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投稿者:瀬尾和寛 投稿日:2017年12月17日(日)17時31分15秒『 杉江弘著『JAL123便墜落事故 自衛隊&米軍陰謀説の真相』(宝島社)を読んで 』
今回の杉江氏の書籍は、青山透子さんの『日航123便 墜落の新事実』の内容を全面否定する目的で書かれたことは間違いない。
青山透子さんの『日航123便 墜落の新事実』は123便墜落事故の真相に触れた内容が書かれている。
杉江氏は、大反響となった青山さんの書籍を攻撃する目的、政治的な意図を持って出版したと推察する。
杉江氏の論旨は、航空事故調査報告書(昭和60年8月12日、運輸省航空事故調査委員会)に掲載されているブラックボックスの記録を根拠に、米軍・自衛隊の誤射説は100%ないと主張している。なぜ123便の事故の疑惑が33年間解消されず現在に至っているのか、杉江氏は全く理解していない。事故調の報告書が信頼できないからだ。これ以上国民を騙すことはやめてもらいたい。
杉江氏は、4章(パイロットに残された教訓)で、当たり前のことをさずご立派な調子で記述しているが、パイロットにとって最も安全飛行を脅かしている問題は、日本の上空にある米軍の空域(アメリカ領)である。この問題に触れず航空機の安全を語るのはやめてもらいたい。

皆様からの心のこもったお手紙、お葉書、毎週たくさん届いています。『 10万部突破!応援を有難うございます 』
「都内の図書館の順番待ち番号が123人で驚いた」「これはまれにみる凄いベストセラーだと司書さんが驚いていた」という報告もありまして図書館での反響も大きいようです。順番待ち人数があまりに多いので購入しました、というお手紙もありました。
ちなみにですが、重版が17刷となりまして、初刷本での小さな単純ミスや航空ファンからのご意見、さらに読者の皆様から寄せられたご意見なども参考にして、それぞれの重版にて直している部分があります。図書館での本と現在本屋さんにある本とほんのちょっと違う部分があるんですよ。是非比較して、そんな点も楽しみながらお読みください。
『 便乗商法本について 青山透子です 』
もう一度お伝えしますが、事故調査報告書のデータ表示、書いた内容そのものの信憑性を疑ったのは群馬県前橋地検で、担当検事がそれについて遺族会の前で明言しています。その結果不起訴となったのです。
つまり、裁判にならなかったために、事故調査委員以外の人間がブラックボックス(FDR,CVR)の中をのぞいたわけではないし、正式に情報公開されていないのです。従って、彼らが書いているものをそのまま鵜呑みにしていること、それ自体がおかしいのでは、ということから、そのズレを、複数の目撃者から指摘して追及したのが本著です。
この御用コメンテーターが生のデータを直接見れるはずもなく、ましてや杉江氏は御巣鷹にも行っていないのでしょう。
さらに、ご遺族にインタビューしたわけでもない人間にとやかく言われる筋合いはありません。
この点について、ご遺族からの怒りの声を載せさせて頂きます。これはご本人の了解を得て一部を掲載します。
「元日航パイロット::杉江 弘氏の「JAL123便墜落事故」宝島社、2017.12.22 1,500円 の本が出版されました。(買うまでもない本で)立ち読みですが、貴方の「青山本」は妄想だと決めつけています。パイロットは技術者でなく、運転手です。事故調査には全くの素人で、これは日航と話をする際、出て来るパイロットと議論すると直ぐに分かります。その他「謀略説」は100%有り得ないとか再発防止策が急がれるとか、全く漫談です。しかも、事故の真実は明解に特定していません。事故原因が分からずに再発防止とは理解不能です。目撃証言の重要性を杉江氏、日航、事故調は無視しています」
良識ある10万人の読者の皆様へ『 レッテル張りとご遺族の苦悩 青山透子 』
