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代表者 吉備素子より皆さまへ『 日航123便墜落の真相を明らかにする会発足のお知らせ
待ちに待った35年目の今年、こうして皆様のお力で「日航123便墜落の真相を明らかにする」会を立ち上げることが出来ましたことを心より嬉しく思っています。
いまでもあの日の光景は、忘れることなく詳細に目に焼き付いております。突然夫を亡くし、その遺体は細部にわたってバラバラでした。群馬県の遺体安置所で身元不明の遺体を手に取り、これは夫のものか、あれはどうかと探し回る日々を4か月も続けておりました。最終的に誰のものかわからない部分遺体を一つひとつ手に取り、「見つけてあげられなくてごめんなさい」と言いながら最後に合同荼毘に付す際に立ち会いました。
その後、当時のことを思い返すたびに、「あれはおかしい」、「どうしてこういわれたのか」ということに気づき、それをいろいろな報道の方々に伝えたのですが、自分が一番言いたい部分は残念ながら世間に伝わりませんでした。
その時、青山透子さんの本と出会ったのです。そこに自分の疑問の答えが全てありました。「そうや、これでつじつまが合う」と思い、お会いしたいと東京へ行ったのです。そのときからずっと私の気持ちに寄り添って次々と研究して調査をしてくれました。それでようやく気持ちが楽になり、今日に至りました。
新たなスタートを切ることが出来ましたことを皆様にお知らせするとともに、私は絶対に真相を究明するまでは死ねないと固く心に誓っております。夫も何やら分からんまま亡くなったのですから、あの世で報告しなければなりません。520名の皆さんもさぞかし無念だったでしょう。
この会では、今まで交流のなかった日本航空客室乗務員の妹さんが私のサポートとして副代表を務めて下さることになりました。いわば私らの敵とされてきた日本航空のご遺族は、身内を亡くしながらも、さらにつらい日々だったと思います。
乗客を最後まで生き残すよう、職務を全うして殉職した客室乗務員の遺族と私ら乗客の遺族が共に真相究明することに、大きな意義があると思います。世界でもこんなことはないと思います。また、この便に乗り合わせた乗客には外国の人も多く、各国に外国人遺族もいらっしゃいます。そういう意味でも、世界中の人たちに対して私らが責任をもって解明していきたいと思います。
それを誰も妨げることは出来ず、妨害する理由などはありません。
520の命が失われたのですから。
その使命を持ち、この声を世界に周知していただきたい、そして日本航空や国は、持っている情報を国民の前に開示していただきたい、遺族としての当たり前の権利として情報公開を進めていきたいと思っております。
ぜひ皆さん、力になってください。ともに考えてください。
忘れもしないあの日の疑問を一緒に解いてください。よろしくお願いします。
日本航空123便が御巣鷹の尾根に墜落してから35年が経つ。著者の青山透子氏は、元日本航空の客室乗務員で、墜落で同僚を失ったことがきっかけで、墜落の詳細を調べるようになった。
そこで、政府が発表した事故原因に疑問を抱くようになり、ある意味で人生をかけて、真実の追求をしてきたのだ。著者は、これまで数冊の著作を発表してきているが、本書のメインテーマは、「圧力隔壁説」だ。
事故調査委員会の報告書では、ボーイング社の修理ミスで飛行中に機体後部の圧力隔壁が破断し、客室内部の空気がそこから一気に噴出して、その圧力で尾翼が吹き飛ばされたというストーリーになっている。
著者は、事故調査委員会報告書の別冊に重要なデータを発見する。それは、フライトレコーダーの記録に基づいて計算すると、尾翼が破壊されたのは、尾翼の一点に異常外力が加わったことであり、その圧力や着力点までが推定されていたのだ。私は、事故調査委員会報告書に別冊が存在していたことさえ知らなかったが、この記述は、政府の報告書に書かれていることなので重要だ。ところが、政府は圧力隔壁破断説を譲らない。著者は、尾翼を破壊するほどの空気が尾翼に向かって流れたのなら、なぜ機体後部に座っていた乗客が無傷でいられたのかと批判する。著者の見立ては、当時開発中だった自衛隊の非炸薬の国産ミサイルが、誤って尾翼を直撃したのではないかというものだ。この見立ては、以前の著書でも主張されていたが、本書では、より明確に書かれている。積み重ねてきた証言や証拠によって、確信を深めてきたからだろう。
ただ、政府は真実の追求に後ろ向きだ。著者がいくら情報公開請求をしても、さまざまな理屈を並べて非公開とし、なおかついまなお調査中だとして国立公文書館に移管しようともしない。そして、政治家やメディアまでが、この戦後史をひっくり返すほどの疑獄を全く取り上げないのだ。
私はこの本を多くの人に読んで欲しいと心から思っている。多くの国民が、「圧力隔壁説はおかしい」と思えば、政治家もメディアも、その意見を無視できなくなるからだ。
★★★(選者・森永卓郎)


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