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小渕恵三首相(故人)から、1998年の沖縄県知事選挙で3億円の機密費を使ったと聞いた-。小渕内閣で内閣官房副長官だった鈴木宗男衆院議員は、TBSの報道番組や「琉球新報」で暴露しました。
機密費を選挙に使用したという実名証言は初めてで、政界に衝撃が走りました。一体どんな選挙だったのか-。
98年の沖縄県知事選は、日本共産党、社会大衆覚、社民党などが推す現職の大田昌秀元知事と自民党、新進沖縄などが推す稲嶺恵一前知事が激しく争いました。結果は新人の稲嶺氏が、きん差で当選しました。
小渕内閣は、米軍普天間基地の県内移設をすすめるため、革新県政の転覆を画策したのです。
赤旗報道と符合
当時の報道によると、政府・自民党内で司令塔役として選挙を取り仕切ったのが、野中広務官房長官と鈴木官房副長官でした。当事者である鈴木議員の証言はこうでした。(7月21日放映のTBSの報道番組)
-あの選挙(注・98年の沖縄知事選のこと)では官房機密費はいくら使った?
鈴木 3億円使ったと聞いております。
-それは機密費だけですか?
鈴木 そうです。
鈴木 わたしが聞いているのは、沖縄サイドからそういう申し出があった。ちょっと額が大きいなという話もあったが、最終的にはそれも地元の要望ならしかたない。やっぱり選挙は勝たなければならない中で、最終的に判断されたと聞いています。
「琉球新報」(8月18日付)でのインタビューでも鈴木氏は「小渕首相から沖縄はカネがかかるんだなという話も聞いている。『3億円』というのは、官房長官秘書官に確認した」と答えています。
「しんぶん赤旗」は、沖縄県知事選で機密費が流用された疑惑を2001年に報じました。当時、取材した沖縄財界人はこう語っていました。
「たしかに知事選の支援を求めて自民党本部に行った。98年の8月か9月だ。沖縄県選出の自民党代議士らと一緒に、野中広務官房長官(当時)に会った。そのとき『人の応援はいいから、カネがなくて大変なので協力してくれ』と要請したことはある」
今回の鈴木議員の証言は、赤旗報道とも符合します。
野中氏は、一連の報道に対して「機密費から(沖縄県知事選への)陣中見舞いに出したことはない」と否定しています。この否定にもかかわらず鈴木議員は証言を撤回せず、「聞いたことを率直に申し上げた」とコメントしています。国会での真相解明が必要です。
野党にバラマキ
官房機密費の正式名称は内閣官房報償費。「国の事業を円滑に行うため機動的に使う経費」とされ、使途は非公開です。
官房機密費の予算は、年間約15億円。2001年ごろまでは、外務省の外交機密費(予算額約55億円)から約20億円が官邸に上納されていました。上納は省庁間の予算転用を禁じた財政法に違反します。
機密費の使途は選挙だけではありません。新たに、歴代首相経験者に『手当』が配られていた疑惑も浮上。鈴木議員によると盆暮れに1千万円ずつ、計2千万円を慣例として渡していました。
さらに日本共産党以外の野党に機密費がばらまかれていた疑惑について野中氏はその使途についてこう証言しています。
「衆院国会対策委員長に野党対策として500万円。参院幹事長室に500万円」(「琉球新報」8月18日付)
ムダづかいにメスを入れることを公約している管直人内閣はこれらの疑惑にどのような態度をとるのか-。
日本共産党の塩川鉄也議員は衆院内閣委員会(8月3日)で、「官房機密費を選挙に使うことが許されるのか」と追及しました。
これに対して仙谷由人官房長官は、「調査する手だてもなければ、(調査をするような)性質のものではない」と答弁。全面拒否でした。管内閣・民主党の姿勢が問われます。
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