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歩いて読みとく地域経済 地域の営みから考えるまち歩き入門 [ 山納 洋 ]価格:2,200円(税込、送料無料) (2025/7/31時点) 楽天で購入 農山村や港、町工場、百貨店や商店街、観光地に埋立地…普段のまちを地域経済の視点で歩くと、まちの成り立ちをめぐる人々の営みのドラマが見えてくる。企業活動のスケール化で風景が画一化するなか、地域内の経済循環を生み出すコモンズの可能性にも注目。まち歩きの達人が贈る、「わたしたちの経済圏」を考えるためのヒント。 本書は、地域経済の視点で歩いて、普通のまちの成り立ちを取り上げる内容で、まちを読み解くための方法論についてまとめられた一冊。名所旧跡や名店を訪ねる観光の目線だけでなく、「ここで暮らすと便利かな?」という生活者の目線、「このお店にはどんなお客さんが来るのだろう?」というマーケティング目線、「自分がこのまちで店を出すとしたら、どこに出すだろう」という出店者目線、「どういう意図でこういうデザインにしたのか?」という都市プランナー目線、「このまちにはどんな社会課題があるのだろう」という行政目線など、様々な視点から地域経済を考え、まちの成り立ちを考える内容で、地域を深堀りする魅力が書かれています。【満足度】 ★★★★☆
July 31, 2025
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私たちの戦争社会学入門 [ 野上元 ]価格:1,980円(税込、送料無料) (2025/7/30時点) 楽天で購入 歩兵と民主主義?冷戦と消費社会?侵略と福祉?歴史と社会の解像度が劇的に上がる。人の本質が凝縮された戦争講座スタート! 戦争を知ると、歴史と社会への解像度が激変する! 古今の戦争を振り返りながら、「誰が戦ってきたのか」「それによって何が失われ、何が作り出されてきたのか」を深堀していく。そのほか、最先端の戦争は従来と何が違うのか、自衛隊と9条の関係をどう考えればいいのか、戦争体験者がいなくなって以降どう伝承していくのか…といった点を、社会学の知見を用いて、客観的・俯瞰的に解説します。 本書は、戦争を避けることを目的としたものではなく、むしろ戦争がどのように私たちの社会や歴史を形作ってきたのかを解明するための一冊で、疑問を投げかける形で進行し、具体的に様々なテーマについて議論されます。全12章で構成され、戦争社会学の基礎から応用まで広く網羅されており、古代と中世の戦争から現代日本の戦争事情まで、幅広いテーマが包括されています。戦争について新たな視点を提供するだけでなく、私たちの社会がどのように戦争によって形成されてきたのかを考えさせられる内容でもあります。【満足度】 ★★★★
July 30, 2025
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ルポ 日本の土葬 増補版 99.97%の遺体が火葬されるこの国の0.03%の世界 [ 鈴木貫太郎 ]価格:1,540円(税込、送料無料) (2025/7/29時点) 楽天で購入 土葬をしたいイスラム移民VS困惑する地元住民。いったい、この日本で土葬をしてもいいのか!?イスラム移民、伝統的神葬祭、新しい葬送の形…、気鋭のジャーナリストが5年かけて取材した珠玉のルポ、待望の増補版。 本書は、99.97%の遺体が火葬される日本で、あえて土葬を望む人々の声に耳を傾け、全国を歩いた5年越しの取材記録のルポルタージュ。2020年に大分県日出町で起きたイスラム系住民と地域住民による土葬墓地をめぐる対立から、ムスリム移民、在日コリアン、神職、土葬の復権を求める市民など、様々な人々が土葬に込める思いと、その背景にある文化・宗教・社会的課題に迫っていく内容で、多文化共生や宗教的多様性をめぐる日本社会の今を照らし出す異色の死生学ドキュメントでもあります。【満足度】 ★★★★
July 29, 2025
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楽園の楽園 (単行本) [ 伊坂幸太郎 ]価格:1,650円(税込、送料無料) (2025/7/28時点) 楽天で購入 所在不明の人工知能〈天軸〉の暴走で、世界は混乱に陥る。五十九彦ら三人は絵画〈楽園〉を唯一の手がかりに〈天軸〉を探す旅に出る。 これはディストピア小説か、ユートピア小説か?大規模停電、強毒性ウィルスの蔓延、飛行機墜落事故などが立て続けに発生し、世界は急速に混乱に陥った。これらすべての原因は謎の人工知能『天軸』の暴走と考えられた。五十九彦、三瑚嬢、蝶八隗の選ばれし三人は、人工知能の開発者が描いたという巨大な樹の絵画『楽園』を手掛かりに、暴走する『天軸』の所在を探る。旅路の果てには、誰も想像できない結末が待ち受ける。壮大で、不思議で、だけど皮肉なアドベンチャー。 本書は、西遊記風の登場人物に聖書のアダムとイブや原罪、人工知能の暴走と内容は盛り沢山の作品。100ページ程の短編ではあるものの、テーマが深く中身の濃い作品で、人工知能の暴走によって引き起こされ混乱に陥った近未来の地球を舞台に、人工知能の開発者が残した巨大な樹の絵画「楽園」を手掛かりに人工知能の設置場所に向かう事となった強靭な身体を持ち合わせた三人組のストーリーは著者らしい作品でした。【満足度】 ★★★★
