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『 日航ジャンボ機墜落事故の遺族 データ開示を求めて日航を提訴しました 』
青山透子
3月26日、東京地方裁判所に、日本航空が所有するボイスレコーダー等生データの開示を求める訴訟を起こしました。愛読者の皆さんと共に、ついにここまでたどり着いたことを素直に喜びたいと思います。
もっとも重要なことは、裁判が一切行われなかったこの事件の真実を知りたいと願うご遺族の気持ちを汲むことであり、これ否定することは誰にも出来ません。
520名もの死者を出した日航123便墜落事件を不起訴のまま放置し続け、推定のままの結論を追及もせずにメディアもダンマリを決め込み、事故調査委員会は遺族の求めに応じて再調査もしていないにもかかわらず、逆に証拠品を日航に返却した、という、他国でもあり得ないことを平気で行ってきたのが現状です。恥ずべき現実を見つめなければなりません。そして、事故調査報告書を鵜呑みにした人たち(したい人たち)が、真実を追求することを妨げてきました。
原告は、日航123便墜落の真相を明らかにする会の会長の吉備素子さん、日航123便を操縦していた佐々木祐副操縦士の実姉の市原和子さんです。代理人の弁護士は8名、記者会見はそのうち5名の弁護士が行いました。
会の事務局の記録係として会場に私も参加しました。
弁護士からの訴状内容の説明後、吉備さんからのメッセージが流されました。
「36年前の墜落発生時からずっと数々の疑問を持ち続けてきた、青山透子さんの本を読み、そして10年前に青山さんと出会って共に解明を進めてきたこと、その気持ちを汲んで下さった代理人の弁護士の先生方と一緒に、夫のためにも事故原因の真相を知りたい、それは私しかいない」という吉備さんの切実な思いが伝わってきました。
三宅弘弁護士が、事故機の写真を掲げて話し、さらに壇上には裁判所に提出した私の本が並び、その資料からもこれだけの新事実がわかってきた今こそ、真実を解明しなければならない、そのための第一歩としての情報開示であると話されました。なお、論証として拙著が5冊、文庫本も含めて裁判所に提出されました。私は先生方と共に3年間、本を書き続けて11年目にして、ようやく今日を迎えました。私が持つ全ての証拠を弁護士に開示し、それが裁判資料として採用となりました。そして書き上げた本が壇上に並んだ時、この日のために準備してきた長かった日々が思い出されて感無量でした。
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若い記者さんにとっては、生まれる前のことだったかもしれません。しかしながら、皆さんが食い入るように遺影写真を眺め、熱心に聞いていらっしゃいました。質問も飛び交いました。
当然のことながら、これだけの事故を起こした日本航空という一企業が、生データを勝手に「出す、出さない」を決められるはずはなく、未来永劫、隠し通せるものでもありません。
事故調査委員会は、国の情報開示法の対象を逃れたい一心で、日航にすべての責任を擦り付けるために返却したのかもしれませんが、いまだに遺族が納得していない以上、日航が持てる情報を開示すべきなのは当然なのです。
どこかの国を批判する前に、自分たちの襟を正さなければなりません。
自国民の前に、この日航123便事件の情報を開示する度胸がなかったのが過去の日本人だとすれば、今こそ古い人間の価値観やその片棒を担ぐことなく、新しい方向性に皆さんと進み、過去の汚点と向き合わなければなりません。
昨日、新事実を認識した記者たちが、この日航機墜落事件について書くべきであり、どうしても書かなければいけないこの事件を、各社は掲載させるべきです。そして新事実を放送しなければならない、それが未来を創るメディアの役割ではないでしょうか。
そしてそれを動かすのが世論だと思います。
終了後、記者さんたちと名刺交換をしながら、ここまで10年かかったことや、訴訟準備に3年以上かけたことを話しました。余談ですが、会見後に、初めてお会いした人と、「実際に青山透子さんが存在していてよかった」という笑い話をしました。恐らく、記者さんたちも事実関係がわかったと思います。
さらに、「日航123便墜落の真事実を認めたくない人によるネット社会の弊害ともいえる安易な書き手」の存在については、書き込み者の発信元開示請求をしたらどうか、こういった嫌がらせの書き込み者の素性は、おのずから知れている、あの日に何かやらかしたやつか、もしや内閣情報調査室だったり、防衛省の地下室某所からの書き込みだったり、元自衛隊関係者だったり、旧運輸省だったり、はたまた日本航空の社員(元社員)の書き込みならば、絶対こっちに有利だね!その時、裁判は当然、日航に不利だろうね。
この問題については、また記者会見を開きましょう、と語り、弁護士と大笑いしました。
果たして日本の司法は、圧力や忖度に関係なく、公平に裁判が進むのでしょうか?司法を心から信じさせてほしい、とご遺族は語っておられました。
この点を皆さん、注視してください。

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さそい水さん