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2017年12月14日
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テーマ: ニュース(96951)
カテゴリ: ニュース
戦後国会決議で否定された教育勅語について、教育現場で教材として使用することを是とする閣議決定をした安倍政権に対し、日本教育学会が批判的な報告書を提出したと13日の東京新聞が報道している;



(原尚子)


 「 戦後否定された価値観を子どもたちに押しつけることになる。 大きな危惧を持っている」。同学会の教育勅語問題ワーキンググループの座長を務めた名古屋大学の中嶋哲彦教授は会見で声を強めた。

 政府見解が示されたきっかけは今年2月、大阪市の学校法人「森友学園」の系列幼稚園で園児に教育勅語を暗唱させていたことが取り上げられたことだった。これを問題視する野党議員に、政府は「普遍的な内容が含まれている」などとして、「(憲法や教育基本法に反しない)適切な配慮のもとに」使用を容認する見解を示した。当時の稲田朋美防衛相も「(教育勅語の)核の部分は取り戻すべきだ」などと答弁した。

 報告書は、政府が普遍的とする「親孝行、兄弟仲良く…」というくだりは「危急の大事が起こったならば一身を捧(ささ)げて皇室国家のためにつくせ」という言葉に続いていると指摘。これは日本国憲法の3原則「国民主権、基本的人権の尊重、平和主義」のいずれにも反すると批判している。

 さらに、「教育勅語を唯一の指導原理とする教育は許されないが、原理の一つとしてなら可能」とする政府見解にも、「根拠としている1946年の文部次官通牒(つうちょう)(通達)は国会決議で否定されている」と反論した。






 中嶋教授は会見で「 憲法に反するのは明らかなのに、政府が教育勅語を違反と認めなかった ので、現場がミスリードする可能性がある」と危ぶんだ。

 文科省は取材に「教育勅語は憲法や教育基本法制定の時点で失効し、もはや意味を成さないものと認識している。何が憲法や教育基本法に反するかは個別の事例ごとに各学校の設置者や都道府県が判断するものと考える」と答えた。

 日本教育学会は会員数約2900人で、教育学関係の学会では国内最大規模。ワーキンググループは報告書を全国の教育委員会などに送付するほか、学会のホームページで公開。教育現場で参考になるよう 「暗唱や学校での掲示、音声放送などをしてはならない」 などと提案している。


【教育勅語】  1890年に発布。明治天皇の名で国民道徳の根源や教育の基本理念を明示。父母への孝行、夫婦の和、博愛、義勇奉公などの道徳項目を記した。学校での奉読が進み、「御真影」(天皇、皇后両陛下の写真)とともに保管されるなど神聖化され、国や天皇に命をささげるよう求めた昭和期の軍国主義教育と結び付いた。1948年、衆参両院が教育勅語の排除や失効を決議し、旧文部省が学校から教育勅語を回収して教育現場から排除された。


2017年12月13日 東京新聞朝刊 12版 29ページ 「教育勅語容認は『歴史ゆがめる』」から引用

 明治天皇が国民に下賜したとされる教育勅語は、当時の政府が国民を戦争に動員するために制定したものであることは、「危急の大事が起こったならば一身を捧げて皇室国家のためにつくせ」と明記している点で明らかで、このような価値観が戦後の国会で否定されたのは当然のことでした。それを、今さら「部分的には良いことが書いてる」だの「唯一の指導原理としないなら教材になり得る」などと言う詭弁を弄して教育現場に持ち込むことを許してはなりません。この度の日本教育学会の見解表明は、わが国の民主主義を守る上で重要な行動であったと思います。





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最終更新日  2017年12月14日 14時43分28秒


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