July 28, 2025
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夜更けより静かな場所 [ 岩井 圭也 ]価格:1,980円(税込、送料無料) (2025/7/26時点) 楽天で購入 人生は簡単じゃない。でも、後悔できるのは、自分で決断した人だけだ。古書店で開かれる深夜の読書会で、男女6名の運命が動きだす。直木賞(2024年上半期)候補、最注目作家が贈る「読書へのラブレター」!一冊の本が、人生を変える勇気をくれた。珠玉の連作短編集! 捨てられない夢、降り積もった小さな後悔たち…。大学3年生の吉乃は夏休みのある日、伯父が営む古書店を訪れた。「何か、私に合う一冊を」吉乃のリクエストに伯父は、愛と人生を描いた長編海外小説を薦める。あまりの分厚さに気乗りしない吉乃だったが、試しに読み始めると、抱えていた「悩み」に通じるものを感じ、ページをめくる手が止まらず、寝食も忘れて物語に没頭する。そして読了後、「誰かにこの想いを語りたい」と、古書店閉店後の深夜0時から開かれる、不思議な読書会に参加するのだった…。一冊の本が、人生を変える勇気をくれた。珠玉の連作小説。 本書は、深夜の古書店で開かれる読書会に参加する6人の男女を描いた連作小説。一冊の本と参加者それぞれが主人公になって進む短編でもありますが、自分も深夜の読書会に参加しているような感覚にもなり、読書会での課題本に対する感想や解釈の仕方はそれぞれですが、感じ方や捉え方が違うからこその面白さがあり、読書会の魅力がうまく描かれていました。【満足度】 ★★★★
July 27, 2025
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マスター、お酒の飲み方教えてください [ 林 伸次 ]価格:1,870円(税込、送料無料) (2025/7/25時点) 楽天で購入 バーのマスターが教える今さら聞けないお酒の基本と楽しみ方! ビール瓶はなぜ茶色? ワインとウイスキーの年数表記は意味が違う? カクテルはゆっくり飲んだらダメ? バーの予約はNG? 日本一発信力のあるバーのマスターが教える、今さら聞けないお酒の基本と楽しみ方。これ1冊でお酒とバーがもっと楽しくなる! 本書は、渋谷のワインバー「bar bossa(バールボッサ)」の店主が、今さら聞けないお酒の基本知識や楽しみ方を小説形式で学べる内容で、渋谷のバーを舞台に、お酒の楽しみ方を知りたくてバーへやってきたお酒には詳しくない20代の男性に、マスターが分かりやすく、お酒の知識を教える作りで、様々なお酒のルーツや嗜み方を紹介し、ワインのテイスティングをする理由やウイスキーの産地と特徴など、意外と聞けない素朴な疑問も教えてくれます。【満足度】 ★★★★
July 25, 2025
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町の本屋はいかにしてつぶれてきたか(1079) 知られざる戦後書店抗争史 (平凡社新書) [ 飯田 一史 ]価格:1,320円(税込、送料無料) (2025/7/24時点) 楽天で購入 なぜ町から本屋が消えていくのか? 複合店化、大型書店の登場、ネット書店の台頭……戦後書店史をたどり、出版流通の課題を考える。 かつて本屋は「帰り道にふらっと寄る」場所だった。だが、いつのまにか町から本屋の姿はなくなり、「わざわざ行く」場所になってしまっている。いったいいつから、どのようにして、本屋は消えていったのか? 本書では、出版社・取次・書店をめぐる取引関係、定価販売といった出版流通の基本構造を整理した上で、戦後の書店が歩んだ闘争の歴史をテーマごとにたどる。公正取引委員会との攻防、郊外型複合書店からモール内大型書店への移り変わり、鉄道会社系書店の登場、図書館での新刊書籍の貸出、ネット書店の台頭……。膨大なデータの分析からは、書店が直面してきた苦境と、それに抗い続けた闘争の歴史が見えてくる。「書店がつぶれていく」という問題の根幹を明らかにする一冊。 本書は、出版流通の課題を歴史とデータから読み解き、戦後の書店が辿ってきた道と書店を追い詰める諸問題を明らかにした一冊。書店の委託制度や配本制度の課題が非常に分かりやすく紹介されており、海外では町から本屋は消えていない中、制度や施策をふまえながら日本での書店経営の限界について、マーケティング視点やデータから日本独自の出版流通の課題を浮き彫りにしているところはとても興味深かったです。【満足度】 ★★★★☆
July 24, 2025
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目には目を [ 新川 帆立 ]価格:1,870円(税込、送料無料) (2025/7/23時点) 楽天で購入 少年院で出会った六人の重罪犯。少年Bが裏切り、少年Aが殺された。更生した彼らの“告白”……でも、何かがおかしい。『元彼の遺言状』著者が放つ、 感動と衝撃のミステリー。 重大な罪を犯して少年院で出会った六人。彼らは更生して社会に戻り、二度と会うことはないはずだった。だが、少年Bが密告をしたことで、娘を殺された遺族が少年Aの居場所を見つけ、殺害に至る……。人懐っこくて少年院での日々を「楽しかった」と語る元少年、幼馴染に「根は優しい」と言われる大男、高IQゆえに生きづらいと語るシステムエンジニア、猟奇殺人犯として日常をアップする動画配信者、高級車を乗り回す元オオカミ少年、少年院で一度も言葉を発しなかった青年。かつての少年六人のうち、誰が被害者で、誰が密告者なのか? 本書は、少年院を舞台にしたミステリで、重大な罪を犯した少年たちはなぜ罪を犯し、なぜ少年院を出た後に再び殺人が起こったのかを丁寧な人間描写とダイナミックな展開で描かれます。ノンフィクションのルポを読んでいるかのようなリアルな展開で、少年犯罪が描かれるだけに重いテーマではありましたが、読み応えがあり、幼少期の養育環境について考えさせられる作品でもありました。【満足度】 ★★★★
July 23, 2025
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「本当にあった事件」でわかる金融と経済の基本 [ 山本 御稔 ]価格:1,980円(税込、送料無料) (2025/7/22時点) 楽天で購入 リアルがわかれば理論もわかる。今さら聞けない、経済ニュース入門編。円高・円安、GDP、金利、SWIFT…これまで教科書や参考書で挫折した人も、これならわかる。時事問題対策にも! デフレ、金利、経済制裁、説明できますか? 元銀行員の著者が「本当にあった事件」を通して金融・経済をわかりやすく教える、超入門書。教科書設例で挫折した人も、これなら実感を持って理解できる! 重要キーワード一覧で、一般常識・時事問題対策にも。 本書は、元銀行員の著者が「本当にあった事件」を通して、大人なら知っておきたい金融・経済についてわかりやすく教える入門書。日本の経済での出来事を時系列に遡る形でピックアップして解説しており、経済の仕組みと現実での出来事をうまく結びつけていて非常に読みやすく理解しやすい一冊です。【満足度】 ★★★★
July 22, 2025
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謎の香りはパン屋から [ 土屋うさぎ ]価格:1,650円(税込、送料無料) (2025/7/21時点) 楽天で購入 大学一年生の市倉小春は漫画家を目指しつつ、大阪府豊中市にあるパン屋“ノスティモ”でアルバイトをしていた。あるとき、同じパン屋で働いている親友の由貴子に、一緒に行くはずだったライブビューイングをドタキャンされてしまう。誘ってきたのは彼女のほうなのにどうして?疑問に思った小春は、彼女の行動を振り返り、意外な真相に辿りつく…。パン屋を舞台とした“日常の謎”連作ミステリー! 本書は、第23回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。パン屋「ノスティモ」に持ち込まれる日常の謎を、大学一年生の市倉小春が解決する連作ミステリで、ミステリはやや物足りなさを感じたものの、思わずパンが食べたくなる作品で、登場人物の人間性やパンの魅力がたっぷりの作品でした。【満足度】 ★★★☆
July 21, 2025
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そんなときは書店にどうぞ [ 瀬尾まいこ ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2025/7/19時点) 楽天で購入 愛と謎にあふれた、書店の世界へようこそ。出版業界の慣習に困惑しながら書店を巡り、書店員さんたちの手作りPOPに大感動。映画「夜明けのすべて」の秘蔵エピソードも満載の最新エッセイ集!ベストセラー小説『幸福な食卓』のその後を描いた書き下ろし短編小説も収録! 本書は、著者の書店と書店員の方々への溢れる愛とユーモアが凝縮されたエッセイ集。出版業界の慣習に困惑しながら書店を巡ったり、書店員さんたちの手作りPOPに大感動したりと、書店にまつわる思わず笑ってしまうエピソードの数々や、『夜明けのすべて』が映画化された際の出演者や監督との交流などの様々な思い出は思わず笑みが溢れ、書店への愛情を強く感じるエッセイです。【満足度】 ★★★★
