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2010年11月11日
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カテゴリ: 歴史認識
 戦時中に旧制中学の生徒だった読者が、当時を偲んで朝日新聞投書欄に次のように書いている;




 藤塚先生は手入れをしない髪がいつもぼさぼさ、素足に草履履き、やせて風采が上がらず、ひょうひょうとしてぼそぼそ話す。高名な学者を父に持つ一風変わった人で、代々受け継がれたあだ名が「西洋ルンペン」。略して「セールン」と皆呼んだ。

 そのセールンが入室するなり、突然「このクラスも予科練の志願者はいませんね!」と日頃に似ぬ大声で言った。続けて声を落とし、「つまらない死に方をするものではない。君らには別の生き方がある」と言って風のように去って行った。隣のクラスから同じように彼の声が聞こえた。

 当時、学校に予科練生を何人出せと割り当てがきたのだろうが、係に任ぜられたセールンは、それを自分の判断で握りつぶしたに違いない。この年、予科練志願者は全校で一人もなかったと聞く。教え子を戦場に送らなかった先生の存在を伝えたい。


2010年10月19日 朝日新聞朝刊 12版 14ページ「語り継ぐ戦争-教え子守ったルンペン先生」から引用

 厳しい戦時下で、教え子を戦場に送らないと決意し行動した先生は立派です。当時は戦争反対の考えを表明するだけで逮捕投獄される時代でしたが、それでも、勇気をもって行動した先生がいたということは、ベ平連の脱走兵支援と同様、後世に語り継ぐ価値のある美談であると思います。







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最終更新日  2010年11月11日 20時20分51秒


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