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「グリフィンの年」(ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/創元推理文庫) 「ダークホルムの闇の君」の続篇。だいたい9年後くらい。当時、末っ子だったエルダ(グリフィン雌)も魔術師大学に入学。下に兄弟(翼の生えた人間)二人もでき、口達者な可愛い夢見る乙女だ。彼女と同じ新入生5人はそれぞれが悩みを持ち、何かを背負っている人間たち。友情を育みながら魔法を学ぶエルダだったが、次から次へともめごとが起きて、大学はてんやわんやの大騒ぎになってしまう。 という話。前作で主人公だっだダークの娘が中心で、楽しいことこの上もない。グリフィンの女の子が主人公!! それもとびっきり魅力的で、可愛い。友人たちも、相変わらず個性的だし、今回は特に「自我」と「自立」がテーマなだけに、それぞれの悩みや葛藤も見逃せない。というのも、それらは物語や魔法と深く絡み合っているから。こういうところが、ダイアナ・ウィン・ジョーンズだな、と思ってしまう。 ものすごく複雑な模様を描いているのに、それをいとも簡単にさらりと表現してしまう。生半可な筆力では、まず無理な芸当だ。 もちろん前作で活躍した人物もたくさん出てくる。エルダの魅力的な家族たちも。結婚して子持ちになったものもいれば、モテモテになったもの、恋愛中のもの、新婚、それに恋に落ちたものも。特に才能はあっても使い方が分からなかった、長男キット(グリフィン)、次男ブレイド(人間)が、9年の間に、世界四大魔術師の二人(?)になっていたところが、嬉しい。前作に比べて、二人とも何と成長してカッコよくなったことか。うう、息子の成長を見ているようで、私も嬉しくなってしまう。 ずいぶん昔に、二、三度読んだだけだったのだけれど、今回また改めて読み直して感動。面白くて夢中になって読んでしまった。 本当に面白い話って、何年たっても、何回読んでも、やっぱり面白いものなんですね。 暗くなくて、明るい、楽しい雰囲気なのも嬉しいし。 ファンタジー好き、動物好き、学園友情ドラマ好き。この中のどれかが当てはまったら、間違いなくハマるかと思います(^^)
2005年01月21日
「ダークホルムの闇の君」(ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/創元推理文庫) これも出版されると同時に購入し、読みふけった一冊。特にグリフィンたちが可愛くて、何度も何度も読み返した愛読書の一つでもあります。 魔法の国では、こっちの世界(たぶん我々の世界)からやってきた事業家によって、観光地化されていた。それは強力な魔物の力を用いた契約であり、魔法の国を搾取し奴隷化するものでしかなかった。 向こうの国からきた「巡礼」(観光客)のために、魔法の国の十人は本当に戦い、傷つき、死ぬことすらある。土地は荒れ果て財政は逼迫。さらに魔法力までもが減り始めている。 何とかしなければ、と神に訊いたところ出たお告げが、無魔術師ダークを「闇の君」にすることだった。 闇の君とは、観光客にとってのラスボス。 しかし、次から次へと問題が生じて…。 という話。 まず、この魔術師ダークの家族が個性的で楽しい。圧倒的な魔力を持つ妻、詩人を目指すしきりやの長女(人間)、母親譲りの魔力を持ちながらコントロールできない息子(人間)、それに五匹のグリフィン!! グリフィンを作り出す時に、夫妻の細胞を取り込んだため、グリフィンたちもれっきとした子供たちで、かれらはみんな家族。 知能を持ち、しゃべり、自分で考えるグリフィンたちの、個性豊かなこと!! とにかく可愛い。もう、動物好きにはたまりません。 他にも魅力的な動物(ダーク製作)が山ほど。もちろん、エルフもドワーフもドラゴン(ウロコ大好き!!)も、魔物も出てきて、さながら巨大なテーマパークのよう。 とにかく楽しくて面白くて、そしてちょっぴりほろりとくる、家族愛、兄弟愛、友情に恋愛、何でもござれの物語です。 ダイアナ・ウィン・ジョーンズが人気あるのも納得できますね。ストーリーテラーとして本当にすばらしい。 ちなみに本作は、あの「ハリー・ポッター」と争って賞を獲得したそうです。ふふふふふふ。私は断然、ダイアナ・ウィン・ジョーンスよいしょなので、とっても嬉しかったりします。てへ。
