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大漁旗のはためく変わったパビリオンがありました。木材で球を作り、黒漆で何層も塗って、沈金で「夜の地球」を表現した地球儀がおいてあります。直径1m。輪島漆器の技術すべてが投入されています。この他にも、東京・北京・ロンドン・ニューヨーク、4都市の夜景が輪島塗で描かれた額装がありました。この地球儀は保存会のメンバーが2017年から5年かけて製作しました。輪島市の伝統工芸館に展示されていました。よくぞ、地震に耐え抜いて万博に来てくれた。能登半島地震が起きて1年半になります。これにより、多くの工房や店舗が被災し、作業場や材料、道具も失われました。1年たって輪島塗の事業再開は6割ほどだそうです。輪島塗の生産にかかわる多くの職人が被害を受け、再開の見通しがなかなか立たないのが現状のようです。輪島漆器のあらゆる技術が詰め込まれた地球儀が万博でたくさんの人の目に触れ、注目されて、能登を訪ねたり、輪島漆器を手に取ることでこの技術をつないでいけたらと願っています。この地球儀のできるまでのパネルがありましたので転載します。
2025.07.20
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先日、EXPO2025(大阪夢洲)に行ってきました。12;00から入場、21:00まで滞在しました。パビリオン予約はできず、33℃越えの気温という過酷な条件でした。そこで、できるだけ待ち時間のないパビリオンを間に挟んで涼みながら回ってきました。訪問パビリオンは以下です(回った順ではありません)。スペイン、フランス、中国、ブラジル、カナダ、夜の地球(輪島塗)、コモンズA/B/C、ウォータープラザ。そして、ROBOT&MOBIRITY STATION です。そのパビリオンの壁を動き回るロボットがありそれに見入ってしまいました。右上は安全のためのアンカーです。4つの吸盤で壁に吸着し、左下の移動体の万が一の落下に備えています。右下の移動体が壁面を動き回って「なにやら、壁を掃除しているのかな?」中に入って、この会社のブースに行き説明を聞きました。じつは、電磁波を使ってコンクリート内部を検査したり、鉄筋の腐食をし食べたりできる装置だそうです。ここ、KEYTEC技術者のおじさんが熱く説明してくれました。橋梁やトンネルなどのインフラの点検を行うロボットです。JRでも運用されていて、効率的に点検ができるそうです。いままでは、上からロープで吊り下げて点検していましたが、垂直面や天井に吸着しながら移動できるのが、この装置のすごいところ。ついでに、壁面がきれいになるのだそうです。いろいろなパビリオンを回ってきましたが、コンパニオンの様子が面白い。ぼんやりしている。スマホをいじっている。混んでいるパビリオンでは行列整理に必死になっている。フレンドリーに説明してくれるコンパニオンはいなかった。でも、KEYTECの技術者は熱く語ってくれました。むしろ、大きなパビリオンより印象に残りました。
2025.07.18
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写真は楕円形に配置された睡蓮の連作です。大塚美術館B2、入場口から一階上がったテラスにあるモネの「大睡蓮」です。モネの晩年は、家族を失い、目の病を患い、第一次世界大戦など多くの困難をかかえます。そのとき、彼はマルモッタンのアトリエで大装飾画の構想を抱きます。その制作過程で生み出されたのが大画面の睡蓮の未完の連作です。それが陶板に復元されて一周取り囲むように配置されています。屋外に展示とは!それが雨風にうたれ、太陽光にも耐える陶板の良さです。「陶板名画」は大塚オーミ陶業(株)が陶器の大きな板に原画に忠実に再現したものです。以下製作過程①原画の著作権者・所有者へ許諾取得②現地調査・原画撮影③色の分解④転写紙に印刷⑤陶板に転写⑥焼成:1300℃で焼き付ける⑦レタッチ:手作業で作者の筆使いなどの再現⑧焼成⑨検品:著作権者・所有者などが検品モネ「睡蓮のとき」@国立西洋美術館と松方コレクション→2024/12/24ブログに西洋美術館所蔵の半分だけ残っている約2x4mの油彩画が展示されていました。このように傷んだ絵が明らか鮮やかに目の前によみがえるのはとてもうれしい。
2025.07.13
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システィナ礼拝堂です。本物のフレスコ画はバチカン市国にありますが、完全再現コピーが大塚国際美術館入り口エスカレーターを上ったところにあります。有名なミケランジェロの「最後の審判」は正面の壁画です。世界の終わりに再臨したキリストが、すべての死者を裁き、天国と地獄へと永遠に振り分けます。左上側が祝福され天国へと昇っていく人々の姿。右下側が地獄へと堕ちていく人々の絶望的な姿。天井画は正面奥から「光と闇の創造」から始まり「ノアの大洪水」へと旧約聖書の創世記の記述が描かれています。本物は見たことがありませんが、実に鮮やか。椅子に座ったっきり、首が痛くなるまで見惚れていました。しかも、この美術館の絵はすべて彩色陶板です。このほかに5つの聖堂と祭壇衝立があります。スクロヴェーニ礼拝堂(パドバ・イタリア)です。ここの青には椅子に座ったっきりしばし見惚れてました。エル・グレコの衝立がすごい。この美術館は5階。展示作品は古代から現代まで原寸大で1000点超です。1日で見ることは到底できません。B3とB2の2階層分を見て、ヘトヘトになって撤退してきました。色の再現も含めて、現状そのままのコピーです。絵筆のタッチもしっかり再現されています。しかも陶板ですので200年以上持つとのこと。また、これまでの美術館と違いすべての展示品に人を近づけない目的の柵がありません。近づいて目と鼻の先にキャンバスを持ってくることができます。フェイクだろうとコピーだろうと見て圧倒されます。以下、観覧情報です。大塚国際美術館徳島県鳴門市鳴門町 鳴門公園内https://www.o-museum.or.jp■開館時間 9:30-17:00■休館日 月曜日(詳しくはHPで見てください)■入館料 一般3300円 大学生2200円 小中高550円
2025.07.12
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高知県にある「モネの庭」マルモッタンを訪ねました。午後の訪問でしたがまだ睡蓮が咲いていて、モネの絵のままとてもいい雰囲気を醸しています。高知県安芸郡北川村に「モネの庭」マルモッタンがあります。フランス印象派のクロード・モネがジベルニーに作り上げ、この庭から一連の「睡蓮」作品が生まれています。一方、高知県山中の小さな村=北川村1990年代に過疎と高齢化対策として「モネの庭」の再現計画が始まりました。「モネの庭」本家の指導とフランス芸術アカデミーの承認を受けて2000年に誕生しました。今年でちょうど25周年です。冒頭の写真の太鼓橋からモネ「睡蓮のとき」@国立西洋美術館と松方コレクション2024/12/24ブログで見た「睡蓮」を思い出します。さて、この施設ですが、高知市から車で1時間30分のところ。やっと車2台がすれ違うことのできる舗装の登り道をたどると到着です。パンフレットから「花の庭」では庭師の方々が苗を植えたり、枯れた草木を整理されていました。たまたま、温室前で作業していたチーフガーデナーの町田さんに出会い少しだけお話をしていただきました。偶然でしたが、とても楽しくうれしい時間でした。彼女の記事は下のリンクから“モネの庭”つくる36歳の女性“庭師” 「手入れをしていないよう、手入れをする」師匠の教えを胸に、自分なりの“庭”を追い求める Yahoo!news6/22モネは日本の浮世絵を愛し、この庭の太鼓橋も亀戸天神池内の橋にインスピレーションを受けたものです。フランスの印象派は日本の浮世絵に影響を受けたものが多く、それゆえ日本人のファンを集めるのでしょうか…
2025.07.08
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