July 19, 2025
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好きな食べ物がみつからない (一般書 483) [ 古賀 及子 ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2025/7/18時点) 楽天で購入 やっぱりみつけたい。「好きな食べ物」は、どこかにきっと、あるはずなのだ。どうでもいいけどけっこう切実。放っておくと一生迷う「問い」に挑んだ120日。濃厚かつ軽快自分観察冒険エッセイ。 本書は、著者初となる食をテーマに、自身が「好きな食べ物」について悩み、葛藤した120日間をつづった自分観察冒険エッセイ。好きな食べものについて真摯に向き合い掘り下げていく内容で、自分の自分の好物を探求する姿勢をうまく文章にしています。物事を深く掘り下げ追及することの面白さを感じる一冊です。【満足度】 ★★★★
July 18, 2025
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人馬のウェルビーイング [ 高見京太 ]価格:2,200円(税込、送料無料) (2025/7/17時点) 楽天で購入 人と馬がともに過ごすことで得られる精神的・身体的な健康と幸福を重視し、引退競走馬を活用したホースセラピーやウェルビーイングに関するフィールドワーク、研究を紹介! 本書は、引退競走馬の可能性を多面的に探求し、人馬共生の新たな形を提示する一冊。法政大学馬術部の歴史を通じて人馬ウェルビーイングを考える第1部、引退競走馬の可能性に焦点を当てる第2部、そして地域振興や国際協力をテーマとした第3部から構成されており、引退後の馬の生き方や活用法を具体的な事例を通じて紹介し、地域や社会とどのように結びつけられるかを深掘りしています。【満足度】 ★★★★
July 17, 2025
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新宿をつくった男 戦後闇市の王・尾津喜之助と昭和裏面史 [ フリート横田 ]価格:2,090円(税込、送料無料) (2025/7/16時点) 楽天で購入 この男、悪魔か英雄か?焦土の東京に君臨した伝説のテキヤ。“街の商工大臣”“東京のアル・カポネ”と呼ばれた尾津喜之助の破天荒な生涯をまったく新たな視点で描く圧巻のノンフィクション! 戦後新宿の闇市でいち早く頭角を現し、「街の商工大臣」とも「東京のアル・カポネ」とも称された男、尾津喜之助。上野アメ横やニュー新橋ビルの元となるマーケット成立にも深く関与した〈テキヤの総帥〉の破天荒な生涯を、新世代ライターが描ききる渾身のノンフィクション! 本書は、終戦後の新宿で闇市を仕切った親分・尾津喜之助から見た新宿の闇市、昭和裏面史を描いたノンフィクション。新宿の戦後の歴史が非常に興味深く、戦後新宿の闇市でいち早く頭角を現し、焦土の東京に君臨した“伝説のテキヤ”尾津喜之助のアウトローな人生は、どのようにして「街の商工大臣」と称されるようになったのか?を時代背景と共に読み応えある作品でした。【満足度】 ★★★★☆
July 16, 2025
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C線上のアリア [ 湊かなえ ]価格:1,870円(税込、送料無料) (2025/7/15時点) 楽天で購入 育った家がごみ屋敷となり果て、久しぶりに戻った美佐。家を片づけていく過程で金庫を発見する。そこからひもとかれる、家族にさえ言えなかった叔母の秘密とは……。朝日新聞連載時から話題! 湊かなえが新たに挑む、先が読めない「介護ミステリ」。 中学生の時に両親を事故でなくした美佐は、叔母に引き取られ、高校時代を山間部の田舎町で過ごす。それから約30年、叔母に認知症の症状が見られると役場から連絡があり、懐かしい故郷を訪れる。かつて、美しく丁寧に暮らしていた家はごみ屋敷と化していた。片付けを進めていくと、当時の恋人から借りた本を見つける。あったかもしれない未来をのぞき見するような思いで、本を返しに行った美佐は、衝撃的な場面を目撃する。担い手となった女性たちの心の声が響く介護ミステリ。 本書は、女性に負担がかかりがちな介護を軸に、幸せに生きるために抑圧されていた感情が浮き彫りになる介護ミステリ。認知症が原因のゴミ屋敷問題から始まり、介護問題、嫁姑問題、夫婦間の問題など、様々な問題が絡み合い、ミステリ仕立てで過去と現在がクロスして、田舎の密度の濃い人間関係がよく描かれています。【満足度】 ★★★★