2005年01月20日
「九年目の魔法」(ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/創元推理文庫) 巷で有名な?「ハウルの動く城」原作者の作品。 この本は発売当初に買って一度読んだきりだったので、今回また取り出して読み直してみる。 初めて読んだときは、作中に次々と出てくる名作書物の名前に興奮したものですが、今回は何にはまったかというと、その作品技法。 彼女の作品は他にもいろいろ読んでいるのですが、いやホントにスゴイ。生き生きとした人物描写、緻密な計算しつくされた構成、巧みなテーマやモチーフ、そして完璧に配置された伏線。 すごいぞ。ほんまにすごいっ。 ある日ふと気づく。ヒロインの九年間の記憶が微妙に違っている。どうしてなのか? 何があったのか。真実は何か、そして自分はどうすべきなのか。 という話で、最初はエヴリデイ・マジックのように見えて、実は…という物語。このヒロインが執着するリンさんが、妙にカッコイイ。どこか繊細な雰囲気も漂っているのは、実は…。個人的にはヒロインの親友とか、リンさんの演奏仲間とかが好きかな。 それにしても、ヒロインはたくましい。九年前も、九年後も。そして、何よりも誰よりも魅力的なヒロインの祖母。祖母がなぜ異常なまでにおまじないに凝っていたかというと…。これも最後で明らかにされ、アッというどんでんがえしだった。想像してなかったから、見事にやられてしまった。 少女の成長の物語としても、ファンタジー好き(読書好き)の話としても、魔法物語としても、恋愛小説としても、はたまた友情物語としても。 いろいろな角度から読むことができて、楽しい。少女時代に出会いたかったなあ。
2005年01月19日
午前で仕事が終わったので、母と待ち合わせて午後から文楽を鑑賞してきました。第二部で、16時開演20時15分終了でした。 一番見たかったのが、「苅萱桑門筑紫いえづと」(かるかやどうしんつくしのいえづと・「いえづと」は漢字パソにありません)。二十歳の処女しか持てぬという(宝物をとられないための嘘)宝珠を受け取りに来た父と娘。娘は一生夫を持たぬと誓った身。しかし宝物を取り上げられては困る相手は、一計を案じ、娘に媚薬を盛る。それを飲んだ娘、にわかにむらむらして一目惚れした美青年にしなだれかかり、口説きはじめる。そして、せきたてられるようにして奥座敷へ…。 というきわどい話。この話のあとに、有名な高野山の物語が展開するわけです。いやあ、毅然とした中に乙女らしさが見え隠れしていた娘が、媚薬で乱れはじめるさまが妙にいろっぽくてどきどきしました。娘の父親がかっこよかった。 それから「天網島時雨炬燵」(てんのあみじましぐれのこたつ)。例の心中ものを文楽バージョンに置き換えた話です。ここでは私が好きな豊竹咲太夫と豊竹嶋太夫が語ってくれたので、大満足。太夫さんによっては、なぜか必ず眠くなる人とか、どうしても生理的に嫌いでたまらない声(ひぃーっ、と喉をしめつけるような声)の人もいるのですが、咲太夫さんは特にメリハリがあって楽しくて大好き。 それから新春らしい華やかな「戻駕色相肩」(もどりかごいろにあいかた)。うーん、どうでもいいけど、どうして浪速の人間は色黒でゲジ眉、東男は色白のハンサムなんでしょ。そういう固定したイメージなのかなあ。関西人としてはちと残念。