撃事件にかかる裁判においては、有名な永山基準にかかわらず、たとえ死亡した被害者が1人であったとしても、その犯罪行為の内容や結果が、まず、行政に対する威嚇があったとして行政に恐怖をもたらしたことが重大問題であったこと、行政たる首長を選挙期間中に銃撃によって死亡に至らしめたことは民主主義に反する行為であって重大な犯罪行為であること、さらに被告人が暴力団員であり暴力によって威嚇することは格別に非難されるべきことだというのを主たる理由として「死刑判決」を出している。

 ところで、この判決は、様々な意味で非常に意義のあるものだと個人的に思うのだが、理屈で考えれば、少し意味がずれるかも知れないが、尊属殺生重罰規定は憲法で定める「法の下の平等」に反するとして無効となった最高裁判決があった。この判決の要旨は、人を殺害したときは「無期懲役または6年以上の懲役」なのに対し、尊属者を殺害した場合には「無期懲役または死刑」に限定していることは「法の下の平等」に反しているというものである。

 この理屈からすれば、長崎市長を銃撃して殺害したとしても、他の犯罪が「公職選挙法違反」のような軽微な犯罪と併合されたとしても、通常から考えても「死刑」を選択することは考え難い。
 しかしながら、最近の重大かつ残忍な犯罪に対しては、被害者意識に応えるべく厳重な処罰をもって対処することは、現代においては必然だとして、裁判所は死刑を選択したのである。

 とすると、このたびの「ひき逃げ事件」と「三回の万引き事件」を起こした被疑者である香川県警職員に対しては、香川県警は、やはり少なくとも懲戒処分をするのならば、厳格な処分である「懲戒解雇」をすべきであろう。

 それから、現代の犯罪者に対する判決は、先の長崎市長銃殺事件の通り、厳罰に処する方向とする傾向が強い。とすれば、人を取り締まる警察署も、それに習って職員の犯罪行為に対しても厳罰に処するべきではないか?



 とにかく、行政は、人に厳しく自分に甘い。行政に対する国民の批判が強いいまだからこそ、いまこそ行政内部の「腐った慣習」を是正すべきではないだろうか。。。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2008.06.01 00:12:34
コメント(2) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

たかやん4637

たかやん4637

お気に入りブログ

まだ登録されていません

コメント新着

たむたむ@ Re:警察官はどうにかなっている。もっと厳格に懲戒処分すべきだ!(05/31) 岩手県警の巡査長に20年以上いたずらや嫌…
ペット総合サイト @ アクセス記録ソフト 無料 楽天 アクセス記録ソフト! <smal…
ペット総合サイト @ アクセス記録ソフト 無料 楽天 アクセス記録ソフト! <smal…
masashi25 @ コメント失礼します☆ ブログ覗かせてもらいましたm(__)m もし…
たかやん4637 @ Re:チョコはお菓子屋の陰謀ですよ。(02/16) 本命には全く期待もなにもしてません(笑)

フリーページ

勤務記録は大切!残業手当はこう計算する!


過労死の労災認定基準改正について


脳・心臓疾患の認定基準とは??


脳・心臓疾患等の認定要件


業務による明らかな過重負荷とは??


業務上外認定の最大のポイント!


認定要件1「異常な出来事」??


認定要件2「短期間の過重業務」?


認定要件3「長期間の過重業務」??


「給料を支払ってくれない!?」の対処法!


即時解雇に関する労働基準監督署の対応


平成16年1月施行改正労働基準法の概要


男女差別訴訟和解についての解説


賃貸物件から退去する場合の法律問題


賃貸物件の解約申入れに伴うトラブル


借家権の相続はどうなるの?


離婚するにはどういう方法が!?


協議離婚の手続・経緯


協議離婚に際しての注意点など


調停離婚の手続について


審判による離婚手続


裁判による離婚手続


判決離婚の成立と届出


離婚訴訟の結末の特徴


有責配偶者からの離婚請求


新判例と今後の離婚事情


慰謝料・財産分与の決め方


財産分与とは何か?


サラリーマンの財産分与


共稼ぎ夫婦の財産分与


妻の内助の功の評価は??


扶養的財産分与の対象となる財産


不貞を理由とする離婚の財産分与


慰謝料と財産分与の関係


慰謝料と財産分与の額


不貞の相手方に対する慰謝料請求


慰謝料・財産分与の支払方法


慰謝料・財産分与の支払内容


慰謝料・財産分与と税金


子供がいる場合の離婚


親権者以外に看護者を決める場合


夫婦とも子供を引き取らない場合


親権者・監護者はどう決められるか


子供を一方的に引き取ったときの対処法


養育費はどのようにして決めるのか?


養育費を具体的に算出する方法


家庭裁判所の寄託制度


離婚が成立したときの効果は?


親権者・監護者を変更したいとき


養育費をめぐる問題が起こったとき


子から祖父に対する扶養料の請求


消費者契約法の要約


参考条文(民法)等



© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: