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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2024.10.05
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カテゴリ: 文芸

 2022年12月に発刊された第5弾 『薬は毒ほど効かぬ』 の後、
漢方薬局てんぐさ堂の事件簿『「舌」は口ほどにものを言う』 を挟んだため、
 実に1年7か月ぶりの発刊となる、愛読者待望の一冊です。

 今回は、6つのお話で構成されていますが、そのボリュームには大きな差が。
 第1話が76頁、第2話が12頁、第3話が52頁、第4話が12頁、第5話が86頁、第6話が10頁。
 何故かなと思っていたら、巻末に「第1話・第3話・第5話は書き下ろしで、


   ***

第1話「認知症と株券」では、 爽太の後輩・原木くるみ が、神楽坂の甘味処で花織に色々と相談。
認知症が進む祖母の介護施設入所や、彼女が所有する株券の売買について、
さらに、将来海外勤務を希望している自分に、先日交際を申し込んできた男性がいること等々。 
その男性とは、以前居酒屋で飲酒強要されているのを花織が救った、作家を目指す影山でした。

第2話「眠れない男」は、30年ぶりに医療施設を訪れた星野栄一郎が、
花織の名字や故郷に群生するトリカブトについて話すうち、元警察官と見抜かれるお話。

第3話「はじめての介護」は、大学生の青柳亮平が、母に代わって祖母の通院に付き添うお話。
祖母は以前通っていたクリニックで処方されていた薬に戻して欲しいと言い出しますが、
今回担当した医師では分からず、花織が相談を受け、その薬が何であるかを探り当てます。


第4話「誰にも言えない傷の物語」は、アレルギーがあって舌下免疫療法をしている少女が、
猫アレルギーを治すために猫の唾液を摂取しようとして、猫に嚙みつかれてしまったというお話。

第5話「処方せんとバイト」では、東中野のマンションのエレベータが地震で停止。
フードデリバリーのバイト中に、顧客から別の荷物配送を頼まれた影山と、
母親が飲まずに溜め込んでいた睡眠導入剤を買い取ってもらおうとしていた海野千夏、


第6話「肝油ドロップとオブラート」は、50年前の夏休み、戸棚にあった肝油ドロップを、
兄弟がこっそり食べたことに、どうして母親が気付いたのかについて弟が兄に尋ねるお話。

   ***

長らく待った甲斐があったと実感させられる面白さ。
チュアブル錠の飲み方やオブラートの正しい使い方、薬の転売を目的とする処方箋偽造、
ヘロインとコカインの違い、グルタチオンに零売薬局と興味深い話題が満載。
特に第5話は、ミステリーとしても、これまでで最高の完成度です。





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Last updated  2024.10.05 15:45:42
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