二体の人形の動きがシンクロする場面が多く、見ていて楽しいのだけれど、同じ動きをするせいか、うまい主遣いとそうでない主遣いの差が歴然としていて、正直だんだんつらくなってしまった。才能の差? 実力の差? 素人目にもこんなにはっきり分かるなんて切ないなあ。巧いほうの方は特別巧くて、感動しました。 ちなみに第一部ではなかったので、最愛の!! 吉田玉男さまは拝見できませんでしたー。よよよよ。蓑助さんも住太夫さんも登場せず。うう、悲しすぎる。でも勘十郎さんがいたから、いっか。うちの母は勘十郎さんのファンで、うきうきしていました。 で。本日まで福を呼ぶ? 恒例の手ぬぐい撒きがあり、毎年もらえなかったのですが、今年はなんと、はじめてゲットしました。わーい。第一部で公演する「七副神宝の入船」の絵柄でした。宝物にするぞー。うしし。 ちなみに16日にも母は文楽を見に行きます。今度は一部と二部の公演が午前・午後で入れ替わっているので、夜に一部の演目が見れます。くーっっっ、仕事がなかったら私も行くのにっ。玉男さんの人形みたいよーっっっっ(魂の絶叫)。弟と二人で行くらしいです。うらやましい。とほほ。
2005年01月13日
がまたテレビでドラマ放映されるそうです。白黒の時も好きでしたが、今のバージョンも大好き。めちゃめちゃ好きで、良く父親と並んで見ていました。原作は姉が買っていて、借りて必死になって読んだものです。ドラマもイメージ崩れなくて、これがまたいいんだよなあ。今からかーなーりー楽しみ。ちなみに現在は「八丁堀の七人」をうきうき見ています。実は時代劇大好きなわたくしでした。
2005年01月12日
「魔の都の二剣士」(フリッツ・ライバー/創元推理文庫) 大好きな「ファファード&グレイ・マウザー」シリーズの第一巻。復刊版。 と書くとおわかりのように、古い版も勿論揃えています。ただ途中で翻訳が止まってしまっていたので、すごく残念でした。が、今回は復刊と共に最終巻まで翻訳が出るそうな。嬉しい。待っていたかいがありました(^^) で。この連作FT小説の良い点は、主人公及び登場人物が魅力的であること。北方の大男ファファード、南方の小男で魔術師崩れのグレイ・マウザー。どちらも長所有り短所ありの、生き生きとしたキャラで、決して聖人君子ではない点がまた面白い。平気で追いはぎとかするし。 さらに、怪奇色濃厚な雰囲気がまた何ともいえず素晴らしい。ダークな、暗い雰囲気がとても魅力的で、「FTってきらびやかな世界だけが舞台じゃないよね」としみじみ実感させられる。 私は怪奇系列が好きなので、異世界FTでありながら、同時に怪奇風味に満ちたこのシリーズは、本当に大好きなのであります。 そんなわけで、十代の頃に趣味で書いていた作品を見ると、このファファード&グレイ・マウザーの影響がありありと見て取れるのであります!! わーお、こんなにハマっていたか、と再認識したり。 一巻はファファードとグレイマウザーがそれぞれ、落ち着き先を飛び出すきっかけとなった物語。雪の寒くて真っ白な世界(ファファード)、魔術と恐怖に満ちた世界(グレイ・マウザー)、そして二人が再会し旅を共にする都市ランクマー。それぞれ統一された色彩があり、それもまた見事。 小悪党? たちの、時にドジで(特に最愛の女性の失い方は…情けないぞ)、時に情熱的、時に悪人で、時に正しく…そんな生き様を眺めるのもまた楽しい。 私的名作認定書。 これは必読書、でしょ。
2005年01月08日
