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「車酔い」について先日少し触れましたので、この機会に取り上げます。
当時、列車等には数えるほどしか乗ったこともないので、「車酔い」としています。
中学生の頃まで、本当に車酔いがひどく、車やバスに乗るのがとても億劫でした。
まず、乗った瞬間の車内の臭いでダメ、バスなどはもう車体に近付くだけでも
排気ガス臭で吐き気がしてきます。乗って5分で手元のエチケット袋を準備。
10分後には、その袋のお世話にならなくてはなりません
乗るときはいつも「酔い止め」の薬を飲ませられましたが、この薬の臭いがまた
より一層吐き気を催すのです。(現在ではずいぶん改良されていると思います。)
そもそも乗り物酔いとは、揺れることで三半規管のバランス感覚が狂って起きるもの。
出来るだけ遠くを見るとか、観光バスならタイヤの上には座らない、前方に座る、
車に乗る前はオレンジジュース・コーヒー・牛乳・卵は摂らない、「また酔うだろう」と
思い込まない、「車」という字を手のひらに手で書いて飲み込む(ガイドさんにさせられる)等
幼い本人としては一生懸命酔わないよう心がけてきました。
しかし、どうしても酔ってしまう(しかも戻す)と、当然ながら周りから嫌がられます。
車には必要最低限しか乗りませんでしたが、親は乗せるたびに、「またどうせ酔う」と
酔い止め薬を飲ませ、ビニール袋を握らせ、母はブツブツと小言を言います。
何かの用事のついでに外食しても、帰りに戻してしまうため、「食べさせても何にもならん」
と言われたときには本当に悲しく、幼心にも傷つきました
酔わないように酔わないように!と思うと余計酔ってしまうため、「酔う」こと自体を
考えないように心掛けてはいても、もうすっかりサニーの潜在意識の中には
「車に乗る」=「酔う」=「怒られる」という図式が出来上がっていたのでしょう。
小学校は徒歩30分(1年生の足だと40分)。中学校は自転車で20分でした。
ところが、高校は・・ バス通学になります。最寄のバス停からは2時間に1本なので、
自転車で15分出て別の路線に乗ります。バスの乗車時間1時間10分。
ドア・トゥ・ドアで片道1時間半。熊本市内では超田舎モノ扱いのレベルです。
高校選びは、私学なので親に大反対(学費が高い)されながらも、絶対ココ!と
決めた高校を選びました。入学試験と面接のことはよく覚えていますが、
どうやって行ったのか、記憶がありません。送ってもらったのか、バスで行ったのか・・
ただ、試験前に酔って気分が悪くて・・という記憶もないので、酔わなかったのでしょう。
無事に合格して、念願だった行きたい高校に通える
入学式より前に、新入生説明会があります。
クラスメイトの男の子と、その子のお母さま、サニーの母と4人で待ち合わせて
バスで行きました。サニーはもちろん、エチケット袋持参です
道中では、やはり「酔う」ことについて考えてしまいました。
やっと行きたかった高校に通えるけど、これから3年間毎日、片道1時間10分も
バスに乗らなくてはならない・・ 耐えられるだろうか・・ いや、何とかなる
絶対がんばって通うぞ
エチケット袋の出番がありませんでした・・
このとき以来、嘘のようにピタリと車酔いをしなくなりました。
サニーの“酔い止め薬”は「行きたい高校に通うため」でした。
これ以降、通学の路線バスはサニーの格好の英単語暗記の場と化しました。
家でやらないから
大学時代にはアルバイトで バスの車掌 をするなどとは、幼い頃には夢にも思いません。
しかし小学生の頃から(飛行機に乗ったこともないのに)スチュワーデスになりたいと
思っていたので、早い時期に乗り物酔いが克服できて、本当に助かりました。
いまでは、ある程度なら荒れる漁船でも大丈夫、愛車の運転も楽しんでいます。
乗り物酔いしなくなると、行動範囲も広がります
皆さまのご家族や周りに、もし乗り物酔いをされる方がいらっしゃったら、
どうか プレッシャーを与えないで下さい 。酔う本人も必死なのです。
ちょっとした言葉や態度にも、とても敏感になっています。
お子さまの乗り物酔いは、成長されれば治まるケースも多いです。
どうか、温かく見守ってあげて下さい。
幼いころ、とても辛かったサニーの切実なお願いです