フリーページ
靖国神社は複雑な問題で、中国側が単純にA級戦犯ばかり強調するのは理性的ではありません。ただ、日本の政治家は参拝すれば外交関係に影響を与えるということを認識すべきです。 靖国神社は戦争と密接に関係がある場所なのになぜ行かなければいけないのか。ここに政治家の歴史観が表れます。 南京大虐殺にしても慰安婦にしても死者の数や政府がどこまで関与したか、学術的に議論するのは構いません。しかし 政治家のスタンスは明確であるべきです。死者数を挙げる必要はありませんが(虐殺の)事実は認めなければなりません。
歴史認識で問題がある政治家の多くは、歴史をよく学んでいません。日本の学者と交流していて意見が食い違うことがあっても、基本的な認識は一致しています。政治家は彼らの視点を学べばよいのです。しかし残念ながらそうでなく、 彼らの歴史観は自己の願望であり、何の戦争責任もないという人までいます。 例えば安倍首相はかつて「戦争の歴史的評価は歴史家に任せるべきだ」と言いました。しかし実際の安倍さんはそうしていません。
釣魚島(尖闇諸島)の問題についてですが、安倍さんと国有化を決めた野田佳彦前首相とで対応に違いがあります。野田さんは民間人が所有していたら問題がさらに複雑になるので国がコントロールできるように国有化しました。 野田さんは(事実上)領有権争いがあることを認めていた からです。しかし 安倍さんは領有権争いは存在しないから話し合う必要はないという。 これでは話になりません。
ドイツ国内にも、かつてのナチスに近い意見もありますが、ドイツの政治家は率直に歴史問題を反省し、多くの問題に対応しています。ドイツは欧州に対する戦争を認め、ナチスの虐殺や責任を認めているので、外交関係は緩和され、具体的な問題を話し合うことができます。 日本の政治家はドイツのようにもっと大局的に対応する原則を学ぶべきです。 小さな問題にこだわってはいけません。 (聞き手・新貝憲弘)
ほ・へい1976年、ハルビン師範大卒。2004年7月に政府系のシンクタンクである中国社会科学院近代史研究所に入り、同年10月から現職。専門は日中関係史や抗日戦争史。
戦時下の強制労働動員の原型(29日の日… 2020年03月29日
子どもは人類の根幹-「たいまつ」から(… 2016年07月26日
ナショナリズム復活の根 2016年07月24日
PR
キーワードサーチ
コメント新着