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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
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Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2019.05.01
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カテゴリ: 文芸
​ 村田さんの作品を読むのは、 『コンビニ人間 』 に続いて2冊目。
 今回の作品は、お話の展開自体はスッと頭に入って来るけれど、
 作者がこの作品を通じて伝えたかったことを十分理解できたかと問われると……
 巻末の「解説」も、私には今一つピンとこないものでした。

   ***

  「昔はね、朔くんみたいによそに女を作るほうが、
   ずっといけないことだったのよ。

   あんただってそれで生まれたのよ」

  「今は違うわ!
   結婚するときは、絶対に互いを家族として扱うこと、
   つまり性的な目で見たり恋愛対象にしたりしないことを誓い合うのよ。
   それを破るのは酷い裏切りよ」(p.153)

これは、主人公の雨音の母親と、雨音自身との会話。
この作品の世界では、夫婦間の性的関係はタブー視され、
子どもは人工授精で産むのが当然とされています。
雨音の元夫は、その裏切り行為により雨音から離縁されてしまいました。

雨音は、その後、朔と再婚したのですが、もちろん二人の間に性的な関係はなく、
逆に、それぞれに異性の恋愛対象がいて、そこには性的な関係もあります。

そのことが、彼女に様々なことを考え、悩ませる要因となっています。

そして、夫である朔が、恋愛対象の女性と離別することになったことを契機に、
雨音と朔は「恋のない世界」、実験都市・千葉へと逃亡していくのです。

  『家族(ファミリー)システム』は、
   知能が高い動物には不向きな繁殖システムであることは、

  『楽園(エデン)』では、全員がすべての『ヒト』の子供であり、
  『おかあさん』です。(中略)
  『ヒト』の子供を育てるための餌と巣はすべてセンターが提供します。(中略)
  『楽園(エデン)』での大人たちの義務は二つ。
  一つ目の義務は、葉書がきたら年齢・男女を問わず受精して、
  繁殖に肉体的に協力すること。
  二つ目の義務は、子供たちの育成に精神面で協力すること。
  具体的には、すべての大人が、
  子供たちに『愛情のシャワー』を浴びせる存在になることです。(p.201)

これは、雨音と朔に施されたセミナーでの説明。
そこは、 『すばらしい新世界 』 を彷彿させる世界です。
朔は、出産を通じて、この世界にすっかり順応していくことになりますが、
雨音はと言うと……ラストシーンは難解





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Last updated  2019.05.01 11:23:14
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