「大アマゾンの半魚人」(アメリカ/1954年/白黒) ユニバーサル・フィルムの名作古典映画の一つ。ふと懐かしくなって、見直す。 最初に半魚人の片手が発見され、その後でじりじりと半魚人が登場。真っ先に思ったことが「これって、片手を切り落とされた河童が取り返しに来る話か?」・・・違います。 いや、しかし半魚人に執着される(ストーカー? )美女が、何とも色っぽいです。特にアマゾン川で泳ぐ白い水着姿の美しいこと。泳いでいる姿があれほど美しい方も珍しいのではないでしょうか。半魚人でなくても魅せられるでしょうな。 でも、ふと考えた。アマゾン川で水泳…って…めちゃめちゃきけんじゃなかろーか。ワニとかピラニアとか、いろいろいるのでは?? それとも半魚人のテリトリーだから、危険な魚とかいなかったのかなあ。気になる。 ゆっくりしたテンポ。「ああ、早くさらっちまえ、半魚人っ。何とろとろしてんだっ」といらついた私は、香港映画に慣らされすぎなのでしょうか。テンポの遅い映画が、とみに苦手になりつつあります。反省。 しかし、子供の頃テレビで見たときは、「怖い」と思ったはずなのですが。今見ると、半魚人ってめっちゃ可愛い。なんかあの目といい、口元といい…キュートかもしれん。 年月がたつと幼女も妖女になるってことで(苦笑) 感覚もずいぶんと変わるようです。
2005年01月07日
「1001秒の恐怖映画」(井上雅彦/創元推理文庫) 実は親本にあたるハードカバー本も持っているわたくし。あの時よりも格段にホラー映画知識も増えたので、今回の文庫での再読は、以前よりももっともっと楽しめることとなった。とはいえ、実は文庫本のみにある書き下ろしなどもあり、ハードカバーを持っていても、決して損にならない作りになっている。やりますね、創元さん!! ショート・ショートで、それも恐怖映画をベースにし、なおかつ毎回テーマが決まっている、という作品集。例えば切り裂きジャックだったり狼男だったりゾンビだったり。ピーター・カッシングだったり、ジョン・タルボットだったり。映画を知らなくても、ショートシヨートとして楽しめるけれど、映画を知っていれば尚楽しめる。 ハマー・フィルムのDVDを大量に贈ってくれた友人に感謝。あと古い恐怖映画をせっせと集めている弟にも感謝。おかげで、元ネタのほとんどが見たことあるものとなっていました(^^)わーい。 あと、欲しい欲しいと言っていたのを聞きつけて、この本を贈呈してくださった親切きわまりない編集様には最大級の感謝を。お礼にといってはなんですが、「キャプテン・フューチャー全集」は二冊ずつ(保存用と読み用)買っていますし、他にもたくさん創元の本を買いますので(^^) 売り上げに少しでも貢献しますね。 しかし、この本を読んでいたらまたまた「異形コレクション」を読み直したくなってしまいました。ちなみに一番好きな本は「屍者の行進」です。だって…ゾンビ好きなんだもーん。
2005年01月06日
「復活の儀式」(上下/T・E・クライン/創元推理文庫) 最初に手に取った理由は、翻訳家が大瀧啓裕さんだったから。いやまあ、世の中には「この翻訳家さんなら間違いない」と信用する方がいて、実際、その方が訳された本は十中八九ハズレがないのであります。というわけで、本書もやはり大当たりの本。 実はこの作品は昨年春に購入して一度読んだのですが、その時はじっくり丁寧に一文字ずつ追って読みました。年明けにまた読みたくなり、今回は、語り手ごとにわけて読んでみるという反則技? に挑戦。 うーむ。どんな読み方しても、ちゃんと均整がとれていて、破綻のない作りになっていました。すげえ。 個人的には次から次へと出てくる怪奇小説のタイトルや作家名がうれしくて、大興奮。「うんうん」「こうきたか」「じゃあ、あの詩人も出してよ」みたいな。内輪向けの喜びとでも申しましょうか。 内容はというと、とある存在がいて、そいつの下僕たる「老人」が儀式に必要な人間たちを、必要な時と場所まで苦労して導いていく、といった感じ。主人公は「老人」と、操られ導かれる一組の男女。でも脇役も魅力的で、不思議な力を持つ未亡人、そま息子夫婦など、本当に緻密な描写が素晴らしい。 私個人はカップルが出会い恋に落ちていくさまを演出して導いていく「老人」の手腕にほれぼれ。もちろん暗示にかかりやすい人間を選んだのだけれど。「老人」凄いぞ、偉いぞ、頑張れ、悪の手先!! などとのんきなことを書いていますが、実際には非常に緊迫して、緊張感に満ちあふれた繊細かつ大がかりな小説です。 英国幻想文学大賞をとったのもうなずける、読み応えばっちりの作品。気力がある方はぜひ。随所に伏線がはられていて、楽しいです。丁寧に読めば読むほど、いろいろなものが見えてくる一冊。