July 15, 2025
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蕎麦打ち万太郎 (単行本文芸フィクション) [ 原 宏一 ]価格:1,870円(税込、送料無料) (2025/7/14時点) 楽天で購入 所属部屋のちゃんこ長に甘んじていたモンゴル出身の力士万太郎は、引退して一念発起。蕎麦打ちの修業を重ね、妻の希子とともに新橋に店を開いた。店には毎日、万太郎を慕って多くの客が訪れる。ところがある日の開店前、厨房に万太郎がいない。希子が慌てて探しにいくと、万太郎は馴染みのコの字酒場で女将からある相談を受けていた…。困った人を助けずにはいられない、熱血漢 万太郎の奮闘記! 本書は、モンゴル出身で元力士の蕎麦屋さん夫婦と、彼らを取り巻く人たちの人情噺。様々な問題や事件が舞い込み、その度に放っておけない主人公の元力士の万太郎は何を置いても人助けに尽力し、万太郎の優しさと周りのいい人達に支えられ解決していくストーリーですが、現代の様々な社会問題をうまく取り込んで、面白かったです。【満足度】 ★★★★
July 14, 2025
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北国の暮らし 今を豊かに生きる家しごと庭しごと [ Kuro ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2025/7/12時点) 楽天で購入 92歳祖母と67歳母、ときどき僕の、リタイア後のサステナブルな日常。田舎だからできることがある。始末のよい暮らしこそ未来への種まき。 YouTubeチャンネル「Kuro-北国の暮らし」初の著書。動画に無言で登場する67歳母と92歳祖母が初めて自身のことや暮らし周りのことについて語ります。ファンを魅了する料理の手際の良さ、無駄の少ない始末のよい暮らし、黙々と庭づくりに取り組む67歳母の日常とこれから実現したいこと。92歳ひとり暮らしでも健康で生き生きと暮らす秘訣、ピアノが上手な理由などなど。クロさんのいい感じの距離感をキープしたコメントも秀逸です。 本書はYouTubeチャンネル「Kuro-北国の暮らし」で、動画に無言で登場する67歳母と92歳祖母が、はじめて自身のことや暮らし周りのことについて語ったエッセイ本。67歳母の料理の手際の良さ、無駄の少ない始末のよい暮らし、保存食づくり、庭しごとのこと、壮大なこれからの庭づくりの計画。92歳祖母のひとり暮らしでも健康で生き生きと暮らすコツ、ピアノが上手な理由、iPhoneを使いこなしての趣味の写真撮影など、北国での楽しい暮らしぶりが感じられる一冊です。【満足度】 ★★★★
July 12, 2025
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荷風たちの東京大空襲 作家が目撃した昭和二十年三月十日 [ 西川 清史 ]価格:2,090円(税込、送料無料) (2025/7/11時点) 楽天で購入 80年前の3月10日、東京にいったい何が起こっていたのか? 永井荷風ら作家が記録していた東京大空襲の壮絶な体験を紐解く。 一夜にして十万五千四百人が失われた惨劇!僕は巨大なB29が目を圧して迫まってくるのを見た。銀色の機体は、地上の火焔を受けて、酔っぱらいの巨人の顔のように、まっ赤に染まっていた。 本書は、荷風をはじめ、谷崎潤一郎、向田邦子ら、東京に住んでいた文士たちが日記や文章の中に書き残した、東京大空襲の凄まじい体験を紐解く一冊。作家たちが書き残した文章からは、それぞれの戦争への関わり方だけでなく、当時の人々の生活も垣間見えます。【満足度】 ★★★★
July 11, 2025
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関係人口 都市と地方を同時並行で生きる (光文社新書) [ 高橋博之 ]価格:1,100円(税込、送料無料) (2025/7/10時点) 楽天で購入 地方だけでなく都市も限界を迎えている日本にとって、「関係人口=地域外に拠点を置きながら地域と継続的に関わる人々」は救いの哲学となるのか? 深い洞察と情熱をつめこんだ、新時代の地方創生論。 高橋博之、岩手県花巻市出身。「都市と地方をかきまぜる」を旗印に、食べ物付き情報誌『東北食べる通信』を創刊し、生産者と消費者を“顔の見える”関係で結ぶ産直アプリ「ポケットマルシェ」を手がけ、ついには東証グロース市場に上場を果たした男。その最大の武器は「言葉」。全国四七都道府県を何度も巡り、車座で語り合い、地域の声に耳を傾けながら自らの考えを磨いてきた。