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(小林由比)
11月初旬に埼玉県草加市で開かれた学習会。7人の参加者が戦後の教育制度などについて書かれた章を読んでいた。戦時中に動物園にいたゾウが殺され、戦後に「台東区子供議会」の中学生が東京でもう一度見たいと、名古屋の動物園にゾウを貸してほしいと訴えたエピソードが詳しく記述されていた。「動物園が空襲された事実はあったのか」「他国でも戦時中に動物は殺されたのか」といった疑問が出て、次回までに調べることになった。
参加者の金子英子さん(70)は「それぞれの出来事にどういう背景があるのかがよく分かる。点だった歴史が流れになる感じ」と教科書で学ぶ利点を話した。
この教科書は、小・中・高校で歴史を教えた経験を持つ現役、OB計約30人が執筆。2015年4月、 教員らが全編執筆した教科書として初めて文部科学省の検定に合格 し、本年度38校が導入。草加のグループのような学習会が、東京、千葉、愛知など十数カ所で開かれているという。
教科書の特色は、年号や人物など語句の暗記を重視するのではなく」興味を引く絵や写真を冒頭に入れたり、具体的な場面を描写したりして、子どもたちが自発的に疑問や問いを持ちながら読み進められるようにしたこと。
例えば歴史の記述だと、政治や社会の表舞台にいた男性だけが描かれがち。そこを ロシア革命の項目では、パンを求めてデモをした女性を写真と共に紹介するなど、社会のうねりをつくり出した存在にも光を当てた。 山田さんは「歴史認識は個人の感性や思考を通してつくられる。子どもが主体的に考える学びの中で、自分なりの歴史の見方を培ってほしい」と願っている。
「増補・学び舎中学歴史教科書」は書店で購入できる。
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