2005年01月05日
「エイリアン4」(完全版) いやー続けて見ていたら、かつてはサイコーだと思った2よりも、実は3や4のほうが好みだったんじゃないか? みたいな心境になってまいりました。 エンターテイメントとしては、絶対に2が面白いのですが、個人的には4の描く世界が好みすぎ。 やっぱり「ロスト・チルドレン」に「デリカテッセン」の監督だけありますわ。フリークス趣味も満開、特にクローンリプリー失敗体の映像なんか、いやはや、グロテスクな中に美的意識が感じられまする。同様にエイリアンの美しいこと。特に水中エイリアンはため息が出るほど優美な動きです。おお、好み。 とはいえ、新型エイリアンの造形だけは、うーむむむ。好みではなし。なんつーか妙に人間の頭蓋骨ぽい頭といい、黒々とした愛らしい?瞳といい…ちがうっ、エイリアンは非人間的じゃなきゃあ、と思った次第。 ちなみに愛すべきスーダー(スタートレック「ボイジャー」に登場するキャラ)役の方が、相変わらずイッちゃった科学者役で登場。うわあん。やっぱり好みすぎる。キてる役が似合う。最後まで意識を保って、解説しつづけるとこなんて、理想的なマッド・サイエンティストです。でも新型エイリアン、美しいか? それには賛成できず。 3から200年後ということで、どうやら1から3まで悪役だった企業もなくなり、いまや軍が秘密裏にエイリアン研究中、という状態。そこに絡むのがやはり人造人間。血液が白かったことからして…3の赤い血液ビショップはやはりクローンだったのかな? 人造人間がリプリーを「あなたは人間ではない」と非難し、その一方で「トースターの仲間だ」と嘲られる。リプリーはエイリアンのDNAを吸収した形で再生されたため、もはや人間でもエイリアンでもない。人造人間もリコールされ廃棄されたタイプの僅かな生き残りであり、アウトサイダーでしかない。一緒にエイリアンから逃げようとするベティ号の一行も明らかにはみ出し者。さらに再生リプリーから取り出されたマザーは変化して子宮を持ち、新型エイリアンを生むも、その子に殺される。マザーもエイリアンから見れば、アウトサイダーだ。もちろん、リプリーを母と慕う新型エイリアンも、仲間のいない孤独な存在。(やたらと頭のいいエイリアンたちも)。 こうやって見ていくと、4のテーマはアウトサイダーの孤独なのかもしれない。相容れることのできない存在たちが、戦い、傷つき、或いは死に、或いは生き残る。 リプリーたちがラストに見た美しい地球は、果たして彼らにとっての安らぎの場となりえるのだろうか?(たぶん無理) 個人的に映像美に魅せられた作品。たぶん好き嫌いが分かれそうな作品だけれど、私的にはツボでした。 あー、やはり、この監督の作品、好きですわ。
2005年01月04日
「エイリアン3」(完全版) というわけで、3を見ました。つづけてシリーズ作品を見ていると、以前には気づかなかったことに気づいたりするもんですね。1は純粋に侵略テーマ、2は母性愛、3は生殖?(というイメージがした)といった印象を受けました。さらに、2はやたらと「ターミネーター2」とかぶってしまって、見ていてサラ・コナーとエレン・リプリーがだぶってしまう有様。どちらも戦う母親像だからかなあ。監督同じだし。 3では冒頭の頭蓋骨にはりつくエイリアンの透視図から、もう「あれは大人の骨格や」とピンときました。だもんで、少女が水死というのも納得できるわけですね。それにしても2であれだけ苦労して助けた少女が、3であっけなく亡くなるとは…と愚痴ると、弟が冷静に「そりゃあ現実には子役は成長するからな。