「関係人口」という、いまや地方創生の象徴となる言葉を生み出し、世に広めたのもこの男である。地方だけでなく都市も限界を迎えつつある日本にとって、この「関係人口」は救いの哲学となり得るのか―?深い洞察と情熱をつめこんだ、新時代の地方創生論がここにある。 本書は、著者がこれまで提唱してきた「関係人口」という概念を基軸に、都市と地方が共生する未来の可能性を探る一冊。現代社会では「消費者と生産者」「都市と地方」「人間と自然」が分断され、それぞれが孤立した存在となっていますが、著者は「関係人口」という仕組みを通じて、それらをつなぎ直し、互いの課題を解決しながら新たな価値を生み出すことができると考えています。著者は2024年の能登半島地震直後から現地に入り、復旧・復興活動に奔走し、「関係人口」の力を活かした新しい地域支援のあり方を模索し、その具体的な取り組みを詳細なレポートとともに、地方創生の「関係人口」の可能性についても考察しています。【満足度】 ★★★★☆
July 10, 2025
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暗黒戦鬼グランダイヴァー [ 誉田 哲也 ]価格:1,980円(税込、送料無料) (2025/7/9時点) 楽天で購入 近未来の東京。警視庁第二機動制圧隊に所属する深町辰矛は事件現場で、圧倒的な力で暴徒たちを排除する「黒いダイバー」たちを目撃する。黒いダイバーたちの正体と目的とは? 麻薬と暴力で荒廃した近未来の東京。警視庁機動制圧隊の深町辰矛は「ダイバースーツ」と呼ばれる装甲防護服に身を包み、反社会的勢力「異人」の生け捕りを任務としていた。職務中、辰矛は異人グループから襲撃を受けて瀕死の重傷を負い、さらに同僚と恋人を目の前で殺されてしまう。そんな地獄から辰矛を救ったのは、異人をも凌ぐ暴力で敵を薙ぎ倒す「漆黒のダイバー」。その正体と目的は?絶望の淵から生還し、復讐のために立ち上がった辰矛。彼の行く末は正義の執行人か、それともテロリストか…。 本書は、人手不足のため無分別に誘致した外国人が、暴力で都市を支配する「異人」となった近未来の東京を舞台とした、近未来警察小説。ダイバースーツと呼ばれる装甲防護服に身を包んだ警視庁機動制圧隊が、異人を圧倒的な暴力でなぎ倒していくアクション小説でもありますが、エンタメとして楽しめました。【満足度】 ★★★★
July 9, 2025
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飽くなき地景 [ 荻堂 顕 ]価格:2,145円(税込、送料無料) (2025/7/8時点) 楽天で購入 不動産事業で財を成した旧華族の烏丸家。その嫡男として生まれた治道は、東京に無数のビルを建設し、伝統ある景観を変えてしまう家業を嫌い、烏丸家に伝わる美しい名宝の数々を守っていきたいと志していた。だが、父・道隆の企みにより、家宝である粟田口久国の「無銘」が凶暴な愚連隊の手に渡ってしまう。刀を取り戻すため、治道はある無謀な計画を実行するのだが…。戦後復興と経済成長、オリンピック―時代が進み、東京の景色が変化し続ける裏側で「無銘」に関わる事件が巻き起こる。刀をめぐる一族の秘密と愛憎を描く美と血のノワール。 本書は、都市開発を家業とする名家に生まれながらも、失われた過去の美に魅せられた青年の激動の人生を通し、日本の都市、家族、歴史、そして芸術の実像に迫る作品。建築会社を舞台に、家族、愛人、異母兄弟の因縁が渦巻く物語でもあり、昭和の激動の時代を舞台としていますが、やや盛り上がりには欠けていたのが少々残念でした。【満足度】 ★★★
July 8, 2025
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我らが緑の大地 [ 荻原 浩 ]価格:2,200円(税込、送料無料) (2025/7/7時点) 楽天で購入 スタートアップ企業・グリーンプラネットに勤める村岡野乃は、植物の「会話」について研究している。コマツナは虫にかじられると、SOSを出して虫の天敵を呼び寄せるなど、植物も驚くべき知性を持っていることがわかってきた。ある日、農場の視察に訪れた企業の社員が、改良された大豆を食べて救急搬送される事件が発生。さらには、原因不明の山火事や、飢えて狂暴化した猿による襲撃、森を走る「謎の野人」の目撃情報など、奇怪な出来事が相次いでいた。野乃は一連の事件を「植物による反乱」ととらえ立ち向かおうとするが…? 本書は、植物が共同意識を持ち、ブナの木が結実を調整し天敵を退けるように人間に対し叛乱を起こす植物サスペンス。植物に意識があるという設定からのアクションホラー的な展開はやや強引ではありましたが、植物の知識などをうまく物語に絡めていてそれなりに楽しめましたが、色々と無理がある設定もあったのが少々残念です。【満足度】 ★★★