32年間、世間の風が事故原因究明に向かないよう、不都合な事実が出るとすぐレッテルを張ってプロパガンダ、つまり特定の意図をもってそちら側に向かないよう誘導するやり方で、再調査がしたくても出来ないような風潮を作り上げてきた人たちがいます。そういう人間は、自分たちの不都合の為だということを言わず「陰謀説を出すとは遺族を苦しめることだ」「感情論に過ぎない」「情緒的で証拠がない」という言葉で事実を否定し、卑怯な手段を講じてきたと思われることが多々あります。いくらごまかしても、その人自身が犯した罪が消えることはないのに、その理由を遺族のためだからとは茶番です。
私と同じように毎日国会図書館に通い、発表された32年間の資料の経糸と横糸を結び付けて考えていくと、誰もが普通におかしいと気づきます。批判している人達はやってみてください。私もそうだったように、だんだんと疑問と持ち、その矛盾に気づくはずです。
それをせずに、批判だけするということは何等かの作為的な悪意を持った人と言っても過言ではないでしょう。
不都合な事実を抱えた当時の関係者たちは、常にご遺族を苦しめてきたのです。私の所に寄せられたその生の声をお聞かせします。
「事故遺族として、520名の犠牲者が、どのような理由、原因で殺されたのか真実を明らかにして、それを犠牲者の霊前に供えるために地道に活動をしてきました。
そのためには 国民の皆様方の理解と応援が必要だと即ち世論の喚起、応援が必要なのです」
良識ある読者の皆さん、どうぞ味方になって下さい
事故原因再調査を願う遺族が、たった1人でもいる限り、私たちは常に彼らの味方にならなければいけないのです。
心からの応援を宜しくお願いします。
なお、まだまだたくさんの声が届いておりますので、その一部を紹介します。
***
「叔父は元群馬県警のOBですが、当初は本屋に青山さんの本があったら、隠すために昔の同僚と一緒に買い上げたと聞きました。今さら変ですよね。ネット社会なのに。叔父も本当のことはわかっているようです」
「杉江という人のぺらぺらの本、ペラペラめくってみたけれど、過去の本の焼き直しばかりです。昔の古いジャンボ機にたくさん乗ったから、ボーイングから表彰されたというのが自慢の人ですね。だから不利な人達を動員して買わせたら数も見込めると出版社も思ったのでしょう。青山さんの本が10万部超えて、隠す側に余程焦りがある。立場の悪い側の人間は、このまま事が進むことに居ても立ってもいられなくて杉江に書かせたのでしょう。火消本どころか結果的に火に油を注ぐというところでしょうか。
メディア関係者」
kz_omega『 1980年代のスチュワーデスと海外旅行秘話 青山透子 』
アントヌッチ中尉の証言再び 大変重要な2行
青山さんの本と小田周二さんの本を併読するといい、というコメントがあったので読んでみました。
アントヌッチ中尉の証言といって思い出すのは、彼が米軍機の航法士で、123便墜落後の早い時期に墜落現場を正確に特定し、米軍の航空機に知らせて救助にあたろうとしたこと(2年後に空軍賞賛勲章を授与されている)や、救助の寸前に司令部からの帰還命令を受けて救助をあきらめ、自衛隊の航空機が来ていることを視認して帰還したことなどですが、小田周二さんの「524人の命乞い」を読んで、大変重要な2行があったことを知りました。
アントヌッチ中尉は 当日123便と地上との交信を機上で傍受していて、それについても証言しています。その中には123便と横田基地との交信も含まれています。ところがそれがボイスレコーダーの記録からスッポリ削除されていることがわかりました。その交信記録は私が暗唱できるほどに聴き込んだボイスレコーダ音声記録のどこにもありません。
問題となる2行のアントヌッチ証言は 小田さんがP67に書かれている①と②です。
①We heard Yokota Approach clear Jal123 for landing at the base.
私たちは横田管制が123便に、同基地への着陸を許可するのを聞いた。(小田さんの訳)
②The pilot wanted to land at a U.S military base ? an extraordinary event.