ハイパー・スリープ設定にはそぐわないやろ」。ご明察。 囚人の星というと、反射的にキャプテン・フューチャーの物語が浮かびますが(ラストで泣いたなあ)、そんな感じかな。しかしリプリーは迫力はあっても、色気が…(コラ)。 今回特に気になったのは、ラストで登場した、血を流すビショップ。本人は「本物だ。人間だ」と主張していて、確かにこの作品の時点では「そうなのかな」とも思ったのですが。 「エイリアンVSプレデター」を見たところでは、オリジナルはとっくに死んでました。てことは、3で登場したのは新型人造人間(血液が白くない)か、はたまたクローン人間か(だったら人造人間ではない、という主張は事実になる)。しょーもないことかもしれませんが、そんなところに一人でこだわっていたのでした。 ちなみにエイリアンは寄生した生物のDNAを吸収して誕生するらしいです。だから、1や2では人型で歩いてて、3では牛から出てきたから四つ足で走り回るわけですね。 ということは「エイテリアンVSプレデター」の場合、ラストでプレデターに寄生していたエイリアンが誕生したってことは…めっちゃ強いエイリアンができたってわけですかい?! うわあ、あの後プレデター船どうなったのかなあ。 などとつらつら考えながら。残りの4も見ます。
2005年01月03日
「エイリアン」(劇場版)「エイリアン2」(完全版) 巨大なエイリアン・ヘッドつきのDVDコレクションから二枚を鑑賞。ちなみに12/31に「エイリアン」、1/1に「2」を見ました。 「エイリアン」は古い作品にも関わらず、面白い。のたのた歩く? エイリアンも着ぐるみゴジラを彷彿とさせて可愛らしい。あまり姿を映し出さなくても、充分に怖い。やたらと姿を見せればいいってもんじゃねーよな、としみじみ。しかし、リプリー若い。こんなに若かったのか、とびっくり。気になったのは下着姿。パンツが小さすぎる。お尻が半分まる見えで、「宇宙船勤務でそんな下着はいてるんじゃねーよっ。腹が冷えるだろっ。でかパンはきなさいっ」と思ってしまった。ああ、おばはんなワタシ。も、もしかして、一応お色気シーンなんだろうか、と考え込む。でも悪いけど、リプリーには色気を感じなかった…。いやまあ、エイリアンがいろっぽい? からいいか。 「2」では大好きなビショップに夢中。わーん、前髪の分け方とか、何から何まで好きだよーう。というわけで、ビショップに集中して見る。初めて見た時も、ビショップに一目惚れしたよなあ。懐かしい。リプリーは母親としての強さを発揮。だからこそラストで「ママ」という呼びかけが感動的なわけですね。娘を失った母と、家族を失った少女の絆。あと海兵隊も好きだったんだけどなあ。いろいろ思い入れあります。個人的にはエイリアン・シリーズは「2」が一番好きかも。ハラハラドキドキ。割としっかり人間描写もされてるし。エイリアン・クィーンも美しいし。産卵体型? のクィーンがとても美しく思えます。だもんで、身軽になっておいかけてくるクィーンは「子を殺されて復讐に走る母親」に見えて仕方がなかったのでした。思わず「人間の母親VSエイリアンの母親」!!に見えてしまった…。つい同情したり。 というわけで、次は「3」と「4」をゆっくり見る予定。実は後半二つは映画館で見たのだけど。特に「4」の監督は好きな人で、「ロスト・チルドレン」とか「デリカテッセン」というと、泣くほど好きなんです。めちゃめちゃいいですよねえ。(でも正直エイリアンは3と4はそれほど面白いとは思わなかった…。まあ3にはビショップが出てたから、それだけで満足?? だけど) ちなみにエイリアン・シリーズって、エイリアン/リプリー/人造人間 の物語だと思うのですが。個人的には人造人間の描かれ方に興味あります。
2005年01月02日
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