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2017年10月29日
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テーマ: ニュース(96949)
カテゴリ: ニュース
きのうの欄に引用した南北戦争の図解記事の脇には、一橋大学教授の貴堂嘉之(きどうよしゆき)氏が、リー将軍記念像の撤去を巡るシャーロッツビル暴力事件の背景を次のように解説している;




 政権発足後のアメリカではヘイトクライムが急増している。選挙中から排外主義を公然と語り、ラストベルト(中西部のさびれた工業地帯)の白人労働者の圧倒的支持を得て当選した大統領は、この「ヘイトの時代」が産み落としたアメリカ初の「白人」大統領なのかもしれない。

 シャーロッツビルでの暴力事件では、アメリカ社会分断の古傷である南北戦争の記憶をめぐる歴史的対立が再燃することとなった。南北戦争とは、アメリカ史上、最多の戦死者を出した未曽有の内戦であり、50万とも60万余ともいわれる戦死者は、終戦直後から南北間の感情的対立の原因となってきた。戦争を契機に発展した新聞メディアでは、北部メディアが北軍戦没者の英霊化を推進する一方、南部メディアは「失われた大義」の神話を形成し、リー将軍や南部連合の戦績を顕彰し続けた。その後、人種隔離社会を形成した 南部社会という結界の中で、南部連合関連の無数の銅像は守られてきた のである。

 南北戦争の記憶をめぐる政治は単純ではない。戦後の再建期(1865~77年)には 奴隷解放の意義を中心に語られた が、戦後50年の式典では、南北の兵士がみな「男らしく」勇敢に戦った兄弟げんかと読み替えられ、奴隷解放の歴史は忘却された。 クー・クラックス・クランが英雄として登場 するグリフィス監督の映画『国民の創生』(1915年)に国民が熱狂したのは、まさにその時代だ。

 今回の南北戦争の記憶をめぐる議論で、アメリカ社会はいかに人種差別の歴史と向き合うのか。南北戦争の「戦後」はいまも続いている。
(一橋大学大学院社会学研究科教授)


2017年10月22日 東京新聞サンデー版 1ページ「アメリカ社会分断の淵源としての『南北戦争』」から引用

 私たち日本人が民主主義の師と仰ぐアメリカ合衆国で、クー・クラックス・クランが英雄として登場する映画に国民が熱狂した時代があったとは驚きです。アメリカですら社会全体がそのように変化するということは、日本の場合は尚更この先、紆余曲折があってもおかしくはないという理屈になりますので、注意が必要になると思います。人権思想の発展という観点からは、アメリカ合衆国の南軍関係の記念碑撤去は推進されるべきものと私は思います。





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最終更新日  2017年10月29日 16時40分24秒


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