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「敵基地攻撃」に関する政府見解か確立したのは1959年の政府答弁です。
54年7月に自衛隊が発足しましたが、憲法9条2項では「戦力不保持」を明記しています。このため政府は、自衛隊は軍隊ではなく「自衛のための必要最小限度」の実力組織であると定義。海外での武力行使=海外派兵は「必要最小限度」を超えるものであり、国会でも同年6月、参院本会議で「海外出動を為さざる」決議が可決されました。
これに対し、自民党議員が、「誘導弾」による攻撃が行われ、その基地をたたく以外に防御の手段がない場合、どうするのかと繰り返し追及します。
当時の鳩山一郎首相は「(防御のため)他に手段がないと認められる限り、誘導弾等の基地をたたくことは法理的に自衛の範囲に含まれ、可能である」と答弁(56年2月29日・衆院内閣委=船田中防衛庁長官代読)。同時に、「他に防御の手段があるにもかかわらず、安易にその基地を攻撃するのは、自衛の範囲には入らない」とも述べており、実際の敵基地攻撃には慎重姿勢を示しています。
さらに、政府は 「誘導弾基地をたたくことは、法理的には自衛の範囲に含まれているが、平生から他国を攻撃するような、攻撃的な脅威を与えるような兵器を持っていることは憲法の趣旨とするところではない」 (59年3月19日・衆院内閣委、伊能繁次郎防衛庁長官)と答弁。これが「敵基地攻撃」に関する政府統一見解となりました。
「敵基地攻撃」は「法理上」可能だが、「能力」の保有は憲法違反であるIというのが、今日まで変わらない政府の憲法解釈です。事実上、「敵基地攻撃」はできないのです。
この見解を踏まえ、田中角栄首相は「専守防衛」とは、「相手の基地を攻撃することなく」国土や周辺を防衛することであり、「この考えを変えることはない」と明言しています。(72年10月31日、衆院本会議)
「攻撃的兵器」については、「性能上もっぱら相手国の国土の壊滅的破壊のためにのみ用いられるいわゆる攻撃的兵器を保有することは、自衛のための必要最小限度の範囲を超えることとなり、いかなる場合にも許されない」(88年4月6日・参院予算委、瓦力防衛庁長官)とされ、「攻撃的兵器」として、
(1)ICBM(大陸間弾道ミサイル)
(2)長距離戦略爆撃機
(3)攻撃型空母
-が例示されています。
(2面につづく)
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