めったにないことだが、パイロットは米軍基地への着陸を希望したのだ。
これに関連したことは青山さんの「墜落の新事実」のP133にもあります。
あるジャーナリストの横田基地への取材ノート その質問14
「日本側から米軍に対してなんらかの援助要請はありましたか?」
(文脈からみると救難活動が始まった後の援助要請にもとれるが)
③軍関係者の回答(記者のメモ)
No, except for possible emergency landing at Yokota by JAL 123.
いいえ、横田への日航123便の緊急着陸以外は。(青山さんの訳)
possibleがあるので
・「ひょっとして123便による緊急着陸がある場合にはよろしくおねがいします」という日本側(航空管制)の要請があったとみえます。
・JAL123便自身による着陸要請だとすると、possibleはないのではないか。
前者だとするとボイスレコーダーの18時55分12秒 「なお、横田と調整して、横田ランディングもアベイラブルになっております」という東京進入管制所(APC)の交信内容と一致するように思います。
すなわち③からは 123便が自ら着陸要請をしたかどうかはわからないように思います。
①と②だけで十分に思います。
フライトレコーダーのグラフを見ると、大月周辺で航跡がループを描く少し前から後まで、横田基地へ近づくまで、高度が本当に滑らかな曲線を描いて4000mも低下しています。私はこれまでループは操縦不能のための迷走だと思っていましたが、車輪を出して少したってからの高度低下は速度も一定しており、本当に滑らかで、狙いすましたような安定した高度低下です。ループ飛行は着陸のために高度を低下させるためだったと考えられます。
18時37分04秒 機長「おりるぞ」
ループを終えて東方の横田基地へ向かっていた時のボイスレコーダーの記録
18時44分47秒 機関士「フラップどうしましょうか? 下げましょうか?」
機長「まだはやい」
機関士「まだはやいですか」
機長「まだはやい」
18時44分52秒 副操縦士「ギア(車輪)おりてますか?」
機関士「ギア(車輪)おりてます」
「おりるぞ」は「着陸するぞ」以外の解釈は不可能です。
「まだはやい」の「まだ」については小田さんと同様に私もひっかかりました。
手順が決まっているものについて、その時期ではないと言っているのです。
「フラップを下げる」ことは、着陸手順の一段階で、You Tubeでもフラップの動きを動画で見ることができます。高度や速度によってはフラップを下げても揚力を生んだり、抵抗力を生んだりするので微妙なようです。
「車輪を下ろす」ことも言うまでもなく着陸手順の一段階です。
アントヌッチ証言から見て、123便と横田基地との交信記録が削除され、ボイスレコーダー音声の改竄が行われたことは確実だと思います。
以前コメントしましたが、現在You Tubeで聞けるボイスレコーダの音声記録のなかには機長のチャネルマイクの音声はほとんどなく、東京管制区管制所(ACC)に録音されている交信記録(時報付き)で置き換えられて、さらにそれに編集が加えられたものです。
遺恨十年 ただ一剣を磨く

人権についても個人対個人や企業対個人の場合よりも、国家対個人の場合、国側の組織的な様々な圧力や国側の隠ぺいのしやすさも考えなければなりません。法律では当時、情報公開法成立、施行前の時期で、一トンもの日航関連の資料や証拠物等を運輸省や事故調査委員会は焼却して廃棄しました。あとからそれを知った遺族の怒りは相当なものでした。刑事裁判もなく、民事訴訟も示談が殆どだったあの事件について、後から検証することすら出来ない状態にされてしまったのです。半官半民だった日航と国の癒着、防衛庁、日米安保問題、空の安全保障から深く考察し、時代的背景も考えながら、この事件を解明しなければならない、その重要性に気づいてほしいなあと心から願って話を終えました。『 母校の東大にてゲスト講義をしてきました 青山透子 』


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