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調査は同センターが太地町の要請を受け、2009年6~8月と10年2月に実施し、住民3526人のうち協力の得られた1137人について測定した。
その結果、毛髪水銀濃度は平均8・26ppm(ppmは100万分の1)で、同センターが調査した全国14地域の平均2・12ppmの3・9倍だった。男性は11・0ppm、女性は6・63ppm。WHOが神経障害などを発症しかねない基準とする50ppmを超えたのは43人で、最も高かったのは70代男性の139ppm。
水銀濃度が高かった人や希望者の計182人を対象に、神経内科の専門医が視力や聴力、手の震えなど健康への影響を調べたが、水銀中毒の可能性が疑われる住民はいなかった。水俣病を発症した患者の水銀濃度は100~700ppm程度との調査がある。
最近1カ月の間に鯨やイルカを食べたかどうかも調べた。「食べた」という住民の水銀濃度は男性が15・2ppm、女性が9・75ppm。「食べていない」とした男性は8・30ppm、女性は5・64ppmだった。同センターは「鯨肉などの摂取量と毛髪水銀濃度の間には関係が認められた」とした。
鯨の水銀汚染については、地表から流れ出た水銀がプランクトンから魚、鯨へと食物連鎖で濃縮され、連鎖の上位にある大型の魚や鯨に多く含まれるようになっていると指摘されている。(長崎緑子)
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