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政権の要、ガイトナー元財務長官やフロマン米国通商代表などのメンター(相談役)はロバート・ルービン氏だ。ウォール街ですご腕をふるって投資銀行トップに上りつめ、クリントン政権では金融の規制緩和を進めつつ財務長官などの重責を果たし、ついに巨大銀行経営者に舞い降りたという経歴だ。今でも人脈と金脈の両面で民主党に影響力を持つ。
この人物、一筋縄では理解できない。なぜ政界に身を転じたのか、大富豪なのになぜ民主党なのか。答えは市場へのスタンスにある。 ビジネスでは割り切ってカネもうけに徹し、社会正義への満たされぬ思いは政界進出や慈善行為で果たす。 金融や市場経済は機会平等の透明な制度、公正な競技場であり、結果に問題があれば政治的に手直しをすればよい。政治哲学再興の書、ジョン・ロールズ『正義論』も同じ前提に立つ。
だが思い違いだ。カネは価値中立的であるどころか、人の心を単色に染め上げる。 競争の結果を左右する市場ルールは強者に有利で、カネは政治に介入し政治権力に姿を変える。(法政大教授)
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