July 7, 2025
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死なないと、帰れない島 [ 酒井 聡平 ]価格:2,530円(税込、送料無料) (2025/7/5時点) 楽天で購入 誰も知らなかった。あの日の別れが永遠のものになることを。「俺たちはここで玉砕するよ……」「どうか妹たちをお願いします」「お前にはいろいろと島のことを教えてもらった。ありがとう」「今度の疎開は一時的なものです。勝ったらまた戻るのです」「なんで日本はこんな戦争を始めちゃったのだろう」 1944年7月、硫黄島。それは一時疎開のはずだった……散り散りになった島民たちはなぜ今も故郷に帰れないのか? ベストセラー『硫黄島上陸』著者が、この国の暗部を暴く傑作ノンフィクション! 本書は、なぜ日本軍の戦死者2万人のうち1万人が行方不明なのか、硫黄島で何が起きていたのかの謎を探る『硫黄島上陸 友軍ハ地下ニ在リ』に続き、島民たちはなぜ今も故郷に帰れないのかを丹念な辿るノンフィクション。前書『硫黄島上陸 友軍ハ地下ニ在リ』も読み始めからページをめくる手が止まりませんでしたが、本書も約410ページ一気に読ませていただきました。戦前の硫黄島の様子や島民の記憶とエピソードなど、印象深い内容ばかりで、丹念な取材と調査を重ねた著者の硫黄島への使命感も改めて強く感じました。硫黄島の過去と現在の真実は、多くの日本人に知ってほしい史実であり、島民の想いに寄り添い、埋もれた歴史を割り起こす内容は強く心を打ちました。また、硫黄島民の方々の願いや想いも丁寧に紹介し、あとがきで家族に書かれる一文も著者の人柄がにじみ出ており、良質のノンフィクションとして読み応えがありました。【満足度】 ★★★★★(文句なし!)
July 5, 2025
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令和忍法帖 [ 青柳 碧人 ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2025/7/5時点) 楽天で購入 普段は会社員、キャバクラ嬢、私立小に通う小学生…しかしひとたび事件が起これば、命をかけて日本を守る!忍者はあなたのすぐそばに。現代まで忍法を受け継ぐものたちの日常と活躍を描く連作ミステリ短編集。 江戸時代、徳川幕府の安寧を陰から支えてきた「忍び」たち。明治維新を機にひっそりと姿を消したと思われていたが……実は新政府の警察制度に組み込まれていた。警視庁警備企画課諸犯罪対策係、通称マルニンに所属する甲賀忍者、白神蝶三郎を司令塔に、現代に生きる忍者たちが躍動、疾走する。手足に微細な毛を持ち、どんなところでも上ることができる木陰良則。相手の懐から物を抜き取る「懐中殺」の使い手、雲川セイラ。どんな毒でも死なない体を持つ毒術使い、赤味敦彦。手裏剣をはじめ小物を巧みに操り、敵を攻撃するくノ一、一ノ坂はるみ。息継ぎなしで長時間水中活動ができる潜水術の名手、小岩瀬新八。現代まで忍法を受け継いできた甲賀流忍者たちが、最後に闘うこととなる、最強の敵集団とは!? 忍者たちの日常と活躍を描く連作ミステリ短篇集! 本書は、令和の東京で甲賀流忍者が大活躍する活劇連作ミステリ。忍び同士の攻防、仲間との絆、時代の変遷を感じさせる事件の背景など、読みどころの多い物語で、中でも昭和の大事件の一つである「三億円事件」の真相が描かれる最終章は、読みどころ満載のエピソードが描かれ楽しめました。エンタメミステリとして堪能でき、特殊な忍法を代々継承し、有事の際には極秘の任務にあたることが義務付けられている登場人物のキャラクターも面白く、ぜひ続編や映画化もしてほしい作品です。【満足度】 ★★★★☆
July 5, 2025
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元自衛官が語る 災害派遣のリアル [ 武若 雅哉 ]価格:1,980円(税込、送料無料) (2025/7/4時点) 楽天で購入 過去に陸上自衛隊に在籍し、災害派遣の経験もある著者が災害派遣の実体験を等身大の文章で綴る災害派遣体験記。一人の陸自隊員が、どのように被災地に派遣されて活動するか、意外なその内容や悲喜こもごもとは。軍事フォトライターとして災害派遣を取材した体験も交えて紹介する。 本書は、元陸自隊員による災害派遣体験記。避難所での食事支援や給水支援、お風呂の提供、エアコン設置や修理など、生活を支える地道な活動もまた、災害派遣の大切な役割ですが、こうした現場のリアルな様子を、著者自身の体験とともに紹介しています。避難所ではどんな生活が待っているのか。そして、自衛隊の災害派遣は、被災者にどのような支援を提供してくれるのか…など、実体験をもとに災害派遣の現場と災害時のリアルな対応を伝える、貴重な一冊です。【満足度】 ★★★★
