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ランディ・ウェストンのピアノトリオ作品。普段はホーン入りのセッションが多いランディ・ウェストンだが、50年代はピアノ・トリオが多かった。幻のレーベル「ドーン」と「ジュビリー」に作品を残しているというのがランディ・ウェストンの渋いところ。特に「ジュビリー」のこの作品は、ほとんど再発されていなかったはず。猫麻呂の持っているのは日本製の非売品LPだ。そんな幻の作品がUAの"Little Nile"とのカップリングでCDとして再発されている。これは快挙だ。本作では、ホーンが入っていないためか、ランディ・ウェストンの本音のような音楽が聴ける。モンク派のピアニストと思われているが、モンクよりも優しいというか、モンクのような諧謔性はウェストンにはない。しかし、モンクとの共通点は多い。ハードバップ以降のピアニストはパウエル派一色となっている感があるが、ウェストンのピアノはモンクと同じく伝統的なピアノ・スタイルを踏襲している。音と音の隙間の作り方はカウント・ベイシーのピアノと大本は同じなのだろう。モンクとの共通点は曲調や奏法ついても挙げられるが、今回は逆に相違点について書いてみたい。最大の相違点は、モンクが「醒めた」感覚であるのに対して、ウェストンは「音楽に耽溺」する点だろう。スタンダードの"Nobody Knows The Trouble I've Seen"を聴いてみると、ウェストンはまるで歌詞を口ずさむようにメロディーにずぶずぶと深入りしていく。モンクがこの曲を演奏した場合どうなるかを有名な"ソロ・モンク"から想像すると、本気かウソか分からないような異次元(=モンク・ワールド)に持ち込むであろう。そして、最後には決めの「キョッ!キョッ!キョッ!キョッ!キョッ!」。表情には出ないが、心のどこかで「してやったり」という感じがするのがモンクの演奏だと思う。しかし、ウェストンの演奏は、音使いはモンクと変わらないのに自然体で歌っているのである。自然体なのに、いつの間にかランディ・ワールドが出来上がっているのが不思議。ウェストン自作の"Earth Birth"は"Little Nile"のセッションでも演奏しているが、ウェストンがメロディに耽溺する"Piano A-la-mode"セッションの方が断然面白い。猫麻呂ポイント:★★★★★(5.0)Randy Weston / Piano A-la-mode (Jubiliee)
2009年03月21日
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久しぶりのブログ更新となってしまった。遂に猫麻呂ブログも逝ってしまったか・・・と思われたかもしれないが、まだ生きているのでご安心を。言い訳がてらに近況報告すると、最近は音楽を聴く時間やブログ更新の時間を削って楽器の練習をしているのだ。そもそも円高がいけなかった。ちょっと前まで異常な円高が続いていたため、eBayでヴィンテージのトランペットを2本も(激安で)買ってしまったのだ。ラッパ好きの方しか興味がないかもしれないが、ちょっとだけ戦利品についての説明をば。1本は有名なコーンのコンステレーション。おすず姐さんの大好きなトム・ハレルも使っている楽器。(猫麻呂の楽器は36Bだと全く同じモデルかな?)当然ながら、トム・ハレルにあやかって購入したものだ。ハレル大社のお札とかお守りみたいなもの(ご利益がありますように)。もう1本もコーンで1953年製の22B Victor。この時代のトランペットは何とも言えない「ジャズ臭い音」がするのが魅力。本来はリードTp用の楽器らしいが、中音域が何故かマーティン・コミッティに似たダーク・サウンド系なので、バップを吹くには面白い楽器(気分はコンテ・カンドリ※)。ただし、たまにピストンが戻ってこないことがあるのがタマにキズ。(こういう事故も音楽の一部という割り切りも必要。)ラッパ好きの方のためにCONN Loyalistへのリンクを貼っておきます。 Conn 36B Lightweight Connstellation Conn 22B Victor (1953 Model)※当時のコンテ・カンドリの使用楽器はマーティン・コミッティのはずでCONN 22Bではありませんが、コンテ・カンドリの音色のイメージがCONN 22Bに近いというものです。近況報告が長くなってしまったが、ここからが本題。最近のピアノ・トリオものに食傷気味になっていた矢先に出会ったのが、このウォルター・ビショップJr.の1988年の作品。録音は新しいが40年代のビバップの香りがするのが嬉しい。ウォルター・ビショップには申し訳ないが、この人のピアノ・トリオ作品を聴いていると、ホーン奏者が脇に控えているような気がするのだ。パーカーが横にいてスタンバイしていたり、マクリーンとドナルド・バードがホーン・アレンジの譜面を確認し合っているような、そんな気配がするのである。そんなジャズ・ピアニストは昨今珍しいだろう。だからこそ、最近のピアノ・トリオに食傷気味の人にはピッタリだと思うのだ。「ホーンの存在を感じさせるジャズ・ピアニスト」というジャンルを確立させたくなるほど、この作品はバップ・マニアの心をコチョコチョしてくれるのである。アレンジもファンの心を掴むようなことをしてくれる。例えば、"Just in Time"のエンディングでは"Milestones"で終わるとか、"Yesterdays"が"A Night in Tunisia"になっているとか。他にも有名曲がソロ中にたくさん引用されている。だから何だ、と言われると困るが、何となくちょっと嬉しくなってしまうのがジャズ・ファンというものだろう。ウォルター・ビショップのピアノトリオと言えば、"Speak Low"というのが定番となっているが、録音の良さと演奏の柔軟性という観点から猫麻呂は本作品の方が面白いと思っている。製作者の妙中さんの趣味の良さも感じられ、猫麻呂的には高感度満点だった。allmusicでは★★★という辛口評価だが、米国では手に入りにくい作品に対しては評価が厳しくなるという特性がallmusicにはあるのかもしれない。(ひょっとして音源を一度も聴かずに評価しているのでは?)話が最初に戻りますが、猫麻呂ブログは当面の間、更新頻度が極端に悪くなると思います。それでもブログを止めるつもりはありません。ジャズの神様の思し召しがある限りは・・・。猫麻呂ポイント:★★★★★(5.0)Walter Bishop Jr. / Just in Time (interplay)
2009年03月15日
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