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この事件は、紀伊國屋書店内で極秘に出回っていた女子社員採用基準が外部に出たもの。「ブス」「チビ」「メガネ」「慢性の既往症」は絶対不可、「革新政党支持」「家庭環境複雑」は要注意などと、あぜんとする内容であった。
今なら考えられない、と言いたいところだが、 百田氏の本を推してはぱからない現状を見ると、差別に甘い企業体質は、連綿と続いていたと思わずにいられない。
この事件は私の人生にも大きな影響を与えた。大学入学2年目に入った私は、女子学生のみが就職に苦戦する状況を見て、改めて性差別のひどさを実感。通常の就職活動を避けたいと考えるようになった。結果、大学を中退して看護学校へ。決意した直後に事件が報じられ、自分の選択に確信を持った。
86年に施行された男女雇用機会均等法は、女性たちの無念の上にできている。改めて、闘った女性たちの苦労を思い、敬意を表したい。
差別的な体質は温存されやすい。だからこそ、堂々とできないことが大事。書店は文化を売る仕事。 差別への感受性が低い書店で、本を買いたくはない。
(看護師)
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