July 4, 2025
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ぶつり学入門 物理学の視点で釣りを科学する [ 三澤 信也 ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2025/7/3時点) 楽天で購入 釣り道具の素材や形状、魚群探知機の仕組みや現場での魚との駆け引きも物理学。釣りをする人もしない人も「ぶつり」を楽しめる入門書。 釣りをする人もしない人も、“科学の目で見る”面白さを楽しめる。釣りの成果は魚との駆け引きによって変わります。魚と釣り人との関係はさまざまな物理学でつながっています。たとえば魚にはもちろん目がついていますので、光を情報としてとり込んで、水中から釣り人の姿を見ることができます。釣り人はなるべく魚から見られないようにする必要があります。そんなとき、魚の目の構造を知り、光を知り、光が水中と空気中を通過するときの特徴を知ると、釣りをする際にどのようにふるまえばよいかがわかってきます。釣り針、ライン(釣り糸)、ロッド(釣り竿)、銛などの道具もすべて物理学、漁場はコリオリの力による海水の流れで決まりますし、魚群探知機は物理学の知識の結晶です。釣りをする人もしない人も、「科学の目で見る」面白さを味わってみてはいかがでしょうか。 本書は、釣りを科学の視点で紹介する一冊。釣りにまつわるモノや事柄を、簡単な数式と物理の理論を使ってとてもわかりやすく説明し、理系科目を釣りや漁という観点から面白く紹介しています。釣りが好きな人なら楽しめる一冊です。【満足度】 ★★★★
July 3, 2025
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八甲田山 新たな真実価格:2,200円(税込、送料無料) (2025/7/2時点) 楽天で購入 五連隊の捜索隊として、遭難後、初めて田代新湯に入った佐藤秀雄中尉…。会津の父親に宛てた書簡が発見され、そこには捜索状況など、新たな驚愕の事実が綴られていた。青森五連隊と弘前三十一連隊の行動を比較させながら、八甲田山遭難の全貌を描く。「八甲田山」シリーズの第3弾。 本書は、新たに発見された「佐藤書簡」と、これまであまり注目されなかった「倉石手記」を軸に、青森の歩兵第5連隊と弘前の歩兵31連隊の行動を比較させながら、八甲田山遭難の全体像を描く。特に、今回明らかにされた捜索隊の佐藤中尉の書簡から、2年下の下士候補生の参加に対し、山口少佐と口論になり本人が不参加となったこと、予行行軍がなかったこと、村人から出発を延期するよう進言されていたこと、大崩沢と田代元湯での救出状況など、新たな事実が明らかにされていく。 本書は、『八甲田山 消された真実』『生かされなかった八甲田山の悲劇』に続く第3弾で、新たに発見された「佐藤書簡」とこれまであまり注目されなかった「倉石手記」を軸に、八甲田山遭難の全体像を描いたノンフィクション。新事実に加え、青森5連隊と弘前31連隊の行動を時系列で比較しながら事件の全貌に迫る内容は読みごたえがありました。【満足度】 ★★★★
July 2, 2025
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星の教室 [ 高田 郁 ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2025/7/1時点) 楽天で購入 主人公の潤間さやかは、中学の卒業証書を受け取っていない。義務教育さえまともに終えていないという枷が、社会でも家庭内でも、さやかを生き辛くさせていた。しかし、ある日、さやかは夜間中学という存在を知る。それは、戦争や貧しさや病など、さまざまな事情で義務教育を終えられなかった大人たちの集う学校だった。二十歳の春、さやかは河堀夜間中学への入学を果たす。仲間たちに支えられて過ごす日々が、学校や親への不信で雁字搦めだったさやかの心を解きほぐしていく。やがて、さやかには密かに叶えたい、という夢が芽生え始めるのだが…。 本書は、様々な事情を抱え、義務教育を終えることができなかった大人たちが集う学校を舞台に、明日をあきらめない、人生を手放さないという強い思いが、溢れ出てくる夜間中学を舞台とした物語。いじめが原因で不登校となり中学を卒業出来なかった20歳の女性が、夜間中学に通い出し、様々な出逢いを経験した彼女は新たな人生を進み出していくストーリーで、夜間中学に通う人たちは、年齢も性別も事情もそれぞれ違いますが、人生をあきらめず、互いを尊重しながら学んでいる温かな交流が描かれます。【満足度】 ★★★★
July 1, 2025
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